JP2797192B2 - Csk通信装置 - Google Patents

Csk通信装置

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JP2797192B2
JP2797192B2 JP1066357A JP6635789A JP2797192B2 JP 2797192 B2 JP2797192 B2 JP 2797192B2 JP 1066357 A JP1066357 A JP 1066357A JP 6635789 A JP6635789 A JP 6635789A JP 2797192 B2 JP2797192 B2 JP 2797192B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、スペクトラム拡散(SS)通信方式、とく
にコード・シフト・キーイング(Code Shift Keying=C
SK)変調方式による相関信号のピーク位置検出を改良し
たCSK通信装置に関する。
[従来の技術] SS通信方式は衛星通信、移動体通信などの他、電力線
通信にも応用範囲が広まっている。従来のSS通信方式に
ついて、第15図および第16図を参照して説明する。送信
側では、PN(擬似雑音)符号系列発生器1の出力aを送
信データbとEX−OR回路2でEX−OR演算後(信号c)、
増幅器3により送信信号として伝送路に送出する。受信
側では、受信信号を、増幅器4で増幅後、相関器6で同
期PN符号系列発生器5の出力dと相関をとり、相関値
(信号e)を比較器7で所定の閾値と比較し、受信デー
タfを復調する。伝送路としては、無線、有線、その他
の伝送媒体が考えられる。したがって送信信号は直接に
伝送媒体に送出されるばかりでなく、伝送媒体を伝送す
るのに適した信号に変換して送られる場合が多い。また
電力線通信では商用電力と分離するインタフェースが必
要となる。このような信号変換、分離の作用を行なう伝
送媒体との接続部を以下では、受信インタフェース、送
信インタフェースと呼ぶ。
[発明が解決しようとする課題] 従来の通信方式では、受信側の同期PN符号系列発生器
5の発生PN系列を、送信側のPN系列と同期させなければ
ならず、そのためには先ず同期点をサーチする必要があ
る。伝送路の伝送特性上に問題がないならば同期点で相
関波形にピークが検出される。しかし電力線通信のよう
に伝送時性が極めて不良で、しかも伝送帯域内にディッ
プ・ポイントがあるような線路では、相関波形の劣化が
進み、相関値の正負の関係が逆転し、データの1,0の誤
りとなることがある。また波形の劣化により同期が維持
できない欠点があった。
出願人は、上記の従来のSS通信方式の欠点を克服した
新規なCSK通信方式を提案している。
CSK通信方式では、送信側において、相互相関が低い
2つの同一符号長の2値PN符号系列をそれぞれ一定周期
で発生し、上記一定周期ごとに、送信データの1または
0に応じて上記2つの異なるPN符号系列のいずれかを選
択して送信信号として送出する。他方、受信側において
は、受信信号と送信側で用いられた2つのPN符号系列と
の相関をそれぞれとることにより2つの相関出力を得
る。この2つの相関出力のいずれか一方には上記一定周
期ごとに必ず相関ピークが現われる。そこで、2つの相
関出力のピーク値の比較に基づいて1または0の復調デ
ータを作成することができる。
このようなCSK通信方式では、受信側において2つの
相関出力を比較し、そのピーク値の大小に応じて受信デ
ータの0または1を割当てるようにしているので、受信
側の符号系列は送信側のそれと厳密に周期をとる必要が
なく、データの復調誤りも生じなくなる。また相関器の
出力として、絶対値をとるようにすれば、送信ピーク値
が負となるような特性劣化の伝送路の場合でも誤差にな
らないという効果がある。
上述のように2つの相関出力のいずれか一方には上記
一定周期ごとに相関ピークが現われる。受信側において
はこの相関ピークを正しく検出するために、相関ピーク
がある一定区間内で周期的に出現するように、受信側の
装置の動作を受信信号に同期させる必要がある。そのた
めにはピーク位置を正しく検出する必要がある。こうし
た相関ピークの検出法に関して、例えば特開昭60−3994
0号「スペクトラム拡散通信方式における受信回路」に
は、リングカウンタの値を相関器のピークごとに採取
し、このサンプル値が連続して同じ値になったときに同
期確立したと判定するSS通信装置が開示されている。
しかしながら、このものは、一旦同期点が得られた後
は、その時間的な位置を変更することなく、同じ同期点
における相関器出力を符号判定して復調データを生成す
る構成であり、このため伝送路の変動などによって同期
点が少しでも揺らいだ場合には、この揺らぎが許容範囲
内の値であったとしても同期はずれと認定されてしまう
ことがあった。すなわち、同期確立の判定を幅をもたせ
ずに一点で行うためにデータ復調に余裕がなく、通信環
境が悪い場合には安定性を欠きやすい等の課題を抱える
ものであった。
この発明は、数々のすぐれた特徴をもつCSK通信方式
において用いられる相関信号のピーク位置検出を改良し
たCSK通信装置を提供することを目的とするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、互いに異なる同
一符号長の第1及び第2のPN符号系列をそれぞれ一定周
期で発生し、該一定周期ごとに送信データの0に対して
は前記第1のPN符号系列を選択するとともに送信データ
の1に対しては前記第2のPN符号系列を選択し、該選択
されたPN符号系列によりキャリアを変調して送信信号と
して送信する送信装置と、前記送信信号を受信し、受信
信号について送信側で用いたのと同じ第1及び第2のPN
符号系列により相関演算してそれぞれ第1及び第2の相
関出力を得、該両相関出力に現れる相関ピークのピーク
値を互いに大小比較し、第1の相関出力のピーク値が第
2の相関出力のピーク値よりも大きな場合はデータ0を
復調データとし、第2の相関出力のピーク値が第1の相
関出力のピーク値よりも大きな場合はデータ1を復調デ
ータとするとともに、前記一定周期と同幅のデータ区間
に占める前記相関ピークの位置を時間計測し、前記相関
ピークが前記データ区間のうちの所定幅の観測区間内に
存在する状態が所定回数のデータ区間を越えて存在する
ときに、同期が確立したと判定する受信装置とを具備す
ることを特徴とするものである。
また、本発明は、互いに異なる同一符号長の第1及び
第2のPN符号系列をそれぞれ一定周期で発生し、該一定
周期ごとに送信データの0に対しては前記第1のPN符号
系列を選択するとともに送信データの1に対しては前記
第2のPN符号系列を選択し、該選択されたPN符号系列に
よりキャリアを変調して送信信号として送信する送信装
置と、前記送信信号を受信し、受信信号について送信側
で用いたのと同じ第1及び第2のPN符号系列により相関
演算してそれぞれ第1及び第2の相関出力を得、該各相
関出力についてそれぞれ前記一定周期と同幅のデータ区
間を相関ピークが現われる時点を含む主観測区間とそれ
以外の副観測区間とに分けて観測し、第1の相関出力の
前記主観測区間におけるピーク値と第2の相関出力の前
記副観測区間における総和とを乗算して得られる第1の
積及び第2の相関出力の前記主観測区間におけるピーク
値と第1の相関出力の前記副観測区間における総和とを
乗算して得られる第2の積を求め、これら第1の積と第
2の積を互いに大小比較し、第1の積が第2の積よりも
大きな場合はデータ0を復調データとし、第2の積が第
1の積よりも大きな場合はデータ1を復調データとする
とともに、前記データ区間に占める前記相関ピークの位
置を時間計測し、前記相関ピークが前記主観測区間内に
存在する状態が所定回数のデータ区間を越えて存在する
ときに、同期が確立したと判定する受信装置とを具備す
ることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明は、前記受信装置が、前記第1及
び第2の相関出力の和の絶対値が最大値を示す位置を時
計計測し、該時間計測された位置を前記相関ピークの位
置として前記同期確立の判定に供すること、或いは前記
受信装置が、前記第1及び第2の相関出力のそれぞれに
ついて相関ピークの位置を時計計測し、値が大きい方の
相関ピークの位置を選択して前記同期確立の判定に供す
ることを特徴とするものである。
[作用] 本発明によれば、相関信号のピーク値(最大値)の検
出が行なわれ、検出されたピーク値がデータ区間に占め
る位置が時間計測される。この計測された時間は、ピー
ク値を示す時点がデータ区間の始点または終点からどの
程度離れているかを示すものであり、相関ピークがデー
タ区間のうちの所定幅の観測区間内に存在する状態が所
定回数のデータ区間を越えて存在するときに、同期が確
立したと判定することで、多少の伝送路の変動によらず
安定したデータ復調を可能にすることができる。
[実施例] 以下この発明を、PN符号としてマンチェスタ符号M系
列を用いたCSK通信装置に適用した実施例について詳述
する。
(1)CSK通信装置全体の構成 第1図はマンチェスタ符号M系列を用いたCSK通信装
置の全体構成を示しており、送信装置と受信装置が伝送
路又は伝送媒体を介して結合されている。
送信装置内の変調装置(送信装置)11には、相互相関
が低くかつ同じ符号長をもつマンチェスタ符号M系列を
同期してそれぞれ発生する2つのマンチェスタM系列発
生器31,32が設けられ、それらの符号出力は切替回路33
に与えられる。この切替回路33は2進数送信データ(0
又は1)に応じて制御され、たとえば送信データが0の
ときには発生器31の符号出力すなわち第1のPN符号系列
が、1のときには発生器32の符号出力すなわち第2のPN
符号系列がそれぞれ選択される。この切替回路33によっ
て選択された符号出力信号が送信信号TXOとなる。切替
回路33における切替制御は、発生するマンチェスタ符号
M系列の周期に同期して行なわれ、2進数の1つのデー
タ(0又は1)は一周期のマンチェスタ符号M系列すな
わち第1又は第2のPN符号系列によって表現される。
異なる2つのマンチェスタ符号M系列の切替ないしは
選択が送出すべきデータのコード(1または0)に応じ
て行なわれるので、この変調方式をコード・シフト・キ
ーイング(CSK)という。もちろん、CSKではマンチェス
タM系列に限らず他のPN符号系列を用いてもよい。
送信信号TXOは送信インタフェース12Aを介して伝送路
または伝送媒体に送出される。送信インタフェース12A
は[従来の技術]の項で示したように、広い意味での接
続部であって、キャリアの変調または電力線への混合処
理等を行なう部分である。
受信インタフェース12Bも、キャリアの復調、電力線
からの分離、A/D変換等を行なうもので、伝送路または
伝送媒体から入力する信号をディジタル受信信号RXIに
変換して出力する。
受信側の受信装置には、2つの相関器21,22、復調装
置23、キャリア検出回路24、同期制御回路25等が含まれ
ている。受信インタフェース12Bから出力されるディジ
タル受信信号RXIは2つに分岐してそれぞれ相関器21,22
に入力する。一方の相関器21には一方のモンチェスタM
系列発生器31から発生するマンチェスタ符号M系列すな
わち第1のPN符号系列が設定されており、この第1のPN
符号系列と受信信号RXIとの相関がとられる。同じよう
に他方の相関器22には他方のマンチェスタM系列発生器
32から発生するマンチェスタ符号M系列すなわち第2の
PN符号系列が設定されており、この第2のPN符号系列と
受信信号RXIとの相関がとられる。これらの相関器21,22
から得られる相関出力は復調装置23に与えられ、この復
調装置23において相関値に応じて復調信号1または0が
割当てられ、受信データRXDとして出力される。すなわ
ち、相関器21と22の相関出力のうち相関器21の方が大き
な相関ピーク値を示している場合には0の受信データ
を、逆に相関器22の方が大きな相関ピーク値を示してい
る場合には1の受信データをそれぞれ復調データとする
ことができる。
相関出力はまたキャリア検出回路24および同期制御回
路25に入力する。キャリア検出回路24は相関出力に基づ
いてキャリアの有無を検出し、その検出信号を同期制御
回路25に与える。キャリアの有無は受信信号RXIを受信
しているかどうかを判断するために用いられる。同期制
御回路25は、キャリアが検出されているときに、相関出
力に基づいて、復調およびキャリア検出のためのタイミ
ング信号を作成して復調装置23およびキャリア検出回路
24に与える。
以上のようにCSK通信方式では、受信側において2つ
の相関出力を比較し、その大小に応じて受信データの0
又は1を割当てることができるので、受信側のマンチェ
スタM系列は送信側のそれと厳密に同期をとる必要がな
く、データの復調誤りも生じなくなる。また、相関器の
出力として、絶対値をとるようにすれば、送信ピーク値
が負となるような特性劣化の伝送路の場合でも誤差にな
らない。さらにマンチェスタ符号M系列を用いることに
より、受信信号の低域成分を少なくして伝送路との結合
損失を低く抑えることができる。
(2)CSK変調装置の構成例 第2図はCSK変調装置11の具体的構成例を示してい
る。またこの回路の各部の出力信号波形が第3図に示さ
れている。
この実施例では、各マンチェスタM系列発生器31,32
は3段(n=3)のシフトレジスタFF11〜FF13,FF21〜F
F23を含み、これらのシフトレジスタはクロック発生器3
4から出力されるクロック信号CKのタイミングでデータ
のシフト動作を行なう。これらのシフトレジスタの帰還
回路は互いに異なっている。すなわちシフトレジスタFF
11〜FF13では、第2段と第3段のセルの符号が排他的論
理相回路(EX−OR)31aを経てその入力側に帰還されて
いるのに対して、シフトレジスタFF21〜FF23では第1段
と第3段のセルの符号がEX−OR回路32aを経て帰還され
ている。シフトレジスタとその帰還回路はM系列発生器
(PN符号発生器、PN符号=Pseude Noise Code=擬似雑
音符号)をそれぞれ構成している。そして、各シフトレ
ジスタの最終段の符号出力とクロック信号CKとの排他的
論理和がそれぞれEX−OR回路37,38でとられることによ
りマンチェスタ符号が作成される。
一方のマンチェスタM系列発生器31の特定の位相(オ
ール1)のときに他方のマンチェスタM系列発生器32が
常に一定の位相(初期位相)となるように位相同期回路
が設けられている。この位相同期回路はNAND回路36と初
期位相設定器35とを含んでいる。初期位相設定器35はシ
フトレジスタFF21〜FF23の各段に初期符号を設定するた
めのもので、任意の符号(オール0以外の符号)を設定
できる。シフトレジスタFF11〜FF13のすべての段の符号
が1となったときに(この状態はマンチェでタ符号M系
列の一周期Tに1回生起される)NAND回路36からLレベ
ルの信号が発生し、クロック信号CKの次の立上りの時点
で初期位相設定器35に設定された符号がシフトレジスタ
FF21〜FF23の各段にそれぞれロードされる。
上述のようにマンチェスタM系列発生器31,32の出力
すなわちEX−OR回路37,38の出力は切替回路33に与えら
れ、送信データTXDによってマンチェスタ符号M系列の
一周期(データ区間)Tごとに切替動作が行なわれる。
またNAND回路36の出力は送信データ処理部(たとえばマ
イクロプロセッサ)に送信要求信号として与えられる。
送信データ処理部はこの送信要求信号が入力するごとに
送信データTXDの1ビット分(1又は0)を出力して切
替回路33に与える。
第4図は変形例を示している。第2図と比較すると、
マンチェスタM系列発生器31,32からそれぞれEX−OR回
路37,38が取除かれ、これに代えて切替回路33の出力側
に、切替回路33の出力とクロック信号CKとを入力とする
EX−OR回路39が設けられ、マンチェスタ符号が作成され
る。参照符号31A,32AはそれぞれM系列発生器を指し、
それらの出力(シフトレジスタの最終段の符号)が切替
回路33にそれぞれ与えられている。この変形例のものは
EX−OR回路を1個少なくすることができという利点をも
っている。
なお、第2図の切替回路33の出力側、第4図のEX−OR
回路39の出力側に1クロック・ラッチ回路を設け、送信
信号TXOを波形整形するようにするとよい。
(3)相関器の構成例 次に相関器21,22の構成について第5図を参照して詳
しく説明する。
相関器21,22はそれぞれN段のレジスタ41a,41bを備
え、これらのレジスタ41a,41bには、変調装置11に含ま
れるマンチェスタM系列発生器31,32で発生するマンチ
ェスタ符号M系列すなわち第1、第2のPN符号系列がそ
れぞれあらかじめ設定されている。n段のシフトレジス
タを用いて発生するM系列の符号長は2n−1ビットであ
る。変調装置11ではM系列はマンチェスタ符号化されて
いるから、レジスタ41a,41bの段数NはN=2(2n
1)である。
一方、受信インタフェース12Bから入力するディジタ
ル受信信号RXIは2分岐され、各相関器21,22に設けられ
たシフトレジスタ42a,42bに入力する。これらのシフト
レジスタ42a,42bもN段であり、変調装置11におけるク
ロック信号の2倍の周波数のクロックCKにより駆動され
る。
相関器21には、レジスタ41aの設定された各段の符号
とシフトレジスタ42aの対応する各段に送り込まれた受
信信号の符号とがそれぞれEX−OR回路43aで比較され
る。すべてのEX−OR回路43aの出力信号は加算器44aに与
えられ、加算される。加算器44aの出力信号はレジスタ4
1aの各段の符号とシフトレジスタ42aの対応する各段の
符号との一致の度合を表わしており、これが一方の相関
器21の相関出力Raすなわち第1の相関出力となる。受信
信号RXIはクロック信号CKごとにシフトレジスタ42aを順
次シフトされていくから、第1の相関出力Raもクロック
信号CKごとにそれに応じて変化する。
他方の相関器22においても同じように、レジスタ41b
に設定された各段の符号とシフトレジスタ42bの対応す
る各段に送り込まれた受信信号の符号とが一致するかど
うかがそれぞれEX−OR回路43bで調べられる。すべてのE
X−OR回路43bの出力信号は加算器44bに与えられ加算さ
れる。加算器44bからはレジスタ41bに設定されたマンチ
ェスタM系列と入力ディジタル受信信号RXIとの相関の
程度を表わす相関出力Rbすなわち第2の相関出力が出力
されることになる。
第6図は相関器21の変形例を示している。レジスタ41
aおよびシフトレジスタ42aに代えて段数がN×m(mは
2以上の止の整数)のレジスタ41Aおよびシフトレジス
タ42Aが設けられている。シフトレジスタ42Aは上記クロ
ック信号CKのm倍の周波数のクロック信号CKmによって
駆動される。EX−OR回路43AもN×m個設けられ、レジ
スタ41Aとシフトレジスタ42Aの対応する段の符号が各EX
−OR回路43Aに入力する。加算器44AはすべてのEX−OR回
路43Aの出力信号を加算して相関出力Raとして出力す
る。このようにレジスタとシフトレジスタの段数をm倍
にすることにより相関演算の精度を高めている。相関器
22も同じように変形できるのはいうまでもない。
第7図はさらに他の実施例を示している。ここでは受
信信号RXIが入力するシフトレジスタ42が相関器21と22
とで兼用されている。このようにすることによりシフト
レジスタの数を減らし、構成を簡素化することができ
る。第6図に示すように段数がm倍されたシフトレジス
タを、同じように相関器21と22とで兼用することができ
るのはいうまでもない。
(4)復調装置およびキャリア検出回路 第8図は、復調装置23およびキャリア検出回路24の一
構成例を示すものである。また、第8図における各部の
信号波形が第9図に示されている。この図において、相
関出力Ra,Rbはより分りやすくするためにアナログ的に
描かれている。
1対の相関器21,22から出力される第1の相関出力Ra
と第2の相関出力Rbとに基づいてデータを復調する原理
についてまず説明する。第9図を参照して、1データ区
間T(これはマンチェスタM系列の一周期に等しい)を
中央のウインドウ部(主観測区間W部と呼ぶ)とその前
後の部分(これを副観測区間E部と呼ぶ)とに分ける。
前後のE部は等しい間隔に設定されている。もっともW
部の前後のE部を等しく設定する必要はなく、W部をデ
ータ区間の中央に設定しなくてもよいが、ここでは0<
d<Tを満足するdを用いて、 W部は(T−d)/2〜(T+d)/2の区間、 E部は0〜(T−d)/2と(T+d)/2〜Tの区間 に定めてある。
データが伝送されてきている場合には、データ区間T
内において第1の相関出力Raと第2の相関出力Rbのいず
れか一方に相関ピークが現われる。同期制御回路25にお
いて、この相関ピークが検出され、相関ピークがデータ
区間Tの中央にくるように、データ区間の終点を規定す
るデータ区間終了信号EDが作成される。そして、このデ
ータ区間終了信号EDに基づいてW部の始点と終点とをそ
れぞれ規定するウインドウ・スタート・パルスWLとウイ
ンドウ・ストップ・パルスWHが同期制御回路25で作成さ
れる。
符号PaW,PbW,AaE,AbEの意味を次のように定める。
PaW:第1の相関出力RaのW部におけるピーク値(最大
値) PbW:第2の相関出力RbのW部におけるピーク値(最大
値) AaE:第1の相関出力RaのE部における総和(加算値) AbE:第2の相関出力RbのE部における総和(加算値) 復調データ(受信データRXD)は次のようにして生成
される。
PbW・AaE>PaW・AbEならばデータは1、 PbW・AaE<PaW・AbEならばデータは0。
この場合、理論的にいうとPbW>PaWならばデータは
1、この逆ならばデータは0と判断してもよい。しかし
ながら、雑音が含まれている場合を考慮すると、相関出
力におけるピーク値の比較では復調エラーを生ずること
がある。一般に相関ピークをもつ相関出力においてはそ
のピークの前後レベルは相関ピークをもたない相関出力
の相関レベルよりも小さい。たとえば第2の相関出力Rb
に相関ピークがある場合、その前後の総和AbEは相関ピ
ークのない第1の相関出力Raの総和AaEよりも小さい。
この性質利用して、復調エラーができるだけ生じないよ
うに、互いに別個の相関出力のピーク値と総和の積、具
体的には第1の値PaW・AbEと第2の積PbW・AaEとの大小
比較を行なって復調データを作成している訳である。こ
れにより、伝送路等の伝送特性が劣悪がノイズ等が生じ
やすい場合であっても安定な復調が可能となる。この結
果、 PbW・AaE−PaW・AbE>0ならばデータは1、 PbW・AaE−PaW・AbE<0ならばデータは0、 として復調される。
すわわち、第1の相関出力Raの主観測区間におけるピ
ーク値PaWと第2の相関出力Rbの副観測区間における総
和AbEと乗算して得られる第1の積PaW・AbEと、第2の
相関出力Rbの主観測区間におけるピーク値PbWと第1の
相関出力の副観測区間における総和AaEとを乗算して得
られる第2の積PbW・AaEとを求め、これら第1の積PaW
・AbEと第2の積PbW・AaEを互いに大小比較し、値が大
きな方の積PbW・AaE又はPaW・AbEを与えるピーク値PbW
又はPaWをもった相関出力Rb,Raの相関演算に用いたPN符
号系列と送信データとの対応関係に基づき、1又は0の
復調データを生成することができる。
次にキャリア検出の原理について説明する。ここで
は、第2の積と第1の積の差分の絶対値|PbW・AaE−PaW
・AbE|(絶対値であるから、第1の積と第2の積の差分
の絶対値と同じ)が所定の閾値レベルThPを越えている
ときにキャリア検出とする。すなわち、 |PbW・AaE−PaW・AbE|>ThP であれば、キャリア検出とする。すなわち、キャリアが
あるということは相関出力のいずれか一方に相関ピーク
が現われていることを意味し、当然のことながら、上記
絶対値|PbW・AaE−PaW・AbE|は大きな値を示す。一方、
キャリアが無い場合は、上記絶対値|PbW・AaE−PaW・A
bE|は零に非常に近い値を示すことになる。したがっ
て、上記判定条件をもってキャリア検出することで、デ
ータ復調の場合と同じようにノイズ等に影響されること
なくキャリアの有無を正確に判定することができる。
第8図に示す回路はディジタル回路であるからクロッ
ク信号CKまたはCKmに同期して動作するが、説明の単純
化のためにクロック信号の図示は省略されている。
この回路において、第1の相関出力Raはラッチ回路51
aで1クロック分ラッチされたのち絶対値回路52aで絶対
値化され、さらに、加算回路55aおよび最大値ホールド
回路54aに与えられる。一方、ウインドウ発生回路53に
はウインドウ・スタート・パルスWLとウインドウ・スト
ップ・パルスWHとが入力しており、この回路53から、W
部でHレベルになるウインドウ信号WSが出力される。こ
のウインドウ信号WSは加算回路55aのラッチ回路48と最
大値ホールド回路54aのラッチ回路46にその動作制御信
号として与えられる。
加算回路55aにおいて、ラッチ回路48はウインドウ信
号WSがLレベルのE部でのみ動作する。ラッチ・タイミ
ングはもちろんクロック信号によって規定される。順次
入力する絶対値化された第1の相関出力Raがクロック信
号ごとにラッチ回路48から与えられる前回の加算結果と
加算器47で加算され、この加算結果が再びラッチ回路48
にラッチされる。このようにして加算回路55aからは総
和AaEを表わすデータが得られ、乗算器56aに与えられ
る。
最大値ホールド回路54aのラッチ回路46はウインドウ
信号WSがHレベルのW部でのみ動作する。ラッチ回路46
にラッチされている前回までの最大値と今回入力した第
1の相関出力Raの絶対値とが比較器45で比較され、今回
の相関出力の方が大きい場合にこの今回の相関出力が新
たな最大値としてラッチ回路48にラッチされる。このよ
うにして、最大値ホールド回路54aからはピーク値PaW
表わすデータが得られ、乗算器56bに与えられる。
第2の相関出力Rbについても同じように、ラッチ回路
51b、絶対値回路52b、最大値ホールド回路54bおよび加
算回路55bが設けられている。そして最大値ホールド回
路54bからピーク値PbWが、加算回路55bから総和AbEがそ
れぞれ得られ、乗算器56a,56bに与えられる。
乗算器56aでは第2の積PbW・AaEを得るための乗算
が、乗算器56bでは第1の積PaW・AbEを得るための乗算
がそれぞれ行なわれ、その乗算結果は比較器57および減
算/絶対値回路59にそれぞれ与えられる。
比較器57では第2の積PbW・AaEと第1の積PaW・AbE
大小比較が行なわれ、その比較結果に応じて1又は0を
表わす信号が出力され、データ区間終了信号EDのタイミ
ングでラッチ回路58にラッチされ、受信データRXDとし
て出力される。このデータ区間終了信号EDによって加算
回路55a,55b、最大値ホールド回路54a,54bがリセットさ
れる。
他方、減算/絶対値回路59では、第2の積と第1の積
の差分(PbW・AaE−PaW・AbE)のための減算とその絶対
値化が行なわれ、この演算結果は、次に比較回路60で閾
値ThPと比較され、ThPよりも大きければキャリア検出号
PASが出力される。
(5)同期制御回路の構成例 第10図は同期制御回路25の一構成例を示している。同
期制御回路25は、ピーク位置検出回路26A、ピーク位置
判定回路26B、同期確立判定回路28、同期はずれ判定回
路29等を含んでいる。
ピーク位置検出回路26Aは相関出力のピークがデータ
区間T内のどの位置にあるかを検出するための回路であ
り、第11図に示すようにピーク位置PPは相関出力の最大
値が現われた時点からデータ区間終了信号EDまでの時間
として計測される。この実施例では、2つの相関出力Ra
とRbの和の絶対値が最大値を示す位置がピーク位置とさ
れている。
2つの相関出力RaとRbはそれぞれ加算器61に与えら
れ、加算されたのち絶対値回路64で絶対値化される。こ
の絶対値信号は比較器62の一方の入力端子およびラッチ
回路63に与えられる。先のデータ区間の終了を示す信号
EDがOR回路65Aを経てラッチ・タイミング信号としてラ
ッチ回路63に与えられたときに、絶対値回路64の出力が
初期値としてラッチされる。ラッチ回路63にラッチされ
ている値は比較器62の他の入力として与えられる。した
がってそれ以降は、ラッチ回路63にラッチされている値
と絶対値回路64の出力値とが比較回路62で順次(クロッ
ク信号CKのクロック・パルスごとに)比較され、ラッチ
されている値よりも大きな値の出力が絶対値回路64から
得られたときに、比較器62の出力がOR回路65Aを経てラ
ッチ回路63に与えられるので、絶対値回路64の出力が新
たな値としてラッチ回路63にラッチされる。このように
してラッチ回路63には常に最大値がラッチされていくこ
とになる。
一方、クロック信号CKを計数するカウンタ66は、OR回
路65Bを経て入力するデータ区間終了信号EDまたは比較
器62の比較出力によってリセット(クリア)され、再び
零から計数を開始する。カウンタ66の計数出力は次のデ
ータ区間終了信号EDが与えられたときにラッチ回路67に
ラッチされる。カウンタ66は、データ区間Tにおいてピ
ーク値が現われた時点からそのデータ区間Tの終了を示
す信号EDが与えられる時点までクロック信号CKを計数す
ることになる。そしてこの計数値がラッチ回路67にラッ
チされ、ピーク位置PPを表わす。
このようにして検出されたピーク位置を表わすデータ
PPは次にピーク位置判定回路26Bに与えられる。この判
定回路26Bは検出されたピーク位置が設定されたW部内
にあるかどうかを判定するものである。上述のように、
受信データの復調処理においてもキャリア検出処理にお
いても、相関ピークがW部に存在することが必要であ
り、そうでなければ正しい復調処理、キャリア検出処理
はできない。
ピーク位置判定回路26Bにおいて、比較器68,69とAND
回路70とから構成されるウインドウタイプのディジタル
比較回路が設けられている。一方の比較器68にはW部の
スタート位置を表わす他方の比較器69にはW部のストッ
プ(エンド)位置を表わすデータがそれぞれ設定されて
おり、ピーク位置PPを表わすデータがこれらのスタート
位置とストップ位置の間にある場合にのみ、AND回路70
からHレベルのピーク位置判定信号PHが出力される。
次に同期確立判定回路28を含む同期確立回路の構成と
動作について第12図を参照して述べる。2つのレジスタ
72と73が設けられている。レジスタ72にはピーク位置PP
を表わすデータが与えられ、このレジスタ72には(3/
2)T−PPを表わすデータが設定される。Tはデータ区
間の長さ(時間)を表わすデータである。一方、レジス
タ73にはデータTが設定されている。セレクタ74は、ピ
ーク位置判定信号PHの状態に応じてこれらのレジスタ7
2,73の設定データのいずれか一方を選択してディジタル
比較器75の一方の入力に与える。
一方、カウンタ71はクロック信号CKを計数してその計
数出力をディジタル比較器75の他方の入力に与える。比
較器75はカウンタ71の計数値がセレクタ74を通して与え
られる設定データに等しくなったときにデータ区間終了
信号(一致信号)EDを発生する。カウンタ71はこの信号
EDによってリセットされ、再び零から計数を開始する。
さて、電源投入時などにおいては相関出力とデータ区
間とは同期していないから、W部内に相関ピークが存在
しない場合がある。このときピーク位置判定信号PHはL
レベルになり、セレクタ74はレジスタ72の設定データを
選択して比較器75に与える。この設定データ(3/2)T
−PPは、次ピークから次のデータ区間終了信号までの長
さ(時間)がT/2となるように、次のデータ区間終了信
号EDを発生させるためのものである。このようにして、
ピーク位置がW部内に位置するようになればピーク位置
判定信号PHがHレベルになり、セレクタ74はレジスタ73
の設定データTを選択するので、以降はデータ区間終了
信号EDは周期Tで発生することになる。
データ区間のW部内にピーク位置が存在する状態が所
定複数X回連続した場合に同期が確立したという。カウ
ンタ82はANDゲート81を経て入力するHレベルのピーク
位置判定信号PHによってクロック・イネーブル状態とさ
れ、入力するデータ区間終了信号EDを計数する。このカ
ウンタ82は、信号PHがLレベルのときにNOT回路84とOR
回路85を経てこのLレベル信号によってリセットされて
いる。カウンタ82の計数出力はディジタル比較器83に与
えられる。一方、この比較器83には同期が確立したと判
断すべき所定回数Xが設定されている。カウンタ82の計
数値がこのXに達したときに比較器83から一致信号が発
生し、フリップフロップ19がセットされて同期確立信号
DSR(Lレベル)が出力される。比較器83の一致信号はO
R回路85を経てカウンタ82をリセットする。また、同期
確立信号DSRによってANDゲート81が閉じられるので、も
はやピーク位置定信号PHは入力しない。
なお、カウンタ82が信号EDを計数している途中でピー
ク位置判定信号PHが1回でもLレベルになると、カウン
タ82はリセットされるので、信号PHがHレベルのときに
X個の信号EDが連続して入力した場合にのみ同期が確立
されたと判定される。同期が確立したと判定される前に
信号PHがレベルにあったときには、上述のようにセレク
タ74がレジスタ72を選択して再びデータ区間終了信号ED
の発生タイミングの調整が行なわれる。
同期はずれ判定回路29はキャリア検出信号PASが所定
複数(Y回)データ区間にわたって連続して出力されて
いないときに同期はずれと判定するものである。
第13図を参照して、一旦同期が確立すると、Lレベル
の同期確立信号DSRによってNANDゲート91が開かれる。
キャリアが検出されていればキャリア検出信号PASはH
レベルである。キャリアが検出されなくなるとキャリア
検出信号PASはLレベルになり、NANDゲート91を通っ
て、カウンタ92のクロック・イネーブル端子CEにHレベ
ルのイネーブル信号を与える。カウンタ92はHレベルの
キャリア検出信号PASによってNANDゲート91、NOT回路94
およびOR回路95を経て既にリセットされている。カウン
タ92はイネーブル状態になると入力するデータ区間終了
信号EDを計数し、その計数値をディジタル比較器93に与
える。この比較器93には所定数Yを表わすデータがあら
かじめ設定されている。したがって、カウンタ92の計数
値がYに達すると比較器93から一致信号が発生しフリッ
プフロップ19がリセットされ、同期確立信号DSRがHレ
ベルになる。このHレベルの信号DSRによってNANDゲー
ト91は閉じられる。また、比較器93の出力信号によっ
て、OR回路95を経てカウンタ92はリセットされる。
カウンタ92が計数動作をしているときにキャリア検出
信号PASがHレベルになるとカウンタ92はリセットされ
る。すなわち、キャリアが検出されない状態がY回のデ
ータ区間連続した場合にのみ、同期はずれと判定され
る。
これにより、伝送路等の伝送特性の変動等による一時
的なキャリア不検出と、通信終了によるキャリア不検出
(正しい同期はずれ)とを明確に区別することができ
る。
第14図はピーク位置検出回路28Aとピーク位置判定回
路26Bの他の例を示している。
第10図に示されたピーク位置検出回路26Aでは2つの
相関出力RaとRbが加算され、その絶対値のピーク位置が
検出される。第14図に示す回路では、相関出力RaとRb
ピーク位置がそれぞれ別個に検出されるとともにそのピ
ーク値も別個に検出される。そしてピーク値の大きいピ
ークのピーク位置が最終的なピーク位置と決定される。
相関出力Ra,Rbはそれぞれ最大値ホールド(ピーク値検
出)回路100a,100bにそれぞれ入力する。この最大値ホ
ールド回路は、第10図との比較でいうと、絶対値回路6
4、ラッチ回路63、比較器62およびOR回路65Aによって構
成され、ラッチ回路63にデータ区間ごとの最大値がホー
ルドされることになる。これら相関出力RaとRbのデータ
区間ごとの最大値(ピーク値)は比較回路102に与えら
れ、比較される。
一方、2つの相関出力RaとRbのそれぞれについてピー
ク位置ホールド回路101aと101bとが設けられている。こ
れらのピーク位置ホールド回路は、第10図との比較でい
うと、OR回路65Bと、カウンタ66と、ラッチ回路67とか
ら構成される。ピーク位置ホールド回路101a,101bのホ
ールド・ピーク位置は切換スイッチ103に与えられる。
切換スイッチ103は比較器102によるピーク値の比較結
果に応じて大きい方のピーク値のピーク位置を選択する
ものであり、この選択されたピーク位置はデータ区間終
了信号EDが出力された時点でラッチ回路104にラツチさ
れる。
第14図に示すピーク位置判定回路は、第10図に示すも
のと比較すると、比較器106が追加されているととも
に、この比較器106の出力によって制御されるANDゲート
107,108が設けられている。比較器106にはウインドウ部
(W部)の中心位置を表わすデータがあらかじめ設定さ
れている。この比較器106にも検出されたピーク位置PP
が与えられるので、比較器106からは検出されたピーク
位置PPがW部の中心よりも左側にあるのか(スタート位
置寄りの部分)、右側にあるのか(ストップ位置寄りの
部分)が判定される。左側にある場合はANDゲート107が
開き、比較器68の出力が左側判定信号Lfとして出力さ
れ、右側にある場合にはANDゲート108を通して比較器69
の出力が右側判定信号Rhとして出力される。また、これ
らの信号LfとRhはOR回路109に与えられているので、OR
回路109からはピーク位置判定信号PHに相当する信号Ct
が出力される。この信号Ctが同期確立判定回路に与えら
れることになる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、送信装置は、
互いに異なる同一符号長の第1及び第2のPN符号系列を
それぞれ一定周期で発生し、該一定周期ごとに送信デー
タの0、1に対応して第1、第2のPN符号系列を選択
し、該選択されたPN符号系列によりキャリアを変調して
送信信号として送信し、送信信号を受信した受信装置
は、受信信号について送信側で用いたのと同じ第1及び
第2のPN符号系列により相関演算して第1及び第2のPN
符号系列により相関演算してそれぞれ第1及び第2の相
関出力を得、該両相関出力に現れる相関ピークのピーク
値を互いに大小比較し、第1の相関出力のピーク値が第
2の相関出力のピーク値よりも大きな場合はデータ0を
復調データとし、第2の相関出力のピーク値が第1の相
関出力のピーク値よりも大きな場合はデータ1を復調デ
ータとする構成としたから、第1、第2の相関出力のピ
ーク値を単純比較することで簡単に復調データを生成す
ることができ、またデータ区間に占める相関ピークの位
置を時間計測し、相関ピークがデータ区間のうちの観測
区間内に存在する状態が所定回数のデータ区間を越えて
存在するときに、同期が確立したと判定する構成とした
から、伝送路が変動しても許容範囲内で相関ピークの位
置が揺らぐ限りは、同期確立状態にあるものとしてデー
タの復調を継続的に行うことができ、また同期確立の判
定は所定回数のデータ区間を越えて観測区間内に相関ピ
ークの位置が存在するか否かをもってなされるため、伝
送路の変動状況に配慮した経験的手法による最適回数設
定が可能であり、また検出した相関ピークの位置に基づ
いてピーク位置がデータ区間の中央に位置するよう同期
確立処理を行うことで、CSK通信方式による正確で安定
したデータ通信が可能となる等の優れた効果を奏する。
また、受信装置が、第1及び第2の奏関出力の和の絶
対値が最大値を示す位置を時間計測し、該時間計測され
た位置を前記相関ピークの位置として前記同期確立の判
定に供する構成としたから、第1及び第2のPN符号系列
と受信信号との相関演算により得られる2つの相関出力
の和の絶対値が最大値を示す位置は、伝送路が安定した
状態では一方の相関出力が最大値を示す位置とほぼ一致
するため、一方の相関出力だけが顕著なピークを示す安
定状態にあっては、格別有利であるとも言えないが、伝
送路が変動して状態においてどちらの相関出力も顕著な
ピークを示さないような状況下にあっては、相関ピーク
の位置検出に有効であり、送信開始直後の同期確立がな
されていない過渡期においても、同期確立に至る過渡期
間を短縮することができる等の効果を奏する。
さらに、受信装置が、第1及び第2の相関出力のそれ
ぞれについて相関ピークの位置を時間計測し、値が大き
い方の相関ピークの位置を選択して前記同期確立の判定
に供する構成としたから、送信開始直後の同期確立がな
されていない過渡期にあっては、2つの相関出力の相関
ピークの値が峻別しにくいこともあるが、一旦同期確立
がなされた後は、一方の相関出力だけが顕著なピークを
示すため、相関ピークの位置検出に極めて有効であり、
安定したデータ復調を約束することができる等の効果を
奏する。
また、本発明によれば、送信装置は、互いに異なる同
一符号長の第1及び第2のPN符号系列をそれぞれ一定周
期で発生し、該一定周期ごとに送信データの0、1に対
応して第1、第2のPN符号系列を選択し、該選択された
PN符号系列によりキャリアを変調して送信信号として送
信し、送信信号を受信した受信装置は、受信信号につい
て送信側で用いたのと同じ第1及び第2のPN符号系列に
より相関演算して第1及び第2の相関出力を得、該各相
関出力についてそれぞれ前記一定周期と同幅のデータ区
間を相関ピークが現われる時点を含む主観測区間とそれ
以外の副観測区間とに分けて観測し、第1の相関出力の
主観測区間におけるピーク値と第2の相関出力の副観測
区間における総和とを乗算して得られる第1の積及び第
2の相関出力の主観測区間におけるピーク値と第1の相
関出力の副観測区間における総和とを乗算して得られる
第2の積を求め、これら第1の積と第2の積を互いに大
小比較し、第1の積が第2の積よりも大きな場合はデー
タ0を復調データとし、第2の積が第1の積よりも大き
な場合はデータ1を復調データとする構成としたから、
第1、第2の相関出力のピーク値を単純比較するのでは
なく、一方の主観測区間のピーク値と他方の副観測区間
における総和との積をもって比較することで、復調エラ
ーをより押さえ込む方向で相関出力を比較し、エラーの
発生を抑えた安定した復調が可能であり、さらにまたデ
ータ区間に占める相関ピークの位置を時間計測し、相関
ピークがデータ区間のうちの主観測区間内に存在する状
態が所定回数のデータ区間を越えて存在するときに、同
期が確立したと判定する構成としたから、伝送路が変動
しても許容範囲内で相関ピークの位置が揺らぐ限りは、
同期確立状態にあるものとしてデータの復調を継続的に
行うことができ、また同期確立の判定は所定回数のデー
タ区間を越えて主観測区間内に相関ピークの位置が存在
するか否かをもってなされるため、伝送路の変動状況に
配慮した経験的手法による最適回数設定が可能であり、
また検出した相関ピークの位置に基づいてピーク位置が
データ区間の中央に位置するよう同期確立処理を行うこ
とで、CSK通信方式による正確で安定したデータ通信が
可能となる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のCSK通信装置の一実施例の全体構成
を示すブロック図である。 第2図は、第1図に示した変調装置の構成例を示す回路
図、第3図はその動作を示すタイム・チャートである。 第4図は、第1図に示した変調装置の他の例を示す回路
図である。 第5図は、第1図に示した1対の相関器の構成例を示す
回路図、第6図は、その変形例を示す回路図、第7図
は、相関器の他の構成例を示す回路図である。 第8図は、第1図に示した復調装置の構成例を示す回路
図、第9図は、その動作を示す波形図である。 第10図は、第1図に示した同期制御回路の構成例を示す
回路図、第11図は、ピーク位置検出動作を示す波形図、
第12図は、同期確立判定動作を示す波形図、第13図は、
同期はずれ判定動作を示す波形図である。 第14図は、ピーク位置検出回路およびピーク位置判定回
路の他の例を示す回路図である。 第15図は、従来のSS通信装置の一例を示す回路図、第16
図は、その動作を示すタイム・チャートである。 26A……ピーク位置検出回路 62,102……比較器 63,67,104……ラッチ回路 64……絶対値回路 66……カウンタ 100a,100b……最大値ホールド回路 101a,101b……ピーク位置ホールド回路 103……切換スイッチ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに異なる同一符号長の第1及び第2の
    PN符号系列をそれぞれ一定周期で発生し、該一定周期ご
    とに送信データの0に対しては前記第1のPN符号系列を
    選択するとともに送信データの1に対しては前記第2の
    PN符号系列を選択し、該選択されたPN符号系列によりキ
    ャリアを変調して送信信号として送信する送信装置と、
    前記送信信号を受信し、受信信号について送信側で用い
    たのと同じ第1及び第2のPN符号系列により相関演算し
    てそれぞれ第1及び第2の相関出力を得、該両相関出力
    に現れる相関ピークのピーク値を互いに大小比較し、第
    1の相関出力のピーク値が第2の相関出力のピーク値よ
    りも大きな場合はデータ0を復調データとし、第2の相
    関出力のピーク値が第1の相関出力のピーク値よりも大
    きな場合はデータ1を復調データとするとともに、前記
    一定周期と同幅のデータ区間に占める前記相関ピークの
    位置を時間計測し、前記相関ピークが前記データ区間の
    うちの所定幅の観測区間内に存在する状態が所定回数の
    データ区間を越えて存在するときに、同期が確立したと
    判定する受信装置とを具備することを特徴とするCSK通
    信装置。
  2. 【請求項2】前記受信装置は、前記第1及び第2の相関
    出力の和の絶対値が最大値を示す位置を時間計測し、該
    時間計測された位置を前記相関ピークの位置として前記
    同期確立の判定に供することを特徴とする請求項1記載
    のCSK通信装置。
  3. 【請求項3】前記受信装置は、前記第1及び第2の相関
    出力のそれぞれについて相関ピークの位置を時間計測
    し、値が大きい方の相関ピークの位置を選択して前記同
    期確立の判定に供すことを特徴とする請求項1記載のCS
    K通信装置。
  4. 【請求項4】互いに異なる同一符号長の第1及び第2の
    PN符号系列をそれぞれ一定周期で発生し、該一定周期ご
    とに送信データの0に対しては前記第1のPN符号系列を
    選択するとともに送信データの1に対しては前記第2の
    PN符号系列を選択し、該選択されたPN符号系列によりキ
    ャリアを変調して送信信号として送信する送信装置と、
    前記送信信号を受信し、受信信号について送信側で用い
    たのと同じ第1及び第2のPN符号系列により相関演算し
    てそれぞれ第1及び第2の相関出力を得、該各相関出力
    についてそれぞれ前記一定周期と同幅のデータ区間を相
    関ピークが現われる時点を含む主観測区間とそれ以外の
    副観測区間とに分けて観測し、第1の相関出力の前記主
    観測区間におけるピーク値と第2の相関出力の前記副観
    測区間における総和とを乗算して得られる第1の積及び
    第2の相関出力の前記主観測区間におけるピーク値と第
    1の相関出力の前記副観測区間における総和とを乗算し
    て得られる第2の積を求め、これら第1の積と第2の積
    を互いに大小比較し、第1の積が第2の積よりも大きな
    場合はデータ0を復調データとし、第2の積が第1の積
    よりも大きな場合はデータ1を復調データとするととも
    に、前記データ区間に占める前記相関ピークの位置を時
    間計測し、前記相関ピークが前記主観測区間内に存在す
    る状態が所定回数のデータ区間を越えて存在するとき
    に、同期が確立したと判定する受信装置とを具備するこ
    とを特徴とするCSK通信装置。
  5. 【請求項5】前記受信装置は、前記第1及び第2の相関
    出力の和の絶対値が最大値を示す位置を時間計測し、該
    時間計測された位置を前記相関ピークの位置として前記
    同期確立の判定に供することを特徴とする請求項4記載
    のCSK通信装置。
  6. 【請求項6】前記受信装置は、前記第1及び第2の相関
    出力のそれぞれについて相関ピークの位置を時間計測
    し、値が大きい方の相関ピークの位置を選択して前記同
    期確立の判定に供することを特徴とする請求項4記載の
    CSK通信装置。
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