JP2797488B2 - 薄銅箔張回路基板の製造法 - Google Patents

薄銅箔張回路基板の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子部品を実装するプリント配線板製造用
の銅箔と電気絶縁体とより製造された銅箔張積層板、銅
張フィルム、銅張シートなどの銅箔張回路基板や補強さ
れた銅箔であって、平均厚みが数μm〜20μm、所望厚
みに対する厚みのバラツキが±1.0μm以下である薄銅
箔張回路基板の製造法である。
〔従来の技術およびその課題〕
銅箔張回路基板の製造法は、銅箔と絶縁体とを重ね通
常積層成形等によって製造され、用いる銅箔としては、
電解法による厚み105μm、70μm、35μm、18μm、1
2μmなどが量産され、アルミニウム箔等の担体上に形
成された5μm、9μmなどの銅箔も作られている。
又、圧延法による銅箔があるが、製造法との関係から薄
くなるほど高価なものとなり実質的には35μm未満の厚
さの箔は試作段階にあり、商業的には一般化していな
い。
このような銅箔を積層成形に用いる場合、その厚みが
薄いと皺になりやすく、銅箔を絶縁体と重ね合わせる作
業が極めて困難となるので殆ど実用化されていない。ま
た、アルミニウム箔等の担体上に形成された銅箔は、こ
の点を改善したものであるが高価であり、更に銅箔によ
るプリント配線を形成する前に担体であるアルミニウム
箔等の除去工程が必要という問題があった。
また、プリント配線板加工工程において塩化銅や塩化
鉄などのエッチング液にて銅箔張回路基板を予備エッチ
ングして銅箔を研磨した後、プリント配線板の製造工程
に用いる方法が知られていたが、予備エッチングによる
銅箔の除去量を数μm以上と多くしたり、或いは500×5
00mm角などの大面積をエッチングして、薄銅張回路基板
を製造する場合には残存銅箔の厚さのバラツキが大きく
なり、商品化可能な薄銅張回路基板を製造することは出
来なかった。
例えば、特開昭62−200796号公報に平均厚さ18μm以
上の銅箔を、機械的研磨、電気化学的研磨或いは化学的
エッチングにより、銅箔の厚さを12μm以下にした極薄
銅箔張回路基板を製造することが開示されている。
この特開昭の実施例1には、340mm×340mm角の銅箔の
平均厚さ18μmのものを塩化第二銅(1.0mol/)/塩
酸(6.6mol/)からなるエッチング液で全面エッチン
グして平均厚さ10μmの薄銅箔としたのと記載がある。
しかし、本発明者らの検討によれば市販のスプレー式エ
ッチングでは、わずか5枚の銅張積層板を6μmエッチ
ングする場合、平均厚さに対するバラツキ±3.5μm、
所望厚さに対するバラツキ±4.8μmとエッチング量に
相当する程大きいものであった。これは、このエッチン
グ速度が約0.5μm/秒と高速であり、1秒のエッチング
時間のずれが平均厚さ0.5μmの差として現れ、しかも
場所によるエッチング液の有効接触時間の差が加算され
ることによる。さらにこの傾向はエッチング量を多くす
る程、また、多量に生産する場合程、大きくなるもので
あった。また、この特開昭に記載のその他の手段である
機械的研磨、電解研磨等も同様であり、商品化できるも
のではなかった。更に、この特開昭の実施例に記載のよ
うに通常のエッチング液を用いて、銅箔全面をエッチン
グした薄銅張回路基板の残存銅箔の表面は極めて活性に
富み、空気中に放置されると短時間で錆が発生するもの
であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、大型回路基板として使用可能な薄銅箔張回
路基板を生産性よく製造する方法について鋭意検討した
結果、先に従来のエッチング法に比較して非常に遅い速
度で銅張回路基板の銅箔全面をエッチングして、もとの
銅箔の厚さの25〜90%を除去すること、並びにこの銅エ
ッチング液として特定の組成比を有する塩化第二銅/塩
酸水溶液を使用する方法によって厚み精度の高い薄銅張
回路基板が得られることを見出した。
しかし、この方法の場合の銅箔表面もやはり活性が大
きく防錆効果の点で問題があり、光沢性がないものであ
った。この点を改良する方法について鋭意検討した結
果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、銅箔と電気絶縁体とより製造さ
れた銅箔張回路基板を銅エッチング液を用い、0.01〜0.
3μm/秒の速度で銅箔全面をエッチングして、もとの銅
箔の厚さの25〜90%を除去し、所望厚みに対して残存銅
箔厚みのバラツキが±1.0μm以内とする薄銅箔張回路
基板の製造法であって、該銅エッチング液として、ま
ず、塩化第二銅/塩酸水溶液を用いて残存銅箔の厚みが
所望厚みより1〜4μm厚くなるようにエッチングした
後、過酸化水素/硫酸水溶液を用いて仕上げエッチング
或いは化学研磨することからなる薄銅箔張回路基板の製
造法であり、このましくは該塩化第二銅/塩酸水溶液に
よるエッチングが、塩化第二銅0.25〜3mol/、塩酸1
〜4mol/の範囲で、少なくとも塩酸濃度が所定濃度の
±0.3mol/以内に制御され、かつエッチング温度が25
〜55℃の範囲で所定温度±5℃以内に制御されてなり、
該過酸化水素/硫酸水溶液による仕上げエッチング或い
は化学研磨が、過酸化水素0.3〜3mol/、硫酸0.05〜1.
5mol/で温度25〜50℃、銅濃度10〜60g/の範囲に制
御されてなるものであること、該仕上げエッチング或い
は化学研磨した後、直ちに水溶性防錆剤で残存銅箔表面
を処理することからなる薄銅箔張回路基板の製造法であ
る。
次に、本発明の構成について説明する。
本発明の銅箔と電気絶縁体とより製造された銅箔張回
路基板は、平均厚さ12μm以上で平均厚さに対する厚さ
のバラツキが±10μm以内の銅箔を使用したものであれ
ば特に限定はなく電子、電気材料用として用いられてい
る種々の市販品等いずれも使用可能である。特に12μm
以下の薄銅箔張積層板とする場合には公称厚み12〜18μ
mの銅箔積層板を用いることが好ましい。銅張積層板と
しては片面或いは表面銅張のフィルム、シート、繊維強
化絶縁樹脂積層板、金属芯積層板、内層にプリント配線
網を形成した多層シールド板などである。電気絶縁体層
は、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等のフィルムや
シート、熱硬化性樹脂や耐熱性の熱可塑性樹脂とガラス
(Eガラス、Dガラス、Sガラス、石英ガラス(クオー
ツ)その他)、セラミックス類(アルミナ、窒化硼素、
その他)、全芳香族ポリアミド、ポリイミド、セミカー
ボン、フッ素樹脂、その他の耐熱性エンジニアリングプ
ラスチックなどを一種或いは二種以上適宜併用してなる
繊維、チョップなどを用いた多孔質フィルム或いはシー
ト状の補強基材とを組み合わせてなるプリプレグを用い
て製造されるもの、又は、鉄、アルミニウム板等に絶縁
性の接着剤や接着フィルムを被覆してなるものなどであ
る。なお、通常の銅張積層板は積層成形の圧力により、
銅箔表面が補強基材の凹凸を一部反映して、例えばガラ
ス織布基材の場合約0.4mmピッチで3〜4μm程度のう
ねりを持ったものとなるが、このうねりを機械的に微細
な凹凸等に代えたり、取り除いたりしたものを使用する
こともできる。また、12〜16μmの薄銅箔を使用した銅
張積層板或いはシートの製造法としては、銅箔と鏡面板
との間に銅箔よりも熱膨張率の大きいアルミニウム箔等
の40〜100μm程度のシートを挿入して積層成形する方
法が好適である。
本発明の第1段階のエッチングに用いる塩化第二銅/
塩酸水溶液とは塩化第二銅と塩酸とを必須成分とし、必
要に応じてエッチングされた銅箔面の状態を制御するた
めなどの助剤を配合してなる水溶液であり、塩化第二銅
(CuCl2 2H2O)の濃度は通常0.25〜3mol/、好ましく
は0.25〜2mol/、塩酸(HCl)の濃度は1.0〜4mol/、
好ましくは1〜3.6mol/の範囲が、実用範囲で高精度
の全面エッチングを行うために用いられる。助剤として
のアルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノールなどの1価アルコール;エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペ
ンタンジオールなどの2価のアルコール;グリセリン、
ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコールが例
示され、又その他の添加助剤としてポリエチレングリコ
ールなどのグリコールエーテル類;アミノ安息香酸、ア
ミノテトラゾール、フェニル尿素などの含窒素有機環状
化合物類などが例示される。
また、エッチングにより銅がエッチング液中に溶解し
てくるが、この溶解してくる銅の濃度は5〜65g/(0.
08〜1.0mol/)、好ましくは50g/以下の範囲で調整
するのが好ましい。
上記した塩化第二銅/塩酸水溶液を使用してエッチン
グを行うが、このエッチング液は通常のパターン形成に
おいて行われるハードエッチングに比較して大幅にエッ
チング速度を低下させ、かつ、エッチング薬剤濃度や温
度に対する依存性を低下させたものである。エッチング
速度は0.01〜0.3μm/秒の範囲、より好ましくは0.03〜
0.20μm/秒の範囲を使用する。エッチング速度が0.3μm
/秒より速いとエッチング条件の制御可能な条件範囲よ
り小さいエッチング処理時間、成分濃度、温度などの差
でエッチングの量の差が大きくなる。これは一枚の銅張
板の場所によるバラツキ、多数枚処理した場合の平均厚
みのバラツキとして現れ、所望の銅箔厚みに対する厚み
の範囲を±1.0μm以内としてなる高精度の薄銅張回路
基板の製造が困難となって、品質管理面等に余分の負荷
を生み、不良品も多くなるので好ましくない。また、エ
ッチング速度が0.01μm/秒より遅いとエッチングに時間
がかかり実用的ではない。
次に、本発明の仕上げエッチング或いは化学研磨に用
いる過酸化水素/硫酸水溶液は、過酸化水素(H2O2)の
濃度0.3〜3mol/、硫酸(H2SO4)の濃度0.05〜1.5mol/
で温度25〜50℃、銅濃度10〜60kg/の範囲が好まし
い。この過酸化水素/硫酸水溶液には、過酸化水素の安
定剤、銅の溶解促進剤や光沢付与剤などの助剤を加えた
ものが好適に用いられるものである。助剤としてはメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの
1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ペンタンジオールなどの2価
のアルコール;グリセリン、ペンタエリスリトールなど
の3価以上のアルコール;ポリエチレングリコールなど
のグリコールエーテル類;アミノ安息香酸、アミノテト
ラゾール、フェニル尿素などの含窒素有機環状化合物類
などが例示され:通常0.1〜5%の範囲となるように適
宜添加されるものである。この過酸化水素/硫酸水溶液
は、モル比がH2SO4/H2O2>0.1の組成の場合はエッチン
グ液組成となり、この場合、光沢性を付与する助剤とし
てアルコール類、特にn−プロピレンアルコールを用い
ることが好適であり、逆の過酸化水素大過剰系のモル比
がH2SO4/H2O2≦0.1では化学研磨液組成となり、特に光
沢性付与用の助剤は必要ではない。また、仕上げエッチ
ング或いは化学研磨によって除去する銅箔の厚さは、通
常1〜4μmの範囲、好適には2〜3μmの範囲とす
る。
以上のエッチング方法としては通常、スプレーエッチ
ングを行うのが適当であり、水平乃至垂直にて行う。特
に、大面積の銅張板の両面を同時にエッチングする場合
には垂直とすることが好ましい。また、エッチング終了
後、銅張積層板表面に付着したエッチング液は速やかに
除去するようにするのが好ましい。通常は、第1段階の
エッチング終了後、一旦、銅箔表面に水、希薄な酸水溶
液などを噴霧などして停止した後、第2段階のエッチン
グ或いは化学研磨を行う。特に化学研磨液組成のものを
使用した場合には酸洗浄して酸化銅膜を溶解除去した
後、清浄化など行う。なお、第2段において化学研磨液
組成を使用する場合には浸漬法も好適に使用される。
エッチングにより所定厚みの銅箔を除去するために
は、所定のエッチング条件下におけるエッチング速度を
測定し、この速度を上記の範囲内の特定の値として、エ
ッチング時間を設定する方法を使用する。例えば、両面
に同一厚みの銅箔を張った両面銅張板を用い、これを水
平で両面を同時に同一の厚みにするには、上下両面のエ
ッチング速度が同一となるようにスプレー圧、必要によ
りスプレー数等をコントロールしてエッチング速度を揃
え、所定時間エッチングする方法による。また、従来の
水平エッチングマシンは、数メートル/分以下の一定速
度で移動する積層板の銅箔面に対してノズルの噴射方向
を出来るだけ垂直とする方法が取られているが、本発明
の場合には銅張板の銅箔表面に均一にスプレーされれば
よく、スプレーノズルの噴射角度を30゜〜50゜程度傾け
て使用することもできるものである。又、仕上げエッチ
ング或いは化学研磨は、第1段階のエッチングとの連続
処理の点からは上記スプレーエッチングと同様の方法を
用いるが、上記した化学研磨液組成を用いる場合には、
浸漬などの方法も好適に使用されるものである。なお、
本発明の方法においては極めて厳密に銅箔除去量を制御
する必要があるので、上記したエッチング液の組成等の
調節によりエッチング速度の一定化とともに、エッチン
グ液との有効接触時間なども当然により厳密に設定でき
るようにすることが好ましい。
上記した二段階のエッチング或いは化学研磨剤で処理
した積層板の銅箔面は清浄化した後、適宜乾燥し、銅箔
面の保護のために防錆剤の塗布を行う。
ここに清浄化には、中和、酸洗浄、水洗、湯洗などの
公知の不純物の除去法でよく、用いた塩化第二銅/塩酸
水溶液による銅エッチング液の安定剤その他の成分を考
慮して適宜選択するが、酸洗、水洗或いは湯洗後、炭酸
ソーダ1〜5wt%の水溶液で20〜50℃で中和処理した
後、防錆剤としては公知の銅の防錆剤、例えば、ベンゾ
トリアゾールなどのアゾール化合物を0.01〜1wt%を含
有し、適宜界面活性剤などを併用した水溶液に20〜50℃
で浸漬処理することが好適である。
又、防錆処理後に、剥離可能な樹脂、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン、ポリアクリ
レート共重合体、1,2−ポリブタジエン樹脂、ポリエス
テル樹脂、その他の熱可塑性樹脂製のフィルム類やフォ
トレジストフィルム;パラフィンワックス、ポリエチレ
ンワックス、ロジン、低分子量ポリスチレンなどの汎用
溶媒溶解性の樹脂類;フォトレジスト樹脂液などを圧着
などして銅箔面を被覆することも好ましい。
本発明の塩化第二銅/塩酸水溶液は、上記のように塩
酸濃度を従来のものに比較して大幅に低下させ、かつ主
要には塩酸濃度を制御することを特徴とするものであ
る。この点について、添付図面により説明する。
〔実施例〕
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明す
る。なお、エッチングした銅箔の厚みは、うず電流方式
で測定した。
実施例1 700×1020mmで板厚1.6mm、片面ロープロファイル処理
した平均厚さ15μmの銅箔を両面に張ったガラス布基材
エポキシ樹脂樹脂板10枚を用いて平均銅箔厚さ9μmの
薄銅張回路基板を製造した。用いた両面銅張板の銅箔厚
さ範囲は、平均15.0μm、最大15.5μm、最小14.5μ
m、バラツキ±0.5μmであり、表面凹凸度計による銅
箔の表面凹凸は3.6〜4.3μmであった。
第1段階エッチングとして、水平エッチングマシンを
用い、銅エッチング液として下記の塩化第二銅エッチン
グ液、エッチング条件を使用して残存銅箔の厚みが12μ
mとなるようにエッチングした。
・エッチング液: ・CuCl2 濃度 初 期 2 mol/. 終了時 1.5mol/. ・HCl 濃度 3.0±0.3 mol/. ・エッチング条件: ・有効エッチングチャンバ長さ 2.0m. ・温度 50℃±1℃. ・スプレー圧力 上側 0.5kg/cm2. 下側 0.8kg/cm2. ・エッチング時間 34秒 (コンベャー速度3.6m/分.) ・エッチング速度 0.09μm/秒. 第2段階エッチング(仕上げエッチング)として下記
の過酸化水素/硫酸水溶液を用いてエッチングして平均
厚さ9μmの両面銅張板とした。
・エッチング液: H2O2濃度 2.1〜2.4w/v%. H2SO4 濃度 3.6〜4.1w/v%. n−プロパノール濃度 2 〜4w/v%. 銅濃度 15 〜20g/. ・エッチング条件. ・有効エッチングチャンバ長さ 2.0m. ・温度 35±1℃. ・スプレー圧力 上側 1.0kg/cm2. 下側 1.3kg/cm2. ・エッチング時間 67秒. (コンベャー速度 1.8m/分.) ・エッチング速度 0.09μm/秒. ついで、Na2CO35%水溶液に室温で30秒間浸漬した
後、濃度0.3%のベンゾトリアゾール水溶液に40℃で30
秒間浸漬し、100℃の熱風で30秒間乾燥した。
得られた薄銅張板10枚全てについて、銅箔の厚さをそ
れぞれ縦横3等分して得られる一枚当たり18個の長方形
内の任意の点に銅箔厚さを測定した結果、平均8.9μ
m、最大9.5μm、最小8.6μmで平均厚さに対するバラ
ツキは±0.6μm、所望の厚さに対するバラツキは±0.5
μmであり、測定点の95%が8.6〜9.4μmの範囲にあ
り、表面凹凸は2.5〜3.5μm、表面光沢度は85であっ
た。
また、得られた薄銅張板を25℃、60%RHで30時間保持
したが、錆の発生は見られなかった。
実施例2 実施例1において、第2段階エッチング(化学研磨)
を下記で行う他は同様とした。
・エッチング液:三菱瓦斯化学(株)製 CPB−10 (=化学研磨液) (=H2O221.0% H2SO42.7%) の三倍希釈液. ・エッチング(=化学研磨液)条件 ・有効エッチングチャンバ長さ 2.0m. ・温度 50±1℃. ・スプレー圧力 上側 1.0kg/cm2. 下側 1.3kg/cm2. ・エッチング時間 75秒 (コンベャー速度 1.6m/分.) ・エッチング速度 0.04μm/秒. 得られた薄銅張板について、実施例1と同様に測定し
た結果、銅箔厚さは平均8.9μm、最大9.4μm、最大8.
6μmで平均厚さに対するバラツキは±0.5μm、所望の
厚さに対するバラツキは±0.4μmであり、測定点の95
%が8.8〜9.2μmの範囲にあり、表面凹凸は、2.0〜3.0
μm、表面光沢度は211であった。
また、得られた薄銅張板を25℃、60%RHで30時間保持
したが、錆の発生は見られなかった。
比較例1 実施例1において、第1段階に用いた塩化第二銅エッ
チング液で下記条件を用いて9μmの薄銅箔回路基板を
製造した。
・エッチング液: ・CuCl2 濃度 初 期 2 mol/. 終了時 1.5mol/. ・HCl 濃度 3.0±0.3 mol/. ・エッチング条件: ・有効エッチングチャンバ長さ 2.0m. ・温度 50℃±1℃. ・スプレー圧力 上側 0.5kg/cm2. 下側 0.8kg/cm2. ・エッチング時間 67秒. (コンベャー速度 1.8m/分.) ・エッチング速度 0.09μm/秒. ついで、0.01〜0.5%のHClの水溶液、3%のH2SO4
水溶液、5%のNa2CO3水溶液に順次室温で30秒間づつ浸
漬した後、濃度0.3%のベンゾトリアゾール水溶液に40
℃で30秒間浸漬し、100℃の熱風で30秒間乾燥した。
得られた薄銅張板について、実施例1と同様に測定し
た結果、銅箔厚さは平均8.9μm、最大9.4μm、最小8.
6μmで平均厚さに対するバラツキは±0.5μm、所望の
厚さに対するバラツキは±0.4μmであり、表面凹凸は
3.6〜4.8μm、表面光沢度は10.5であった。
また、薄銅張板を25℃、60%RHで保持したところ、24
時間後に斑点状の錆が発生し、保存性はやや不充分であ
った。
〔発明の作用および効果〕
以上、発明の詳細な説明および実施例、比較例から明
瞭な如く、本発明は従来のエッチングに比較して極めて
低速で塩化第二銅/塩酸水溶液によるエッチングを行っ
た後、仕上げエッチング或いは化学研磨を行うことによ
って、極めて高い厚み精度を有し、防錆効果に優れ、光
沢性のある商品価値の高い薄銅箔張回路基板とするもの
であり、その産業上の意義は極めて大きいものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅箔と電気絶縁体とより製造された銅箔張
    回路基板を銅エッチング液を用い、0.01〜0.3μm/秒の
    速度で銅箔全面をエッチングして、もとの銅箔の厚さの
    25〜90%を除去し、所望厚みに対して残存銅箔厚みのバ
    ラツキが±1.0μm以内とする薄銅箔張回路基板の製造
    法であって、該銅エッチング液として、まず、塩化第二
    銅/塩酸水溶液を用いて残存銅箔厚みが所望厚みより1
    〜4μm厚くなるようにエッチングした後、過酸化水素
    /硫酸水溶液を用いて仕上げエッチング或いは化学研磨
    することからなる光沢性のある薄銅箔張回路基板の製造
    法。
  2. 【請求項2】該塩化第二銅/塩酸水溶液によるエッチン
    グが、塩化第二銅0.25〜3mol/、塩酸1〜4mol/の範
    囲で、少なくとも塩酸濃度が所定濃度の±0.3mol/以
    内に制御され、かつエッチング温度が25〜55℃の範囲で
    所定温度±5℃以内に制御されてなり、該過酸化水素/
    硫酸水溶液による仕上げエッチング或いは化学研磨が、
    過酸化水素0.3〜3mol/、硫酸0.05〜1.5mol/で温度2
    5〜50℃、銅濃度10〜60g/の範囲に制御されてなるも
    のである請求項1記載の薄銅箔張回路基板の製造法。
  3. 【請求項3】該仕上げエッチング或いは化学研磨後、水
    溶性防錆剤で残存銅箔表面を処理する請求項1記載の薄
    銅箔張回路基板の製造法。
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