JP2783387B2 - シェル構造物の成形方法および格子ユニットの連結構造 - Google Patents

シェル構造物の成形方法および格子ユニットの連結構造

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、格子状に組み合わせた可撓棒状体の自身の
曲げ弾性に抗した彎曲変形と格子形状の変形とで曲面を
構成するシェル構造物の成形方法とその方法の実施に用
いる連結構造とに関する。
さらに詳しくは、建築部材としての剛性を有しながら
弾性変形が可能な、木材や金属管等の、それぞれ列状に
並べた縦横複数の可撓棒状体どうしを縦横格子状となる
ように重合わせたのち、それら縦可撓棒状体と横可撓棒
状体との交叉部のそれぞれにおいて、それら両可撓棒状
体の重なり方向に沿った軸芯周りでの両可撓棒状体の相
対回動が自在な状態で、かつ、交叉部の両可撓棒状体の
長さ方向での移動が自在な状態で、両可撓棒状体どうし
を連結し、前記可撓棒状体をその曲げ弾性に抗して彎曲
変形させて、前記可撓棒状体の格子状集合構造体を所望
の曲面に沿った予定形状に変形させ、かつ、結合手段に
よって前記両可撓棒状体の相対回動と交叉部の移動とを
固定して、その予定形状のシェル構造物に成形するシェ
ル構造物の成形方法と、その方法の実施に用いる連結構
造とに関する。
〔従来の技術〕
上述したシェル構造物の成形方法として、従来、複数
の可撓棒状体を、シェル構造物に相当する単一の格子状
集合構造体に形成し、その格子集合構造体の所定部を吊
り上げたり持ち上げたりして所望の曲面に沿った予定形
状に変形させた状態で、結合手段によってその単一の格
子状集合構造体の両可撓棒状体の相対回動と交叉部の移
動とを固定する方法が知られている(例えば、特開昭50
−1519号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述した従来方法による場合には、シェル構
造が、可撓棒状体の単一の格子状集合構造体を変形させ
て成形されるものであったから、シェル構造体の形状の
自由度(多種多様の形状に変形されやすい度合)を高め
ることがむつかしいという問題があった。
つまり、この種のシェル構造体を成形するための格子
状集合構造体の所望の曲面に沿った予定形状への変形
は、可撓棒状体自体を自身の曲げ弾性に抗して彎曲変形
させるとともに、その彎曲変形に伴う縦可撓棒状体と横
可撓棒状体との交叉姿勢の異同ならびにそれら可撓棒状
体どうしの交叉部間の距離の異同や変形された曲面の内
外での相対位置のズレを、それぞれ、その交叉部でのそ
れら可撓棒状体どうしの相対回動ならびに交叉部の可撓
棒状体の長さ方向での移動で吸収することによって行う
ものであるから、シェル構造物の全体に相当する単一の
格子状集合構造体を大きく変形させたり局部的に他の部
分とは異なった曲率で変形させたりする場合に、変形を
伴って生じる前記曲面の内外での相対位置のズレ量が、
ある点を基準として考えてその点から遠ざかるに連れて
次第に大きくなり、それを吸収するために必要な交叉部
の移動量も次第に大きくなるので、格子状集合構造体の
変形を支障なく行わせるためには、全ての交叉部での前
記必要移動量の確保のために、その格子状集合構造体の
全ての部分において、交叉部での縦可撓棒状体と横可撓
棒状体との相対回動ならびに交叉部の移動を許容するた
めの融通(具体的には、例えば交叉部における縦可撓棒
状体と横可撓棒状体との連結固定用ボルトに対するボル
ト孔をそのボルトの外形よりも大きく形成する構成)を
前記必要移動量の最大値に合わせて大きくとる必要があ
る。
ところが、縦可撓棒状体と横可撓棒状体との融通を大
きくすることは、必然的にそれら可撓棒状体に対する切
欠きや貫通孔を大きくすることを意味し、可撓棒状体の
断面欠損が大きくなるのでシェル構造物の全体として構
造的に好ましくない。そうかといって、構造的に支障少
なく融通を大きくとるために可撓棒状体の断面を大きく
することは、可撓棒状体の彎曲変形の容易さを妨げるこ
ととなって、シェル構造物の形状が滑らかなものでなく
なり、一方、シェル構造物の全体としての構造に支障少
なくその変形を可能にするために各交叉部での融通をそ
れぞれの交叉部における必要移動量に合う大きさに形成
することは、交叉部の構造が一定でないことから可撓棒
状体の製作面において不利であり、何れにしても、構造
面ならびに製作面における支障少なく単一の格子状集合
構造体を自由に変形させてシェル構造物の形状の自由度
を高めることがむつかしかったのである。
それに加えて、成形されたシェル構造物においてその
形状を変更する必要が生じた場合に、それがシェル構造
物の全体に相当する単一の格子状集合構造体から構成さ
れていたから、全ての縦可撓棒状体と横可撓棒状体との
固定を緩めた状態で作業しなければならず、作業性が悪
かった。
本発明の目的は、上記実情に鑑み、形状の自由度が高
くかつ製作面で有利なシェル構造物を、成形後の形状の
補正や変更も含めて作業性よく成形することのできる方
法と、その方法の実施にあたって有用な連結構造とを提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるシェル構造物の成形方法の特徴は、予定
形状のシェル構造物を複数個の格子ユニットから構成す
るに、それぞれ列状に並べた縦横複数の可撓棒状体どう
しを縦横格子となるように重ね合わせ、それら縦可撓棒
状体と横可撓棒状体との交叉部のそれぞれにおいて、そ
れら両可撓棒状体の重なり方向に沿った軸芯周りでの両
可撓棒状体の相対回動が自在な状態で、かつ、交叉部の
両可撓棒状体の長さ方向での移動が自在な状態で、両可
撓棒状体どうしを連結した格子ユニットの複数個を形成
し、これら複数個の格子ユニットのそれぞれを、その両
可撓棒状体の相対回動と交叉部の移動とを許す状態で、
前記可撓棒状体をその曲げ弾性に抗して彎曲変形させ
て、所望の曲面に沿った格子ユニットの予定状に変形さ
せたのち、変形済の格子ユニットに連結することにあ
る。
また、本発明による格子のユニットの連結構造の特徴
構成は、隣接する格子ユニットそれぞれの可撓棒状体の
接続用端部における長さ方向に沿う面とともに当接して
それら両可撓棒状体の姿勢を規制する当て板に、前記両
可撓棒状体のそれぞれを、その当て板に対する可撓棒状
体の長さ方向の移動を規制する状態でその可撓棒状体に
係合する係合手段を介して固定してある点にある。
〔作 用〕
本発明のシェル構造物の成形方法によれば、シェル構
造物が、複数の格子ユニットの集合として構成されるこ
ととなるから、シェル構造物における全体の変形量に比
べて、一つ一つの格子ユニットの変形量を少なくでき、
シェル構造物を大きく変形させたりその一部分のみを他
の部分とは異なる曲率で変形させたりする場合であって
も、それぞれの格子ユニットにおいて、その変形に伴っ
て生じるその変形された曲面の内外での相対位置のズレ
を吸収するために必要な交叉部の移動量の最大値を小さ
くできる。
従って、それぞれの格子ユニットにおいて縦縦可撓棒
状体と横可撓棒状体との交叉部に持たせるそれらの可撓
棒状体どうしの融通を、シェル構造物の全体の相当する
単一の格子状構造体の全ての部分において各交叉部の必
要移動量の最大値に合わせて大きくする必要のあった従
来のものよりも小さくできる。また、そのことにより格
子ユニット内における交叉部に持たせる融通の大きさを
同じにして交叉部の構造を統一化できる。
そして、シェル構造物を、それら複数の格子ユニット
どうしを順次連結固定することで成形する方法であるか
ら、比較的小さな各格子ユニットが、その成形に伴って
及ぼす影響の範囲が小さいことで所望の曲面に沿った予
定形状に変形させ易いことと、その変形された格子ユニ
ットを順次連結していくことにより全体の形状を小さな
部分毎に決めて行けることとで、それら複数の格子ユニ
ットの集合になるシェル構造物の形状を、全体として、
容易にかつ精度よく所望の曲面に沿わせることができ
る。従って、シェル構造物の全体に相当する単一の格子
状集合構造体を一度に変形させる場合の欠点、すなわ
ち、ある部分の変形が他の全ての部分の形状に影響を及
ぼすことでシェル構造物の所望の曲面に沿った予定形状
への変形が長時間を要することを回避することができ、
しかも、たとえ複雑な形状のシェル構造物を成形する場
合であっても、小さな部分毎にその形状を決めていける
ことで、得られるシェル構造物における補正の必要性を
少なくできる。
それに加えて、得られるシェル構造物における補正や
形状の変更を行う必要が生じた場合であっても、その変
形に伴う可撓棒状体の寸法変更を格子ユニットどうしの
連結部分での可撓棒状体の切断や継足しで吸収すること
が可能であるから、変形が必要な部分の格子ニットのみ
を取り外してその格子ユニットにおける縦可撓棒状体と
横可撓棒状体との固定を解除すればよく、その作業を必
要最小限度のものにできて形状変更作業の迅速化を図る
ことができる。
また、格子ユニットの可撓棒状体を、所望の曲面に沿
った格子ユニットの予定形状に変形された状態でその端
部が揃うような長さに形成した場合には、格子ユニット
の予定形状への変形作業を行うにあたって、各可撓棒状
体の端部が揃っていることを以て、その格子ユニットが
予定状に変形されたことを確認することができるから、
その変形作業の迅速化を図ることが可能になるととも
に、格子ユニットどうしを連結固定するにあたって可撓
棒状体の長さ方向での寸法調節を不要にでき、シェル構
造物の成形をより一層迅速に行うことができる。
また、本発明による格子ユニットの連結構造によれ
ば、接合される格子ユニットそれぞれの可撓棒状体が、
係合手段を介して姿勢規制用の当て板に固定されること
で何れも可撓棒状体の長さ方向の移動が規制されるか
ら、それら一対の可撓棒状体間での軸力の伝達が、係合
手段を介しての一対の可撓棒状体の当て板への係合と当
て板によって、確実に行われる。
〔発明の効果〕
その結果、本発明のシェル構造物の成形方法によれ
ば、シェル構造物の全体としての形状を自由に成形する
ことを可能にしながらも、各格子ユニットにおける可撓
棒状体どうしの融通をさほど大きくしないで済むことか
ら、彎曲変形作業の困難化に繋がる可撓棒状体の部材断
面の増大化の必要なく、シェル構造物の全体としての強
度低下に繋がる各可撓棒状体の断面欠損を少なくできる
とともに、シェル構造物の全体の形状の自由度の高さを
損なうことや強度低下を来すことなく交叉部の構造の統
一化が可能になるから、製作面、作業面ならびに強度面
での支障を少なく形状の自由度の高いシェル構造物を成
形できるようになった。また、複数の格子ユニットを所
望の曲面に沿うように変形させつつ連結固定することで
小さな部分毎に形状を決めて行けるから、成形作業を全
体として迅速にかつ精度よく行え、しかも、得られたシ
ェル構造物における成形後の変形も必要な部分に対する
作業だけで済むから、成形時のみならず、成形後の補正
や形状変更をも作業性よく行えるようになった。
特に、後述する実施例で説明する方法のように、予定
形状に仮固定された格子ユニットを変形済の格子ユニッ
トに連結していくことを繰り返したのち、必要に応じて
全体形状の修正を行ってシェル構造物の全体の形状を完
全に固定する場合には、シェル構造物が概ね予定形状に
なっている状態が現出され、その状態で全体の形状の修
正を行えるから、滑らかな形状を維持したままでの修正
が可能になる。
また、本発明の格子ユニットの連結構造によれば、格
子ユニットどうしの連結部分において、それぞれの可撓
棒状体間での軸力の伝達の確実化によって分割構成の可
撓棒状体の一体化を図ることができるから、シェル構造
物を格子ユニットの集合で構成することで形状の自由度
を高めることが可能な本発明のシェル構造物の成形方法
を実施するにあたって、その格子ユニットの連結部分が
構造的に弱くなることを回避でき、シェル構造物の全体
を強固なものにできるとともに、可撓棒状体が分割され
た構成でありながら、その彎曲変形を1本の可撓棒状体
の場合と同じように行えて、シェル構造物の全体の形状
を滑らかなものにできる。
従って、全体として、部材の製作面において有利で形
状の自由度ならびに強度の何れにおいても有利なシェル
構造物を作業性良く得ることのできる成形方法およびそ
の方法を実施するにあたって有用な連結構造を提供でき
るようになった。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を説明する。
本発明によるシェル構造物の成形方法は、例えば第3
図に示すようなシェル構造物(S)を構築する際に、シ
ェル構造物(S)を所望の曲面に沿った予定形状に成形
する方法である。
前記シェル構造物(S)は、第4図に示すように、そ
れぞれ列状に並べた縦横複数の木製の可撓棒状体(1)
どうしを縦横格子状になるように縦横何れの方向につい
ても2段に交互に重ね合わせ、それら縦可撓棒状体(1
A)と横可撓棒状体(1B)との交叉部(X)のそれぞれ
において、両可撓棒状体(1A),(1B)のそれぞれに形
成したボルト孔(1a),(1b)を貫通するそれらボルト
孔(1a),(1b)の内径よりも小さな外径のボルト
(2)とナット(3)とによって、それら両可撓棒状体
(1A),(1B)の重なり方向に沿った軸芯周りでの両可
撓棒状体(1A),(1B)の相対回動が自在な状態で、か
つ、交叉部(X)の両可撓棒状体(1A),(1B)の長さ
方向での移動が自在な状態で、両可撓棒状体(1A),
(1B)どうしを連結し、それら両可撓棒状体(1A),
(1B)をその曲げ弾性に抗して彎曲変形させて前記可撓
棒状体(1)の格子状集合構造体を所望の曲面に沿った
予定形状に変形させ、かつ、結合手段(J)である横可
撓棒状体(1A)と横可撓棒状体(1B)との各交叉部
(X)における前記ボルト(2)とナット(3)との締
付けにより前記両可撓棒状体(1A),(1B)の相対回動
と交叉部(X)の移動とを固定した、いわゆる木造格子
シェルと呼ばれるものである。そして、このシェル構造
物(S)は、第2図および第3図に示すように、定着部
であるRC造の支持部(4)に支持させてある。
本発明によるシェル構造物(S)の成形方法は、基本
的には、上述したシェル構造物(S)を複数の格子ユニ
ット(U)を組み合わせて成形するところに特徴を有す
る。
各格子ユニット(U)は、何れも、第4図および第5
図(イ),(ロ)に示すように、それぞれ列状に並べた
縦横複数の可撓棒状体(1′)どうしを縦横格子状にな
るように縦横何れの方向についても2段に交互に重ね合
わせ、それら縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1
B′)との交叉部(X)のそれぞれにおいて、両可撓棒
状体(1A′),(1B′)のそれぞれに形成したボルト孔
(1a),(1b)を貫通するそれらボルト孔(1a),(1
b)の内径よりも小さな外径のボルト(2)とナット
(3)とによって、それら両可撓棒状体(1A′),(1
B′)の重なり方向に沿った軸芯周りでの両可撓棒状体
(1A′),(1B′)の相対回動が自在な状態で、かつ、
交叉部(X)の両可撓棒状体(1A′),(1B′)の長さ
方向での移動が自在な状態で両可撓棒状体(1A′),
(1B′)どうしを連結したものである。
具体的には、上記格子ユニット(U)は、第5図
(イ)に示す[4m×4m]の平面的に正方形状の基本ユニ
ット(UB)と、その基本ユニット(UB)を3個連結固定
した構成の第5図(ロ)に示す[4m×12m]の平面的に
長方形状の拡張ユニット(Ue)との2種類の大きさのも
のが用意されている。
そして、それら基本ユニット(UB)と拡張ユニット
(Ue)とを適宜組み合わせて所定の曲面に沿った予定形
状のシェル構造物(S)に成形するのは、各格子ユニッ
ト(U)の交叉部(X)における両可撓棒状体(1
A′),(1B′)の相対回動と交叉部(X)の移動とを
許す状態で、それら各可撓棒状体(1′)をその曲げ弾
性に抗して彎曲変形させることで各格子ユニット(U)
を所望の曲面に沿った格子ユニット(U)の予定形状に
変形させ、その変形に伴って生じる縦可撓棒状体(1
A′)と横可撓棒状体(1B′)との交叉姿勢の異同なら
びに交叉部(X)どうしの距離の異同や変形された曲面
の内外での相対位置のズレを、それぞれ、各交叉部
(X)における縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体
(1B′)との相対回動ならびに交叉部(X)の移動によ
って吸収し、かつ、各交叉部(X)を、結合手段(J)
である前記ボルト(2)とナット(3)との締付けで仮
固定した状態で、変形済の格子ユニット(U)に固定連
結することを繰り返すことで行われる。
本発明による格子ユニットの連結構造は、上述した複
数の格子ユニット(U)どうしを固定連結するための連
結構造であって、互いの複数列の縦可撓棒状体(1A′)
どうしもしくは複数列の横可撓棒状体(1B′)どうし
を、第6図に示すように、継手金物(5)を介して長さ
方向に突き付けて接合することによって行われる。この
継手金物(5)は、一対の不等辺山形状に折り曲げ形成
した金物(5A),(5B)を、それぞれ、接合される一対
の可撓棒状体(1′)のそれぞれの長さ方向に沿う矩折
りの2面にその内周部がともに当接してそれら可撓棒状
体(1′)の長さ方向を一致またはほぼ一致させるとと
もに、接合される一対の可撓棒状体(1′)に跨がる状
態で抱持させることで両可撓棒状体(1′)の姿勢を規
制させ、それら一対の金物(5A),(5B)をともに貫通
し、かつ、一対の可撓棒状体(1′)に各別に貫通する
一対のボルト(5C)とナット(5D)との締付けで、一対
の可撓棒状体(1′)どうしを当て板である一対の金物
(5A′),(5B)を介して接合するものである。
この継手金物(5)によって、一対の可撓棒状体
(1′)どうしは、互いの長さ方向の移動が規制される
とともにその断面視における縦横両方向への移動が規制
されることとなり、接合される一対の可撓棒状体
(1′)間での軸力の伝達が確実に行われるとともにこ
の接合部での曲げ剛性を高めることができる結果、可撓
棒状体(1′)の彎曲変形で各格子ユニット(U)を変
形させた状態でありながら、連結部分での極端な形状の
変化や強度の低下を来すことなく格子ユニット(U)ど
うしを滑らかな状態でかつ強固に連結固定することがで
きるのである。
すなわち、接合される両可撓棒状体(1′)のそれぞ
れを、当て板である一対の金物(5A),(5B)に固定す
る前記一対のボルト(5C)とナット(5D)とが、その一
対の金物(5A),(5B)に対する可撓棒状体(1′)の
長さ方向の移動を規制する状態でその可撓棒状体
(1′)に係合して、上述のように軸力の確実な伝達を
可能にする係合手段(CM)を構成している。
また、この継手金物(5)が、一対の金物(5A),
(5B)からなる分割された構成であることによって、可
撓棒状体(1′)どうしを接合することによる格子ユニ
ット(U)どうしの連結固定作業を作業性良く行うこと
ができる。
なお、第6図に示すように、上側の可撓棒状体
(1′)に対する継手金物(5)と、下側の可撓棒状体
(1′)に対する継手金物(5)とは、可撓棒状体
(1′)の長さ方向に位置を異ならせてあり、応力集中
を避けように構成してある。そして、各格子ユニット
(U)の端部においては、上下一方の可撓棒状体
(1′)を他方の可撓棒状体(1′)よりも長く伸ばし
てあり、格子ユニット(U)どうしの連結固定は、図示
の2箇所の継手位置で互いの可撓棒状体(1′)どうし
を連結するとともに、それら継手位置の中間位置にそれ
ら可撓棒状体(1′)と直交する可撓棒状体(1′)を
他の部分と同様に介装してボルト(2)ナット(3)と
を締め付けることで行われるように構成してある。
次に、本発明によるシェル構造物(S)の成形方法
を、工程順に説明する。
[1]第3図に示すシェル構造物(S)の中央部分を構
成する5個の格子ユニット(U)を、第1図(イ)に示
すように、地上において、それぞれの縦可撓棒状体(1
A′)と横可撓棒状体(1B′)との相対回動および交叉
部(X)の移動を許す状態でそれら可撓棒状体(1
A′),(1B′)をその曲げ弾性に抗して彎曲変形させ
て、所定の曲面に沿った格子ユニット(U)の予定形状
に変形させ、それら縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状
体(1B′)とを結合手段(J)である前記ボルト(2)
とナット(3)との仮締付けで仮固定した後、各格子ユ
ニット(U)どうしを、互いの縦可撓棒状体(1A′)ど
うしの寸法揃えおよび互いの接合で連結固定して、それ
ら5個の格子ユニット(U)の全体所定の曲面に沿った
予定形状に組み立てる。
[2]第1図(ロ)に示すように、上記の5個の格子ユ
ニット(U)の集合を、クレーン等によって吊り下げて
構築予定箇所に位置させ、その両端部分を支持壁(4)
に固着する。
[3]その後、第1図(ハ)に示すように、複数の格子
ユニット(U)を、その縦可撓棒状体(1A′)と横可撓
棒状体(1B′)との相対回動および交叉部(X)の移動
を許す状態でそれら両可撓棒状体(1A′),(1B′)を
その曲げ弾性に抗して彎曲変形させて、所定の曲面に沿
った格子ユニット(U)の予定形状に変形させるととも
に、各交叉部(X)を仮固定し、既に構築予定箇所に位
置する変形済の格子ユニット(U)に連結固定すること
を順次繰り返して、前記シェル構造物(S)を、その中
央部分から両側に成形して行く。
その作業は、例えば、第2図に示すように、内部に枠
組足場(6)を構築し、変形済の格子ユニット(U)を
サポート(7)や控えワイヤ(8)によってその枠組足
場(6)に支持させた状態で、クレーン(9)によって
次の格子ユニット(U)を構築予定箇所に搬入して変形
済の格子ユニット(U)に連結固定する形態で行われ
る。
[4]第1図(ニ)に示すように、上記の[3]の工程
を繰り返してシェル構造物(S)の全体の形状が出来上
がれば、第9図に示すように適宜箇所に風荷重等の外力
に対抗するためのブレース(10)を取り付け、必要に応
じて全体の形状の補正を行ったのち、仮固定した各交叉
部(X)を本固定して所定形状に成形されたシェル構造
物(S)の構築が完成する。その後、図示はしないが、
そのシェル構造物(S)の上に膜を取り付けて建物が完
成される。
上述したように、本発明によるシェル構造物の成形方
法は、複数個の格子ユニット(U)を形成し、それら複
数個の格子ユニット(U)を連結固定する方法であるか
ら、ひとつひとつの格子ユニット(U)における変形量
を、得られるシェル構造物(S)の全体の変形量に比し
て小さくでき、各格子ユニット(U)において、変形に
伴って生じるその変形された曲面の内外での相対位置の
ズレを吸収するための交叉部(X)の必要移動量の最大
値を小さくできるから、その交叉部(X)における縦可
撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1B′)との融通(具
体的には、交叉部(X)における可撓棒状体(1′)ど
うしの連結固定用ボルト(2)に対するボルト穴(1
a),(1b)をそのボルト(2)の外形よりも大きく形
成する構成)を格子ユニット(U)内の全ての部分で小
さくかつ同じ大きさにでき、それにより、各可撓棒状体
(1′)の断面欠損を少なくできるから、得られるシェ
ル構造物(S)の全体としての構造に支障を来すこと少
なく、シェル構造物(S)を自由な形状に変形させ易い
利点を有する。
次に、前述したブレース(10)の取付構造を説明する
と、第8図(イ)および(ロ)に示すように、ブレース
(10)は平行に一対設けられており、可撓棒状体
(1′)どうしの交叉部(X)に固着された取付金物
(11A),(11B)に、アイクランプ(12)を介して取り
付けられている。
上記取付金物(11A),(11B)は、図示のように2種
類用意されており、それぞれ、可撓棒状体(1′)どう
しを固定するためのボルト(2)とナット(3)とによ
って共締めされるように構成されるとともに、可撓棒状
体(1′)にその取付金物(11A),(11B)をボルトと
ナットとの組合せ、或いはビスによって固定するための
長穴(11a),(11b)を備えている。
第8図(イ)に示す取付金物(11A)においては、そ
の長穴(11a)は、交叉する可撓棒状体(1′)どうし
の交叉角度(θ)がブレース(10)の架設側において
[60゜〜90゜]の範囲のどの角度であっても、上記ボル
トまたはビスを可撓棒状体(1′)に確実に作用させる
ことができるように形成されている。また、第8図
(ロ)に示す取付金物(11B)においては、その長穴(1
1b)は、交叉する可撓棒状体(1′)どうしの交叉角度
(θ)がブレース(10)の架設側において[90゜〜120
゜]の範囲のどの角度であっても、上記ボルトまたはビ
スを可撓棒状体(1′)に確実に作用させることができ
るように形成されている。従って、上述した2種類の取
付金物(11A),(11B)の何れかを、可撓棒状体
(1′)どうしの交叉角度(θ)に応じて適宜使い分け
ることによって、その交叉角度(θ)の如何に拘らず、
ブレース(10)を交叉部(X)に確実に固定されること
ができるように構成されている。
つまり、各格子ユニット(U)において、その形状を
所定の曲面に沿ったものにするべく各可撓棒状体
(1′)を彎曲変形させることで可撓棒状体(1′)ど
うしによって形成される四角形の形状がそれぞれ異なっ
ており、シェル構造物(S)の成形後に風荷重等の外力
が作用した場合、それら各四角形の形状がさらに別々に
変形しようとするので、ブレース(10)に掛かる力が交
叉部(X)の両側で異なることが多い。そのため、ブレ
ース(10)を交叉部(X)に取り付けるための固定金物
(11A),(11b)において、可撓棒状体(1′)どうし
の固定用のボルト(2)とナット(3)との組合せのみ
ならず、その他の4箇所での固定金物(11A),(11B)
を可撓棒状体(1′)に固定できるように構成すること
で、可撓棒状体(1′)どうしの固定用のボルト(2)
に掛かる力に大きな偏りが生じることを少なくし、さら
に、そのための構成を、前述したように可撓棒状体
(1′)どうしの交叉角度(θ)の如何に拘らず2種類
の取付金物(11A),(11B)を用意するだけで足りるよ
うにしてあるから、生産工程から現場に至るまでの製品
管理ならびに施工自体の簡略化ならびに迅速化を図るこ
とができる。
〔別実施例〕
次に、本発明の別の実施例を列記する。
〈1〉先の実施例では、格子ユニット(U)を順次構築
予定箇所に搬入して変形済の格子ユニット(U)に連結
固定することを繰り返すことで予定形状のシェル構造物
(S)を成形する方法を説明したが、先に全ての格子ユ
ニット(U)を構造予定箇所とは違う場所で互いに連結
固定して予定形状に成形したシェル構造物(S)を構造
予定箇所に搬入して定着部(4)に支持させるようにし
てもよい。
〈2〉各格子ユニット(U)における縦可撓棒状体(1
A′)と横可撓棒状体(1B′)との固定は、先の実施例
で説明した方法に替えて、所望の曲面に沿った格子ユニ
ット(U)の予定形状に変形させた格子ユニット(U)
を変形済の格子ユニット(U)に連結固定した後にそれ
ぞれの格子ユニット(U)ごとに行う方法であっても、
格子ユニット(U)を所望の曲面に沿った格子ユニット
(U)の予定形状に変形させたのち、変形済の格子ユニ
ット(U)に連結固定する前にそれぞれの格子ユニット
(U)ごとに行う方法であってもよい。
〈3〉各格子ユニット(U)の大きさ、シェル構造物
(S)を構成する格子ユニット(U)の数等は適宜変更
自在である。
〈4〉縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1B′)と
の組合せの構成は適宜変更自在で、例えば、第10図に示
すように、一対の縦可撓棒状体(1A′)によって1本の
横可撓棒状体(1B′)を上下から挾持する構成とした
り、第11図に示すように、1本づつの縦可撓棒状体(1
A′)と横可撓棒状体(1B′)とを組み合わせただけの
構成としてもよい。
〈5〉先の実施例或いは第10図に示す実施例のように縦
横何れかの可撓棒状体(1′)が上下に2段になってい
る場合、格子ユニット(U)の連結部分における可撓棒
状体(1′)毎の継手金物(5)は、第6図に示す位置
に替えて、第21図に示すように、一対の交叉部(X)の
中間部分において可撓棒状体(1′)の長さ方向に異な
る位置であってもよい。
ただし、成形後の形状をより滑らかにするためには、
上下の継手金物(5)どうしは大きく離れた方が好まし
く、例えば、第5図(ロ)に示すように、中間に2つの
交叉部(X)をおいて位置させてもよい。そして、継手
金物(5)どうしの離隔距離および中間に介在させる交
叉部(X)の数は、格子ユニット(U)どうしを連結す
る際の作業性と必要な形状の滑らかさとの両者を勘案し
て決定すればよい。
〈6〉縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1B′)と
を、相対回動が自在に、かつ、交叉部(X)の可撓棒状
体(1′)の長さ方向への移動が自在に連結する構成は
適宜変更自在で、先の実施例で説明した構成に変えて、
第12図に示すように、可撓棒状体(1′)に形成するボ
ルト穴(1a),(1b)をそれぞれの可撓棒状体(1′)
の長さ方向に沿う長穴に形成する構成としてもよい。
〈7〉格子ユニット(U)間での可撓棒状体(1′)ど
うしの接合部において、可撓棒状体(1′)どうしを突
付けで接合することに替えて、可撓棒状体(1′)どう
しを重ねた状態でそれらの重ね方向の締付けによって可
撓棒状体(1′)どうしを固定するように構成してもよ
い。
〈8〉接合部における格子ユニット(U)間での可撓棒
状体(1′)どうしの接合を、座金に加えて、スプリン
グワッシャや第16図に示す皿バネ(16)等の弾性部材を
介して行ってもよい。また、可撓棒状体(1′)として
木材を用いた場合、当て板(5A),(5B)の内面にその
木材に喰い込む逆目を形成しておいてもよい。
〈9〉継手金物(5)における当て板(5A),(5B)の
形状へ任意で、第17図に示すそれぞれ断面視コの字形の
ものや、或いは、第18図に示す一方(5A)が断面視コの
字形で他方(5B)が平板状のものや、さらには、図示は
しないが、両方とも平板状のものがあってもよい。
〈10〉格子ユニット(U)間での可撓棒状体(1′)ど
うしの接合部において、可撓棒状体(1′)どうしのそ
れぞれ長さ方向の移動を許す構成とし、格子ユニット
(U)どうしを連結固定する際に、可撓棒状体(1′)
の変形に伴うその長さの変更をそれ接合部に吸収させる
ようにしてもよい。その一例としては、ボルト(5C)に
対するボルト孔を可撓棒状体(1′)の長さ方向に沿っ
た長孔に形成する構成がある。
〈11〉可撓棒状体(1′)どうしの交叉部(X)におい
て、それら可撓棒状体(1′)どうしを固定する結合手
段(J)としては、その締付けを、第13図に示すよう
に、可撓棒状体(1′)の間にゴム等の弾性部材(12)
を介在させた状態で行ったり、或いは、図示はしない
が、第4図に示すワッシャに加えてスプリングワッシャ
や皿バネ等の弾性部材を介して行うものであってもよ
い。また、可撓棒状体(1′)が木材の場合、第14図に
示すように、その木材に喰い込む突起(13a)を有する
板材(13)を介して締め付けるように構成してもよい。
さらに、第15図に示すように、上述した板材(13)の両
側にゴム等の弾性部材(12)を介在させて締め付けるよ
うに構成してもよい。
〈12〉上記結合手段(J)を、可撓棒状体(1)の交叉
部(X)に備えさせることに替えて、交叉部(X)にお
いては、可撓棒状体(1)どうしの相対回動ならびに、
交叉部(X)の両可撓棒状体(1)の長さ方向での移動
自在に連結するだけの構成とし、第19図に示すように交
叉部(X)とは異なる部分に設けられた、可撓棒状体
(1)とは別の棒材(14)によって、隣接する、或い
は、適宜箇所おきの交叉部(X)どうしを連結して固定
する構成としたり、第20図に示すように可撓棒状体
(1)の格子状集合構造体とは別に設けたトラス構造
(15)により全体の形状を固定する構成としてもよい。
また、結合手段(J)を、先の実施例で説明した交叉
部(X)におけるボルト(2)とナット(3)とを組合
せた構成に、上述した棒材(14)またはトラスト構造
(15)あるいはそれら両者を併用した構成とし、シェル
構造物(S)における予定形状を維持するための力をそ
れら併用された複数の構成に分担させるようにしてもよ
い。
〈13〉先の実施例のように、結合手段(J)を交叉部
(X)におけるボルト(2)とナット(3)とを組み合
わせた構成による場合、その結合手段(J)を全ての交
叉部(X)に設けなくてもよく、シェル構造物(S)の
予定形状を維持できる限りにおいて、所定箇所の交叉部
(X)にのみ設けてもよい。
〈14〉シェル構造物(S)が成形される予定形状は任意
で、各種の二次曲面や三次曲面等適宜選択可能である。
なお、何れか一方の可撓棒状体(1A又は1B)の長さ方向
に母線が一致する円柱面のように一方向のみ彎曲する曲
面に成形する場合には、前記母線に直交する方向の他方
の可撓棒状体(1B又は1A)のみを彎曲変形させればよ
い。
〈15〉可撓棒状体(1)の材質は、先の実施例で説明し
た木のほか、アルミや鉄等の金属、或いは樹脂とするこ
とが可能であり、その彎曲変形を弾性変形のみによって
行うものであっても、その彎曲変形を弾性変形と塑性変
形とによって行うものであってもよい。
〈16〉尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利に
する為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面
の構造および方法に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第9図は本発明に係るシェル構造物の成形
方法および格子ユニットの連結構造の実施例を示し、第
1図(イ)ないし(ニ)は本発明方法による成形方法で
の工程を示す概念図、第2図は工程途中での概略を示す
断面図、第3図はシェル構造物の全体の外形の一例の概
略を示す斜視図、第4図は全体の外形の一例の概略を示
す一部切欠斜視図、第5図(イ)および(ロ)は格子ユ
ニットの平面図、第6図は可撓棒状体の継手部分の側面
図、第7図は第6図におけるVII−VII線断面図、第8図
(イ)および(ロ)は要部の平面図、第9図はシェル構
造物の一部の拡大斜視図である。第10図ないし第21図は
それぞれ別の実施例を示し、第10図ないし第15図は交叉
部の別の実施例を示す第4図に相当する一部切欠斜視
図、第16図ないし第18図は継手金物の別の実施例を示す
第7図に相当する断面図、第19図および第20図は結合手
段の別の実施例を示す概略図、第21図は可撓棒状体の継
手部分の別の実施例を示す第6図に相当する側面図であ
る。 (1),(1′)……可撓棒状体、(1A),(1A′)…
…縦可撓棒状体、(1B),(1B′)……横可撓棒状体、
(5A),(5B)……当て板、(X)……交叉部、(J)
……結合手段、(U)……格子ユニット、(CM)……係
合手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 特許法第30条第1項適用申請有り 「日刊建設産業新 聞」第10465号(昭和62年8月11日)日刊建設産業新聞 社発行、第2面に発表 特許法第30条第1項適用申請有り 「大阪建設工業新 聞」第1127号(昭和62年8月11日)大阪建設工業新聞社 発行、第2面に発表 特許法第30条第3項適用申請有り 昭和62年10月20日 〜、「なら・シルクロード博」、奈良県、奈良市、NH K主催、奈良県奈良市登大路町において出品 (72)発明者 岡田 克之 大阪府大阪市東区本町4丁目27番地 株 式会社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 満寿川 篤志 大阪府大阪市東区本町4丁目27番地 株 式会社竹中工務店大阪本店内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/32 102 E04B 1/342

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ列状に並べた縦横複数の可撓棒状
    体(1)どうしを縦横格子状となるように重ね合わせ、
    それら、縦可撓棒状体(1A)と横可撓棒状体(1B)との
    交叉部(X)のそれぞれにおいて、それら両可撓棒状体
    (1A),(1B)の重なり方向に沿った軸芯周りで両可撓
    棒状体(1A),(1B)の相対回動が自在な状態で、か
    つ、交叉部(X)の両可撓棒状体(1A),(1B)の長さ
    方向での移動が自在な状態で、両可撓棒状体(1A),
    (1B)どうしを連結し、前記可撓棒状体(1)をその曲
    げ弾性に抗して彎曲変形させて、前記可撓棒状体(1)
    の格子状集合構造体を所望の曲面に沿った予定形状に変
    形させ、かつ、結合手段(J)によって前記両可撓棒状
    体(1A),(1B)の相対回動と交叉部(X)の移動とを
    固定して、その予定形状のシェル構造物(S)に成形す
    るシェル構造物の成形方法において、前記予定形状のシ
    ェル構造物(S)を複数個の格子ユニット(U)から構
    成するに、それぞれ列状に並べた縦横複数の可撓棒状体
    (1′)どうしを縦横格子状となるように重ね合わせ、
    それら縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1B′)と
    の交叉部(X)のそれぞれにおいて、それら両可撓棒状
    体(1A′),(1B′)の重なり方向に沿った軸芯周りで
    の両可撓棒状体(1A′),(1B′)の相対回動が自在な
    状態で、かつ、交叉部(X)の両可撓棒状体(1A′),
    (1B′)の長さ方向での移動が自在な状態で、両可撓棒
    状体(1A′),(1B′)どうしを連結した格子ユニット
    (U)の複数個を形成し、これら複数個の格子ユニット
    (U)のそれぞれを、その両可撓棒状体(1A′),(1
    B′)の相対回動と交叉部(X)の移動とを許す状態
    で、前記可撓棒状体(1′)をその曲げ弾性に抗して彎
    曲変形させて、所望の曲面に沿った格子ユニット(U)
    の予定形状に変形させたのち、変形済の格子ユニット
    (U)に連結するシェル構造物の成形方法。
  2. 【請求項2】前記格子ユニット(U)を、前記格子ユニ
    ット(U)の予定形状に変形させて変形済の格子ユニッ
    ト(U)に連結した後、前記結合手段(J)によってそ
    の格子ユニット(U)の予定形状に固定する請求項1記
    載のシェル構造物の成形方法。
  3. 【請求項3】前記格子ユニット(U)を、前記格子ユニ
    ット(U)の予定形状に変形させて前記結合手段(J)
    によってその格子ユニット(U)の予定形状に固定した
    後、変形済の格子ユニット(U)に連結する請求項1記
    載のシェル構造物の成形方法。
  4. 【請求項4】前記格子ユニット(U)の可撓棒状体
    (1′)が、前記予定形状に変形された状態でその端部
    が揃うような長さに形成されたものである請求項1,2又
    は3記載のシェル構造物の成形方法。
  5. 【請求項5】前記縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体
    (1B′)とを、2重に交互に重ね合わせ、それら縦可撓
    棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1B′)との交叉部
    (X)のそれぞれにおいて、それら両可撓棒状体(1
    A′),(1B′)の重なり方向に沿った軸芯周りでの両
    可撓棒状体(1A′),(1B′)の相対回動が自在な状態
    で、かつ、交叉部(X)の両可撓棒状体(1A′),(1
    B′)の長さ方向での移動が自在な状態で、両可撓棒状
    体(1A′),(1B′)どうしを連結した前記格子ユニッ
    ト(U)の複数個を形成し、それら複数個の格子ユニッ
    ト(U)のそれぞれを前記格子ユニット(U)の予定形
    状に変形させて前記結合手段(J)によってその格子ユ
    ニット(U)の予定形状に仮固定した後、変形済の格子
    ユニット(U)に連結し、予定形状またはほぼ予定形状
    のシェル構造物(S)が出来上がった状態で、全体形状
    を修正した後、前記結合手段(J)によって各格子ユニ
    ット(U)をその格子ユニット(U)の予定形状に本固
    定して予定形状のシェル構造物に成形する請求項1記載
    のシェル構造物の成形方法。
  6. 【請求項6】それぞれ列状に並べた縦横複数の可撓棒状
    体(1′)どうしを縦横格子状となるように重ね合わ
    せ、それら縦可撓棒状体(1A′)と横可撓棒状体(1
    B′)との交叉部(X)のそれぞれにおいて、それら両
    可撓棒状体(1A′),(1B′)の重なり方向に沿った軸
    芯周りでの両可撓棒状体(1A′),(1B′)の相対回動
    が自在な状態で、かつ、交叉部(X)の両可撓棒状体
    (1A′),(1B′)の長さ方向での移動が自在な状態
    で、両可撓棒状体(1A′),(1B′)どうしを連結して
    なる複数の格子ユニット(U)の連結構造であって、隣
    接する格子ユニット(U)それぞれの可撓棒状体
    (1′)の接続用端部における長さ方向に沿う面にとも
    に当接してそれら両可撓棒状体(1′)の姿勢を規制す
    る当て板(5A),(5B)に、前記両可撓棒状体(1′)
    のそれぞれを、その当て板(5A),(5B)に対する可撓
    棒状体(1′)の長さ方向の移動を規制する状態でその
    可撓棒状体(1′)に係合する係合手段(CM)を介して
    固定してある格子ユニットの連結構造。
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