JP2794015B2 - 防曇防霧剤 - Google Patents

防曇防霧剤

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は防曇防霧剤、特に農業用合成樹脂の表面に
優れた防曇性と防霧性を付与するのに好適な防曇防霧剤
に関する。
従来の技術 農作物等の生産性や市場性を高めるために合成樹脂フ
ィルム等を使用するハウス栽培やトンネル栽培等の施設
栽培が従来から盛んにおこなわれている。
この場合、ハウスやトンネルの内部の合成樹脂フィル
ム等の表面に付着する水滴を液膜状にして日光の透過率
の低下を防止するために、ソルビタン脂肪酸エステルや
グルセリン脂肪酸エステル等の防曇剤が該合成樹脂に配
合されているが、ハウスやトンネルの内部と外部との温
度差が大きくなると内部の表面近傍に霧が発生するとい
う問題がある。即ち、このようにして発生する霧は栽培
する農作物の病害発生の原因となるだけでなく、濡れた
作物を乾燥させるために余分のコストがかかり、さらに
見通しが悪くなって作業能率の低下をもたらす。
このような問題を解決するために、防曇剤としての含
フッ素化合物を防曇剤と併用する方法が提案されている
が(例えば特公昭59−35573号公報および特開昭61−152
745号公報参照)、実用上十分に満足すべき防曇防霧効
果は得られていない。
発明が解決しようとする課題 この発明は防曇防霧剤、特に農業用合成樹脂の表面に
実用上十分満足すべき防曇防霧性を付与するのに好適な
防曇防霧剤を提供するためになされたものである。
課題を解決するための手段 即ち、本発明は、一般式[I]および[II] [式中、Aは−CO・C6H4・ORf(Rfはペルフルオロアル
ケニル基C6F11もしくはC9F17を示す)または−CH2CH2R
f′(Rf′は炭素原子数4〜12のペルフルオロアルキル
基を示す)を示し、EOはエチレンオキシド残基を示し、
POはプロピレンオキシド残基を示し、Rは水素原子また
は分枝鎖を有することもある炭素原子数1〜18のアルキ
ル基を示し、R′は水素原子、分枝鎖を有することもあ
る炭素原子数1〜18のアルキル基または分枝鎖を有する
フェニル基を示し、xは1〜30の数を示し、yは0もし
くは1〜29の数を示し(但し、5≦x+y≦30)、mは
1〜10の数を示し、nは0〜9の数を示す(但し、1≦
m+n≦10、m/n=1/0〜1/10)]で表わされる構成単位
から成る含フッ素芳香族カルボン酸エステルを含有する
防曇防霧剤に関する。
本発明に使用する含フッ素芳香族カルボン酸エステル
において、一般式[I]および[II]で表わされる構成
単位はブロック状に結合していてもよく、あるいは両者
がランダムに結合していてもよい。
一般式[I]において、Rfはペルフルオロアルケニル
基C6F11もしくはC9F17を示し、これらは例えばテトラフ
ルオロプロペンのダイマーもしくはトリマーから誘導さ
れる。
このようなペルフルオロアルケニル基としては次式
(a)〜(d)で表わされるものが例示される: 一般式[I]および[II]において、EOおよびPOはそ
れぞれエチレンオキシド残基およびプロピレンオキシド
残基を示し、これらの残基はブロック状に結合していて
もよく、あるいは両者がランダムに結合していてもよ
く、xは1〜30、好ましくは5〜20の数を示し、yは0
もしくは1〜29、好ましくは5〜20の数を示す。但し、
5≦x+y≦30である。
また、一般式[I]および/または[II]において、
Rは水素原子または分枝鎖を有することもある炭素原子
数1〜18、好ましくは1〜12のアルキル基を示し、R′
は水素原子数、分枝鎖を有することもある炭素原子数1
〜18、好ましくは1〜12のアルキル基または分枝鎖を有
することもある炭素原子数1〜18、好ましくは1〜12の
アルキル基を有するフェニル基を示し、mは1〜10、好
ましくは1〜6の数を示し、nは0〜9、好ましくは1
〜9の数を示す。但し、2≦m+n≦10およびm/n=1/0
〜1/10である。
上記の一般式[I]および[II]で表われる構成単位
から成る含フッ素芳香族カルボン酸エステルの製造方法
は特に限定的ではないが、例えば実施例に例示する方法
が簡便である。
上記の含フッ素芳香族カルボン酸エステルは所望によ
り2種以上併用してもよい。
本発明による防曇防霧剤には所望により常套の添加
剤、例えば可塑剤(例えば、ジ−n−オクチルフタレー
ト、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデシル
フタレート等のフタル酸誘導体、ジイソオクチルイソフ
タレート等のイソフタル酸誘導体、ジ−n−ブチルアジ
ペート等のアジピン酸誘導体、トリクレジルホスフェー
ト、エポキシ化大豆油等)、熱安定剤(例えば、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バ
リウム、亜リン酸エステル等)、滑剤(例えば、ステア
リン酸、ポリエチレンワックス等)、紫外線吸収剤(例
えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾ
フェノン系、シアノアクリレート系、フェニルサリシレ
ート系等)、着色剤(例えば、カーボンブラック、フタ
ロシアニンブルー、酸化チタン等)等を適宜配合しても
よい。
本発明による防曇防霧剤は前記の含フッ素芳香族カル
ボン酸エステルおよび所望によるその他の添加剤を適当
な溶剤、例えばイソプロピルアルコール、クロロホル
ム、塩化メチレン、四塩化炭素、フロン113等に溶解ま
たは分散させた溶液または分散液として調製し、これを
農業用合成樹脂表面に噴霧塗装、浸漬塗装、ロール塗
装、刷毛塗り等によって塗布してもよい。
この場合、含フッ素芳香族カルボン酸エステルの濃度
は通常0.01〜3.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%で
あり、また、防曇剤の濃度は通常0.01〜2.0重量%、好
ましくは0.1〜1.0重量%である。
本発明による防曇防霧剤は、前記の含フッ素芳香族カ
ルボン酸エステルを基材樹脂および前記の可塑剤等の常
套の添加剤と共に混練し、該混練物からファルムやシー
ト等の成形材料を調製する態様で使用してもよい。
基材樹脂としては塩化ビニル、エチレン、プロピレ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のモ
ノマーのホモポリマーまたはコポリマー等が例示される
が、塩化ビニル系樹脂、即ちポリ塩化ビニルおよび塩化
ビニル成分を50重量%以上含むコポリマー、例えば酢酸
ビニル、プロピレン、ビニルエーテル、アクリル酸エス
テルおよびメタクリル酸エステルから成る群から選択さ
れる1種もしくは2種以上と塩化ビニルとのコポリマー
が耐候性、光透過性、強度およびコスト等の点で好まし
い。
この態様の場合、含フッ素芳香族カルボン酸エステル
の配合量は特に限定的ではないが、通常は基材樹脂100
重量部あたり0.01〜3.0重量部、好ましくは、0.1〜2.0
重量部であり、0.01重量部以下では本発明の初期の目的
を達成することは困難であり、また、あまり多量配合す
ると形成フィルムやシート等に白濁を生じて透明性を損
なうので好ましくない。
以上の配合成分を常套の配合機もしくは混合機、例え
ばリボンブレンダー、スーパーミキサー、バンバリーミ
キサー等を用いて混練した後、自体公知の成形方法、例
えば溶融押出法、カレンダー法、プレス法またはキャス
ティング法等によってフィルムやシート等の例えば農業
用成形材料を製造できる。
この場合、成形フィルムやシートの厚さは特に限定的
ではないが、例えば塩化ビニル系樹脂フィルムの厚さは
強度、透明性、作業性等の観点から約20〜400μmにす
るのが好ましい、 以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例1〜3 表−1の配合処方による混合物を160℃に加熱した2
本ロールを用いて3分間混練した後、170℃に加熱した
プレス機を用いて厚さ100μのフィルム1(実施例
1)、2(実施例2)および3(実施例3)を調製し
た。
これらのフィルムの防曇性、防霧性および水との接触
角を次の様にして調べ、結果を表−1に示す。
含フッ素化合物(1)の調製法は次の通りである。
温度計、冷却管、撹拌器および滴下ロートの付いた反
応容器にポリオキシエチレンノニルフェノールフォルム
アルデヒド縮合物200g、p−(ペルフルオロノネニルオ
キシ)安息香酸塩化物44gおよびベンゼン150mlを加え、
氷−水浴中で冷却しつつ、これにトリエチルアミン12.7
gを滴下し1.5時間反応させ、ついで50〜60℃に加熱し5
時間反応させた。反応溶液を濾過処理に付し、濾液にベ
ンゼン100mlおよびn−ヘキサン100mlを加え、昼夜放置
後、シリカゲルカラム処理に付し、次いで溶媒を減圧除
去し、含フッ素化合物(1)230gを得た。(収率95.3
%) (1)防曇性の評価 温水(50℃)150ccをビーカー(300cc)に入れ、口部
を上記のフィルムを用いて覆い、輪ゴムとテープで密閉
した。この密閉したビーカーを50℃の乾燥器内に約1時
間静置した後、5℃の恒温室へ移し、60分間放置後のフ
ィルム内部表面における水の付着状態を肉眼で観察し
た。
防曇性の評価基準は次の通りである: 5:水は膜状に付着するが、水滴は見られない、 4:水は膜状に付着するが、一部に大きな水滴が見られ
る。
3:水が膜状に付着するが、大粒もしくは小粒の水滴が
見られる、 2:大粒の水滴と小粒の水滴が見られる、 1:一面に小さな水滴が付着してピーカーの底部は見え
ない。
(2)防霧性の評価 1cm角の角材を用いてフレームを作り、天井を30゜に
傾斜させ、側面と天井に上記のフィルムを張り、底面を
水槽に浸した霧評価箱を50℃の水浴中に2時間放置した
後、5℃の恒温室へ移し、15分後にフィルム内部表面近
傍における霧の発生状態を観察した。
防霧性の評価基準は次の通りである。
5:霧は発生しない、 4:わずかに霧が発生する、 3:霧が発生する、 2:少し濃い霧が発生する、 1:非常に濃い霧が発生する。
(3)水との接触角の測定 上記の防曇性の評価試験に用いたフィルムを乾燥さ
せ、この乾燥フィルムについて、エルマ光学(株)製ゴ
ニオメータ式G−1型接触角測定器を用いて1分後の水
との接触角を測定した。
比較例1および2 実施例1〜3に準拠し、表−1の配合処方によって調
製したフィルム1′(比較例1)および2′(比較例
2)の防曇性、防霧性および水との接触角を調べ、結果
を表−1に示す。
発明の効果 本発明による防曇防霧剤を塗布した合成樹脂製フィル
ムもしくはシート等、または該防曇防霧剤を配合した合
成樹脂製フィルムもしくはシート等をハウスやトンネル
等の栽培施設に展張することによって、優れた防曇防霧
効果に基づいて、栽培する農作物の病害発生等の従来の
前記問題点は解消される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立入 信彦 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1―1 株式 会社ネオス内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/18 C08K 5/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I]および[II] [式中、Aは−CO・CO6H4・ORf(Rfはペルフルオロアル
    ケニル基C6F11もしくはC9F17を示す)または−CH2CH2R
    f′(Rf′は炭素原子数4〜12のペルフルオロアルキル
    基を示す)を示し、EOは、エチレンオキシド残基を示
    し、POはプロピレンオキシド残基を示し、Rは水素原子
    または分枝鎖を有することもある炭素原子数1〜18のア
    ルキル基を示し、R′は水素原子、分枝鎖を有すること
    もある炭素原子数1〜18のアルキル基または分枝鎖を有
    するフェニル基を示し、xは1〜30の数を示し、yは0
    もしくは1〜29の数を示し(但し、5≦x+y≦30)、
    mは1〜10の数を示し、nは0〜9の数を示す(但し、
    1≦m+n≦10、m/n=1/0〜1/10)]で表わされる構成
    単位から成る含フッ素芳香族カルボン酸エステルを含有
    する防曇防霧剤。
  2. 【請求項2】基材樹脂100重量部あたり、含フッ素芳香
    族カルボン酸エステルを0.01〜3.0重量部含有する請求
    項1記載の防曇防霧剤。
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