JP2787839B2 - ディジタル録音装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル録音装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のディジタル録音装置では、録音媒
体を管理領域と音声データ領域に分割し、録音時には、
音声データ領域の単位ブロック毎に音声を録音し、録音
停止後に管理領域に音声データ領域の各単位ブロック毎
の録音時刻データを一つに集めたデータと、次回録音時
に録音を開始するアドレスを録音している。管理領域の
データが空であるとき未録音である。再生時には、管理
領域に記された管理データの管理領域内における位置を
アドレスとしてジャンプする事によりランダムアクセス
を可能としている。

【０００３】また、消去時には、管理領域内のみを消去
する事により、音声データ領域の内容を消去することな
く、見かけ上未録音であるとしている。この方式では、
消去の際、実際に消去されるのは、管理領域内のデータ
のみであるため、消去に要する時間が短いという利点が
あるが、反面、誤って消去操作を行った場合、音声デー
タ領域内のデータは残っているので読み出しは可能であ
るが、ランダムアクセスが不能となり、実用性を損なっ
てしまうという欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】録音媒体上に複数個の単
位ブロックより成る音声データ領域と、これを管理する
管理領域とを有し、音声データ領域には音声ディジタル
データ及び時刻データ、管理領域にはアドレスデータ及
び時刻データを含み、消去時には管理領域を消去して成
し、誤消去のときには、音声データ領域内の各ブロック
が持つ録音時刻データを各ブロックより集めることによ
り消去した管理領域内の管理データを再び作成し記録す
ることでこの時刻データにアドレスを付加し、次に記録
可能域を示すことで録音及び再生をすることが可能であ
る。

【０００５】

【実施例】本発明の一実施例を説明する。ＤＡＴを録音
媒体とした一実施例を図１，図２を用いて説明する。図
１はブロック図、図２はフローチャートである。まず、
記憶装置３に音声データ領域の各ブロックより読み出し
た録音時刻データを保存するワークＡ，ワークＢ、最後
に管理領域に書き込む管理データを保存するワークＣ、
読み出し回数カウンタＤを用意し、それぞれ、初期値０
をセットする(Ｓ１)。

【０００６】音声データ領域内の各ブロックに録音され
ている、録音時刻データ（以後、データａ〜ｎとする）
は、再生時に、現在再生中のデータが録音された時刻を
表示器６に表示するために用いる表示用録音時刻データ
である。このデータａを、音声データ領域内の先頭ブロ
ックより順に読み出し、ワークＡに保存する(Ｓ２)と共
に、データａの値が、全て０であるか調べる(Ｓ３)。

【０００７】未録音のブロックは音声データ領域の内容
が音声データ、録音時刻データ共に全て０である。ま
た、データａは、録音時刻から生成する録音時刻データ
であるため０でない。よって、データａが全て０であれ
ば、ここで読み出したブロックは未録音ブロックであ
り、次回録音開始ブロックは、このブロックであるため
Ｓ７へ移る。データａが全て０でなければ、ワークＢに
保存されている録音時刻データ(以後、データｂとする)
の値と比較する(Ｓ４)。

【０００８】データａの値が、データｂの値に比べて新
しい時刻を表現する場合、ワークＡの内容をワークＢ及
びワークＣに書き込む。ワークＣには、既に書き込まれ
ている録音時刻データがあれば、その後に書き加え、な
ければ先頭に書き込み(Ｓ５)、読み出し回数カウンタＤ
に１を加えた(Ｓ６)後、Ｓ２に戻る。

【０００９】データａの値がデータｂの値より古い時刻
を表す場合、そのブロックから先が以前に録音され、上
書きされずに残ったブロックであり、次回録音開始ブロ
ックである。この時点で、管理領域を作成するために必
要な録音時刻データは全て取り出されたことになり、Ｓ
７に移る。

【００１０】Ｓ６で加算した読み出し回数カウンタＤの
値は、実際にデータを取り出したブロック数と同数であ
るから、この値を用いて次回録音開始ブロックのアドレ
スを算出する(Ｓ７)。最後に、ワークＣ内の録音時刻デ
ータ及び、Ｓ７で算出した次回録音開始ブロックのアド
レスを録音媒体の管理領域に書き込む(Ｓ８)ことによ
り、誤消去が修復される。尚、本発明は録音媒体として
光ディスク，光磁気ディスク，磁気テープ等の各種の記
録媒体の記録再生装置に用いることができる。

【００１１】

【発明の効果】前述のようなディジタル録音装置の消去
動作は、簡単に、管理領域のみのデータの初期化とする
方式で録音時刻データを管理データとしたため、本発明
は、誤操作によって消去された場合でも、貴重な録音デ
ータを無駄にすることなく復元できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すブロック図。

【図２】本発明の実施例を説明するフローチャート。

【符号の説明】

１ ＤＡＴドライブ ２ 録音／再生回路 ３ 記憶装置 ４ 操作スイッチ ５ ＣＰＵ ６ 表示器

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 録音媒体上に、単位ブロック複数個によ
   り構成された音声データ領域と、上記音声データ領域の
   ブロック毎のデータを管理する管理領域とを有し、音声
   データ領域の各ブロック内には当該ブロックの録音時刻
   データ及び音声データとを有し、上記管理領域内にはア
   ドレス及び上記録音時刻データにより形成された管理デ
   ータを有し、上記管理領域内の管理データのみを消去す
   ることにより、消去済みであるとみなすと共に消去した
   上記管理データを再び音声データ領域内の録音時刻デー
   タを用いて、上記管理領域内の管理データとして修復し
   これにアドレスデータを付加するようにしたことを特徴
   とするディジタル録音装置。
2. 【請求項２】 録音媒体が光ディスクである請求項１記
   載のディジタル録音装置。