JP2784567B2 - 衣服用ハンガー - Google Patents

衣服用ハンガー

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JP2784567B2
JP2784567B2 JP6124355A JP12435594A JP2784567B2 JP 2784567 B2 JP2784567 B2 JP 2784567B2 JP 6124355 A JP6124355 A JP 6124355A JP 12435594 A JP12435594 A JP 12435594A JP 2784567 B2 JP2784567 B2 JP 2784567B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、衣服用ハンガー、詳
しくは肩部の長さ調整可能な衣服用ハンガーの改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、吊下げ用フック部と、この吊
下げ用フック部に支持され吊下げ用フック部の左右両側
方に配設された左肩部及び右肩部を有する衣服用ハンガ
ーは、広く知られている。しかし、左肩部及び右肩部が
相当な長さを有するため、保管時等に嵩張ってしまう。
又、例えば大人と子供の衣服では、肩幅の寸法が異なる
ために兼用できず、夫々の衣服に適合した左肩部及び右
肩部の長さを有する衣服用ハンガーを使用しなければな
らない。このようなことから、左肩部及び右肩部を伸縮
できるようにした衣服用ハンガーが提案されている。
【0003】このものは、図11に示すように左肩部及
び右肩部各々を、肩本体a、aと、下面を開口した長尺
状の可動部材c、cとを設けたものである。詳しくは、
図12(P)に示すように肩本体a、a各々の前後両側
面a2、a2に穿設した摺動用長溝d、dと、各可動部
材cの前後両側面c1、c1の内面に対向するように突
設させた摺動片e、eとから構成し、又、その各摺動片
eを、摺動用長溝dの溝幅より肉厚の薄い摺動部e1
と、摺動用長溝dの溝幅より肉厚の厚い係止部e2とを
備えたものとし、そして、係止部e2を摺動用長溝dに
挿通することにより摺動部e1を摺動用長溝d内に配設
して可動部材c、cを肩本体a、a各々に係止しつつ摺
動できるものとする。こうすることにより、左肩部及び
右肩部の長さを適宜伸縮できるようにしたものである。
【0004】ところが、このものにおいては、肩本体
a、a各々の前後両側面a2、a2にに対向した二つの
摺動用長溝d、dを穿設するとともに、可動部材cの前
後両側面c1、c1各々にも対向した二つの摺動片e、
eを設けなければならず、製作が面倒であるとともに、
製造コストが高く付いてしまう。又、可動部材cの前後
両側面c1、c1の内面に対向するように摺動片e、e
を突設させているため、これらの摺動片e、eを肩本体
a、aの摺動用長溝d、d各々に入れるには、摺動片
e、e同士の間隔を広げ、あるいは摺動用長溝d、d同
士の間隔を狭める等して可動部材cや肩本体aを変形さ
せてから入れなければならず、可動部材cを肩本体aに
セットするのが困難であるという課題を有する。又、図
11に示すように可動部材cに衣服の荷重Pがかかると
肩本体aの先端部を軸Oにした上方側へのモーメント力
Tが摺動片eにかかり、その結果、そのモーメント力T
が図12(B)に示すように摺動片eの上面から摺動用
長溝d内の上面にかかることになる。従って、左肩部及
び右肩部の長さを伸ばして肩幅の広い大人の衣服等をか
ける場合には重量も子供のものに比し相当重いために、
摺動片eには厚さ方向に力がかかるため、複数回の使用
により、摺動片eが湾曲状に変形してしまい、円滑に摺
動させることができなくなってしまうという課題を有す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、以上の実
情に鑑み提案されたもので、低コストで製作できるとと
もに、可動部材と肩本体との組付けが容易で、しかも、
複数回の使用によっても可動部材を変形させることなく
肩本体に対して円滑に摺動させられる衣服用ハンガーを
提供することを第1の目的とする。本願発明は、可動部
材に衣服の荷重がかかった場合にも可動部材によって摺
動用長溝の間隔が押し広がり難い衣服用ハンガーを提供
することを第2の目的とする。本願発明は、摺動片を摺
動用長溝に押し入れ易く、可動部材と肩本体との組付け
がより一層容易な衣服用ハンガーを提供することを第3
の目的とする。本願発明は、低コストで製作できるとと
もに、可動部材と肩本体との組付けが容易で、しかも、
重量のある大人の衣服を繰り返しかけても可動部材を変
形させることなく肩本体に対して円滑に摺動させられ、
尚且つ、左肩部と右肩部との互いのなす角度を適宜小さ
くできるものとし、頭からかぶるプルオーバーのセータ
ー等をも容易に掛け、又、外すことのできる衣服用ハン
ガーを提供することを第4の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、以下の特徴
を有する衣服用ハンガーを提供することにより上記課題
を解決する。本願の発明に係る衣服用ハンガーは、吊下
げ用フック部1と、この吊下げ用フック部1に支持され
た左肩部3及び右肩部4とを備える。左肩部3と右肩部
4との各々は、長尺状の肩本体5と、この肩本体5に長
手方向に沿って上下に重ね合わされるように配設された
長尺状の可動部材6とを備える。肩本体5肩本体5の上
面には、長手方向に沿って穿設された摺動用長溝54が
備えられる。又、この摺動用長溝54の下方側の奥部
は、長手方向に沿って所定間隔だけ隔てて肩本体5の上
面から下方に突設された対向する二つの延設片55、5
5により形成される。可動部材6の上面には、上面から
下方に突設された摺動片(61)が備えられる。この摺
動片61は、摺動用長溝54内に摺動自在に配設される
摺動部62と、摺動用長溝54に挿通されて延設片5
5、55の下面に係止し得る係止部63とを備える。こ
の摺動片61は、摺動用長溝54に嵌入されることによ
り可動部材6が肩本体5の上方側に重ね合わされて係止
されつつ長手方向に摺動できるようになされたものであ
る。
【0007】
【作用】本願発明においては、肩本体5の上面に長手方
向に沿って穿設された所定長さの摺動用長溝54を備
え、可動部材6に上下方向に突設された摺動片61を備
えたものとするため、可動部材6を肩本体5にセットす
る際は、摺動片61を摺動用長溝54に押し込めば良
く、従来のように肩本体5や可動部材6を変形させるこ
となく、容易に行うことができる。又、一つの可動部材
6に対して摺動用長溝54と摺動片61とを一つずつ、
設ければ良く、容易に低コストで製作できる。一方、可
動部材6に衣服の荷重がかかった場合には、摺動片61
を上下方向に突設させているため、荷重に伴うモーメン
ト力を摺動片61の軸方向にかけることができる。これ
により、複数回の使用によっても摺動片61の変形を防
止できる。しかも、摺動用長溝54の下方側の奥部を、
所定間隔だけ隔てて長手方向に沿って肩本体5の上面か
ら下方に突設された対向する二つの延設片55、55に
より形成するため、摺動片61の係止部63が当接する
摺動用長溝54の側部の上下方向の厚さを厚くでき、可
動部材6に衣服の荷重がかかった場合にも、摺動片61
によって摺動用長溝54が押し広げられるようなことを
防止できる。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき本願発明の衣服用ハンガ
ーの一実施例を説明する。図1は、本願発明の一実施例
の衣服用ハンガーの一部を断面にした正面図である。
【0009】この実施例の衣服用ハンガーは、吊下げ用
フック部1と、この吊下げ用フック部1の左方側に接続
された左肩部3と、吊下げ用フック部1の右方側に接続
された左肩部3とは別体の右肩部4とから構成され、後
述するように左肩部3、右肩部4各々が吊下げ用フック
部1に対し回動できるようになされている。
【0010】左肩部3と右肩部4とは、同一のものから
構成され、左右対称に配設されている。以下、これらの
説明を左肩部3の一方について行い、右肩部4の説明を
省略する。左肩部3は、長尺状の肩本体5と、長尺状の
可動部材6とを備えている。
【0011】肩本体5は、図4(B)に示すように下面
が開放された断面U字状のものから構成され、図2、図
3に示すように右端側には、前後両側面に貫通した軸嵌
挿孔51と、軸嵌挿孔51の左側寄りに前後両側面に貫
通した接続片嵌挿用孔52とが備えられている。又、外
周には、可動部材6を嵌合させる可動部材嵌合部53が
形成されている。この可動部材嵌合部53は、左端から
接続片嵌挿用孔52の近くにかけて、前側面、上面及び
後側面を可動部材6の板厚分だけ窪ませることにより形
成され、この可動部材嵌合部53に可動部材6を嵌合さ
せた場合、両者の外周面が略面一となるようになされて
いる。又、この可動部材嵌合部53には、上面の前後中
央に長手方向に沿って上面を貫通するように穿設された
摺動用長溝54が備えられている。更に、この摺動用長
溝54の下方側の奥部の両側には、図4(B)に示すよ
うに二つの延設片55、55が設けられている。これら
の延設片55、55は、肩本体5の上面の内壁から所定
長さで下方側に突出するようにして摺動用長溝54の全
長に渡って延設されることにより、摺動用長溝54の前
後両側部分における肩本体5の厚さがこれらの延設片5
5、55の突出長さ分だけ厚くなされている。又、これ
らの延設片55、55の前後方向の厚さをなす肉厚t3
は、横方向(厚さ方向)の力に対し自在に撓める程度の
厚さとされている。
【0012】又、この実施例における摺動用長溝54
は、延設片55、55同士の間隔を狭く形成することに
よって下方側の奥部の幅H3が狭くなされ、肩本体5の
上面に対応する部分を広く形成することによって上部側
が奥部の幅H3から上方に行くに従い漸次幅の広くなる
ようになされている。
【0013】又、摺動用長溝54には、溝幅の広くなっ
た係止用部54a…54aが複数、設けられている。こ
れらの係止用部54a…54aは、延設片55、55の
対向する両側部を所定量だけカットすることにより溝幅
を部分的に広くなるように形成し、長手方向に沿って所
定間隔毎に複数、配設されている。
【0014】可動部材6は、図4(A)に示すように肩
本体5と同様に下面の開放された断面U字状のものから
構成されている。この可動部材6の内幅H1は、肩本体
5の可動部材摺動部53における外幅H2と同程度とさ
れ、可動部材6が肩本体5の可動部材嵌合部53に、開
放された下面側から嵌合して略全面が当接するようにな
されている。又、可動部材6の内方には、図5、図6に
示すように左右中央よりやや右側寄りに、摺動片61が
備えられている。この摺動片61は、所定幅の板状体か
らなり、可動部材6の上面の内壁から下方側に突設され
ており、基端側の摺動部62と、先端側の係止部63と
を有している。摺動部62の肉厚は、肩本体5の摺動用
長溝54における奥部の溝幅H3と同じか、薄い厚さに
形成され、摺動用長溝54内に配設されて摺動用長溝5
4内を摺動できるようになされている。又、この摺動部
62の両側面には、左右の中央に嵌合突部62aが設け
られている。この嵌合突部62aは、摺動用長溝54に
おける係止用部54a…54aの内幅H4と同程度の厚
さに形成され、係止用部54a…54a内に嵌合し得る
ようにされている。
【0015】一方、係止部63は、図4(A)に示すよ
うに摺動部62の前後両側に突出するように形成されて
いる。この係止部63の上端の肉厚t2は、摺動用長溝
54の最上端の溝幅より薄く、且つ摺動用長溝54の下
部の延設片55、55によって形成された溝幅H3より
厚くなされている。そして、この係止部63の上面は、
両延設片55、55の下面に当接する当接部63aをな
す。この当接部63aの位置は、可動部材6内の上面か
らこの当接部63aまでの高さh1と、肩本体5の外周
上面からの高さh2とが略同じか、やや低い程度の位置
とされ、図7に示すように係止部63が摺動用長溝54
を通り抜けた際、常時当接部63aと当接できるように
なされている。又、この実施例では、上端から下端にか
けて漸次肉厚が薄く形成されており、摺動用長溝54の
上部側にちょうど嵌まり込むようになされている。
【0016】このように形成された摺動片61は、可動
部材6を肩本体5の可動部材摺動部53への嵌合に際し
て係止部63から摺動用長溝54内に、摺動用長溝54
の溝幅を押し広げるようにして押し入れられる。その
際、摺動用長溝54の上方側の溝幅が上方にかけて漸次
広く形成されているため、摺動用長溝54の上部側が係
止部63を入れる際の案内となるとともに、撓み易い延
設片55、55だけを押し広げれば良く、容易に押し入
れることができる。そして、図7に示すように係止部6
3が摺動用長溝54を通り抜けると延設片55、55の
弾性により元の溝幅に戻る。摺動用長溝54を通り抜け
た係止部63は、その当接部63aが延設片55、55
の下面に当接し、摺動片61が摺動用長溝54から抜け
止めされる。又、当接部63aと延設片55、55の下
面との当接による抵抗によって可動部材6は押圧されな
ければ肩本体5に対して摺動できない程度に係止され
る。従って、可動部材6を肩本体5の可動部材摺動部5
3へセットする場合は、摺動片61を摺動用長溝54に
押し入れれば良く、従来のように可動部材6或いは肩本
体5を変形させなくても容易に行うことができ、組付け
を簡単にできる。
【0017】吊下げ用フック部1は、図1に示すように
支持部材7と、フック本体12と、このフック本体12
に取り付けられた棒状のフック部材11とを備えてい
る。支持部材7は、円形状をなす前後両側面が所定間隔
だけ隔てて互いに固定されることにより、その間に吊下
げ用フック部1や左肩部3及び右肩部4を収納する空間
部が形成されている。又、これらの内面には、図8に示
すように左右の中央に上下方向に沿って対向する溝71
(後面側のもののみ図示)が各々設けられている。更
に、前後両側面間における溝71の左右両側には、前後
両側面に架け渡されるようにして左右対称位置に配設さ
れた二つの回動用軸72、72が夫々設けられている。
これらの回動用軸72、72は、左肩部3、右肩部4各
々の回動の軸をなすもので、各々の回動用軸72、72
に左肩部3の軸嵌挿孔51を、右肩部4の軸嵌挿孔51
を夫々嵌挿することにより、左肩部3と右肩部4とのな
す角度Pが所定角度P1をなした開状態から図10に示
す互いの角度Pを有さない平行な状態の閉状態まで自在
に回動できるようになされている。
【0018】吊下げ用フック部1は、図1に示すように
フック本体12と、このフック本体12に取り付けられ
た棒状のフック部材11とを備えている。
【0019】フック部材11は、図1に示すように上部
に湾曲状に成形された引っ掛け部11aを有し、この引
っ掛け部11aが他の適宜な棒状部材に引っ掛けられる
ことにより、このハンガー全体がその棒状部材に吊下げ
られる。一方、下端には、所定長さ間、径小に形成され
た本体係止部11bを有し、フック本体12に係止され
る部分をなす。
【0020】フック本体12は、図8に示すように上部
のフック部材取付部13と、下部の掛け部16と、二つ
の接続片17、18とを備えている。
【0021】フック部材取付部13は、上面から軸方向
に穿設されたフック部材嵌挿孔13aを備えている。
又、このフック部材嵌挿孔13aの下端には、フック部
材11の本体係止部11bに嵌合する嵌合片13bが設
けられ、フック部材嵌挿孔13aに嵌挿されてきたフッ
ク部材11の本体係止部11bに嵌まり込むことによ
り、フック部材11を上下移動不能且つ回動自在に係止
できるようになされている。一方、このフック部材取付
部13の前後両側面には、上下方向に沿う溝嵌挿部13
c(前側面のもののみ図示)が設けられており、これら
の溝嵌挿部13cが支持部材7の溝71に嵌め入れられ
ることにより溝嵌挿部13cが溝71に沿って摺動でき
るようになされ、これにより、フック本体12全体が支
持部材7に対して上下方向に移動可能とされている。
【0022】掛け部16は、中央部に孔16aを備え、
適宜なものを掛けられるようになされている。
【0023】接続片17、18は、このフック本体12
と上記左肩部3及び右肩部4とを接続することにより、
左肩部3及び右肩部4をフック本体12の上下移動に伴
い可動できるようにするためのものであり、所定長さの
板状体からなる左接続片17及び右接続片18との二つ
から構成されている。左接続片17は、一端側がフック
部材取付部13の左方側に軸支され、他端側には軸ピン
17aが備えられており、左肩部3における肩本体5の
接続片用孔52に通されることにより回動自在に接続さ
れている。右接続片18は、一端側がフック部材取付部
13の右方側に軸支され、他端側には軸ピン18aが備
えられており、右肩部4における肩本体5の接続片用孔
52に通されることにより回動自在に接続されている。
【0024】次に、以上のように構成された本実施例の
衣服用ハンガーの機能について説明する。先ず、左肩部
3及び右肩部4を、図10に示す互いに平行な閉状態か
ら互いに所定角度P1をなす開状態にするには、フック
部材11を持ち、支持部材7に対し引き上げるように引
っ張る。これにより、溝嵌挿部14が支持部材7の溝7
1を上方に摺動し、吊下げ用フック部1を支持部材7に
対して引き上げることができる。又、これに伴い、左肩
部3は、左接続片17の軸ピン17aによって左上方向
に押し上げられ、回動用軸72を軸にして下端側が時計
方向に回動するとともに、これと同時に、右肩部4は、
右接続片18の軸ピン18aによって右上方向に押し上
げられ、回動用軸72を軸にして下端側が反時計方向に
回動し、その結果、左肩部3と右肩部4とのなす角度P
が開き、図1及び図9に示す所定角度P1をなす開状態
にできる。そして、吊下げ用フック部1が支持部材7の
上端位置まで引上げられた状態では、図9に示すように
左右両右接続片17、18各々の軸ピン17a、18a
位置がフック部材取付部13に軸支された軸支位置17
b、18bより下方位置となる。従って、その状態で、
左肩部3又は右肩部4に下方向の力がかかっても上記軸
支位置17b、18bがフック本体12と左肩部3、右
肩部4との当接によりそれ以上、上方向に移動できない
ため、左肩部3及び右肩部4各々の回動が阻止される。
これにより、開状態を維持できる。従って、例えば前部
を開口していない頭からかぶるプルオーバーのセーター
等の衣服をハンガーにかける場合には、首穴からハンガ
ーの左右両肩部3、4を通してかけなければならない
が、上述のように左右両肩部3、4を閉じた閉状態にし
ておき、その閉状態から首穴に通し、その後、左右両肩
部3、4を開けば容易にプルオーバーの衣服をかけるこ
とができ、プルオーバーの衣服に好適なものになる。し
かも、首穴から通した後は、手で左右両肩部3、4を広
げなくても上述のようにフック部材11を支持部材7に
対し引っ張れば左右両肩部3、4を広げなくても容易に
広げることができる。
【0025】次に、この開状態において、左肩部3及び
右肩部4を伸ばすには、各々の可動部材6を肩本体5に
対して引っ張る。これにより、可動部材6の摺動片61
が肩本体5の摺動用長溝54内を摺動し、左肩部3及び
右肩部4の長さを長くできる。しかも、その摺動の際
し、嵌合突部62aが適宜摺動用長溝54の係止用部5
4a…54aに入り込むため、長さ調整を容易に行うこ
とができるとともに、確実に可動部材6と肩本体5との
係止を確実なものにできる。又、その状態で衣服がかけ
られ可動部材6に荷重がかかった場合においては、摺動
片61及び摺動用長溝54を可動部材6、肩本体5各々
の中心軸に沿った前後中央に配設しているため、その荷
重を摺動片61における当接部63aから摺動用長溝5
4の両側に均等にかけることができ、摺動片61の下面
を開口していても撓んで変形するようなことを防止でき
る。しかも、摺動片61から荷重のかかる肩本体5にお
ける摺動用長溝54の両側方各々には、延設片55、5
5を設けて荷重を受ける方向の厚さを厚くしているた
め、摺動用長溝54の溝幅H3が広がる等の肩本体5の
変形をも防止できる。これにより、複数回の使用によっ
ても従来のように摺動片6の変形により摺動用長溝54
を円滑に摺動できなくなるというようなことを防止でき
る。従って、例えば大人と子供の衣服の場合のように肩
幅の寸法の異なる衣服でも各々の肩幅の寸法に合わせ
て、両肩部3、4の長さを適宜調整して使用でき、しか
も、重い大人の衣服をかけた場合でも、両肩部3、4の
摺動に支障をきたすことなく使用できる。
【0026】又、開状態の左肩部3及び右肩部4とを閉
じるには、支持部材7に対しフック部材11を下方側に
押圧して下げる。これに伴い、左右両右接続片17、1
8各々の上記軸支位置17b、18bが下方に案内され
る。そして、この左右両右接続片17、18各々の動き
により、左肩部3は、左接続片17の軸ピン17aによ
り引き戻され、回動用軸72を軸にして下端側が反時計
方向に回動し、これと同時に、右肩部4は、右接続片1
8の軸ピン18aにより引き戻され、回動用軸72を軸
にして下端側が時計方向に回動し、これにより、左右両
肩部3、4のなす角度Pが小さくなっていき、図10に
示す互いに角度Pをなさない平行状態となる閉状態にで
きる。従って、プルオーバーのセーター等の衣服をかけ
ていた場合には、手で左右両肩部3、4を操作しなくて
も支持部材7に対しフック部材11を下方側に押圧する
だけで、左右両肩部3、4を容易に閉状態にでき、首穴
からハンガーの左右両肩部3、4を抜くことができる。
又、衣服をかけない不使用の場合には、この閉状態にし
ておけば嵩張らないものにでき、保管や持ち運びに便利
なものにできる。尚、左肩部3及び右肩部4を縮めるに
は、引っ張り出した各々の可動部材6を肩本体5に対し
て押し戻す。これにより、可動部材6の摺動片61が肩
本体5の摺動用長溝54内を摺動し、左肩部3及び右肩
部4の長さを短くできる。これにより、保管や持ち運び
等の取扱いに、より一層便利なものとなる。
【0027】尚、本実施例においては、左肩部3及び右
肩部4を回動自在なものとしているが、左肩部3と右肩
部4とを一体的に形成したものに可動部材6、6を取り
付けるようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】以上、本願発明は、可動部材を肩本体に
セットする際は、摺動片を摺動用長溝に押し込めば良
く、従来のように可動部材や肩本体を変形させることな
く、容易に行うことができ、可動部材と肩本体とを容易
に組付けることができる。又、一つの可動部材に対して
摺動用長溝と摺動片とを一つずつ、設ければ良く、容易
に低コストで製作できる。一方、可動部材に衣服の荷重
がかかった場合には、摺動片を上下方向に突設させてい
るため、荷重に伴うモーメント力を摺動片の軸方向にか
けることができ、複数回の使用によっても摺動片の変形
を防止できる。しかも、摺動片の係止部が当接する摺動
用長溝の側部の上下方向の厚さを厚くすることができ、
可動部材に衣服の荷重がかかった場合にも摺動片によっ
て摺動用長溝が押し広げられるようなことを防止するこ
とができる。従って、重い大人の衣服をかけた場合で
も、両肩部3、4の摺動に支障をきたすことなく使用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の衣服用ハンガーの一実施例の一部を
断面にした正面図である。
【図2】肩本体の正面図である。
【図3】肩本体の平面図である。
【図4】(A)は、図2のA−A線に沿う断面図であ
る。(B)は、図6のB−B線に沿う断面図である。
【図5】可動部材の一部を断面にした正面図である。
【図6】可動部材の平面図である。
【図7】肩本体に可動部材を組付けた状態の断面図であ
る。
【図8】開状態における支持部材の内部機構を示す説明
図である。
【図9】閉状態における支持部材の内部機構を示す説明
図である。
【図10】閉状態の正面から見た説明図。
【図11】従来例の正面図である。
【図12】(A)は、図11のD−D線に沿う断面図で
ある。(B)は、摺動片に力がかかった際の断面説明
図。
【符号の説明】
1 吊下げ用フック部 2 左肩部 3 右肩部 5 肩本体 6 可動部材 7 支持部材 12 摺動用長溝 61 摺動片 62 摺動部 63 係止部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吊下げ用フック部(1)と、この吊下げ用
    フック部(1)に支持された左肩部(3)及び右肩部
    (4)とを備え、 左肩部(3)と右肩部(4)との各々が、長尺状の肩本
    体(5)と、長尺状の可動部材(6)とを備え、 肩本体(5)の上面には、長手方向に沿って穿設された
    摺動用長溝(54)が備えられ、この摺動用長溝(5
    4)の下方側の奥部が、長手方向に沿って肩本体(5)
    の上面から下方に所定間隔だけ隔てて突設された対向す
    る二つの延設片(55)(55)により形成され、 可動部材(6)の上面には、上面から下方側に突設され
    た摺動片(61)が備えられ、 この摺動片(61)が、摺動用長溝(54)内に摺動自
    在に配設される摺動部(62)と、摺動用長溝(54)
    に挿通されて延設片(55)(55)の下面に係止し得
    る係止部(63)とを備え、 この摺動片(61)が、摺動用長溝(54)に上方側か
    ら嵌入されることにより可動部材(6)が肩本体(5)
    の上方側に重ね合わされて係止されつつ長手方向に摺動
    できるようになされたものであることを特徴とする衣服
    用ハンガー。
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