JP2787084B2 - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

走査型電子顕微鏡

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は走査型電子顕微鏡に関するものであり、特に
試料室低圧力の気体を導入する走査型電子顕微鏡(以
下、ESEMという)に関するものである。
〔従来の技術〕
従来のESEMは、圧力制限アパーチャによって電子銃室
と試料室とを分離し、電子銃室は高真空に保ち、試料室
には酸素や窒素等の低圧力の気体を導入している。そし
て、電子銃室には電子銃、集束装置、偏向装置を設け、
電子銃から放出された電子線を集束、偏向させて圧力制
限アパーチャから試料室に導入し、試料室内に設けたタ
ーゲット(試料)を照射している。ターゲットから発生
した2次電子は、電極にて捕獲されるが、ターゲットと
の電極との間に介在する気体の分子が2次電子によりイ
オン化され、一種の増幅作用が行われる。(例えば気体
として酸素を用いた場合、O2+e-→O++O+2e-) 電極は2次電子を効果的に捕獲するように、ターゲッ
トに対して適当な正電圧が印加され、電極に流れる電流
は電流増幅器等を通って検出される。
以上説明したようなESEMは、例えば、アメリカ特許第
4,785,182明細書に記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、2次電子検出用の電極が圧力制限アパ
ーチャとターゲットの間にある従来の構成では、1次電
子が低圧力の気体により散乱され、電子線の径が大きく
なってしまう。
一方、気体で散乱されないままターゲットまで到達す
る電子線は、径が小さいままターゲットに入射するた
め、この電子線のみが細かいプローブとして価値があ
る。この非散乱電子線は気体の圧力増加、電子の走る距
離が長くなると強度が小さくなる、という問題点があ
る。
すなわち、気体で散乱されないターゲットに入射する
電子の量は、気体の圧力Pと、1次電子が気体中を走る
距離D(圧力制限アパーチャとターゲットの距離)との
積P・Dに依存している。従って、1次電子の散乱で失
う量を小さく抑えようとすれば、圧力制限アパーチャか
らターゲットまでの距離Dを短くするか、気体の圧力P
を小さくする必要がある。
他方、ターゲットからの2次電子が気体と衝突して気
体をイオン化させることにより、効率良く2次電子を増
幅させるためには、P・D′(ただし、D′は2次電子
がターゲットを出てから電極に捕獲されるまでに進む距
離)に最適値がある。
従って、1次電子に対する上述の条件と2次電子に対
する上述の条件とは、圧力制限アパーチャとターゲット
の間に2次電子検出用の電極を置く限り(D=D′)、
共に満足さることは難しい。
そこで、2次電子検出用の電極を対物レンズの外側に
配設することが考えられる。このように構成すれば、圧
力制限アパーチャとターゲットとの距離を短くしたり、
両者の間の気体の圧力を小さくしても、電極の位置は比
較的自由に決定できるので、例えば圧力の小さい気体で
も所望の増幅効果の得られる位置に電極を配設すること
も可能となる。
しかしながら、電極を対物レンズの外側に配設する構
成では、スペースを確保するため、対物レンズの上極と
下極との間の開き角を小さくする必要があり、磁束が上
極と下極との間で漏れ、大きいアンペアターン(AT)の
コイルを用意しなければならないと共に、磁極が飽和す
る可能性が大きくなる。
そこで本発明は、1次電子を散乱で失うことなく2次
電子増幅を有効に行なうと共に、小型の電子顕微鏡を得
ることを目的とする。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明は、電子銃からの電子線を圧力制限アパーチャ
を通して低圧力の気体中にあるターゲットに照射して走
査し、前記ターゲットからの2次電子を2次電子検出器
で検出する電子光学系、を有する走査型電子顕微鏡にお
いて、前記電子光学系の対物レンズを上極をボーア径の
比較的小さい磁極として構成すると共に、前記対物レン
ズの下極をボーア径の比較的大きい磁極として構成し、
前記上極と前記下極との端部の間に前記2次電子検出器
の少なくとも一部を配設したことを特徴とする走査型電
子顕微鏡である。
また前記2次電子検出器は、前記電子光学系の軸を中
心としたリング状の電極を、前記軸方向へずらせて複数
配設して構成され、それぞれの電極を前記ターゲットに
対して正の等電位としたことを特徴とする走査型電子顕
微鏡である。
さらに、前記電極は、前記上極の先端近傍と前記下極
の先端近傍とに少なくともそれぞれ1つずつ設けられ、
それぞれの電極と磁極との間には放電防止用の絶縁膜を
介在せしめたことを特徴とする走査型電子顕微鏡であ
る。
さらにまた、電子銃からの電子線を圧力制限アパーチ
ャを通して低圧力の気体中にあるターゲットに照射して
走査し、前記ターゲットからの2次電子を2次電子検出
器で検出する電子光学系、を有する走査型電子顕微鏡に
おいて、前記2次電子検出器として前記ターゲットに対
して正の電位を与えられた電極を用い、前記電極に等電
位面の方向が前記電子光学系の対物レンズによる磁界の
方向のほぼ平行となるように前記電極を配設したことを
特徴とする走査型電子顕微鏡である。
〔作用〕
本発明では、対物レンズの下極のボーア径(穴径)は
比較的大きく、上極のボーア径(穴径)は比較的小さい
ため、これらの磁極が作る磁極分布の半値幅はこのレン
ズの焦点距離と同程度になり、極端に強励磁で磁極を飽
和させることはなく、また極端に弱励磁で球面収差係数
を大きくさせることはない。なお、この場合さらに、上
極を電子光学系の軸と小さい角度を持つ円錐型とし、下
極を電子光学系の軸と直交する平面内にすることによっ
て、上極と下極のボーア径部以外での距離をかなり大き
く取れるようになり、無駄な磁束が漏れることがなくな
る。
いずれにしても、このようなレンズ磁極構造のため、
両磁極の間に広い空間が確保できるので、検出器電極あ
るいはシンチレータ等の検出器を設けることができる。
また、2次電子検出器を電子光学系の軸を中心とする
リング上の複数の電極から構成し、これら複数の電極の
各々は電子光学系の軸とターゲットとの交点位置からほ
ぼ等距離の位置にあるように径と位置とが選択されると
共に、相互に接続され、ターゲットに対して正電位を与
えて構成することにより、2次電子が電極の近傍を多重
走行し易くなるため、気体に衝突する機会が増加し、効
率的に増幅作用が行なえる。
また、電極と磁極との間に放電防止用の絶縁膜を介在
せしめたので、電極に比較的大きな正の電位を与えて
も、磁極との間で放電の生ずることもない。
さらに、ターゲットに対して正の電位を与えられた電
極を対物レンズによる磁界中に配設することにより、タ
ーゲットからの2次電子が電界で加速されると速度を持
つため、対物レンズによる磁界によって螺旋運動させら
れる。2次電子は、もし気体分子と衝突しなければ、ず
っと磁束に捕捉された状態で螺旋運動しながら磁界に沿
って往復運動する。しかしながら、低圧力の気体が存在
するため、2次電子は気体分子と衝突して、気体分子を
イオン化すると共に、エネルギーを失うため、その磁界
からは解放され、電極による電界に引っ張られて電極に
より近い場所まで移動し、エネルギーを得て再びそこの
磁界に捕捉され、磁界に沿った往復運動を行なう。この
ように、2次電子は磁界に沿って往復運動をしつつ徐々
に電極に近づいて行き、ついには電極に捕獲される。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1実施例の電子光学系を示す図で
ある。
電子銃1を出た電子線は、排気管2aを介して不図示の
ポンプにより排気され高真空に維持された電子銃室2を
進み、コンデンサレンズ3及び対物レンズ11で必要な径
に絞られ、ターゲット16に照射される。ターゲット16に
照射される電子線は偏向器4a、4bにより2次元的に走査
される。電子銃室2の先端には圧力制限アパーチャ12が
形成され、ターゲットの置かれた試料室17が連結してい
る。
試料室17には低圧力の気体(酸素、窒素等)が不図示
の導入管、バルブ等を介して導入されるが、圧力制限ア
パーチャ12からターゲット16までの間に検出器等がない
ため、それらの間の距離を短く設定することができ、電
子銃1から出た電子(1次電子)が低圧力の気体と衝突
することによる散乱電子の量は、気体の圧力が小さいこ
ともあって、十分小さくできる。
対物レンズ11は、電子光学系の軸lに対して小さい角
度φを有し、かつボーア径(穴径)の比較的小さい磁極
である上極8と、ボーア径の比較的大きい磁極である下
極9とを有する。
電極14a、14b、電子光学系の軸lを中心とするリング
状に形成されており、電極14aは放電防止シート15aを介
して上極8先端に近接して配設され、電極14bは放電防
止シート15bを介して下極9先端に近接して配設されて
いる。そして、電極14a、14bは、電子光学系の軸lとタ
ーゲット16との交点位置からほぼ等距離の位置に置かれ
ているため、電極14aの径に比し電極14bの径が大きくな
っている。これら電極14a、14bは互いに連結されて電気
的に一体となっていると共に、ターゲット16に対して正
の電位が与えられている。
1次電子がターゲット16に衝突することによって、タ
ーゲット16から放出された2次電子は、電極14a、14bの
方向に引かれるが、電極14a、14bが2つの方向にあるた
め、すぐに電極14a、14bには入らず、2つの電極14a、1
4bによる電界の方向と2次電子の有するエネルギーとの
関係で、符号13で示したように電極14a、14bを結んだ面
にほぼ直交する方向で往復運動し、気体と衝突してエネ
ルギーが小さくなってから電極14a、14bに捕獲される。
従って、圧力制限アパーチャ12とターゲット16の間隔
を短くしたにもかかわらず、2次電子の走行距離を短く
することがなく、むしろ2次電子の往復運動により走行
距離を長くできるので、2次電子が気体と衝突する機会
が増え、気体分子のイオン化による十分な増幅作用を得
ることができる。この場合、さらに細かく見れば、2次
電子は磁場中を運動することになるので、実際の電子の
軌道は電界のみによる符号13の軌道のまわりを螺旋運動
しながらすすむことになり、実際には走行距離がより長
くなっている。
なお、2次電子が気体と衝突して作る電子、イオンペ
アの数は、2次電子が失うエネルギーに比例するので、
電極14a、14bには大きい電圧が印加できた方が有利なた
め(エネルギーは電極14a、14bに印加される電圧の大き
さに依存している)、電極14a、14bは円形断面の金属線
を同軸円形に整形して作ることが好ましい。
そして、ターゲット16、磁極8、9等はアース電位に
設定されているので、電極14a、14bと近接している磁極
8、9と電極14a、14bとの間で放電が生じる可能性があ
るが、薄い絶縁膜のシート15a、15bがこれらの放電を防
止している。
また、上述の磁極8、9の構造により、2つの磁極
8、9の間には広い空間が確保されるので、シンチレー
タ5やライトガイド6を配設することもできる。なお、
ライトガイド6に結合した符号7の部材はフォトマルで
ある。
さらに、符号10は電子光学系の軸lを中心とした円筒
状に設けられた真空シールを示しているが、真空シール
10の内径を対物レンズ11による制約の範囲内で最大の大
きさになせば、2次電子の軌道を遠くまで延ばすことも
可能で、一往復の軌道長を大きくできる。
第2図は本発明の第2実施例の要部を示す図であっ
て、対物レンズの先端部分を拡大して示した図であり、
第1図と同符号のものは同一機能の部材を示している。
第2図の実施例が第1図の実施例と大きく異なる点
は、第2図の実施例が電極14a、14bに関してターゲット
16の反対側に先窄まりの金属部品(等電位面を順次先細
りにする部材)20を付加したことにある。
この金属部品20は、磁極8、9、圧力制限アパーチャ
部材120、ターゲット16等と同様にアース電位になって
おり、電極14a、14bから離れた位置での等電位面は、第
2図に示したように金属部品20の内側に沿うように延び
ていき、その結果、第2図に点線19で示した如く、電極
14a、14bを結ぶ面のほぼ中心を通り、金属部品20の最奥
部に向かってポテンシャルの尾根ができる。また、電極
14a、14bに関してターゲット16側にも、圧力制限アパー
チャ部材120とターゲット16とによってあたかも金属部
品20を設けたのと同じような効果が得られる結果、電子
光学系の軸lとターゲット16とのほぼ交点位置に向かっ
てポテンシャルの尾根19ができる。
従って、ターゲット16から出た2次電子は、ポテンシ
ャルの尾根に集まる傾向を示し、軌道が拡がらないの
で、多重走行し易くなり、2次電子を有効に電極14a、1
4bに捕獲させることができる。その結果、電極14a、14b
から得られる検出電流が大きくS/Nの良好な信号が得ら
れる。
なお、以上の説明では、リング状の2つの電極を電気
的に連結して検出器を構成したが、リング状の複数の電
極を用いてもよく、また、1つの電極を螺旋状に設けて
も良いし、さらに、軸中心の円周上の一部に設けた電極
でもよい。
第3図は本発明の第3実施例の要部を示す図であっ
て、対物レンズの先端部分を拡大して示した図であり、
第1図と同符号のものは同一機能の部材を示している。
第3図の実施例が第1図の実施例と大きく異なる点
は、第3図の実施例がターゲット16に対して正の電位を
与えられた電極30a、30bを有する。電極30a、30bは、電
子の捕捉面を有し、この捕獲面を対物レンズによる磁界
の方向と平行になるように配設することにより、電極30
a、30bによる等電位面の方向は対物レンズ(上側磁極8
と下側磁極9が図示されている)による磁界の方向と平
行となる。
その結果、ターゲット16から出た2次電子(e-)は、
電界に引っ張られて電極30a、30bの方向へ進むが、2次
電子は電界で加速されると速度を持つため、対物レンズ
(磁極8、9)による磁界(図には矢付の破線で示し
た)によって螺旋運動させられる。2次電子はもし気体
分子と衝突しなければ、ずっと磁束に捕捉された状態で
螺旋運動しながら磁界に沿って往復運動する。しかしな
がら、2次電子の運動空間には低圧力の気体が存在する
ため、2次電子は気体分子と衝突して気体分子をイオン
化する(O2+e-→O++O+2e-)と共に、エネルギーを
失うため、捕捉されていた磁界から解放され、電極30
a、30bによる電界に引っ張られて電極30a、30bにより近
い場所まで移動し、エネルギーを得て再びそこの磁界に
捕捉され、磁界に沿った往復運動を行なう。このよう
に、2次電子は磁界に沿って往復運動をしつつ徐々に電
極30a、30bに近づいていき、ついに電極30a、30bに捕捉
される。2次電子が気体分子に衝突することにより、気
体分子がイオン化されて生じた電子も同上の動作によっ
て電極30a、30bに捕捉される。すなわち、2次電子は磁
界の強さと、電界の強さと、気体の圧力とで定まる距離
移動してから、ほとんどエネルギーを失った状態で電極
30a、30bに捕捉される。
その結果、2次電子と気体分子との衝突の機会は増大
し、効率の良い増幅が行なえる。
また、気体の圧力が低くなると2次電子は気体分子と
衝突する確率が減少するが、第3図の構成では、2次電
子が螺旋を描きながら往復運動する回数が増えるのみ
で、最終的に電極に捕捉されるときは、ほぼ同じエネル
ギーになっているので、気体に与えるエネルギーは圧力
が低下する前とほぼ等しくなり、圧力が低下する前と同
程度のイオン−電子対が得られ、増幅効率はそれほど変
動しない。逆に気体の圧力が高くなると2次電子は気体
分子と衝突する確率が増加するので、2次電子の往復運
動の回数は減少するが、気体に与えるエネルギーは圧力
が高くなる前とほぼ等しく、その結果、圧力が低下する
前と同程度のイオン−電子対が得られ、増幅効率はそれ
ほど変動しない。
なお、第3図では、電極30a、30bを180度対向位置に
設けた例を上げたが、方向性を無くすために、図と直交
する180度対向位置にさらに電極を設けてもよく、さら
に、電子光学系の軸lを中心としたリング状に設けても
よい。
また、以上の実施例では電極30a、30bによる等電位面
の方向が対物レンズによる磁界の方向と平行になるよう
に電極30a、30bを配設したが、等電位面の方向の磁界の
方向とが平行な場合には、最も効率が良いが、電極の位
置は、磁界に捕らえられながら、徐々に電極に近づいて
いくような作用を電子に与える範囲内のほぼ平行な位置
まで拡張して考えることができる。
さらに、対物レンズの上極と下極とのボーア径がほぼ
等しいような場合には、磁界が下極の下側にも生じるの
で、電極を下極の下側の磁界中に置くこともできる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、1次電子を散乱で
失うことなく2次電子増幅を有効に行ないうるばかりで
なく以下のような効果がある。
(イ)対物レンズの上極のボーア径が小さいため、電子
光学系の軸上の磁場の分布の半値幅を小さくでき、小さ
い焦点距離の対物レンズが実現できる。
(ロ)レンズ上極と下極の間に広い空間ができるので、
この内部に2次電子検出器を無理なく設けられる。
(ハ)レンズの上極と下極の開き角を大きくできるの
で、両極間の磁束の漏れが少なくなり、薄い磁極でも飽
和が生じない。また磁束を有効に軸上に集められるの
で、励磁コイルのATを小さくできる。
(ニ)2次電子が磁場中で螺旋軌道を取るため、気体と
衝突する確率が増え、大きい検出電流が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の電子光学系を示す図、第
2図は本発明の第2実施例の電子光学系の要部を示す
図、第3図は本発明の第3実施例の電子光学系の要部を
示す図、である。 〔主要部分の符号の説明〕 8……対物レンズの上極、 9……対物レンズの下極、 14a、14b、30a、30b……電極 20……金属部品。
フロントページの続き (72)発明者 清水 弘泰 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (72)発明者 徳島 忍 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭56−38756(JP,A) 特開 昭59−90349(JP,A) 特開 昭63−264858(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 37/244 H01J 37/141 H01J 37/28 H01J 37/301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃からの電子線を圧力制限アパーチャ
    を通して低圧力の気体中にあるターゲットに照射して走
    査し、前記ターゲットからの2次電子を2次電子検出器
    で検出する電子光学系、を有する走査型電子顕微鏡にお
    いて、 前記電子光学系の対物レンズの上極をボーア径の比較的
    小さい磁極として構成すると共に、前記対物レンズの下
    極をボーア径の比較的大きい磁極として構成し、前記上
    極と前記下極との端部の間に前記2次電子検出器の少な
    くとも一部を配設したことを特徴とする走査型電子顕微
    鏡。
  2. 【請求項2】前記2次電子検出器は、前記電子光学系の
    軸を中心としたリング状の電極を、前記軸方向へずらせ
    て複数配設して構成され、それぞれの電極を前記ターゲ
    ットに対して正の等電位としたことを特徴とする請求項
    (1)記載の走査型電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】前記電極は、前記上極の先端近傍あるいは
    前記下極の先端近傍とに少なくとも1つ設けられ、それ
    ぞれの電極と磁極との間には放電防止用の絶縁膜を介在
    せしめたことを特徴とする請求項(2)記載の走査型電
    子顕微鏡。
  4. 【請求項4】電子銃からの電子線を圧力制限アパーチャ
    を通して低圧力の気体中にあるターゲットに照射して走
    査し、前記ターゲットからの2次電子を2次電子検出器
    で検出する電子光学系、を有する走査型電子顕微鏡にお
    いて、 前記2次電子検出器として前記ターゲットに対して正の
    電位を与えられた電極を用い、前記電極による等電位面
    の方向が前記電子光学系の対物レンズによる磁界の方向
    とほぼ平行となるように前記電極を配設したことを特徴
    とする走査型電子顕微鏡。
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