JP2794774B2 - 直流アーク炉の操業方法 - Google Patents

直流アーク炉の操業方法

Info

Publication number
JP2794774B2
JP2794774B2 JP1115755A JP11575589A JP2794774B2 JP 2794774 B2 JP2794774 B2 JP 2794774B2 JP 1115755 A JP1115755 A JP 1115755A JP 11575589 A JP11575589 A JP 11575589A JP 2794774 B2 JP2794774 B2 JP 2794774B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
electrode
electrodes
molten metal
arc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1115755A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02293593A (ja
Inventor
孝昭 野田
仁 都築
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP1115755A priority Critical patent/JP2794774B2/ja
Publication of JPH02293593A publication Critical patent/JPH02293593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2794774B2 publication Critical patent/JP2794774B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Discharge Heating (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は溶解原料の溶解を行う為に利用されるアー
ク炉に関し、詳しくは電源として直流電源を用いている
直流アーク炉の操業方法に関する。
〔従来の技術〕
直流アーク炉は炉床に炉底電極を備えさせ、一方上部
には上部電極を備えさせて、それらの間に直流電力を供
給することによって炉内においてアークを発生させ、溶
解原料の溶解を行うようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
この従来の直流アーク炉では炉底電極の部分から溶湯
が漏れたりする危険があり、又炉底電極自身に関して
も、それに対する冷却設備を設けねばならぬ等の煩わし
さのある問題点があり、更に又炉内で溶解原料を溶解す
る場合においては、炉内の一部において溶解遅れが生ず
ると、その遅れがそのまま継続してしまう問題点もあっ
た。
本発明は以上のような点に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、炉底電極を使用せずして溶解原
料の溶解を行うことができ、しかも炉内の一部において
溶解遅れが生じた場合にはそこへ向けての供給熱量を相
対的に増大させて、上記遅れのある場所での溶解を比較
的速く促進させることができるようにした直流アーク炉
の操業方法を提供することである。
〔課題を解決する為の手段〕
本願発明は、炉内には、相互に離間する少なくとも2
本の電極を夫々上下動自在に備えさせ、かつそれらの電
極は直流電源に対して相互に異極となるように接続して
おき、炉内における溶解原料の溶解状況に対応して少な
くとも1本の電極と溶湯間のアーク長を変更して、各々
の電極から溶湯に与える熱量を相対的に調節するように
したものである。
〔作用〕
電極に供給される直流は溶湯を導電路として流れ、一
つの電流と溶湯との間及び他の電極と溶湯との間に夫々
アークが形成される。そしてそのアークからの熱によっ
て溶解原料の溶解が行われる。
又炉内の一部においてそこに供給すべき熱量を大きくす
る必要がある場合には、そちら側の電極を上昇させて、
その電極と溶湯との間でのアーク長を長くする。すると
そのアークによって発生される熱量は増大し、上記の部
分への供給熱量が増大する。
〔実施例〕
以下本願の実施例を示す図面について説明する。第1
図及び第2図に示される直流アーク炉において、1は周
知の炉を示し、2は炉本体、3は炉蓋を夫々示す。4は
炉本体2における炉床、5は炉壁を夫々示す。6は炉床
4の一部に設けられた溶湯の排出口で、開閉自在の蓋7
によって常時は閉ざされている。8は炉壁5の各部に設
けた熱センサを示す。この熱センサ8は周知のもので、
例えば炉壁の一部に水冷ブロックを設け、そこに一定量
の冷却水を常時流しておく。そしてその水冷ブロックを
通る過程での水温の上昇の検知によって、該熱センサ8
を設けた部分の温度を検知するようにしたものが用いら
れる。他の形式のものを用いてもよい。次に11,12は電
極で、相互に離間した状態に設けられ、各々は周知の電
極支持装置13,14によって個別に上下動自在に支持され
ている。又、各電極11,12は図示される如く炉蓋3に設
けた電極孔を通して炉内に挿入されている。これらの電
極としては例えば黒鉛電極が用いられる。電極の数は本
例の如く2本のみでなく、より多数本を備えさせても良
い。15は直流電流で、前記電極11,12が相互に異極(本
例では電極11が陽極、電極12が陰極)となるように接続
してある。尚上記電極がより多数本備えられる場合に
は、それらが相互に異極となるように、それらの内のい
くつかが直流電源の陽極に接続され、他のいくつかが陰
極に接続される。尚16は電流と直流電源との間に介在さ
せた切替スイッチで、電極11,12の極性を相互に切替え
る為のものである。
次に上記直流アーク炉の操業について説明する。周知
のアーク炉と同様、炉蓋3を開けて炉床4上に溶解原料
A(例えばスクラップ)が装入される。次に炉蓋3が閉
じられ、電極11,12が図示の如く装入される。そして直
流電源15から電極11,12に直流電力が供給される。上記
電力供給により各電極11,12と上記溶解原料Aとの間で
アーク21,22が生じ、それらのアークの熱によって溶解
原料Aは溶解されてやがて溶湯Bとなる(尚上記溶解初
期においてはアーク21,22相互間では溶解原料Aを通し
て電流が流れ、溶湯Bが形成された後は溶湯Bを通して
電流が流れる)。
上記操業の開始は、炉床上に残湯がある残湯操業でも、
それが無い残湯レス操業でも良い。
上記のように溶解が行われる場合における通電回路は第
3図に示される通りである。この第3図において、R21
及びR22は夫々アーク21,22の電気抵抗を示す。又23は溶
湯Bを通る通電回路を示す。一方、24は直流電源15にお
ける直流源、25は電力調節器で、電極11,12への投入電
力を調節する為のものであり、例えばSCRを用いた公知
のものである。
次に上記操業時における電極11,12の制御について説明
する。上記溶解作業中において、例えば第1図に符号イ
で示される側の溶解が遅れ、ロで示される側の溶解が速
い場合には、イの側の電極11を上昇させる一方、ロの側
の電極12を下降させる。するとアーク21のアーク長L1が
増大し、アーク22のアーク長L2が減少する。上記の如く
アーク長が変わると、第3図における電気抵抗R21は増
大し、電気抵抗R22は減少する。この場合、第3図から
明らかなようにアーク21と22の電流値は同じである。従
って抵抗が大きくなったアーク21の電力が増大し、抵抗
が小さくなったアーク22の電力が減少する。これにより
イの側の電極11からその側の溶湯B乃至は溶解原料Aに
与えられる熱量が増大し、ロの側の電極12からその側へ
の熱量は減少する。その結果、上記イの側の溶解が促進
され、ロの側の溶解は抑制される。以上のような方法で
の電極11,12の制御を行うことにより、溶解原料の溶解
を炉内の全域において均一に進めることができる。
上記のようにして全ての溶解原料が溶解されて形成され
た溶湯Bは、蓋7を開けて排出口6から排出される。こ
れによって1チャージの操業が完了する。
次に電極11,12の制御の場合、前述の如く一方の電極1
1を上昇させ他方の電極12を下降させることによって、
電極11側の電気入力と電極12側の電気入力の総和は一定
で、それらの電気入力比率を相対的に変えて前述のよう
な制御を行うことができる。その他には、上記総和を増
大させると共に一方の電極の上昇のみを行い、上記総和
の増大分をその上昇を行った側の電極のみに投入してそ
の電極から溶湯乃至は溶解原料に与えられる熱量を相対
的に増大させることも可能である。
次に上記のような操業時における溶解の進み遅れの検
出について説明する。その検出は炉壁5の各所に設けら
れた熱センサ8によって行える。即ち熱センサ8の前面
側の溶解原料が溶け落ちるとその熱センサ8に与えられ
る熱量が増大する為、各熱センサによる検出熱量の増大
があったか又は未だ無いかの判別によって、炉内各部で
の溶解の進み遅れを検知できる。
次に上記操業の場合、陽極となっている側の電極の消
耗が陰極となっている側のそれよりも早い(周知の陽極
ドロップが陰極ドロップに比べ大きいことによる)。従
って、必要に応じて切替スイッチ16の切替により電極11
と12との極性を入れ変え、それらの電極の消耗が均一に
なるようにすると良い。
次に第4図は自動制御装置をブロックで示すものであ
る。図において、31は自動投入電力制御装置で、例えば
炉の操業条件(例えば前記各電極への投入電力の総和)
が予め設定される。32は電極制御装置で、上記多数の熱
センサ8からの検出信号を元に各電極への投入電力比率
を制御する為のものである。33,34は電極位置制御装置
で、上記電極制御装置32によって設定される比率に応じ
て各電極の上下位置を制御する為の位置である。
このような構成の自動制御装置を用いることにより、前
述の如き溶解の進み遅れを自動検知してそれに対応して
電極の上下制御を行うことができ、炉内での溶解原料の
溶解を極めて迅速に行なわせることができる。
次に第5図は本願の異なる実施例を示すもので、炉に
3本の電極36,37,38を散設した例を示すものである。
このような構成のものにあっては、各電極36,37,38を次
の第1表に示されるように陽極、陰極又は非利用とする
ことによって、炉内の各部での溶解の進み遅れに対応す
ることができる。この場合、炉内各部の炉壁熱センサか
らの出力によって各電極の選択利用を行うと良い。
尚上記3本の電極36,37,38は相互に等価なものである
為、本願の理解に当たっては第1表における符号36,37,
38を相互に入れ替えて理解しても良い。
更に又、上記のような電極の選択に加え、各電極を前述
の如く上下に位置変更してアーク長を変えることにより
各電極の電力入力比率を変えて、炉内各部での溶解原料
の溶解をより一層均一かつ迅速に進めることができる。
尚上記電極はより多数本にし、それらの各々に選択的に
通電し、しかもその場合陽極または陰極として選択利用
するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上のように本発明にあっては、溶解原料Aを溶解さ
せたい場合、溶湯Bを導電路として利用することによっ
て、一つの電極11と溶湯Bとの間でアーク21発生させる
と共に、その溶湯Bを経て、他の電極12とその溶湯Bと
の間でもアーク22を発生させて、それらのアーク21,22
によって溶湯Bを加熱することができ、前記従来の直流
アーク炉の如き炉底電極を使用せずして原料の溶解を行
い得る特長がある。
しかも上記のように溶解を行う場合、炉内において溶
湯Bに供給する熱量を大きくせねばならぬ部分が生じた
場合には、そちら側の電極(例えば11)と溶湯Bとの間
隔を大きくしてそこでのアーク長を長くすることによっ
て、そこの溶湯に大きい熱量を供給することができ、炉
内で必要とする加熱条件に対応することのできる効果が
ある。
更に本発明の操業方法にあっては、上記のように炉内
において溶湯Bに供給する熱量を大きくせねばならぬ部
分が生じ場合、例えば一部の場所で溶解原料の溶解が遅
れかけた場合、それに対応して各電極から溶湯に与えら
れる熱量を相対的に調節するから、上記溶解が遅れかけ
た側の溶解を即応促進させ、他の部分を相対的に遅らせ
て、原料の溶解を炉内全域において速く均一に進めるこ
とのできる効果がある。
さらに本発明において炉内に3本以上の電極を散設す
ることによって、炉内においての溶解が均一に進行して
いる場合にはその時の加熱状態を維持できるは勿論の
事、 炉内においていずれかの側に溶解遅れが生じた場合に
は、2本又は3本以上の電極を選択利用することによ
り、その溶解の遅れている場所に近い電極に通電し必要
に応じてはその電極を上昇させてアーク長を増大させ
て、上記遅れのある部分に対して的確に供給熱量を増大
し、そこの溶解を速やかに促進させて、炉内の溶解の度
合を均一にすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本願の実施例を示すもので、第1図は直流アーク
炉の縦断面図、第2図は第1図におけるII−II線断面
図、第3図は操業中における通電回路図、第4図は自動
制御装置のブロック図、第5図は異なる実施例を示す水
平断面図。 A……溶解原料、B……溶湯、1……炉、11,12……電
極、15……直流電源、21,22……アーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F27D 11/00 - 11/12 H05B 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内には、相互に離間する少なくとも2本
    の電極を夫々上下動自在に備えさせ、かつそれらの電極
    は直流電源に対して相互に異極となるように接続してお
    き、炉内における溶解原料の溶解状況に対応して少なく
    とも1本の電極と溶湯間のアーク長を変更して、各々の
    電極から溶湯に与える熱量を相対的に調節することを特
    徴とする直流アーク炉の操業方法。
  2. 【請求項2】炉内には、相互に離間する3本以上の電極
    を夫々上下動自在に散設しておき、それらの電極には選
    択的に直流電源を接続可能な状態にしておき、炉内にお
    ける溶解原料の溶解状況に対応して、2本又は3本以上
    の電極を選択利用して、それらに直流を流し、少なくと
    も1本の電極と溶湯間のアーク長を変更して、各々の電
    極から溶湯に与える熱量を相対的に調節することを特徴
    とする直流アーク炉の操業方法。
JP1115755A 1989-05-09 1989-05-09 直流アーク炉の操業方法 Expired - Lifetime JP2794774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1115755A JP2794774B2 (ja) 1989-05-09 1989-05-09 直流アーク炉の操業方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1115755A JP2794774B2 (ja) 1989-05-09 1989-05-09 直流アーク炉の操業方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02293593A JPH02293593A (ja) 1990-12-04
JP2794774B2 true JP2794774B2 (ja) 1998-09-10

Family

ID=14670247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1115755A Expired - Lifetime JP2794774B2 (ja) 1989-05-09 1989-05-09 直流アーク炉の操業方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2794774B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3419681A1 (de) * 1984-05-24 1985-11-28 Mannesmann AG, 4000 Düsseldorf Gleichstrom-lichtbogen-heizvorrichtung
JPS61291914A (ja) * 1985-06-19 1986-12-22 Hitachi Ltd 真空ア−ク加熱式取鍋精錬装置
JPS6262183A (ja) * 1985-09-12 1987-03-18 日本鋼管株式会社 精錬用ア−ク炉

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02293593A (ja) 1990-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1991014911A1 (en) Dc electric furnace for melting metal
EP0696879B1 (en) Plasma melting method and plasma melting furnace
ES8502956A1 (es) Un metodo de fusion de vidrio y provision de vidrio fundido.
JP2794774B2 (ja) 直流アーク炉の操業方法
JPH06300449A (ja) 直流アーク炉
KR900013094A (ko) 재료의 연속적 가열 용해방법 및 장치
US3857697A (en) Method of continuously smelting a solid material rich in iron metal in an electric arc furnace
JP3628162B2 (ja) 電気式灰溶融炉のスラグ厚さ検出方法
CN209445801U (zh) 金属材料熔化装置及其覆盖体
JP5007094B2 (ja) プラズマ溶融炉の制御方法
RU2088674C1 (ru) Способ ведения плавки в трехэлектродной дуговой печи
JP3285193B2 (ja) 溶解槽の電極の位置設定方法及び投入電力制御方法
JP3894746B2 (ja) ツイントーチ式プラズマ溶融炉およびその運転方法
JP4007771B2 (ja) プラズマ式溶融炉における溶融状態制御装置
JP2003028411A (ja) プラズマ式灰溶融炉
JP2008116169A (ja) 電気溶融炉の溶融制御方法及び装置
JP3534695B2 (ja) プラズマ灰溶融炉の運転方法
JP2000213728A (ja) 電気抵抗式灰溶融炉の昇温制御装置及び昇温制御方法
JP3534693B2 (ja) プラズマ灰溶融炉の運転方法
JP3494493B2 (ja) 電気溶融炉の電極構造
JPH07126767A (ja) 直流電気炉でのスクラップ均一溶解方法
JPH0667538B2 (ja) 加熱部をもつ金属溶湯容器
JPH05242964A (ja) 灰溶融炉の電力制御方法
JPH0513166A (ja) 上部電極と炉底電極を備えた直流電気炉
JPH0417611A (ja) 取鍋精錬炉の操業方法