JP2795218B2 - 光学式記録情報再生装置 - Google Patents

光学式記録情報再生装置

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JP2795218B2
JP2795218B2 JP7145683A JP14568395A JP2795218B2 JP 2795218 B2 JP2795218 B2 JP 2795218B2 JP 7145683 A JP7145683 A JP 7145683A JP 14568395 A JP14568395 A JP 14568395A JP 2795218 B2 JP2795218 B2 JP 2795218B2
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剛玄 柴床
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体を用いて
記録情報の読み出しを行う光学式記録情報再生装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、より大量の情報を取り扱うため
に、光ディスクの高密度化が要求されている。光ディス
クの記録密度を上げるためには、トラックピッチを狭く
して、線密度を高くする方法が行われている。
【0003】一方、高密度記録の光ディスクを再生する
ため、光ヘッドには集光ビームの微小化が求められてい
る。そして、光源の短波長化や対物レンズの高NA(開
口数;numerical aperture)化が光ヘッドにおける集光
ビームの微小化を可能としている。
【0004】短波長光源として、赤色半導体レーザや緑
青色のSHGレーザ等が用いられている。
【0005】また、高密度光ディスク用光ヘッドに従来
型装置との互換性が求められる場合、従来の記録密度
(例えば、トラックピッチ1.6μm、最短ピット長
0.87μmで、記録密度540MB/片面のCD−R
OM等、この構成を「低密度光ディスク」という)を持
つ光ディスクの再生も求められる。
【0006】このため、高密度光ディスク用光ヘッドの
誤差検出方式は、少なくとも2種類の記録密度の光ディ
スクに対して、安定した対物レンズ制御に必要な誤差信
号を検出する必要がある。
【0007】トラック誤差信号の検出にプッシュプル方
式を用いた場合、高密度ディスク用光ヘッドによる高密
度ディスクの再生では、トラック誤差信号の振幅が最大
となる対物レンズの焦点位置と、再生信号のジッタが最
小となる対物レンズの焦点位置が一致し、良好な再生信
号を得ることができる。
【0008】しかしながら、高密度光ディスク用光ヘッ
ドによる低密度光ディスクの再生では、トラック誤差信
号の振幅が最大となる対物レンズの焦点位置と再生信号
のジッタが最小となる対物レンズの焦点位置が異なって
しまう。そのため、再生信号のジッタを増加させること
になる。
【0009】上述したように高密度用光ヘッドでは従来
の光ディスクの再生も求められることから、この再生信
号のジッタの増加を招く焦点位置の不一致が問題とな
る。
【0010】焦点位置の不一致は以下のように説明でき
る。
【0011】光ディスクからの反射光束の回折角とトラ
ックピッチとの間に次式(1)が成り立つ。
【0012】
【数1】
【0013】ここで、θ0は高次回折光の反射回折角、
mは回折次数、λは光源波長、Pはトラックピッチ、N
Aは対物レンズの開口数である。
【0014】上式(1)より、集光スポットの直径と同
程度もしくはそれ以下のトラックピッチにおける高次反
射回折角と比べて、集光スポット径より広いトラックピ
ッチにおける高次反射回折角は小さくなってしまう。
【0015】そのため、集光スポット径以下のトラック
ピッチの場合(図2参照)と、集光スポット径より広い
トラックピッチの場合(図3参照)の光ディスク反射光
束のファーフィールドパターンが異なってしまう。
【0016】プッシュプル法では、集光スポットのトラ
ック横断に応じて、図2のA領域3(光ディスク反射光
のファーフィールドパターンにおける0次反射回折光1
と±1次反射回折光2の重なった部分)の光強度が変化
することを利用している。
【0017】図3(a)では、高次反射回折光がファー
フィールドパターン中央部に集まり、0次反射回折光と
±1次反射回折光2が重なるB領域5、0次反射回折光
1と±1次反射回折光2と±2次反射回折光3が重なる
C領域6が生じる。
【0018】そして、集光スポットがトラックを横断す
るとき、B領域5、C領域6の光強度の変化がE領域7
(図3(b)において、媒体反射光のファーフィールド
パターンの0次回折光と±1次回折光2のみ重なった部
分)の光強度の変化と異なってしまう。これが原因とな
り上記の問題(焦点の不一致)が発生している。
【0019】この問題を解決するために、図に示すよ
うに、高密度光ディスク用光ヘッドの対物レンズ14の
前に光束より小さい直径を持つ円形開口26を挿入し、
対物レンズ14の実質的な開口径を可変させるようにし
た方法が従来各種提案されている(例えば特開平5−1
20720号公報、特開平5−242520号公報、特
開平2−252137号公報、特開平6−20298号
公報等参照)。
【0020】図4に示す従来の方法においては、対物レ
ンズ14の持つNAを実行的に下げ、集光スポット径を
大きくする。この時、集光スポット径がトラックピッチ
と同程度の大きさとなるように、円形開口の直径を決め
てやれば、図2に示すようなファーフィールドパターン
が得られ、トラック誤差信号および再生信号の最適焦点
位置の違いは解消される。
【0021】しかし、円形開口26の挿入によって、光
ヘッドの往路光学系および復路光学系の光利用率の低下
が生じる。
【0022】しかも、再生する光ディスク(この場合、
低密度光ディスクと高密度ディスク)によって、円形開
口を挿入したり、取り除いたりする必要がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、高密
度光ディスク用光ヘッドへ円形開口を挿入することによ
り、トラック誤差信号と、再生信号の最適焦点位置のず
れを解消することを図る従来の方法では、往復の光学系
の光利用率が低下してしまうという問題がある。
【0024】また、再生する光ディスクによって、円形
開口の挿入、取り外しを行う必要が生じたり、円形開口
を機械的に移動させる装置を光ヘッドに設置しなくては
ならない。これは、コンパクト、低コストを目指す光ヘ
ッドにとって大きな問題となる。
【0025】従って、本発明の目的は、光学系の光利用
率の低下を抑止し、焦点位置のずれを解消するための光
学素子の脱着なしに、2種類以上の異なる記録密度の光
ディスクを再生することが可能な光学式記録情報再生装
置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、光源からの出射光束を情報記録媒体へ集
光させる光学系と、前記情報記録媒体からの反射光束を
前記情報記録媒体へ入射する光束から分離する光学系
と、再生信号を検出する光学系と、プッシュプル法を用
いたトラック誤差信号を検出する光学系と、焦点誤差信
号を検出する光学系と、を備えてなる光学式記録情報再
生装置において、少なくとも前記トラック誤差信号を検
出する光学系へ入射する光束のうち前記情報記録媒体の
トラックに対して平行となる方向の両端部と中央部とを
遮光するように構成された空間フィルターを具備するこ
とを特徴とする光学式記録情報再生装置を提供する。
【0027】本発明においては、好ましくは、前記空間
フィルターは、前記入射光束の両端部を遮光する手段
と、前記入射光束の中央部を遮光する手段を1つにまと
めた光学系であることを特徴とする。
【0028】本発明においては、好ましくは、前記空間
フィルターは、液晶素子と検光子で構成され、前記入射
光束の両端部と、中央部を遮光することを特徴とする。
【0029】本発明においては、好ましくは、前記空間
フィルターは、前記入射光束の両端遮光部分を可変する
手段と、前記入射光束の中央遮光部分を可変する手段を
有することを特徴とする。
【0030】また、本発明は、光源からの出射光束を情
報記録媒体に集光させる光学系と、前記情報記録媒体か
らの反射光束を前記情報記録媒体へ入射する光束から分
離する光学系と、再生信号を検出する光学系と、プッシ
ュプル法を用いたトラック誤差信号を検出する光学系
と、焦点誤差信号を検出する光学系とを備えてなる光学
式記録情報再生装置において、前記光源からの出射光束
を全て透過させると共に、前記情報記録媒体からの反射
光束の両端部と中央部とを遮光するように構成された空
間フィルターを具備することを特徴とする光学式記録情
報再生装置を提供する。
【0031】本発明においては、好ましくは、前記空間
フィルターは、光学異方性を持つ結晶板の主面に周期的
に設けられたイオン交換領域とその領域上に設けられた
誘電体膜よりなる光学的回折格子を、光束通過部分の両
端部および中央部に形成したことを特徴とする。
【0032】
【作用】上記構成のもと、本発明によれば、高密度光デ
ィスク用光ヘッドにより低密度光ディスクの再生を行っ
た場合、すくなくとも往路光学系から再生信号検出光学
系までの光利用率を低減させることなく、トラック誤差
信号と再生信号の最適焦点位置のずれを除去できる。し
かも、空間フィルターで透過する情報記録媒体からの反
射光束領域は、図3(b)のE領域7のみであり、高密
度光ディスクを再生する場合のトラック誤差信号は検出
できる。
【0033】このため、再生する光ディスク(高密度光
ディスク、または低密度光ディスク)によって、空間フ
ィルターの挿入、取り外しを行う必要はない。
【0034】そして、空間フィルターを移動させる機能
を持った装置を高密度光ディスク用光ヘッドへ設置する
必要もなくなる。さらに、対物レンズの開口制限を行わ
ないため、集光スボット径を大きくすることなく低密度
光ディスクを再生でき、再生信号の分解能の向上、ジッ
タ低減が可能となる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用い
て説明する。
【0036】
【実施例1】図1は、本発明の第1実施例に係る光学式
記録情報再生装置の構成を示す図である。
【0037】図1を参照して、赤色より短波長の光を放
射するレーザを用いた光源10から出射された発散レー
ザ光束は、コリメートレンズ11によって、平行光束と
なる。平行光束の偏光方向はP偏光である。
【0038】平行光束は、偏光ビームスプリッタ12
(P偏光光束を100%透過、S偏光光束を100%反
射するように設計した光学素子)を通り、1/4波長板
13で円偏光となり、対物レンズ14で光ディスク15
(この場合、低密度光ディスクである)の記録面上に集
光する。そして、低密度光ディスク15で反射された光
束は、対物レンズ14によって再び平行光束となり、1
/4波長板13でS偏光になる。
【0039】この反射平行光束は、偏光ビームスプリッ
タ12で反射され、誤差信号および再生信号の検出光学
系23へ導かれる。
【0040】その後、光学系23へ入射した光束は、ビ
ームスプリッタ28で再生信号検出光学系27と誤差信
号検出光学系へ所望の光強度比に分割される。
【0041】ビームスプリッタ28による反射光束は、
平凸レンズ29で光検出器30へ集光され、再生信号を
検出する。
【0042】一方、ビームスプリッタ28を透過した光
束は平凸レンズ17によって集光され、ビームスプリッ
タ18によってトラック誤差信号検出光学系24と焦点
誤差信号検出光学系25へ、所望の光強度に分割され
る。
【0043】焦点誤差信号検出光学系25では、集光光
束中へナイフエッジ19をトラック方向35(トラック
に対して直交する方向)に向けて配置し、集光光束の上
半分(もしくは下半分)を遮光する。
【0044】そして、焦点位置に2分割型光検出器20
を配置する。その際、光検出素子を2つに分けている分
割線がトラック方向35(トラックに対して直交する方
向であり、図1では紙面に対して平行方向となる)と平
行になるようにし、ナイフエッジ法による焦点誤差信号
を検出する。
【0045】トラック誤差信号検出光学系24では、集
光光束中へ空間フィルター22と光検出器16を配置す
る。
【0046】空間フィルター22は、図に示すよう
に、集光光束を遮光するG光束遮光部31と透過するH
光束遮光部32にわかれている。
【0047】ここで、光ディスク15の線密度方向34
(トラックに対して平行となる方向)とG光束遮光部3
1の長手方向が平行になるように空間フィルター22を
配置し、図3(b)のE領域7のみを透過するようにし
ている。
【0048】光検出器16は2つの光検出素子からでき
ており、その分割線が線密度方向34(トラックに対し
て平行となる方向であり、図1では紙面に対して直交す
る方向となる)と平行になるようにする。これにより、
2つの光検出素子から得られる信号を用いて、差をとる
ことでプッシュプル法によるトラック誤差信号を検出し
ている。
【0049】したがって、トラック誤差信号の検出光学
系2前にのみ、空間フィルター22を挿入すると、光
ヘッドにおける往路光学系から再生信号検出光学系、お
よび焦点誤差検出光学系までの光利用率を低下させるこ
となく、トラック誤差信号と再生信号の最適焦点位置を
一致させることができる。
【0050】しかも、高密度光ディスクを再生できるほ
どに集光スポット径を小さくしているため、低密度光デ
ィスクを再生した場合の再生信号の分解能が上がり、ジ
ッタは低減する。
【0051】また、高密度光ディスクを再生する場合、
空間フィルター22を透過する光束によって、問題なく
焦点誤差信号、トラック誤差信号、再生信号を検出でき
るので、再生光ディスク(この場合、低密度光ディスク
と、高密度光ディスク)によって空間フィルターを設置
したり、取り外す必要はない。
【0052】
【実施例2】図は、本発明の第2実施例に係る光学式
記録情報再生装置の構成を示す図である。
【0053】図を参照して、本実施例では、図1に示
した前記第1実施例における再生信号検出光学系27と
焦点誤差検出光学系25を1つにまとめた構成としてい
る。
【0054】なお、トラック誤差信号検出光学系24の
構成は同じである。この場合、再生信号および焦点誤差
信号光学系へ入射する光束の光強度が変化する。そこ
で、再生信号および焦点誤差信号検出光学系25と、ト
ラック誤差信号検出光学系24へ入射する光束の光強度
を所望の値となるように、ビームスプリッタ18で分割
される光強度比率を変える。
【0055】これにより、再生信号および焦点誤差信号
検出光学系25の光利用率の低下を防ぎ、前記第1実施
例と同様の効果をもたらすことができる。
【0056】本実施例においては、再生信号検出光学系
27をトラック誤差信号検出光学系24と1つにまとめ
る構成としてもよい。しかしながら、この場合、再生信
号検出に用いられる光束の光強度が、空間フィルター2
2によって低下していることになる。そこで、空間フィ
ルター22による光束の光強度の低下を補正するよう
に、ビームスプリッタ18における焦点誤差信号検出光
学系と、再生信号およびトラック誤差信号検出光学系へ
分割する光強度比を変更することにより、前記第1実施
例と同様の効果を奏することができる。
【0057】
【実施例3】次に、図1、図、図を参照して、本発
明の第3実施例に係る光学式記録情報再生装置を説明す
る。
【0058】本実施例においては、図3(b)のE領域
7のみを透過させる手段として、複屈折によって回折格
子の効果を持つ偏光子を用いた空間フィルター(この空
間フィルターを「複屈折回折格子型空間フィルター6
0」という)を用いる。
【0059】図(a)に示すように複屈折回折格子型
空間フィルター60は、複屈折回折格子部分61と非回
折格子部分62にわかれており、複屈折回折格子部分6
1は図3(a)のB領域5とC領域6を覆うような形状
とされている。
【0060】図(b)を参照して、複屈折回折格子型
空間フィルター60における複屈折回折格子は、ニオブ
酸リチウム基板64にプロトン交換を施した交換領域6
5と非交換領域を等間隔で周期的に配置し、交換領域6
5上に位相補償を行うNb25等の誘電休膜66を形成
してなる構造とされている。
【0061】ニオブ酸リチウム基板64において、入射
した光束は常光光束(基板の結晶光学軸に直交な偏光で
ある光束)と異常光光束(基板の結晶光学軸に平行な偏
光である光束)に分かれて伝搬する。
【0062】ここで、交換領域65と誘電体膜66にお
ける全位相差が、常光光束に対して0、異常光光束に対
してπ(180度)となるように、交換領域65の深さ
および誘電体膜66の厚さを決める。すると、常光光束
は複屈折回折格子で回折されずに透過し、異常光光束は
複屈折回折格子で回折される。
【0063】図1を参照して、本実施例においては、上
記のように構成された複屈折回折格子型空間フィルター
60を、前記第1の実施例における空間フィルター22
の代わりに、偏光ビームスプリッタ12と1/4波長板
13の間に挿入する。
【0064】その結果、光学系は図に示すようなもの
となる。ただし、この複屈折回折格子型空間フィルター
60の結晶光学軸63は、図、図(a)に示すよう
に線密度方向34とする(図では紙面に対して垂直方
向となる)。
【0065】図において、光源10から対物レンズ1
4へ向かう平行光束はP偏光とされる。すると、複屈折
回折格子型空間フィルター60の結晶光学軸63と、こ
のフィルターへ入射する平行光東の偏光方向は直行す
る。
【0066】よって、複屈折回折格子型空間フィルター
60の複屈折回折格子部分61では、平行光束は常光光
束であり、そのまま透過する。そして、非回折格子部分
62でも平行光束は透過する。
【0067】一方、光ディスク15からの反射平行光束
は、1/4波長板13を透過後、S偏光となる。する
と、この光束と複屈折回折格子型空間フィルター60の
結晶光学軸63が直交する。
【0068】よって、複屈折回折格子型空間フィルター
60の複屈折回折格子部分61では反射平行光束は異常
光光束であり回折される。そして、非回折格子部分62
では、反射平行光束はそのまま透過する。
【0069】これにより、前記第1の実施例の空間フィ
ルター22と同様の透過光を作り出すことができ、焦点
誤差信号、トラック誤差信号、再生信号を検出できる。
【0070】しかしながら、誤差信号および再生信号検
出光学系23へ導かれる光束の光量損失が生じる。そこ
で、ビームスプリッタ28における反射光束と透過光束
への光強度分割比を変更することにより、再生信号検出
光学系へ入射する光束の光量損失を補正し、ビームスプ
リッタ18における反射光束と透過光束への光強度分割
比を変更して、焦点誤差信号検出光学系25における光
量損失を補正している。
【0071】複屈折回折格子型空間フィルター60を往
路の光束が通過する位置に配置した場合、往路光学系か
ら再生信号検出光学系27および焦点誤差信号検出光学
系25の光利用率を低減させることなく、前記第1の実
施例と同様の効果をもたらすことができる。
【0072】また、本実施例では、図6に示す光学系に
おいて、再生信号検出光学系27と焦点誤差信号検出2
5を1つにまとめるようにした構成、あるいは再生信号
検出光学系27とトラック誤差信号検出光学系24を1
つにまとめるようにした構成としてもよい。これらの構
成の場合、ビームスプリッタ18において分割する光強
度を所望の比率に変更することで、上記した再生信号検
出光学系と、焦点誤差信号検出光学系の光量損失を補正
することができ、前記第1の実施例と同様の効果を奏す
ることができる。
【0073】さらに、前記した複屈折回折格子型空間フ
ィルター60では、交換領域65と誘電体膜66におけ
る全位相差が、常光光束に対してπ(180度)、異常
光光束に対して零となるように、交換領域65の深さお
よび誘電体膜66の厚さを決めてもよい。その場合、常
光光束が複屈折回折格子で回折され、異常光光束が複屈
折回折格子で回折されずに透過する。ただし、複屈折回
折格子型空間フィルター60を図6の光学系へ挿入する
ため、結晶光学軸63をトラック方向35(図6におい
て、紙面に平行となる方向)に配向しなければならな
い。
【0074】
【実施例4】本発明のさらに別の実施例を以下に説明す
る。すなわち、前記第1、第2実施例に係る光学式記録
情報再生装置について用いられた空間フィルター22は
以下に説明する素子と置き換えることもできる。
【0075】ここでは、図1に示す光学系で置換した場
合について説明する。
【0076】まず、第1に、図3(b)のE領域7のみ
を透過した手段に、図8(a)、図8(b)に示すよう
な液晶素子44と検光子45を用いた空間フィルター
(「偏光回転型空間フィルター40」で示す)を用い
る。
【0077】液晶素子44としては、入射光の偏光方向
が変化できるタイプであればよく、ここでは、入射する
直線偏光を90°回転して出射するツイストネマティッ
ク液晶を想定している。
【0078】図1において、空間フィルター22の代わ
りに、偏光回転型空間フィルター40を挿入する。この
場合、液晶素子44内の液晶分子を、入射する直線偏光
(この場合S偏光)に対して、直交、もしくは平行とな
るように配置する。
【0079】液晶素子44と検光子45は透明電極43
で挾まれており、透明電極のある部分41は、図3
(a)のB領域5、C領域6を覆うようになっている。
検光子は液晶素子44へ入射した直線偏光と90°異な
る偏光方向のみ透過する。
【0080】図1において、トラック誤差信号検出光学
系24へ導かれた光束は、入射方向46から偏光回転型
空間フィルター40へ入射する。
【0081】透明電極43に電圧を印加した場合、透明
電極部分41と液晶素子44を通過した光束の偏光方向
と、非透明電極部分42と液晶素子44を通過した光束
の偏光方向が異なる。すなわち、透明電極部分41へ入
射した光束の偏光方向は、電圧印加により液晶素子44
内の液晶分子が同じ方向に向くため、変化しないままで
ある。
【0082】しかし、非透明電極部分42へ入射した光
束の偏光方向が、電圧を印加しない場合と同様に90°
変化する。すると、透明電極部分41と液晶素子44を
透過した光束が検光子45で遮光され、非透明電極部分
42と液晶素子44を透過した光束が検光子45も透過
する。
【0083】これにより、空間フィルター22を用いた
場合と同様の透過光束を得ることができ、トラック誤差
信号検出光学系24において、トラック誤差信号、再生
信号を検出できる。したがって、本実施例は前記第1の
実施例と同様の効果を奏することができる。
【0084】しかも、透明電極43に電圧を印加してい
ない場合、入射光束の偏光方向が90°回転し、入射光
束の全領域が検光子41を透過する。そのため、高密度
光ディスクを再生する場合、透明電極43に電圧を印加
しないようにすれば、この場合の誤差信号および再生信
号の検光光学系の光利用率が低下することはない。
【0085】図3(b)のE領域7のみを透過させる手
段として、図9に示すような空間フィルター(「透過領
域可変型空間フィルター50」という)を用いる。透過
領域可変型空間フィルター50は、中心軸53と、それ
を中心に回転可能な遮光板51、52で構成されてい
る。
【0086】上記実施例で説明した空間フィルター22
では、予め定められた2種類の光ディスク(低密度光デ
ィスクと高密度光ディスク)に対してのみ、トラック誤
差信号および再生信号の焦点位置を一致させる効果があ
り前記以外の記録密度を持つ光ディスクでは、同じ効果
が得られなかった。
【0087】これに対して、本実施例の透過領域可変型
空間フィルター50では、記録密度に応じて(この場合
は、トラックピッチに応じて)変化するE領域7の大き
さに、その透過領域を合わせることができる。
【0088】具体的には、再生する光ディスクによって
トラックピッチが異なった場合、図3(a)のB領域5
の変化に応じてL回転遮光板52で遮光幅を変え、C領
域6の変化に応じてK回転遮光板51の遮光幅を変え
る。
【0089】そこで、このように動作する透過領域可変
型空間フィルター50を例えば図1の空間フィルター2
2と置き換える。ただし、中心軸53を線密度方向34
と平行になるように配置する。すると、様々な記録密度
を持つ光ディスクに対して、空間フィルター22を用い
た場合と同様の透過光束が得られ、誤差信号および再生
信号を検出できる。
【0090】前記第1、2の実施例における再生信号光
学系と焦点誤差信号光学系を1つにまとめた構成の場
合、空間フィルターの形状は、3つの帯状の遮光板とさ
れていたが、図11に示すような形状のI光束遮光部7
となっていても構わない。すなわち、I光束遮光部7
の形状において、図3(a)のB領域5とC領域6を
遮光することができれば問題はない。
【0091】上記各実施例の光学系では、焦点誤差信号
検出方法をナイフエッジ法に即して説明したが、これ以
外にもスポットサイズ法や非点収差法等焦点誤差信号を
検出できる方法であればいずれでもよいことは勿論であ
る。
【0092】また、光学系や無限系となっているが、コ
リメータレンズ11を取り外し、対物レンズ14に有限
系対応のレンズを用い、使用する空間フィルターの透過
領域を光ディスクからの反射光束に合わせて変更するこ
と等により、高密度ディスク用光ヘッドを有限系の光学
系にすることもできる。
【0093】以上、本発明を上記実施例に即して説明し
たが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでなく、
本発明の原理に準ずる各種態様を含むことは勿論であ
る。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも往路光学系から再生信号光学系までの光利用
率を低減することなく、低密度光ディスクの再生を行っ
た場合のトラック誤差信号と再生信号の最適焦点位置の
ずれを除去することができるという効果を有する。
【0095】また、本発明によれば、光ディスクの変更
(記録密度の異なる光ディスク)に伴う空間フィルター
の設置及び取外しを行うことを不要とし、その機構をも
つ装置を光ヘッドに設置する必要もない。
【0096】さらに、本発明によれば、高密度光ディス
クが再生できる程度までに絞られているスポットにおい
て、低密度光ディスクを再生するため、再生信号の分解
能を向上し、且つジッタ低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る光学的記録情報再生
装置の光学系を説明するための図である。
【図2】高密度光ディスク用光ヘッドによる高密度光デ
ィスクの反射光束のファーフィールドパターンを示す図
である。
【図3】高密度光ディスク用光ヘッドによる低密度光デ
ィスクの反射光束のファーフィールドパターンを示す図
である。
【図4】従来の光学式記録情報再生装置の光学系を説明
するための図である。
【図5】本発明における空間フィルターを説明するため
の図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る光学的記録情報再生
装置の光学系を説明するための図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る光学的記録情報再生
装置の光学系を説明するための図である。
【図8】本発明における空間フィルターの実施例として
複屈折回折格子型空間フィルターを説明するための図で
ある。
【図9】本発明における空間フィルターの実施例として
偏光回転型空間フィルターを説明するための図である。
【図10】本発明における空間フィルターの実施例とし
て透過領域可変型空間フィルターを説明するための図で
ある。
【図11】本発明の第1実施例と第2実施例に用いる空
間フィルターの形状を説明するための図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの出射光束を情報記録媒体へ集光
    させる光学系と、 前記情報記録媒体からの反射光束を前記情報記録媒体へ
    入射する光束から分離する光学系と、 再生信号を検出する光学系と、 プッシュプル法を用いたトラック誤差信号を検出する光
    学系と、 焦点誤差信号を検出する光学系と、を備えてなる光学式
    記録情報再生装置において、 少なくとも前記トラック誤差信号を検出する光学系へ入
    射する光束のうち前記情報記録媒体のトラックに対して
    平行となる方向の両端部と中央部とを遮光するように構
    成された空間フィルターを具備することを特徴とする光
    学式記録情報再生装置。
  2. 【請求項2】前記空間フィルターが、前記入射光束の両
    端遮光部分を可変する手段と、前記入射光束の中央遮光
    部分を可変する手段と、を有することを特徴とする請求
    項1記載の光学式記録情報再生装置。
  3. 【請求項3】光源からの出射光束を情報記録媒体に集光
    させる光学系と、 前記情報記録媒体からの反射光束を前記情報記録媒体へ
    入射する光束から分離する光学系と、 再生信号を検出する光学系と、 プッシュプル法を用いたトラック誤差信号を検出する光
    学系と、 焦点誤差信号を検出する光学系とを備えてなる光学式記
    録情報再生装置において、 前記光源からの出射光束を全て透過させると共に、前記
    情報記録媒体からの反射光束のうち前記情報記録媒体の
    トラックに対して平行となる方向の両端部と中央部とを
    遮光するように構成された空間フィルターを具備するこ
    とを特徴とする光学式記録情報再生装置。
  4. 【請求項4】前記空間フィルターが、光学異方性を持つ
    結晶板の主面に周期的に設けられたイオン交換領域と、
    該イオン交換領域上に設けられた誘電体膜を含む光学的
    回折格子を、光束通過部分の両端部と中央部に形成して
    成ることを特徴とする請求項3記載の光学式記録情報再
    生装置。
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