JP2794573B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2794573B2
JP2794573B2 JP63191465A JP19146588A JP2794573B2 JP 2794573 B2 JP2794573 B2 JP 2794573B2 JP 63191465 A JP63191465 A JP 63191465A JP 19146588 A JP19146588 A JP 19146588A JP 2794573 B2 JP2794573 B2 JP 2794573B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、大電力供給用のスイッチング電源装置に関
し、特に、テレビジョン受像機に用いて好適なスイッチ
ング電源装置に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、絶縁コンバータトランスの1次側に励磁電
流をスイッチング制御する発振駆動回路を接続し、2次
側出力電圧に応じて発振駆動回路の発振状態を制御して
2次側電圧を安定化するスイッチング電源装置におい
て、絶縁コンバータトランスの2次側に、回路電源供給
用のセンタタップ方式倍圧全波整流回路と、音声出力回
路への電源供給用の変形倍圧全波整流回路とを設けるこ
とにより、絶縁コンバータトランスの2次側のピン端子
数を低減すると共に整流ダイオードへの印加電圧を抑え
てショットキダイオードの使用を可能とするものであ
る。
〔従来の技術〕
直流入力電源をスイッチング制御し、電源トランス等
を介して所望の定電圧出力を得るようなスイッチング電
源装置には、種々のものが知られている。このようなス
イッチング電源装置の一例として、本件出願人は先に、
特開昭62−64266号公報や特開昭62−71382号公報等にお
いて、可飽和リアクタトランスを用い、電源トランスの
2次側からの出力電圧に応じて1次側直列共振インピー
ダンスを制御し、励磁電流を制御することによって出力
電圧を安定化するようなスイッチング電源装置を提案し
ている。
第9図はこのようなスイッチング電源装置の一例とし
て、特にテレビジョン受像機に用いて好適なスイッチン
グ電源装置を示している。この第9図において、電源装
置に対する直流入力電源としては、例えば商用交流入力
電源101をダイオードブリッジ形の全波整流器102および
平滑コンデンサ103にて整流し平滑することにより得て
いる。この直流入力電源は、可飽和リアクタトランス11
1の1次巻線NAを介し、絶縁コンバータトランス112の1
次巻線N1及びコンデンサ113より成る直列共振回路に供
給されている。この直流入力電源の電流は、可飽和リア
クタトランス111の2次巻線NB1とコンデンサCB1との直
列共振回路がベースに接続されたスイッチングトランジ
スタQ1および2次巻線NB2とコンデンサCB2との直列共振
回路がベースに接続されたスイッチングトランジスタQ2
を用いた2石構成の自励式発振駆動回路114によってオ
ン、オフスイッチング制御されるようになっている。
可飽和リアクタトランス111は、例えば第10図に示す
ように、上記各巻線NA,NB1及びNB2に対して直交する方
向に巻装された制御巻線NCを有し、この制御巻線NCを流
れる電流に応じて上記巻線NB1及びNB2のインダクタンス
が制御されることによって、発振駆動回路114の発振周
波数が制御されるようになっている。
絶縁コンバータトランス112の2次側には、巻線N2、N
3及びN4が設けられており、これらの各巻線N2、N3及びN
4に関連してそれぞれ整流平滑回路115、116及び117が設
けられている。整流平滑回路115からはテレビジョン映
像の偏向系等に用いられる135V1.2Aの直流高圧電源が取
り出され、整流平滑回路116からは信号処理回路系の15V
1.5A及び7V1A等の直流電源が取り出され、整流平滑回路
117からは音声信号系の30V1.2A及び26V1Aの直流電源が
取り出されるようになっている。整流平滑回路115から
の上記直流高圧出力電圧は、制御回路118により制御電
流に変換されて可飽和リアクタトランス111の制御巻線N
Cに送られている。
したがって、この直流出力電圧の変動に応じて可飽和
リアクタトランス111のインダクタンスが変化し、絶縁
コンバータトランス112の1次側直列共振インピーダン
スが変化して励磁電流が変化することによって、直流出
力電圧を一定に制御することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、このようなスイッチング電源装置において
は、絶縁コンバータトランス112の2次巻線から出力を
取り出すためのピン端子数が多くなり、例えば5mmピッ
チでは両端のピン間隔が6cm必要となり、コイルボビン
が大型化する。また、絶縁コンバータトランス112の2
次側整流平滑回路に低ノイズで逆回復時間の短いショッ
トキダイオードを使用するのが望ましいが、このショッ
トキダイオードは耐圧が40V程度であることより、僅か
に整流平滑回路116の直流7V出力用に使用し得るにすぎ
ない。ここで、整流平滑回路116の直流15V出力用にショ
ットキダイオードを使用できないのは、正負の各半サイ
クル毎にダイオードには+15Vと−15Vとが交互に印加さ
れることから、ピーク−ピーク値で30Vの耐圧が最低必
要とされるのみならず、波形リップルによるピーク値の
上昇を考慮し、ある程度の余裕をもってダイオードの耐
圧を選ぶことが必要とされるからである。
また、同一の絶縁コンバータトランス112から直流高
圧電源、回路電源及び音声回路電源を取り出しているた
め、音声出力の変化により直流高圧電源や回路電源が変
動し、テレビジョン画面や回路動作に悪影響を与えるこ
とになる。また、画像の明暗により直流高圧電源が変化
すると、音声出力直流電圧が変動し音量が変動する虞れ
もある。これは、直流高圧電源と音声回路電源のトラン
スを個別に設ければ解決するわけであるが、部品点数や
組立工数が増加するのみならず、重量や設置スペースが
増大し、コストアップや大型化、大重量化の原因とな
り、好ましくない。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたも
のであり、絶縁コンバータトランスの2次側のピン端子
数を低減でき、整流平滑回路に特性の優れた40V耐圧の
ショットキダイオードを多く使用できると共に、2次側
の複数の整流平滑回路のうちの一の直流負荷が変化して
も、他の直流電源出力への悪影響を最小限に抑え得るよ
うなスイッチング電源装置の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の課題を解決するために、本発明に係るスイッチ
ング電源装置は、絶縁コンバータトランスの1次巻線に
該1次側の励磁電流をスイッチング制御する発振駆動回
路が接続され、上記絶縁コンバータトランスの2次側出
力電圧に応じて上記発振駆動回路の発振状態を制御して
上記2次側出力電圧を一定電圧に制御するスイッチング
電源装置において、上記絶縁コンバータトランスの2次
側から回路電源供給用の直流電源を取り出すためのセン
タタップ方式の倍圧全波整流回路と、上記絶縁コンバー
タトランスの2次側から音声出力回路用の直流電源を取
り出すための変形倍圧全波整流回路とを少なくとも設け
て成ることを特徴としている。
また本発明の他の特徴は、このような特徴を有するス
イッチング電源装置において、上記絶縁コンバータトラ
ンスの2次巻線のうち、上記音声出力回路用の直流電源
を取り出すための巻線を1次巻線と密結合となるように
1次巻線に近接して巻装し、上記回路電源供給用の直流
電源を取り出すための巻線を1次巻線及び上記音声出力
回路用の直流電源を取り出すための巻線と疎結合となる
ように巻装することである。
〔作 用〕
絶縁コンバータトランスの2次側の整流平滑回路とし
て、センタタップ方式の倍圧全波整流回路と、変形倍圧
全波整流回路を採用しているため、2次側のピン端子数
を低減できると共に、整流ダイオードに印加される電圧
を従来の略々半分に低減でき、特性の良好なショットキ
ダイオードを使用することが可能となる。また、音声出
力回路用の直流電源を取り出すための2次巻線を1次巻
線に近接して巻装し、上記回路電源供給用の直流電源を
取り出すための巻線を1次巻線及び上記音声出力回路電
源供給用2次巻線から離して巻装することにより、音声
出力の変化による回路電源への悪影響を軽減することが
できる。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1の実施例となるスイッチング電
源装置を示す回路図である。
この第1図において、電源装置に対する直流入力電源
としては、例えば前述したような商用交流入力電源を整
流し平滑することにより得ている。この直流入力電源
は、後述する発振駆動回路24により電流がオン、オフス
イッチング制御され、可飽和リアクタトランス21の1次
巻線NAを介して絶縁コンバータトランス22の1次巻線N1
とコンデンサ23とよりなる直列共振回路に供給される。
次に可飽和リアクタトランス21は、前記第10図におい
て説明したように、1次巻線NA、2つの2次巻線NB1,N
B2及び制御巻線NCを有し、上記巻線NA,NB1,NB2の巻回方
向に対して直交する方向に上記制御巻線NCを巻回してい
る。このような可飽和リアクタトランス21の2次巻線N
B1,NB2に関連して、上記直流入力電源の電流をオン、オ
フスイッチング制御するための発振駆動回路24が設けら
れている。この発振駆動回路24は、スイッチングトラン
ジスタQ1及びこのトランジスタQ1のエミッタ・ベース間
に接続されたダイオードDB1の組と、もう一組のトラン
ジスタQ2とダイオードDB2の組とが直列に接続され、ト
ランジスタQ1は上記直流入力電源と可飽和リアクタトラ
ンス21の1次巻線NAとの間に挿入接続され、トランジス
タQ2は可飽和リアクタトランス21の1次巻線NAと接地と
の間に挿入接続されている。トランジスタQ1のエミッタ
・ベース間には、ダイオードDB1と並列に、可飽和リア
クタトランス21の2次巻線NB1とコンデンサCB1との直列
共振回路が接続され、トランジスタQ2のエミッタ・ベー
ス間には、ダイオードDB2と並列に可飽和リアクタトラ
ンス21の2次巻線NB2とコンデンサCB2との直列共振回路
が接続されている。さらに、上記直流入力電源と各スイ
ッチングトランジスタQ1,Q2の各ベーストとの間には、
それぞれ起動用の抵抗RS1,RS2が挿入接続されている。
次に、絶縁コンバータトランス22の2次側には、巻線
N2、N3及びN4が設けられており、これらの各巻線N2、N3
及びN4に関連してそれぞれ整流平滑回路25、26及び27が
設けられている。ここで、例えば整流平滑回路25からは
テレビジョン映像の偏向系等に用いられる135V1.2Aの直
流高圧電源が取り出され、整流平滑回路26からは信号処
理回路系の15V1.5A及び7V1Aの直流電源が取り出され、
整流平滑回路27からは音声信号系の30V1.2A及び26V1Aの
直流電源が取り出されるようになっている。整流平滑回
路25からの上記直流高圧出力電圧は、制御回路28により
制御電流に変換されて可飽和リアクタトランス21の制御
巻線NCに送られており、制御回路28には回路電源として
上記整流平滑回路26からの7Vあるいは15Vの直流電源が
供給されている。
ここで、整流平滑回路25は従来の第9図に示す整流平
滑回路115と同様の構成となっているが、整流平滑回路2
6及び27はそれぞれセンタタップ方式の倍圧全波整流回
路及び変形倍圧全波整流回路の構成とし、絶縁コンバー
タトランス22の2次巻線N3及びN4のピン端子数をそれぞ
れ3本ずつに抑えている。従って、絶縁コンバータトラ
ンス22の2次側のピン端子数としては、2次巻線N2のピ
ン端子p1〜p3、2次巻線N3のピン端子p4〜p6及び2次巻
線N4のピン端子p7〜p9の計9本で済み、トランスの小型
化が図れるようになっている。
すなわち、センタタップ方式の倍圧全波整流平滑回路
26は、絶縁コンバータトランス22の2次巻線N3の中間タ
ップ(ピン端子p5)がコンデンサC1を介して接地され、
第2次巻線N3の両端(ピン端子p4及びp6)からの交流出
力が全波整流器26、Dで整流され平滑コンデンサC2で平
滑されて取り出されるようになっている。ここで全波整
流器26Dは、4個の耐圧40VのショットキダイオードD1,D
2,D3,D4より成るダイオードブリッジ構成を有し、2次
巻線N3のピン端子p4及びp6が全波整流器26Dの一対の交
流入力端にそれぞれ接続され、全波整流器26Dの負側端
子は抵抗26Rを介して接地され、正側端子は平滑コンデ
ンサC2に接続されている。
また変形倍圧全波整流平滑回路27は、絶縁コンバータ
トランス22の2次巻線N4の両端(ピン端子p7及びp9)間
に、ダイオードD5,D6とコンデンサC3,C4から成る通常の
倍圧全波整流回路を接続し、2次巻線N4の途中位置から
引き出されるピン端子p8(例えば端子p7,p8間の巻数と
端子p8,p9間の巻数との比が1:4)にダイオードD7及びコ
ンデンサC5から成る整流平滑回路を接続して構成されて
いる。この場合の各整流用ダイオードD5,D6,D7として
は、全て耐圧40Vのショットキダイオードを使用でき
る。
ここで上記耐圧40Vのショットキダイオードは、順方
向電圧が0.55Vと低く、逆回復時間が0.1μsと短いこと
より、整流能率を大幅に改善することができる。
このような構成を有するスイッチング電源装置の発振
駆動回路24は、可飽和リアクタトランス21の2次巻線N
B1とコンデンサCB1との直列共振回路を流れる正弦波交
流電流によってスイッチングトランジスタQ1が駆動さ
れ、また可飽和リアクタトランス21の2次巻線NB2とコ
ンデンサCB2との直列共振回路を流れる正弦波交流電流
によってスイッチングトランジスタQ2が駆動されて、こ
れらのトランジスタQ1、Q2が交互に繰り返しオンするこ
とでスイッチング動作を継続するようになっている。
可飽和リアクタトランス21の制御巻線NCには、絶縁コ
ンバータトランス22の出力電圧を検出して得られる制御
回路28からの直流制御電流が供給されており、負荷変動
等に対して絶縁コンバータトランス22からの直流出力電
圧が常に一定となるように、制御回路28によって可飽和
リアクタトランス21の制御巻線NCを流れる制御電流が制
御され、2次巻線NB1,NB2のインダクタンスが制御され
て、発振駆動回路24の発振周波数が制御される。
ここで、絶縁コンバータトランス22の2次巻線N3に接
続されたセンタタップ方式の倍圧全波整流平滑回路26お
いて、ピン端子p4が正でピン端子p6が負となるとき(正
の半サイクル)には、ダイオードD2,D3が導通し、ピン
端子p5からコンデンサC1、抵抗26R、ダイオードD2を介
してピン端子p6に電流が流れ、これがコンデンサC1を充
電すると共に、ピン端子p4からダイオードD3、コンデン
サC2を介し接地され、接地側から抵抗26R、ダイオードD
2を介してピン端子p6に電流が流れることにより、コン
デンサC2を充電する。このときダイオードD2には、7Vと
15Vの充電電流が重畳することになる。逆にピン端子p4
が負でピン端子p6が正となる負の半サイクルではダイオ
ードD1,D4が導通し、コンデンサC1,C2共に充電電流が流
れる。このような動作により、端子p5と平滑コンデンサ
C1との接続点から約7Vの直流出力電圧が得られ、全波整
流器26Dの正側出力端から平滑コンデンサC2を介して約1
5Vの直流出力電圧が得られる。
次に、変形倍圧全波整流平滑回路27おいて、ピン端子
p7が正でピン端子p9が負となる正の半サイクルでは、ダ
イオードD6(及びD7)が導通し、ピン端子p7からダイオ
ードD6を介してコンデンサC4に(またダイオードD7を介
してコンデンサC5に)充電電流が流れる。逆にピン端子
p9が正でピン端子p7が負となる負の半サイクルでは、ダ
イオードD5が導通し、ピン端子p9からコンデンサC3を介
し、抵抗27R及びダイオードD5を介してコンデンサC3
充電電流が流れる。ここで、ダイオードD5には30Vと26V
の充電電流が重畳することになる。この構成において
は、音声出力系の負荷電流が最小値の0.1Aのときでも、
整流出力電圧35Vしかアノード、カソード間に印加され
ないため、耐圧40Vのショットキダイオードの使用が可
能となる。このショットキダイオードは、順方向電圧が
0.55Vで逆回復時間が0.1μsであり、整流能率が極めて
良好であることは前述した通りである。
ところで、絶縁コンバータトランス22の2次側巻線と
しては、例えば第2図あるいは第3図に示すような構造
が好ましい。すなわち、これらの第2図及び第3図にお
いて、上記絶縁コンバータトランス22のコイルボビン22
Bに巻装された2次巻線N2,N3,N4のうち、上記音声出力
回路用の直流電源を取り出すための巻線N3を1次巻線N1
と密結合となるように1次巻線N1に近接して巻装してお
り、これに対して上記回路電源供給用の直流電源を取り
出すための巻線N4は、1次巻線N1と疎結合となり、上記
巻線N3とも疎結合となるように、これら1次巻線N1及び
巻線N3から離して巻装している。ここで、第2図の例で
は、巻線N3,N4を共に2次巻線N2の外側に巻装した状態
で、巻線N3を1次巻線N1に近接させ、巻線N4を1次巻線
N1から離間させて巻装しており、また第3図の例では、
巻線N3を2次巻線N2の外側で1次巻線N1に近接する位置
に巻装し、巻線N4を2次巻線N2の内側で1次巻線N1から
離間した位置に巻装している。
このような巻装構造とすることにより、通常の2次巻
線構造、例えば第4図に示すようなコイルボビン22Bの
内側から順に巻線N3,N2,N4を積層する形態で巻装した構
造に比べ、各直流電源負荷の変動による悪影響を大幅に
軽減することが可能となる。
すなわち第5図及び第6図は、絶縁コンバータトラン
ス22の2次側直流電源出力の電流−電圧特性を本発明実
施例(実線)と従来例(破線)と比較して示すものであ
り、これらの第5図及び第6図において、整流平滑回路
25の135V直流出力の電流及び電圧をそれぞれIL1及びEL1
とし、整流平滑回路27の30V直流出力の電流及び電圧を
それぞれIL2及びEL2とし、整流平滑回路27の15V直流出
力電圧をEL3としている。
これらの第5図及び第6図から明らかなように、従来
(破線)においては、音声負荷電流IL2が2A〜0.1Aの間
で変化すると、135Vの偏向高圧系直流電源の電圧EL1
約0.2Vの変化が生じ、テレビジョン画面の水平振幅が変
化し画面揺れ等の悪影響が生じると共に、15Vの回路電
源電圧EL3が約3V(7V電源では約1.5V)の変動が生じ、
結果として制御回路28による電圧安定化動作に影響を与
えて135Vラインの変動が大きくなる。また135Vラインの
電流IL1の変化に応じた15Vラインの変動が大きい。さら
に、テレビ画面の明るさが暗くなったとき、音声出力電
源電圧が低下し、音量が低下する。これに対して本発明
実施例によれば、巻線N4と巻線N3との結合が疎となって
いるため、上記音声負荷電流IL2が2A〜0.1Aと変化して
も15Vの回路電源電圧EL3は何ら変化せず、結果として制
御回路28が安定に動作し、135Vラインの変動が全く無く
なる。また、音声変化による15Vラインの変動が無いた
め、15Vラインは135Vラインのみの負荷変化による影響
のみとなり、クロスレギュレーションが従来の約1/3に
減少する。同時に巻線N2と巻線N4との結合が従来より疎
結合となるため、135Vラインの負荷変化による30Vライ
ンの出力電圧の影響が改善され、従来の約1/2に変動特
性が減少する。実験によれば、例えば60W〜2.5Wの音声
負荷変化による135Vラインの変動は20mV程度であり、ま
た15Vラインの変動は50mV程度であった。また、整流平
滑回路26に接続されるシリーズレギュレータ回路から12
V、5Vの安定化直流電源を取り出す場合の該シリーズレ
ギュレータ回路への最小入力電圧は13.5V、6.5Vである
ので、従来においてはクロスレギュレーション特性から
約10.5Wの電力損失が生じていたが、本実施例では約6.0
Wであり、4.5Wの電力損失の低減を図ることが可能とな
る。
次に第7図は、上記整流平滑回路25に端子p1から供給
される電流I1、整流平滑回路26の全波整流器26Dの交流
入力端に端子p4から供給される電流I4、及び整流平滑回
路27に端子p7から供給される電流I7をそれぞれ示してお
り、巻線N3を流れる電流I4が従来の正弦波と異なって矩
形波状となっていることがわかる。なお、第7図の電流
I1(実線)に対して、端子p3から供給される電流I3を破
線で示している。
ところで、絶縁コンバータトランスの2次巻線からの
タップ数を低減するためには、例えば第8図に示すよう
に、絶縁コンバータトランス32の各2次巻線N2,N3,N4
それぞれ接続される整流回路35、36、37のうち、回路36
のチョークコイル36Lで電圧を降下して7V出力を得、回
路37のチョークコイル37Lで電圧を降下して26V出力を得
るようにすることも考えられるが、この場合の各巻線
N2,N3,N4の巻数は従来の第9図の絶縁コンバータトラン
ス112の各巻線N2,N3,N4の巻数と同じであり、ショット
キダイオードの使用が不可能であると共に、大容量のチ
ョークコイル36L、37Lが必要となって部品点数が増大す
る欠点がある。
これに対して、本発明実施例によれば、絶縁コンバー
タトランス22の各2次巻線N2,N3,N4のうち巻線N3,N4
巻数は従来の略々半分で済み、整流平滑回路26、27の整
流用に整流特性の良好なショットキダイオードを全て用
いることができ、しかも大容量チョークコイルが不要と
なっている。
なお、本発明は上記実施例のみに限定されるものでは
なく、例えば絶縁コンバータトランスの1次側の励磁電
流をスイッチング制御する発振駆動回路や、該発振駆動
回路の発振状態の制御方式等は、上記実施例の他にも種
々の構成が可能である。この他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々の偏向が可能であることは勿論で
ある。
〔発明の効果〕
本発明のスイッチング電源装置によれば、絶縁コンバ
ータトランスの2次側の整流平滑回路として、センタタ
ップ方式の倍圧全波整流回路と、変形倍圧全波整流回路
を採用しているため、2次側巻線のピン端子数を低減で
き、整流ダイオードに印加される電圧が従来の略々半分
となって特性の良好なショットキダイオードを使用でき
る。また、音声出力回路用の直流電源を取り出すための
2次巻線を1次巻線と密結合状態とし、上記回路電源供
給用の直流電源を取り出すための巻線を1次巻線及び上
記音声出力回路電源供給用2次巻線に対して疎結合する
ことにより、音声出力が変化したときの回路電源やテレ
ビジョン画面等への悪影響を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す回路図、第2図及び第3
図は該実施例の絶縁コンバータトランスの2次巻線構造
のそれぞれ異なる具体例を示す要部断面図、第4図は従
来の絶縁コンバータトランスの2次巻線構造を示す要部
断面図、第5図及び第6図は絶縁コンバータトランスの
2次側の直流電源出力の電流−電圧特性を示す特性図、
第7図は絶縁コンバータトランスの2次側の電流波形を
示す波形図、第8図は本発明の説明に供する絶縁コンバ
ータトランスの2次側の回路構成の比較例を示す回路
図、第9図は従来のスイッチング電源装置の一例を示す
回路図、第10図は可飽和リアクタトランスの一例を示す
概略斜視図である。 21……可飽和リアクタトランス 22……絶縁コンバータトランス 23……共振コンデンサ 24……発振駆動回路 25……直流高圧電源用整流平滑回路 26……センタタップ方式全波整流平滑回路 27……変形倍圧全波整流平滑回路 28……制御回路 N2……直流高圧電源供給用2次巻線 N3……回路電源供給用2次巻線 N4……音声出力回路電源供給用2次巻線 D1〜D7……ショットキダイオード p1〜p9……ショットキダイオード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁コンバータトランスの1次巻線に該1
    次側の励磁電流をスイッチング制御する発振駆動回路が
    接続され、上記絶縁コンバータトランスの2次側出力電
    圧に応じて上記発振駆動回路の発振状態を制御して上記
    2次側出力電圧を一定電圧に制御するスイッチング電源
    装置において、 上記絶縁コンバータトランスの2次側から回路電源供給
    用の直流電源を取り出すためのセンタタップ方式の倍圧
    全波整流回路と、 上記絶縁コンバータトランスの2次側から音声出力回路
    用の直流電源を取り出すための変形倍圧全波整流回路と を少なくとも設けて成ることを特徴とするスイッチング
    電源装置。
  2. 【請求項2】上記絶縁コンバータトランスの2次巻線の
    うち、上記音声出力回路用の直流電源を取り出すための
    巻線を1次巻線と密結合となるように1次巻線に近接し
    て巻装し、上記回路電源供給用の直流電源を取り出すた
    めの巻線を1次巻線及び上記音声出力回路用の直流電源
    を取り出すための巻線と疎結合となるように巻装するこ
    とを特徴とする請求項(1)記載のスイッチング電源装
    置。
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