JP2790592B2 - 簡素化された組成の熱硬化性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

簡素化された組成の熱硬化性シリコーンゴム組成物

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JP2790592B2 JP5082312A JP8231293A JP2790592B2 JP 2790592 B2 JP2790592 B2 JP 2790592B2 JP 5082312 A JP5082312 A JP 5082312A JP 8231293 A JP8231293 A JP 8231293A JP 2790592 B2 JP2790592 B2 JP 2790592B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性シリコーンゴ
ム組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、比較的単
純な配合から調製され、改良された引き裂きと引っ張り
強度、耐油性と圧縮永久歪み特性を持つ熱硬化性シリコ
ーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性シリコーンゴム組成物は当業界
で知られている。このような組成物は、温度が高い場合
での変化と長期間に亘る悪条件への暴露に耐える能力で
知られている。過去に於いて、増大した引っ張りと引き
裂き強度、良好な耐油性と低減された圧縮永久歪み特性
を持つ熱硬化性シリコーン弾性体組成物を製造すべく努
力がいろいろ成されている。しかし、問題の一つは、こ
のような努力の結果として生じる組成物の複雑性であっ
た。特に、満足する特性を持つ組成物を製造するため
に、高価な樹脂組成物を含めて数多くの成分が必要とさ
れた。数多くの成分の配合は、在庫コストを増加させ、
計画を複雑にし、且つ工程を混乱させる確率を高める。
ボウベエアー(Bobear)に付与された米国特許第
4,539,357号は、25℃で1×106 乃至20
×107 cpsの範囲内の粘度を持つビニル末端直鎖状
ジオルガノポリシロキサンガム、25℃で1×106
至20×107 cpsで変動する粘度を持つビニル含有
ジオルガノポリシロキサンガム、充填剤、水素化物含有
ポリシロキサン及び有機過酸化物又は有機ヒドロペルオ
キシド硬化剤から成る代表的な熱硬化性シリコーン組成
物を開示する。その組成物は更にビニル末端オルガノポ
リシロキサン樹脂コポリマーを含んでもよい。ボウベエ
アー特許の第6欄第22乃至29行には、500,00
0cps以下の粘度を持つビニル含有流体を含む組成物
は初期には良好な引き裂き強度を持つ弾性体となるもの
の、後硬化を経た後には、その引き裂き強度特性は劇的
に低下することが分かったので、組成物中にビニル含有
流体が存在してはならないと述べられている。後硬化し
た後には、ボウベエアー特許第4,539,357号の
組成物は約200piの引き裂き強度を持つ。
【0003】Wada等に付与された米国特許第3,6
52,475号は、各々少なくとも3000の重合度を
持つ二種のビニル不飽和ポリジオルガノポリシロキサ
ン、10乃至1000の重合度を持つビニル不飽和ポリ
ジオルガノポリシロキサン、シリカ充填剤及び有機過酸
化物触媒から成り、高い引き裂き強度、優れた圧縮永久
歪みと弾性を持つとされる熱硬化性弾性体シリコーン組
成物を開示する。Wada等の特許第3,652,47
5号の実施例で調製された試料は、約40kg/cm、
即ち約225piの引き裂き強度を持つ。
【0004】Wada等に付与された米国特許第3,6
71,480号は、一方が高分子量で他方が低分子量を
持つと思われる二種のビニル不飽和ポリジオルガノポリ
シロキサン、ポリオルガノ水素シロキサン、シリカ充填
剤及び白金化合物から成り、高い引き裂き強度と優れた
圧縮永久歪みを持つ熱硬化性弾性体シリコーン組成物を
開示する。Wada等の特許第3,671,480号の
実施例の試料は、約50kg/cm、即ち約280pi
の引き裂き強度を持つと報じられている。圧縮永久歪み
値の表示は無い。
【0005】ボウベエアーに付与された米国特許第4,
061,609号は、ビニル末端ポリシロキサン又はこ
のようなポリシロキサンの混合物、白金及び水素含有ポ
リシロキサンから成る白金触媒によるシリコーンゴム組
成物を開示する。好ましくは、そのビニル末端ポリシロ
キサンは1000乃至300,000,000cpsの
範囲の粘度を持つ。最終組成物に良好な物理特性を付与
するために、低粘度ビニル末端含有ポリシロキサンもそ
の基体組成物に補強剤として添加してよい。ボウベエア
ー特許第4,061,609号の請求項4は、25℃で
1,000,000乃至200,000,000cps
の粘度を持つ第一ポリシロキサンと25℃で50,00
0乃至500,000cpsの粘度を持つ第二ポリシロ
キサンを列挙している。そのボウベエアー特許は、引き
裂き強度よりもむしろシリコーンゴム組成物の可使時間
を改良することに向けられている。実施例では、200
piを越える引き裂き強度値は得られているが、これら
の値を持つ組成物は、一種類の高粘度ビニルポリシロキ
サンと一種類の低粘度ビニルポリシロキサンと言うより
もむしろ二種類の高粘度ビニルポリシロキサンを含んで
いる。
【0006】ボウベエアーに付与された米国特許第3,
660,345号は、ビニル末端オルガノポリシロキサ
ンの二成分ブレンド、シリカ充填剤、及び、例えば、メ
トキシ末端ポリシロキサン、シラノール末端ポリジメチ
ルシロキサン、やヘキサメチルジシラザンであり得る加
工助剤から成っていて、高い引き裂き強度と弾性を持つ
弾性体に転換し得るオルガノポリシロキサン組成物を開
示する。一種の過酸化物が触媒として使用されている。
二種のビニル末端オルガノポリシロキサンのうちの一種
の粘度は、25℃で1乃至10億(one billion)cps
の範囲内にあり、他のものの粘度は、25℃で100,
000乃至2,000,000,000cpsであり得
る。ボウベエアー特許第3,660,345号の実施例
は、200piを越える引き裂き強度値を持つと報じら
れている。
【0007】クリーマー(Creamer)に付与され
た米国特許第3,696,068号は、ビニル末端ジオ
ルガノポリシロキサンガムと25℃で10乃至150,
000cStの粘度を持つ直鎖状ビニル末端流体から成
り、高い「B」引き裂き強度並びに低い圧縮永久歪み値
を持つ熱硬化性シリコーンガムストック組成物を開示す
る。その架橋可能なビニルシロキサンガムは、25℃で
200,000cStを越える粘度を持つ。そのクリー
マーの組成物は、過酸化物触媒によって硬化される。ク
リーマー特許で調製された試料の若干は、150piを
越える引き裂き強度値を持つ。後硬化の後の引き裂き強
度はどの実施例に於いても測定されておらず、このこと
は本明細書中で先に指摘のように、低粘度ビニル末端流
体を含有する組成物では、後硬化した後には、その引き
裂き強度は劇的に低下することが分かっているので意味
深長である。
【0008】ジェラム(Jeram)等に付与された米
国特許第3,884,866号は、(A)(i)25℃
で5000乃至1,000,000cpsの粘度を持つ
ビニル末端高粘度オルガノポリシロキサン、(ii)2
5℃で50乃至5000cpsの粘度を持つビニル末端
低粘度オルガノポリシロキサン、(iii)充填剤、及
び(iv)白金触媒を含む第一成分と(B)水素シリコ
ーン組成物から成り、低圧射出成型に適した高強度オル
ガノポリシロキサン組成物を開示する。実施例に報告さ
れている最も高い引き裂き強度は250piである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】良好な引き裂き強度、
適度に良い引っ張り強度と低い圧縮永久歪み特性を持つ
熱硬化性シリコーンゴム組成物は当業界では知られてい
るが、取扱の容易な或いは簡素化された組成で良好な特
性を持つ熱硬化性シリコーンゴム組成物を提供すること
が望まれており、従って、このような望ましい特性を保
持しつつ簡素化された組成の一種又はそれ以上を提供す
ることが本発明の目的である。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明は、シラノール又は
アルコキシ末端の加工助剤の存在下で取合わせた高粘度
ビニル末端ジオルガノポリシロキサンガムとシリカ充填
剤の単純化された組み合わせが熱硬化性シリコーンゴム
組成物を作り出すために使用され得るという発見に基づ
いている。加工助剤は好ましくはシラノール末端であ
る。
【0011】本発明の一つの具体例では、その組成物
は、25℃で約3,000,000乃至約100,00
0,000cpsの粘度を持つビニル末端ジオルガノポ
リシロキサンガム、シリカ充填剤、及び加工助剤を必須
成分とする。本発明の他の具体例では、熱硬化性シリコ
ーンゴム組成物は、上記のビニル末端ジオルガノポリシ
ロキサンガム、シリカ充填剤、加工助剤及びシラザンカ
ップリング剤を必須成分とする。本発明のまた別の具体
例では、組成物は、上記のビニル末端ジオルガノポリシ
ロキサンガム、シリカ充填剤、加工助剤及び架橋剤を必
須成分とする。本発明の更にまた別の具体例では、熱硬
化性シリコーンゴム組成物は、上記のビニル末端ジオル
ガノポリシロキサンガム、シリカ充填剤、加工助剤、架
橋剤及びシラザンカップリング剤を必須成分とする。
【0012】特別な具体例では、増大した引き裂きと引
っ張り強度、良好な耐油性と低減された圧縮永久歪みを
持つ熱硬化性シリコーンゴム組成物は、(A)25℃で
約3,000,000乃至約100,000,000c
psの粘度を持つビニル末端オルガノポリシロキサン或
いはこのようなオルガノポリシロキサンの混合物100
重量部、(B)充填剤を成分(A)を基準にして約20
0重量部まで、及び(C)シラノール又はアルコキシ加
工助剤を成分(A)を基準にして約10重量部までを必
須成分とする。
【0013】本発明の別の具体例では、熱硬化性シリコ
ーンゴム組成物は、上に定義した成分(A),(B)と
(C)及び(D)シラザンカップリング剤を(A)を基
準にして約0.5重量部までを必須成分とする。本発明
のまた別の具体例では、熱硬化性シリコーンゴム組成物
は、上に定義した成分(A),(B)と(C)及び
(E)オルガノ水素ポリシロキサン架橋剤を(A)を基
準にして約10重量部までを必須成分とする。
【0014】
【実施例】本発明の更にまた別の具体例では、熱硬化性
シリコーンゴム組成物は、先に定義した成分(A),
(B),(C),(D)及び(E)を必須成分とする。
本発明は、改良された引き裂きと引っ張り強度特性、良
好な耐油性と改良された圧縮永久歪みを持つ単純化され
た配合の熱硬化性シリコーンゴム組成物に向けられてい
る。一つの具体例では、本発明は成分(A)25℃で約
3,000,000乃至約100,000,000cp
sの粘度を持つビニル末端ジオルガノポリシロキサン或
いはこのようなオルガノポリシロキサンの混合物、
(B)充填剤を成分(A)を基準にして約200重量部
まで、及び(C)シラノール加工助剤を成分(A)を基
準にして約10重量部までを必須成分とする。他の具体
例では、本発明は単に成分(A),(B)と(C)だけ
を必須成分とする。
【0015】別の具体例では、熱硬化性シリコーンゴム
組成物は、上に定義し且つ量も記載した成分(A),
(B)と(C)及び(D)シラザンカップリング剤を
(A)を基準にして約0.5重量部までを必須成分とす
る。本発明のまた別の具体例では、熱硬化性シリコーン
ゴム組成物は、上に定義し且つ量も記載した単に成分
(A),(B),(C)及び(D)だけを必須成分とす
る。
【0016】本発明の別の具体例では、熱硬化性シリコ
ーンゴム組成物は、上に定義し且つ量も記載した成分
(A),(B)と(C)及び(E)オルガノ水素ポリシ
ロキサン架橋剤を(A)を基準にして約10重量部まで
を必須成分とする。本発明のまた別の具体例では、熱硬
化性シリコーンゴム組成物は、上に定義し且つ量も記載
した単に成分(A),(B),(C)及び(E)だけを
必須成分とする。
【0017】本発明のまた別の具体例では、熱硬化性シ
リコーンゴム組成物は、上に定義し且つ量も記載した成
分(A),(B),(C),(D)及び(E)を必須成
分とする。本発明の更にまた別の具体例では、熱硬化性
シリコーンゴム組成物は、上に定義し且つ量も記載した
成分(A),(B),(C),(D)及び(E)だけを
必須成分とする。
【0018】成分(A)は、25℃で約3,000,0
00乃至約100,000,000、好ましくは約2
0,000,000乃至約35,000,000、更に
好ましくは約25,000,000乃至乃至30,00
0,000cpsの粘度を持つビニル末端ジオルガノポ
リシロキサン或いはビニル末端ジオルガノポリシロキサ
ンの混合物である。成分(A)は、約5×10-5乃至約
2×10-4、好ましくは約8×10-5乃至約1.5×1
-4、更に好ましくは8×10-5乃至約1.2×10-4
重量%の範囲内のビニル濃度を持つ。成分(A)のビニ
ルポリマー中の有機基は一価の炭化水素基である。
【0019】成分(A)のビニルポリマーは、連鎖中に
は際立った量のビニル置換基を含有せず、ビニル末端基
だけを含有する。好ましくは、そのビニル末端ポリマー
は、次式 を持ち、式中、Viはビニルであり、各R1 は、脂肪族
系不飽和の無い炭素原子数1乃至約8の一価の炭化水素
基から独立して選ばれ、各R2 は炭素原子数1乃至約8
で同じく脂肪族系不飽和の無い一価の炭化水素基から独
立して選ばれ、xとyは成分(A)が25℃で約3,0
00,000乃至約100,000,000cpsの粘
度と上記のビニル濃度を持つように選ばれる整数であ
る。ビニル末端停止ポリマー系は、より高い引き裂き
B、引っ張り強度と伸びに至ると考えられるので好まれ
る。
【0020】成分(A)のビニル末端ポリマーは、当業
界で周知の方法、例えば、シクロテトラシロキサンを低
分子量、直鎖状ビニル連鎖停止剤の存在下に高温で塩基
性触媒の存在下に所望の分子量のポリマーを得るべく反
応させる方法で作ることができる。反応終了時に、触媒
は中和され、過剰の環状物は留去し所望のポリマーを得
る。連鎖停止剤の量と反応温度を制御することによっ
て、所望のビニル末端ポリマー最終生成物の分子量を制
御できる。このようなビニル末端ポリマーを調製する方
法の詳細については、本明細書中に参考文献として取り
入れられている米国特許第3,660,345号が参照
される。
【0021】本発明によれば、最終組成物中に存在する
成分(A)の量は変動してよい。しかし、本明細書中で
の説明の便宜上、そのガム100重量部が他の成分の各
種の量と組み合わされると仮定する。ある実施例におけ
る組成では80重量部の成分(A)を持つ。各場合の最
終組成物中に存在する他の成分の量は計算され得るか或
いは容易に推定される。下記の実施例では、(A)は
(A1)約9000D単位のViMDx MViガム或い
は(A2)略同一のD単位数と約25ppmまでのRS
iO3/2 即ちT単位を持つ類似のガムでよい。尚、Mは
3 SiO1/2 を表し、DはR2 SiO2/2 を表し、後
述のQはSiO4/2 を表す。
【0022】成分(B)は、成分(A)を基準にして約
5乃至約200、好ましくは約10乃至約100、より
好ましくは約30乃至約75重量部の補強用充填剤を含
んで成る。このような補強用充填剤は、組成物が高い引
っ張りと引き裂き強度を持つには組成物中に配合する必
要がある。使用してよい補強用充填剤の例はフュームド
シリカと沈降シリカを含み、フュームドシリカが好まれ
る。その充填剤は硬化した組成物の構造化を防止するた
めに各種の処理剤で処理してよい。代表的な処理剤は、
ルーカス(Lucas)に付与された米国特許第2,9
38,009号に記載されているシクロポリシロキサン
やスミス(Smith)に付与された米国特許第3,6
35,743号に記載されているシラザン或いはその両
方を含み、その教示は本明細書中に参考として取り入れ
られている。シクロポリシロキサンは、例えば、充填剤
の約15乃至20重量%の量で存在するシクロテトラメ
チルシロキサンであってよい。
【0023】好ましいフュームドシリカは、約100乃
至約300m2 /g、好ましくは約160乃至約240
2 /gの表面積を持っていてよい。表面積が大きいと
組成物の透明度が上がり曇り程度が減少する傾向にある
が、低い表面積のものに比較して高価であって、ガムへ
の配合のために表面処理が必要になったり、加工助剤の
増量を必要とする。下記の実施例に於いては、成分
(B)は、上記のルーカス特許のように処理されたもの
で、未処理の状態で240m2 /g又は160m2/g
の表面積を持つフュームドシリカ充填剤である。直鎖状
ビニル含有シラザンによる表面処理を更に現場でしても
よい。
【0024】最終物理特性に於ける適当なバランスを得
るために、処理済み或いは未処理の補強用充填剤と組み
合わせて増量用充填剤を使用し得る。これらの増量用充
填剤は、例えば、二酸化チタン、リトポン、酸化亜鉛、
ケイ酸ジルコニウム、エーロゲルシリカ、酸化鉄、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、ガラス繊維、酸化マグネシウ
ム、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウ
ム、アルファ石英、焼成クレイ、カーボン、グラファイ
ト、木綿、合成繊維、ケイ酸アルミニウムとケイ酸カル
シウムを含む。しかし、透明な熱硬化性組成物が望まれ
る場合には、不透明な最終生成物を作り出す傾向がある
充填剤は望ましくなく、従ってその組成物には配合され
ないことが理解されよう。
【0025】ガムへの充填剤の配合を容易にするため
に、成分(C)を使用してよい。成分(C)は一種の加
工助剤又は可塑剤であって、好ましい具体例に於いて
は、成分(C)は、25℃で約3乃至500cps、好
ましくは3乃至50cpsの範囲の粘度を持つ低粘度シ
ラノール又はアルコキシ末端停止シロキサン流体であ
る。その加工助剤は好ましくはシラノール末端停止であ
り、もしアルキル末端停止であればメチルが好ましい。
そのシロキサン流体は、約4乃至約10反復単位、好ま
しくは4乃至6反復単位長の低分子量オリゴマー平衡混
合物で、そのオリゴマーと平衡状態の最小限の環状物を
含むものである。成分(C)は、式 R3 O(R2 SiO)x 3 を持ってよく、式中、各RはCH3 、xは4乃至10、
好ましくは4乃至6であって平衡関係にある環状物の単
位数は同数であり、そしてR3 は、炭素原子数1乃至約
8のアルキル基と水素から成る群から選ばれるが、水素
が好まれる。
【0026】本発明に於いては、加工助剤は、成分
(A)を基準にして20重量部まで、好ましくは2.5
乃至5.0重量部、最も好ましくは3重量部に当たる量
で存在する。しかし、一般に充填剤の使用量が多くなる
と加工助剤の使用量が増すことが理解される。以下の実
施例では、成分(C)はシラノール含有量約7.5重量
%を持つ。
【0027】成分(D)は、ビニル末端シラザンである
充填剤用の表面処理剤で次式 ViSiR2 NHSiR2 Vi を取ることができ、式中、RはCH3 のような有機基で
ある。その表面処理剤は成分(A)(B)間の結合を促
進するもので、充填剤(B)に他の成分と混合する前或
いは他の成分と混合中に添加できる。成分(D)は、成
分(A)を基準にして約2重量部までの量、好ましくは
0.1乃至1重量部、更に好ましくは0.3重量部の量
で存在してよい。
【0028】成分(E)は水素化物架橋剤の形にある。
好ましい具体例では、成分(E)は、ポリジメチルシロ
キサン(PDMS)とポリメチル水素シロキサン(PM
HS)から構成される次式 R3 SiO(RHSiOSiR2 O)x SiR3 のランダムコポリマーであってよく、式中Rは水素又は
炭素原子数が1乃至約8で脂肪族系不飽和の無い一価の
炭化水素基から選ばれ、xは約2乃至約100である。
【0029】本発明に於いては、上記水素化物は、成分
(A)を基準にして約0.1乃至約10重量部、好まし
くは0.5乃至8.0重量部、更に好ましくは0.8乃
至5.0重量部の量で存在する。水素化物架橋剤が用い
られる場合には、組成物を硬化するための過酸化物触媒
を白金触媒で置き換えて使用してよい。成分(E)に於
いては、xは、(E)が25℃で約5乃至約500cp
s、好ましくは約10乃至100cps、更に好ましく
は約10乃至50cpsの粘度を持つように変動してよ
い。下記の実施例では、成分(E)は、粘度約30cS
t、水素含有量約0.05乃至約2重量%及び約100
単位の鎖長を持つ。
【0030】上記の直鎖状水素化物は、当業界でよく知
られている多くの方法、特に適当なクロロシランの加水
分解によって製造が可能である。例えば、本明細書中に
参考文献として取り入れられている米国特許第4,04
1,101号に記載がある。熱硬化性ゴムを形成するた
めに、有機過酸化物フリーラジカル開始剤又は硬化触媒
が提供される。好ましい過酸化物硬化剤は、通常、シリ
コーン弾性体を硬化するために都合よく使用される熱分
解性有機過酸化物である。本発明で使用される適当な有
機過酸化物系フリーラジカル開始剤の例は、例えば、本
明細書中に参考文献として取り入れられているボウベエ
アー(Bobear)に付与された米国特許第4,53
9,357号に記載されている。適当な過酸化物触媒
は、ジターシャリーブチルパーオキサイドのようなジア
ルキル過酸化物、ターシャリーブチルトリエチルメチル
パーオキサイド、ジターシャリーブチルターシャリート
リフェニルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーベ
ンゾエート及びジキュミルパーオキサイドのようなジタ
ーシャリーアルキル過酸化物を含む。水素化物が使用さ
れるようなある種の条件下では、白金触媒が開始剤の代
わりに使用できる。下記の実施例では、好ましい触媒
は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、例えばルパーソル(Luperso
l)(登録商標)101のようなビニル特異性触媒であ
る。
【0031】熱老化防止添加剤、例えば(F)オクタン
酸セリウムとオクタン酸ランタンの混合物より主に成る
オクタン酸の希土類塩が熱老化防止特性を改良するため
に任意に使用されてよい。下記の実施例では、(F)は
(C7 15CO2 x La又はCeの6重量%ミネラル
スピリット溶液である。1990年9月25日出願によ
る係属中で本明細書中に参考文献として取り入れられて
いる特許出願No.07/587,876、(出願人処
理No.60SI−1336)は、ビニル末端オルガノ
ポリシロキサンガムと油のブレンド、MQとMDQ樹
脂、充填剤、加工助剤及び過酸化物系開始剤を含有する
熱硬化性シリコーン組成物類を開示している。これらの
組成物は、引き裂き強度の増大と圧縮永久歪みの低減の
ために配合されている。
【0032】次の成分は、熱硬化性シリコーン組成物各
種を作り出すために各種の割合で混合された。
【0033】
【表1】表I 成分(A1)− ViMD9000MVi −ガム 成分(A2)− ViMD9000MVi(又は25ppm
RSiO3/2 即ちT)−ガム 成分(B1)− 処理済みフュームドシリカ、240m
2 /g 成分(B2)− 処理済みフュームドシリカ、160m
2 /g 成分(C)− HOD6 OH加工助剤 成分(D)− ジビニルシラザン −カップリング剤 成分(E)− MD50H 50M −架橋剤 成分(F)− (C7 15CO2 x La及び(C7
15CO2 x Ce(オクタン酸希土類塩)の熱老化防止
添加剤6重量%ミネラルスピリット溶液実施例I乃至XI 表IIA乃至IIBに示したコンパウンドを作り出すため
に、化合物(A)乃至(E)を各種の比率で混合した。
得られた測定特性値は各実施例の相当する組成物の直ぐ
下に表示してある。
【0034】
【表2】 表II−A 成分 II III IV VI (A1) 80 80 80 80 80 80 (A2) - - - - - - (B1) 30 40 50 60 - - (B2) - - - - 40 50 (C) 4 4 4 4 4 4 (D) 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 (E) 1.8 1.8 1.8 1.8 1.8 1.8 (F) - - - - - - 特性 ショアーA 44 54 66 75 52 55 引っ張り強度(psi)1812 1752 1714 1551 1702 1734 伸び(%) 958 1026 902 841 925 927 引き裂き強度 224 254 265 251 216 227 ダイスB(pi) 圧縮永久歪み 39.5 69.2 83.5 89.2 55.2 65.6 %(22/350) 圧縮永久歪み - 26.6 32.8 65.3 18.9 23.7 %(70/100) BAショアー - 37 29 30 40 36 表II−B 成分 VII VIII IX XI (A1) 80 100 100 50 80 (A2) - - - 50 - (B1) - - - - - (B2) 60 25 75 30 30 (C) 4 2 4 2 4 (D) 0.15 0.4 0.4 0.2 - (E) 1.8 - - 2 1.8 (F) - 0.2 0.2 - - 特性 ショアーA 70 33 72 34 35 引っ張り強度(psi)1464 1243 1724 1800 1443 伸び(%) 814 779 576 1000 1152 引き裂き強度 250 259 174 145 178 ダイスB(pi) 圧縮永久歪み 78.2 25.9 64.9 32.8 - %(22/350) 圧縮永久歪み 44.9 10.6 34.2 14.3 - %(70/100) BAショアー 29 62 31 54 - テストデータは、次のASTM試験法と手順で得た:シ
ョアーA − D−2240;引っ張り、伸びとモジュ
ラス − D−412(ダイスC);引き裂き− D−
624(ダイスB);圧縮永久歪み− D−395(方
法B) 実施例Iは、樹脂成分の無い透明な熱硬化性シリコーン
ゴム用の組成を代表する。この組成は、指標に整合する
樹脂を用いる実験に於ける対照物に相当する。この組成
は、透明製品で望まれる程度には透明でないにしても、
表II−Aに示されるように予期せぬ程度に高い物理特性
を示した。実施例I乃至IVは、充填剤配合量の効果を示
す。予期した通り、充填剤配合量の増加と共に硬度(シ
ョアーA)は増加する。実施例V乃至VIIは処理済み低
表面積充填剤(160m2 /g)で実施例I乃至IVの処
理済み高表面積充填剤(240m2 /g)を置き換えて
いる。実施例V乃至VIIの結果は同様な高強度特性を示
す。
【0035】実施例VIII とIXは架橋剤成分(E)の無
い高強度特性を持つ組成物を示す。実施例Xは、ガム物
質の混合物を使用する。実施例XIは、低表面積充填剤
(160m2 /g)を用い、カップリング剤が使用され
ていない点を除いては実施例Iに類似している。現時点
で本発明の好ましいと考えられる実施例が記載されてい
るが、同業者には、各種の変更が発明からの離反なしに
可能なことが直ちに明白になることでもあり、特許請求
範囲で発明の真精神と範疇に入るような変更と変形を包
含することが意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83:06) (72)発明者 ウイリアム・ミッチェル・バンティング アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ラウ ドンビル、グレイレッジ・ドライブ、15 番 (56)参考文献 特開 昭62−290753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 83/07 C08K 3/00 C08K 5/54 C08L 83/05

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分: (A)25℃で3,000,000乃至100,00
    0,000cpsの粘度をもつビニル末端オルガノポリ
    シロキサン又はビニル末端オルガノポリシロキサン混合
    物100重量部、 (B)成分(A)を基準にして5乃至200重量部の充
    填剤、 (C)成分(A)を基準にして2.5乃至10重量部
    の、25℃で3乃至500cpsの粘度をもつシラノー
    ル末端又はアルコキシ末端シロキサン流体、及び (E)成分(A)を基準にして0.1乃至10重量部
    の、25℃で5乃至500cpsの粘度をもつオルガノ
    水素シロキサンを必須成分とし、増大した引っ張り強度
    と引き裂き強度、良好な伸びと低減された圧縮永久歪み
    をもつ改良された熱硬化性シリコーン組成物。
  2. 【請求項2】 下記成分: (A)25℃で3,000,000乃至100,00
    0,000cpsの粘度をもつビニル末端オルガノポリ
    シロキサン又はビニル末端オルガノポリシロキサン混合
    物100重量部、 (B)成分(A)を基準にして5乃至200重量部の充
    填剤、 (C)成分(A)を基準にして2.5乃至10重量部
    の、25℃で3乃至500cpsの粘度をもつシラノー
    ル末端又はアルコキシ末端シロキサン流体、 (D)成分(A)を基準にして0.1乃至2重量部の、
    0.05乃至2重量部の水素含有量と25℃で5乃至5
    00cpsの粘度をもつオルガノ水素シラザン、及び (E)成分(A)を基準にして0.1乃至10重量部
    の、25℃で5乃至500cpsの粘度をもつオルガノ
    水素シロキサンを必須成分とする、改良された熱硬化性
    シリコーン組成物。
  3. 【請求項3】 成分(E)がポリジメチルシロキサン
    (PDMS)とポリメチル水素シロキサン(PMHS)
    からなる次式 R3SiO(RHSiOR2SiO)xSiR3 (式中、各Rは独立に水素又は脂肪族不飽和結合を含ま
    ない炭素数1乃至8の一価炭化水素基であり、xは2乃
    至100である)のランダムコポリマーである、請求項
    1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 成分(E)が25℃で10乃至25cp
    sの粘度をもつ、請求項1記載の組成物。
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