JP2797509B2 - 磁性薄膜材料 - Google Patents

磁性薄膜材料

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JP2797509B2 JP22984189A JP22984189A JP2797509B2 JP 2797509 B2 JP2797509 B2 JP 2797509B2 JP 22984189 A JP22984189 A JP 22984189A JP 22984189 A JP22984189 A JP 22984189A JP 2797509 B2 JP2797509 B2 JP 2797509B2
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慎一郎 矢萩
安司 金田
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) 本発明は、磁性薄膜材料に関し、特に、飽和磁化が低
くかつ高透磁率であることが必要である例えば磁気ヘッ
ド用補助薄膜,磁気シールド用薄膜,バイアス用磁性
幕,記録媒体用下地層等に好適に利用される軟磁性薄膜
材料に関するものである。 (従来の技術) 磁気記録装置は、コンピューター用外部記憶装置の主
力として、また、画像・音声・データの記憶・記録装置
として広く使われ、その高密度化が急激に進んでいる。 そのため、従来の面内形記録方式においては、媒体の
高エネルギー化(高Hc化,高Br化,高角形化,薄膜化
等)が進行すると同時に、その媒体の能力をフルに発揮
するための磁気ヘッドも種々提案されている。 この一例として、特開昭60−87411号公報に記載され
た発明に係わる磁気ヘッドが提案されている。 この磁気ヘッドを第1図に示す。第1図は磁気ヘッド
1の磁気ギャップ付近を拡大して示したものであり、一
方のヘッド基材2の表面に飽和磁束密度(Bs)の大きな
軟質磁性薄膜3を設けると共に他方のヘッド基材4の表
面に飽和磁束密度(Bs)の小さな軟質磁性薄膜5を設
け、両軟質磁性薄膜3,5の間に非磁性のギャップ材6を
配設した構造をもつものである。この磁気ヘッド1の特
徴は、記録時において飽和磁束密度の小さな軟質磁性薄
膜5は飽和することから記録ギャップとして働くため高
保磁力(Hc)媒体を充分に飽和記録でき、また、再生時
には信号磁化が弱いので、非磁性部の狭い所がギャップ
として働くため、分解能の高い再生ができるところにあ
る。 この低い磁束密度用磁性材料としては、高い磁束密度
用磁性材料の30%以下の飽和磁束密度が好適と言われ、
また、その役割から考えて、フェライト基材よりも低い
飽和磁束密度(例えば、<6KG)をもち、かつ、初透磁
率(μi)は大きいことが要求される。そして、同特許
には、好適な材料として、磁性ガーネットが提案されて
いる。 一方、近年精力的に研究されている垂直形記録方式に
おいては、その出力向上のために2層膜媒体が提案され
ている。第2図はこの2層膜媒体の構造を示すものであ
って、ベースフィルム7上に設けられた下地の高透磁率
層8の役目は、この上に設けた垂直媒体9の磁束が下方
の空間にもれないようにガイドすることであり、また、
上部の垂直媒体9へ悪い影響を及ぼさないことが重要で
ある。そのためには、下地の高透磁率層8の磁性膜とし
ては、上層の垂直媒体9の飽和磁束密度と同じであるか
低い飽和磁束密度と高い透磁率が必要とされる。そし
て、従来の下地膜としては、PCパーマロイ,PBパーマロ
イ等が用いられて来た。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、前者の磁性ガーネットの場合において
は、膜として化学量論組成をもち、かつ高い透磁率をも
つものを作成することは難しいという課題があり、後者
のPCパーマロイやPBパーマロイでは飽和磁束密度が大き
くかえってノイズや異方性が大きくなるなどの課題があ
った。 このように、磁気記録技術の発達により、磁束密度が
低く、かつ、高い透磁率を有する軟磁性薄膜に対するニ
ーズが発生して来たが、これに最適な磁性薄膜は得られ
ていないのが実情である。 (発明の目的) 本発明は、このような課題にかんがみてなされたもの
で飽和磁束密度が7KG以下と低く、かつ、1000以上の高
透磁率を有し、耐食性にも優れた安価な軟磁性薄膜材料
を提供することを目的としている。
【発明の構成】
(課題を解決するための手段) 本発明の第1請求項に係わる磁性薄膜材料は、重量%
で、Cu:3〜30%、Mn:0.01〜27%、Ni:55〜75%、Si:0.0
1〜6%を含有し、Cu+Mn:40%以下、Cu+Mn+Ni:95%
以下、残部Feおよび不純物よりなることを構成としたこ
とを特徴としている。また、本発明の第2請求項に係わ
る磁性薄膜材料は、重量%で、Cu:3〜30%、Mn:0.01〜2
7%、Ni:55〜75%、Si:0.01〜6%を含有し、さらに、 グループIの元素としてTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wのう
ちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜8
%、 グループIIの元素としてTc,Re,Ru,Os,Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,A
uのうちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜
18%、 グループIIIの元素としてB,Al,Ga,C,Geのうちから選ば
れる1種または2種以上の合計:0.01〜8%、 の各グループI,II,IIIのうち1種,2種もしくは3種を含
有し、 Cu+Mn+グループI,II,IIIの元素の合計:50%以下、Cu
+Mn+Ni+グループI,II,IIIの元素の合計:95%以下、
残部Feおよび不純物よりなる構成としたことを特徴とし
ている。 次に、本発明に係わる磁性薄膜材料の成分組成(重量
%)の限定理由について説明する。 Cu:3〜30% Cuは磁性薄膜の低磁束密度化および高透磁率化に有効
な元素であり、このような効果を得るためには3%以上
とすることが必要である。しかし、30%を超えて添加す
ると薄膜装置用のターゲットや蒸発物質としてのインゴ
ットを製造する際の機械加工性が悪化するので好ましく
なく、また、透磁率も低下するので、3〜30%の範囲と
した。 Mn:0.01〜27% MnはCuと同様に磁性薄膜の低磁束密度化および高透磁
率化に有効な元素であり、このような効果を得るために
は0.01%以上とすることが必要である。しかし、27%を
超えて添加すると機械加工性が低下するので好ましくな
く、また、透磁率も低下するので、0.01〜27%の範囲と
した。 Ni:55〜75% Niはコストの点からはできるたけ少なくしたいが、55
%未満では低磁束密度と高透磁率が維持できず、75%を
超えるとPCパーマロイと同様にコスト高になってしまう
ので、55〜75%の範囲とした。 Si:0.01〜6% Siは透磁率を向上させると共に低磁束密度化を達成す
るために有効な元素であり、このような効果を得るため
には0.01%以上とすることが必要である。しかし、6%
を超える添加では、CuやMnの場合と同様にインゴット作
製時の機械加工性を悪化させるので、0.01〜6%の範囲
とした。 Cu+Mn:40%以下 Cu+Mn+Ni:95%以下 磁性薄膜材料の高透磁率化をはかるためには、Cu+Mn
を40%以下、Cu+Mn+Niを95%以下とすることが必要で
ある。 グループIの元素(Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W)のうち
から選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜8% これらグループIの元素は、飽和磁束密度の低下と高
透磁率を実現し、さらには耐摩耗性を向上させるのに有
効な元素であるので、このような効果を得るためにこれ
ら元素の1種または2種以上を必要に応じて合計で0.01
%以上含有させるのもよい。しかしながら多すぎるとキ
ュリー温度が低下したり、透磁率が低下したり、インゴ
ットにおける機械加工性が低下したりするので、添加す
るとしても0.01〜8%の範囲とするのがよい。 グループIIの元素(Tc,Re,Ru,Os,Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,Au)
のうちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜1
8% これらグループIIの元素は、飽和磁束密度の低下と高
透磁率を実現し、さらには耐食性を向上させるのに有効
な元素であるので、このような効果を得るためにこれら
元素の1種または2種以上を必要に応じて合計で0.01%
以上含有させるのもよい。しかしながら、多すぎるとキ
ュリー温度が低下したり、透磁率が低下したり、高価な
ものとなったりするので、添加するとしても0.01〜18%
の範囲とするのがよい。 グループIIIの元素(B,Al,Ga,C,Ge)のうちから選ばれ
る1種または2種以上の合計:0.01〜8: これらグループIIIの元素は、飽和磁束密度の低下と
高透磁率を実現し、さらには耐摩耗性を向上させるのに
有効な元素であるので、このような高価を得るためにこ
れらの元素の1種または2種以上を必要に応じて合計で
0.01%以上含有させるのもよい。しかしながら、多く添
加しすぎると、キュリー温度が100℃以下となったり、
透磁率が低下したり、インゴットにおける機械加工性が
劣化したりするので、添加するとしても0.01〜8%の範
囲とするのがよい。 Cu+Mn+グループI,II,IIIの元素の合計:50%以下 Cu+Mn+Ni+グループI,II,IIIの元素の合計:95%以下 磁性薄膜材料の高透磁率化をはかるためには、Cu+Mn
+グループI,II,IIIの元素を50%以下、Cu+Mn+Ni+グ
ループI,II,IIIの元素を95%以下とすることが必要であ
る。 (発明の作用) 本発明に係わる磁性薄膜材料は、上述した成分組成を
有するものであるから、飽和磁束密度が低く、透磁率が
高く、耐食性も良好なものになっているという作用がも
たらされる。 (実施例) 所定の成分比となるように真空溶解炉にて溶製し、所
定の温度で熱摩鍛造もしくは熱摩圧延を行なうことによ
って板材を得た。次いで、各板材より機械加工によっ
て、直径12.7cm(5インチ)×厚さ5mmの円柱状ターゲ
ットを切り出した。 次に、上記各ターゲットを用い、マグネトロンスパッ
タリング法で第1表に示す条件のもとに各薄膜試料を作
製し、その磁気特性をVSMによって測定した。その結果
を第2表に示す。また、塩水噴霧試験(5%NaCl液,35
℃×95%RH)の結果を合わせて示す。なお、第2表の耐
食製の欄においては、○は錆が全く発生しなかったこ
と、△は錆が部分的に発生したこと、×は錆が全体的に
発生したことを示している。 第2表に示した結果より明らかなように、本発明例の
磁性薄膜材料は、従来例のPCパーマロイやPBパーマロイ
に比べて低い磁束密度をもち、かつまた高透磁率をもつ
うえに、Ni,Moなどの高価な元素が少なく安価であり、
さらには耐食性にも優れた軟磁性薄膜材料であることが
認められた。したがって、この磁性薄膜材料は、今後の
広汎な磁気応用に大きな貢献をもたらすものである。
【発明の効果】 本発明に係わる磁性薄膜材料は、重量%で、Cu:3〜30
%、Mn:0.01〜27%、Ni:55〜75%、Si:0.01〜6%を含
有し、必要に応じてさらに、 グループIの元素としてTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wのう
ちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜8
%、 グループIIの元素としてTc,Re,Ru,Os,Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,A
uのうちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜
18%、 グループIIIの元素としてB,Al,Ga,C,Geのうちから選ば
れる1種または2種以上の合計:0.01〜8%、 の各グループI,II,IIIのうち1種,2種もしくは3種を含
有し、 Cu+Mn+グループI,II,IIIの元素の合計:50%以下、Cu
+Mn+Ni+グループI,II,IIIの元素の合計:95%以下、
残部Feおよび不純物よりなるものであるから、飽和磁束
密度が7KG以下と低く、かつ、1000以上の高透磁率を有
し、耐食性にも優れたものであってしかも安価なもので
あり、今後の広汎な磁気応用に大きな貢献をもたらすも
のであるという著しい優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の磁気ヘッドの磁気ギャップ部分を拡大し
て示す説明図、第2図は従来の垂直形記録方式における
2層膜媒体構造を示す説明図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、Cu:3〜30%、Mn:0.01〜27%、N
    i:55〜75%、Si:0.01〜6%を含有し、Cu+Mn:40%以
    下、Cu+Mn+Ni:95%以下、残部Feおよび不純物よりな
    ることを特徴とする磁性薄膜材料。
  2. 【請求項2】重量%で、Cu:3〜30%、Mn:0.01〜27%、N
    i:55〜75%、Si:0.01〜6%を含有し、さらに、 グループIの元素としてTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wのう
    ちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜8
    %、 グループIIの元素としてTc,Re,Ru,Os,Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,A
    uのうちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.01〜
    18%、 グループIIIの元素としてB,Al,Ga,C,Geのうちから選ば
    れる1種または2種以上の合計:0.01〜8%、 の各グループI,II,IIIのうち1種,2種もしくは3種を含
    有し、 Cu+Mn+グループI,II,IIIの元素の合計:50%以下、Cu
    +Mn+Ni+グループI,II,IIIの元素の合計:95%以下、
    残部Feおよび不純物よりなることを特徴とする磁性薄膜
    材料。
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