JP2800439B2 - 無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

無段変速機の油圧制御装置

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JP2800439B2
JP2800439B2 JP3039467A JP3946791A JP2800439B2 JP 2800439 B2 JP2800439 B2 JP 2800439B2 JP 3039467 A JP3039467 A JP 3039467A JP 3946791 A JP3946791 A JP 3946791A JP 2800439 B2 JP2800439 B2 JP 2800439B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H2061/6604Special control features generally applicable to continuously variable gearings
    • F16H2061/6608Control of clutches, or brakes for forward-reverse shift

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機の油圧
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無段変速機の油圧制御機構として、例え
ば特開昭61−105351号公報に示されているもの
がある。これによれば、無段変速機の前進クラッチ又は
後退ブレーキヘの供給油圧を調圧するクラッチ調圧弁
と、ロックアップクラッチの作動を制御するロックアッ
プ制御弁と、両弁を制御可能な電磁弁と、この電磁弁を
クラッチ調圧弁又はロックアップ制御弁のどちらに連結
させるかを切り換えられる切換弁とを備え、この切換弁
がモータにより駆動されるよう構成されている。そし
て、このモータにより変速比最大側(最低速段側)オー
バーストローク位置を割り出すための回転量が設定され
ると、電磁弁でクラッチ調圧弁を制御可能となるように
切換弁が切り換えられ、別の回転量が設定されると電磁
弁でロックアップ制御弁を制御可能となるように切換弁
が切り換えられるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公知例
の構成によれば、例えばDレンジにおいて高速巡行時に
Nレンジにシフトした後、再度Dレンジにシフトし直し
たような場合、一旦Nレンジにしたことで前進段クラッ
チ40からマニュアル弁104を介して油圧は排出され
る一方、切換弁108は電磁弁によりロックアップクラ
ッチを制御可能とする位置にある。このため、再度Dレ
ンジヘシフトしたときに前進クラッチ40へ再度油を供
給するよう切換弁108の位置を切り換えるには、モー
タを駆動して強制的に変速比を最大(最低速段側)にし
なければならない。ところが、このような状態で、前進
クラッチ40が再係合されるとエンジンが過回転しエン
ジンが破損する恐れがある。また急激にエンジンブレー
キがかかる状態となるのでベルトに高負荷がかかりベル
トが破断する恐れもある。つまり、本公知例の構成で
は、走行中のD−N−Dシフトは実質的に不可能であ
る。
【0004】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
油圧制御装置、特に切換弁の制御機構における問題に鑑
み、変速比に影響されないで前進段あるいは後退段用摩
擦素への供給油圧制御が行える構造を備えた油圧制御装
置を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロックアップ
機構付き流体伝動装置と、前進段を達成する前進段用摩
擦要素と、後退段を達成する後退段用摩擦要素と、上記
前進あるいは後退段用摩擦要素への供給油圧を調圧する
油圧制御弁と、ロックアップ機構の作動状態を制御可能
なロックアップ制御弁と、電気信号により出力圧を制御
可能な電磁弁と、上記電磁弁からの制御圧を上記油圧調
整弁への油路に連通する第1の位置と上記ロックアップ
制御弁への油路に連通する第2の位置とに切り換え可能
なスイッチング弁と、シフトレバーに応じて切り換えら
れるマニュアル弁とを有する無段変速機の油圧制御装置
において、上記マニュアル弁は、上記シフトレバーが上
記車両を非走行状態とする位置にあるとき、上記前進段
用摩擦要素及び上記油圧制御弁からの油圧を排出し、上
記シフトレバーが上記車両を前進走行状態とする位置に
あるとき、上記前進段用摩擦要素へ上記油圧制御弁から
の油圧を供給し上記後退段用摩擦要素から油圧を排出
し、上記シフトレバーが上記車両を後退走行状態とする
位置にあるとき、上記後退段用摩擦要素へ上記油圧制御
弁からの油圧を供給し上記前進段用摩擦要素から油圧を
排出するとともに、上記スイッチング弁は、上記前進あ
るいは上記後退段用摩擦要素への供給油圧が所定値以下
のとき第1の位置に切り換えられ、所定値を越えている
とき第2の位置に切り換えられることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、変速比に関係なくNレンジに
シフトした時点で、前進段用摩擦要素から油圧が排出さ
れ、油圧が低圧化し、スイッチング弁は、電磁弁が前進
段用(あるいは後退段用)摩擦要素への供給油圧を制御
可能な位置に自動的に切り換わる。即ち、電磁弁の制御
圧がスイッチング弁を経て油圧制御弁に導かれ、同油圧
制御弁が前進段用(あるいは後退段用)摩擦要素への供
給油圧を自動的に増減可能な状態に保持される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下,図1、図2において、本発
明実施例の詳細を説明する。まず、本発明の実施例に使
用される無段変速機の構造について図2に基づいて説明
する。
【0008】本実施例に用いられる無段変速機は、流体
伝動装置としてのフルードカップリング2を介してエン
ジン1に連結されている。またフルードカップリング2
の入力軸はエンジン1の出力軸1Aに対して連結され、
その出力軸2Dは無段変速機の入力側に連結されてい
る。このフルードカップリング2はロックアップクラッ
チ2Fを備えたものであり,このロックアップクラッチ
2Fはロックアップ係合側油室2Eとロックアップクラ
ッチ解放側油室2Aとの油圧が制御されることにより、
入力側のポンプインペラー2Bと出力側のタービンライ
ナー2Cとを係合あるいは解放されるようになってい
る。
【0009】上述したタービンライナー2Cには出力軸
2Dが一体回転可能に設けられており,この出力軸2D
は前進・後退切換機構3に連結されている。この前進・
後退切換機構3は周知構造の遊星歯車機構4、前進用の
前進クラッチ5および後退用の後退ブレーキ6等から構
成されており、前進クラッチ5あるいは後退ブレーキ6
に対して後述する油圧制御機構のマニュアル弁25の切
り換えによって遊星歯車機構4の出力側に連結されてい
る回転軸4Aの回転方向を切り換えるようになってい
る。
【0010】一方,上述した回転軸4A上には、無段機
構の主要部の一つを成す駆動プーリ7が設けてある。こ
の駆動プーリ7は、回転軸4Aに一体の固定円錐板7A
と、この固定円錐板7Aに対向する位置で固定円錐板の
7Aのボス部に挿嵌されて軸方向に移動可能な可動円錐
板7Bとで構成してあり、可動円錐板7Bの背面側には
油圧室7Cが形成されている。この油圧室7Cは第1及
び第2の室7C1,7C2とで構成されている。
【0011】また、駆動プーリ7はベルト8により従動
プーリ9と連動可能とされている。この従動プーリ9
は、駆動プーリ7を回転力の入力側とするとその出力側
に位置しており、回転軸4Aと平行に配置された従動軸
10上に配設されている。従動プーリ9の固定円錐板9
Aは、駆動プーリ7の可動円錐板7Bと同じ側に配設さ
れ、この固定円錐板9Aと対向して可動円錐板9Bが配
設されている。そして、この可動円錐板9Bは固定円錐
板9Aのボス部に挿嵌されて従動軸10の軸方向に移動
可能に構成されている。
【0012】上述した従動プーリ9においても可動円錐
板9Bの背面に油圧室9Cが形成してある。また固定壁
9Eをはさんで油圧室9Cと対向する円錐面側に油室9
Dが形成してある。この油室9Dは遠心油圧バランス部
とされ、回転時に生じる油圧室9C内の油の遠心力によ
る可動円錐板9Bを押す力を打ち消す構造とされてい
る。
【0013】ここで、駆動プーリ7の油圧室7Cと従動
プーリ9の油圧室9Cとは、一方の油圧室に供給される
油量と、他方の油圧室から排出される油量とを後述する
油圧制御機構により制御される。これにより駆動プーリ
7と従動プーリ9とが協働して溝幅を変更することにな
る。この結果、駆動プーリ7と従動プーリ9とにおける
ベルト8の巻き掛け半径が変更されて変速比が変わる。
また、この油圧制御により、ベルト8が両プーリに対し
てスリップすることなく回転できるようにベルト8を挟
み込むようになっている。そして、従動プーリ9におけ
る固定円錐板9Aには、上述した従動軸10が一体に設
けてあり、この従動軸10には第1次減速用駆動ギヤ1
1が取り付けられている。この第l次減速用駆動ギヤ1
1が第1次減速用従動ギヤ12を駆動し、この第1次減
速用従動ギヤ12と一体的に設けられた第2次減速用駆
動ギヤ13が差動歯車機構17に一体的に取り付けられ
た第2次減速用従動ギヤ16を駆動することで、駆動プ
ーリ7側からの回転力を出力軸14、15に伝達できる
ようになっている。
【0014】次に、上述した無段変速機構における駆動
プーリ7および従動プーリ9の油圧室7C,9Cへの油
圧制御機構の構造を、図1、図2に基づいて説明する。
図1、図2は運転席に設けてあるセレクトレバーの位置
が中立状態(Nレンジ)に設定されているときの各弁の
態様を示している。
【0015】油圧制御機構は、オイルポンプ18と、オ
イルポンプ18の吐出油圧を調圧するライン圧調圧弁1
9、駆動プーリ油圧室7Cへのライン圧の供給あるいは
駆動プーリ油圧室7Cからの油圧の排出を切り換える変
速比コントロール弁21、ライン圧調圧弁19の排出油
を調圧してフルードカップリング2への油圧を調圧する
フルードカップリング油圧調圧弁33、前進クラッチ5
あるいは後退ブレーキ6への供給油圧を調圧するクラッ
チ圧コントロール弁24、運転席に設けてあるセレクト
レバーに連動してクラッチ圧コントロール弁24が調圧
したクラッチ圧を前進クラッチ5あるいは後退ブレーキ
6の回路に導くマニュアル弁25、フルードカップリン
グ2のロックアップクラッチ係合側油圧室2E、ロック
アップクラッチ解放側油圧室2Aの油圧を調圧するロッ
クアップクラッチ圧コントロール弁23、フルードカッ
プリング2のロックアップ状態と非ロックアップ状態と
でフルードカップリング2への油圧回路を切り換えると
ともにロックアップクラッチ圧コントロール弁23への
油圧回路も切り換えるロックアップスイッチング弁2
6、ライン圧調圧弁19を制御するソレノイド弁20
B、変速比コントロール弁21を制御するソレノイド弁
20A、クラッチ圧調圧弁24あるいはロックアップク
ラッチ圧コントロール弁23とロックアップスイッチン
グ弁26を制御するソレノイド弁20C、ソレノイド弁
20Cによる制御圧をクラッチ圧コントロール弁24、
もしくはロックアップクラッチ圧コントロール弁23と
ロックアップスイッチング弁26のいずれかに切り換え
るスイッチング弁22、およびソレノイド弁20A,2
OB,20Cへの供給圧を調整するモジュレータ弁30
を主要部として構成している。
【0016】オイルポンプ18はオイルパン27内のオ
イルをストレーナ28を介して吸引して油路29に圧油
を吐出する。油路29に吐出されたオイルはライン圧調
圧弁19のポート19D,19Bに導かれ、各弁の作動
用ライン圧として、また、ベルトの変速、トルク伝達ク
ランプ力を得るために必要な圧力に調圧される。
【0017】油路29は従動プーリの油圧室9C、変速
比コントロール弁21のポート21D、モジュレータ弁
30のポート3OD、およびクラッチ圧コントロール弁
24のポート24Dにも導かれる。ライン圧制御弁19
のスプールバルブには、ポート19Bに導かれるライン
圧による力と、ポート19Hに導かれるソレノイド弁2
0Bからの制御圧による力と、左端室内に配設されてい
る図示しないスプリングによる力とが働き、これらの力
が釣り合うようにライン圧が調圧される。すなわち、ソ
レノイド弁20Bからの制御圧が高くなるとライン圧も
高くなるような構造になっており、ソレノイド弁2OB
は従動プーリ側油圧室9Cで生じる可動円錐板9Bを固
定円錐板9C側に押し付ける力、すなわちベルトクラン
プ力を制御できることになる。
【0018】オイルポンプ18が余剰に吐出したオイル
は、まずポート19Eより油路34に排出される一方、
ポート19Cよりオイルポンプ18の吸入側に排出され
る。ここで本実施例ではソレノイド弁20A,20B,
20Cはすべてノーマルクローズ型の三方デューティソ
レノイド弁としており、モジュレータ弁30で調圧され
た油圧(モジュレータ圧)を供給圧として、制御圧回路
にモジュレータ圧を導入する時間と、制御圧回路から油
圧を排出回路に排出する時間との時間割合を電気信号に
より制御して制御圧回路の油圧をコントロールする。
【0019】変速比コントロール弁21のポート21D
は油路29に連通し、ポート21Cは駆動プーリ7の油
圧室7Cに連通し、ポート21Bは排出回路に連通して
いる。またポート21Aには変速比コントロール用のソ
レノイド弁20Aによる制御圧が導かれ、ポート21F
にはモジュレータ弁30からのモジュレータ圧が導かれ
ている。変速比コントロール弁21のスプールバルブに
は、ポート21A部に導かれるソレノイド弁20Aによ
る制御圧による力と、ポート21Fに導かれるモジュレ
ータ圧による力とが働き、これらの力の釣り合いによっ
てその位置が制御され、駆動プーリ7の油圧室7Cに連
結されたポート21Cが、ポート21D(油路29=ラ
イン圧)と連通するか、またはポート21B(排出回
路)と連通するかが制御される。つまり、このときのス
プールバルブの位置により駆動プーリ油圧室7Cへのラ
イン圧の供給油量または駆動プーリ油圧室からの排出油
量が制御される。したがって、ソレノイド弁2OAの制
御油圧を電気信号により制御することで、駆動プーリ7
とそれに協働する従動プーリ9の溝幅と溝幅変化の速
さ、すなわち変速比と変速スピードが制御できる。
【0020】スイッチング弁22のポート22Dにはク
ラッチ圧制御用ソレノイド弁22Cの制御圧が導かれ、
ポート22Eはクラッチ圧コントロール弁24のポート
24Eに連通し、ポート22Cはロックアップクラッチ
圧コントロール弁23のポート23Hと、ロックアップ
クラッチ圧スイッチング弁26のポート26Jとに連通
している。ポート22B,22F,22Gは排出回路に
なっている。ポート22Aには前進クラッチ5へ油圧を
供給する油路31が連結されている。
【0021】スイッチング弁22のスプールバルブに
は、ポート22Aに導かれる前進クラッチ圧による力
と、それに対向するスプリング22Sによる力とが働
き、これらの力の釣り合いによってその位置が決定され
る。前進クラッチ圧がゼロのとき、スプールバルブは図
1に示すようにスプリングに押されて図中左端面に当接
し、ポート22Dはポート22Eを介してクラッチ圧コ
ントロール弁24のポート24Eと連通するので、ソレ
ノイド弁2OCの制御圧はクラッチ圧コントロール弁2
4を制御可能な状態になる。前進クラッチ圧による力が
スプリング力に打ち勝つまで前進クラッチ圧が上昇する
とスプールバルブは右側に移動し、右端面に当接する。
このとき、ポート22Dはポート22Cと連通し、ソレ
ノイド弁20Cの制御圧はロックアップクラッチ圧コン
トロール弁23を制御可能な状態になる。
【0022】このようにスイッチング弁22は、前進ク
ラッチ圧の大きさによりクラッチ圧制御用ソレノイド弁
20Cをクラッチ圧コントロール弁24を制御可能な状
態、またはロックアップクラッチ圧コントロール弁23
とロックアップスイッチング弁26とを制御可能な状態
のいずれかに切り換える働きを持つ。クラッチ圧コント
ロール弁24のポート24Dには油路29を介してライ
ン圧が導かれ、ポート24Eはスイッチング弁22のポ
ート22Eと連通し、ポート24Cはマニュアル弁25
のポート25Cと連通している。ポート24A,24B
は排出回路になっている。
【0023】クラッチ圧コントロール弁24のスプール
バルブには、ポート24Eに導かれるソレノイド弁2O
Cからの制御圧による力と、ポート24Cに導かれる前
進クラッチ圧による力と、それらに対向するスプリング
24Sによる力が働き、これらの力が釣り合うようにク
ラッチ圧(ポート24Cの油圧)が制御される。ポート
24Eがスイッチング弁22のポート22Eを介してポ
ート22Fの排出回路に連通されているとき、スプール
バルブに働く力はスプリング24Sのスプリング力とポ
ート24C部の油圧による力だけになり、クラッチ圧は
一定の最大圧に調圧される。また、ポート24Eにスイ
ッチング弁22のポート22E,22Dを介してソレノ
イド弁20Cの制御圧が導入されているとき、クラッチ
圧はソレノイド弁20Cの制御圧により制御することが
でき、ソレノイド弁20Cからの制御圧が高くなるにし
たがってクラッチ圧は低くなる。
【0024】ロックアップクラッチ圧コントロール弁2
3のポート23Fはフルードカップリング2のロックア
ップ係合側油圧室2Eに、ポート23Cはロックアップ
係合側油圧室2Aに、ポート23Dはロックアップスイ
ッチング弁26のポート26Iに、ポート23Eは同ポ
ート26Fに、ポート23Hはスイッチング弁22のポ
ート22Cに夫々連通し、ポート23Gには油路36を
介してモジュレータ圧が導かれる。ポート23A,23
Bは排出回路になっている。ロックアップクラッチ圧コ
ントロール弁23のスプールバルブには、ポート23H
に導かれるソレノイド弁20Cからの制御圧による力
と、これに対向するスプリング23Sによる力とが働
き、これらの力が釣り合うようにスプールバルブの位置
が決まる。
【0025】ロックアップスイッチング弁26のポート
26Eはフルードカップリング2のロックアップクラッ
チ係合側油圧室2Eに、ポート26Bはロックアップク
ラッチ解放側油圧室2Aに、ポート26Fはロックアッ
プクラッチ圧コントロール弁23のポート23Eに、ポ
ート26Iは同ポート23Dに、ポート26Cは油路3
4に、ポート26Jはスイッチング弁22のポート22
Cに夫々連通している。ポート26Hには油路36を介
してモジュレータ圧が導かれ、ポート26Dはオイルク
ーラ40に導かれている。このオイルクーラ40を通過
した後はベルト8など澗滑要部の潤滑油として放出す
る。またポート26A,26Gは排出回路になってい
る。
【0026】ロックアップスイッチング弁26のスプー
ルバルブには、ポート26Jに導かれるソレノイド弁2
0Cからの制御圧による力と、これに対向するように左
端室内に配置された図示しないスプリングによる力とが
働き、これらが釣り合うようにスプールバルブの位置が
決まる。フルードカップリング2に配設されたロックア
ップクラッチ2Fの係合解放及びそのときの油圧を制御
するロックアップ油圧のコントロールは、ロックアップ
クラッチ圧コントロール弁23と、ロックアップスイッ
チング弁26との協働によりなされる。
【0027】ロックアップクラッチ圧コントロール弁2
3のポート23H、ロックアップスイッチング弁26の
ポート26Jがスイッチング弁22のポート22C、ポ
ート22Bを介して排出回路に連通しているときには、
ポート23Hとポート26Jに導かれる油圧がゼロなの
で、ロックアップクラッチ圧コントロール弁23のスプ
ールバルブ及びロックアップスイッチング弁26のスプ
ールバルブも図中右端面に当接している。このような状
態では、油路34がロックアップスイッチング弁26の
ポート26Cからポート26B→ロックアップクラッチ
解放側油圧室2A→ロックアップクラッチ係合側油圧室
2E→ロックアップスイッチング弁26のポート26E
→同ポート26Dを経てオイルクーラ40を通りベルト
8等の潤滑要部の澗滑油となり、ロックアップクラッチ
解放側油圧室2A側から油圧がかかるので、ロックアッ
プクラッチ2Fは摩擦力による締結関係が解除されてい
る。
【0028】スイッチング弁22のポート22Aに所定
値以上の前進クラッチ圧が加わり、スプールバルブが図
中右端に当接するように切り換えられると、ソレノイド
弁20Cがロックアップクラッチ圧コントロール弁2
3、ロックアップスイッチング弁26を制御可能にな
る。この状態でソレノイド弁20Cの制御圧が所定値を
越えると、ロックアップスイッチング弁26のスプール
バルブは、ポート26Jに導かれる油圧による力が図示
しないスプリングによる力に打ち勝ってスプールバルブ
が図中左端面に当接し、回路が切り換えられる。これに
よりポート26Bと26Eは閉め切られ、ポート26C
は26Dに連通して油路34は直接オイルクーラ回路に
連結される。
【0029】一方、ポート26Iはポート26Hに連通
するので、油路36を介してモジュレータ圧が導かれ、
ポート26Fはポート26Gに連通するので、排出回路
になる。ロックアップスイッチング弁26が切り換えら
れた状態において、ロックアップクラッチ圧コントロー
ル弁23のポート23Gは23Fと、ポート23Cは2
3Bを介して排出回路と、ポート23Aは排出回路に夫
々連結される。またポート23Dにはロックアップスイ
ッチング弁26のポート26H,26Iを介してモジュ
レータ圧が導かれ、ポート23Hにはソレノイド弁20
Cの制御圧が導かれる。
【0030】ロックアップクラッチ圧コントロール弁2
3のスプールバルブには、ポート23Hに導かれるソレ
ノイド弁20Cからの制御圧とそれに対向するスプリン
グ23Sのスプリング力とが働き、ソレノイド弁20C
の制御油圧が大きくなるにしたがって、スプールバルブ
は図中左側に移動する。ソレノイド2OCの制御圧が低
く、スプールバルブが図中右端面に当接している状態で
は、フルードカップリング2のロックアップクラッチ解
放側油圧室2Aにはポート23C,23Dを通じてモジ
ュレータ圧が導かれ、ロックアップ係合側油圧室2Eは
排出回路に導かれているので、ロックアップクラッチ2
Fは解放状態となる。
【0031】ソレノイド弁2OCの制御圧が高く、ロッ
クアップクラッチ圧コントロール弁23のスプールバル
ブが図中左端面に当接すると、ロックアップ解放側油圧
室2Aはポート23C,23Bを経て排出回路に連通
し、ロックアップクラッチ係合油圧室2Eはポート23
F,23Gを経てモジュレータ圧が導かれるので、ロッ
クアップクラッチ2Fは係合状態になる。
【0032】ソレノイド弁2OCからの制御圧が上昇す
るに従ってロックアップクラッチ圧コントロール弁23
のスプールバルブは図中左側へ移動することとなるた
め、ロックアップクラッチ解放側油圧室2Aは排出回路
に連結されて油圧が下がり、逆にロックアップクラッチ
係合側油圧室2Eへはポート23G,23Fを介して油
圧が供給されるため油圧が上がる。ロックアップクラッ
チ係合側油圧室2Eの油圧が高くなると、2E側と2A
側の油圧差でロックアップクラッチ2Fがポンプインペ
ラ2Bとタービンライナー2Cとを連結するようにな
る。マニュアル弁25のポート25Dは前進クラッチ5
への回路31に、ポート25Bは後退ブレーキ6に、ポ
ート25Cはクラッチ圧コントロール弁24のポート2
4Cに夫々連通している。
【0033】図1に開示したマニュアル弁25はシフト
レバーのニュートラルレンジに対応する位置(以下Nポ
ジション)で、ポート25Dは閉じられ、ポート25
A,25Eは排出回路に連通しているので、前進クラッ
チ5も後退ブレーキ6も解放されている。Nポジション
からスプールバルブが図中左側に移動すると、シフトレ
バーのリバースレンジに対応した位置(以下Rポジショ
ン)となり、ポート25Cとポート25Bが連通して、
クラッチ圧が後退ブレーキ圧回路に導かれる。前進クラ
ッチ5はポート25D,25Eを介して排出回路に連通
し,解放される。Rポジションからスプールバルブが図
中左側に移動すると、シフトレバーのパーキングレンジ
に対応した位置(以下Pポジション)となり、ポート2
5Cは閉じられ、ポート25Bと25A,ポート25D
と25Eが夫々連通し、後退ブレーキ6も前進クラッチ
5も解放される。
【0034】Nポジションからスプールバルブが図中右
側に移動するとシフトレバーのドライブレンジに対応し
た位置(以下Dポジション)で、ポート25Dと25
C,ポート25Bと25Aが連通するので、クラッチ圧
が前進クラッチ回路31に導かれ、後退ブレーキ6は解
放される。モジュレータ弁30のポート30Dには油路
29(=ライン圧)が連結され、ポート30Cとポート
30Eは油路36に連通し、ポート30A,30Bは排
出回路に連結されている。モジュレータ弁30のスプー
ルバルブにはポート30E部に導かれる油圧による力と
それに対向するようにポート30Aと30B間に形成さ
れる油圧室に配設された図示しないスプリングによるス
プリング力が働き、これらの力が釣り合うようにモジュ
レータ圧(=油路36の油圧)が調圧される。フルード
カップリング圧調圧弁33のポート33Cと33Dはラ
イン圧調圧弁19の排出ポート19D,19Eに連通し
た油路34に連通し、ポート33Bはオイルポンプ18
の吸入側に連通し、ポート33Aは排出回路になってい
る。
【0035】フルードカッブリング圧調圧弁33のスプ
ールバルブには、ポート33Dに導かれる油圧による力
とそれに対向するように配置されたスプリング33Sの
スプリング力が働き、これらの力が釣り合うように油圧
が調圧される。なお、上述した如く、この油路34中の
油は、フルードカップリング2、オイルクーラ40を経
由して最終的にはベルト8等の澗滑要部へ供給されるこ
ととなるので、潤滑油を兼用する。ライン圧リリーフ弁
35は、ライン圧の過剰な上昇に対して、ライン圧を排
出して油圧制御回路の破損を防止する。
【0036】油圧センサ32は、前進クラッチ圧を検出
して前進クラッチ圧の係合やライン圧のフィードバック
制御に使用する。以上のような構造の油圧制御回路にお
いて、スイッチング弁22とクラッチ圧コントロール弁
24、ロックアップクラッチ圧コントロール弁23、ロ
ックアップスイッチング弁26、マニュアル弁25と前
進クラッチ圧、後退ブレーキ圧の動きを順に説明する。
【0037】マニュアル弁25が図1に示すNポジショ
ン、あるいはPポジションの状態では、前進クラッチ油
圧回路31、後退ブレーキ油圧回路ともマニュアル弁2
5のポート25E、25Aを介して排出回路に連通して
いるので、前進クラッチ圧、後退ブレーキ圧ともゼロに
なっている。前進クラッチ圧がゼロなので、スイッチン
グ弁22のポート22Aに導かれる油圧もゼロであり、
スイッチング弁22のスプールバルブは図中左端面に当
接し、ソレノイド2OCの制御圧はポート22D、ポー
ト22Eを経てクラッチ圧制御弁24のポート24Eに
導かれる。
【0038】従って、ソレノイド弁2OCはクラッチ圧
コントロール弁24を制御可能となるが、シフトレバー
のリバースまたはドライブレンジへのシフトに備えて前
進クラッチ5又は後退ブレーキ6への供給油圧がゼロに
なるようにソレノイド弁20Cは制御される。仮にソレ
ノイド弁2OCが誤動作してもマニュアル弁25でポー
ト25Cは閉じられているので、前進クラッチ圧回路3
1にも後退ブレーキ圧回路にもクラッチ圧が導かれるこ
とはない。
【0039】また、Nポジション、あるいはPポジショ
ンの状態では、ロックアップクラッチ圧コントロール弁
23のポート23H、ロックアップスイッチング弁26
のポート26Jともスイッチング弁22のポート22
C,22Bを経て排出回路に連通しているので、ロック
アップクラッチ圧コントロール弁23とロックアップス
イッチング弁26のスプールバルブはともに右端面に当
接している。従って、油路34がポート26C、ポート
26Bを経て、フルードカップリング2のロックアップ
クラッチ解放側油圧室2Aに連通するので、同油路中の
油圧によりロックアップクラッチ2Fは解除されてい
る。ロックアップクラッチ解放側油圧室2Aに入った油
はロックアップクラッチ係合側油圧室2Eからポート2
6E、ポート26Dを経て、オイルクーラ36で冷却さ
れた後、ベルト8等の澗滑要部の涸滑油として供給され
る。
【0040】このようにシフトレバーをニュートラルレ
ンジやパーキングレンジにすれば、停車中、走行中に拘
わらず、マニュアル弁25とスイッチング弁22の働き
により、必ずロックアップクラッチ2F、前進クラッチ
5、後退ブレーキ6はすべて非締結状態になる。
【0041】シフトレバーがニュートラル、パーキング
レンジからドライブレンジ等の前進レンジにシフトされ
た場合、マニュアル弁25が切り換えられ、クラッチ圧
コントロール弁24のポート24Cがマニュアル弁25
のポート25C,25Dを経て、前進クラッチ5に連通
し、また、スイッチング弁22のポート22Aにも連通
する。ここで、Nポジション、Pポジションではクラッ
チ圧がゼロに保持されているので、前進レンジにシフト
直後は前進クラッチ圧はゼロのままになつている。従っ
て、スイッチング弁22のスプールバルブは図示の如く
左端に位置し、ソレノイド20Cは依然クラッチ圧コン
トロール弁24を制御可能になっている。
【0042】その後、ソレノイド弁20Cを電気的に制
御し、前進クラッチ5をショックなく係合するようクラ
ッチ圧を徐々に立ち上げる。クラッチ圧が上昇し、前進
クラッチ5が係合された後、さらに、クラッチ圧が所定
値を越えるまで上昇すると、スイッチング弁22のポー
ト22Aに導かれる油圧も上昇しスプールバルブが右側
に移動する。この状態になるとソレノイド弁20Cの制
御圧はポート22D,22Cを経て、ロックアップクラ
ッチ圧コントロール弁23のポート23Hとロックアッ
プスイッチング弁26のポート26Jに連通する。この
時点でソレノイド弁20Cの制御圧はゼロになるように
電気的に制御される。(ロックアップスイッチング弁2
6の動き防止のため)スイッチング弁22の切り換えに
よってクラッチ圧コントロール弁24のポート24Eは
スイッチング弁22のポート22Fを介して排出回路に
連通し、油圧がゼロになるので、クラッチ圧コントロー
ル弁24のスプールバルブは図中右端へ移動し、前進ク
ラッチ5への供給圧は最高圧(ライン圧)となる。ゆえ
に、前進レンジにシフトされている限り、前進クラッチ
圧は所定値以下になることはなく、またスイッチング弁
22のスプールバルブも右端面に当接した状態が保たれ
るため、ソレノイド弁20Cはロックアップクラッチ2
Fを制御可能な状態に保たれる。この動作は停車中、走
行中に限らず同様である。
【0043】シフトレバーがリバースレンジにシフトさ
れた場合、クラッチ圧コントロール弁24のポート24
Cがマニュアル弁25のポート25C、25Bを経て、
後退ブレーキ圧回路に連通する。前進クラッチ圧回路3
1はポート25D,25Eを経て排出回路に連通される
ため、前進クラッチ圧はゼロとなり、スイッチング弁2
2のポート22Aに導かれていた油圧もゼロになる。従
って、スイッチング弁22のスプールバルブは左端面に
当接した状態を保つので、ソレノイド2OCは常にクラ
ッチ圧コントロール弁24、すなわち、後退ブレーキ6
を制御可能な状態を保つ。
【0044】前進レンジと同様に、「リバース」にシフ
トされたときにも、ソレノイド弁20Cは、後退ブレー
キの係合ショックが小さくなるように、ブレーキ圧をゼ
ロから徐々に立ち上げるよう電気的に制御される。ソレ
ノイド弁2OCは常に後退ブレーキ圧を制御可能である
が、後退ブレーキ係合後はブレーキ圧が最大になるよ
う、制御圧がゼロに制御される。前進走行中に誤って
「リバース」にシフトした場合でも、後退ブレーキ6を
係合するのが危険と判断された場合にはソレノイド弁2
0Cの制御圧を最大にし続けて後退ブレーキ6を係合し
ないような制御ロジックをコントローラに入れることも
可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、変速比に関係なくNレ
ンジにシフトした時点で、前進段(あるいは後退段)用
摩擦要素の油圧がゼロになり、スイッチング弁は電磁弁
が前進段用(あるいは後退段用)摩擦要素への油圧を増
減調圧可能な位置となる。
【0046】したがって、例えば、走行中のD−N−D
シフトにおいても、前進段用摩擦要素への供給油圧を低
圧より順次高めるように制御でき、シフトショックなく
前進段用摩擦要素を係合できる。しかも、電磁弁により
前進段用摩擦要素や後退段用摩擦要素への供給油圧を低
圧に制御することができるので、マニュアル弁を誤操作
した場合でも前進段用摩擦要素や後退段用摩擦要素を係
合させない様にでき、即ち、変速機をニュートラルの状
態にできるので安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用された自動変速機の油圧制御装置
を説明するための油圧回路図である。
【図2】図1に示した自動変速機の油圧制御装置を適用
した無段変速機の構造の一例を示す模型図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 フルードカップリング 7 駆動プーリ 7B 可動円錐板 8 ベルト 9 従動プーリ 9B 可動円錐板 18 オイルポンプ 19 ライン圧調圧弁 22 スイッチング弁 23 ロックアップクラッチ圧コントロール弁 24 クラッチ圧コントロール弁 25 マニュアル弁 26 ロックアップスイッチング弁 29 ライン圧の油路 33 油圧センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロックアップ機構付き流体伝動装置と、 前進段を達成する前進段用摩擦要素と、 後退段を達成する後退段用摩擦要素と、 上記前進あるいは後退段用摩擦要素への供給油圧を調圧
    する油圧制御弁と、 ロックアップ機構の作動状態を制御可能なロックアップ
    制御弁と、 電気信号により出力圧を制御可能な電磁弁と、 上記電磁弁からの制御圧を上記油圧調整弁への油路に連
    通する第1の位置と上記ロックアップ制御弁への油路に
    連通する第2の位置とに切り換え可能なスイッチング弁
    と、 シフトレバーに応じて切り換えられるマニュアル弁とを
    有する無段変速機の油圧制御装置において、 上記マニュアル弁は、 上記シフトレバーが上記車両を非走行状態とする位置に
    あるとき、上記前進段用摩擦要素及び上記油圧制御弁か
    らの油圧を排出し、 上記シフトレバーが上記車両を前進走行状態とする位置
    にあるとき、上記前進段用摩擦要素へ上記油圧制御弁か
    らの油圧を供給し上記後退段用摩擦要素から油圧を排出
    し、 上記シフトレバーが上記車両を後退走行状態とする位置
    にあるとき、上記後退段用摩擦要素へ上記油圧制御弁か
    らの油圧を供給し上記前進段用摩擦要素から油圧を排出
    するとともに、 上記スイッチング弁は、上記前進あるいは上記後退段用
    摩擦要素への供給油圧が所定値以下のとき第1の位置に
    切り換えられ、所定値を越えているとき第2の位置に切
    り換えられることを特徴とする無段変速機の油圧制御装
    置。
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