JP2786527B2 - 浴槽接続装置 - Google Patents

浴槽接続装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、給湯機から直接高温水を浴槽本体内に供給
するに際して用いる浴槽接続装置に関する。
(ロ)従来の技術 各種浴槽の浴槽本体へお湯張りや差し湯等を行う形態
の一つとして、給湯機に一端を連通連結した給湯配管の
他端を浴槽本体の側壁に連通連結し、給湯機から直接高
温水を浴槽本体内へ供給する形態がある。
しかして、かかる形態においては、浴槽本体内に直接
吐出される高温水から入浴者を保護するため、浴槽本体
の給湯配管との接続部に浴槽接続装置を設け、同浴槽接
続装置によって、高温水の吐出方向を下方に向け、高温
水が入浴者の身体に直接当たらないようにしている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかし、かかる従来の浴槽接続装置は、単に高温水の
吐出方向を下方に指向させるだけであるため、入浴者の
足先等に向けて噴出されることがあり、この場合、入浴
者に不快感を与え、極端な場合は火傷を生じることにも
なっていた。
本発明は、上記課題を解決することができる浴槽接続
装置を提供することを目的とする。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、給湯機からの給湯配管を浴槽本体の側壁に
接続する浴槽接続装置において、浴槽本体の側壁に設け
た取付開口に取付けた装置ケーシングと、装置ケーシン
グ内で、後端を給湯配管の先端に接続するとともに、先
端を浴槽本体内に開口し、かつ、内部にエジェクタ流路
を形成した浴湯混入管と、一端を浴槽本体内の浴湯中に
開口し、他端を浴湯混合部のエジェクタ流路に連通連結
しなる一部浴湯供給管と、エジェクタ流路内に配設し、
給湯配管からの浴湯流量の大小に連動して進退し、小流
量の際は一部浴湯供給管をエジェクタ流路に連通させ、
大流量の際は同連通を遮断するエジェクタノズルとを具
備することを特徴とする浴槽接続装置に係るものであ
る。
(ホ)作用及び効果 上記した構成により、本発明は、以下の作用及び効果
を奏する。
本発明では、装置ケーシング内に、内部にエジェクタ
流路を形成した浴湯混合部を配設し、給湯配管からの浴
湯流量の大小に連動してエジェクタノズルを進退させ、
自動的に、給湯機から浴槽本体への高温水の流路変更が
可能なようにしている。
即ち、差し湯等のように、小量だけ高温水を浴槽本体
内に吐出する場合は、エジェクタノズルに、一部浴湯供
給管をエジェクタ流路に連通させる進退位置を採らせる
ことができる。
従って、一部浴湯供給管を通して、低温の浴湯の一部
を高温水中に混入し、浴湯混合部内で混合して、浴槽本
体内へ吐出される高温水の温度を効果的に低減すること
ができ、入浴者の不快感や火傷事故等を確実に防止する
ことができる。
一方、お湯張り等のように、大流量で適温出湯する場
合には、エジェタノズルに、一部浴湯供給管とエジェク
タ流路との連通を遮断させる進退位置を採らせることが
できる。
従って、一部浴湯供給管を通しての浴湯の給湯機から
の低温浴湯の混入を防止することができ、給湯機から大
量の適温水を浴槽本体内へ効果的に吐出することができ
る。
(ヘ)実施例 以下、添付図に示す実施例に基づいて、本発明を具体
的に説明する。
第1図に、本発明に係る浴槽接続装置Aを具備する浴
槽Bを示す。
即ち、同図において、10は浴槽Bの浴槽本体であり、
同浴槽本体10は、その側壁11に浴槽接続装置Aを取付け
ており、同浴槽接続装置Aに、給湯機Cから導出した給
湯配管12の他端が接続されている。
かかる構成によって、給湯機Cでつくった給湯水を、
給湯配管12及び浴槽接続装置Aを通して、浴槽本体10内
へ給湯することができる。
以下、第2図を参照して、本発明に係る浴槽接続装置
Aの構成を、具体的に説明する。
第2図及び第3図に示すように、浴槽本体10は、その
側壁11の中途に、取付開口11aを設けており、同取付開
口11aには、環状弾性パッキン13を介して、浴槽本体10
の内側にフランジ14を具備するケーシングスリーブ15が
装着されている。
また、同ケーシングスリーブ15の浴槽本体10の外側を
なす部位には、有底筒状のケーシングカバー16が螺着さ
れており、このケーシングカバー16とケーシングスリー
ブ15とによって装着ケーシング17が形成されることにな
る。
なお、かかる螺着において、ケーシングカバー16も、
その先端側にフランジ18を具備しており、前述したケー
シングスリーブ15のフランジ14と協働して環状弾性パッ
キン13を挟着することによって、装置ケーシング17は、
浴槽本体10の側壁11に強固に取付けられることになる。
また、浴槽本体10内において、ケーシングスリーブ15
の外周縁15aには、安全カバー19の基端19aが、着脱自在
に取付けられている。
かかる安全カバー19は、その前部に傾斜壁19bを具備
するとともに、その底壁19cに、吐出開口20を設けてい
る。
次に、上記構成を有する装置ケーシング17の内部構成
について説明する。
第2図に示すように、ケーシングカバー16は、その後
壁16bの中央部に混合管取付開口21を設けている。
そして、同混合管取付開口21には、弾性環状パッキン
22を介して、浴湯混合部23の後端が取付けられており、
同浴湯混合部23の先端は、装置ケーシング17内に伸延し
ている。
また、浴湯混合部23は、その後端に連結配管24を取付
けており、同連結配管24に、前述した給湯配管12を接続
している。
一方、浴湯混合部23は、その先端に、吐出口25を具備
しており、同吐出口25には、先端を下方に向けて屈曲し
た吐出案内管26の基端が接続されている。そして、同吐
出案内管26の先端は、前述した安全カバー19の底壁19c
に設けた吐出開口20と連絡している。
また、浴湯混合部23は、その途中に、第2図に示すよ
うに、エジェクタ流路Eを形成している。
即ち、第2図に示すように、浴湯混合部23は、円形断
面空間31を形成しており、同円形断面空間31は、その後
端を連結配管24に連通するとともに、その先端を吐出口
25に連通している。
さらに、円形断面空間31は、その前部に、後方に向け
て漸次半径を拡開したテーパ状拡径部32を形成するとと
もに、テーパ状拡径部32の後方に、同拡径部32と同じ傾
斜面を有するテーパ状のエジェクタノズル33を、前後方
向に進退自在に配設している。
エジェクタノズル33は、その中央に前後方向に貫通す
る貫通孔33aを設けている。
また、円形断面空間31は、その外周に環状流路34を形
成しており、同環状流路34内には、常時、エジェクタノ
ズル33を後方に向けて付勢する筒状スプリング35が装着
されている。
さらに、環状流路34の前部には、一部浴湯供給管36の
一端が連通連結されており、同一部浴湯供給管36の他端
は、第2図及び第4図に示すように、安全カバー19の一
側側壁19dに設けた浴湯流入開口37に連絡している。
一方、環状流路34の後部には、装置ケーシング17の内
部空間38と連通する給湯水バイパス開口39が設けられて
いる。
以下、上記構成を有する浴槽接続装置Aの作用につい
て説明する。
本発明では、差し湯等のように、高温水を浴槽本体10
内に吐出する場合は、給湯機Cから浴槽Bへ供給される
高温水は小量なので、エジェクタノズル33を筒状スプリ
ング35のバネ力に抗して前方に移動することができず、
第2図に示す位置を採ることになる。
即ち、一部浴湯供給管36は、環状流路34を介してエジ
ェクタ流路Eと連通している。
従って、給湯機Cからの高温水が給湯配管12を通して
浴槽接続装置A内へ供給され、エジェクタノズル33の貫
通孔33a及びエジェクタ流路Eを通る際に、エジェクタ
流路Eに負圧を発生することになる。
そして、この負圧によって、エジェクタ流路E内に、
給湯機Cからの高温水と比較して相当低温である浴槽本
体19内の浴湯が、一部浴湯供給管36及び環状流路34を介
してエジェクタ流路E内に流入し、エジェクタ流路E内
を流れる高温水に混合されることになる。
その後、混合水は、吐出案内管26と吐出開口20を通し
て、浴槽本体10の下部に吐出されることになる。
しかして、かかる混合湯水は、浴槽本体10からの浴湯
によって希釈されて、温度が低下しているので、入浴者
の不快感や火傷事故等を確実に防止することができる。
一方、お湯張り等のように、適温水を大流量で浴槽本
体10内に吐出する場合は、給湯機Cから浴槽Bへ供給さ
れる適温水は大量なので、エジェクタノズル33を筒状ス
プリング35のバネ力に抗して前方に移動することがで
き、第3図に示す位置を採らせることができる。
即ち、エジェクタノズル33のテーパ面はテーパ状拡径
部32のテーパ面に当接して、一部浴湯供給管36とエジェ
クタ流路Eとの連通を完全に遮断するとともに、連結配
管33a内の先端開口を、バイパス開口39を通して装置ケ
ーシング17の内部空間38と連通させることになる。
従って、給湯機Cからの適温水が給湯配管12を通して
浴槽接続装置A内へ供給された適温水は、何ら浴槽本体
10からの浴湯によって希釈されることなく、二つのルー
ト、即ち、エジェクタノズル33内の貫通孔33a→吐出口2
5→吐出案内管26→吐出開口20、及び、バイパス開口39
→内部空間38→吐出開口20を通して、浴槽本体10内に吐
出することができる。
しかして、かかる適温水は、浴槽本体10からの浴湯に
よって希釈されることなく、かつ、バイパス流路を通し
て浴槽本体10内に大量吐出することができ、速やかに、
適温水を浴槽本体10内にお湯張りすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る浴槽接続装置を具備する浴槽の概
念的構成説明図、第2図及び第3図は同浴槽接続装置の
拡大断面側面図(但し、第2図は差し湯等、第3図はお
湯張り時を示す)、第4図は浴槽接続装置の斜視図であ
る。 図中、 A:浴槽接続装置 B:浴槽 C:給湯機 E:エジェクタ流路 10:浴槽本体 11:側壁 12:給湯配管 17:装置ケーシング 23:給湯混合部 33:エジェクタノズル 36:一部浴湯供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 総吉 兵庫県神戸市東灘区魚崎浜町43番1号 日本ユプロ株式会社内 (72)発明者 中村 久志 兵庫県神戸市東灘区魚崎浜町43番1号 日本ユプロ株式会社内 (56)参考文献 実開 平2−54487(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47K 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】給湯機からの給湯配管(12)を浴槽本体
    (10)の側壁(11)に接続する浴槽接続装置(A)にお
    いて、 イ)浴槽本体(10)の側壁(11)に設けた取付開口(11
    a)に取付けた装置ケーシング(17)と、 ロ)装置ケーシング(17)内で、後端を給湯配管(12)
    の先端に接続するとともに、先端を浴槽本体(10)内に
    開口し、かつ、内部にエジェクタ流路(E)を形成した
    浴湯混合部(23)と、 ハ)一端を浴槽本体(10)内の浴湯中に開口し、他端を
    浴湯混合部(23)のエジェクタ流路(E)に連通連結し
    てなる一部浴湯供給管(36)と、 ニ)エジェクタ流路(E)内に配設し、給湯配管(12)
    からの浴湯流量の大小に連動して進退し、小流量の際は
    一部浴湯供給管(36)をエジェクタ流路(E)に連通さ
    せ、大流量の際は同連通を遮断するエジェクタノズル
    (33)と、 を具備することを特徴とする浴槽接続装置。
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