JP2787464B2 - 歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置 - Google Patents

歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置

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JP2787464B2
JP2787464B2 JP1076090A JP7609089A JP2787464B2 JP 2787464 B2 JP2787464 B2 JP 2787464B2 JP 1076090 A JP1076090 A JP 1076090A JP 7609089 A JP7609089 A JP 7609089A JP 2787464 B2 JP2787464 B2 JP 2787464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は歯科医が患者の治療に使用するハンドピー
スの表面、およびそのハンドピースの軸芯部に設けられ
ている気体や液体の通路の内面に夫々付着した細菌等を
オゾン水によって滅菌する装置に関する。
従来の技術 従来のハンドピースの消毒装置は一般にオートクレー
ブを用いた高圧蒸気で、高温加熱によって消毒が行われ
ているが、歯科医用ハンドピースは小さなドリルを着脱
するためのチャック、これを高速回転するための空気タ
ービン、或はドリルの先端を冷却するための装置等の精
密な機械部分からなっているので、前記高温加熱の際に
不可避的に生ずる歪みによって前記各装置の精度を害す
る虞がある。そのため消毒滅菌を充分行うことが出来
ず、衛生上重大な問題を惹起することが予測される。
更に消毒殺菌に必要な温度(約130℃)に上昇するの
に約15分、その温度で完全に滅菌するのに約20分、更に
冷却するのに約10分、合計少なくとも約45分の時間を要
し、ハンドピースの使用に際して極めて非能率的であっ
た。
これらの問題を回避するため高濃度のオゾンガスを用
いて消毒することも考えられるが、患者を治療した直後
のハンドピースはその周囲が濡れて水膜を形成している
場合が多いので、その状態のハンドピースを滅菌室内の
オゾンガスの中にいれても、そのオゾンガスは水膜の中
の細菌まで充分到達せず、完全な滅菌が困難であった。
またハンドピースの表面に付着した細菌が常温以下の
状態に置かれたり、或は乾燥状態にあると滅菌の困難な
細菌のあるもの、特に枯草菌等の芽胞は原形質の外側を
形成する細胞膜が緻密な殻構成を維持しているので、オ
ゾンガスはその殻に遮られて、それを通過してその内部
の原形質にまで到達できず、そのため細菌を滅菌する事
が極めて困難になる。
さらに、ハンドピースの表面はオゾンガスに晒し易い
のでそこを消毒することは比較的容易であるが、ハンド
ピースの内側に形成された空気または水の通路の内面は
オゾンガスに晒しにくいので、そこを消毒することは実
際上極めて困難である。
解決しようとする発明の課題 この発明は前記従来のオートクレーブによる高温加
熱、及びオゾンガスで消毒する場合における、上述のよ
うなそれぞれの問題点を解決する事を目的とするもので
あり、特にハンドピースに付着した細菌芽胞も効果的に
滅菌しようとするものである。
他の目的はハンドピースの表面および空気及び水の細
い通路の内面の消毒を容易に行う装置を得る事である。
又他の目的はオゾン水の発生装置を小型化して本装置
全体を小型化すると共に、消毒済みのオゾン水を廃棄す
る際そのオゾンを分解して、人体に悪影響を及ぼさない
ようにすることである。
更に他の目的は交通の不便なところ、或はいかなる僻
地でも入手し易い消毒液で消毒殺菌できるようにするこ
とである。
課題を解決するための手段 この発明は一対の電極間の放電よって生ずるオゾンガ
スを水に吸収させる形式のオゾン水製造装置のオゾン水
排出管と、ハンドピースの消毒容器のオゾン水供給管を
接続すると共に、該消毒容器にオゾン水キラを接続する
歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置である。そのオゾン
水製造装置はいかなる形式のものを用いてもよいが、例
えば、円筒状誘電体の外側に設けられた線状電極と、そ
の内側に設けられた面状電極とからなる一対の電極間
に、高周波高圧電源を接続すると共に、該線状電極側に
空間を介して外筒を設け、その空間に酸素源を接続し、
また面状電極側に水路を形成し、該水路の入口に接続せ
るインジェクタの低圧部と前記空間を連通管で結合し、
その水路の出口にオゾン水の排出管を接続して構成する
のが好適である。またそのオゾン水製造装置を、円筒状
誘電体の内面に設けられた線状電極と、その外面または
円筒肉厚内に設けられた面状電極とからなる一対の電極
間に、高周波高圧電源を接続すると共に、該円筒状誘電
体の外側に空間を介して外筒を設け、その空間に水路を
形成すると共に、該円筒状誘電体の内側に酸素源を接続
し、この接続部位と反対側の該円筒状誘電体内部空間に
基端を連通せるオゾンガス管の先端をバブリング用水タ
ンク内に挿入して構成するものである。
ただし、この場合該円筒状誘電体の外側は上記の様に
水冷する代わりに、そのまま、ないし冷却ファンをつけ
て空冷してもよいことは云うまでもない。
また酸置源とは純酸素の供給源(酸素ボンベ、酸素富
化装置等)や酸素を含むガスの供給源(空気ボンベ、乾
燥空気供給装置等)を指す。
作用 この発明の装置を使用して歯科用ハンドピースを消毒
殺菌するときは、予め前記消毒容器内にこれから消毒し
ようとする歯科用ハンドピースを収容しておき、前記一
対の電極間に高周波高電圧を印加してその間の区域、た
とえばその線状電極と外筒の空間に無声放電を発生し、
これらの空間に供給する酸素ガスまたは空気をオゾンガ
ス化して、その後このオゾンガスをインジェクタで水と
混合するか、或はバブリングして水と混合するかして水
の中にオゾンガスを吸収にてオゾン水とし、これを前記
オゾン水製造装置のオゾン水排出管から消毒容器内に供
給し、その中に前記ハンドピースを侵漬して、そのハン
ドピースを消毒するものである。
またハンドピースの内部の細い通路を消毒殺菌する場
合は、前記オゾン水排出管からのオゾン水をハンドピー
スの前記通路に供給して、そこを消毒殺菌するものであ
る。この際前以てオゾン水排出管とハンドピースの前記
通路とを接続しておくことが必要であることはいうまで
もない。
このようにして消毒が終了した後、消毒容器内のオゾ
ン水を活性炭等のオゾン除去装置(以下水オゾンキラと
いう)を通して、そこでオゾンを除去して人体.器物に
安全な水にしてから外部に廃棄するものである。
また消毒容器内に供給されるオゾン水は多数のオゾン
ガスの気泡を有するので、これが容器の液面上から外部
に放出する際、活性炭やオゾン分解触媒等のオゾンガス
除去装置(以下ガスオゾンキラーという)を介し、人体
に安全なガスにしてから外部に放出するものである。
実施例 この発明の実施例を添付図面について説明すると、こ
の装置は第2図及び第3図に示すごとく、円筒状誘電体
1の外面に設けられた複数本の線状電極2と、その内面
に設けられた円筒形の面状電極3とからなる一対の電極
間に、高周波高圧電源4を接続して該誘電体1の外面に
おける線状電極2の付近に沿面放電5を発生し、該線状
電極2の外側に空間6を隔てて外筒7を設け、その空間
6の一端部に第1図に示す如く酸素源8をガス管9で接
続してそこに酸素を供給してこれをオゾンガス化する。
また前記面状電極2の内側に水路10を形成し、該水路
10の入口にインジェクタ11と水道パイプ12を順次接続
し、水道パイプ12から加圧された清浄水をインジェクタ
11および水路10内に送水する。その際インジェクタ11内
を流れる水の低圧部11aと、前記空間6の他端部が連通
管15aで逆止弁15bを介して結合されているので、その低
圧部11aにおける流水の負圧と、酸素源自体の圧力の両
方の作用で該空間6内のオゾンガスを吸引して、その流
水と共に水路10内に混入し、ここで細かいオゾンガスの
気泡を生成してオゾンガスが水に吸収されオゾンス水に
なって該水路10内の出口13に接続されたオゾン水排出管
14に至る。
またこれとは別に構成する蓋16付消毒容器17内に仕切
り板18を設けて消毒室19と通路20に区分し、その仕切り
板18にハンドピース21の基端部21aを嵌合するための接
続体22を設け、この接続体22に前記通路20から消毒室19
に通ずる連通孔23を形成し、この仕切り板18の上部に形
成される消毒室19に通ずるオゾン水供給管24を、供給弁
25を介して前記オゾン水排出管14と接続して、その供給
弁25を開くことによってオゾン水を消毒室19に供給して
その中に前述のハンドピース21を侵漬した状態で消毒す
る。さらに該仕切り板18の下部に形成される通路20に通
ずるオゾン水供給管26を、他の供給弁27を介して前記オ
ゾン水排出管14と接続し、その供給弁27を開くことによ
って前記オゾン水を消毒容器17内の通路20を経て接続体
22の連通孔23を通り、ハンドピース21内の細い通路21b
を経てその頭部21cから前記消毒室19内に排出され、こ
の間にハンドピース21の通路21bの内面を消毒するもの
である。さらに前記消毒室19の上方に溢出管28を設け、
前記供給管24、26から送られたオゾン水の液面30が消毒
室19内の所定の高さを超えると、そのオゾン水は前記益
出管28を経て水オゾンキラ31に至り、ここで水中の溶存
オゾンが除去されて人体.器物に完全な水になって外部
に放出されるものである。
さらに液面30の上方空間32に蓄積したオゾンガスの気
泡に由来するオゾンガスは、ガスオゾンキラー33に至
り、ここでオゾンが除去されて人体に安全なガスが外気
中に放出されるのである。
以上本発明を第1図の実施例で説明したが、本発明は
それに限定されるものではなく、その要旨の範囲内でそ
の製造を変更したり、あるいは付加したりして実施する
ことも可能である。
例えば第4図のように消毒容器17内を仕切り板18で仕
切って形成された消毒室19と通路20を連通路29と循環ポ
ンプ34を介して互いに連通し、消毒室19内のオゾン水の
高さが所定の高さになったとき、消毒室19側の供給弁25
と通路20側の供給弁27を閉じ、該循環ポンプ34を駆動す
ることによって消毒室19内および通路20内のオゾン水
を、ハンドピース21の内側の細い通路21aを循環的に流
動してそこを集中的に消毒するものである。
そして消毒が終了した際排水弁41を開口して消毒室19
および通路室20のオゾン水中の溶存オゾンを水オゾンキ
ラ31で除去してから排水するものである。
更に第5図に示すごとく消毒室19の上部19aと低部19b
との間を循環ポンプ34と循環弁35を介して連通し、消毒
室19側の供給弁25と通路20側の供給弁27を閉じ、更に消
毒室19側の循環弁33と通路20側の循環弁34を夫々開口し
て、該循環ポンプ32を駆動することによって消毒室19内
のオゾン水を循環してハンドピースの外側を能率的に消
毒すると共に、通路20内のオゾン水をハンドピース21の
内側の細い通路21bを循環的に流して能率的に消毒する
ことが可能である。
また第6図の実施例は前記第5図の実施例の消毒容器
17の外周面に適当数の超音波振動装置37を設けてこれを
振動すると共に、その内部のオゾン水を振動してハンド
ピース21の内外面をさらに能率的に消毒するものであ
る。
また38は蓋16の内側にとりつけられた紫外線ランプで
オゾン水中のオゾンを分解してもっとも殺菌力に富むO
原子を遊離することを促進し、消毒効果を大巾に増進す
る。
前述の実施例ではオゾンガスと水との混合手段とし
て、インジェクタ11を用いているが、その代わりに第7
図に示す如くオゾナイザ39のオゾンガス排出管40を水タ
ンク42内の底部に差し込んでオゾンガス排出管40の先端
に装置せる多孔質の発泡体43を介して水中にバブリング
することも可能である。この場合12は水道水供給管、33
はガスオゾンキラーで、水タンク42内でオゾンガスの水
への吸収と脱泡が行われるので、消毒容器17には泡44の
ないオゾン水が供給される。また上述の実施例ではオゾ
ンガス排出管40を水タンク42に挿し込んでいるが、第3
図の実施例におけるオゾン水排出管14を水タンクを介し
て脱泡ののち消毒容器17に供給してもよい。
効果 この発明は上述の通りであるので、従来のオートクレ
ーブによる高温加熱、及びオゾンガスで消毒する場合に
おける、上述のようなそれぞれの問題点を解決すること
ができ、特にハンドピースに付着した細菌芽胞も効果的
に消毒滅菌することができる。
またハンドピースの表面およびその内面に設けられた
の空気や水の細い通路の消毒を容易に行う事が出来る。
さらにオゾン水の発生装置を小型化して本発明の消毒
装置全体を小型化すると共に、泡からのオゾンガスを分
解し、消毒済みのオゾン水を廃棄する際その溶存オゾン
を除去して、人体に悪影響を及ぼさないようにすること
ができる。
更にまた交通の不便なところ、或はいかなる僻地でも
電源と水さえあれば安価にしかも容易にオゾン水を得る
事が出来る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例の一部切断正面図、第2図は第
1図の一部分の拡大断面図、第3図は第2図のIII−III
線部の拡大断面図、第4〜7図は本発明の他の実施例の
一部切断正面図である。 1……円筒状誘電体 2……線状電極 3……面状電極 4……高周波高圧電源 6……空間 7……外筒 8……酸素源 10……水路 11……インジエクタ 11a……低圧部 12……水道パイプ 13……出口 14……オゾン水排出管 15a……連通管 15b……逆止弁 17……消毒容器 18……仕切り板 19……消毒室 20……通路 21……ハンドピース 22……接続体 23……連通孔 24……オゾン水供給管 25……供給弁 26……オゾン水供給管 27……供給弁 31……水オゾンキラ 33……ガスオゾンキラ 34……循環ポンプ 37……超音波振動装置 38……紫外線ランプ 39……オゾナイザ 42……水タンク 43……多孔質発泡体

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の電極間の放電によって生ずるオゾン
    ガスを水に吸収させる形式のオゾン水製造装置のオゾン
    水排出管と、ハンドピースの消毒容器のオゾン水供給管
    を接続すると共に、該消毒容器に水オゾンキラを接続す
    ることを特徴とする歯科用ハンドピースの消毒殺菌装
    置。
  2. 【請求項2】一対の電極間の放電によって生ずるオゾン
    ガスを水に吸収させる形式のオゾン水製造装置が、円筒
    状誘電体の外面に設けられた線状電極とその内面に設け
    られた面状電極とからなる一対の電極間に、高周波高圧
    電源を接続すると共に、該線状電極側に空間を介して外
    筒を設け、その空間に酸素源を接続し、また面状電極側
    に水路を形成し、該水路の入口に接続せるインジェクタ
    の低圧部と前記空間を連通管で結合し、その水路の出口
    にオゾン水の排出管を接続するものであることを特徴と
    する請求項1記載の歯科用ハンドピースの消毒殺菌装
    置。
  3. 【請求項3】オゾンガスを水に吸収させる形式のオゾン
    水製造装置が、円筒状誘電体の内面に設けられた線状電
    極と、その外面または肉厚内に設けられた面状電極とか
    らなる一対の電極間に、高周波高圧電源を接続すると共
    に、該円筒状誘電体の内側の一端に酸素源を接続すると
    ともに、その他端に基端を連通せるオゾンガス管の先端
    をバブリング用水タンク内に挿入してなるものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の歯科用ハンドピースの消
    毒殺菌装置。
  4. 【請求項4】オゾン水製造装置のオゾン水排出管を消毒
    容器内の仕切り板で仕切られた通路に結合し、またその
    仕切り板にハンドピースの基端部の細孔入口と接続する
    ための接続体を設けることを特徴とする請求項1記載の
    歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置。
  5. 【請求項5】消毒容器内を仕切り板で仕切って形成され
    た消毒室と通路が連通管とポンプを介して互いに連通さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかの
    項に記載の歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置。
  6. 【請求項6】消毒容器内を仕切り板で仕切って形成され
    た消毒室の上部と下部の間および、該消毒室と通路の間
    を夫々連通管とポンプを介して互いに連通していること
    を特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の歯
    科用ハンドピースの消毒殺菌装置。
  7. 【請求項7】消毒容器の周壁に超音波振動装置を設ける
    ことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載
    の歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置。
  8. 【請求項8】消毒容器の上蓋下面に紫外線ランプを設け
    ることを特徴とする請求項1ないし7の何れか一項に記
    載の歯科用ハンドピースの消毒殺菌装置。
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KR20210089527A (ko) * 2020-01-08 2021-07-16 안동대학교 산학협력단 치과치료용 도구 살균장치
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