JP2796870B2 - 冷房・冷凍サイクルの冷媒流量制御装置 - Google Patents

冷房・冷凍サイクルの冷媒流量制御装置

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JP2796870B2
JP2796870B2 JP2070529A JP7052990A JP2796870B2 JP 2796870 B2 JP2796870 B2 JP 2796870B2 JP 2070529 A JP2070529 A JP 2070529A JP 7052990 A JP7052990 A JP 7052990A JP 2796870 B2 JP2796870 B2 JP 2796870B2
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

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  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、冷房・冷凍サイクルを流れる冷媒流量
を、膨張弁により蒸発器の過熱度が所望の値になるよう
制御するようにした装置に関する。
(従来の技術) 従来、電気式膨張弁を用いて冷房・冷凍サイクルを構
成したものとして、例えば特公昭61−7367号公報や特開
昭62−155473公報に示されるようなものが公知である。
これらは、熱負荷に見合った蒸発器の能力を提供するた
めに、膨張弁の開度をいわゆるPID制御にて調節して適
切な冷媒の流れ、即ち、適切な蒸発器の出口側における
冷媒の過熱度が得られるようにしたものである。
この過熱度の概念は、例えば第11図に示されるような
蒸発器7を考えると、蒸発器7内の冷媒の過熱域(斜線
で示す。)の大きさをもって理解することができる。二
層域(飽和域)が実線で示すレベルにある状態を基準に
考えると、飽和面が波線の位置まで上昇して過熱域が小
さくなった場合には過熱度が小さくなり、逆に、飽和面
が二点波線の位置まで降下して過熱域が大きくなった場
合には過熱度が大きくなる。この過熱域と二層域との境
界は、蒸発器7への冷媒流量が一定であると仮定する
と、蒸発器に直接加えられる熱負荷(以下、「蒸発器の
熱負荷」という。)が大きいほど熱交換がさかんに行な
われるために過熱域が増大して降下し、蒸発器の熱負荷
が小さいほど過熱域が減少して上昇する。また、蒸発器
の熱負荷が一定であれば、膨張弁15の開度が小さいほど
冷媒流量の減少により二層域が降下して過熱度は大きく
なり、膨張弁15の開度が大きいほど逆に過熱度は小さく
なる。
実際の一般的な制御においては、蒸発器の熱負荷が小
さいときに膨張弁の開度を小さくして冷媒流量を少なく
し、蒸発器の熱負荷が大きいときに膨張弁の開度を大き
くして冷媒流量が多くなるようにしてある。このため、
熱負荷が大きく冷媒流量が多い状態から熱負荷が小さく
なると、膨張弁の開度に変更がなければ過熱度は小さく
なるが、この熱負荷が小さいときには膨張弁の開度を絞
るために過熱度の減少が抑えられ、一定の過熱度を得る
ことができる。また、過熱域の大きさを測定することは
できないので、代わりに蒸発器の入口側の出口側の温度
差をもって実際の過熱度とし、これに基づいて前記膨張
弁の開度を制御する方法などが考えられている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述の従来技術においては、外気温や
室温が低くなって蒸発器の熱負荷が減少する冷媒の低流
量時において、第9図(a)の実線で示されるように、
過熱度を一定にする制御を行なおうとしてもハンチング
を起こしてしまい、第9図(b)の実線で示すように、
吹出温度もそれに伴って脈動してしまうことが確認され
ている。
このハンチングの程度は蒸発器の種類によって異なる
ことから、このハンチングの原因は蒸発器の構造そのも
のによるものであると考えられる。
また、電気式膨張弁をPID制御する場合においては、
蒸発器の実際の過熱度が設定過熱度になるように弁開度
が調節されるので、設定過熱度が大きすぎて実際に起こ
り得ない値に設定されると膨張弁は常に過熱度を大きく
しようと弁開度を絞るように作動することになり、つい
には、永久に弁が開かれなくなって蒸発器はその冷却能
力を失い、吹出温度が異常上昇してしまうという不都合
を生じる場合がある。
そこで、この発明においては、低冷媒流量時(蒸発器
の低負荷時)において生じるハンチングを減少し、さら
には膨張弁の全閉状態が持続することを防止し、これに
より吹出空気温度の大きな変動を抑えて温調フィーリン
グの向上を図るようにした冷房・冷凍サイクルの冷媒流
量制御装置を提供することを課題としている。
(課題を解決するための手段) しかして、第1の発明の要旨とするところは、第1図
に示すように、少なくとも蒸発器、コンプレッサ、凝縮
器と共に配管結合されて冷房・冷凍サイクルを構成する
膨張弁15と、前記蒸発器の出口側における冷媒の過熱度
を検出する過熱度検出手段100と、前記蒸発器の熱負荷
が低負荷であるか否かを判定する蒸発器熱負荷判定手段
200と、前記蒸発器熱負荷判定手段200により蒸発器の熱
負荷が低負荷であると判定された場合には前記蒸発器の
設定過熱度を小さい値に固定し、前記蒸発器の熱負荷が
高負荷であると判定された場合には前記蒸発器の設定過
熱度を冷房負荷に応じて演算する設定過熱度演算手段30
0aと、前記過熱度検出手段100の検出値と前記設定過熱
度演算手段300aの設定過熱度との差に基づいて実際の過
熱度が設定過熱度になるように前記膨張弁15の弁開度を
演算する開度演算手段400と、前記開度演算手段400の演
算結果に基づいて前記膨張弁15を駆動する駆動手段500
とを具備したことにある。
第2の発明の要旨とするところは、第2図に示すよう
に、少なくとも蒸発器、コンプレッサ、凝縮器と共に配
管結合されて冷房・冷凍サイクルを構成する膨張弁15
と、前記蒸発器の出口側における冷媒の過熱度を検出す
る過熱度検出手段100と、冷房負荷を演算する冷房負荷
演算手段600と、この冷房負荷演算手段600の演算結果に
基づいて前記蒸発器の設定過熱度を演算する設定過熱度
演算手段300bと、前記設定過熱度演算手段300bにより演
算される設定過熱度を前記蒸発器の風入側空気温度に基
づいて決定された上限値の範囲内に制限する制限手段70
0と、前記過熱度検出手段100の検出値と前記設定過熱度
演算手段300bの設定過熱度との差に基づいて実際の過熱
度が設定過熱度になるように前記膨張弁15の弁開度を演
算する開度演算手段400と、前記開度演算手段400の演算
結果に基づいて前記膨張弁15を駆動する駆動手段500と
を具備したことにある。
(作用) したがって、第1の発明によれば、蒸発器の熱負荷が
小さいときには設定過熱度演算手段による設定過熱度が
小さい値に固定されるので、蒸発器内には多くの液冷媒
が蓄えられる。この状態を従来の制御と比べると、第9
図(a)の波線で示されるように多少のハンチングは起
こすものの、その振幅は大幅に減少するという実験結果
が得られた。このため、第9図(b)の波線で示される
ように、吹出空気温度の大きな脈動を抑えることができ
る。
また、第2の発明によれば、設定過熱度演算手段によ
る設定過熱度が、制御手段による上限値の範囲内で設定
されるので、膨張弁を介して流れる冷媒を止めることな
く蒸発器の能力制御を行なうことができ、蒸発器の冷却
能力喪失による吹出温度の異常上昇が防止され、そのた
め、上記課題を達成することができるものである。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
第3図において、冷房・冷凍サイクルが例えば自動車
用空調装置に用いられた場合が示され、自動車用空調装
置は、空調ダクト1の最上流側に内外気切換装置2が設
けられ、この内外気切換装置2は、内気入口3と外気入
口4とが分かれた部分に内外気切換ドア5が配置され、
この内外気切換ドア5を操作することで空調ダクト1内
に導入する空気を内気と外気とに切り換えられるように
なっている。
送風機6は、空調ダクト1内に空気を吸い込んで下流
側に送風するもので、この送風機6の後方には下記する
蒸発機7と、図示しないエンジンの冷却水が循環して空
気を過熱するヒータコア8が設けられている。このヒー
タコア8の前方には、エアミックスドア9が設けられて
おり、このエアミックスドア9の開度を調節すること
で、ヒータコア8を通過する空気とヒータコア8をバイ
パスする空気との量が変えられるようになっている。
そして、空調ダクト1の下流側は、複数の吹出口10a
〜10cに分かれて車室に開口し、図示しないモードドア
により吹出口が選択されて所望の吹出モードが得られる
ようになっている。
冷房・冷凍サイクル11は、コンプレッサ12、凝縮器1
3、受液器14、膨張弁15及び蒸発器7が順次配管結合さ
れて構成されている。このサイクルに用いられるコンプ
レッサ12は、電磁クラッチ16を介して図示しないエンジ
ンの回転が伝達されるようになっており、この電磁クラ
ッチ16の通電を断続することで、コンプレッサ12を駆動
または停止することができるようになっている。
膨張弁15は、例えば電磁コイルを用いた比例電磁弁タ
イプのもので、その具体的な構成が第4図及び第5図に
示されている。この実施例においては、膨張弁15、膨張
弁本体17を取付本体18に嵌め込んで構成されており、膨
張弁本体17には冷媒入口19が冷媒出口20の形成面とは反
対側の面に形成され、これら冷媒入口19と冷媒出口20と
は該膨張弁本体17に形成された連通路21を介して接続さ
れている。弁22は、弁体部23とこの弁体部23から図中上
方へ延びるシャフト部24とから構成され、弁体部23は連
通路21の入口側端に形成された弁座25に着座できるよう
になっており、連通部21内に弾装された弁用スプリング
26により弁座側へ押圧されている。また、シャフト部24
はさらに上方へ延びるブランジャ27に接続され、このプ
ランジャ27の周囲には膨張弁本体17の上部に取り付けら
れた電磁コイル28が設けられている。しかして、電磁コ
イル28への通電量を制御することによりプランジャ27を
上下動させて弁開度が調節できるようになっている。
かかる膨張弁本体17を嵌入する取付本体18には、受液
器14から送られた冷媒を膨張弁本体17の冷媒入口19へ導
く第1の導通路30と、冷媒出口20から流出する冷媒を蒸
発器7の入口に導く第2の導通路31と、蒸発器7の出口
からコンプレッサ12に通じるパイプの途中を中継する第
3の導通路32が設けられており、蒸発器7の入口側と出
口側の冷媒温度を検出する第1及び第2の冷媒温度セン
サ33,34が、その先端の感温部分をそれぞれ第2の導通
路31と第3の導通路32に突出させて取り付けられてい
る。尚、35,35は取付本体を固定するための取付ねじの
挿通孔である。
上述した第1及び第2の冷媒温度センサ33,34の出力
信号は入力回路36に入力されるようになっているが、こ
の入力回路36には、他に、車室内の温度を設定する温度
設定器37の設定温度TPTR、空調装置の始動を行なうエア
コンスイッチA/C SWの開閉信号、車室内温度TINCを検
出する車室内温度センサ38と外気温TAMBを検出する外気
温センサ39の出力信号及び内外気切換ドア5のドア位
置、即ち、吸入モードを検出する位置検出センサ40の出
力信号が入力される。
入力回路36は、マルチプレクサやA/D変換器などから
構成されるもので、ここに入力された信号はデジタル信
号に変換されてマイクロコンピュータ41に入力されるよ
うになっている。
マイクロコンピュータ41は、図示しない中央処理装置
(CPU)、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセス
メモリ(RAM)及び入出力ポート(I/O)等を持つそれ自
体周知のもので、駆動回路42a,42bを介して前述した電
磁クラッチ16及び比例電磁弁式膨張弁15等の作動を制御
するものである。
第6図において、上述のマイクロコンピュータ41によ
る膨張弁15及び電磁クラッチ16の制御動作例がフローチ
ャートとして示され、以下、このフローチャートを参照
しつつ制御動作を説明する。
先ず、マイクロコンピュータ41は、ステップ50より実
行を開始し、ステップ52へ進んで、外気温TAMB、車室内
温度TINC、設定温度TPTR、蒸発器7の入口側及び出口側
の冷媒温度T1,T2の各種温度信号と位置検出センサ40か
らの出力信号とが入力される。
そして、次のステップ54において、吸入モードが内気
循環モード(REC)であるか外気導入モードであるかを
判定し、内気循環モード(REC)であると判定された場
合には、ステップ56へ進んで、後に用いる制御信号TEI
を車室内温度TINCとする。外気導入モードである判定さ
れた場合には、ステップ58へ進んで、TEIを外気温TAMB
とする。このTEIは、蒸発器7の風入側空気温度を表わ
すもので、蒸発器7の熱負荷を表わす信号として用いら
れる。
ステップ60においては、例えば上述のステップ56,58
で得られたTEIに定数dを乗じた値を変数Dに設定する
処理が行なわれる。
その後、ステップ62において、蒸発器7の出口側にお
ける冷媒の実際の過熱度Sを蒸発器7の出口側と入口側
の冷媒温度差T2−T1として演算し、次のステップ64にお
いて、設定過熱度SHを第7図のルーチン例に示されるよ
うに演算する。
第7図におけるSHの演算処理は、先ず、ステップ80に
おいて車室内温度TINCと車室内の設定温度TPTRとの差Z
を演算し、ステップ82,84において、蒸発器の熱負荷が
低熱負荷であるか否かを判定する。低熱負荷の判定要因
はいろいろ考えられるが、ここでは、蒸発器7の風入側
空気温度TEIが所定温度以下(例えば18℃以下)となっ
た場合または外気温TAMBが所定温度以下(例えば20℃以
下)となった場合に低熱負荷と判定し、この場合にはス
テップ86へ進み、それ以外の場合はステップ88へ進む。
ステップ86においては、蒸発器7の能力度合いを表わ
す変数Kを100%に固定し、ステップ88においては、こ
のKを例えば前記TINCとTPTRとの差を表わす冷房負荷Z
の値に応じて同ステップ88に記載の所定の特性パターン
が得られるように決定する。即ち、通常制御時にはTINC
がTPTRに比べて大きければ冷房負荷が大きいために蒸発
器の能力が高まる。逆の場合には、低めるKの値が設定
されることになるが、冷媒流量が少なくなるTEIが小さ
い時またはTAMBが小さい時には、Zの大きさにかかわら
ず能力度合が最大になるようにしてある。
次のステップ90においては、前述のステップ86,88で
得られたKに基づいて蒸発器7の設定過熱度SHを、同ス
テップ90の所定の特性パターンから決定する。K=100
%でSHの値は最小となり、Kが小さくなるに従ってSHは
大きくなる。また、SHはTEIのレンジに応じても変更さ
れるもので、Kが同じ値でも蒸発器7の熱負荷が小さい
場合には大きい場合に比べて小さい値に設定される。
ステップ90においてSHが設定された後は、ステップ92
へ進み、SHがTEIから所定温度βを減じた値以下である
か否かを判定する。SH≦TEI−βであればSHの値をその
まま用い、SH>TEI−βであればステップ94へ進み、SH
の値をTEI−βとしてSHがこの上限値を越えることがな
いように調整する。このように、SHの上限値をTEI−β
としたのは、第8図に示される設定過熱度SHと蒸発器7
の能力との関係を示した実験結果から明らかなように、
冷房・冷凍サイクルの制御可能領域を維持するためのSH
に上限があり、この制御領域を越えてSHが設定されるこ
とがないようにするためには、このSHを、TEIからある
所定量を減じた値より大きくしなければよいことが判明
したからである。
以上のようにしてSHが演算された後は、第6図のステ
ップ66へ進んで実際の蒸発器7の過熱度Sと設定過熱度
SHとの差Xを演算し、ステップ68へ進む。そして、ステ
ップ68において、本装置における膨張弁15の制御がいわ
ゆるPID制御(比例積分微分制御)であることから、こ
のためのPID演算を同ステップ68に記載の演算式に基づ
いて行なう。ここで、A,B,Cは演算係数であり、Dは前
記ステップ60で算出された変数である。また、Yは所望
の過熱度SHを得るために必要な膨張弁15の弁開度を達成
するために、駆動回路42bに必要な制御信号の量を表わ
すものである。
次のステップ70においては、マイクロコンピュータ41
により上述のステップ68の制御信号が駆動回路42bに入
力されることで、膨張弁15が所定の弁開度に設定され
る。
その後、ステップ72へ進み、エアコンスイッチA/C S
Wが投入されているか否かを判定し、エアコンスイッチ
が投入されている場合には、駆動回路42aに所定の制御
信号を出力し、この駆動回路42aにより電磁クラッチ16
をONにしてコンプレッサ12を稼動させる。そして、しか
る後にステップ52へ戻り、再び前述の各ステップが繰り
返されるようになっている。
これに対して、ステップ72において、エアコンスイッ
チが投入されていないと判定された場合は、ステップ76
へ進んで電磁クラッチ16を駆動停止状態とする。
上記構成において、図示しない本装置の始動スイッチ
が投入され、次いでエアコンスイッチが投入されている
状態を考えると、蒸発器の熱負荷が比較的高い状態にお
いては、冷房負荷と蒸発器の熱負荷の大きさに応じて設
定過熱度SHを設定し、このSHと蒸発器7の出入口の冷媒
温度差T2−T1との偏差等からPID演算が行なわれ、蒸発
器の過熱度Sを設定過熱度にするような膨張弁15の開度
をもって冷房・冷凍サイクルが作動することとなる。
これに対し、蒸発器7の熱負荷が小さく冷媒流量が小
さくなる場合には、SHが設定可能な最低値に固定され、
このSHにSが近づくように膨張弁15の開度がPID制御さ
れる。即ち、SHを小さくすることで弁開度を大きくし、
常に蒸発器内が多くの液冷媒で満たされるようにしてお
く。このようにすることで、第9図(a),(b)で示
される従来の過熱度と吹出空気温度のハンチング(実
線)を波線で示すように小さくすることができる。尚、
SHの値をあまり小さくしすぎると、過熱域がなくなって
液冷媒がコンプレッサに戻る虞れがあるため、このSHの
最低値(K=100%のときのSH値)は、予め実験で得ら
れた液戻りを起こさない最適な値(例えば2deg)が選ば
れる。
また、高負荷時等の高冷媒流量時、即ち、設定過熱度
SHが大きく設定される場合であっても、このSHはTEI
βを越えて設定されることがないので、膨張弁が全閉し
て冷媒が流れなくなって制御不能に陥る虞れがないもの
である。
さらに、膨張弁15の取付本体18に、蒸発器7の出入口
の冷媒温度を検出する冷媒温度センサ33,34を一体に設
けたので、配管途中に別個にセンサ取付具を付加して冷
媒温度センサを取り付ける必要がなく、組付作業の簡易
化が図れると共に、別個の取付器具を不要とした分、冷
房・冷凍サイクル全体のコストの低減を実現できるメリ
ットも有している。
尚、取付本体への冷媒温度センサ33,34の組付位置
は、取付本体の形状などに合わせていかようにでも変更
できる。例えば、取付本体の小型化の要請がある場合に
は、第10図(a),(b)のような組付状態などが考え
られる。
(発明の効果) 以上述べたように、この発明によれば、蒸発器の熱負
荷が小さい低冷媒流量時に、蒸発器の設定過熱度を小さ
い値に固定するようにしたので、この低負荷時における
過熱度のハンチングの程度を減少させて吹出空気温度の
脈動を小さくし、温調フィーリングを不快感を与えない
程度にまで改善することができる。また、設定過熱度に
上限値を設け、膨張弁の開度が常時零となってしまう事
態を避けるようにしたので、吹出温度の異常上昇を防止
でき、安定した温調状態を提供することができるもので
ある。さらに、蒸発器の熱負荷が小さい低冷媒流量時
に、蒸発器の設定過熱度を小さい値に固定したので、所
定の冷媒量が流れ、また設定過熱度に上限値を設けるこ
とで、設定が異常に高い場合でも、膨張弁の閉状態を防
止でき、所定の冷媒量が流れるので、コンプレッサのオ
イルリターンの改善が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明を示す機能ブロック図、第2図は第
2の発明を示す機能ブロック図、第3図は冷房・冷凍サ
イクルを自動車用空調装置に用いた実施例を示す概略構
成図、第4図は同上において用いられる膨張弁の正面
図、第5図は同上における膨張弁の第4図V−V線断面
図、第6図はマイクロコンピュータによる膨張弁と電磁
クラッチの制御動作例を示すフローチャート、第7図は
同上におけるフローの設定過熱度の演算ルーチンを示す
フローチャート、第8図は設定過熱度と蒸発器の能力と
の関係を表わす特性線図、第9図は低冷媒流量時の過熱
度と吹出空気温度のハンチングの状態を示す特性線図、
第10図は冷媒温度センサを膨張弁の取付本体に取り付け
る他の実施例を示す図、第11図は蒸発器の過熱度の説明
に用いる説明図である。 7……蒸発器、12……コンプレッサ、13……凝縮器、15
……膨張弁、100……過熱度検出手段、200……蒸発器熱
負荷判定手段、300a,300b……設定過熱度演算手段、400
……開度演算手段、500……駆動手段、600……冷房負荷
演算手段、700……制限手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも蒸発器、コンプレッサ、凝縮器
    と共に配管結合されて冷房・冷凍サイクルを構成する膨
    張弁と、 前記蒸発器の出口側における冷媒の過熱度を検出する過
    熱度検出手段と、 前記蒸発器の熱負荷が低負荷であるか否かを判定する蒸
    発器熱負荷判定手段と、 前記蒸発器熱負荷判定手段により蒸発器の熱負荷が低負
    荷であると判定された場合には前記蒸発器の設定過熱度
    を小さい値に固定し、前記蒸発器の熱負荷が高負荷であ
    ると判定された場合には前記蒸発器の設定過熱度を冷房
    負荷に応じて演算する設定過熱度演算手段と、 前記過熱度検出手段の検出値と前記設定過熱度演算手段
    の設定過熱度との差に基づいて実際の過熱度が設定過熱
    度になるように前記膨張弁の弁開度を演算する開度演算
    手段と、 前記開度演算手段の演算結果に基づいて前記膨張弁を駆
    動する駆動手段とを具備することを特徴とする冷房・冷
    凍サイクルの冷媒流量制御装置。
  2. 【請求項2】少なくとも蒸発器、コンプレッサ、凝縮器
    と共に配管結合されて冷房・冷凍サイクルを構成する膨
    張弁と、 前記蒸発器の出口側における冷媒の過熱度を検出する過
    熱度検出手段と、 冷房負荷を演算する冷房負荷演算手段と、 この冷房負荷演算手段の演算結果に基づいて前記蒸発器
    の設定過熱度を演算する設定過熱度演算手段と、 前記設定過熱度演算手段により演算される設定過熱度を
    前記蒸発器の風入側空気温度に基づいて決定された上限
    値の範囲内に制限する制限手段と、 前記過熱度検出手段の検出値と前記設定過熱度演算手段
    の設定過熱度との差に基づいて実際の過熱度が設定過熱
    度になるように前記膨張弁の弁開度を演算する開度演算
    手段と、 前記開度演算手段の演算結果に基づいて前記膨張弁を駆
    動する駆動手段とを具備することを特徴とする冷房・冷
    凍サイクルの冷媒流量制御装置。
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