JP2799495B2 - ガラス繊維プリフォームの製造方法 - Google Patents

ガラス繊維プリフォームの製造方法

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JP2799495B2 JP8032568A JP3256896A JP2799495B2 JP 2799495 B2 JP2799495 B2 JP 2799495B2 JP 8032568 A JP8032568 A JP 8032568A JP 3256896 A JP3256896 A JP 3256896A JP 2799495 B2 JP2799495 B2 JP 2799495B2
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    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B11/00Making preforms
    • B29B11/14Making preforms characterised by structure or composition
    • B29B11/16Making preforms characterised by structure or composition comprising fillers or reinforcement
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維強化プ
ラスチック(FRP)のクローズドシステム成形法に使
用するガラス繊維プリフォームの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、FRPは、建設資材、住宅機材、
舟艇、船舶、自動車、車両、工業材料、雑貨などの部材
として多く用いられているが、これらのFRP成形品を
つくるのに多くの成形法が知られており、成形品の形
状、大きさ、機能、性能、生産数量によって適宜の成形
法が選択されている。これらの成形法のうち、多量生産
する場合は、最も効率の良いシートモールディングコン
パウンド、バルクモールディングコンパウンドなどの成
形材料による成形が行なわれる。これに対し、大形品や
数の少ない製品は、ハンドレイアップ法やスプレーアッ
プ法などのオープンモールド法によって成形される。し
かしながら、これらのハンドレイアップ法やスプレーア
ップ法によれば、揮発性物質の発生により作業環境が悪
く、かつ成形時間が長くかかり、生産効率が悪いという
問題があった。
【0003】そこで、従来、上記のオープンモールド法
に代えて、レジン・トランスファー成形法(RTM)、
ストラクチャル・リアクション・インジェクション成形
法(SRIM)、レジン・インジェクション・バキュー
ム成形法(RIVM)、ロープレッシャー・メタルダイ
成形法(LPMDM)などのクローズドシステム成形法
に移行するものが増えている。
【0004】これらのクローズドシステム成形法の利点
は、つぎの通りである。すなわち、設備コストが低く、
より高い生産性を持っており、少中量生産への対応がで
きる。住宅機材、自動車の外装部品、舟艇、建設資材部
品などを構成するFRP成形品の製造に利用できる。デ
ザインの自由度が高く、揮発性物質の発生もなく、作業
環境が良好である。FRP成形品の両面が平滑となり品
質も安定している。ハンドレイアップ法やスプレーアッ
プ法に比較して、作業時間を大幅に短縮することができ
る。また、1つの樹脂注入機で多数の成形型に順次樹脂
注入を行なうことができ、多品種の製品を同時に成形す
るのに最適である。このようなクローズドシステム成形
法においては、ガラス繊維補強材はコンテニアスマット
とプリフォームが使用される。特に、深絞り、あるいは
曲面の多い形状にはプリフォームが適している。
【0005】ところで、RTMなどのクローズドシステ
ムによるFRPの成形に使用するガラス繊維プリフォー
ムは、繊維に不溶なバインダを付けており、樹脂の注入
によって繊維が押し流されないこと、含浸性が良く、樹
脂がウエットアウトし、気泡の無いことが必要であり、
また、ガラス繊維プリフォームの厚さが均一であり、見
掛けの厚さができるだけ薄く、雌雄合わせた成形型の中
に無理なく簡単に収まる厚さであり、成形型になじみの
良いこと、などが必要事項である。そして、経済的観点
からみると、大きな設備を必要とせず、簡易設備と作業
により多品種少中量生産用のガラス繊維プリフォームが
できることであり、良質のガラス繊維プリフォームが簡
易にできる技術の確率は、クローズドシステム成形法の
大きな課題の1つであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガラス繊維プリフォームの製造方法では、散布されたガ
ラスチョップは強力な空気吸引装置によってプリフォー
ム型に吹き付けられ、かつ、高温熱風の吹き付けによっ
て見掛けの厚さの比較的薄いガラス繊維プリフォームと
なる。このような従来法によれば、ガラスチョップとほ
とんど同量のバインダ水溶液をガラスチョップに吹き付
け、その不必要な水分を蒸発させて樹脂を硬化させるた
め、高い温度の熱風を必要とする設備を要し、熱を加
え、また冷やすなど、省エネルギー的でないという問題
があった。
【0007】本出願人は、先に、有機溶剤型の特殊不飽
和ポリエステル樹脂を主成分とするバインダを開発して
使用し、水溶液とすることなくガラス繊維にスプレーガ
ンによる吹き付けを行なって常中温度で硬化させ、高温
熱風を必要とすることなくガラス繊維を固定するガラス
繊維プリフォーム法を提案した。この先提案の方法によ
れば、ガラス繊維を固定したバインダ中の樹脂硬化物は
マトリックス樹脂に不溶となり、RTMなどのクローズ
ドシステムFRP成形法において、成形型にできたガラ
ス繊維プリフォームをセットし、マトリックス樹脂を注
入したときにガラス繊維が流れず、かつ、シワが発生せ
ず、均質なFRP成形品を得ることができるものであ
る。そして、この先提案の方法は、省エネルギー的であ
り、比較的簡単な設備で行なうことができる特長があ
る。
【0008】しかしながら、この先提案の方法によれ
ば、ガラスチョップやガラスマットをプリフォーム型に
引き付ける型内からの空気吸引力が比較的穏やかであ
り、かつ、熱風を型に吹き付けることもしないので、ガ
ラス繊維プリフォームの見掛けの厚さが大きくなりやす
く、殊に一般のR部、小さなR部、凹凸のあるR部、あ
るいはガラスマットの継ぎ合わせ部などが厚くなって、
プリフォーム型に沿いづらいことがあり、RTMなどの
クローズドシステム成形においては成形型になじみ難い
場合があるという問題があった。
【0009】本発明者は、上記の点に鑑み鋭意研究を重
ねた結果、FRP製の押えスクリーンを用いてバインダ
組成物付きガラス繊維を賦形することにより、上記の従
来技術の問題を解決し得ることを見い出し、本発明を完
成するに至ったものである。
【0010】本発明の目的は、レジン・トランスファー
成形法(RTM)などのガラス繊維強化プラスチックの
クローズドシステム成形法に使用するガラス繊維プリフ
ォームについて、とくにガラスロービングよりカットさ
れたガラスチョップを使用し、ガラス繊維プリフォーム
の厚さが均一であり、見掛けの厚さをできるだけ薄くす
ることができて、雌雄合わせた成形型の中に無理なく簡
単に収まる厚さであり、成形型になじみの良いガラス繊
維プリフォームを容易、かつ安価に製造し得る方法を提
供しようとするにある。なお、ガラスロービングよりカ
ットされたガラスチョップを使用するガラス繊維プリフ
ォームの製造方法において、FRP製の押えスクリーン
を用いてバインダ組成物付きガラス繊維を賦形する知見
は、今まで知られていないものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるガラス繊維プリフォームの製造方法
は、ガラス繊維強化プラスチックのクローズドシステム
成形法に使用されるガラス繊維プリフォームの製造方法
であって、空気吸引のための孔径5〜6mmの孔を有し
かつFRP製押えスクリーンの開孔率より小さい開孔率
を有するプリフォーム型を空気吸引装置に接続し、該型
の内側より空気を吸引しながら、ガラスロービングより
カットされたガラスチョップを散布し、予め調製したバ
インダ組成物を吹き付けてガラス繊維にバインダ組成物
を付着させ、ついでバインダ組成物中の樹脂を硬化させ
る前に、バインダ組成物付着ガラス繊維上に、空気吸引
のための孔径6〜30mmの孔が開孔率10〜50%で
あけられかつ5〜13kg/m の重量を有するFRP
製押えスクリーンをのせて、バインダ組成物付きガラス
繊維を賦形した後、プリフォーム製造用型を空気吸引装
置から切り離し、この型をFRP用硬化炉中に入れて
インダ組成物中の樹脂を硬化せしめて、ガラス繊維を樹
脂で一体に結合し、ガラス繊維プリフォームを形成する
ことを特徴としている。
【0012】上記において、ガラス繊維としては、ガラ
スロービングよりガラスチョップにカットしたものを使
用する。この場合には、例えばFRPのスプレーアップ
機を用いてガラスロービングよりガラスチョップにカッ
トしたものをプリフォーム製造用型に供給し、レジン供
給装置よりバインダ組成物の吹付け作業を行ない、型の
外面に均一な厚みのガラスチョップをバインダ組成物と
共に付着させる。
【0013】又、FRPの剛性や強度を必要とする場
合、ガラスロービングクロス(#570,#860)、
ガラスクロス(#200,#300)などをプリフォー
ムの中間またはFRPの裏面になる側に入れることもで
きる。さらに、高強度や高剛性にするため、カーボンク
ロス(一例として東レ社製、商品名;トレカCo634
3)やケプラークロス(一例として東レ・デュポン社
製、商品名;ケプラーK281)などをガラス繊維と併
用することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を説
明する。本発明によるガラス繊維プリフォームの製造方
法において、使用するプリフォーム製造用型は、FR
P、鉄板、ステンレス鋼板などの金属板、鋳物、金網な
どによりつくられており、簡易なFRP製の型で充分に
長期の使用に耐えることができる。型の表面には、空気
吸引のための直径5〜6mmの孔をあけるが、形状によ
り型の垂直部と水平部とで開孔率を変えるものである。
プリフォーム製造用型は空気吸引装置(ブロワ)に接続
し、型の内側より空気を吸引しながら、ガラスロービン
グよりカットされたガラスチョップを散布する。例え
ば、不飽和ポリエステル樹脂原料、硬化剤、硬化促進
剤、および有機溶剤からなるバインダ組成物を予め調製
しておき、該バインダ組成物をスプレーガンにより吹き
付け、ガラス繊維にバインダ組成物を付着させる。つい
で、バインダ組成物中の樹脂を硬化させる前に、バイン
ダ組成物付着ガラス繊維上にFRP製押えスクリーンを
のせる。こうして、バインダ組成物付きガラス繊維を賦
形した後、バインダ組成物中の樹脂を硬化せしめてガラ
ス繊維を樹脂で一体に結合し、ガラス繊維プリフォーム
を形成する。
【0015】上記の場合において、空気の吸引には1〜
5馬力の吸引装置を使用し、その吸引空気量は、例えば
60〜300m/分とする。最終製品の用途や形状に
よりガラス繊維に対するバインダの付着量を変えるもの
であるが、バインダの付着量は、硬化後の乾燥重量で、
ガラス繊維100重量部に対して2〜10重量部の範囲
が適量である。
【0016】つぎに、プリフォーム製造用型を空気吸引
装置から切り離し、この型を常温に放置するか、また
は、30〜70℃の硬化炉中に入れてバインダ組成物中
の不飽和ポリエステル樹脂を硬化せしめる。ここで、バ
インダ組成物中の樹脂分の硬化時間は、常温放置が30
〜60分、炉中硬化が20〜30分で完了する。これに
よって、硬質のバインダが付着したガラス繊維プリフォ
ームを得ることができる。そして、バインダ組成物中の
樹脂分の硬化後、ガラス繊維プリフォームが冷却したら
FRP製押えスクリーンを外し、ガラス繊維プリフォー
ムを型から取り出す。
【0017】本発明の上記の方法により製造したガラス
繊維プリフォームを使用して、通常のRTMなどのクロ
ーズドシステム成形法によりガラス繊維強化プラスチッ
クを有利に成形することができるものである。すなわ
ち、オス・メスFRP型を使用し、これらの型内に、上
記の方法により製造したガラス繊維プリフォームをセッ
トして型締めを行ない、型に設けられた注入孔よりRT
M注入装置を用いて硬化剤が混合されたRTM用不飽和
ポリエステル樹脂原料組成物をRTM法の通常の圧力
(0.5〜7kg/cm)で注入し、成形温度30〜
60℃の温度範囲で成形を行なうものである。ここで、
ガラス繊維含有量は、通常20〜30%であり、注入樹
脂組成物は、上記RTM用樹脂単独のものと、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、3酸化アンチモンなどの
充填材を樹脂に対して20〜50重量部の割合で添加し
たものを使用することが出来る。成形品としては、いず
れもシワが発生せず、良好な平滑面を有する均質なFR
P成形品が得られるものである。
【0018】なお、上記において、FRP製押えスクリ
ーンは、1つのプリフォーム型に対して1つ用いるのが
望ましいが、分割したスクリーンを使用時につなぎ合わ
せたり、あるいは組み合わせたりして使用しても良い。
押えスクリーンの材質は、FRPが主体であるが、金属
板やプラスチック板と併用しても良い。FRPの材質
は、強化材としてガラス繊維を主とし、マトリックス樹
脂として不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、エポキシ樹脂等を使用する。熱伝導を良くしたり、
難燃性を付与する充填材を添加しても良い。FRP以外
の材質も使用可能であるが、製作容易なことや経済的な
面を考慮するとFRPが最適である。
【0019】まず、FRPの成形品をつくり、これに孔
をあけてスクリーンとする。孔の口径は、一般にプリフ
ォーム型にあけている孔より大きくし、直径6〜30m
mの孔とする。スクリーンの形状によりR部は径を小さ
くし、平らな面では径を大きくする。また、孔は円形が
好ましいが、適当な四角形に切り抜いて孔を形成しても
良い。開孔率は、10〜50%とし、一般的にプリフォ
ーム型の開孔率より大きくするのがよい。ガラス繊維プ
リフォームの見掛けの厚さを薄くするために、押えスク
リーンの重量は重要である。ガラス繊維を圧縮するには
重い方が良いが、取扱いには軽い方がやりやすい。ここ
で、押えスクリーンの重量は、5〜13kg/mの重
さが適当であることが判明した。この重さの範囲内であ
れば、充分目的とするガラス繊維プリフォームの見掛け
の厚さを得ることができる。
【0020】FRP製押えスクリーンの大きさは、プリ
フォームに使用するガラス繊維重量によって変わる。ガ
ラス繊維重量1kg/mについて使用する押えスクリ
ーンの大きさは、平面、垂直面、および屈曲部(R部)
におけるプリフォーム型の外面との間の間隔がそれぞれ
2.2〜2.5mmとなるものである。また、この場
合、押えスクリーンの立上り部や垂直面などは、3mm
まで許容し得る。このような押えスクリーンを、散布ガ
ラスチョップの上にのせて圧縮して、その形状のまま常
中温度でバインダ組成物中の樹脂を硬化させる。ガラス
繊維プリフォームは、そのまま固定される。
【0021】ここで、本発明の方法により製造したガラ
ス繊維プリフォームは、成形型の厚みの1.5倍以下の
見掛けの厚さとすることが好ましい。上記に詳細に述べ
たFRP製押えスクリーンを使用することにより、ガラ
ス繊維30%標準のFRP成形品をつくる場合、プリフ
ォームの見掛けの厚さをFRP成形型の厚みの1.0〜
1.5倍内に抑えることができる。
【0022】本発明の上記の方法により製造したガラス
繊維プリフォームは、FRPクローズドシステム成形法
の適当な形状と厚みを持ったガラス繊維プリフォームと
して容易に使用することができるものである。
【0023】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を説明する。
【0024】実施例1 (1)FRP製押えスクリーンの製作 まず最初に、上面径60cm、底面径30cm、高さ3
0cmの洗面器状容器(容量約150L)のプリフォー
ム型に合わせ型を工夫して、各面とも内径がプリフォー
ム型より2mmと4mm大きい7mm厚みのFRP成形
品をガラスマットと耐熱不飽和ポリエステル樹脂(商品
名;リゴラック150HRBQT、昭和高分子株式会社
製)を用い、ハンドレイアップ法によりつくった。つぎ
に、このFRP成形品に、8mm径の孔を開孔率30%
でほぼ全面にあけてFRP製押えスクリーンを製作し
た。この押えスクリーンの重量は、7kg/mであっ
た。
【0025】(2)ガラス繊維プリフォームの調製 つぎに、容量約150Lの平滑表面を有する洗面器状の
プリフォーム型(孔径5mm、開孔率25%)を用い、
この型に1馬力の空気吸引装置を接続し、型の内側より
空気を吸引しながら60m/分の吸引空気量の空気を
吸引除去しつつ、FRPのスプレーアップ機(HISモ
デル80、ChopperUnit,VenusPro
duct Inc.製)を用いてガラスロービングより
ガラスチョップにカットして供給し、レジン供給装置よ
りバインダ組成物の吹き付けを行なって型の外面に均一
な厚みのガラスチョップ900g/m(タイプa)と
1800g/m(タイプb)を付着させ、押えスクリ
ーンを用いて押えた本発明によるガラス繊維プリフォー
ムと、押えスクリーンを用いない比較例のガラス繊維プ
リフォームとをつくった。つぎに、プリフォーム製造用
型を空気吸引装置から切り離し、この型を45℃のFR
P用硬化炉中に入れてバインダ組成物中の不飽和ポリエ
ステル樹脂を硬化せしめた。このとき、炉中硬化は25
分で完了した。これによって乾燥し、かつ硬質バインダ
が付着したガラス繊維プリフォームを得た。なお、バイ
ンダの付着量は、8重量%であった。
【0026】(3)FRP成形品の製造 上記(2)の本発明の方法により製造したガラス繊維プ
リフォームの中から、ガラスチョップ1800g/m
を付着させ、かつ押えスクリーンを用いて押えた本発明
によるガラス繊維プリフォームを使用して、RTMのク
ローズドシステム成形法によりガラス繊維強化プラスチ
ック(FRP)成形品をつぎのようにして製造した。す
なわち、RTM用につくったFRP製容器のオス・メス
FRP型を使用し、これらの型内に、上記のガラス繊維
プリフォームをセットして型締めを行なった。ついで、
型に設けられた注入孔より注入装置(Hydrajec
ter VenusProduct Inc.製)を用
い、RTM用不飽和ポリエステル樹脂原料組成物(商品
名;リゴラック162R、昭和高分子株式会社製)を3
kg/cmの圧力で注入した。なお、成形型の成形温
度は45℃とし、硬化時間は50分とした。こうして得
られたFRP成形品は、表面にシワが無く、平滑面を有
する均質で表面状態の良好なものであった。なお、FR
P成形品のガラス繊維含有量は、25重量%であった。
【0027】 上記 第1実施例におけるガラス繊維プリフ
ォームの特徴を表1にまとめて示した。表1の結果から
明らかなように、本発明の方法によりFRP製押えスク
リーンを使用することにより製造したガラス繊維プリフ
ォームの見掛けの厚さ、FRP成形型の厚みの1.0
倍に抑えることができた。このように、ガラス繊維プリ
フォームは、その厚さが均一であり、見掛けの厚さが薄
く、雌雄合わせた成形型の中に無理なく、簡単に収まる
厚さであり、成形型になじみの良いものであった。
【0028】 これに対し、FRP製押えスクリーンを使
用しない比較例の方法によれば、ガラス繊維プリォオー
ムの見掛けの厚さは、ガラスチョップを用いた場合は
1.5〜2.5倍となり、ラス繊維プリフォームは成
形型に沿わず、オス・メスFRP型の内部にセットしづ
らいものであった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、上述のように、ガラス繊維強
化プラスチックのクローズドシステム成形法に使用され
るガラス繊維プリフォームの製造方法であって、空気吸
引のための孔径5〜6mmの孔を有しかつFRP製押え
スクリーンの開孔率より小さい開孔率を有するプリフォ
ーム型を空気吸引装置に接続し、該型の内側より空気を
吸引しながら、ガラスロービングよりカットされたガラ
スチョップを散布し、予め調製したバインダ組成物を吹
き付けてガラス繊維にバインダ組成物を付着させ、つい
でバインダ組成物中の樹脂を硬化させる前に、バインダ
組成物付着ガラス繊維上に、空気吸引のための孔径6〜
30mmの孔が開孔率10〜50%であけられかつ5〜
13kg/m の重量を有するFRP製押えスクリーン
をのせて、バインダ組成物付きガラス繊維を賦形した
後、プリフォーム製造用型を空気吸引装置から切り離
し、この型をFRP用硬化炉中に入れてバインダ組成物
中の樹脂を硬化せしめて、ガラス繊維を樹脂で一体に結
合し、ガラス繊維プリフォームを形成するもので、本発
明の方法によれば、とくにガラスロービングよりカット
されたガラスチョップを使用してクローズドシステム成
形法によるガラス繊維強化プラスチックに使用するガラ
ス繊維プリフォームを製造することができ、しかもガラ
ス繊維プリフォームの厚さが均一であり、見掛けの厚さ
をできるだけ薄くすることができて、雌雄合わせた成形
型の中に無理なく簡単に収まる厚さであり、成形型にな
じみの良いガラス繊維プリフォームを容易、かつ安価に
製造し得るものである。とくに、ガラス繊維プリフォー
ムの見掛けの厚さを薄くするために、押えスクリーンの
重量は重要であり、ガラス繊維を圧縮するには重い方が
良いが、取扱いには軽い方がやりやすい。本発明によれ
ば、押えスクリーンの重量が5〜13kg/m であ
り、この重さの範囲内であれば、充分目的とするガラス
繊維プリフォームの見掛けの厚さを得ることができる。
【0030】 また、本発明の方法で得られたガラス繊維
プリフォームを使用することにより、FRP成形品はい
ずれも均質でシワが発生せず、平滑面を有するものであ
り、成形品の品質は外観的にも物性的にも充分満足でき
るものが得られる。しかも、従来のような大型の設備を
必要とせず、簡易な設備を使用して簡単な作業により実
施することができる。また、高温・熱風を必要とせず、
省エネルギー化を果たし得るので、経済的なメリットは
非常に大きいものがあるという効果を奏する。
【0031】

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維強化プラスチックのクローズ
    ドシステム成形法に使用されるガラス繊維プリフォーム
    の製造方法であって、空気吸引のための孔径5〜6mm
    の孔を有しかつFRP製押えスクリーンの開孔率より小
    さい開孔率を有するプリフォーム型を空気吸引装置に接
    続し、該型の内側より空気を吸引しながら、ガラスロー
    ビングよりカットされたガラスチョップを散布し、予め
    調製したバインダ組成物を吹き付けてガラス繊維にバイ
    ンダ組成物を付着させ、ついでバインダ組成物中の樹脂
    を硬化させる前に、バインダ組成物付着ガラス繊維上
    に、空気吸引のための孔径6〜30mmの孔が開孔率1
    0〜50%であけられかつ5〜13kg/m の重量を
    有するFRP製押えスクリーンをのせて、バインダ組成
    物付きガラス繊維を賦形した後、プリフォーム製造用型
    を空気吸引装置から切り離し、この型をFRP用硬化炉
    中に入れてバインダ組成物中の樹脂を硬化せしめて、ガ
    ラス繊維を樹脂で一体に結合し、ガラス繊維プリフォー
    ムを形成することを特徴とする、ガラス繊維プリフォー
    ムの製造方法。
  2. 【請求項2】 FRP製押えスクリーンの大きさが、ガ
    ラス繊維重量1kg/mについて水平面、垂直面、お
    よび屈曲部(R部)におけるプリフォーム型の外面との
    間の間隔がそれぞれ2.2〜2.5mmとなるものであ
    る、請求項1記載のガラス繊維プリフォームの製造方
    法。
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