JP2787720B2 - 連続焼鈍・脱スケール方法 - Google Patents
連続焼鈍・脱スケール方法Info
- Publication number
- JP2787720B2 JP2787720B2 JP1331023A JP33102389A JP2787720B2 JP 2787720 B2 JP2787720 B2 JP 2787720B2 JP 1331023 A JP1331023 A JP 1331023A JP 33102389 A JP33102389 A JP 33102389A JP 2787720 B2 JP2787720 B2 JP 2787720B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strip
- descaling
- annealing
- annealing furnace
- continuous annealing
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は鉄或いはステンレス等のストリップの連続焼
鈍・脱スケール方法に関するものである。
鈍・脱スケール方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、鉄或いはステンレス等のストリップを焼鈍炉で
焼鈍した後、焼鈍の際にストリップの表面に形成された
スケール(酸化物被膜)を酸又は中性塩浴中で電解法に
より脱スケールを行なう、所謂連続焼鈍・脱スケール装
置においては、通常ストリップは焼鈍炉内で800℃〜115
0℃程度に加熱されて伸びたり、蛇行したりするため、
焼鈍炉内でのストリップのカテナリ(垂み)を一定に保
つように焼鈍炉の入側と出側に夫々ブライドルロールを
設け、該ロール間のストリップに常時一定の張力を付与
するようにブライドルロールを張力制御している。
焼鈍した後、焼鈍の際にストリップの表面に形成された
スケール(酸化物被膜)を酸又は中性塩浴中で電解法に
より脱スケールを行なう、所謂連続焼鈍・脱スケール装
置においては、通常ストリップは焼鈍炉内で800℃〜115
0℃程度に加熱されて伸びたり、蛇行したりするため、
焼鈍炉内でのストリップのカテナリ(垂み)を一定に保
つように焼鈍炉の入側と出側に夫々ブライドルロールを
設け、該ロール間のストリップに常時一定の張力を付与
するようにブライドルロールを張力制御している。
[発明が解決しようとする課題] 従来、焼鈍炉内のストリップは該炉の入側と出側に設
けたブライドルロールによって張力が一定となるように
張力制御されているが、設定張力が小さいと加熱による
伸びを完全に吸収できず、炉内で垂んだり蛇行したりす
るため焼鈍作業に支障をきたすおそれがあると共に、焼
鈍後のストリップの形状が悪く後段の電解脱スケール装
置の電極間隔を広くとらないと脱スケール装置内での円
滑なストリップの通過が図れないため、電源装置の容量
を大きくしなければならないと共に、消費電力も多くな
る等の不具合があった。
けたブライドルロールによって張力が一定となるように
張力制御されているが、設定張力が小さいと加熱による
伸びを完全に吸収できず、炉内で垂んだり蛇行したりす
るため焼鈍作業に支障をきたすおそれがあると共に、焼
鈍後のストリップの形状が悪く後段の電解脱スケール装
置の電極間隔を広くとらないと脱スケール装置内での円
滑なストリップの通過が図れないため、電源装置の容量
を大きくしなければならないと共に、消費電力も多くな
る等の不具合があった。
一方、前記の不具合を解決すべく設定張力を大きくす
ると焼鈍炉内で生じるクリープ現象による塑性伸びがス
トリップの幅方向の縮みを引起し、ストリップの幅が不
均一となるため所定のストリップ幅を得るためには相当
幅に余裕を持ったストリップを焼鈍炉に供給しなければ
ならず材料の無駄が多く、製品の歩留りが悪い等、いず
れにしても十分満足のいく結果は得られていなかった。
ると焼鈍炉内で生じるクリープ現象による塑性伸びがス
トリップの幅方向の縮みを引起し、ストリップの幅が不
均一となるため所定のストリップ幅を得るためには相当
幅に余裕を持ったストリップを焼鈍炉に供給しなければ
ならず材料の無駄が多く、製品の歩留りが悪い等、いず
れにしても十分満足のいく結果は得られていなかった。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、焼鈍炉と、該炉の後段に設けた電解
脱スケール装置とを有する連続焼鈍・脱スケール装置に
おいて、焼鈍炉の入側と出側に夫々ブライドルロールを
設けると共に、入側ブライドルロールと出側ブライドル
ロールを焼鈍炉内におけるストリップの長手方向の伸び
率が0.2〜1.0%の範囲内で一定となるように速度制御す
ることにより、ストリップの長手方向の伸び率及び幅方
向の縮み量が一定で焼鈍炉内でストリップに垂みや蛇行
を生じさせることもない連続焼鈍・脱スケール方法が得
られる。
脱スケール装置とを有する連続焼鈍・脱スケール装置に
おいて、焼鈍炉の入側と出側に夫々ブライドルロールを
設けると共に、入側ブライドルロールと出側ブライドル
ロールを焼鈍炉内におけるストリップの長手方向の伸び
率が0.2〜1.0%の範囲内で一定となるように速度制御す
ることにより、ストリップの長手方向の伸び率及び幅方
向の縮み量が一定で焼鈍炉内でストリップに垂みや蛇行
を生じさせることもない連続焼鈍・脱スケール方法が得
られる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を説明する。
図は、本発明を実施した連続焼鈍・脱スケール装置の
概略を示すものである。
概略を示すものである。
図において、1は焼鈍炉、2、2′は焼鈍1の後段に
設けた冷却装置、3は焼鈍炉1の入側に設け入側ブライ
ドルロール、4は焼鈍炉1の出側に設けた出側ブライド
ルロールである。図示の出側ブライドルロール4は焼鈍
炉1の後段の冷却装置2、2′の出側に設置している。
設けた冷却装置、3は焼鈍炉1の入側に設け入側ブライ
ドルロール、4は焼鈍炉1の出側に設けた出側ブライド
ルロールである。図示の出側ブライドルロール4は焼鈍
炉1の後段の冷却装置2、2′の出側に設置している。
6,6′は脱スケール装置で、本実施例では前記焼鈍炉
1の後段に中性塩電解装置6と酸性液電解装置6′が直
列に2組設けられている。
1の後段に中性塩電解装置6と酸性液電解装置6′が直
列に2組設けられている。
この脱スケール装置6,6′は浴槽7,7′に中性塩或いは
酸液等の電解液を充填すると共に、該電解液に浸るよう
に電極8,8′を夫々対向して設け、これらの間に前記焼
鈍炉1で焼鈍した鉄或いはステンレス等のストリップ10
を連続して挿通し、焼鈍の際にストリップ10の表面に形
成されたスケール(酸化物被膜)を電解して分離するよ
うになっている。
酸液等の電解液を充填すると共に、該電解液に浸るよう
に電極8,8′を夫々対向して設け、これらの間に前記焼
鈍炉1で焼鈍した鉄或いはステンレス等のストリップ10
を連続して挿通し、焼鈍の際にストリップ10の表面に形
成されたスケール(酸化物被膜)を電解して分離するよ
うになっている。
11,11′、12,12′は入側ガイドロール、13,13′、14,
14′は出側ガイドロールである。
14′は出側ガイドロールである。
15,15′は夫々前記脱スケール装置6,6′の出側に設け
たブラシロールユニットで、脱スケール装置6,6′で処
理されたストリップ10の表面のスケールを払い落すため
のものである。
たブラシロールユニットで、脱スケール装置6,6′で処
理されたストリップ10の表面のスケールを払い落すため
のものである。
なお、前記脱スケール装置6,6′は実施例に示した2
組に限定されるものではなく、1組或いは必要に応じて
3組以上設けても良いことは言うまでもない。
組に限定されるものではなく、1組或いは必要に応じて
3組以上設けても良いことは言うまでもない。
16は酸洗装置で、硝フッ酸液等により、前記脱スケー
ル装置6,6′により処理したストリップ10の表面を化学
的に仕上げ処理するものである。
ル装置6,6′により処理したストリップ10の表面を化学
的に仕上げ処理するものである。
なお、この酸洗装置16は脱スケール装置による処理で
十分であれば必ずしも設ける必要がないことは言うまで
もない。
十分であれば必ずしも設ける必要がないことは言うまで
もない。
本発明は前記の如き構成の連続焼鈍・脱スケール装置
の焼鈍炉1の入側と出側に夫々設けたブライドルロール
3,4の相対速度を制御することによってブライドルロー
ル3,4間、即ち、焼鈍炉1内のストリップ10に予め設定
した一定の伸び率を付与する。
の焼鈍炉1の入側と出側に夫々設けたブライドルロール
3,4の相対速度を制御することによってブライドルロー
ル3,4間、即ち、焼鈍炉1内のストリップ10に予め設定
した一定の伸び率を付与する。
即ち、入側ブライドルロール3の回転数(周速)を
n1,出側ブライドルロール4の回転数(周速)n2とした
時、伸び率 を次式 で導かれるストリップ10の材質に応じた最適の伸び率と
なるように制御する。
n1,出側ブライドルロール4の回転数(周速)n2とした
時、伸び率 を次式 で導かれるストリップ10の材質に応じた最適の伸び率と
なるように制御する。
この伸び率は、ストリップ10に引張り矯正効果が与え
られ焼鈍後のストリップ10が高い平坦度を有する値(0.
2〜1.0%)を選定する。
られ焼鈍後のストリップ10が高い平坦度を有する値(0.
2〜1.0%)を選定する。
なお、前記ブライドルロールの速度制御に際しては、
入側ブライドルロール3又は出側ブライドルロール4の
いずれか一方を、焼鈍炉1及び脱スケール装置6,6′の
速度基準に合せて他方をそれより速くするか又は遅くす
るように制御する。
入側ブライドルロール3又は出側ブライドルロール4の
いずれか一方を、焼鈍炉1及び脱スケール装置6,6′の
速度基準に合せて他方をそれより速くするか又は遅くす
るように制御する。
このようにして、ストリップ10の伸び率(長手方向
の)を一定に制御することにより、ストリップの幅方向
の縮み量 は、入側の幅をb0,出側の幅をb1とした時、 の式で導き出される。
の)を一定に制御することにより、ストリップの幅方向
の縮み量 は、入側の幅をb0,出側の幅をb1とした時、 の式で導き出される。
従って、予めストリップ10の長手方向の伸び率が解か
れば、それに応じた幅方向の縮み量も解かるので、製品
ストリップ幅に予め縮み量を加算して素材ストリップ幅
を選定することにより材料の無駄がなくなる。
れば、それに応じた幅方向の縮み量も解かるので、製品
ストリップ幅に予め縮み量を加算して素材ストリップ幅
を選定することにより材料の無駄がなくなる。
また、焼鈍されたストリップ10は、塑性伸びが与えら
れ、所謂引張り矯正による高い平坦度が得られるので、
電解脱スケール装置6,6′の電極間隔を狭くしてもスト
リップ10をスムースに挿通できる。
れ、所謂引張り矯正による高い平坦度が得られるので、
電解脱スケール装置6,6′の電極間隔を狭くしてもスト
リップ10をスムースに挿通できる。
従って、電極間隔hと通電時の抵抗電圧Ecは次式で示
す如く比例する。
す如く比例する。
よって、電極間距離を狭くすることにより、電解電圧
が低下し、脱スケールに必要な電流を流した場合、消費
電力も低減できることになる。
が低下し、脱スケールに必要な電流を流した場合、消費
電力も低減できることになる。
[発明の効果] 本発明によれば、ストリップを焼鈍する際に該ストリ
ップの長手方向の伸び率が0.2〜1.0%の範囲内で一定に
なるように制御することにより、ストリップの幅方向の
縮み量も一定に保つことが可能となり、予め、ストリッ
プの幅方向の縮み量を見越して材料ストリップ幅を選定
することにより、製品の歩留りが向上すると共に、材料
に応じた最適な伸び率を任意に与えることができるか
ら、ストリップに十分な塑性伸びを与えて引張り矯正に
よる高い平坦度が得られるので、電解脱スケール装置の
電極間距離を狭くすることが可能となり、電解電力の省
エネルギー化も図れる等の効果を有する。
ップの長手方向の伸び率が0.2〜1.0%の範囲内で一定に
なるように制御することにより、ストリップの幅方向の
縮み量も一定に保つことが可能となり、予め、ストリッ
プの幅方向の縮み量を見越して材料ストリップ幅を選定
することにより、製品の歩留りが向上すると共に、材料
に応じた最適な伸び率を任意に与えることができるか
ら、ストリップに十分な塑性伸びを与えて引張り矯正に
よる高い平坦度が得られるので、電解脱スケール装置の
電極間距離を狭くすることが可能となり、電解電力の省
エネルギー化も図れる等の効果を有する。
図は本発明を実施いた連続焼鈍・脱スケール装置の概略
図である。 1……焼鈍炉、3……入側ブライドルロール 4……出側ブライドルロール 6,6′……電解脱スケール装置
図である。 1……焼鈍炉、3……入側ブライドルロール 4……出側ブライドルロール 6,6′……電解脱スケール装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/52 - 9/66 C25F 1/00 - 7/02
Claims (1)
- 【請求項1】焼鈍炉と該炉の後段に設けた電解脱スケー
ル装置とを有する連続焼鈍・脱スケール装置とを有する
連続焼鈍・脱スケール装置において、焼鈍炉の入側と出
側に夫々ブライドルロールを設けると共に、入側ブライ
ドルロールと出側ブライドルロールを焼鈍炉内における
ストリップの長手方向の伸び率が0.2〜1.0%の範囲内で
一定となるように速度制御することを特徴とする連続焼
鈍・脱スケール方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1331023A JP2787720B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 連続焼鈍・脱スケール方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1331023A JP2787720B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 連続焼鈍・脱スケール方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03193824A JPH03193824A (ja) | 1991-08-23 |
JP2787720B2 true JP2787720B2 (ja) | 1998-08-20 |
Family
ID=18238961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1331023A Expired - Lifetime JP2787720B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 連続焼鈍・脱スケール方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2787720B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013124415A (ja) * | 2011-12-16 | 2013-06-24 | Ihi Corp | 熱処理装置及び熱処理方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60177137A (ja) * | 1984-02-22 | 1985-09-11 | Nisshin Steel Co Ltd | ステンレス鋼帯の焼鈍酸洗設備 |
JPS6233011U (ja) * | 1985-08-13 | 1987-02-27 | ||
JPS63161198A (ja) * | 1986-12-24 | 1988-07-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 帯鋼の電解清浄設備 |
-
1989
- 1989-12-22 JP JP1331023A patent/JP2787720B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03193824A (ja) | 1991-08-23 |
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