JP2799759B2 - 圧着、剥離型プラスチック製ファスナ、及びその製造方法 - Google Patents

圧着、剥離型プラスチック製ファスナ、及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、平らなベースと、同じ大きさの頭部を備
え、上記ベース上に縦横に列をなして一体に林立する多
数の弾性の係合突起とからなる圧着、剥離型プラスチッ
ク製ファスナ、及びその製造方法に関する。
〈従来の技術〉 このような圧着、剥離型ファスナは、従来から公知で
あって、同じ二つのファスナ片を係合突起を有する面で
対向させて押付けることにより互いのファスナ片の係合
突起の頭部を、相手のファスナ片の係合突起の相互間隔
内に突入させて圧着状態に係合し、又、圧着状態の両フ
ァスナ片を引剥すように力を加えて係合を解離すること
ができ、倒J字形フックを有するフック付きファスナ片
と、ループを有するループ付きファスナ片からなるマジ
ックテープ(日本ベルクロ株式会社商品名)式のように
二種類ファスナを必要とするものに較べ、一種類のファ
スナを製造すれば済む点で製造面、コスト面で有利であ
る。
圧着、剥離型ファスナの頭部の平面形状は円形又は多
角形、横から見た形状は球形や、半球状、錐状などの傘
形や、扁平形であり、従来はこれをその下面中心部に上
端を結合した1本脚で平らなベースの上方に支持してい
た。
〈発明が解決しようとする課題〉 この圧着、剥離型ファスナは、前述したように同じ二
つのファスナ片を係合突起を有する面で対向させて押付
け、互いのファスナ片の係合突起の頭部を、相手のファ
スナ片の係合突起の相互間隔内に突入させ、これにより
頭部の下面周縁部同志が引掛り合って係合し、圧着状態
になる。この場合、一本脚の上端に下面中心部で結合さ
れた頭部は360゜、何れの方向にも傾くことができると
共に、その一本脚自身もベースに結合した下端を中心に
360゜、何れの方向も撓むことができるから、圧着状態
の使用中に剥離しようとする力がどの方向から加わって
も相手のファスナ片の係合突起の相互間隔内に突入して
いる係合突起は頭部を傾け、且つ一本脚を撓めて相手の
ファスナ片の係合突起の相互間隔から外に脱出し易く、
係合保持力が小さいと共に、その際に頭部は一本脚の上
端から千切れて取ることがある。
又、係合突起が相手のファスナ片の係合突起の相互間
隔内に突入する際も、同様に頭部は首を振りながら傾
き、一本脚は撓むので、両方のファスナ片の係合突起の
頭部の下面周縁部同志が引掛り合って係合したことが触
感で分かりにくい。
更に、平らなベース上に林立する係合突起の一本脚は
上端を頭部の下面中心部に結合して上からは頭部で遮へ
いされ、下からは平らなベースで遮へいされているため
二面割の雄、雌の金型で射出成形することができない。
このため一本脚を多数林立した平らなベースをプラスチ
ックで射出成形し、その一本脚の各1本宛の上端部を熱
で溶かしながら膨大変形させて頭部を形成する必要があ
り、製造に非常に手数がかゝると共に、一本脚の各1本
宛の上端部を熱変形して形成した頭部は不揃いであり、
係合保持力の均一な製品を得ることは困難である。
〈課題を解決するための手段〉 そこで、本発明は、上述したような問題点がない圧
着、剥離型プラスチック製ファスナを提供することゝ、
その圧着、剥離型プラスチック製ファスナを二面割の雄
型と雌型を使用し、両型のキャビティ中にプラスチック
を射出して製造することを目的に開発したのであって、
圧着、剥離型プラスチック製ファスナは、平らなベース
(1)と、同じ大きさの円形又は多角形の平面形状を有
する弾頭状の傘形の頭部(3)を備え、上記ベース上に
縦横に列をなして一体に林立する多数の弾性の係合突起
(2)とからなり、上記係合突起の縦の列、及び横の列
の係合突起の隣接間隔は、縦横2ケ宛の頭部の中心間の
間隔Sが頭部の直径Dの1D<S<2D、縦横の頭部の対角
線S′の長さが頭部の直径Dの1D<S′<2Dである圧
着、剥離型プラスチック製ファスナにおいて、上記各係
合突起(2)の頭部(3)の下面周縁部の相対向した部
位に上端を結合した相対向する二本の脚(4a,4b)をベ
ース(1)に対して垂直に設け、この二本の脚(4a,4
b)により頭部(3)をベース(1)上に一体に支持し
たことを特徴とする。
この場合、係合保持力を平らなベースの縦方向と横方
向で均一化するために、縦、横に林立する係合突起の隣
接するもの同志は二本の脚を含む垂直面の向きを90゜異
にさせることが好ましい。
又、圧着状態で引剥し方向の力が加わってもガタ付か
ないようにするために、各係合突起の頭部の高さと、ベ
ースの上面から頭部下面までの高さを等しくすることが
好ましい。
更に、圧着状態に係合させるための押付力を小さくす
るため、各係合突起の頭部に、二本の脚を含む垂直面と
直交し、且つ頭部の下面と両側部とに開放するトンネル
形の空洞部を設け、この空洞部の両端部により頭部に二
つの切欠きを設けることが好ましい。又、各係合突起の
頭部には、二本の脚と、上記トンネル形の空洞部による
二つの切欠きを避けた下面の四つの周縁部に下向きの楔
形突出部を設けることが好ましい。
尚、各係合突起の頭部の平面形状は円形でも、多角形
でもよいし、頭部は上向きの突出部を備えていてもよ
い。
又、圧着、剥離型プラスチック製ファスナの製造方法
は、型合せ面で対面する雄型と雌型のうち、雌型には型
合せ面に浅い窪みを設けると共に、該型合せ面に対して
垂直で一端が上記窪みの底に開放し、奥が閉じた多数の
縦穴を縦、横に列をなして設け、又、前記雄型の型合せ
面には、前記雌型の型合せ面から縦穴の奥までの距離よ
りも高さが低く、且つ、該縦穴に嵌合すると共に、相対
向した側部の全長に縦溝を有する起立柱を前記雌型の縦
穴と同数、同配置で立設し、上記雄型の各起立柱を雌型
の各縦穴中に嵌合して雄型の型合せ面と雌型の型合せ面
を密接し、雌型の窪み、及び雌型の縦穴と雄型の起立柱
との間に形成された空間に溶融プラスチックを注入、充
填することを特徴とする。
〈実 施 例〉 図面において、1は平らなベース、2はそのベース上
に縦、横に列をなして林立する多数の係合突起、3はそ
の各係合突起の頭部、4a,4bは各1つ宛の頭部をベース
上に支持する相対向した一対(二本)の脚を示し、これ
らはプラスチックの射出成形法で一体に成形され、弾性
を有する。
第1〜5図は係合突起の第1例の1つの拡大図、第6
〜10図は係合突起の第2例の1つの拡大図で、各係合突
起の頭部3は弾頭状の傘形で、平面形状は円形である
が、その横から見た形態はドーム状、扁平状の半球状
等、任意であると共に、平面形状は多角形でもよい。
ベース1上に林立する多数の係合突起の縦の列及び横
の列の係合突起の隣接間隔は、第11図に示すように縦、
横各二列の2個宛の合計四個の頭部を上にした係合突起
A…が形成する十字路の交叉点空間5中に、頭部を下に
した破線の係合突起Bが頭部を変形させて割込んで入
り、その下向き頭部が他の四つの上向き頭部の夫々と斜
線を施した部分で干渉できるように定める。
それには、公知の一本脚の係合突起の場合と同様に、
縦、横2個宛の頭部の中心間の間隔Sは頭部の直径Dの 1D<S<2D で、且つその対角線S′の長さは同様に頭部の直径の 1D<S′<2D とする。
ベース1は係合突起の頭部を直上から投影した各位置
に、該頭部とほゞ同形、同大の孔6を有し、前記二本の
脚4a,4bの下端はその孔6の縁の内側に対向して結合し
ている。この孔6はファスナを雄、雌の金型を使って射
出成形する際、必然的に生じるもので、これについては
後述する。
そして、二本の脚4a,4bの上端部は頭部3の下面周縁
部の相対向した部位に結合し、頭部をベース1上に支持
する。ベース1の上面から頭部3の下面までの高さHは
頭部3の厚さないし高さhより大にする。それは、前述
したように、縦、横各二列の頭部を上にして立つ四個の
係合突起が形成する交叉点空間5中に、頭部を下にした
係合突起が頭部を変形させて割込んで入り、この下向き
頭部が四個の上向き頭部の下面を下に通過したときに弾
性復元し(勿論、四個の上向き頭部も下向き頭部が下に
通過するまでは弾性変形し、通過し終ると弾性復元す
る。)、四個の上向き頭部と一部宛干渉し合うようにす
るためであるが、その差は僅かであることが好ましい。
又、係合突起の頭部3は第1〜5図のように中実であ
ってもよいし、第6〜10図に示すように脚4a,4b間の空
間4′の上端にT形に連らなり、頭部下面と、上記脚4
a,4bと直交した側部に開放するトンネル形の空洞部7を
設け、この空洞部の両端部により頭部に二つの切欠き
7′,7′を形成してもよい。
寸法を例示すると、ベース及び係合突起はポリアセタ
ールで成形し、ベースは厚さ0.8mm、頭部の直径は1.4m
m、ベース上面から頭部下面までの高さHは0.9mm、頭部
の厚さhは0.7mm、各脚4a,4bは長辺0.5mm、短辺0.45mm
のほゞ四角形断面形状である。
又、ベース及び係合突起をPOMで成形し、ベースは厚
さ0.6mm、頭部の直径は1.0mm、ベース上面から頭部下面
までの高さHは0.6mm、頭部の厚さhは0.5mm、各脚4a,4
bは長辺0.35mm、短辺0.3mmのほゞ四角形断面形状であ
る。
尚、頭部の下面周縁に沿う脚の短辺の一つは頭部の曲
率半径と同じ円弧面になっている。
さて、第12図は縦、横各列の全部の係合突起2を、二
本の脚4a,4bを含む垂直面4が同一方向を向くようにベ
ース上に林立させ、ベース1と一体に成形した実施例
で、係合突起2は第1〜5図に示す頭部が中実なタイプ
である。
こうして、成形した同じ二つのファスナ辺XとYを、
係合突起2…を有する面で対向させて押付けると、各フ
ァスナ片の1つの係合突起は相手のファスナ片の四つの
係合突起で形成された十字路状の交叉点空間中に割込ん
で入り、頭部の下面同志が引掛り合って圧着状態に係合
し(第13図、第14図)、又、圧着状態の両ファスナ片X
とYを引剥すように力を加えて係合を解離できることは
従来のものと同様である。
しかし、各係合突起の頭部3は相対向した二本の脚4
a,4bによりベース1上に支持されているため、360゜自
由に傾くことはできず、精々二本の脚を含む垂直面4の
上縁を支点に傾ける程度であり、又、該二本の脚にして
も垂直面4の下縁を支点に傾ける程度である。
従って、このファスナ片XとYを係合させるために押
付け、1つの係合突起を相手のファスナ片の四つの係合
突起が形成する十字路状の交叉点空間5中に割込ませる
際、頭部と二本の脚は殆どグラ付かず、関係し合う1つ
と、4つの合計5つの係合突起の頭部の弾性変形のみで
割込むため、完全に割込んで圧着状態になったときに変
形した頭部が復元することが手応えで充分に分る。そし
て、各係合突起の頭部と二本の脚は360゜自由に傾けな
いため圧着状態の保持力も大である。
又、圧着状態の両ファスナ片を解離するため引剥し方
向に力を加えても、頭部は二本の脚によって支持されて
いるため脚から千切れることもない。
第13図の圧着状態は係合させた両方のファスナ片Xと
Yの、係合突起の二本の脚を含む垂直面4を同方向に揃
えた場合であり、第14図はファスナ片Xの係合突起の二
本の脚を含む垂直面と、ファスナ片Yの係合突起の二本
の脚を含む垂直面の向きを直交させて、両ファスナ片X
とYを圧着した状態を示すもので、どちらの圧着状態に
してもその作用、効果は同じである。尚、ベース1の上
面から頭部の下面までの高さHを、頭部の高さないし厚
さより図示の如く僅かに大にして置くと圧着状態で図の
上下方向にガタ付くのを防止することができる。
第15図の第2実施例は係合突起の横の列の奇数番目を
構成する係合突起の全部は、二本の脚を含む垂直面4を
横に向け、偶数番目を構成する係合突起の全部は、二本
の脚を踏む垂直面4を縦に向け、夫々ベース1と一体に
成形した点が第12図の実施例と異なるだけで、あとは同
じである。
従って、この実施例による二つのファスナ片も、係合
突起を有する面で向かい合わせて押付け、前記第13図
や、第14図で示した状態に圧着できる。
この第2実施例では係合突起の横の列の奇数番目と偶
数番目で二本の脚を含む垂直面の向きを直角に異ならせ
たが、係合突起の縦の列の奇数番目と偶数番目で二本の
脚を含む垂直面の向きを直角に異ならせてもよい。
第16図の第3実施例は係合突起の縦の列、横の列の双
方に付いて、互いに隣り合った係合突起の二本の脚4a,4
bを含む垂直面4の向きを直角に異ならせてある。そし
て、この実施例の係合突起2は第6〜10図に示したトン
ネル形の空洞部7を有するものであるため、その空洞部
7の向きも隣りの係合突起の空洞部の向きとは直角に異
なっている。
この実施例の場合は、縦、横、隣り合った二つの係合
突起の、夫々二本の脚を含む垂直面4の向きが直角に異
なるため、二つのファスナ片XとYを係合突起を有する
面で向かい合わせて押付けると、第17図に示した圧着状
態になる。この圧着状態は、両方のファスナ片XとYを
第13図のように同じ向きにしても、第14図のように向き
を異ならせても同じであり、これは第12図や、第15図の
ファスナのように圧着すべき二つのファスナ片の向きを
同じにした場合と、向きを異ならせた場合とで圧着状態
が第13図や、第14図のように相違するのにくらべて、安
定した圧着状態が得られることを意味する。
そして、1つの係合突起の頭部が相手のファスナ片の
四つの係合突起が形成する十字路状の交叉点空間5中に
割込んで圧着状態になる際、関係する5つの係合突起の
各頭部は弾性変形するが、この実施例による係合突起の
頭部は、二本の脚を含む垂直面4と直交したトンネル形
の空洞部7による切欠き7′,7′を直径方向に有するた
め、頭部は容易に変形する。従って、二つのファスナ片
を圧着状態にするため押付ける力は小さくて済む。
勿論、前述の第12図、第15図の実施例の係合突起をト
ンネル形の空洞部7を有するものにしてもよいと共に、
上記第16図の実施例の係合突起を空洞部7に有さない第
1〜5図に示したものにしてもよい。
更に、第18図、第19図に示す如く、各係合突起2の頭
部3には上向きの突出部3aを備えさせてもよい。この場
合は、ベース1の上面から頭部3の下面までの高さH
を、頭部3の下面から突出部3aの上端までの高さhより
僅かに大にする。これにより頭部3が突出部3aを有する
同じ二つのファスナ片XとYを、係合突起2…を有する
面で押付けると、第20図に示すように頭部3の下面同志
で引掛り合い、突出部3aの上端は互いに相手のファスナ
のベースに近接して圧着状態に係合する。又、圧着状態
の両ファスナ片XとYを引剥すように力を加えて係合を
解離することもできる。
上記第18図、第19図では上向きの突出部3aを、第1〜
5図に示した係合突起の頭部に設けたが、勿論、第6〜
10図に示す係合突起の頭部に備えさせることもできる。
又、頭部2が第6〜10図に示すトンネル形の空洞部7
を有する場合、上記空洞部の両端部による切欠き7′,
7′と、脚4a,4bを避けた頭部の下面の四つの弧状周縁部
に、第21〜23図に示すように下向きの同じ楔形突出部3b
を設けてもよい。こうすると、同じ楔形突出部3bを有す
る二つのファスナ片XとYを係合突起を有する面で押付
けると、第24図に示すように両ファスナ片XとYの各楔
形突出部3bと3bが斜面同志で面接触して相手の頭部の下
面と引掛り合うため圧着状態の係合力をより強力にする
ことができる。勿論、この係合力に抗して両ファスナ片
を引剥すように力を加えると係合を離脱させることがで
きる。
上述した各実施例のファスナは、第25図以下に示す型
合わせ面で対面する雄型11と雌型12を使い、両型を閉じ
てその間に形成されるキャビティにプラスチックを射出
することにより成形し、両型を開き、成形した製品を脱
型して高能率に製造することができる。
第25図は第1〜5図に示した係合突起を有するファス
ナ製造用の雄型と雌型の一部を示し、第26図は第6〜10
図に示した頭部にトンネル形の空洞部7を備えた係合突
起を有するファスナ製造用の雄型と雌型の一部を示す。
雌型の型合わせ面21′にはベース1を成形するための
浅い窪み22を設けると共に、上記型合せ面21′に対して
垂直で、一端が上記窪みの底22′に開放し、奥が閉じた
係合突起成形用の多数の縦穴23を縦横に列をなして設け
る。縦、横の列の縦穴の間隔は第11図を参照して説明し
た通りである。又、各縦穴23は、係合突起の平面形状が
円形で、その頭部が弾頭状、ドーム状、半球状の場合、
図示のごとく円筒形の指サック形である。
雄型の型合せ面11′には、前記雌型の型合せ面から縦
穴の奥までの距離Lよりも高さが低く、且つ該縦穴の内
面にピッタリと密接する起立柱12を、前記雌型の縦穴23
と同数、同配置で立設し、各起立柱12の相対向した側部
には、脚4aと4bを成形するための縦溝13、13を全長に設
ける。
そして、第1〜5図の係合突起を成形する場合は、起
立柱12の上面12′を第25図に示すように平らにしてもよ
いし、係合突起の頭部下面の凹の曲面にするため中高の
凸曲面にしてもよい。
又、第6〜10図の係合突起を成形する場合は、第26図
の如く起立柱12の上面に前記縦溝13、13と直交した直径
方向にトンネル形空洞部7を形成するための突条14を設
ける。この突条14の各側部14′は雌型の縦穴23の内面に
密接し、上面14″は縦穴の奥から少し離れるようにす
る。
尚、雌型の縦穴23は奥に向かって僅かに直径を小さく
し、これに対応して雄型の起立柱12は上に向かって僅か
に直径を小さくし、型抜きの勾配を付けて置く。
雄型と雌型が型合せ面同志で接触し、雄型の起立柱12
が雌型の縦穴23の内部に嵌合した状態を第25図、第26図
に破線で示したが、雌形の型合せ面に設けた浅い窪み22
は雄型の型合せ面で閉じられてベース1を成形するため
のキャビティを形成し、又、雄型の起立柱12の上面と、
雌型の縦穴23の奥の間には係合突起の頭部3を成形する
ためのキャビティが形成され、上記両キャビティは起立
柱の両側にある縦溝13、13を介して連通し、この両縦溝
13、13は雌型の縦穴の内面側部で閉じられて脚4a、4b成
形用のキャビティになる。
従って、雌、雄両型をプラスチックの射出成形機にセ
ットして閉じ、相互に連通した上記三つのキャビティの
どれかに溶融プラスチックを注入して三つのキャビティ
に行き渡らせることにより第1〜5図の係合突起や、第
6〜10図の係合突起をベースの片面に一体に有する第12
図、第15図、第16図などに示したファスナを射出成形
し、両型11、21を開いて型から取出すことができる。
そして、ベース1には雄型の起立柱12の跡が孔6とし
て生じる。
第27、28図は第16、17図に示したファスナ成形用の雄
型11、第29、30図はその雌型21であって、雄型に設けた
起立柱12の両側の縦溝13、13及びその上面に立つ突条14
は、縦横に隣接するもの同志、互いに向きを直角に異に
している。
従って、この両型を閉じ、雌型にある樹脂注入口24か
らベース成形用のキャビティとなる浅い窪み22中に溶融
プラスチックを注入することにより第31図に示すように
第16、17図のファスナが成形でき、型を開いてこれを取
出すことができる。
〈発明の効果〉 請求項第1項により係合突起の頭部は二本の相対向し
た脚でベース上に支持されているからぐら付きが少な
く、これによって圧着状態の係合保持力が強く、しかも
圧着状態にしたことが手ごたえで分かると共に、解離す
る際に頭部が千切れることのないファスナを提供するこ
とができる。
請求項第2項により、上記第1項の効果に加えて、圧
着状態での係合保持力が平らなベースの縦方向と横方向
とで均一なファスナを提供できる。
請求項第3項により、前記第1項の効果に加えて、圧
着状態で引剥し方向の力が加わてもガタ付きがないファ
スナを提供できる。
請求項第5項により、前記第1項の効果に加えて、圧
着状態に係合させるための押付力が小さいファスナを提
供できる。
請求項第6項により圧着状態に係合したときの係合力
が頗る強いファスナを提供できる。
又、請求項第7項の方法により、圧着状態に係合する
ための頭部を二本の対向した脚でベース上に支持する係
合突起を備えたファスナを、二面割りの雄、雌の金型を
使用し、プラスチックの射出成形法で高能率に製造でき
る。そして、係合突起の頭部及び二本の対向した脚は金
型のキャビティにより成形されるため均一な製品が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のファスナに使用できる係合突起の一例
の正面図、第2図は第1図の側面図、第3図は第1図の
断面図、第4図は第2図の断面図、第5図は第1図の平
面図、第6図は本発明のファスナに使用できる係合突起
の他の一例の正面図、第7図は第6図の側面図、第8図
は第6図の断面図、第9図は第7図の断面図、第10図は
第6図の平面図、第11図は係合突起の縦の列と、横の列
の突起間の間隔を示す説明図、第12図は本発明のよるフ
ァスナの第1実施例の平面図、第13図と第14図は第12図
のファスナの二様の圧着状態を示す拡大部分図、第15図
は本発明によるファスナの第2実施例の平面図、第16図
は同じく他の一実施例の平面図、第17図は第16図のファ
スナの圧着状態を示す拡大部分図、第18図は本発明のフ
ァスナに使用できる係合突起の他の一例の正面図、第19
図は第18図の側面図、第20図は第18,19図の係合突起の
係合状態の説明図、第21図は本発明のファスナに使用で
きる係合突起の更に他の一例の縦断側面図、第22図は第
21図のA−A線での断面図、第23図は第22図のB−B線
での断面にした立面図、第24図は第23図の係合突起の係
合状態の説明図、第25図は第1〜5図の係合突起を有す
るファスナ成形用の雌、雄金型の一部を示す斜視図、第
26図は第6〜10図の係合突起を有するファスナ成形用の
雌、雄の金型の一部を示す斜視図、第27図は第16図のフ
ァスナ成形用の雄型の側面図、第28図は第27図の平面
図、第29図は第16図のファスナ成形用の雌型の断面図、
第30図は第29図の平面図、第31図は第27図の雄型と、第
29図の雌型を使用し、第16図のファスナを射出成形して
いる状態の断面図である。 図中、1はベース、2は係合突起、3はその頭部、4a、
4bは二本の脚、4は両脚を含む垂直面、11は雄型、11′
はその型合せ面、12は起立柱、13は縦溝、21は雌型、2
1′はその型合せ面、22は窪み、23は縦穴を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A44B 18/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平らなベース(1)と、同じ大きさの円形
    又は多角形の平面形状を有する弾頭状の傘形の頭部
    (3)を備え、上記ベース上に縦横に列をなして一体に
    林立する多数の弾性の係合突起(2)とからなり、上記
    係合突起の縦の列、及び横の列の係合突起の隣接間隔
    は、縦横2ケ宛の頭部の中心間の間隔Sが頭部の直径D
    の1D<S<2D、縦横の頭部の対角線S′の長さが頭部の
    直径Dの1D<S′<2Dである圧着、剥離型プラスチック
    製ファスナにおいて、上記各係合突起(2)の頭部
    (3)の下面周縁部の相対向した部位に上端を結合した
    相対向する二本の脚(4a,4b)をベース(1)に対して
    垂直に設け、この二本の脚(4a,4b)により頭部(3)
    をベース(1)上に一体に支持したことを特徴とする圧
    着、剥離型プラスチック製ファスナ。
  2. 【請求項2】請求項第1項記載の圧着、剥離型プラスチ
    ック製ファスナにおいて、縦、横に林立する係合突起の
    隣接するもの同志は二本の脚をを含む垂直面の向きを90
    ゜異にしていることを特徴とする圧着、剥離型プラスチ
    ック製ファスナ。
  3. 【請求項3】請求項第1項、第2項のどれか1項に記載
    の圧着、剥離型プラスチック製ファスナにおいて、各係
    合突起の頭部の高さと、ベースの上面から頭部下面まで
    の高さを等しくしたことを特徴とする圧着、剥離型プラ
    スチック製ファスナ。
  4. 【請求項4】請求項第1項から第3項のどれか1項に記
    載の圧着、剥離型プラスチック製ファスナにおいて、各
    係合突起の頭部に上向きの突出部を設けたことを特徴と
    する圧着、剥離型プラスチック製ファスナ。
  5. 【請求項5】請求項第1項から第4項のどれか1項に記
    載の圧着、剥離型プラスチック製ファスナにおいて、各
    係合突起の頭部に、二本の脚を含む垂直面と直交し、且
    つ頭部の下面と両側部とに開放するトンネル形の空洞部
    を設け、この空洞部の両端部により頭部に二つの切欠き
    を縁に設けたことを特徴とする圧着、剥離型プラスチッ
    ク製ファスナ。
  6. 【請求項6】請求項第5項に記載の圧着、剥離型プラス
    チック製ファスナにおいて、各係合突起の頭部には、二
    本の脚と、トンネル形の空洞部による二つの切欠きを避
    けた下面の四つの周縁部に下向きの楔形突出部を設けた
    ことを特徴とする圧着、剥離形プラスチック製ファス
    ナ。
  7. 【請求項7】型合せ面で対面する雄型と雌型のうち、雌
    型には型合せ面に浅い窪みを設けると共に、該型合せ面
    に対して垂直で一端が上記窪みの底に開放し、奥が閉じ
    た多数の縦穴を縦、横に列をなして設け、又、前記雄型
    の型合せ面には、前記雌型の型合せ面から縦穴の奥まで
    の距離よりも高さが低く、且つ、該縦穴に嵌合すると共
    に、相対向した側部の全長に縦溝を有する起立柱を前記
    雌型の縦穴と同様、同配置で立設し、 上記雄型の各起立柱を雌型の各縦穴中に嵌合して雄型の
    型合せ面と雌型の型合せ面を密接し、雌型の窪み、及び
    雌型の縦穴と雄形の起立柱との間に形成された空間に溶
    融プラスチックを注入、充填することを特徴とする圧
    着、剥離型プラスチック製ファスナの製造方法。
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