JP2786878B2 - フリッカergにおける波形処理方法及び装置 - Google Patents

フリッカergにおける波形処理方法及び装置

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JP2786878B2 JP1078954A JP7895489A JP2786878B2 JP 2786878 B2 JP2786878 B2 JP 2786878B2 JP 1078954 A JP1078954 A JP 1078954A JP 7895489 A JP7895489 A JP 7895489A JP 2786878 B2 JP2786878 B2 JP 2786878B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、フリッカERGにおける波形処理方法及び装
置に係り、特に交流電源周波数(以下、ハムと略称す
る)や眼球運動等によって混入するノイズの影響を可及
的に排除して、生体信号を正確に取り出し得るようにし
た波形処理手法及び装置に関するものである。
(背景技術) 網膜電位図(Electroretinogram:以下、ERGと言う)
は、閃光に対して網膜細胞に発生した応答電位を、角膜
と額との間の電位変化として記録したものであって、従
来から、単に一度の光照射(フラッシュ光)に対する網
膜電位の変動を捉えたフラッシュERGが広く普及してお
り、網膜検査の重要な検査手段の一つになっているが、
かかるフラッシュERGは網膜の総合的な機能を検査する
に過ぎないものであるために、今日、このフラッシュER
Gに加えて、或いはこれに代えて、反復刺激光(フリッ
カ光)の照射に対応して得られるフリッカERGを測定す
ることが要望されている。けだし、フリッカERGによれ
ば、杆体系応答を抑えて、網膜の中でも錐体系応答を選
択的に分離、観察することが出来るからであり、例えば
眼底後極部の疾患や黄斑部疾患部の判定に有効であり、
このため網膜全体を評価するフラッシュERGと同様、臨
床上、有用な手段として認識されている。
ところで、このフリッカERGを得るに際して、フリッ
カ刺激としては、一般に矩形波光による刺激が用いら
れ、また刺激頻度においては、通常、30Hz以上のフリッ
カ光が用いられることとなるが、標準化のために30Hzに
統一されつつある。そして、従来においては、そのよう
な30Hzフリッカ刺激に対応するフリッカERGを測定する
ために、かかるフリッカ刺激に対応する網膜電位の変動
を網膜電位計にて検出して、それをそのまま出力する方
法や、得られたフリッカERGの波形を単純に加算平均し
て、臨床上評価されるべきERG波形を求める方法等が採
用されている。
しかしながら、このようなフリッカERGを得るための
網膜電位計においては、その電源として交流電源が用い
られていること等から、交流電源周波数(ハム)をノイ
ズとして拾い易く、また眼球運動等から低周波成分や高
周波成分のノイズが混入する虞があった。而して、フリ
ッカ刺激に対応するERG波形をそのまま出力する方法に
あっては、例えば第1図に示されるように、たまたま観
察した波形に高周波成分のノイズが重畳していると、例
えば振幅測定等に誤差を生じる問題があり、また第2図
に示される如く、眼球運動等により低周波成分のノイズ
が入ると、上記と同様に正確な振幅測定が困難となるの
であり、更に第3図に示される如く、ハム障害が現れる
と、全く計測不能となる場合すら生じるのである。
また、フリッカERG波形を原波形の加算平均により求
める場合にあっても、ハムが完全に除去され得ないケー
スがある。即ち、交流電源の周波数が60Hz地域では、ハ
ムが30Hz刺激と重畳し易く、そのために第4図に示され
る如き波形となって、測定誤差を招き易い問題を内在し
ているのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為
されたものであって、その課題とするところは、フリッ
カ刺激に対する人眼からの反応に重畳する、本来の錐体
系応答以外の種々のノイズを取り除き、目的とする錐体
系応答に対応するERG波形を選択的に抽出し得る手法及
び装置を提供することにある。
(解決手段) そして、本発明は、かかる課題を解決するために、反
復刺激光の照射に対応して得られるフリッカERGの採取
された波形から、交流電源周波数や眼球運動等にて混入
したノイズ成分を取り除き、可及的に該反復刺激光に対
する反応のみを抽出するようにした方法において、
(a)標準刺激周波数に対して±10%の範囲内でずらせ
た周波数を選択し、前記反復刺激光の周波数として用い
て採取された、フリッカERG波形を、前記採取された波
形として用い、かかる選択された周波数(F)より下
式: 〔但し、f0:標準刺激周波数、f:除去したい周波数、n:
1、2、3・・・(整数)〕に従って求められた加算回
数(N)に基づいて、該フリッカERG波形を加算平均す
る工程と、(b)該加算平均して得られたフリッカERG
波形を移動平均して、それに含まれる高周波ノイズ成分
を除去する工程と、(c)該高周波ノイズ成分の除去工
程に先立って、或いは該除去工程の後に、前記加算平均
されたフリッカERG波形を刺激周期で移動平均して低周
波ノイズ成分を得、そしてこの低周波ノイズ成分を前記
加算平均されたフリッカERG波形から減算することによ
り、低周波ノイズ成分を除去する工程とを、含むことを
特徴とするフリッカERGにおける波形計測法を、その要
旨とするものである。
また、本発明は、反復刺激光の照射に対応して得られ
るフリッカERGの波形から、交流電源周波数や眼球運動
等にて混入したノイズ成分を取り除き、可及的に該反復
刺激光に対する反応のみを抽出するようにした装置にし
て、(a)標準刺激周波数に対して±10%の範囲内でず
らせた周波数を選択して、前記反復刺激光の周波数とし
て用い、フリッカERG波形を採取する手段と、(b)か
かる選択された周波数(F)より下式: 〔但し、f0:標準刺激周波数、f:除去したい周波数、n:
1、2、3・・・(整数)〕に従って求められた加算回
数(N)に基づいて、前記採取されたフリッカERG波形
を加算平均する手段と、(c)該加算平均して得られた
フリッカERG波形を移動平均して、それに含まれる高周
波ノイズ成分を除去する手段と、(d)該高周波ノイズ
成分の除去に先立って、或いは該高周波ノイズ成分の除
去の後に、前記加算平均されたフリッカERG波形を刺激
周期で移動平均して低周波ノイズ成分を得、そしてこの
低周波ノイズ成分を前記加算平均されたフリッカERG波
形から減算することにより、低周波ノイズ成分を除去す
る手段とを、含むことを特徴とするフリッカERGにおけ
る波形処理装置をも、その要旨とするものである。
(具体的構成・実施例) このように、本発明に従うフリッカERGにおける波形
処理方法や装置にあっては、先ず、反復刺激光の照射に
対応して変化する網膜電位をそのまま示すフリッカERG
の波形(生波形)を得るべく、かかる反復刺激光の刺激
周波数が標準刺激周波数、例えば30Hzに対して±10%の
範囲内に入る周波数において選定され、そしてそのよう
な周波数の反復刺激光を用いて、それに対する網膜電位
の変化が所定の網膜電位計にて生のフリッカERG波形と
して採取される。即ち、60Hzと重畳し易い標準刺激周波
数(30Hz)そのものを刺激周波数とせずに、ハムの重畳
を防ぐような測定条件が選択されるのである。なお、こ
こで、標準刺激周波数は、関連諸学会にて設定される数
値であり、それよりも+10%を越えたり、また−10%よ
り下回った場合には、標準刺激周波数に対して測定刺激
周波数が大きく異なることとなり、好ましくないのであ
る。
そして、このようにして得られた生のフリッカERG波
形を、上記で選択された刺激周波数に基づいて求められ
る所定の加算回数にて加算平均することにより、混入し
たハムをERG波形から取り除くことが出来るのである。
すなわち、第5図に示される如く、標準刺激周波数を
f0、除去したい周波数fとすると、標準刺激周波数:f0
にt時間だけずらした周期で刺激を与え、且つN回加算
することにより、除去したい周波数:fが取り除かれ得る
のである。ここで、測定刺激周波数をFとすると、下記
(1)式が導かれる。
なお、上記した本発明に従う手法における加算平均や
移動平均、波形の減算は、通常の演算装置により容易に
実施され得るものであり、また装置的には、反復刺激光
の照射に対応して得られるフリッカERGの波形から、交
流電源周波数や眼球運動等にて混入したノイズ成分を取
り除き、可及的に該反復刺激光に対する反応のみを抽出
するようにした装置にして、(a)標準刺激周波数に対
して±10%の範囲内でずらせた周波数を選択して、前記
反復刺激光の周波数として用い、フリッカERG波形を採
取する手段と、(b)かかる選択された周波数(F)よ
り下式: 〔但し、f0:標準刺激周波数、f:除去したい周波数、n:
1、2、3・・・(整数)〕に従って求められた加算回
数(N)に基づいて、前記採取されたフリッカERG波形
を加算平均する手段と、(c)該加算平均して得られた
フリッカERG波形を移動平均して、それに含まれる高周
波ノイズ成分を除去する手段と、(d)該高周波ノイズ
成分の除去に先立って、或いは該高周波ノイズ成分の除
去の後に、前記加算平均されたフリッカERG波形を刺激
周期で移動平均して低周波ノイズ成分を得、そしてこの
低周波ノイズ成分を前記加算平均されたフリッカERG波
形から減算することにより、低周波ノイズ成分を除去す
る手段とを含むように、装置を構成すればよい。
ところで、この(1)式で得られる測定刺激周波数:F
が、標準刺激周波数:f0(通常は30Hz)に対して非常に
近似している(±0.05Hz以内)場合は非実用的になる。
そこで、実用的には、次式(2)が望ましい。
例えば、第6図には、周波数が30.5Hzの反復刺激光で
得られたフリッカERGが示されている。これは、第4図
のように、有害なハムがある環境下で測定したもので、
上記(2)式より、f0=30Hz、f=60Hz、N=30、n=
1として、F=30.5を得た例である。この第6図では、
第4図のような60Hzの有害なハムが除去され、真の波形
に近いものが抽出されているのである。
また、加算回数N=1000とし、その他は上例と同様に
f0=30、f=60とすると、F=29.99、30.02(Hz)とい
うように、f0=30に対して0.01〜0.02Hzの僅かな差しか
なく、実用的ではないのである。このような場合におい
ては、例えばn=50として、F′=29.3、30.8Hzという
解を得るが、この方が実際的である。
一般的に、ハムのようなノイズは、上記のように、例
えば30回位の加算平均で除去可能であるが、ランダムノ
イズの類は、加算回数を増やした方が精度は向上する。
要するに、混入したハムノイズの除去のためには、網
膜電位計にて検出される網膜電位の変化に対応した生の
フリッカERGの波形を前記(1)式若しくは(2)式に
従って得られるところの加算回数にて加算平均する必要
があるが、その加算回数は、厳密に、それらの式を満足
させるものでなければならないことはなく、ある程度の
範囲内での加算回数の変動は許容されるものである。け
だし、目的によっては、ハムを完全に除去する必要がな
い場合もあるからである。そのような場合には、ノイズ
レベルの許容値を設定することにより、実際の刺激周波
数に対する加算回数範囲を決めることが出来、また逆に
加算回数に対する刺激周波数範囲を決めることも、同様
に可能である。また、除去したい周波数を選択すること
により、適切な測定用刺激周波数や加算回数を得ること
が出来る。なお、交流電源周波数は、60Hz及び50Hzの二
種類の地域があるが、計算上は略同一の測定刺激周波数
を用いても、実用上何等差支えないものである。
因みに、第7〜9図には、測定刺激周波数の波形:
F′、交流電源周波数60Hzを30回加算平均した結果の波
形:f′について、加算の起点をそれぞれ所定角度ずつず
らして加算平均した例が示されている。なお、それらの
例において、Wは合成波(W=F′+f′)である。
先ず、第7図は、加算の起点を、360゜を30等分した
位相である12゜ずつずらして加算平均した例であり、本
発明に従って前記(2)式により求めた各設定値で刺激
波F′を抽出した例に相当するものである。そこでは、
f′、即ち60Hzのハムは30回の加算平均により完全に取
り除かれており、合成波:Wは、純粋に刺激波:F′のみか
らなるものとして抽出されている。
これに対して、第8図は、加算の起点を10゜ずつずら
して、30回加算平均した例を示すものであって、前記
(2)式で得た測定刺激周波数:Fに対して若干ずれた周
波数:F′で加算平均した例に相当するものである。上述
の如く、第7図では、一周期360゜を30等分した12゜の
位相差でハム:fを30回加算平均すると、ハムは0になる
が、第8図の如く、10゜の位相差で30回加算平均する
と、図においてf′にて示される如く、ハムは除去しき
れずに残り、合成波:Wは実際の刺激波:F′との間に誤差
を生じるようになる。
また、第9図は、刺激波:F′と交流波:f′とを同期さ
せて30回加算平均した例を示すものであるが、このよう
に測定刺激周波数とハムの位相とを全く同一にすると、
合成波:Wは刺激波:F′とは相当かけ離れた性状を示すよ
うになるのである。
従って、これらの図から明らかなように、測定刺激波
に対してハムが重畳しないように抽出することがERG測
定では重要であるのであり、ハムの影響が甚だしい場合
にあっては、得られるERGから求められる最大振幅値や
最大振幅値を与える時間(潜時)に誤差を生じることに
なるのである。勿論、先述したように、ハムを完全に除
去する必要がない場合も、測定の目的によっては、第8
図に示される程度の誤差が許容される場合もある。
このようにすることによって、網膜電位計にて採取さ
れるフリッカERG波形に混入するハムノイズが効果的
に、また測定に影響のない程度に取り除かれ得ることと
なるが、かかるフリッカERG波形には、また高周波ノイ
ズや低周波ノイズも混入しており、それ故に可及的にフ
リッカ刺激に対する反応のみを抽出して、正確なERG波
形を得るためには、それらのノイズ成分をも除去せしめ
る必要がある。
そこで、本発明においては、高周波成分のノイズを除
去するために、上記において加算平均して得られたフリ
ッカERG波形を用い、それを移動平均するものである。
なお、この移動平均には、位相特性を考慮して、次式: 但し、YK:平滑値、Xk+m:離散値 にて与えられる対称型のFIRフィルタが用いられる。
なお、第10図には、真の信号の上に細かいノイズ、即
ち高周波成分を持つノイズが重畳している例が示されて
いるが、そのようなノイズの混入した波形から振幅や潜
時の必要な情報を直読すると、ノイズ成分を拾い、正し
い測定が安定して得られないのである。それ故に、上述
の如く、加算平均されたERG波形を移動平均して、例え
ば5点移動平均を行なって、第11図に示される如く、波
形を滑らかにすることにより、真の信号系に近づけるよ
うにするのである。
また、第12図における下段の波形例に示されるよう
に、本来欲しい波形の上に低周波成分が重畳すると、波
形が傾斜して出力され、振幅計測等が困難となるところ
から、本発明では、そのような低周波成分のノイズを除
去するために、前記加算平均されたフリッカERG波形を
刺激周期で移動平均して低周波ノイズ成分を得た後、こ
の低周波ノイズ成分を前記加算平均された原波形から減
算せしめて、低周波ノイズ成分の除去が行なれることと
なる。即ち、第12図における下段の原波形を刺激周期の
スパンで移動平均を掛け、それによって重畳している低
周波ノイズ成分が得られるところから、この低周波ノイ
ズ成分を原波形から引算することによって、第12図の上
段の波形、即ち低周波ノイズ成分を取り除いた波形を得
るようにするのである。なお、この低周波ノイズ成分の
除去工程は、前記高周波ノイズ成分の除去工程に先立っ
て実行される他、そのような除去工程の後に、高周波ノ
イズ成分の除去された波形に対しても実行され得るもの
である。
以上のようにして、混入する各種のノイズ成分が網膜
電位計にて測定されるフリッカERGの波形から取り除か
れ、可及的にフリッカ刺激に対する反応のみを抽出した
波形が得られるものであるが、そのような波形処理の更
に具体的な本発明に従う手法が、第13図にフローチャー
トで示されている。
この第13図では、被検者に光刺激(矩形波光)を与え
るところからスタートが行なわれている。そして、その
光刺激周波数は、前述の(2)式により与えられる。例
えば、f0=30、f=60、N=30、n=1とすると、F=
30.5Hzが(2)式より得られる。
次に、被検者からの信号の読込みに入る。この信号
は、フリッカ刺激に対する網膜電位の変化を網膜電位計
にて経時的に検出したもので、そこには各種のノイズが
重畳して混入している。そして、光刺激のON−OFF信号
のONを起点に、設定回数だけ加算して平均し、原波形A
を得る。なお、この原波形Aには各種のノイズが混入し
た形となっている。そして、そのようなノイズの原波形
Aからの除去には、先ず、低周波成分を取り除くため、
刺激周期のスパンで移動平均が行なわれる。これによっ
て、低周波ノイズ成分(波形B)が抽出されることとな
るところから、先の原波形Aから、この低周波ノイズ波
形Bを差し引く(A−B)ことにより、低周波成分の除
去が終わる。
また、高周波ノイズ成分を除去するためには、上記の
低周波ノイズ成分の除去された波形を、取り除きたい高
周波成分群の最大周期で移動平均することにより、その
目的が達せられるのである。
かくして、ハムや眼球運動等、種々のノイズが混入し
ている原波形Aから、フリッカ刺激に対応するERGのみ
を略抽出することが可能となったのであり、そしてこの
得られたフリッカERG波形から、目的とする振幅や潜時
等の必要な情報を算出し、その結果をプリントアウトす
ることにより、網膜における錐体系応答のみを選択的且
つ簡便的に分離、観察し得ることとなったのである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、フリッカ刺激に対す
る人眼からの反応には、本来の目的である錐体系応答以
外に種々のノイズが重畳して入ってくるが、本発明によ
れば、錐体系応答を選択的に抽出することが可能とな
り、臨床上非常に利用価値の高いフリッカERGの波形観
測が可能となったのである。
そして、混入するノイズの中でも、特に高周波数成分
や眼球運動等の低周波成分、そして交流電源周波数は、
日常よくノイズ障害として遭遇するが、本発明によりそ
れらを除去し、ノイズ成分の少ないフリッカERG波形が
抽出出来るようになったことは、極めて意義深いもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、それぞれ、各種のノイズの混入した
フリッカERG波形の一例を示すグラフである。第5図
は、標準刺激周波数と測定刺激周波数と加算回数との関
係を説明するためのグラフであり、第6図はハムノイズ
成分の取り除かれたフリッカERG波形の一例を示すグラ
フであり、第7図〜第9図は、それぞれ、加算の起点を
異なる角度ずつずらして加算平均した例を示すグラフで
ある。第10図は、高周波ノイズ成分の混入したフリッカ
ERG波形の一例を示すグラフであり、第11図は、そのよ
うな混入した高周波ノイズ成分を除去して、得られるフ
リッカERGの波形の一例を示すグラフである。第12図
は、低周波ノイズ成分を含んだフリッカERG波形及びそ
のような低周波ノイズ成分を除去したフリッカERG波形
の一例を示すグラフである。第13図は、本発明に従うフ
リッカERGの具体的な波形処理手順の一例を示すフロー
チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/04,5/05

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反復刺激光の照射に対応して得られるフリ
    ッカERGの採取された波形から、交流電源周波数や眼球
    運動等にて混入したノイズ成分を取り除き、可及的に該
    反復刺激光に対する反応のみを抽出するようにした処理
    方法にして、 標準刺激周波数に対して±10%の範囲内でずらせた周波
    数を選択し、前記反復刺激光の周波数として用いて採取
    された、フリッカERG波形を、前記採取された波形とし
    て用い、かかる選択された周波数(F)より下式: 〔但し、f0:標準刺激周波数、f:除去したい周波数、n:
    1、2、3・・・(整数)〕に従って求められた加算回
    数(N)に基づいて、該フリッカERG波形を加算平均す
    る工程と、 該加算平均して得られたフリッカERG波形を移動平均し
    て、それに含まれる高周波ノイズ成分を除去する工程
    と、 該高周波ノイズ成分の除去工程に先立って、或いは該除
    去工程の後に、前記加算平均されたフリッカERG波形を
    刺激周期で移動平均して低周波ノイズ成分を得、そして
    この低周波ノイズ成分を前記加算平均されたフリッカER
    G波形から減算することにより、低周波ノイズ成分を除
    去する工程とを、 含むことを特徴とするフリッカERGにおける波形処理方
    法。
  2. 【請求項2】反復刺激光の照射に対応して得られるフリ
    ッカERGの波形から、交流電源周波数や眼球運動等にて
    混入したノイズ成分を取り除き、可及的に該反復刺激光
    に対する反応のみを抽出するようにした装置にして、 標準刺激周波数に対して±10%の範囲内でずらせた周波
    数を選択して、前記反復刺激光の周波数として用い、フ
    リッカERG波形を採取する手段と、 かかる選択された周波数(F)より下式: 〔但し、f0:標準刺激周波数、f:除去したい周波数、n:
    1、2、3・・・(整数)〕に従って求められた加算回
    数(N)に基づいて、前記採取されたフリッカERG波形
    を加算平均する手段と、 該加算平均して得られたフリッカERG波形を移動平均し
    て、それに含まれる高周波ノイズ成分を除去する手段
    と、 該高周波ノイズ成分の除去に先立って、或いは該高周波
    ノイズ成分の除去の後に、前記加算平均されたフリッカ
    ERG波形を刺激周期で移動平均して低周波ノイズ成分を
    得、そしてこの低周波ノイズ成分を前記加算平均された
    フリッカERG波形から減算することにより、低周波ノイ
    ズ成分を除去する手段とを、含むことを特徴とするフリ
    ッカERGにおける波形処理装置。
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JPH02255125A (ja) 1990-10-15

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