JP2792161B2 - 燃料噴射ノズル - Google Patents

燃料噴射ノズル

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JP2792161B2 JP1304753A JP30475389A JP2792161B2 JP 2792161 B2 JP2792161 B2 JP 2792161B2 JP 1304753 A JP1304753 A JP 1304753A JP 30475389 A JP30475389 A JP 30475389A JP 2792161 B2 JP2792161 B2 JP 2792161B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ディーゼル機関用等の燃料噴射ノズルに関
する。
〈従来の技術〉 ディーゼル機関用の燃料噴射ノズルとしては、例えば
第4図に示すようなものがある(実開昭62−18371号公
報等参照)。
その、概要を説明すると、先端部に複数の噴孔1aが形
成された筒状のノズルチップ1内に、針弁2が基端部を
摺動自由に収納されている。
前記ノズルチップ1の他端面にはリフト規制プレート
3を介してノズルホルダ4が接合され、これら部材は、
リテーナ5により一体結合されている。
前記ノズルホルダ4内部には、スプリング6が収納さ
れ、該スプリング6に両端はバネ受け7,8に着座し、針
弁2側のバネ受け7と針弁2のリフト規制プレート3を
貫通して形成された凹部端面とが接触し、スプリング6
の圧縮力により、針弁2を閉弁方向に付勢している。
図示しない燃料噴射ポンプから圧送された燃料は、ノ
ズルホルダ4,リフト規制プレート3,ノズルチップ1に形
成された通路9を介してノズルチップ1と針弁2との周
面間に形成される燃料溜まりに導かれて針弁2の段付の
受圧面2aに作用し、該燃料圧力がスプリング6の設定圧
力以上に達すると、針弁2を押し上げて先端のシート部
2bをノズルチップ1のシート面から離して噴孔1aから燃
料を噴射させる。尚、針弁2の最大リフト量は、リフト
規制プレート3と針弁2との初期間隙lである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来の燃料噴射ノズルにあ
っては、バネ受けと針弁との接点が針弁の摺動部の外方
にある構造となっていたため、第5図に示すようにスプ
リングの曲がり、リフト規制プレートやノズルホルダ等
の精度により針弁をバネ受けが真直方向に付勢できない
場合には、摺動部の一端側を支点とする回転力が作用し
て針弁が摺動部とノズルチップとのクリアランスc分斜
めに傾いてしまう。その結果、針弁シート部が(クリア
ランスc/摺動部長L1)×(摺動部中心〜シート部2bの長
さL2)分だけ偏心してしまい、各噴孔の噴霧形状バラツ
キやシート不良を引き起こすという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたも
ので、バネ受けとスプリングとの接点部構造の改良によ
り、上記問題点を解決した燃料噴射ノズルを提供するこ
とを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため本発明は、針弁とバネ受けとの接点を、針弁
の中心軸上でかつ針弁の摺動部の内側に設定した構成と
する。
〈作用〉 針弁をバネ受けが真直方向に付勢できない場合でも、
針弁とバネ受けとの接点が針弁の中心軸上でかつ針弁の
摺動部内側にあるため、摺動部は一側へ押しつけられる
だけで、摺動部を傾かせる回転力は発生せず、針弁は摺
動部とノズルチップとのクリアランス分偏心するだけで
済む。
〈実施例〉 以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1実施例の構成を示す第1図において、針弁とバネ
受け以外の構成については、第4図に示した従来例と同
一であり、同一符号を付し、説明を省略する。
針弁11には、ノズルチップ1との摺動部11aのスプリ
ング6側の端面から、摺動部11aの略中心位置まで、中
心軸に沿って延びるガイド孔11bを形成する。該ガイド
孔11bの底面は半球状に形成される。
一方、バネ受け12には、針弁11側の底面の中心部から
針弁11方向に突出する突起12aを形成し、該突起12aを前
記針弁11のガイド孔11bに挿入し、半球状の先端面を前
記ガイド孔11bの底面と点接触させる。
即ち、針弁11とバネ受け12との接点Sが、針弁11の中
心軸上で針弁11の中心軸上でかつ針弁11の摺動部11aの
内側に設定される。
かかる構成とすれば、第2図に示すようにスプリング
6の曲がり,リフト規制プレート3,ノズルホルダ4,バネ
受け8,12の精度バラツキ等によってバネ受け12が傾き、
針弁11が真直に付勢されず、斜め方向に付勢された場合
でも、針弁11とバネ受け12との接点が、針弁11の摺動部
11aの内側中心部に位置するため針弁11を斜めに回転さ
せる回転力が発生しない。
即ち、針弁11への付勢力が斜めに作用するときには、
摺動部11aは、軸直角方向に生じる分力の方向に一側全
体が押しつけられるので、針弁11の偏心量は摺動部11a
とノズルチップ1とのクリアランスc分のみとなり、従
来例に比較しL1/L2倍に減少させることができる。
尚、針弁11とバネ受け12との接点Sは、摺動部11aの
中心(L1/2)に位置させるのが、最適であるが(前記分
力発生時に摺動部一側が軸方向均一に押しつけられ、安
定性が最も高い)、工数コストと効果との関係から、そ
れよりスプリング6寄りに設定してもよい。
また、本実施例では、1つのスプリング6を有する燃
料噴射ノズルの例を挙げたが、これに限らず2スプリン
グノズル,セントラルプランジャ付ノズルにも同様に適
用できることはいうまでもない。
第3図は、別の実施例を示し、第1実施例同様針弁21
の摺動部中心部近傍まで設けたガイド孔21aの開口端部2
1bを六角形状とし、六角レンチを用いて、針弁21の外部
からの回転,引き出しが行えるようにしたものである。
尚、必要に応じ六角以外の多角形,楕円等としてもよ
い。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、針弁とバネ受け
との接点を針弁の中心軸上でかつ針弁の摺動部の内側に
設定した構成としたため、摺動部の傾きが抑制されて針
弁先端部の偏心量を針弁とノズルチップとのクリアラン
ス以下に低減でき、以て、噴霧の噴孔毎の形状バラツキ
やシート不良が減少し、引いては排気エミッション,騒
音の低減、出力向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の構成を示す縦断面図、第
2図は、同上実施例に係る燃料噴射ノズルの針弁の偏心
量を説明するための縦断面図、第3図は、本発明の別の
実施例を示す要部縦断面図、第4図は、従来例に係る燃
料噴射ノズルの構成を示す縦断面図、第5図は、同上従
来例に係る燃料噴射ノズルの針弁の偏心量を説明するた
めの縦断面図である。 1……ノズルチップ、6……スプリング、11,21……針
弁、11a……摺動部、11b,21a……ガイド孔、12……バネ
受け、12a……突起、S……接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 61/10 F02M 61/12 F02M 61/16 F02M 61/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部に噴孔が形成された筒状のノズルチ
    ップと、該ノズルチップ内に軸方向の一部が摺動自由に
    収納され、該摺動部から離れた先端部が前記噴孔を開閉
    自由な針弁と、該針弁をバネ受けを介して閉弁方向に押
    圧付勢するスプリングとを含んで構成される燃料噴射ノ
    ズルにおいて、前記針弁とバネ受けとの接点を、針弁の
    中心軸上でかつ針弁の摺動部内側に設定したことを特徴
    とする燃料噴射ノズル。
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