JPH0317062B2 - - Google Patents

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JPH0317062B2
JPH0317062B2 JP27375585A JP27375585A JPH0317062B2 JP H0317062 B2 JPH0317062 B2 JP H0317062B2 JP 27375585 A JP27375585 A JP 27375585A JP 27375585 A JP27375585 A JP 27375585A JP H0317062 B2 JPH0317062 B2 JP H0317062B2
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pressure
turbine
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temperature
stage turbine
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Sadao Sato
Yoshihiro Nakayama
Tetsuro Matsumoto
Koki Kakihara
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、タービン式膨張機の制御方法に関
し、特に直列二段のタービン式膨張機で寒冷を発
生するようにした循環回路を備えた電子制御ガス
液化冷凍装置の起動時におけるタービン式膨張機
の制御方法に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、直列二段のタービン式膨張機を用いて
寒冷を発生する基本的な循環回路は、第5図に示
すように、ヘリウムや水素などの冷媒容器51か
らコールドボツクス52内に配設された各熱交換
器53〜57を経由して供給された冷媒を圧縮機
58で加圧し、この加圧冷媒を前記熱交換器57
を経由して一段目と二段目のタービン式膨張機
(以下、タービンと略記する)61,62に供給
し、これらタービン61,62で冷媒に仕事をさ
せて膨張させ、自らの温度を降下させるように構
成されている。この温度降下と冷媒流量の積から
なる冷熱量が発生寒冷と称されている。なお、タ
ービンが得た仕事はタービン軸と直結する制御ブ
ロアまたは発電機など(図示せず)で系外に取り
出される。
この循環回路の運転を開始すと、上記寒冷によ
つて、この装置は常温から設計温度まで順次冷却
されるが、その間の起動時間はできるだけ短くす
るのが好ましい。
ところで、この装置が到達する平衡終端温度
は、供給される冷媒の圧力に対応して一義的に定
まり、それは圧力が高い程、低い温度に達する。
また、装置が平衡温度に達するまでの起動時間
は、タービンが発生する寒冷量に依存し、多いほ
ど短時間で済む。
この寒冷量Qは、 Q=K1・Pi・√・f(π) 〜(1)式 で与えられる。ここで、K1は定数、Piは入口圧
力、Tiは入口温度、f(π)はπの増加に従つて
増加する函数、πはタービン式膨張機の圧力比
(=Pi/Pe)、Peは出口圧力であり、Peはほぼ一
定である(なお、二台直列のときは低圧段の出口
圧力に相当する)。
上記(1)式から、Tiの高い時にPiやπを大きく
すればQが大となることが認められる。すなわ
ち、起動時間を短縮するには、寒冷量Qを増加す
べくタービン入口圧力Piを高くすればよい。
しかし、タービン式膨張機では温度の高い起動
の初期からタービン入口圧力を高くすると、設計
速度を超えるような高速度となつて不都合であ
る。すなわち、制御ブロアの消費動力Bは、 B=K2・γ・N3 〜(2)式 で与えられる。ここでK2は定数、γはブロア循
環ガスの比重量、Nはタービン・ブロア軸の回転
数である。
上記Qはブロワの吸収動力でもあるから、Q=
Bとすると、 N3=K3・(Pi・√/γ)・f(π) 〜(3)式 (但し、K3は定数) となり、TiやPi及びπ(=Pi/Pe)が高い程高速
になる。
しかるに、タービンには回転体の遠心力強度
や、軸受の流体動力学的な力による軸振動に基づ
く上限回転数が存在するので、設計速度を上回つ
て運転することは避けなければならない。そし
て、その危険が最も大きいのが上記の如く温度の
高い起動時である。
一方、装置が設計平衡温度に達している液化冷
凍運動中は危険が少なく、多少の回転変動も許容
できる。そのため、従来の液化冷凍装置では、一
般の原動機のような複雑高価なガバナなどの回転
数制御器は設置されておらず、圧力制御弁などを
手動装作することによつて起動するようになつて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記のように圧力制御弁を手動
操作して起動する場合には、わずかな圧力変化で
タービンの回転速度が大きく変化するために、回
転速度が設計速度を上回つて過速度状態となり、
タービンに損傷を生じ易いという問題を生じてい
る。また、逆にこれを防止するため、タービンの
入口圧力を過度に抑えながら昇圧していく操作マ
ニユアルが作成され、このマニユアルに従う操作
が行われる場合には、運動効率の低下した起動が
行われるために、起動時間がいたずらに長くなる
ものとなる。特に、前記した直列二段のタービン
式膨張機が介装された装置においては、各段毎に
それぞれ過速度状態を生じないようにする必要が
あるため、上記よりもさらに入口圧力を低くして
全体的な安全率を高めた起動時の操作が行われ、
この結果、さらに両タービン共に運転効率の低下
した状態で起動が行われるために、この場合にも
起動に長時間を必要とする等の問題を生じてい
る。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたも
のであつて、その目的は、特に直列二段式のター
ビン式膨張機において、過速度にならずに安定し
た起動をより短時間で行うことが可能であると共
に、さらに、そのための構成をより簡素になし得
るタービン式膨張機の制御方法を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明のタービン式膨張機の制御方法
は、寒冷を発生するための冷媒循環回路に介装さ
れた直列二段のタービン式膨張機の制御方法であ
つて、平衡状態に達した時点における一段目のタ
ービン式膨張機(以下、一段目タービンと略記す
る)の入口温度に対する二段目のタービン式膨張
機(以下、二段目タービンと略記する)の入口圧
力を示す平衡終端入口温度曲線と、タービンの許
容上限速度に対応する二段目タービンの入口圧力
を一段目タービンの入口温度に対して求めた許容
上限圧力曲線とから成る制御パターンを予め設定
し、二段目タービンの入口圧力が上記許容上限圧
力曲線上の圧力値に達するまで一段目タービンの
入口配管に介設されている圧力制御弁を開弁して
昇圧する制御と、上記許容上限圧力曲線上の圧力
値にほぼ達した後に、その圧力状態を、一段目タ
ービンの入口温度が上記平衡終端入口温度曲線上
の温度に達するまで保持する制御とを交互に繰返
すことを特徴としている。
〔作用〕
上記によれば、平衡状態における一段目タービ
ンの入口温度と二段目タービンの入口圧力との関
係は一義的に定まることから、これが予め求めら
れて平衡終端入口温度曲線として設定され、ま
た、一段目タービンの入口温度と二段目タービン
の許容入口圧力との関係も一義的に定まることか
ら、これも予め求められて許容上限圧力曲線とし
て設定される。そして、まず、二段目タービンの
入口圧力を許容上限圧力曲線上の圧力値まで昇圧
し、その圧力状態で保持する制御が行われる。こ
の圧力保持状態の間、冷却が進行して、平衡状
態、すなわち、一段目タービンの入口温度が平衡
終端入口温度曲線上の温度に達すると、この時の
一段目タービンの入口温度に対応する新たな許容
上限圧力に、上記二段目タービンの入口圧力をさ
らに上昇させる制御が行われ、この圧力状態でさ
らに冷却が行われる。このような制御が繰返され
ることにより、二段目タービンの入口圧力を許容
上限圧力曲線に略階段状に沿わせることで、許容
昇圧限の小さい方のタービンの回転速度を許容上
限速度に極力近づける制御を行いながら起動運転
が行われる。この結果、より運転効率の向上した
起動が行われるので、より短時間のうちに設計温
度に達することとなる。
なお、上記の圧力上昇制御は、一段目タービン
の入口配管に介設されている圧力制御弁を開弁す
ることによつて行われるが、圧力制御弁の任意の
開弁状態に対応して、その時の平衡終端温度状態
における各タービンの入口圧力、入口温度、圧力
比は一義的に決定され、解析または実測によつて
これらの値を得ることができる。この状態から圧
力制御弁を一気に開弁し、昇圧する操作は、各々
のタービンにおいては、昇圧前の平衡終端温度状
態における、入口温度一定のままに、入口圧力の
みが両タービンを流れる流量の連続条件を満足し
つつ、増加することを意味する。
本願に記載した(3)式と流量連続条件を用いる
と、平衡終端入口温度一定下での昇圧時の各ター
ビンの回転数が演算される。この演算により、い
ずれか一方のタービン(昇圧限の小さい方のター
ビン)が許容上限速度に到達する圧力制御弁の開
弁状態、すなわち、各タービンの入口圧力値が任
意の平衡終端温度状態に対応して一義的に決定で
きる。平衡終端温度状態における一段目タービン
の入口温度に対応して、上記の昇圧限の小さい方
のタービンの昇圧限圧力を演算し、これを二段目
タービンの入口圧力として表示して連ねた曲線が
許容上限圧力曲線である。
以上のように、平衡終端温度状態においても、
また、昇圧操作中においても、圧力制御弁の開弁
状態に応じて、各タービンの入口圧力ならびに入
口温度は、一義的な対応関係を示すため、両方の
入口圧力と入口温度を制御する必要はなく、任意
の一対の入口圧力と入口温度を制御すればよい。
このようにして得られる昇圧パターンに従つて圧
力制御弁を操作することにより、両タービン共に
安全な速度範囲内に保持されることとなる。
このように、上記では、両タービンが過速度を
生じない範囲で、タービン入口圧力を極力高く維
持した運転が行われ、運転効率が高められた起動
が行われる。この結果、高価で複雑なガバナなど
を必要とせずに、一段目タービンの入口温度、及
び二段目タービンの入口圧力の各検知器と、一段
目タービンの入口圧力を制御する圧力制御弁とを
設けるという簡単な機器の取付構造で、過速度に
ならずに安定した起動が行われると共に、起動時
間が短縮される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第4図に基
づいて説明する。第1図及び第2図において、液
体ヘリウム等の冷媒を収容した冷媒容器1から直
接あるいは熱負荷2を介して得られたガス冷媒
は、コールドボツクス3内に配設された各熱交換
器5〜9を通る吸込ライン4を経て圧縮機10に
供給される。この圧縮機10で圧縮された冷媒
は、前記熱交換器9を介して一段目のタービン式
膨張機(以下、一段目タービンと略記する)11
に入り、さらに前記熱交換器7を介して二段目の
タービン式膨張機(以下、二段目タービンと略記
する)12を経て前記吸込ライン4に還流して循
環する。また、前記熱交換器9を出た冷媒の一部
は、戻しライン13を通り、前記熱交換器8〜5
及びその出口端に設けられた制御弁14を経て前
記冷媒容器1に戻るように構成されている。
前記一段目タービン11の入口には圧力制御弁
15が配設され、さらにその手前に入口温度検知
器16が配設されている。また二段目タービン1
2の入口には入口圧力検知器17が配設されてい
る。前記入口温度検知器16と入口圧力検知器1
7の出力信号は、A/Dコンバータ19を介して
マイクロコンピユータ18に入力され、その出力
が前記圧力制御弁15のアクチユエータ15aに
入力されている。また、マイクロコンピユータ1
8の出力は、戻しライン13の出口端に配設され
た制御弁14及び圧縮機10に並列に介装された
容量制御弁20の各アクチユエータ14a,20
aにもそれぞれ入力されている。
前記マイクロコンピユータ18には、第3図a
に示すように起動時用の制御パターンが登録され
ている。この制御パターンは、二段目タービン入
口圧力に対する一段目タービン平衡終端入口温度
曲線(図中、a・c・eの各点を通る曲線)と、
許容昇圧限の小さい方のタービンの許容上限速度
に対応する二段目タービン入口圧力を一段目ター
ビン入口温度に対応させて求めた許容上限圧力曲
線(図中、b・d・fの各点を通る曲線)とから
成つている。これらは、タービン流量・熱交換器
温度効率などに応じて定まり、予め、計算、又は
実験により求められる。なお、第3図bには、一
段目タービン入口温度が平衡終端入口温度のと
き、前記(3)式から定まる許容昇圧限の小さい方の
タービンの速度曲線が、図中、a′・c′・e′点を通
る曲線にて示され、また、タービン許容上限速度
を示すラインが、図中、b′・d′・f′点を通る直線
にて示されている。
次に、上記のような制御パターンに基づいてマ
イクロコンピユータ18によりなされる起動時制
御の制御手順について説明する。
まず、起動開始時に、圧力−温度がa点で、熱
交換器がその時の圧力状態における平衡終端温度
にあり、また、回転速度−温度がa′点にあるとき
に、圧力制御弁15を開いて二段目タービン入口
圧力を一気にa点からb点の状態にする。熱交換
器の温度は初めのa点の値のままであるから、許
容昇圧限の小さい方のタービン速度は第3図bの
c′点ではなく、b′点に向かつて鉛直線をたどつて
増速されてb′点の許容上限速度になる。このよう
にタービン入口圧力を急激に上昇すると、タービ
ンが過速度運転される危険があるが、上記のよう
に、昇圧後の速度がタービンの許容上限速度内で
あるならば、一気に昇圧することができる。この
ためには、上記許容上限圧力曲線上の点、上記で
はb点を超えないように、昇圧制御は精度良く行
われることが必要である。
上記のように二段目タービン入口圧力をb点の
値まで昇圧した後はこの圧力状態で保持する。こ
の間に、タービンの発生冷熱によつて冷凍機内部
の熱交換器が冷却され、最終的に一段目タービン
入口温度はc点の平衡終端温度に到達し、また、
速度はc′点の値に低下する。このように、温度a
点から、二段目タービン入口圧力をa→bは一気
に、b→cは平衡に達するまで一定に保持するよ
うな制御でa→b→cに従う変化を生じさせ、次
いで同様に、c点から、c→d→eに従つて二段
目タービン入口圧力を制御し、以降これを繰り返
すことによつて最終の設計温度・圧力に到達させ
る。
上記制御パターンに基づく制御手順によれば、
タービン入口圧力を可能な限り高くとるとともに
平衡温度への到達の如何によつて制御しているの
で、半端な圧力で平衡温度以下への到達を目指し
て無駄な待ち時間を費やすことがなくなり、これ
により起動時間の短縮が図れる。なお、タービン
速度が第3図bのb′→d′→f′に従つて常に最大値
を保つように制御することは、冷凍機内部の熱交
換器5〜9の熱容量と冷却速度がそれぞれ異なる
ため、各段の温度が整次的に降下せず、例えば熱
交換器5の温度が一時的に熱交換器7の温度より
高くなるなどの不具合を生じる。このため、ター
ビン入口温度の不整定変動を伴うので、タービン
入口圧力を第3図aのb→d→fに沿つて連続的
に変化しようとしても上記のような変動の発生毎
に例えば圧力保持期間や圧力低下期間を適宜設け
ることが必要となつて、逆に、冷却時間を無駄に
消費する結果となる。
第4図aには、一段目タービン11の入口圧力
P1iに対する各タービン11,12の各入口にお
ける平衡終端温度T1i・T2iが示されている。これ
ら平衡終端温度T1i・T2iは、圧縮機10の吸込圧
P2eと吐出圧とを一定に保ち、一段目タービン1
1の入口圧力を圧力制御弁15によつて所定の圧
力P1iに保持し、この状態で各熱交換器5〜9が
冷却されてその熱交換量と流量が定常に達したと
きの温度であつて、上記入口圧力P1iの変化に対
応してそれぞれ求められる。この関数関係は、実
際の冷凍機を運転する実験によつて求められ、或
いは、冷凍機の構成要素の性能を用いて計算によ
つて求めることができる。
同図から、冷凍機の平衡終端温度状況において
は、圧力制御弁15により設定される一段目ター
ビン11の入口圧力P1iに対して、両タービン1
1,12の各入口温度T1iとT2iとは一組の唯一の
値として定まることが認められる。これにより、
一段目タービン11の入口圧力P1iが任意の値に
保持されている状態での平衡終端温度状況への到
達時点を、上記各タービン11,12の各入口温
度のいずれか一方のみを監視し、その検出温度を
その時の圧力状態での平衡終端温度と比較するこ
とで検出することができる。そこで、上記実施例
においては、一段目タービン11の入口温度を制
御対象として採用している。
一方、第4図bには、平衡終端温度状況におけ
る各タービン11,12での各圧力比π1(=P1i
P2i)、π2(=P2i/P2e)が一段目タービン入口圧力
P1iに対する関数として示されている。なお、P2i
は、平衡終端温度状況において結果として定まる
二段目タービン12の入口圧力である。
同図から、平衡終端温度状況において、一段目
タービン11の入口圧力P1iに対し、両タービン
11,12の各圧力比π1とπ2とは一組の唯一の値
として定まることが認められる。また、二段目タ
ービンの出口圧力P2eが圧縮機吸込圧力としてほ
ぼ一定であるため、各入口圧力P1iとP2iも一組の
値として定まる。これにより、一段目タービン1
1の入口圧力P1iをある値に設定してこれを維持
することは、平衡終端温度状況におけるタービン
12の入口圧力P2iを設定することに他ならず、
どちらか一方の制御を行えばよい。
しかるに、一段目タービン11での圧力比π1
は、入口圧力P1iを20%から100%に変化しても殆
ど変化せずほぼ一定である。他方、二段目タービ
ン12での圧力比π2は、一段目タービン入口圧力
P1iの推移に従つて、ほぼ直線状に増大している。
このように直線状に増大するということは、二段
目タービン出口圧力P2eは圧縮機10への戻り圧
力として常に一定であることによる。
一段目タービン11の入口温度は、二段目ター
ビン12の入口温度よりも高い状態で運転され
る。本願中の(3)式に示されるように、入口温度が
高いと、タービンの回転数は高くなり、危険速度
に近づくため、温度監視には、より高温の一段目
タービン11の入口温度を用いることで、過速度
に対する安全性が向上する。
一方、二段目タービン12の入口圧力を制御す
ることは、二段目タービン12の出口圧力が圧縮
機の吸込圧力としてほぼ一定であることから、二
段目タービン12の圧力比も同時に制御すること
を意味する。これが一段目タービン11の入口圧
力を制御する場合には、いずれのタービンの圧力
比も監視できない状態となる。タービンの圧力比
は、入口温度、圧力とともに(3)式に示されるよう
に、回転数を決定する重要な変数であり、また、
第4図bに示さるように、二段目タービン12の
圧力比は一段目タービン11よりも高い状態で運
転される。これらのことから、二段目タービン1
2の入口圧力を制御することにより、運転される
タービンに関する圧力の情報量も増え、また、過
速度に対する安全性も向上する。
なお、第4図bのように2台のタービン式膨張
機11,12の圧力比π1・π2が顕著に異なる理由
は、両タービン式膨張機はそれぞれの推力軸受負
荷容量の限界からそのタービンの入口と出口の差
圧をほぼ同一になすべく設計されているため、圧
力比としては高圧の一段目タービン11の圧力比
が著しく低くなる結果として現れるものである。
以上の結果、上記実施例では、一段目タービン
11の入口温度に対する二段目タービン12の入
口圧力を示す平衡終端入口温度曲線と、一段目タ
ービンの入口温度に対する二段目タービンの許容
上限圧力曲線とから成る制御パターンが設定さ
れ、この制御パターンに基づいて、前記と同様
に、圧力制御弁15を制御して一段目タービン1
1の入口圧力を自動的に制御しながら起動する運
転が行われる。これにより、両タービン11,1
2に過速度を生じさせずに極力タービン入口圧力
を高くした起動運転が行われ、この結果、高価で
複雑なガバナを採用することなく、1つの圧力制
御弁15によつて二台のタービン式膨張機11,
12の挙動を同時にかつ安定して安全に制御する
ことが可能となる。
〔発明の効果〕 本発明のタービン式膨張機の制御方法は、以上
のように、平衡状態に達した時点における一段目
タービンの入口温度に対する二段目タービンの入
口圧力を示す平衡終端入口温度曲線と、タービン
の許容上限速度に対応する二段目タービンの入口
圧力を一段目タービンの入口温度に対して求めた
許容上限圧力曲線とから成る制御パターンを予め
設定し、二段目タービンの入口圧力が上記許容上
限圧力曲線上の圧力値に達するまで一段目タービ
ンの入口配管に介設されている圧力制御弁を開弁
して昇圧する制御と、上記許容上限圧力曲線上の
圧力値にほぼ達した後に、その圧力状態を、一段
目タービンの入口温度が上記平衡終端入口温度曲
線上の温度に達するまで保持する制御とを交互に
繰返すものである。
これにより、両タービンが過速度を生じない範
囲で、タービン入口圧力を極力高く維持した起動
運転が行われ、これにより、起動時の運転効率が
高められる。この結果、過速度にならずに安定し
た起動をより短時間で行うことが可能となる。ま
た、高価で複雑なガバナなどを必要とせずに、一
段目タービンの入口温度、及び二段目タービンの
入口圧力の各検知器と、一段目タービンの入口圧
力を制御する圧力制御弁とを設けるという簡単な
機器の取付構造によつて構成することができ、構
成を簡素にし得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概略構成図、第2
図は制御部の要部構成図、第3図aはタービンの
入口温度と入口圧力の関係を示す制御特性図、第
3図bはタービンの入口温度と回転速度の関係を
示す制御特性図、第4図aはタービンの入口圧力
と平衡終端温度の関係を示す特性図、第4図bは
タービンの入口圧力とタービンの圧力比の関係を
示す特性図、第5図は従来例の基本構成を示す概
略図である。 10は圧縮機、11は一段目のタービン式膨張
機、12は二段目のタービン式膨張機、15は圧
力制御弁、16は入口温度検知器、17は入口圧
力検知器、18はマイクロコンピユータである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 寒冷を発生するための冷媒循環回路に介装さ
    れた直列二段のタービン式膨張機の制御方法にお
    いて、 平衡状態に達した時点における一段目のタービ
    ン式膨張機の入口温度に対する二段目のタービン
    式膨張機の入口圧力を示す平衡終端入口温度曲線
    と、タービン式膨張機の許容上限速度に対応する
    二段目のタービン式膨張機の入口圧力を一段目の
    タービン式膨張機の入口温度に対して求めた許容
    上限圧力曲線とから成る制御パターンを予め設定
    し、 二段目のタービン式膨張機の入口圧力が上記許
    容上限圧力曲線上の圧力値に達するまで一段目の
    タービン式膨張機の入口配管に介設されている圧
    力制御弁を開弁して昇圧する制御と、上記許容上
    限圧力曲線上の圧力値にほぼ達した後に、その圧
    力状態を、一段目のタービン式膨張機の入口温度
    が上記平衡終端入口温度曲線上の温度に達するま
    で保持する制御とを交互に繰返すことを特徴とす
    るタービン式膨張機の制御方法。
JP27375585A 1985-12-05 1985-12-05 タ−ビン式膨張機の制御方法 Granted JPS62134462A (ja)

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JPS62134462A JPS62134462A (ja) 1987-06-17
JPH0317062B2 true JPH0317062B2 (ja) 1991-03-07

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