JPH0572276U - ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右両側のアームの長さが自由自在に伸縮調
節できるようにして、洋服、洗濯して濡れている衣料に
使用するのに適したハンガーを提供する。 【構成】 断面円弧状でかつ全体の側面形状が山形をな
す本体アーム１の左右両側の各アーム３，３上面長手方
向に係合溝４，４を設け、一方、アーム３，３の巾方向
の拡がりを狭める大きさの断面円弧状でかつその下面に
前記係合溝４，４に嵌合する突起７，７を設けて延長ア
ーム６，６を形成し、さらに、該延長アーム６，６の巾
方向両端に夫々アーム３の巾方向の端面に摺接させる抑
止片８，８を設けて、該延長アーム６，６を前記各アー
ム３，３に摺動自在に被着して突起７，７を係合溝４，
４に嵌合させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、左右両側のアームの長さが自由自在に伸縮調節できるようにして、 洋服或いは洗濯して濡れている衣料に使用するために適したハンガーに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、各アームの長さが伸縮調節可能なハンガーは知られているが、従来 のものは例えば、片方に凹みや溝孔を数個所設け、他方に突起を設け、アームを 移動させることにより突起と何れかの凹みや溝孔を嵌合させて長さを決めるよう にしている。 また、釣竿や携帯ラジオのアンテナのように、順次直径を異ならしたパイプ状 のものを複数本継ぎ合わせて伸縮させるようにしたものも知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のもので、前者の場合は突起と凹みや溝孔の位置で固定した状 態に調節するため、使用者の体形に合った衣料に最適の状態に自由自在に調節す ることはできず、さらに、調整操作が不便であると共に繰返し使用するうちに突 起が摩耗してしまい、調節設定位置に止めて置くことができなくなることがある 。 また、後者のパイプ状のものを継ぎ合わせたものは、異なる径のパイプの数と 、夫々のパイプ状のものの長さの単位でしか長さが固定できない不便さがある。 このように従来のものは、使用者の体形等によつて異なる肩巾に確実に合わせ て自由に調節できるものではない。 本考案はこのような状況に鑑み、文字通りに自由自在に伸縮調節できて、洗濯 時や収納時の洋服等衣料の型崩れが防止できるハンガーを提供せんとするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のハンガーは、断面円弧状でかつ全体の側面形状が山形をなす本体アー ムの左右両側の各アーム上面長手方向に係合溝を設け、一方、前記アームの巾方 向の拡がりを狭める大きさの断面円弧状でかつその下面に前記係合部に嵌合する 突起を設けて延長アームを形成し、さらに、該延長アームの巾方向両端に夫々ア ームの巾方向の端面に摺接させる抑止片を設けて、該延長アームを前記各アーム に摺動自在に被着して構成される。

【０００５】

【作用】

各アームに対して延長アームは、係合溝の長さ範囲で自由自在に伸縮させるこ とができて、しかも、伸縮させた延長アームは、突起が嵌合している以外の個所 ではアームの係合溝の巾が狭められて、調節した位置に確実に維持される。 そして、所要の長さに伸縮させた延長アームは、使用後には先端を押込む動作 のみでアーム本体を縮少させることができる。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面と共に説明する。図において１は断面円弧状で かつ、全体の側面形状が山形をなす本体アームであり、その中央に掛止用フック ２が回動自在に取付けられている。 該本体アーム１の左右両側のアーム３，３には上面長手方向に係合溝４，４を 、形成している。 また、この係合溝４，４の両側沿いでアーム３，３の下面に補強リブ５を設け ている。

【０００７】 一方、６，６はアーム３，３に摺動自在に被着させる延長アームであり、アー ム３，３の巾方向の拡がりを狭める大きさの断面円弧状に形成される。この延長 アーム６，６は頂部寄りの下面に前記係合溝４，４に嵌合させる突起７，７を設 け、さらにこの突起７を設けた位置の左右両端にアーム３の左右端面に摺接させ る抑止片８，８を設けている。

【０００８】 これらの本体アーム１や延長アーム６，６は粘りや弾力性を備えた合成樹脂材 で成型される。

【０００９】 このように形成した延長アーム６，６を夫々アーム３，３に被着してなる本考 案のハンガーは、延長アーム６，６がアーム３，３の巾方向の拡がりを狭める大 きさの断面円弧状の形状と、形成材料の弾力性とが合俟って、係合溝４，４は突 起７が嵌合している以外の個所では溝の巾が狭められて、長さを調節した位置で 、延長アーム６，６がずれを起こすことなく確実に固定維持される。しかも、突 起７は係合溝４のどの位置にも自由に移動して位置決めできるから、使用者の希 望通りに自由自在に延長アーム６，６を伸縮調節できる。

【００１０】 そして、実際の使い方は例えば、洋服等衣料を延長アーム６，６を適当な位置 迄引き伸ばした状態でハンガーに掛けてから、延長アーム６，６を洋服の肩の縫 い目線まで伸ばすことによって、洋服の肩巾サイズに合致して型崩れを防止する ことができる。 また、ハンガーに掛けた洋服等を取外すときは、延長アーム６，６の夫々先端 を洋服の上から延長アーム６，６の両端を内方へ押すだけで延長アーム６，６の 長さが簡単に縮小でき、簡単に洋服を取り外ずすことができる。

【００１１】 図５及び図６に示したものは、延長アーム６，６の先端に膨らみを持たせて平 面略円形に形成したものであり、この円形状部が肩先部分を面状に支承すること で、型崩れ防止の効果を増大させることができる。

【００１２】 また、女性用の衿首の小さい洋服とか、洗濯して濡れている丸首の下着等を乾 燥させる時は、延長アーム６，６を縮小した状態で、衿首より本体アーム１を挿 入して、その後延長アーム６，６を肩巾の縫い目線まで伸ばすことにより洋服、 下着の型崩れを防止させ、さらに洋服或いは乾燥した下着を本体アーム１より取 り外ずす時は、前記同様洋服、下着の上方から延長アーム６，６の両端を内方へ 押すだけで本体アーム１を縮小させて洋服等を取り外ずすため衿首が伸長したり 、衿首を損傷させることなく本体アーム１より洋服等の衣料を簡単に取り外ずす ことが出来る。

【００１３】 図７及び図８に示したものは、図１及び図６に示した本体アーム１のアーム３ ，３に設けた係合溝４，４を断面円弧状の凹溝で形成し、一方、延長アーム６， ６に設けた突起７，７を凹溝に摺接係合する断面円弧状に形成した実施例である 。このように係合溝４を凹溝で形成したものも前記の係合溝４と略同様に、突起 ７の嵌合している以外の個所では凹溝の巾が狭められる作用が働き、延長アーム ６，６の調節位置は自在に固定維持される。

【００１４】

【考案の効果】

以上に述べたように本考案のハンガーは、本体アームの左右両側の各アームの 長手方向に設けた係合溝に対して、延長アームに設けた突起を嵌合させた状態で 、延長アームを摺動させることで全体の長さを洋服等のサイズに合わせて自由自 在に伸縮調節することができ、しかも、延長アームの固定位置は突起が嵌合して いる以外の個所で係合部の巾が狭められて、位置ずれを起こすことなく維持され るから、洗濯によって濡れて重くなり、しかもだらりと垂れ下がった状態の衣料 に使用するのに適し、さらに一般の洋服或いは女性用の衿首の小さい洋服の収納 に使用した場合でも衿首の伸長や損傷がなくなり型崩れを確実に防止することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】延長アームを引込めた状態の斜視図。

【図２】延長アームを進出させた状態の斜視図。

【図３】図２のＡーＡ線拡大断面図。

【図４】図１の要部縦断作用説明図。

【図５】延長アームの先端部の形状を違えた実施例の斜
視図。

【図６】同上の延長アームを進出させた状態の斜視図。

【図７】係合溝を凹溝で形成した実施例の要部縦断作用
説明図。

【図８】図７のＢーＢ線拡大断面図。

【符号の説明】

１ 本体アーム ３，３ アーム ４，４ 係合溝 ６，６ 延長アーム ７，７ 突起 ８，８ 抑止片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面円弧状でかつ全体の側面形状が山形
   をなす本体アームの左右両側の各アーム上面長手方向に
   係合溝を設け、一方、前記アームの巾方向の拡がりを狭
   める大きさの断面円弧状でかつその下面に前記係合溝に
   嵌合する突起を設けて延長アームを形成しさらに、該延
   長アームの巾方向両端に夫々アームの巾方向の端面に摺
   接させる抑止片を設けて、該延長アームを前記各アーム
   に摺動自在に被着して構成されるハンガー。