JP2795057B2 - 光学情報記録媒体 - Google Patents
光学情報記録媒体Info
- Publication number
- JP2795057B2 JP2795057B2 JP4140815A JP14081592A JP2795057B2 JP 2795057 B2 JP2795057 B2 JP 2795057B2 JP 4140815 A JP4140815 A JP 4140815A JP 14081592 A JP14081592 A JP 14081592A JP 2795057 B2 JP2795057 B2 JP 2795057B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- layer
- protective layer
- wavelength
- recording medium
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、熱履歴の違いにより誘
起される相変化にともなう光学定数の変化を利用して情
報の記録及び消去を行う光学情報記録媒体に関する。
起される相変化にともなう光学定数の変化を利用して情
報の記録及び消去を行う光学情報記録媒体に関する。
【０００２】
【従来の技術】レーザ光の照射によって情報の記録・消
去・再生を行う光学情報記録媒体としては、光磁気ディ
スクや相変化型光ディスクなどが知られている。このう
ち、相変化型光ディスクでは、基板１上に下部保護層
２、記録層３、上部保護層４、反射層５がこの順に設け
られた図１に示すような４層構成が通常用いられる。情
報の記録消去は、レーザ光の照射による昇温・冷却の熱
履歴の違いによって誘起される記録層の非晶質・結晶間
などの相変化を利用して行われる。すなわち、記録層を
溶融し、急冷することにより非晶質化させ、記録を行
い、また、結晶化温度以上に一定時間保持することによ
り結晶化させ、消去を行う。下部保護層２、記録層３、
上部保護層４及び反射層５の膜厚は、感度、Ｃ／Ｎ、消
去率、書換え可能繰り返し回数などの観点から最適化さ
れる。
去・再生を行う光学情報記録媒体としては、光磁気ディ
スクや相変化型光ディスクなどが知られている。このう
ち、相変化型光ディスクでは、基板１上に下部保護層
２、記録層３、上部保護層４、反射層５がこの順に設け
られた図１に示すような４層構成が通常用いられる。情
報の記録消去は、レーザ光の照射による昇温・冷却の熱
履歴の違いによって誘起される記録層の非晶質・結晶間
などの相変化を利用して行われる。すなわち、記録層を
溶融し、急冷することにより非晶質化させ、記録を行
い、また、結晶化温度以上に一定時間保持することによ
り結晶化させ、消去を行う。下部保護層２、記録層３、
上部保護層４及び反射層５の膜厚は、感度、Ｃ／Ｎ、消
去率、書換え可能繰り返し回数などの観点から最適化さ
れる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】波長８３０ｎｍの半導
体レーザを用いた書換え可能な光ディスクが現在市販さ
れているが、光ディスクにはさらなる高速化・高密度化
が要求されている。波長の短いレーザ光を用いること
は、高密度化の有力な手段の１つであるが、レーザ光の
短波長化に対して相変化光ディスクが有している大きな
問題点の１つは、結晶化温度以上に保持される時間が短
くなることである。つまり、情報の消去が確実に行えな
くなることである。したがって、情報の消去を確実に行
うには、レーザ光の短波長化にともない、上部保護層の
膜厚を十分に厚くしなければならない。その結果、従来
に比べ成膜時間が増加することになる。
体レーザを用いた書換え可能な光ディスクが現在市販さ
れているが、光ディスクにはさらなる高速化・高密度化
が要求されている。波長の短いレーザ光を用いること
は、高密度化の有力な手段の１つであるが、レーザ光の
短波長化に対して相変化光ディスクが有している大きな
問題点の１つは、結晶化温度以上に保持される時間が短
くなることである。つまり、情報の消去が確実に行えな
くなることである。したがって、情報の消去を確実に行
うには、レーザ光の短波長化にともない、上部保護層の
膜厚を十分に厚くしなければならない。その結果、従来
に比べ成膜時間が増加することになる。
【０００４】さらに、短波長レーザに対して上部保護層
や反射層の膜厚を最適化した媒体では、長波長レーザに
対しては溶融後の冷却速度が小さくなり、記録層を非晶
質化させること、すなわち、情報の記録を行うことが困
難となる。その結果、現在市販されているドライブでは
記録を行うことができず、互換性を保つことができなく
なる。
や反射層の膜厚を最適化した媒体では、長波長レーザに
対しては溶融後の冷却速度が小さくなり、記録層を非晶
質化させること、すなわち、情報の記録を行うことが困
難となる。その結果、現在市販されているドライブでは
記録を行うことができず、互換性を保つことができなく
なる。
【０００５】本発明の目的は、波長の異なるレーザ光に
対して情報の記録・消去が可能な光学情報記録媒体を提
供することにある。
対して情報の記録・消去が可能な光学情報記録媒体を提
供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザ光の照
射による昇温・冷却の熱履歴の違いにより光学的性質の
変化する記録層を有し、基板上に下部保護層、記録層、
上部保護層、光反射層を順に積層した構造からなる光学
情報記録媒体において、前記上部保護層が、波長λ 1 に
対する消衰係数ｋ 1 と波長λ 2 （λ 1 ＞λ 2 ）に対する
消衰係数ｋ 2 との間にｋ 1 ＜ｋ 2 の関係を有して、波長
λ 1 ，波長λ 2 の２種類のレーザ光に対して記録・消去
が可能なことを特徴としている。
射による昇温・冷却の熱履歴の違いにより光学的性質の
変化する記録層を有し、基板上に下部保護層、記録層、
上部保護層、光反射層を順に積層した構造からなる光学
情報記録媒体において、前記上部保護層が、波長λ 1 に
対する消衰係数ｋ 1 と波長λ 2 （λ 1 ＞λ 2 ）に対する
消衰係数ｋ 2 との間にｋ 1 ＜ｋ 2 の関係を有して、波長
λ 1 ，波長λ 2 の２種類のレーザ光に対して記録・消去
が可能なことを特徴としている。
【０００７】
【０００８】
【作用】８３０ｎｍの光に対してはほとんど透明であ
り、５００ｎｍ付近の光に対して吸収のある物質である
Ｓｉ、Ｍｇ2 Ｓｉ、Ｍｇ2 Ｇｅ、ＩｎＡｓ等の物質を保
護層として用いると、波長５００ｎｍの光に対しては、
上部保護層で光を吸収し、温度が上昇するので、記録層
から反射層への熱の逃げが緩やかになり、記録層が結晶
化温度以上に保持される時間を長くすることができる。
り、５００ｎｍ付近の光に対して吸収のある物質である
Ｓｉ、Ｍｇ2 Ｓｉ、Ｍｇ2 Ｇｅ、ＩｎＡｓ等の物質を保
護層として用いると、波長５００ｎｍの光に対しては、
上部保護層で光を吸収し、温度が上昇するので、記録層
から反射層への熱の逃げが緩やかになり、記録層が結晶
化温度以上に保持される時間を長くすることができる。
【０００９】また、波長８３０ｎｍの光に対しては、上
部保護層で光の吸収がほとんどないので、記録層から反
射層への熱の逃げは大きく、十分な冷却速度を確保する
ことができる。
部保護層で光の吸収がほとんどないので、記録層から反
射層への熱の逃げは大きく、十分な冷却速度を確保する
ことができる。
【００１０】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【００１１】図１は、本発明に係る光学情報記録媒体の
一実施例の断面図である。本実施例は、基板１上に下部
保護層２、記録層３、上部保護層４、反射層５を順次積
層した構成となっており、基板１としてポリカーボネイ
ト（ＰＣ）を用い、下部保護層２としてＳｉＮを１００
ｎｍ、記録層３としてＧｅ2 Ｓｂ2 Ｔｅ5 を２５ｎｍ、
上部保護層４としてＭｇ2 Ｓｅを１２０ｎｍ、反射層５
としてＡｌを５０ｎｍを順次スパッタリングにより積層
して作成されている。Ｍｇ2 Ｓｅは６００ｎｍ付近に吸
収端を有し、８３０ｎｍの光に対しては透明である。
一実施例の断面図である。本実施例は、基板１上に下部
保護層２、記録層３、上部保護層４、反射層５を順次積
層した構成となっており、基板１としてポリカーボネイ
ト（ＰＣ）を用い、下部保護層２としてＳｉＮを１００
ｎｍ、記録層３としてＧｅ2 Ｓｂ2 Ｔｅ5 を２５ｎｍ、
上部保護層４としてＭｇ2 Ｓｅを１２０ｎｍ、反射層５
としてＡｌを５０ｎｍを順次スパッタリングにより積層
して作成されている。Ｍｇ2 Ｓｅは６００ｎｍ付近に吸
収端を有し、８３０ｎｍの光に対しては透明である。
【００１２】以上のような構成とすることにより、波長
５００ｎｍ付近の光に対しては、上部保護層４で光を吸
収し、温度が上昇するので、記録層３から反射層５への
熱の逃げが緩やかになり、記録層３が結晶化温度以上に
保持される時間を長くすることができ、また、波長８３
０ｎｍの光に対しては、上部保護層４で光の吸収がほと
んどないので、記録層３から反射層５への熱の逃げは大
きく、十分な冷却速度を確保することができる。
５００ｎｍ付近の光に対しては、上部保護層４で光を吸
収し、温度が上昇するので、記録層３から反射層５への
熱の逃げが緩やかになり、記録層３が結晶化温度以上に
保持される時間を長くすることができ、また、波長８３
０ｎｍの光に対しては、上部保護層４で光の吸収がほと
んどないので、記録層３から反射層５への熱の逃げは大
きく、十分な冷却速度を確保することができる。
【００１３】上記ディスクを線速１１．３ｍ／ｓで回転
させ、波長８３０ｎｍの半導体レーザ及び固体レーザの
２次高調波光を利用した波長５３２ｎｍのレーザ光を用
いて記録消去を行った。
させ、波長８３０ｎｍの半導体レーザ及び固体レーザの
２次高調波光を利用した波長５３２ｎｍのレーザ光を用
いて記録消去を行った。
【００１４】周波数２．１２ＭＨｚ、ｄｕｔｙ＝５０％
及び周波数８．４７ＭＨｚ、ｄｕｔｙ＝５０％の信号を
用いてオーバライトを行った結果を図２及び図３に示
す。８３０ｎｍのレーザ光に対しては、記録パワ１０ｍ
Ｗ、消去パワ５〜６ｍＷの時に、両周波数に対してＣ／
Ｎ４５ｄＢ以上、消去率２８ｄＢ以上の特性を示した。
また、５３２ｎｍのレーザ光に対しては、記録パワ７ｍ
Ｗ、消去パワ３〜４ｍＷの時に、両周波数に対してＣ／
Ｎ４８ｄＢ以上、消去率２５ｄＢ以上の特性を示した。
及び周波数８．４７ＭＨｚ、ｄｕｔｙ＝５０％の信号を
用いてオーバライトを行った結果を図２及び図３に示
す。８３０ｎｍのレーザ光に対しては、記録パワ１０ｍ
Ｗ、消去パワ５〜６ｍＷの時に、両周波数に対してＣ／
Ｎ４５ｄＢ以上、消去率２８ｄＢ以上の特性を示した。
また、５３２ｎｍのレーザ光に対しては、記録パワ７ｍ
Ｗ、消去パワ３〜４ｍＷの時に、両周波数に対してＣ／
Ｎ４８ｄＢ以上、消去率２５ｄＢ以上の特性を示した。
【００１５】このように、本実施例は、波長λ1 に対す
る消衰係数ｋ1 と、波長λ2 （λ 1 ＞λ 2 ）に対する消
衰係数ｋ2 との間に、ｋ1 ＜ｋ2 の関係を有する上部保
護層を用いることにより、異なる波長に対して記録消去
を行うことが可能になる。
る消衰係数ｋ1 と、波長λ2 （λ 1 ＞λ 2 ）に対する消
衰係数ｋ2 との間に、ｋ1 ＜ｋ2 の関係を有する上部保
護層を用いることにより、異なる波長に対して記録消去
を行うことが可能になる。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、波長λ1
に対する消衰係数ｋ1 と、波長λ2 に対する消衰係数ｋ
2 との間に、ｋ1 ＜ｋ2 の関係を有する保護層を用いる
ことにより、λ1 およびλ2 両波長に対して記録・消去
が可能になるという効果を有する。
に対する消衰係数ｋ1 と、波長λ2 に対する消衰係数ｋ
2 との間に、ｋ1 ＜ｋ2 の関係を有する保護層を用いる
ことにより、λ1 およびλ2 両波長に対して記録・消去
が可能になるという効果を有する。
【００１７】また、上部保護層を厚くする必要がないの
で成膜時間の増加を防ぐことができるという効果を有す
る。
で成膜時間の増加を防ぐことができるという効果を有す
る。
【図１】本発明の光学情報記録媒体の断面図である。
【図２】本発明の相変化光ディスクの８３０ｎｍレーザ
光に対する記録消去特性を示す図である。
光に対する記録消去特性を示す図である。
【図３】本発明の相変化光ディスクの５３２ｎｍレーザ
光に対する記録消去特性を示す図である。
光に対する記録消去特性を示す図である。
１ 基板 ２ 下部保護層 ３ 記録層 ４ 上部保護層 ５ 反射層
Claims (1)
- 【請求項１】レーザ光の照射による昇温・冷却の熱履歴
の違いにより光学的性質の変化する記録層を有し、基板
上に下部保護層、記録層、上部保護層、光反射層を順に
積層した構造からなる光学情報記録媒体において、前記上部保護層が、波長λ 1 に対する消衰係数ｋ 1 と波
長λ 2 （λ 1 ＞λ 2 ）に対する消衰係数ｋ 2 との間にｋ
1 ＜ｋ 2 の関係を有して、波長λ 1 ，波長λ 2 の ２種類
のレーザ光に対して記録・消去が可能なことを特徴とす
る光学情報記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4140815A JP2795057B2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 光学情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4140815A JP2795057B2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 光学情報記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05334725A JPH05334725A (ja) | 1993-12-17 |
| JP2795057B2 true JP2795057B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=15277381
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4140815A Expired - Lifetime JP2795057B2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 光学情報記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2795057B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03286432A (ja) * | 1990-03-31 | 1991-12-17 | Taiyo Yuden Co Ltd | 光情報記録媒体 |
| JPH0562248A (ja) * | 1991-09-04 | 1993-03-12 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ２波長使用光デイスク媒体 |
| JP2650559B2 (ja) * | 1992-02-28 | 1997-09-03 | 日本ビクター株式会社 | 光記録媒体 |
-
1992
- 1992-06-02 JP JP4140815A patent/JP2795057B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05334725A (ja) | 1993-12-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080626 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090626 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100626 Year of fee payment: 12 |