JP2794623B2 - 材料の疲労損傷度を評価する方法 - Google Patents
材料の疲労損傷度を評価する方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料の疲労損傷度を非
破壊検査手法により評価する方法に関するものである。
破壊検査手法により評価する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から各種の材料を破壊することなく
その疲労損傷の度合いを評価する種々の方法が提供され
ている。例えば、材料内にマクロクラックのような欠陥
が生じると欠陥部を透過した放射線(X線、γ線等)の
強度が健全な部分を透過したものよりも大きくなること
を利用し、被検材の背後に放射線感光フィルムを配置し
てその撮影画像から被検材の欠陥を検出する放射線探傷
法や、或いは被検材内に極めて短い超音波パルスを発し
てその反射エコーや透過した超音波を受信することによ
り、被検材内のマクロクラック等の欠陥の位置や大きさ
を知る超音波探傷法などである。
その疲労損傷の度合いを評価する種々の方法が提供され
ている。例えば、材料内にマクロクラックのような欠陥
が生じると欠陥部を透過した放射線(X線、γ線等)の
強度が健全な部分を透過したものよりも大きくなること
を利用し、被検材の背後に放射線感光フィルムを配置し
てその撮影画像から被検材の欠陥を検出する放射線探傷
法や、或いは被検材内に極めて短い超音波パルスを発し
てその反射エコーや透過した超音波を受信することによ
り、被検材内のマクロクラック等の欠陥の位置や大きさ
を知る超音波探傷法などである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来の非破壊検査法にあっては、次のような問題
があった。すなわち、ある材料が疲労破壊するまでに
は、先ず結晶格子レベルでの微視的な物性変化が生じ、
その後マクロクラックが発生して破断に至ることが知ら
れているが、このような疲労破壊に至るまでの期間の大
半は、マクロクラック発生以前の前記結晶格子レベルで
の微視的な物性変化に占められている。
ような従来の非破壊検査法にあっては、次のような問題
があった。すなわち、ある材料が疲労破壊するまでに
は、先ず結晶格子レベルでの微視的な物性変化が生じ、
その後マクロクラックが発生して破断に至ることが知ら
れているが、このような疲労破壊に至るまでの期間の大
半は、マクロクラック発生以前の前記結晶格子レベルで
の微視的な物性変化に占められている。
【0004】これに対して、前記従来の非破壊検査法
は、前述のように材料に生じるマクロクラックの位置や
形状からその材料の疲労損傷度の評価を行っており、し
たがって、従来の方法では疲労破壊に至る末期における
評価しか行うことができなかった。
は、前述のように材料に生じるマクロクラックの位置や
形状からその材料の疲労損傷度の評価を行っており、し
たがって、従来の方法では疲労破壊に至る末期における
評価しか行うことができなかった。
【0005】本発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたもので、疲労破壊に至る末期のみなら
ず初期の段階においても疲労損傷度の評価を行うことが
できる方法を提供することを目的とする。
るためになされたもので、疲労破壊に至る末期のみなら
ず初期の段階においても疲労損傷度の評価を行うことが
できる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
請求項1の発明は、磁性の極めて低い材料の疲労損傷度
を評価する方法であって、被検材に対応する材質の基準
片に対して所定の繰り返し応力を作用させる疲労試験を
行う工程と、前記疲労試験中の複数の時点において、前
記基準片を瞬時強度が既知の交流磁界中に位置せしめる
とともに該基準片を位置せしめた場合の磁界強度を測定
する工程と、前記既知の交流磁界の強度に対する前記測
定された磁界強度の一定値となる磁界強度比を求め、前
記繰り返し応力の積算量と該積算量に応じた前記磁界強
度比との関係を示す疲労特性曲線を求める工程と、前記
被検材を瞬時強度が既知の交流磁界中に位置せしめて磁
界の強度を測定する工程と、前記被検材について測定さ
れた磁界強度の前記既知の交流磁界の強度に対する磁界
強度比を前記疲労特性曲線と照合して被検材の疲労損傷
度を求める工程と、を含み、前記磁界強度の測定を超電
導量子干渉素子により行うことを特徴とする材料の疲労
損傷度を評価する方法に係るものである。
請求項1の発明は、磁性の極めて低い材料の疲労損傷度
を評価する方法であって、被検材に対応する材質の基準
片に対して所定の繰り返し応力を作用させる疲労試験を
行う工程と、前記疲労試験中の複数の時点において、前
記基準片を瞬時強度が既知の交流磁界中に位置せしめる
とともに該基準片を位置せしめた場合の磁界強度を測定
する工程と、前記既知の交流磁界の強度に対する前記測
定された磁界強度の一定値となる磁界強度比を求め、前
記繰り返し応力の積算量と該積算量に応じた前記磁界強
度比との関係を示す疲労特性曲線を求める工程と、前記
被検材を瞬時強度が既知の交流磁界中に位置せしめて磁
界の強度を測定する工程と、前記被検材について測定さ
れた磁界強度の前記既知の交流磁界の強度に対する磁界
強度比を前記疲労特性曲線と照合して被検材の疲労損傷
度を求める工程と、を含み、前記磁界強度の測定を超電
導量子干渉素子により行うことを特徴とする材料の疲労
損傷度を評価する方法に係るものである。
【0007】また、請求項2の発明は、前記請求項1の
発明において、前記交流磁界の瞬時強度をH、前記基準
片又は前記被検材を前記交流磁界内に位置せしめた場合
の磁界強度の瞬時値をH’、前記Hに対するH’の比
(H’/H)をθとして、前記疲労試験中の複数の時点
における前記θの値から前記疲労特性曲線を求め、被検
材について前記θの値から該被検材の疲労損傷度を求め
る材料の疲労損傷度を評価する方法に係るものである。
発明において、前記交流磁界の瞬時強度をH、前記基準
片又は前記被検材を前記交流磁界内に位置せしめた場合
の磁界強度の瞬時値をH’、前記Hに対するH’の比
(H’/H)をθとして、前記疲労試験中の複数の時点
における前記θの値から前記疲労特性曲線を求め、被検
材について前記θの値から該被検材の疲労損傷度を求め
る材料の疲労損傷度を評価する方法に係るものである。
【0008】
【作用】以下、本発明に係る評価方法の原理を説明す
る。
る。
【0009】A.先ず、被検材の疲労特性曲線を求める
が、この「疲労特性曲線」とは、被検材の疲労損傷度の
評価を行うにあたってその評価の基準となるもので、評
価対象である被検材がこの疲労特性曲線上のどの位置に
あるかを参照することにより、その被検材の余寿命、す
なわち破壊に至るまでにあとどのくらい寿命があるかを
判断することが可能となる。疲労特性曲線は、次のよう
にして求められる。
が、この「疲労特性曲線」とは、被検材の疲労損傷度の
評価を行うにあたってその評価の基準となるもので、評
価対象である被検材がこの疲労特性曲線上のどの位置に
あるかを参照することにより、その被検材の余寿命、す
なわち破壊に至るまでにあとどのくらい寿命があるかを
判断することが可能となる。疲労特性曲線は、次のよう
にして求められる。
【0010】先ず、例えば曲げ、引張、圧縮、捩り、
衝撃などの被検材の使用環境に予測される予め定められ
た種類の繰り返し応力の少なくとも一種を、被検材と対
応する材質の基準片に作用させる疲労試験を行う。
衝撃などの被検材の使用環境に予測される予め定められ
た種類の繰り返し応力の少なくとも一種を、被検材と対
応する材質の基準片に作用させる疲労試験を行う。
【0011】そして、この繰り返し応力を基準片に与
え始めてから基準片が破壊に至るまでの間の複数の時点
において、基準片を強度が既知の交流磁界中に位置せし
めるとともに該基準片を位置せしめた場合の磁界強度を
測定する。
え始めてから基準片が破壊に至るまでの間の複数の時点
において、基準片を強度が既知の交流磁界中に位置せし
めるとともに該基準片を位置せしめた場合の磁界強度を
測定する。
【0012】ここで、本発明者は、前記交流磁界の強度
に対する前記基準片を位置せしめた場合の磁界強度が、
繰り返し応力の積算量(例えば、作用回数又は作用時間
など)に応じて一定の値をとることを見出した。また、
この一定値は、材料の種類(材質)や加工度など、また
疲労条件の如何により異なるが、前記材質や加工度、疲
労条件などが同一であれば、同一の値をとる。
に対する前記基準片を位置せしめた場合の磁界強度が、
繰り返し応力の積算量(例えば、作用回数又は作用時間
など)に応じて一定の値をとることを見出した。また、
この一定値は、材料の種類(材質)や加工度など、また
疲労条件の如何により異なるが、前記材質や加工度、疲
労条件などが同一であれば、同一の値をとる。
【0013】したがって、被検材と材質、加工度など
が等しい基準片を用意し、該基準片に対する繰り返し応
力の積算量と、該積算量に応じた前記一定値との関係を
求め、これを疲労特性曲線とする。
が等しい基準片を用意し、該基準片に対する繰り返し応
力の積算量と、該積算量に応じた前記一定値との関係を
求め、これを疲労特性曲線とする。
【0014】B.次に、当該被検材の疲労損傷度の評価
を行うが、先ず、被検材を強度が既知の交流磁界中に
位置せしめるとともに該被検材を位置せしめた場合の磁
界強度を測定し、この磁界強度の、前記交流磁界の強度
(被検材が磁界中にない場合の強度)に対する大きさを
算出する。
を行うが、先ず、被検材を強度が既知の交流磁界中に
位置せしめるとともに該被検材を位置せしめた場合の磁
界強度を測定し、この磁界強度の、前記交流磁界の強度
(被検材が磁界中にない場合の強度)に対する大きさを
算出する。
【0015】そして、この算出値が前記疲労特性曲線
上のどの位置にあるかにより該被検材の余寿命を判断す
ることができる。なぜなら、前述のように、材料が存在
しない場合の磁界強度に対する材料を位置せしめた場合
の磁界強度は、繰り返し応力の積算量(例えば、作用回
数又は作用時間など)に応じて一定の値をとり、しかも
この値は、材料の種類や加工度などが同一であれば、同
一の値をとるからである。
上のどの位置にあるかにより該被検材の余寿命を判断す
ることができる。なぜなら、前述のように、材料が存在
しない場合の磁界強度に対する材料を位置せしめた場合
の磁界強度は、繰り返し応力の積算量(例えば、作用回
数又は作用時間など)に応じて一定の値をとり、しかも
この値は、材料の種類や加工度などが同一であれば、同
一の値をとるからである。
【0016】さらに、前記請求項2の発明においては、
前記磁界強度の測定に超電導量子干渉素子を用いる。こ
の超電導量子干渉素子(SQUID : Superconductive Quan
tumInterference Device )は、磁気センサとしてその
磁気検出感度が非常に高いことから、例えば生体磁場の
測定など、様々な分野で広範に利用されているもので、
このSQUID を利用することにより、10-14 T(Wb/m
2 )以下程度の高精度の磁界強度の測定が可能となり、
このため正確な疲労評価が可能となる。
前記磁界強度の測定に超電導量子干渉素子を用いる。こ
の超電導量子干渉素子(SQUID : Superconductive Quan
tumInterference Device )は、磁気センサとしてその
磁気検出感度が非常に高いことから、例えば生体磁場の
測定など、様々な分野で広範に利用されているもので、
このSQUID を利用することにより、10-14 T(Wb/m
2 )以下程度の高精度の磁界強度の測定が可能となり、
このため正確な疲労評価が可能となる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を通じて本発明をさらに詳しく
説明する。本発明の一実施例として、蒸気発生器(S
G)の伝熱管材料であるインコネル(Inconel) 600材
からなる試験片を用い、これに対して疲労試験を実施し
て疲労特性曲線を求め、超電導コイルにより交流磁界を
印加してSQUID 磁束計により磁界強度を測定して疲労損
傷評価を行った。
説明する。本発明の一実施例として、蒸気発生器(S
G)の伝熱管材料であるインコネル(Inconel) 600材
からなる試験片を用い、これに対して疲労試験を実施し
て疲労特性曲線を求め、超電導コイルにより交流磁界を
印加してSQUID 磁束計により磁界強度を測定して疲労損
傷評価を行った。
【0018】前記試験片は、図2に示すように、中間部
の幅が絞られた形状を有しており、その寸法は、全長2
20mm、幅60mm、厚さ5mm、中間部の幅が20mmであ
る。また、疲労試験は、試験片の長手方向に引っ張りと
戻しとを繰り返す完全片振で圧縮は行わない。負荷荷重
は最大応力が50kgf/mm2 であり、周波数は10Hzであ
る。
の幅が絞られた形状を有しており、その寸法は、全長2
20mm、幅60mm、厚さ5mm、中間部の幅が20mmであ
る。また、疲労試験は、試験片の長手方向に引っ張りと
戻しとを繰り返す完全片振で圧縮は行わない。負荷荷重
は最大応力が50kgf/mm2 であり、周波数は10Hzであ
る。
【0019】また、図1に、本実施例で使用した、交流
磁界を発生させると共に磁界強度を測定する装置(以
下、単に「測定装置」と称する。)を示す。図示のよう
にこの測定装置1は、液体ヘリウムが充填されたデュワ
ー2内にSQUID 磁束計3と交流磁界励起用の超電導コイ
ル4とを備えたもので、コイル4に流す電流は、SQUID
磁束計3の検出コイル3aと試験片5との距離dの大き
さにもよるが、1A以下程度であり、励起される交流磁
界の周波数は0.5Hzである。また、SQUID 磁束計3の
サンプリングレートは100Hz(毎秒100回測定す
る。)である。
磁界を発生させると共に磁界強度を測定する装置(以
下、単に「測定装置」と称する。)を示す。図示のよう
にこの測定装置1は、液体ヘリウムが充填されたデュワ
ー2内にSQUID 磁束計3と交流磁界励起用の超電導コイ
ル4とを備えたもので、コイル4に流す電流は、SQUID
磁束計3の検出コイル3aと試験片5との距離dの大き
さにもよるが、1A以下程度であり、励起される交流磁
界の周波数は0.5Hzである。また、SQUID 磁束計3の
サンプリングレートは100Hz(毎秒100回測定す
る。)である。
【0020】図3は、測定装置1のコイル4により発生
される交流磁界の強度と、SQUID 磁束計3の出力(コイ
ルにより発生される磁界内に試験片が置かれている場合
の磁界強度)とを示す線図であり、さらに、図4は両者
の関係を示す線図である。今、測定装置1のコイル4に
より発生される交流磁界強度の瞬時値をH、該交流磁界
内に試験片5を位置せしめた場合の磁界強度の瞬時値を
H´とすると、Hに対するH´の比θ(θ=H´/H)
は、図4からも明らかなように一定の値をとる。
される交流磁界の強度と、SQUID 磁束計3の出力(コイ
ルにより発生される磁界内に試験片が置かれている場合
の磁界強度)とを示す線図であり、さらに、図4は両者
の関係を示す線図である。今、測定装置1のコイル4に
より発生される交流磁界強度の瞬時値をH、該交流磁界
内に試験片5を位置せしめた場合の磁界強度の瞬時値を
H´とすると、Hに対するH´の比θ(θ=H´/H)
は、図4からも明らかなように一定の値をとる。
【0021】そして、このθの大きさは、繰り返し応力
の積算量(例えば作用回数)に応じたものとなる。図5
は、この繰り返し応力の作用回数(N)に対するθの値
をプロットすることにより得られた線図である。なお、
同図において、θ0 は、繰り返し応力を作用させない未
疲労の状態におけるθの値である。
の積算量(例えば作用回数)に応じたものとなる。図5
は、この繰り返し応力の作用回数(N)に対するθの値
をプロットすることにより得られた線図である。なお、
同図において、θ0 は、繰り返し応力を作用させない未
疲労の状態におけるθの値である。
【0022】さらに、疲労に伴うθの変化量Δθ(Δθ
=θ−θ0 )を算出し、作用回数(N)に対するΔθ/
θ0 をプロットすることにより、図6に示す線図が得ら
れた。これを疲労特性曲線とする。なお、この疲労特性
曲線は、前述のように材料の種類、加工度、疲労条件等
により変化することがあるが、疲労損傷評価を行う対象
について予め必要な疲労条件で校正曲線となる該疲労特
性曲線を求めておけば、この校正曲線に基づいて疲労損
傷度(疲労余寿命)が求められる。
=θ−θ0 )を算出し、作用回数(N)に対するΔθ/
θ0 をプロットすることにより、図6に示す線図が得ら
れた。これを疲労特性曲線とする。なお、この疲労特性
曲線は、前述のように材料の種類、加工度、疲労条件等
により変化することがあるが、疲労損傷評価を行う対象
について予め必要な疲労条件で校正曲線となる該疲労特
性曲線を求めておけば、この校正曲線に基づいて疲労損
傷度(疲労余寿命)が求められる。
【0023】以上のように、対象とする材料の疲労条件
(材質、加工度、最大応力、繰り返し数、使用温度、雰
囲気など)が判明している場合、その材料のその条件下
での疲労特性曲線(図6)を予め求めておけば、実機で
の疲労損傷度は、Δθ/θ0を前記測定装置1により測
定することにより容易に知ることができる。なお、図6
の例では、Δθ/θ0 ≒−0.05が破断の目安であ
る。
(材質、加工度、最大応力、繰り返し数、使用温度、雰
囲気など)が判明している場合、その材料のその条件下
での疲労特性曲線(図6)を予め求めておけば、実機で
の疲労損傷度は、Δθ/θ0を前記測定装置1により測
定することにより容易に知ることができる。なお、図6
の例では、Δθ/θ0 ≒−0.05が破断の目安であ
る。
【0024】なお、前記図1の測定装置1による測定を
行う場合には、前記疲労試験を行う疲労試験機に対して
測定装置1を近接配置してもよいし、或いは、疲労試験
機から試験片を外して測定装置1にかけるようにしても
よい。また、交流磁界強度Hは、毎回測定する必要はな
く、測定中コイル4に流す電流を一定にしておけば、は
じめに設定した値が使える。
行う場合には、前記疲労試験を行う疲労試験機に対して
測定装置1を近接配置してもよいし、或いは、疲労試験
機から試験片を外して測定装置1にかけるようにしても
よい。また、交流磁界強度Hは、毎回測定する必要はな
く、測定中コイル4に流す電流を一定にしておけば、は
じめに設定した値が使える。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マクロクラック発生以降に限らず、それ以前をも含めた
幅広い疲労損傷度の評価を行うことが可能となる。
マクロクラック発生以降に限らず、それ以前をも含めた
幅広い疲労損傷度の評価を行うことが可能となる。
【図1】本発明の一実施例に係る評価方法に使用した測
定装置の構成を示す概念図である。
定装置の構成を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施例に係る評価方法に使用した試
験片を示す図である。
験片を示す図である。
【図3】前記測定装置のコイルにより発生される交流磁
界の強度と、該磁界内に試験片が置かれている場合の磁
界強度(SQUID 磁束計の出力)とを示す線図である。
界の強度と、該磁界内に試験片が置かれている場合の磁
界強度(SQUID 磁束計の出力)とを示す線図である。
【図4】前記測定装置のコイルにより発生される交流磁
界の強度と、該磁界内に試験片が置かれている場合の磁
界強度(SQUID 磁束計の出力)との関係を示す線図であ
る。
界の強度と、該磁界内に試験片が置かれている場合の磁
界強度(SQUID 磁束計の出力)との関係を示す線図であ
る。
【図5】繰り返し応力の作用回数(N)と、θとの関係
を示す線図である。
を示す線図である。
【図6】繰り返し応力の作用回数(N)と、Δθ/θ0
との関係を示す線図である。
との関係を示す線図である。
1:測定装置,2:液体ヘリウムが充填されたデュワ
ー,3:SQUID 磁束計 4:交流磁界励起用の超電導コイル,5:試験片
ー,3:SQUID 磁束計 4:交流磁界励起用の超電導コイル,5:試験片
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−245149(JP,A) 特開 昭48−28293(JP,A) 特開 平1−297546(JP,A) 特開 平1−119756(JP,A) 特開 昭61−172059(JP,A) 特開 昭61−265569(JP,A) 特開 昭50−159787(JP,A) 特開 昭63−180851(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/72 - 27/90
Claims (2)
- 【請求項1】 磁性の極めて低い材料の疲労損傷度を評
価する方法であって、 被検材に対応する材質の基準片に対して所定の繰り返し
応力を作用させる疲労試験を行う工程と、 前記疲労試験中の複数の時点において、前記基準片を瞬
時強度が既知の交流磁界中に位置せしめるとともに該基
準片を位置せしめた場合の磁界強度を測定する工程と、前記既知の交流磁界の強度に対する 前記測定された磁界
強度の一定値となる磁界強度比を求め、前記繰り返し応
力の積算量と該積算量に応じた前記磁界強度比との関係
を示す疲労特性曲線を求める工程と、 前記被検材を瞬時強度が既知の交流磁界中に位置せしめ
て磁界の強度を測定する工程と、 前記被検材について測定された磁界強度の前記既知の交
流磁界の強度に対する磁界強度比を前記疲労特性曲線と
照合して被検材の疲労損傷度を求める工程と、を含み、
前記磁界強度の測定を超電導量子干渉素子により行うこ
とを特徴とする材料の疲労損傷度を評価する方法。 - 【請求項2】 前記交流磁界の瞬時強度をH、前記基準
片又は前記被検材を前記交流磁界内に位置せしめた場合
の磁界強度の瞬時値をH’、前記Hに対するH’の比
(H’/H)をθとして、 前記疲労試験中の複数の時点における前記θの値から前
記疲労特性曲線を求め、 被検材について前記θの値から該被検材の疲労損傷度を
求める請求項1に記載の材料の疲労損傷度を評価する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5257464A JP2794623B2 (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 材料の疲労損傷度を評価する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5257464A JP2794623B2 (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 材料の疲労損傷度を評価する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0792139A JPH0792139A (ja) | 1995-04-07 |
JP2794623B2 true JP2794623B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=17306684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5257464A Expired - Fee Related JP2794623B2 (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 材料の疲労損傷度を評価する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794623B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0894581A (ja) * | 1994-09-20 | 1996-04-12 | Nuclear Fuel Ind Ltd | 材料の熱脆化度を評価する方法 |
JP5013363B2 (ja) * | 2005-10-11 | 2012-08-29 | 国立大学法人大阪大学 | 非破壊検査装置 |
CN112393987A (zh) * | 2020-05-29 | 2021-02-23 | 中国人民解放军陆军装甲兵学院 | 一种脉冲磁场处理对传动齿轮疲劳性能影响的分析方法 |
CN111982552A (zh) * | 2020-07-29 | 2020-11-24 | 凯迈(洛阳)气源有限公司 | 一种用于杜瓦芯片疲劳试验的快速降温、升温系统和方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5233996B2 (ja) * | 1971-08-13 | 1977-08-31 | ||
JPS543755B2 (ja) * | 1974-06-13 | 1979-02-26 | ||
JPS61172059A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-02 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タ−ビンの非破壊寿命予知方法 |
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