JP2791551B2 - 円筒内面走査型画像記録装置 - Google Patents

円筒内面走査型画像記録装置

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JP2791551B2
JP2791551B2 JP15306096A JP15306096A JP2791551B2 JP 2791551 B2 JP2791551 B2 JP 2791551B2 JP 15306096 A JP15306096 A JP 15306096A JP 15306096 A JP15306096 A JP 15306096A JP 2791551 B2 JP2791551 B2 JP 2791551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒部材の内面に
保持された記録媒体、例えば感光材料上に光ビームを走
査することにより、画像を記録する円筒内面走査型画像
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、円筒内面走査型画像記録装置とし
ては、内面に感光材料を保持するドラムを備え、レーザ
光源から発して変調された光ビームを、光偏向器でドラ
ム内面に向けて照射し、それと共に、その光偏向器をド
ラムの中心軸を中心として回転させて、ドラム内面に保
持された感光材料を走査するものが知られている。
【0003】こうした円筒内面走査型画像記録装置に使
用される光偏向器は、例えば、45度に傾けた反射鏡
(以下、傾斜ミラーと呼ぶ)が用いられる。即ち、変調
されて送られてくる光ビームを、傾斜ミラーにより入射
方向に対して垂直に反射して、ドラム内面の感光材料に
送ると共に、その傾斜ミラーをドラムの中心軸を軸とし
て回転させる。こうしてドラム内面に保持された感光材
料を走査する。
【0004】また、特開昭63−158580号公報に
は、前記傾斜ミラーによる面倒れを補正するため、傾斜
ミラーに代えて、ペンタプリズムを使用する円筒内面走
査型画像記録装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来の円筒内面走査型画像記録装置では、複数の光ビーム
を用いて走査することにより、1本の光ビームを用いた
場合に比べて、画像の記録速度を向上しようという試み
がなされている。
【0006】しかしながら、前述した円筒内面走査型画
像記録装置では、図18に示すように、傾斜ミラーA1
に複数の光ビームA2,A3,A4を並列状に入射した
場合、その傾斜ミラーA1によって反射されて照射され
るドラムA5内面のスポット列が、傾斜ミラーA1の回
転位置で変化する現象、即ち、スポット列を構成する各
光ビームのスポットの配列が変化し、さらには、各スポ
ットの配列順序が、光ビームA2,A3,A4から光ビ
ームA4,A3,A2というように反転するといった現
象が生じる。このために、ドラム内面の感光材料上に形
成される複数光ビームによる走査線は互いに一定の間隔
を保持した経路をとらない。その結果、複数の光ビーム
を用いた画像記録を行なうことができないという問題点
があった。
【0007】この問題点は、傾斜ミラーA1に代えてペ
ンタプリズムを使用した場合にも同様に発生する。本発
明の円筒内面走査型画像記録装置は、こうした問題点に
鑑みてなされたもので、走査時における複数の光ビーム
によるドラム内面のスポット配列の変化を解消すること
により、複数の光ビームによる画像記録を可能とするこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題を解決するためになされた第1の発明の円筒内
面走査型画像記録装置は、円筒部材の内面を光ビームで
走査することにより、前記内面に設けられた記録媒体を
露光して画像記録を行なう円筒内面走査型画像記録装置
であって、互いに回転方向が逆回りの2本の円偏光の光
ビームを、互いの主光線を一致させた合成光ビームとし
て、前記円筒部材の中心軸方向に出力する光ビーム出力
手段と、前記光ビーム出力手段から出力される前記合成
光ビームを互いに直交偏光の対をなし、かつ所定の角度
を有するp偏光光ビームとs偏光光ビームとに分離する
合成光ビーム分離手段と、前記分離されたp偏光光ビー
ムとs偏光光ビームとを前記円筒部材の内面に向けて偏
向する反射部材と、前記合成光ビーム分離手段および前
記反射部材を前記円筒部材の中心軸を軸として一体回転
させる走査手段とを備える。
【0009】この円筒内面走査型画像記録装置によれ
ば、光ビーム出力手段によって、偏光状態が円偏光であ
って、その偏光の回転方向が右回りと左回り(本明細書
において「互いの回転方向が逆回り」という)である2
本の円偏光の光ビームを、互いの主光線を一致させた合
成光ビームとして出力し、合成光ビーム分離手段によっ
て、その合成光ビームをp偏光光ビームとs偏光光ビー
ムとに分離して、その後、その分離されたp偏光光ビー
ムとs偏光光ビームとを、反射部材によって円筒部材の
内面に向けて偏向する。この光ビームの分離、偏向の
際、走査手段によって、合成光ビーム分離手段と反射部
材とを円筒部材の中心軸を軸として一体回転させる。
【0010】したがって、光ビーム出力手段から入射す
るみかけ上1本の合成光ビームを、走査手段により一体
的に回転する合成光ビーム分離手段と反射部材により分
離・偏向している。このため、合成光ビーム分離手段に
より分離された2本の光ビームの進行方向は、反射部材
の回転角度位置が変化した場合においても、反射部材か
ら見て変化がないことから、両光ビームによって照射さ
れる円筒部材の内面のスポット配列は、走査位置によっ
て変化することがない。この結果、複数チャンネルの光
ビームによる画像記録を行なうことができる。
【0011】上記第1の発明の構成において、前記反射
部材は、一定の交角で配設された2枚の反射面を備える
構成としてもよい。
【0012】この構成によれば、一定の交角で配設され
た2枚の反射面で反射される光線のふれ角は一定である
という幾何光学的性質により、走査手段による回転軸が
ぶれても、分離された2本の光ビームの出射方向を一定
に保つことができる。即ち、いわゆる面倒れに起因する
「出射方向の変化」という悪影響を除去する(以下、単
に面倒れを補正すると呼ぶ)ことができる。
【0013】さらに、上記の構成において、合成光ビー
ム分離手段は、1/4波長板と、ウォラストンプリズム
とを備える構成とすることが好ましい。
【0014】同じく上述の課題を解決するためになされ
た第2の発明の円筒内面走査型画像記録装置は、円筒部
材の内面を光ビームで走査することにより、前記内面に
設けられた記録媒体を露光して画像記録を行なう円筒内
面走査型画像記録装置であって、互いに回転方向が逆回
りの2本の円偏光の光ビームを、互いの主光線を一致さ
せた合成光ビームとして、前記円筒部材の中心軸方向に
出力する光ビーム出力手段と、前記光ビーム出力手段か
ら出力される前記合成光ビームを前記円筒部材の内面に
向けて偏向する反射部材と、前記反射部材で偏向された
合成光ビームを互いに直交偏光の対をなし、かつ所定の
角度を有するp偏光光ビームとs偏光光ビームとに分離
する合成光ビーム分離手段と、前記合成光ビーム分離手
段および前記反射部材を前記円筒部材の中心軸を軸とし
て一体回転させる走査手段とを備える。
【0015】この円筒内面走査型画像記録装置によれ
ば、光ビーム出力手段によって、偏光状態が円偏光であ
って互いの回転方向が逆回りである2本の円偏光の光ビ
ームを、互いの主光線を一致させた合成光ビームとして
出力し、反射部材によって、その合成光ビームを円筒部
材の内面に向けて偏向する。さらに、合成光ビーム分離
手段によって、その合成光ビームをp偏光光ビームとs
偏光光ビームとに分離するとともに、走査手段によっ
て、反射手段と合成光ビーム分離手段とを円筒部材の中
心軸を軸として一体回転させる。
【0016】したがって、光ビーム出力手段から入射す
るみかけ上1本の合成光ビームを、走査手段により一体
的に回転する反射部材と合成光ビーム分離手段により偏
向・分離している。このため、反射部材にはみかけ上1
本の光ビームが入射されるに過ぎないために、円筒部材
の内面のスポット配列は、走査位置によって変化するこ
とがない。この結果、複数チャンネルの光ビームによる
画像記録を行なうことができる。
【0017】上記第2の発明の構成において、前記反射
部材は、一定の交角で配設された2枚の反射面を備える
構成としてもよい。
【0018】この構成によれば、一定の交角で配設され
た2枚の反射面で反射される光線のふれ角は一定である
という幾何光学的性質により、走査手段による回転軸が
ぶれても、分離された2本の光ビームの出射方向を一定
に保つことができ、いわゆる面倒れの補正を図ることが
できる。
【0019】さらに、上記の構成において、合成光ビー
ム分離手段は、1/4波長板と、ウォラストンプリズム
とを備える構成とすることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、以上説明したこの発明の実
施の形態を実施例に基づき説明する。なお、本願発明者
はこの発明に関連する別発明を同時期に発明しているこ
とから、この別発明を参考例としてまず説明する。
【0021】図1は、参考例としての円筒内面走査型画
像記録装置の要部を示す模式図、図2は、その円筒内面
走査型画像記録装置の要部の斜視図、図3は、その円筒
内面走査型画像記録装置の構成を制御系の構成と共に示
す概略構成図である。なお、これらの図においては、理
解を容易とするため、光ビーム径を誇張して記載してい
る。
【0022】これら図に示すように、円筒内面走査型画
像記録装置100は、円筒形状で内面に感光材料110
を保持するドラム120と、そのドラム120の内部に
配置された光偏向器200と、光偏向器200へ光ビー
ムを送る光ビーム出力手段としての光ビーム出力部21
2と、光ビームの進行方向、即ちドラム120の軸方向
に光偏向器200を往復運動させる往復機構213(図
2,図3)とを備える。
【0023】光ビーム出力部212は、レーザ光源21
8,ハーフプリズム220,第1の変調器(例えば、A
OM)221,第2の変調器222,第1の反射板22
3,1/2波長板224,偏光ビームスプリッタ22
5,第2の反射板226,1/4波長板227およびビ
ームエキスパンダ228とから構成されており、以下の
ように作用する。なお、レーザ光源218は、例えば、
アルゴンレーザ、ヘリウムネオンレーザ、半導体レーザ
等であり、直線偏光(この参考例の場合、p偏光)の光
ビームを出射する。
【0024】まず、レーザ光源218から出射されたp
偏光の光ビームをハーフプリズム220で二方向に分割
し、一方の光ビーム(第1光ビームB1)を第1変調器
221で、他方の光ビーム(第2光ビームB2)を第2
変調器222で、ドラム内面の感光材料110に記録さ
れるべき画像に応じてそれぞれオン/オフ制御する。例
えば、感光材料110上において、記録を行なうべき画
素では光ビームをオンにして露光し、記録を行なわない
画素では光ビームをオフにする。第1光ビームB1は、
その後、反射板223で反射され、1/2波長板224
でp偏光の光ビームからs偏光の光ビームに変換され
て、偏光ビームスプリッタ225に送られる。一方、第
2光ビームB2は、第2変調器222で変調された後、
反射板226で反射され、p偏光の状態のまま偏光ビー
ムスプリッタ225に送られる。
【0025】偏光ビームスプリッタ225は、直交偏光
の対をなすp偏光とs偏光との両光ビームB1,B2を
受けて、光軸が一致する見かけ上1本の合成光ビームを
生成する。すなわち、偏光ビームスプリッタ225は、
その偏光膜において、p偏光の光ビームのほぼ全量を透
過し、s偏光の光ビームのほぼ全量を反射するため、p
偏光の光ビームB2とs偏光の光ビームB1とを、図1
に示すように、互いに直交する方向から偏光ビームスプ
リッタ225に入射することにより、これらの光ビーム
B1,B2を、それらの主光線が一致する見かけ上1本
の合成光ビームとすることができる。この合成光ビーム
は、1/4波長板227とビームエキスパンダ228と
を通過した後に、光偏向器200に入射する。
【0026】1/4波長板227は、入射される合成光
ビームにおける直線偏光の光ビームB1,B2の偏光面
と1/4波長板227の進相軸とのなす角度が共に45
度になるように、その配置が定められている。この結
果、p偏光の光ビームB2が左回りの円偏光の光ビーム
に、s偏光の光ビームB1が右回りの円偏光の光ビーム
に変換される。本例の場合、p偏光の光ビームとs偏光
の光ビームとの合成光である合成光ビームが、1/4波
長板227に入射されるので、その通過光は、右回りの
円偏光の光ビームと左回りの円偏光の光ビームとが合成
された合成光ビームCBになる。なお、円偏光の回転方
向は、円偏光の光ビームを迎える方向(進行方向と逆の
方向)から見た場合の電気ベクトルの回転方向である。
また、上記1/4波長板227は、偏光ビームスプリッ
タ225と光偏向器200との間の光路中であれば、任
意の位置に配設することが可能である。
【0027】1/4波長板227を通過した光ビーム
は、ビームエキスパンダ228により、比較的大口径の
ビームに変換され、光偏向器200の方向に向かう。即
ち、光ビーム出力部212によれば、2チャンネル分の
変調光ビームが合成された合成光ビームCBが出力され
ることになるが、この2チャンネル分の変調光ビームの
一つである第1光ビームB1は、右回りの円偏光の光ビ
ームで、他方の第2光ビームB2は、左回りの円偏光の
光ビームであり、両光ビームB1,B2は、互いの光軸
を一致させて、見かけ上1本のビームになるように合成
されている。その後、その合成光ビームCBは、光偏向
器200の前面に配設され、光ビームをドラム120の
内面に保持された感光材料110上に結像させるための
フォーカシングレンズ229を介して、光偏向器200
に送られる。
【0028】光偏向器200においては、第1の1/4
波長板202,偏光ビームスプリッタ203,第2の1
/4波長板204および第1の反射板205が、光ビー
ムの入射方向(図中、y方向)に順に配設されている。
さらに、偏光ビームスプリッタ203からみて入射光ビ
ームの進行方向と90度転換する方向(図中、−z方
向)に、第3の1/4波長板206および第2の反射板
207が順に配設されている。なお、第2の反射板20
7は、その反射面の法線方向と偏光ビームスプリッタ2
03からの光ビームの主光線とが微小な角度をなすよう
に傾けて配設されている。実際には、偏光ビームスプリ
ッタ203の表面に、前述した各光学素子202,20
4,205,206,207を光硬化性樹脂等により接
着・固定し(図2,図3)、アルミ製の箱体231(図
3)で外側を覆うようにして作成されている。また、こ
の光偏向器200のy方向側には、主走査モータ230
が設けられており、その箱体231に主走査モータ23
0の回転軸が連結され、主走査モータ230の駆動力を
受けて、光偏向器200は、合成光ビームCBの主光線
を軸Lとして一体的に回転する。
【0029】こうした構成の光偏向器200には、光ビ
ーム出力部212から出力された合成光ビームCBが入
射されることになるが、この合成光ビームCBは、前述
したように、見かけ上1本のビームに合成された右回り
の円偏光の第1光ビームB1と左回りの円偏光の第2光
ビームB2とから成る。こうした光ビームB1,B2が
どの様に各光学素子を通って外部に出射されるかを、図
4(光偏向器200における光路を示す斜視図)および
図1を用いて、次に詳しく説明する。なお、図1の光偏
向器200内部にあっては、第1光ビームB1と第2光
ビームB2との光路を、説明のために主光線のみをずら
して描いている。
【0030】これら図に示すように、入射光ビームB
1,B2は、まず、第1の1/4波長板202を通過し
て、その1/4波長板202の進相軸に対して各々45
度の偏光面をもつ直線偏光の光ビームに変換される。こ
こでは、入射光ビームが、右回りの円偏光であれば、p
偏光の光ビームが得られるように、進相軸の方向を定め
て第1の1/4波長板202は配設されている。したが
って、右回りの円偏光である第1光ビームB1は、p偏
光の光ビームに変換され、一方、左回りの円偏光である
第2光ビームB2は、s偏光の光ビームに変換される。
【0031】次いで、両光ビームB1,B2は、偏光ビ
ームスプリッタ203に入射される。偏光ビームスプリ
ッタ203は、p偏光の光ビームに対してはほぼ全光量
を透過し、s偏光の光ビームに対してはほぼ全光量を反
射する。第1の1/4波長板202を通過した第1光ビ
ームB1は、p偏光の光ビームであるから、偏光ビーム
スプリッタ203をそのまま透過し、第2の1/4波長
板204にほぼ全光量入射される。
【0032】第2の1/4波長板204は、p偏光の光
ビームを左回りの円偏光の光ビームに変換するように進
相軸の方向が定められて配設されており、偏光ビームス
プリッタ203を透過したp偏光の第1光ビームB1を
左回りの円偏光の光ビームに変換する。次いで、第1光
ビームB1は、第1の反射板205にて反射され、進行
方向がy方向から−y方向に180度転換される。な
お、この反射によって、第1光ビームB1は光ビームを
迎える方向から見て左回りの円偏光の光ビームから右回
りの円偏光の光ビームとなり、再び第2の1/4波長板
204に入射される。
【0033】右回りの円偏光となった第1光ビームB1
は、第2の1/4波長板204を通過すると、s偏光の
光ビームとなり、再び、偏光ビームスプリッタ203に
入射することになる。偏光ビームスプリッタ203は、
前述したようにs偏光の光ビームを反射することから、
入射された第1光ビームB1は反射されて、その進行方
向が90度転換され、図中z方向に出射される。一方、
第1の1/4波長板202を通過した第2光ビームB2
は、s偏光の光ビームであるから、偏光ビームスプリッ
タ203により、第3の1/4波長板206の方向(図
中、−z方向)に反射される。次いで、第2光ビームB
2は、第3の1/4波長板206に入射される。
【0034】第3の1/4波長板206は、s偏光の光
ビームを左回りの円偏光の光ビームに変換するように進
相軸の方向が定められて配設されており、偏光ビームス
プリッタ203で反射されたs偏光の第2光ビームB2
を左回りの円偏光の光ビームに変換する。次いで、第2
光ビームB2は、第2の反射板207にて反射され、図
中z方向に進行する。なお、この反射によって、第2光
ビームB2は光ビームを抑える方向から見て左回りの円
偏光の光ビームから右回りの円偏光の光ビームとなり、
再び第3の1/4波長板206に入射される。
【0035】右回りの円偏光となったその第2光ビーム
B2は、第3の1/4波長板206を通過すると、p偏
光の光ビームとなり、再び、偏光ビームスプリッタ20
3に入射されることになる。偏光ビームスプリッタ20
3は、前述したようにp偏光の光ビームを透過すること
から、第2光ビームB2は、そのままz方向に出射され
る。
【0036】なお、第2の反射板207が前述したよう
に微小角だけ傾斜していることから、第2光ビームB2
は、z方向に対して微小な角度だけずれた方向に出射さ
れる。その結果、両光ビームB1,B2の出射方向には
微小な角度のずれが生じるため、両光ビームB1,B2
は分離した状態で外部、即ち、ドラム内面の感光材料1
10に出射される。
【0037】ここで、出射される両光ビームB1,B2
は、s偏光とp偏光というように、偏光面が互いに直交
している状態が維持される。このため、従来、隣接する
走査線の間が白抜けになる状態(走査われ)を防止する
ことを目的としてマルチの出射光ビームを一部重なるよ
うにした場合に、図5(a)に示すように、干渉が生じ
てビーム形状がくずれることがあったが、この参考例に
おいては、出射される両光ビームB1,B2は、その偏
向方向にかかわらず、互いに直交偏光の対をなすことと
なるため、これらを一部重なるようにしても、図5
(b)に示すように、干渉が生じない。
【0038】光偏向器200は、往復機構213によ
り、ドラム120内をその軸方向に往復運動するが、こ
うした往復機構213の構成について、次に説明する。
なお、光偏向器200の下方には、載置台232(図
2,図3)が設けられており、フォーカシングレンズ2
29と、光偏向器200が連結された主走査モータ23
0とが、載置台232上に載置されている。
【0039】往復機構213は、ボールネジ機構であ
り、螺旋ねじが切られている1本のねじ棒300と2本
の案内棒301,302とを備えており、これらは入射
光ビームの進行方向に平行に配設されている。ねじ棒3
00には、載置台232の第1支持脚304が螺合され
ると共に、その端部に、副走査モータ303の回転軸が
連結されている。また、ねじ棒300は、載置台232
の第2支持脚305を貫通している。なお、両支持脚3
04,305には、案内棒301,302も貫通されて
いる。こうした構成により、副走査モータ303を駆動
することで、ねじ棒300が回転し、ねじ棒300によ
り第1支持脚304、ひいては載置台232が、案内棒
301、302によって案内されて移動する。なお、第
1支持脚304の下端には磁石片306が接着されてお
り、この磁石片306とスケール307とで磁気式のリ
ニアエンコーダ308が構成される。リニアエンコーダ
308によれば、入射光ビームの進行方向(副走査方
向)における載置台232の位置が検出され、ひいて
は、その方向における光偏向器200からの出射光の位
置が検出される。
【0040】一方、主走査モータ230の回転軸には、
コード板309aが連結されており、このコード板30
9aと検出器309bとからなるロータリエンコーダ3
10により、主走査モータ230の回転角、即ち、光偏
向器200からの出射光の回転角が検出される。
【0041】円筒内面走査型画像記録装置100は、図
3に示すように、さらに、主走査モータ230および副
走査モータ303の動作を制御する走査系制御回路35
0を備えている。走査系制御回路350は、主走査駆動
回路351を制御することにより主走査モータ230を
駆動し、また、副走査駆動回路352を制御することに
より副走査モータ303を駆動する。その結果、光偏向
器200は、入射光ビームの主光線を軸として定速回転
し、それと並行して、その軸上を所定位置から所定方向
(例えば、−y方向)に定速移動する。
【0042】リニアエンコーダ308およびロータリエ
ンコーダ310からの出力信号は、主走査駆動回路35
1、副走査駆動回路352を介して走査系制御回路35
0にそれぞれ入力される。走査系制御回路350は、そ
れら出力信号を取り込んで、画像処理装置360に送
る。
【0043】画像処理装置360は、円筒内面走査型画
像記録装置100に送る画像データを生成する装置で、
CCDラインセンサなどの一次元蓄積型光電変換素子
(以下CCDと呼ぶ)361と、CCD361からの出
力信号をA/D変換するA/D変換器362と、A/D
変換器362および前記走査系制御回路350からの出
力信号を取り込んで画像処理を行ない、その結果である
画像データを変調器221,222に出力する処理ユニ
ット363から構成されている。
【0044】処理ユニット363は、周知のCPU36
3a、ROM363b、RAM363c等を中心に算術
論理回路として構成され、A/D変換器362および前
記走査系制御回路350からの出力信号が入力される入
力ポート363d、変調器221,222に対して画像
データの出力を行なう出力ポート363e等を備える。
【0045】CCD361により、図示しない原画を光
電走査して得られた入力画像信号は、A/D変換器36
2により多階調デジタル画像データに変換されて、処理
ユニット363内のRAM363cに一旦格納される。
処理ユニット363は、その格納された画像データを適
宜読み出し、網点を作成する網点発生処理を行ない、そ
の網点化された画像データを2チャンネルの画像データ
Di1,Di2として分解して、順に各画像データDi1,D
i2を、変調器221,222にそれぞれ出力する。画像
データDi1,Di2は2値データであり、網点を構成する
ドット毎に光ビームのオン/オフを1と0でそれぞれ表
わしている。変調器221,222は、これらの画像デ
ータDi1,Di2に応じてそれぞれの光ビームB1,B2
をオン/オフ制御する。なお、処理ユニット363は、
走査系制御回路350からの出力信号を取り込んで、走
査位置に対応する画像データを変調器221,222へ
それぞれ出力する。
【0046】したがって、円筒内面走査型画像記録装置
100にあっては、画像処理装置360で生成した画像
データにより変調された2本の光ビームが、光偏向器2
00を介してドラム120の内面に向けて出射される。
しかも、2本の光ビームは、ドラム120の中心軸を軸
として回転しつつドラム120の軸方向に沿って所定の
原点位置から順に移動される。その結果、ドラム120
の内面が螺旋状に順次露光され、ドラム120の内面に
保持された感光材料110に画像が記録される。
【0047】円筒内面走査型画像記録装置100では、
光偏向器200に入射する円偏光の合成光ビームCB
を、走査手段により一体的に回転する光偏向手段及び合
成光ビーム分離手段により分離・偏向しているため、光
偏向器200から出射される分離後の2本の光ビームB
1,B2の進行方向は、光偏向器200が回転されて
も、光偏向器200の偏光ビームスプリッタ203から
見て変化がなく、このため、光偏向器200によって照
射されるドラム120の内面のスポット配列は、走査位
置(ドラム120の周方向位置)によって変化すること
がない。この結果、2チャンネルの光ビームによる画像
記録が可能となる。
【0048】また、円筒内面走査型画像記録装置100
は、偏光ビームスプリッタ203および反射板205,
207を用いて光ビームを偏向するように構成されてお
り、また偏光ビームスプリッタ203の偏向膜と、両反
射板205,207がなす交角は一定角度に固定されて
いる。従って、一定の交角で配設された二枚の反射面で
反射される光線のふれ角は一定であるという幾何光学的
性質により光偏向器200では回転軸Lがぶれても、出
射光ビームの出射方向を一定に保つことができ、いわゆ
る面倒れの補正を図ることができる。
【0049】次に、本発明についての第1実施例を説明
する。図6は、本発明の第1実施例の円筒内面走査型画
像記録装置の要部を示す模式図、図7は、その円筒内面
走査型画像記録装置の要部の斜視図である。
【0050】両図に示すように、この円筒内面走査型画
像記録装置400は、前述した参考例と比較して、光偏
向器410の構成が異なり、ドラム120,光ビーム出
力部212,図示しない往復機構等のその他の構成は同
じである。即ち、光偏向器410は、1/4波長板41
1,ウォラストンプリズム412および回転軸Lに対し
て反射面を45度傾斜させた傾斜ミラー413を、合成
光ビームCBの入射方向に順に配設した構成で、前述し
た参考例と同様に、図示しない主走査モータおよび副走
査モータによって、合成光ビームCBの主光線(ドラム
120の中心軸)を軸Lとして回転しつつその軸方向に
移動して、ドラム内面の感光材料110を走査する。
【0051】光偏向器410によれば、光ビーム出力部
212から、フォーカシングレンズ229を介して、2
チャンネルの合成光ビームCB(右回りの円偏光の第1
光ビームB1と左回りの円偏向の第2光ビームB2とを
主光線が一致するように合成した見かけ上1本の光ビー
ム)が入射されると、まず、その合成光ビームCBは、
1/4波長板411を通過して、前述した参考例と同様
に、直交偏光の対をなすp偏光とs偏光との成分を持つ
光ビームに変換される。
【0052】次いで、合成光ビームCBはウォラストン
プリズム412に入射される。ウォラストンプリズム4
12は、入射光を直交偏光の対をなす二つの直線偏光に
分離して出射するもので、p偏光の光ビームとs偏光の
光ビームとの合成光ビームを、偏角φで分離して出射す
る。
【0053】ウォラストンプリズム412で分離された
両光ビームB1,B2は、続いて、傾斜ミラー413
で、入射方向に対してほぼ垂直に反射され、ドラム12
0の内面に保持された感光材料110に分離された状態
で送られる。光偏向器410は、前述したように合成光
ビームCBの入射方向を軸として回転しつつその軸方向
に移動されることから、その結果、両光ビームB1,B
2でドラム120の内面が螺旋状に順次露光され、ドラ
ム120の内面に保持された感光材料110に2チャン
ネルで画像が記録される。
【0054】以上詳述したように、本発明の第1実施例
の円筒内面走査型画像記録装置400は、光偏向器41
0の傾斜ミラー413(反射部材に相当する)によって
その合成光ビームCBの進行方向が変えられる前に、1
/4波長板411およびウォラストンプリズム412
(双方で合成光ビーム分離手段を構成する)の働きによ
り、円偏光の回転方向の違いから、合成光ビームCBを
それぞれの光ビームB1,B2に分離するように構成さ
れている。
【0055】したがって、1/4波長板411,ウォラ
ストンプリズム412および傾斜ミラー413が、主走
査モータおよび副走査モータを駆動源として、一体的に
回転・移動されるため、分離された2本の光ビームB
1,B2の進行方向は、光偏向器410が回転されて
も、傾斜ミラー413から見て変化がなく、このため、
両光ビームB1,B2によって照射されるドラム内面の
感光材料110上のスポット配列は、走査位置によって
変化することがない。この結果、2チャンネルの光ビー
ムによる画像記録が可能となる。
【0056】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
8はその第2実施例の円筒内面走査型画像記録装置の要
部を示す模式図、図9はその円筒内面走査型画像記録装
置の要部の斜視図である。
【0057】両図に示すように、この円筒内面走査型画
像記録装置500は、本発明の第1実施例と比較して、
光偏向器510の構成が以下のように異なり、その他の
構成は同じである。即ち、光偏向器510は、光ビーム
出力部212からの合成光ビームCBの入射方向に、傾
斜ミラー511を設けて、その傾斜ミラー511による
合成光ビームCBの反射方向に、1/4波長板512お
よびウォラストンプリズム513を順に配設した構成で
ある。
【0058】光偏向器510によれば、光ビーム出力部
212から、フォーカシングレンズ229を介して、右
回りの円偏光の第1光ビームB1と左回りの円偏向の第
2光ビームB2とをその主光線が一致するように合成し
た合成光ビームCBが入射されると、まず、その合成光
ビームCBは傾斜ミラー511で、入射方向に対して垂
直に反射され、1/4波長板512の方向に進む。な
お、傾斜ミラー511での反射時に、第1光ビームは左
回りの円偏光の光ビームに、また、第2光ビームは右回
りの円偏光の光ビームになる。次いで、合成光ビームC
Bは、1/4波長板512を通過して、直交偏光の対を
なすp偏光の光ビームとs偏光の光ビームとに変換さ
れ、その後、ウォラストンプリズム513に入射され、
偏角φで分離して出射される。
【0059】ウォラストンプリズム513で分離された
両光ビームB1,B2は、その後、ドラム120の内面
に保持された感光材料110に送られる。光偏向器51
0は、前述したように、合成光ビームCBの主光線を軸
Lとして回転しつつその軸方向に移動されることから、
両光ビームB1,B2でドラム120の内面が螺旋状に
順次露光され、ドラム120の内面に保持された感光材
料110に2チャンネルで画像が記録される。
【0060】なお、一般に光が反射を受けると、p,s
偏光成分間において位相のずれ(リタデーション)が生
じるため、本実施例の場合、1/4波長板512を通過
した光ビームは一方の直線偏光成分だけでなく、わずか
に他方の直線偏光成分も含んだ光ビームになることが危
惧される。すなわち、上記の場合、ウォラストンプリズ
ム513は、例えば、第1チャンネルについては第1光
ビームB1と微少量の第2光ビームB2とを共に出射し
てしまい、いわゆるクロストークを生じることになる。
従って、本実施例においては、傾斜ミラー511とし
て、その表面に適宜設計された誘電体多層膜がコーティ
ングされたものを適用し、反射によるリタデーションを
防止することが望ましい。
【0061】以上詳述したように、本発明の第2実施例
の円筒内面走査型画像記録装置500は、光偏向器51
0の傾斜ミラー511(反射部材に相当する)によって
その合成光ビームCBの進行方向が変えられた後に、1
/4波長板512およびウォラストンプリズム513
(双方で合成光ビーム分離手段を構成する)の働きによ
り、円偏光の回転方向の違いから、合成光ビームCBを
それぞれの光ビームB1,B2に分離するように構成さ
れている。
【0062】したがって、傾斜ミラー511には、見か
け上1本の円偏光の合成光ビームCBが入射されるため
に、傾斜ミラー511により反射され、1/4波長板5
12及びウォラストンプリズム513により分離された
2本の光ビームB1,B2によって照射されるドラム1
20の内面のスポット配列は、走査位置によって変化す
ることがない。この結果、2チャンネルの光ビームによ
る画像記録が可能となる。
【0063】なお、本第2実施例の円筒内面走査型画像
記録装置500では、1/4波長板512を回転させて
その方位を変化させることにより、1/4波長板512
から出射される直交偏光対となる直線偏光の向きを調節
することができることから、1/4波長板512とウォ
ラストンプリズム513との向きを、図9中、破線に示
すように、一体的に回転させることで、両光ビームB
1,B2の出射方向をウォラストンプリズム513へ入
射する光ビームの主光線を軸として回転させることがで
きる。その結果、2チャンネルの出射光ビームB1,B
2の感光材料110上での走査ピッチを任意の大きさに
設定することができる。
【0064】前記第1実施例および第2実施例の変形例
を次に説明する。両実施例では、光偏向部材として傾斜
ミラー413,511を用いているが、これに替えて、
所定の角度で向かい合って置かれた2枚の反射板を用い
た構成とする。
【0065】即ち、第1実施例の変形例として、図10
に示すように、1/4波長板411,ウォラストンプリ
ズム412および所定の角度で向かい合って置かれた2
枚の反射板601,602を、合成光ビームCBの入射
方向に順に配設して、光偏向器605を構成する。
【0066】本変形例では、第1実施例と同様に、簡単
な構成で2チャンネルの光ビームB1,B2による画像
記録が可能となるが、さらに、2枚の反射板601,6
02を用いることにより、一定の交角で配設された二枚
の反射面で反射される光線のふれ角は一定であるという
幾何光学的性質により、光偏向器605では回転軸Lが
ぶれても、光ビームB1,B2の出射方向を一定に保つ
ことができ、前述した参考例と同様に、いわゆる面倒れ
の補正を図ることができる。
【0067】また、第2実施例の変形例として、図11
に示すように、合成光ビームCBの入射方向に、所定の
角度で向かい合って置かれた2枚の反射板611,61
2を配設すると共に、両反射板611,612による合
成光ビームCBの反射方向に、1/4波長板512およ
びウォラストンプリズム513を順に配設して、光偏向
器615を構成する。
【0068】なお、本実施例においては、図8に示す実
施例と同様に、両反射板611および612に適宜設計
された誘電体多層膜がコーティングされたものを適用す
ることが望ましい。
【0069】本変形例では、第2実施例と同様に、簡単
な構成で2チャンネルの光ビームB1,B2による画像
記録が可能となるが、さらに、2枚の反射板611,6
12を用いることにより、一定の交角で配設された二枚
の反射面で反射される光線のふれ角は一定であるという
幾何光学的性質により光偏向器615では回転軸Lがぶ
れても、光ビームB1,B2の出射方向を、一定に保つ
ことができ、第1実施例と同様に、いわゆる面倒れの補
正を図ることができる。
【0070】また、図10に示した第1実施例の変形例
において、2枚の反射板601,602に替えて、図1
2に示すように、例えば、特開昭63−158580号
公報に記載されたペンタプリズム620を用いるように
構成してもよく、その変形例と同様に、簡単な構成で2
チャンネルの光ビームB1,B2による画像記録が可能
となり、しかも、面倒れの補正を図る効果を奏する。
【0071】さらに、図10から図12に示した各変形
例において、フォーカシングレンズ229の配設位置
を、光偏向器手前から、光偏向器からドラム120内面
までの光路上に変更するように構成してもよい(図13
に、その一例を示した)。即ち、フォーカシングレンズ
229の前側焦点の位置とウォラストンプリズム513
における光ビームB1,B2の主光線の分岐点の位置と
を一致させ、なおかつドラム120内面に保持した感光
材料110に後側焦点を合わせることにより、テレセン
トリック光学系を構成することもできる。
【0072】こうしたテレセントリック光学系が構成さ
れた変形例では、前述した効果と共に、感光材料110
がドラム120内面から離間した場合など、感光材料1
10とフォーカシングレンズ229との距離が変化した
場合、光ビームのスポットはボケるが両ビーム間の寸法
ズレが発生しないという効果を奏する。
【0073】また、本発明の第1,第2実施例および図
10から図13に示した各変形例のいずれかにおいて
も、前述した参考例と同様に、出射される両光ビームB
1,B2は互いに直交偏光の対をなしているので、それ
らを一部重なるようにしても、前述した図5(b)に示
すように、干渉は生じない。
【0074】前記第1実施例および第2実施例における
光ビーム出力手段としての光ビーム出力部212(前述
した参考例と同じもの)を変形した変形例を、次に説明
する。
【0075】第1実施例および第2実施例の光ビーム出
力部212にあっては、1/2波長板224を用いるこ
とにより、2チャンネルの直線偏光の光ビームB1,B
2の偏光面を互いに直交状態とし、その後、両光ビーム
B1,B2を合成して、右回りと左回りの円偏光を含む
合成光ビームCBに変換しているが、これに替えて、光
ビームの光路を曲げることにより、直線偏光の光ビーム
B1,B2の偏光面を互いに直交状態となるように構成
することも可能である。即ち、図14に示すように、レ
ーザ光源700から出力されハーフプリズム701で二
方向に分割された光ビームB1,B2を、一方は、3枚
の反射板702,703,704で光路を作り、他方
は、2枚の反射板705,706で光路を作り、両光路
の違いから、光ビームB1,B2の偏光面を互いに直交
状態とする。
【0076】また、レーザ光源の回転角度位置を調整
し、その偏光面が水平方向から45度傾く光ビームを偏
光ビームスプリッタに入射させることにより、2チャン
ネルの光ビームB1,B2の偏光面を直交状態とする構
成としてもよい。即ち、図15に示すように、レーザ光
源710から出力される直線偏光の光ビームの偏光面が
水平方向から45度傾くように、レーザ光源710を軸
方向の回りに回転させて配置して、レーザ光源710か
ら出力される光ビームを偏光ビームスプリッタ711に
入射させることにより、二方向に分割するとともに、一
方の第1光ビームB1をp偏光の光ビームに、他方の第
2光ビームB2をs偏光の光ビームに変換する。
【0077】さらに、右回りと左回りの円偏光の光ビー
ムを作成した後に、両光ビームB1,B2を合成して、
直交偏光の対をなす光ビームの合成光ビームCBを生成
するように構成してもよい。即ち、図16に示すよう
に、レーザ光源720からの直線偏光の光ビームを、ハ
ーフプリズム721で二方向に分割した後、各光ビーム
B1,B2を、変調器722(723),反射板724
(725)を介した後に、1/4波長板726(72
7)を通過させる。両光ビームB1,B2は、1/4波
長板726,727を介して左回りの円偏光の光ビーム
に変換され、その後、ハーフプリズム728に入射され
る。ハーフプリズム728は、両光ビームB1,B2の
入射方向の違いから、右回りの円偏光の光ビームと左回
りの円偏光の光ビームとを合成した合成光ビームCBを
出射する。
【0078】また、レーザ光源を2基用いて構成しても
よい。即ち、図17に示すように、第1のレーザ光源7
30からs偏光の光ビームB1を、第2のレーザ光源7
31からp偏光の光ビームB2をそれぞれ出力するよう
に構成して、その後、偏光ビームスプリッタ732を通
過させて、その偏光面が直交状態にある直線偏光の合成
光ビームCBを作成する。
【0079】なお、図17に示す変形例において、レー
ザ光源730,731として半導体レーザを使用する場
合には、半導体レーザ自身の変調機能を利用することに
より、光変調器733,734は、これを省略すること
ができる。
【0080】以上、本発明のいくつかの実施例を詳述し
てきたが、本発明は、こうした実施例に何等限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
種々なる態様にて実施することができるのは勿論のこと
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例としての円筒内面走査型画像記録装置の
要部を示す模式図である。
【図2】その円筒内面走査型画像記録装置の要部の斜視
図である。
【図3】その円筒内面走査型画像記録装置の構成を制御
系の構成と共に示す概略構成図である。
【図4】その円筒内面走査型画像記録装置が備える光偏
向器における光路を示す斜視図である。
【図5】2つの出射光ビームが干渉した場合と干渉しな
い場合とのビーム形状をそれぞれ示す説明図である。
【図6】本発明の第1実施例としての円筒内面走査型画
像記録装置の要部を示す模式図である。
【図7】その円筒内面走査型画像記録装置の要部の斜視
図である。
【図8】本発明の第2実施例としての円筒内面走査型画
像記録装置の要部を示す模式図である。
【図9】その円筒内面走査型画像記録装置の要部の斜視
図である。
【図10】第1実施例の変形例を示す光偏向器周辺の模
式図である。
【図11】第2実施例の変形例を示す光偏向器周辺の模
式図である。
【図12】図10で示した変形例を更に変形した例を示
す光偏向器周辺の模式図である。
【図13】フォーカシングレンズでテレセントリック光
学系を構成した変形例を示す光偏向器周辺の模式図であ
る。
【図14】光ビーム出力手段の他の構成例を示す概略斜
視図である。
【図15】同じく他の構成例を示す概略斜視図である。
【図16】同じく他の構成例を示す概略斜視図である。
【図17】同じく他の構成例を示す概略斜視図である。
【図18】発明が解決しようとする課題を説明するため
の説明図である。
【符号の説明】
110 感光材料 120 ドラム 212 光ビーム出力部 230 主走査モータ 303 副走査モータ 400 円筒内面走査型画像記録装置 410 光偏向器 411 1/4波長板 412 ウォラストンプリズム 500 円筒内面走査型画像記録装置 510 光偏向器 512 1/4波長板 513 ウォラストンプリズム 601,602,611,612 反射板 605,615 光偏向器 620 ペンタプリズム B1 第1光ビーム B2 第2光ビーム CB 合成光ビーム

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部材の内面を光ビームで走査するこ
    とにより、前記内面に設けられた記録媒体を露光して画
    像記録を行なう円筒内面走査型画像記録装置であって、 互いに回転方向が逆回りの2本の円偏光の光ビームを、
    互いの主光線を一致させた合成光ビームとして、前記円
    筒部材の中心軸方向に出力する光ビーム出力手段と、 前記光ビーム出力手段から出力される前記合成光ビーム
    を互いに直交偏光の対をなし、かつ所定の角度を有する
    p偏光光ビームとs偏光光ビームとに分離する合成光ビ
    ーム分離手段と、 前記分離されたp偏光光ビームとs偏光光ビームとを前
    記円筒部材の内面に向けて偏向する反射部材と、 前記合成光ビーム分離手段および前記反射部材を前記円
    筒部材の中心軸を軸として一体回転させる走査手段とを
    備えることを特徴とする円筒内面走査型画像記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の円筒内面走査型画像記
    録装置であって、 前記反射部材は、一定の交角で配設された2枚の反射面
    を備える円筒内面走査型画像記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の円筒内面走査型画像記
    録装置であって、 前記合成光ビーム分離手段は、1/4波長板と、ウォラ
    ストンプリズムとを備える円筒内面走査型画像記録装
    置。
  4. 【請求項4】 円筒部材の内面を光ビームで走査するこ
    とにより、前記内面に設けられた記録媒体を露光して画
    像記録を行なう円筒内面走査型画像記録装置であって、 互いに回転方向が逆回りの2本の円偏光の光ビームを、
    互いの主光線を一致させた合成光ビームとして、前記円
    筒部材の中心軸方向に出力する光ビーム出力手段と、 前記光ビーム出力手段から出力される前記合成光ビーム
    を前記円筒部材の内面に向けて偏向する反射部材と、 前記反射部材で偏向された合成光ビームを互いに直交偏
    光の対をなし、かつ所定の角度を有するp偏光光ビーム
    とs偏光光ビームとに分離する合成光ビーム分離手段
    と、 前記合成光ビーム分離手段および前記反射部材を前記円
    筒部材の中心軸を軸として一体回転させる走査手段とを
    備えることを特徴とする円筒内面走査型画像記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の円筒内面走査型画像記
    録装置であって、 前記反射部材は、一定の交角で配設された2枚の反射面
    を備える円筒内面走査型画像記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の円筒内面走査型画像記
    録装置であって、 前記合成光ビーム分離手段は、1/4波長板と、ウォラ
    ストンプリズムとを備える円筒内面走査型画像記録装
    置。
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JP2006091377A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Fuji Photo Film Co Ltd インナードラム露光装置

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