JP2798395B2 - 感光性樹脂凹版およびその製造法 - Google Patents

感光性樹脂凹版およびその製造法

Info

Publication number
JP2798395B2
JP2798395B2 JP63231743A JP23174388A JP2798395B2 JP 2798395 B2 JP2798395 B2 JP 2798395B2 JP 63231743 A JP63231743 A JP 63231743A JP 23174388 A JP23174388 A JP 23174388A JP 2798395 B2 JP2798395 B2 JP 2798395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
photosensitive resin
layer
intaglio
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63231743A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0279853A (ja
Inventor
隆弘 角田
和男 平石
徹 澁谷
泰郎 石塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murakami Co Ltd
Original Assignee
Murakami Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murakami Co Ltd filed Critical Murakami Co Ltd
Priority to JP63231743A priority Critical patent/JP2798395B2/ja
Publication of JPH0279853A publication Critical patent/JPH0279853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2798395B2 publication Critical patent/JP2798395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、証券印刷などの一般凹版印刷やプリント
回路板のパターン印刷に用いられる凹版印刷用の凹版お
よびその製造法に関する。
〔従来の技術〕
凹版印刷は、一般印刷では紙幣、切手、証券など特殊
な印刷部門にのみ使用されているが、従来の凹版印刷用
凹版は、銅板などの金属板に彫刻またはエッチングによ
って画線を彫り、その画線部の底部に彫刻法などによっ
て刻み目を設け、これをインキ溜めとする方法によって
作られたものである。
凹版印刷は、普通直刷りであるため、硬い金属板から
画線のインキを非印刷体へ転移させるためには1平方セ
ンチメートル当り1トン程度の印圧が必要であり、この
ための印刷機械も極めて頑丈なものを作らなければなら
ない。
また、プリント回路の製造は、銅箔を積層した樹脂板
あるいは樹脂フィルムにフォトレジストの感光液を塗布
し或いはドライフィルムレジストを貼り付けて露光、現
像、腐蝕を行うフォトエッチング法、スクリーン印刷に
よりレジストインキを銅張板に印刷してエッチングする
方法、スクリーン印刷により導電性ペーストを絶縁基板
に塗布して回路パターンを形成する方法などにより行な
われている。
これらの製造法のうち、フォトエッチング法では、線
幅が50μm程度の細い回路パターンが得られるが、工程
が複雑であり、しかも時間と製造コストがかかるという
問題がある。これに対して、スクリーン印刷を用いる方
法では、短時間に大量に生産することができ、製造コス
トも低いことから、スクリーン印刷によりプリント回路
のパターン形成が最も多く利用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、スクリーン印刷によるプリント回路の
パターン形成では、スクリーン版の紗による解像力に限
界があり、スクリーン印刷で大量生産で製造する場合、
100〜150μmの線幅が限界である。
これに対して、印刷を利用して100μm以下の微細回
路パターンを大量に得る方法として、支持体上に、弾性
体層と感光層と撥油性層とを設け、少なくとも撥油性層
を選択的に除去してインキ溜り部を形成した凹版印刷板
を用いて回路パターンを形成する方法(特公昭59-28479
号)、パッド印刷により感光性樹脂凹版を用いてインキ
を転写して回路パターンを形成する方法(藤川著「印刷
雑誌」1986年、第69巻、第11〜13頁)、および感光性樹
脂凸版によるオフセット印刷法を用いたドライオフセッ
ト印刷により回路パターンを形成する方法(JPCAショー
(東京)で、1987年6月発表)などが提案されている。
これらの印刷を利用して微細回路パターンを得る方法
では、しかしながら、いずれも十分な厚みをもつインキ
層を形成することが難しい。例えば、前記の水なし平板
による凹版印刷板を用いて回路パターンを形成する方法
(特公昭59-28479号公報)では、凹部を形成する撥油性
層の厚みが3〜20μmしかなく、50μm以上の厚みのイ
ンキ層を印刷するためには重ね刷りおよび精密な位置合
わせが必要である。また、パッド印刷により回路パター
ンを形成する方法では、直刷りではなくパットを介して
刷るために、パッドの大きさに制限され、大きな面積の
プリント回路基板の印刷は量産に多くの時間を要する。
また、ドライオフセット法では、樹脂凸版であるために
十分な厚みのインキ画像が得られず、厚いインキパター
ンを得るためには二度刷りが必要である。
また、一般に凹版印刷においては、版面の凹状画像部
にインキを充填するために、版面全体にインキが一様に
塗布されるが、版面凸部の非画像部分などに付着した余
分なインキはドクターによって掻き取るかあるいは回転
ロールで拭きとる必要がある。このスキージの際に、特
に、広い面積あるいは幅の広い凹状画像部では、その凹
部中央部で過剰にインキがドクターで掻き取られて残留
するインキが少なくなり、更に十分な厚みのインキ画像
が得られにくいという問題がある。
このような問題を解決するために、本発明者らは特願
昭62-328781号明細書において、堤状微細凸部で囲まれ
た小凹部(セル)の集合からなるパターン画像凹部を提
案している。しかしこのセルはグラビア印刷版の場合の
如く版表面から焼き付けると、その形状について網点や
升目など種々の形を選択しても、それらの画像が印刷面
に現われ、インキが分断されて連続した画像にならない
場合も考えられる。従ってプリント回路において、例え
ば導電性インキやレジストインキを印刷した時、前者で
は電気の流れが断たれたり、後者ではエッチングの際に
腐食もれが起こるなどのおそれがある この発明は上述の背景に基づきなされたものであり、
その目的とするところは、証券印刷などの一般印刷に対
しては、インキ溜めの機能を有しながら大きな印刷圧を
必要とせず、また、プリント回路パターン印刷に対して
は線幅が小さく、厚みの大きい微細回路パターンを印刷
法で量産できると共に印刷後のインキが途中で分断され
ることのない感光性樹脂凹版を容易に作製することがで
きる凹版材料およびその製造法、並びにこの感光性樹脂
凹版およびその製造法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題はこの発明に因って解決される。すなわ
ち、この発明の感光性樹脂凹版材料は、支持基板上に感
光性樹脂層を設け、該樹脂層の支持基板側に、凹版材料
の表面よりも低い堤状微細凸部で囲まれる多数の小凹状
セルの層、または現像により該セル層を形成可能なセル
潜像画像層を内設形成してなることを特徴とするもので
ある。
この発明による感光性樹脂凹版材料の好ましい態様に
おいて、感光性樹脂層の上面に撥油性層を設けることが
できる。
この発明による感光性樹脂凹版材料の製造法は、 (1) 光透過性樹脂製の支持基板上に感光性樹脂層を
設け、該支持基板側に、光透過性または不透過性の微細
線が交差したセル形成用画像フィルムを配置し、該画像
フィルムを介して露光することにより、感光性樹脂層の
支持基板側に前記セル潜像画像層を設けることを特徴と
するもの、および (2) 光透過性または不透過性の支持基板上に感光性
樹脂層を設け、該樹脂層を、光透過性または不透過性の
微細線が交差したセル形成用画像フィルムを介して露光
し、現像により該樹脂層を未露光または露光部で部分的
に除去して前記小凹状セル層を形成し、然る後、該樹脂
層上の全面にわたって更に感光性樹脂層を設けることを
特徴とするもの、および (3) 光透過性または不透過性の支持基板上に感光性
樹脂層を設け、該樹脂層を、光透過性または不透過性の
微細線が交差したセル形成用画像フィルムを介して露光
してセル潜像画像を形成し、然る後、該樹脂層上の全面
にわたって更に感光性樹脂層を設けることを特徴とする
もの、 である。
この発明の感光性樹脂凹版は、支持基板上に設けられ
たパターン画像形成用樹脂層と、該樹脂層が部分的に除
去されて形成されたパターン画像凹部とからなり、少な
くとも幅広の該画像凹部がこの先端よりも低い堤状微細
凸部で囲まれた小凹部状セルを底部に多数有することを
特徴とするもの、である。
〔作用〕
上記のように構成されたこの発明は以下のように作用
する。
光透過性樹脂製の支持基板上に感光性樹脂層を設け、
該支持基板側に、光透過性または不透過性の微細線が交
差したセル形成用画像フィルムを配置し、該画像フィル
ムを介して露光する。これにより、感光性樹脂層の支持
基板側に、現像によって凹版材料の表面よりも低い堤状
微細凸部で囲まれる多数の小凹状セル層が形成されるセ
ル潜像画像層を内設形成して、凹版材料を作製する。こ
の凹版材料におけるセル潜像画像層の上端は、感光性樹
脂層の表面、即ち凹版材料の表面よりも低い高さ位置に
ある。
また、光透過性または不透過性の支持基板上に感光性
樹脂層を設け、該樹脂層を、光透過性または不透過性の
微細線が交差したセル形成用画像フィルムを介して露光
し、現像により該樹脂層を末露光または露光部で部分的
に除去して前記小凹状セル層を形成する。然る後、該樹
脂層上の全面にわたって更に感光性樹脂層を設けて、凹
版材料を作製する。この凹版材料における小凹状セルの
上端は、該凹版材料の表面よりも低い位置にある。
また、光透過性または不透過性の支持基板上に感光性
樹脂層を設け、該樹脂層を、光透過性または不透過性の
微細線が交差したセル形成用画像フィルムを介して露光
してセル潜像画像を形成する。然る後、該樹脂層上の全
面にわたって更に感光性樹脂層を設けて、凹版材料を作
製する。この凹版材料におけるセル潜像画像の上端は、
該凹版材料の表面よりも低い位置にある。
上記の凹版材料は、好ましくは感光性樹脂層の上面に
撥油剤を塗布するなどして、撥油性層が設けられるよう
に構成することもできる。
このようにして作製された凹版材料は、画像形成用の
感光性樹脂層側にポジまたはネガ画像フィルムを配置
し、該画像フィルムを介して露光して感光性樹脂層の表
側より焼き付け、この感光性樹脂層またはセル潜像画像
層を含む感光性樹脂層を現像することにより該樹脂層を
未露光または露光部で部分的に除去する。これにより支
持基板上にパターン画像凹部を設けると共に、該画像凹
部の底部に前記小凹状セル層を形成して、感光性樹脂凹
版を作成する。
この凹版のパターン画像凹部および小凹状セル層は、
感光性樹脂層の厚み、また、露光および現像の程度を制
御することによりその深みや高さも制御することができ
る。
製作された凹版に、導電性インキおよびレジストイン
キなどのインキを塗布して凹部の奥までインキを充填す
る。通常、過不足なくインキを塗布できないので、ドク
ターにより版面の余分なインキを掻き取る。このスキー
ジの際に、特に、広い凹部では、凹部中央部で過剰にイ
ンキがドクターで掻き取られ、厚みのあるパターンが得
られない恐れがあるが、この発明において、パターン画
像凹部は堤状微細凸部で囲まれた小凹部、即ちセルの集
合からなり、版面に無数のスクリーン線が形成されてい
るので、スキージにより過剰のインキがドクターで掻き
取られる恐れがない。
十分にインキが載った凹版を、プリント回路用基板等
の被印刷体に重ねて加圧すると、凹部に付着したインキ
が被印刷体表面に転写して直刷することができる。これ
は、厚みを有する非画像部分樹脂層が弾性を示すからで
ある。
この発明においては、小凹状セル層の上端がパターン
画像凹部の上端より低い、即ち版面よりも低い位置にあ
るので、該セル層によって印刷後のインキが分断される
ことがないという特徴がある。
〔発明の効果〕
この発明により次の効果を得ることができる。
(イ) 凹版材料にはあらかじめ小凹状セル層またはセ
ル潜像画像層が内設されているので、この凹版材料を用
いることによって、使用者による上記セル層を形成する
ための焼付操作を必要とせずに、パターン画像の焼付操
作によって、パターン画像凹部の底部に該凹部の先端位
置よりも高さの低い上記セル層を有する感光性樹脂凹版
を容易に作製することができる。
(ロ) 凹版材料より作製される感光性樹脂凹版は、パ
ターン画像凹部の底部に該凹部の先端位置よりも低い上
記セル層を有するので、広いパターン画像凹部の中央部
にも十分量のインキを残留させることを可能にすると共
に、該セル層によってインキが途中で分断するおそれが
なく、連続的なパターンの印刷を可能にする。
(ハ) 線幅が小さく、厚みの大きい微細印刷パター
ン、またはプリント回路パターン印刷の場合は微細回路
パターンを直刷法で大量に形成することができる。
(ニ) 厚みを有する非画像部分樹脂層が弾性を示すの
で、凹部のインキを基板表面に直刷することができ、プ
リント回路パターン印刷の場合は簡易な方法で微細回路
パターンを製造することができる。
(ホ) パターン画像凹部および小凹状セル層は、この
発明において、感光性樹脂層に形成されるために、支持
基板上の樹脂層の厚さを適当に選ぶか、露光および現像
の程度を制御することにより、その凹部の深さやセル層
の高さを所望のものにすることができ、また、均一な深
さの凹版画像が得られる。
(ヘ) 感光性樹脂凹版の製版は、エッチングや彫刻な
どの操作を必要とせずに、上記凹版材料の露光・現像の
みで極めて容易にできるため、製版や版材料代のコスト
ダウンが可能となる。
〔発明の具体的説明〕
本発明による感光性樹脂凹版材料、その製造法、およ
び感光性樹脂凹版の基本的構成は、前述した通りである
が、まず本発明の好ましい態様について説明する。
(1) この発明の好ましい態様において、感光性樹脂
層の上面に撥油性層を設けることができる(既に記載済
み)。
(2) この発明の好ましい別の態様において、感光性
樹脂層を、感光性または非感光性接着層を介して支持基
板上に設けることができる。
(3) この発明による凹版の場合には、上述の好まし
い態様の他に、少なくともパターン画像凹部の底部に撥
油性層を設けることができる。
(4) この発明による凹版の好ましい更に他の態様に
おいて、版面の凸部に撥油性層を設けることができる。
上述した様な本発明の好ましい態様は、夫々が単独で
用いられるだけでなく、複数を適当に組み合せることも
可能である。
なお、上記(1)のように感光性樹脂層の上面に撥油
性層を設ける場合、撥油剤の塗布などが可能である。凹
版材料の場合、撥油剤をあらかじめ塗布しておいてもよ
いし、露光または現像後に感光性樹脂層の上面に塗布す
るようにしてもよいが、あらかじめ塗布する場合には水
現像が困難にならないように撥油剤を厚く塗布しない方
がよい。
次に、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。
第1図〜第3図は、夫々本発明による凹版材料1およ
びこの凹版材料1を用いて作製することのできる感光性
樹脂凹版10の作製の各工程を示す。
第1図に示す凹版材料1について説明すると、先ず、
支持基板2上に適宜な厚さの感光性樹脂層3′を設けた
凹版材料用基材を準備する(第1図C)。
支持基板2としては、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニリデンなどの光透過性の樹脂シートま
たはフィルムが適しており、感光性樹脂層3′を設ける
場合、図示した如く該支持基板2上に、感光性樹脂層
3′に接着性を有する樹脂、例えば(後述する「プリン
タイト」)でなる感光性または非感光性接着層4を塗布
しておくことが好ましい。この接着層4を支持基板2上
に塗布する場合、適当な接着剤を介在させるとより接着
性が良好となる。またこの接着剤のみで接着層4を構成
することも可能である。この支持基板2と接着層4を含
めて支持基板とすることもできる。
この発明において、用いることのできる感光性樹脂と
して、水現像型の樹脂凸版用の水溶性ナイロン系感光性
樹脂(例えば、「プリンタイト」UF7CG、東洋紡績
製)、溶剤現像型、アルカリ水溶液現像型でネガ型ある
いはポジ型の感光性樹脂などがあり、好ましいものは、
前記の水現像型の樹脂凸版用の感光性樹脂である。
この発明において、感光性樹脂層3′の厚みは、特に
限定されず、凹版10における所望のパターン画像凹部5
の深さ、凹版材料1における小凹状セル層6またはセル
潜像画像層6′の深さ等の条件に応じて適宜に設定が可
能であるが、例えば50〜100μm程度のものを用いるこ
とができる。
次いで、光透過性または不透過性の微細線が交差した
セル形成用画像フィルム、例えば黒地に微細透明線が交
差したセル形成用画像フィルム7を、凹版材料1の支持
基板2側に配置し、該画像フィルム7を介して支持基板
2側より適宜量の光を照射する(第1図D,D′)。この
露光工程で、感光性樹脂層3′支持基板2側には、露光
により硬化した部分8と、光が当たらなかった未露光部
分9とが生じ、これによって感光性樹脂層3′の支持基
板2側にセル潜像画像層6′が内設形成された凹版材料
1が作製される。
第2図に示す凹版材料1について説明すると、この場
合の凹版材料用基材は、支持基板2上に、第1図の場合
よりも相対的に薄い、即ち、形成しようとする小凹状セ
ル層6の厚さ分の感光性樹脂層3′を前記接着層4を介
して設けたものである(第2図C)。なお、感光性樹脂
層3′を支持基板2上に直接設けることも可能である。
支持基板2としては、鉄、アルミニウムなどの金属
板、ポリエステルなどの樹脂フィルムなどがある。この
支持部材の裏に弾性ゴム板や樹脂板などを裏打ち材とし
て設けてもよい。
次に、上記基板2側にセル形成用画像フィルム7を配
置してこの側より光を照射し、現像により感光性樹脂層
3の未露光部分9を部分的に除去する。これにより支持
基板2上に小凹状セル層6が形成される(第2図D,
E)。
然る後に、このセル層6上に更に感光性樹脂層3′を
設けることにより、感光性樹脂層3,3′の支持基板2側
に小凹状セル層6が内設形成された凹版材料1が作製さ
れる(第2図F,F′)。
第3図に示す凹版材料1について説明すると、凹版材
料用基材は、第2図Cに示したものと同様のものを使用
する(第3図C)。
次に、第2図Dと同様に、セル形成用画像フィルム7
を介して感光性樹脂層3を露光する(第3図D)。この
場合には、その後現像をせずにセル潜像画像層6′を形
成させた状態で、該画像層6′上の全面にわたって更に
感光性樹脂層3′を設ける。これにより、第1図の場合
と同様、感光性樹脂層3,3′の支持基板2側にセル潜像
画像層6′が内設形成された凹版材料1が作製される
(第3図E)。
これらの凹版材料1においては、セル潜像画像層6′
または小凹状セル層6の上端は、該凹版材料1の上端よ
りも低い位置になっている。
これらの例の態様では、感光性樹脂層3′の上面に撥
油性層11を設けたり、該樹脂層3,3′におけるセル画像
形成層とパターン画像形成層とに、同一組成の樹脂を用
いるだけでなく、また相互に異なる組成の樹脂を用い、
夫々の画像形成の際に、より適合する様に構成すること
もできる。
また上記の例は、いずれも感光性樹脂としてネガ型を
用い、ポジ型の画像フィルムを使用したが、ポジ型感光
性樹脂を用いる場合は、ネガ型の画像フィルムを用いて
同様に凹版材料を製造することができる。
なお、感光性樹脂層におけるセル画像形成用樹脂層と
パターン画像形成用樹脂層とに、夫々に適した相互に異
なる組成の樹脂を用いることも可能である。
本発明においては、上述の凹版材料1を用いることに
より、第1図〜第3図に示した如く、感光性樹脂凹版10
を作製することができる。
即ち、図示した如く、凹版材料1における感光性樹脂
層側に、ポジ画像フィルム12を配置し、該画像フィルム
12を介して露光して感光性樹脂層3′の表側より焼き付
け、この感光性樹脂層3′またはセル潜像画像層6′を
含む感光性樹脂層4を現像することにより該樹脂層3,
3′を未露光部9,14で部分的に除去する。なおこの場
合、感光性樹脂のネガ型またはポジ型のタイプをかえる
ことにより、除去部分をかえることができる。これによ
って支持基板2上にパターン画像凹部5を設けると共
に、該画像凹部5の底部に小凹状セル層6を形成して、
感光性樹脂凹版10を作製する。
この凹版10の画像凹部5には、堤状微細凸部6″で囲
まれた多数の小凹状セル6の層が形成され、しかもこの
セル層6の上端が画像凹部5の上端面、即ち版面よりも
低い位置になっている。
上記凹版10の作製工程においても、凹版材料の場合と
同様、上記の例は、感光性樹脂としてネガ型を用い、ポ
ジ画像フィルムを使用したが、ポジ型感光性樹脂を用い
る場合は、ネガ画像フィルムを用いて同様に凹版を製造
することができる。
この発明において、最終的に得られる凹版10における
感光性樹脂層の厚さ(小凹状セル層を含む)は、特に限
定されず、所望のパターン画像凹部5の深さ、凹版材料
1における小凹状セル層6の深さ等の条件に応じて適宜
に設定が可能である。
小凹状セル層6は、その上端が版面よりも低ければよ
いが、上端の高さが画像凹部5の高さに対して3割〜7
割程度であることがより好ましい。
この例の態様では、パターン画像凹部5の底部に(上
記凹版材料の表面にあらかじめ撥油性層が設けられてい
ない場合は、更に非画像凸部の頂部に)、撥油剤を塗布
するなどして撥油性層11を形成して、より好ましい凹版
を作製することができる。
作製された凹版は、導電性インキおよびレジストイン
キなどのインキを塗布して凹部の奥までインキを充填
し、ドクターにより版面の余分なインキを掻き取ってか
ら被印刷体に重ねることにより、凹部に付着したインキ
が被印刷体面に転写して直刷される。
なお、図中の8および13は露光部分を意味する。
次に、実施例について説明する。この実施例の説明に
おいては、プリント回路板印刷用の凹版を例示している
が、本発明による凹版は一般の凹版印刷についても同様
に使用し得るものであることは言うまでもない。
実施例1 第1図に対応するものである。
240μmの厚さのポリエステルフィルム2に、水溶性
感光性樹脂(東洋紡績製プリンタイト)4をローラーで
840μmの厚さに塗布し(A)、乾燥させた後この樹脂
全面を露光してこれを硬化させ(B)、これに更にパタ
ーン画像凹部を形成させるための水溶性感光性樹脂(東
洋紡績製プリンタイト)3′を100μmの厚さに塗布し
て凹版材料用基材を作製した(C)。この場合4は接着
層であると共にポリエステルフィルム2と一体となった
支持基板と見なすこともできる。この時感光性樹脂3′
の表面にシリコーン樹脂液(オルガチックスSIC003、松
本製薬工業)11を塗布した場合と、しない場合の2通り
について実施した。予めシリコーン樹脂を塗布した場合
(D′)では、その厚みが1μm以下でないと第1図
F′における水現像が困難になる。
この凹版材料用基材のポリエステルフィルム2側に、
線幅30μm、面積300μのセル形成用画像フィルムを
配置し、この側から感光性樹脂層3′の裏側に、6kwの
水銀灯で1mの距離よりセル画像6′を焼き付けて感光性
樹脂凹版材料を作成した(D,D′)。然る後感光性樹脂
層3′の表面側に、回路パターン形成用のポジ画像フィ
ルム12を配置して露光によりこの画像を焼き付け(E,
E′)、スプレイガンを用いてセル画像6′およびパタ
ーン画像を水現像した。これにより、パターン画像凹部
5の底部に、該凹部の上面より高さの低い小凹状セル層
6を有するプリント回路パターン形成用凹版10を得た
(F,F′)。シリコン樹脂液11を予め塗布しなかった図
Dにおいては、更にこの凹版10の表面全体に樹脂液11を
塗布した。露光時間と、パターン画像およびセルの深さ
との関係は、第1表のようであった。
実施例2 第2図に対応するものである。ポリエステルフィルム
2の表面に塗布された感光性樹脂(東洋紡績製プリンタ
イト)4の全面を露光した900μmの厚さの支持板(図
B)に、水溶性感光性樹脂(東洋紡績製プリンタイト)
3を70μmの厚さに塗布して凹版材料用基材を作製した
(C)。この後、実施例1のセル形成用画像フィルム7
を上記基材の感光性樹脂層側に配置し、この側より実施
例1と同様の条件で露光してセル画像6′を焼き付け、
現像によって未露光部分を除去し(E)、支持板上に小
凹状セル層6を形成した。このセル層6の上面に更に感
光性樹脂(東洋紡績製プリンタイト)3′を50μmの厚
さに塗布し、凹版材料を作製した(F,F′)。この時実
施例1と同様予めシリコーン樹脂11を塗布した場合と、
しない場合の2通りについて実施した。
然る後、感光性樹脂層に、実施例1と同様にして、パ
ターン画像を焼き付け(G,G′)、これを水現像してパ
ターン画像凹部5の底部に、該凹部の上面より高さの低
い小凹状セル層6を有する凹版10を得た(H,H′)。
露光時間と、パターン画像およびセルの深さとの関係
は、第2表のようであった。
実施例3 第3図に対応するものである。
実施例2に用いたと同じポリエステルフィルム2に塗
布された感光性樹脂4を全面露光した厚さ90μmの支持
板(図B)上に、セル画像を形成するための水溶性感光
性樹脂(東洋紡績製プリンタイト)3を50μmの厚さに
塗布して凹版材料用基材を作製した(C)。この後、実
施例2と同様にして、感光性樹脂層3にセル画像6′を
焼き付け(D)、潜像のままの状態でこのセル潜像画像
層6′の上に、凹版画像形成用の感光性樹脂(東洋紡績
製プリンタイト)3′を100μmの厚さに塗布して、凹
版材料を作製した(E)。この時前記実施例と同様凹版
材料の表面にシリコーン樹脂液11を塗布した場合と、し
ない場合の2通りについて実施した。
然る後、実施例2と同様にして、感光性樹脂層3′
に、パターン画像を焼き付け(F,F′)、セル画像およ
びパターン画像を水現像してパターン画像凹部5の底部
に該凹部の上面より高さの低い小凹状セル層6を有する
凹版10を得た(G,G′)。
露光時間と、パターン画像およびセルの深さとの関係
は、第3表のようであった。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、夫々本発明によるプリント回路パタ
ーン形成用凹版材料およびこの凹版材料を用いた凹版の
製造法の一実施例の各工程を示す断面図である。 1……凹版材料、2……支持基板、3,3′……感光性樹
脂層、4……感光性または非感光性接着層、5……パタ
ーン画像凹部、6……小凹状セル(層)、6′……セル
潜像画像層、7……セル形成用画像フィルム、8,13……
露光部分、9,14……未露光部分、10……凹版、11……撥
油性層、12……パターン画像形成用フィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−104305(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00 G03F 7/09 G03F 7/11

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持基板上に感光性樹脂層を設け、該樹脂
    層の支持基板側に、凹版材料の表面よりも低い堤状微細
    凸部で囲まれる多数の小凹状セルの層、または現像によ
    り該セル層を形成可能なセル潜像画像層を内設形成して
    なる、感光性樹脂凹版材料。
  2. 【請求項2】感光性樹脂層が上面に撥油性層を有する請
    求項1記載の凹版材料。
  3. 【請求項3】光透過性樹脂製の支持基板上に感光性樹脂
    層を設け、該支持基板側に、光透過性または不透過性の
    微細線が交差したセル形成用画像フィルムを配置し、該
    画像フィルムを介して露光することにより、感光性樹脂
    層の支持基板側に前記セル潜像画像層を設けることを特
    徴とする、感光性凹版材料の製造法。
  4. 【請求項4】光透過性または不透過性の支持基板上に感
    光性樹脂層を設け、該樹脂層を、光透過性または不透過
    性の微細線が交差したセル形成用画像フィルムを介して
    露光し、現像により該樹脂層を未露光または露光部で部
    分的に除去して前記小凹状セル層を形成し、然る後、該
    樹脂層上の全面にわたって更に感光性樹脂層を設けるこ
    とを特徴とする、感光性凹版材料の製造法。
  5. 【請求項5】光透過性または不透過性の支持基板上に感
    光性樹脂層を設け、該樹脂層を、光透過性または不透過
    性の微細線が交差したセル形成用画像フィルムを介して
    露光してセル潜像画像を形成し、然る後、該樹脂層上の
    全面にわたって更に感光性樹脂層を設けることを特徴と
    する、感光性凹版材料の製造法。
  6. 【請求項6】支持基板上に設けられたパターン画像形成
    用樹脂層と、該樹脂層が部分的に除去されて形成された
    パターン画像凹部とからなり、少なくとも幅広の該画像
    凹部がこの先端よりも低い堤状微細凸部で囲まれた小凹
    状セルを底部に多数有することを特徴とする、感光性樹
    脂凹版。
JP63231743A 1988-09-16 1988-09-16 感光性樹脂凹版およびその製造法 Expired - Fee Related JP2798395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63231743A JP2798395B2 (ja) 1988-09-16 1988-09-16 感光性樹脂凹版およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63231743A JP2798395B2 (ja) 1988-09-16 1988-09-16 感光性樹脂凹版およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0279853A JPH0279853A (ja) 1990-03-20
JP2798395B2 true JP2798395B2 (ja) 1998-09-17

Family

ID=16928346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63231743A Expired - Fee Related JP2798395B2 (ja) 1988-09-16 1988-09-16 感光性樹脂凹版およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2798395B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167937A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Toppan Printing Co Ltd パターン毎に版深が異なる刷版用凹版及びその製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53104305A (en) * 1977-02-22 1978-09-11 Toyo Ink Mfg Co Gravure plate

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0279853A (ja) 1990-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6213018B1 (en) Flexographic printing plate having improved solids rendition
US7580154B2 (en) Printing plates containing ink cells in both solid and halftone areas
JP2012511175A (ja) 凸版印刷プレート
NO143137B (no) Transportkjoeretoey med bakover aapen u-formet ramme
US3836367A (en) Method for photo-mechanical composition of designs on stencils for film and screen printing, particularly rotary screen printing
US2182559A (en) Photogravure printing plate and method of and apparatus for producing the same
JP2798395B2 (ja) 感光性樹脂凹版およびその製造法
JP4689034B2 (ja) 印刷装置
US4059481A (en) Method of making an intaglio halftone gravure printing plate
JP2648315B2 (ja) プリント回路パターン形成用凹版およびその製造法、並びにプリント回路パターン形成法
JPH034398B2 (ja)
JP3770722B2 (ja) 印刷版
US1408315A (en) Photographic-printing process
JP3826292B2 (ja) 凹版シリンダ作製方法及びグラビア凹版印刷方法並びにその印刷物
JPH0357697A (ja) 印刷用メタルマスクおよびその製造方法
JP3923656B2 (ja) 印刷版
US2323752A (en) Photoengraving process and product
JPH039358A (ja) グラビア印刷用版およびその製造法
US3934504A (en) Method for photo-mechanical composition of designs on stencils for film and screen printing, particularly rotary screen printing
US1557354A (en) Process for producing photomechanical printing plates
US843947A (en) Photomechanical printing.
JPH0213154Y2 (ja)
JPS61269995A (ja) レ−ザ光線による彫刻方法
JPH0852950A (ja) オフセット版
JPH01159285A (ja) 透視性印刷物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees