JP2793074B2 - タービン式膨張機の運転制御方法及び装置 - Google Patents

タービン式膨張機の運転制御方法及び装置

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JP2793074B2
JP2793074B2 JP9674592A JP9674592A JP2793074B2 JP 2793074 B2 JP2793074 B2 JP 2793074B2 JP 9674592 A JP9674592 A JP 9674592A JP 9674592 A JP9674592 A JP 9674592A JP 2793074 B2 JP2793074 B2 JP 2793074B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相互直列に接続された
二段のタービン式膨張機の運転制御であって、特にその
予冷時(起動してから安定運転状態に至るまでの立上り
時)に有用な運転制御の方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ヘリウム冷凍機をはじめとする多くの極
低温冷凍液化装置においては、寒冷発生用の冷媒循環通
路に、高温側タービン式膨張機及び低温側タービン式膨
張機が相互直列に二段で配されている。これらのタービ
ン式膨張機の起動により、液化冷凍装置は常温から設計
点の温度まで次第に冷却されるが、この設計点に至るま
での起動時間はなるべく短縮することが好ましい。この
起動時間は、タービン式膨張機の発生する寒冷量Qが多
いほど短くなるが、この寒冷量Qは一般に次式で表され
る。
【0003】
【数1】Q=K1・Pi・√Ti・f(π) ここで、K1は定数、Piはタービン入口圧力、Tiは入
口温度、πは圧力比(=Pi/Pe)、Peはタービン出
口圧力、f(π)はπとともに増加する関数である。こ
の数1から明らかなように、寒冷量Qを急増させるに
は、タービン入口圧力Piを急増させればよい。しかし
ながら、このタービン入口圧力Piを過度に上昇させる
と、タービン式膨張機の回転数が異常に増大し、焼き付
き等のトラブルを起こすおそれがある。
【0004】そこで、特公平3−17062号公報で
は、高温側タービン式膨張機の入口温度に対応する低温
タービン入口圧力の制限値を予め設定しておき、この制
限値まで低温側タービン式膨張機の入口圧力を圧力制御
弁によって昇圧する動作と、この動作後、タービン式膨
張機の入口温度が平衡終端入口温度に達するまで圧力状
態を維持する動作とを交互に行うにしたものが示されて
いる。この構造によれば、上記圧力制御弁の制御によっ
て低温側タービン式膨張機の入口圧力を制御することに
より、低温側タービン式膨張機が過速度で回転するのを
防ぎながら、可及的速やかに液化冷凍装置の予冷を行う
ことが可能となる。しかも、より高温側の温度、すなわ
ち高温側タービン式膨張機の入口温度を監視することに
より、過速度に対する安全性をより向上させることがで
きるとともに、上記低温側タービン式膨張機の入口圧力
の制御によって、高温側タービン式膨張機の出口圧力を
も同時に制御できる利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように液化冷凍
装置に相互直列に配されるタービン式膨張機では、それ
ぞれのタービン流量が互いに等しくなるように膨張ター
ビンノズルが設計される。ここで、上記タービン流量G
は、タービンノズル面積をA(cm2)、入口圧力をP(g/c
m2abs)、入口温度をT(K)とすると、一般に次式で表さ
れる。
【0006】
【数2】G2=k・A2・P2/T 従って、両タービン式膨張機のタービン流量Gが等しい
とすると、高温側タービン式膨張機の入口圧力P1及び
入口温度P1と、低温側タービン式膨張機の入口圧力P
2及び入口温度T2との間には次のような関係が成立す
る。
【0007】
【数3】 (P2・√T1)/(P1・√T2)= const. ∴P1/P2=√T1/√T2≧1 ここで、上記公報に示す従来装置では、上記高温側ター
ビン式膨張機の入口温度T1に対応する低温側タービン
式膨張機の出口圧力P2の制限値を実験あるいは計算に
よって求め、この制限値に基づいて実際の制御を行って
いる。しかしながら、上記式における比√T1/√T2
は装置によっては大きく変動し易く、上記入口温度T1
に対応する上記出口圧力P2を一義的に決定するのは難
しい。例えば、上記タービン式膨張機が設置される液化
冷凍装置では、高温側の熱交換器における冷媒の体積流
量よりも低温側の熱交換器における冷媒の体積流量の方
が小さいため、一般には、この低温側の熱交換器に高温
側の熱交換器よりも小型で熱容量の小さいものが用いら
れるが、このような構成であると、予冷を開始してしば
らく時間が経過した時点で、高温側熱交換器に比べて低
温側熱交換器がより顕著に冷却されることとなり、上記
温度の比√T1/√T2は設計点における値よりも著し
く大きい点でピークを迎えることになる。これに伴って
圧力の比P1/P2が大きくなることにより、高温側タ
ービン式膨張機の入口圧力P1は低温側タービン式膨張
機の入口圧力P2よりも顕著に高くなる。従って、この
ピークを迎える時期に正確なタイミングで低温側タービ
ン式膨張機の入口圧力P2を抑制しないと、高温側ター
ビン式膨張機が過速度で駆動され、焼き付き等の不都合
が発生するおそれがあるが、このようなピーク時の温度
及び実際のピーク値を正確に予測することは難しい。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、高温
側、低温側双方のタービン式膨張機の過負荷運転を確実
に防ぎながら、可及的短時間でタービン式膨張機による
予冷を行うことができるタービン式膨張機の運転制御方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、相互直列に配
された二段の寒冷発生用タービン式膨張機の運転制御方
法において、高温側タービン式膨張機の入口温度と低温
側タービン式膨張機の入口温度と低温側タービン式膨張
機の入口もしくはこれより高温側の圧力とを検出し、上
記高温側タービン式膨張機の入口温度に基づいて上記検
出圧力の制限値を設定し、この制限値と実際の検出圧力
値とに基づいて高温側タービン式膨張機の入口圧力に関
係する第1目標値を演算すると同時に、上記高温側ター
ビン式膨張機の入口温度と上記低温側タービン式膨張機
の入口温度との大小関係に基づいて高温側タービン式膨
張機の入口圧力に関係する第2目標値を演算し、上記第
1目標値、第2目標値のうち高温タービンの入口圧力が
小さくなる方の目標値に基づいてこの入口圧力の制御を
行うものである。
【0010】また本発明は、上記方法を実施するための
装置であって、高温側タービン式膨張機の入口圧力を変
化させる圧力調節手段と、高温側タービン式膨張機の入
口温度を検出する高温タービン入口温度検出手段と、低
温側タービン式膨張機の入口もしくはこれよりも高温側
の圧力を検出する圧力検出手段と、低温側タービン式膨
張機の入口温度を検出する低温タービン入口温度検出手
段と、上記高温側タービン式膨張機の入口温度に基づい
て上記検出圧力の制限値を設定する制限値設定手段と、
この制限値設定手段で設定された制限値と上記圧力検出
手段による検出値とに基づいて高温側タービン式膨張機
の入口圧力に関係する第1目標値を演算する第1目標値
演算手段と、上記高温タービン入口温度検出手段で演算
された高温側タービン式膨張機の入口温度と低温タービ
ン入口温度検出手段で検出された低温側タービン式膨張
機の入口温度との大小関係に基づいて高温側タービン式
膨張機の入口圧力に関係する第2目標値を演算する第2
目標値演算手段と、上記第1目標値及び第2目標値のう
ち上記高温側タービン式膨張機の入口圧力が低くなる方
の目標値に基づいて上記圧力調節手段の作動制御を行う
圧力制御手段とを備えたものである。
【0011】
【作用】上記構成によれば、高温側タービン式膨張機の
入口温度T1による制限値に基づいて演算される第1目
標値に加え、高温側タービン式膨張機の入口温度T1と
低温側タービン式膨張機の入口温度T2との大小関係に
基づいて演算される第2目標値をも考慮して低温側ター
ビン式膨張機の入口圧力が制御されるので、高温側ター
ビン式膨張機の入口温度に対し低温側タービン式膨張機
の入口温度との大小関係に大きな変動が生じて高温側タ
ービン式膨張機の入口圧力と低温側タービン式膨張機の
入口圧力とが相対的に大きく変動しても、上記大小関係
に応じて高温側タービン式膨張機の入口圧力が抑えられ
ることにより、一方のタービン式膨張機の入口圧力が異
常に高まってこのタービン式膨張機に過負荷が生じるこ
とが未然に防がれる。
【0012】
【実施例】図2は、本発明装置を備えたヘリウム液化冷
凍装置を示したものである。なお、本発明では各タービ
ン式膨張機に導入される冷媒の種類及びタービン式膨張
機が設置される装置の種類を問わず、二段のタービン式
膨張機が直列に配される種々の装置について適用が可能
である。
【0013】図において、1はヘリウム容器、2は保冷
箱であり、ヘリウム容器1内には冷媒であるヘリウムが
収容され、保冷箱2内には低温側から順に5つの熱交換
器5,6,7,8,9が設置されている。保冷箱2の外
部には圧縮機10が設けられ、この圧縮機10の吐出側
が熱交換器9,8,7,6,5をこの順に通る高圧ライ
ン3を介してヘリウム容器1内に接続されるとともに、
このヘリウム容器1内が熱交換器5,6,7,8,9を
この順に通る低圧ライン4を介して圧縮機10の吸込み
側に接続されている。上記高圧ライン3において、熱交
換器5の出口側の位置にはJT弁14が設けられてい
る。
【0014】この高圧ライン3における上記熱交換器
8,9の間の位置と、低圧ライン4における熱交換器
5,6の間の位置とは、タービン通路13を介して接続
されている。このタービン通路13は熱交換器7を通っ
ており、この熱交換器7よりも高温側の位置には高温側
タービン式膨張機(以下、単に「高温タービン」と称す
る。)11が設けられ、熱交換器7よりも低温側の位置
には低温側タービン式膨張機(以下、単に「低温タービ
ン」と称する。)12が設けられている。従って、両タ
ービン11,12はタービン通路13に相互直列に配さ
れた状態となっている。
【0015】タービン通路13において、上記高圧ライ
ン3から高温タービン11に至るまでの部分には、高温
側から順に、高温タービン入口温度計16、タービン入
口弁(圧力制御手段)15、高温タービン入口圧力計2
1が設けられ、同タービン通路13において、上記熱交
換器7から低温タービン12に至るまでの部分には、高
温側から順に低温タービン入口温度計22及び低温ター
ビン入口圧力計17が設けられている。そして、上記高
温タービン入口温度計16、低温タービン入口温度計2
2及び低温タービン入口圧力計17の検出信号が制御器
30に入力されるとともに、この制御器30の出力する
制御信号によって上記タービン入口弁15の開度が制御
されるようになっている。
【0016】上記制御器30は、図1に示すように、低
温タービン入口圧力設定手段31、第1弁開度演算手段
(第1目標値演算手段)32a、第2弁開度演算手段
(第2目標値演算手段)32b、及びタービン入口弁開
度制御手段33を備えている。
【0017】低温タービン入口圧力設定手段31は、予
め定められたパターン、具体的には図3に示すような制
限値設定パターンに基づき、上記高温タービン入口温度
計16で検出された高温タービン11の入口温度T1に
対応する低温タービン入口圧力制限値P2set を設定す
るものである。図3において、Pd は設計点(すなわち
予冷完了後の通常使用状態における点)、一点鎖線41
は低温タービン入口圧力P2に対応する高温タービン入
口温度T1の平衡終端温度曲線、実線42は高温タービ
ン入口温度T1に対応する低温タービン入口圧力制限値
P2set を示す制限値曲線であり、この制限値曲線は、
使用前に装置を一度作動させた実験結果に基づいて設定
されている。具体的には、この実験により、高温タービ
ン入口温度にかかわらず低温タービン12の回転数が常
に一定値以下になるような低温タービン入口圧力が求め
られ、この入口圧力が低温タービン圧力制限値として設
定されている。
【0018】なお、この圧力制限値は理論式に基づいて
演算により定めるようにしてもよい。
【0019】第1弁開度演算手段32aは、上記低温タ
ービン入口圧力設定手段31で設定された圧力制限値P
2set に基づき、この圧力を低温タービン12の入口側
で得るためのタービン入口弁15の開度、すなわち第1
目標値である第1弁開度Vaを、一般的なPID制御則
に基づいて演算するものである。具体的に、第1弁開度
演算手段32aは、上記圧力制限値P2setに基づいて
図4(a)に示すような弁開度直線を設定するととも
に、この弁開度直線を利用して、上記低温タービン入口
圧力P2に基づき第1弁開度Vaを演算するように構成
されている。この実施例では、上記弁開度直線は上記圧
力制限値P2set に対応する第1弁開度Vaが50%に
なるような直線に設定される。
【0020】第2弁開度演算手段32bは、上記高温タ
ービン入口温度計16で検出された高温タービン入口温
度T1と、低温タービン入口温度計16で検出された低
温タービン入口温度T2との比T1/T2を演算すると
ともに、この比T1/T2に基づき、図4(b)に示す
ような演算パターン、すなわち通常のPID制御則に則
ったパターンで、第2目標値である第2弁開度Vbを演
算するものである。上記演算パターンは、図4(b)に
示すように、温度比T1/T2が大きくなるほど、換言
すれば圧力P1/P2が大きくなるほど、小さな弁開度
Vbが算出されるように設定されている。
【0021】タービン入口弁開度制御手段33は、上記
第1弁開度Va及び第2弁開度Vbのうち、小さい方の
弁開度を実際の弁開度として選択し、この弁開度に基づ
き、タービン入口弁15に制御信号を出力してその開度
制御を行うものである。
【0022】次に、この装置の作用を説明する。
【0023】まず、予冷開始時においては、ヘリウム容
器1内のヘリウムが熱交換器5〜9を通る低圧ライン4
を通じて圧縮機10に吸込まれる。この圧縮機10から
吐出されたヘリウムは、その一部がタービン通路13の
高温タービン11及び低温タービン12を順に通過して
上記低圧ライン4に供給され、残りのヘリウムは熱交換
器9〜5を通る高圧ライン3を通じてヘリウム容器1内
に戻される。
【0024】ここで、高温タービン11の入口温度T1
に関する検出信号と、低温タービン12の入口温度T2
及び入口圧力T2の検出信号は、それぞれ制御器30に
入力される。この制御器30では、低温タービン入口圧
力設定手段31により、高温タービン入口温度T1から
図3の制限値曲線42に基づいて低温タービン入口圧力
制限値P2setが設定され、この低温タービン入口圧力
制限値P2setと実際の検出圧力P2とから、第1弁開
度演算手段32aにより図4(a)に示す演算パターン
に基づいて第1弁開度Vaが演算される。これと同時
に、第2弁開度演算手段32bにより、高温タービン入
口温度T1及び低温タービン入口温度T2の比T1/T
2が演算され、この比T1/T2に基づいて第2弁開度
Vbが演算される。そして、これらの弁開度Va,Vb
のうち、小さい側の弁開度、すなわちより安全な側の弁
開度が実際の弁開度として選択され、この開度が得られ
るようにタービン入口弁開度制御手段33からタービン
入口弁15に制御信号が出力される。このような制御下
で装置が予冷されることにより、高温タービン入口温度
T1及び低温タービン入口圧力P2は図3の制限値曲線
42よりも低圧側の領域で移行しながら短時間で設計点
Pd に到達し、この到達後は、その温度圧力状態を維持
しながら定常運転が続けられる。
【0025】以上のように、この装置によれば、高温タ
ービン入口温度T1に基づいて低温タービン入口圧力P
2の制限値P2setを設定し、この圧力制限値P2setに
基づいて演算される第1弁開度Vaを考慮することによ
り、低温タービン12が過速度で駆動されるのを防ぐと
ともに、温度比T1/T2に基づいて演算される第2弁
開度Vbを考慮することにより、上記温度比T1/T2
の急激な上昇時に、低温タービン入口圧力P2に対する
高温タービン入口圧力P1が急激に上昇して高温タービ
ン11が過速度で駆動されるのを防ぐことができる。特
に、図2に示すような装置の場合、高温側の熱交換器9
等におけるヘリウムの体積流量に比べて低温側の熱交換
器5等の体積流量が小さいので、高温側の熱交換器9等
に比べて一般に低温側の熱交換器5等の方が小型で熱容
量の小さい構造となっており、このため、上記予冷時に
は低温側の熱交換器5等が高温側に比べて急激に冷却さ
れて温度比T1/T2が急増し、これに伴って入口圧力
比P1/P2が急増して高温タービン入口圧力P1が著
しく増大する点があるが、この時点においては、上記温
度比T1/T2の増加に伴ってより小さい第2弁開度V
bが演算されるので、この第2弁開度Vbに基づいてタ
ービン入口弁15の開度制御(すなわち圧力制御)が行
われることにより、高温タービン11の圧力P1が異常
に高まって高温タービン11が過負荷運転されることが
防がれる。
【0026】従って、この装置によれば、両タービン1
1,12の安全性を確保しながら、可及的速やかに装置
全体の予冷を進行させることができる効果がある。
【0027】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものでなく、例として次のような態様をとることも
可能である。
【0028】(1) 上記実施例では、第2弁開度Vbを演
算するためのパラメータとして温度の比T1/T2を用
いたものを示したが、本発明における第2目標値は、上
記比に限らず両温度T1,T2の大小関係に基づいて演
算すれば良く、例えば上記温度の平方根の比√T1/√
T2や逆数T2/T1に基づいて演算するようにしても
よい。いずれの場合も、上記大小関係が一定の範囲内に
収まるような第2目標値を演算することにより、本発明
の効果を得ることができる。
【0029】(2) 上記実施例では、高温タービン入口温
度T1に対応する低温タービン入口圧力制限値P2set
を予め設定しておき、この圧力制限値P2setと低温タ
ービン入口圧力計17による実際の検出圧力P2とに基
づいて第1弁開度Vaを演算することにより、低温ター
ビン12の安全性を確保するものを示したが、これに代
え、上記高温タービン入口温度T1に対応する高温ター
ビン入口圧力制限値P1set を予め設定しておき、この
圧力制限値P1setと高温タービン入口圧力計21の検
出圧力P1とに基づいて第1弁開度Vaを演算すること
により、高温タービン11の安全性を確保するようにし
てもよい。この場合、低温タービン入口温度T2と高温
タービン入口温度T1との比T2/T1が過大にならな
いように第2弁開度Vbを演算することにより、低温タ
ービン入口圧力P2が異常に高まるのを防ぐことがで
き、これによって低温タービン12の安全性も確保する
ことが可能である。すなわち、本発明における検出圧力
は、低温タービン12の入口もしくはこれよりも高温側
の圧力であればよい。
【0030】(3) 本発明において、第1目標値及び第2
目標値の演算要領は上記のような一般のPID制御則に
よるものに限らず、その他、種々の演算形式を適用する
ことが可能である。
【0031】(4) 本発明において、圧力制御手段は上記
のようなタービン入口弁15に限らず、その動作によっ
て高温タービン11の入口圧力を変化させることができ
るものであれば種々のものを用いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明は、高温タービン入
口温度T1に基づいて圧力制限値を設定し、この圧力制
限値と実際の圧力検出値とに基づいて高温タービン入口
圧力に関係する第1目標値を演算するのに加え、高温タ
ービン入口温度T1と低温タービン入口温度T2との大
小関係に基づいて第2目標値を演算し、両目標値のうち
安全側の目標値を選んでこれに基づき高温タービン入口
圧力の制御を行うようにしたものであるので、高温ター
ビン、低温タービン双方の過負荷運転を確実に防ぎなが
ら、可及的短時間で両タービンによる予冷を行うことが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるタービン式膨張機の
運転制御装置を示すブロック図である。
【図2】上記タービン式膨張機を備えた液化冷凍装置の
全体構成を示すフローシートである。
【図3】上記運転制御装置におけるタービン入口圧力設
定手段の制限値設定パターンを示すグラフである。
【図4】(a)は第1弁開度演算手段による第1弁開度
の演算パターンを示すグラフ、(b)は第2弁開度演算
手段による第2弁開度の演算パターンを示すグラフであ
る。
【符号の説明】
11 高温タービン(高温側タービン式膨張機) 12 低温タービン(低温側タービン式膨張機) 15 タービン入口弁(圧力調節手段) 16 高温タービン入口温度計(高温タービン入口温度
検出手段) 17 低温タービン入口圧力計(圧力検出手段) 22 低温タービン入口温度計(低温タービン入口温度
検出手段) 30 制御器 31 低温タービン入口圧力設定手段(制限値設定手
段) 32a 第1弁開度演算手段(第1目標値演算手段) 32b 第2弁開度演算手段(第2目標値演算手段) 33 タービン入口弁開度制御手段(圧力制御手段)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 9/06 F25B 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互直列に配された二段の寒冷発生用タ
    ービン式膨張機の運転制御方法において、高温側タービ
    ン式膨張機の入口温度と低温側タービン式膨張機の入口
    温度と低温側タービン式膨張機の入口もしくはこれより
    高温側の圧力とを検出し、上記高温側タービン式膨張機
    の入口温度に基づいて上記検出圧力の制限値を設定し、
    この制限値と実際の検出圧力値とに基づいて高温側ター
    ビン式膨張機の入口圧力に関係する第1目標値を演算す
    ると同時に、上記高温側タービン式膨張機の入口温度と
    上記低温側タービン式膨張機の入口温度との大小関係に
    基づいて高温側タービン式膨張機の入口圧力に関係する
    第2目標値を演算し、上記第1目標値、第2目標値のう
    ち高温タービンの入口圧力が小さくなる方の目標値に基
    づいてこの入口圧力の制御を行うことを特徴とするター
    ビン式膨張機の運転制御方法。
  2. 【請求項2】 相互直列に配された二段の寒冷発生用タ
    ービン式膨張機の運転制御装置において、高温側タービ
    ン式膨張機の入口圧力を変化させる圧力調節手段と、高
    温側タービン式膨張機の入口温度を検出する高温タービ
    ン入口温度検出手段と、低温側タービン式膨張機の入口
    もしくはこれよりも高温側の圧力を検出する圧力検出手
    段と、低温側タービン式膨張機の入口温度を検出する低
    温タービン入口温度検出手段と、上記高温側タービン式
    膨張機の入口温度に基づいて上記検出圧力の制限値を設
    定する制限値設定手段と、この制限値設定手段で設定さ
    れた制限値と上記圧力検出手段による検出値とに基づい
    て高温側タービン式膨張機の入口圧力に関係する第1目
    標値を演算する第1目標値演算手段と、上記高温タービ
    ン入口温度検出手段で演算された高温側タービン式膨張
    機の入口温度と低温タービン入口温度検出手段で検出さ
    れた低温側タービン式膨張機の入口温度との大小関係に
    基づいて高温側タービン式膨張機の入口圧力に関係する
    第2目標値を演算する第2目標値演算手段と、上記第1
    目標値、第2目標値のうち上記高温側タービン式膨張機
    の入口圧力が低くなる方の目標値に基づいて上記圧力調
    節手段の作動制御を行う圧力制御手段とを備えたことを
    特徴とするタービン式膨張機の運転制御装置。
JP9674592A 1992-04-16 1992-04-16 タービン式膨張機の運転制御方法及び装置 Expired - Fee Related JP2793074B2 (ja)

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