JP2783148B2 - 突起付鋼板およびその製造法 - Google Patents

突起付鋼板およびその製造法

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JP2783148B2
JP2783148B2 JP6014548A JP1454894A JP2783148B2 JP 2783148 B2 JP2783148 B2 JP 2783148B2 JP 6014548 A JP6014548 A JP 6014548A JP 1454894 A JP1454894 A JP 1454894A JP 2783148 B2 JP2783148 B2 JP 2783148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、都市における
地下鉄の新設工事やガス・電気の配管工事等の際に路面
に敷く建設材である覆工板を構成したり、特に、山間部
における仮設道路建設工事の際に滑り止め用敷板として
使用される突起付鋼板と、この突起付鋼板の圧延による
製造法とに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、都市における地下鉄新設工事や
ガス・電気の配管工事等の際の工事期間に、路面に敷か
れる覆工板は、通常、形鋼を受け梁にして上下両面に、
突起付鋼板 (「縞鋼板」ともよばれる) を溶接すること
により製造される。この突起付鋼板の表面には滑り止め
として突起が多数設けられており、走行する自動車のス
リップを防止することができるため、特に地下鉄新設工
事の際に多用されている。
【0003】また、突起付鋼板は、例えば山間部等にお
ける仮設道路建設工事等の際に滑り止め用敷板としても
使用される。これらの突起付鋼板の突起高さは、キャタ
ピラ式ブルドーザ等の無軌道車や大型トラック等の重量
車輛のスリップを確実に防止する必要性から、特に6mm
程度以上が要求されている。
【0004】このような突起付鋼板の製造法として、鋼
板に凹孔型ロールを使用して熱間圧延を行って、仕上圧
延に相当する最終の1パスまたは2パスで突起を成形せ
しめる圧延法と、鋼板に突起となる小片を接合する溶接
法とが知られている。図19は、この圧延法を行う際に使
用する凹孔型ロール141 の説明図であり、図19(a) は側
面図であり、図19(b) は図19(a) のA−A' 断面図であ
る。
【0005】圧延法では、図19に示すように、目的とす
る突起形状を成形するための所定形状の凹孔型142 を多
数断続的に施された凹孔型ロール141 を用いて、最終の
1パスまたは2パスの仕上造形圧延を行うことにより、
鋼板に突起を成形する。
【0006】図20(a) および図20(b) は、従来の圧延法
の製造工程例を示す説明図である。図20(a) は、圧延素
材を加熱炉151 により所定温度に加熱してから、中間圧
延機152 により複数パスのリバース圧延を行い、さらに
1パスの仕上圧延により突起を成形する工程例である。
また、図20(b) は、圧延素材を加熱炉151 により所定温
度に加熱してから、仕上圧延機153 により複数パスのリ
バース圧延を行い、再加熱または再送後に1パスの仕上
造形圧延により突起を成形する工程である。なお、突起
の成形を最終の1パスまたは2パスで行っているのは、
主に、突起の形状やピッチ等を所定の値として寸法精度
を確保するためである。
【0007】ところで、このような圧延工程においてあ
る突起高さを確保するためには、圧延材料の延伸、幅拡
がり、摩擦などの影響により凹孔型への材料の充満が容
易ではないため、その3倍程度の圧下量が必要となるこ
とが経験的に知られている。したがって、6mmの突起高
さを圧延法により付与するには、仕上圧延においては少
なくとも18mmの圧下量の圧下を施す必要が生じる。
【0008】しかし、最終パスまたはその近傍パスを含
む仕上圧延では、突起の寸法だけでなく、被圧延材であ
る鋼板自体の寸法や形状 (例えば板厚や板幅等) も所定
値に仕上げる必要があるため、前述のような1パスで18
mmといった過大な圧下量を設定することはできない。仕
上圧延パスで突起を鋼板に成形する場合において、例え
ば板厚20mmを確保できる圧下率は通常圧延の場合、1パ
スでは通常最大で圧下量:30%程度である。すなわち、
26mmの鋼板に溝孔型ロールを用いて熱間圧延を行って突
起を成形する場合、得られる突起の最大高さは圧下量の
約30%程度、すなわち (26−20) ×0.3 ≒2mm程度であ
り、最大でも3〜4mm程度であることが各種実験や報告
等から知られている。
【0009】なお、前述の18mm程度の圧下量を複数パス
のリバース仕上圧延により確保しようとしても、2パス
目以降に、鋼板の表面に形成される突起と凹孔型ロール
の孔型とを一致させて圧延を行うことは極めて難しく、
2パス目以降に形成された突起を圧潰してしまう可能性
が高く、目標寸法を有する突起を形成することはできな
い。また、鋼板と凹孔型ロールとの位置合わせをその都
度行う方法も考えられるが位置制御も極めて困難である
うえ、鋼板温度の低下をきたし圧延の作業性を低下させ
るため実用に供し得ない。
【0010】図21は、凹孔型ロールを用いた従来法によ
り製造した、図22(a) に示す形状、および図22(b) に示
す断面形状の突起付鋼板171(突起成形直前パス時の板
厚:26mm、製品板厚:20mm) の突起高さh(mm)と圧下率
(%) との関係を示すグラフである。なお、圧下率は、
突起成形直後の突起付鋼板181 と凹孔型ロール182 との
係合部の断面形状を示す図23において、t0を突起成形直
前パス時の板厚とした場合に、(t0−20)/t0×100(%)
により算出した。
【0011】図21に示すグラフから、通常の場合、1パ
スでは2.0mm 程度であり、最大でも1パスで形成できる
突起高さは3〜4mm程度であった。このように、圧延法
によっては突起高さが4mm以上、特に6mm程度の突起付
鋼板を製造することはできなかったため、4mm以上の突
起高さの突起付鋼板は、これまで、図24(a) に示すよう
に鋼板191 に直径が10mm程度の丸鋼材192 を、または図
24(b) に示すように厚鋼板191 に板厚が10mm程度の平鋼
材193 を、それぞれ板長さ方向に断続的に人手により手
溶接する溶接法により、製造されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、溶接法により
突起付鋼板を製造すると、手溶接あるいは使用後の補修
に極めて多大な工数を要しており、圧延法により突起高
さが4mm以上の突起付鋼板を製造する技術の開発が望ま
れていた。
【0013】ここに、本発明の目的は、突起付鋼板、特
に従来は圧延法によっては製造することができなかった
突起高さが4mm以上の突起付鋼板とその製造法とを提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、まず、凹孔
型ロールを用いて行う突起の成形 (従来法) における問
題点を明確にするため、図25に示すダイプレス201 を用
いた圧下による突起の成形を、圧下量を5〜30mmの範囲
で6水準で変更しながら行い (母材202 の板厚:40mm、
孔型幅:20mm、孔型深さ:10mm) 、圧下度ΔH/40と、
孔型充満高さΔh(mm)および、 (Δh/ΔH) ×100
(%) との関係を調べた。結果を表1および図26のグラ
フにそれぞれ示す。
【0015】
【表1】
【0016】この結果から、ダイプレスによる圧下の場
合であっても圧下量のおよそ30%程度しか突起高さを確
保できないことがわかる。また、ダイプレスによる圧下
よりも圧延ロールによる圧下の場合、被圧延材である鋼
板はその長手方向にさらに延伸するため、図26において
破線で示したように、実際には孔型充満高さ (突起高
さ) はさらに低下してしまう。
【0017】このように、本発明者は、従来の凹孔型ロ
ールを用いた圧延法で得られる突起高さは4mm未満であ
ると考え、全く異なる視点から上記課題を解決できる手
段を検討した。
【0018】その結果、本発明者は、メタルフローとの
関係により、ロール胴長方向に1個または複数個の孔型
を有する孔型ロールを用いて、まず鋼板の例えば長手方
向 (圧延方向)に所定高さを有する1列または複数列の
連続した凸部を成形し、その後に、所定形状の孔型を有
する孔型ロールを用いて1列または複数列の連続した凸
部それぞれを圧延方向について部分的に鋼板の面位置ま
たは途中まで圧下することにより、比較的容易に4mm以
上の突起高さを十分確保できることを知見して、本発明
を完成した。
【0019】本発明にかかる製造法の説明図である図1
(a)および図1(b)と、図1(a)および図1
(b)に示す工程における鋼板の成形状況の説明図であ
る図2(a)および図2(b)を参照すると図2
(b)に示すように、1列または複数列の直線状に配列
した複数の突起16を表面に有し、滑り止め用敷板とし
て用いられる鋼板であって、突起それぞれは圧延により
鋼板と一体的に形成されてなるとともに、突起の高さは
4mm以上であることを特徴とする突起付鋼板12であ
る。
【0020】図2(b)に示す突起付鋼板12は、例え
ば、図1(a)に示すロール胴長方向に2個の溝孔型1
1aおよび11bを有する孔型ロール11を用いて鋼板
12に、所定高さを有し、2列の連続した凸部13aお
よび13bを圧延方向と同一方向に成形して図2(a)
に示す板形状とし、さらに図1(b)に示す所定形状の
孔型14aおよび14bを有する孔型ロール15を用い
て凸部13aおよび13bそれぞれを圧延方向について
部分的に鋼板12の面位置まで圧下することにより、製
造される。なお、図3は図1(b)におけるB−B’断
面を示す断面図である。
【0021】また、本発明にかかる突起付鋼板、図4
に示すように、直線状の方向に隣接する突起16同士の
間に、突起高さよりも低い高さの凸部17が形成されて
なる突起付鋼板18である。
【0022】上記の本発明にかかる突起付鋼板18は、図
1(a) に示すロール胴長方向に2個の溝孔型11a および
11b を有する孔型ロール11を用いて鋼板12に、所定高さ
を有し、2列の連続した凸部13a および13b を圧延方向
と同一方向に成形して図2(a) に示す板形状とし、さら
に図1(b) に示す所定形状の凹孔型14a および14b を有
する孔型ロール15を用いて凸部13a および13b それぞれ
を圧延方向について部分的に、凸部高さを一部残しなが
ら圧下することにより、製造される。
【0023】上記製造法において、孔型ロール15に対し
て鋼板12が先進することにより、孔型14a,14b の圧延方
向上流側端部が鋼材12に押されて割損することが予想さ
れる場合は、図2(a) に示す板形状とした後、図5(a)
に示す、孔型部の凸部30a の一方側面(圧延方向下流
側)31a が平面であり他方側面(圧延方向上流側)31b
がR面取りされた曲面である孔型ロール30を用いて、凸
部13a および13b それぞれを圧延方向について部分的に
鋼板12(または18)の面位置まで(または部分的に凸部
13a および13b 高さを残しながら)圧下して、図5(b)
(または図5(c))に示す凸部13a および13b に断続的
に突起部32a および32b (または突起部32a および32b
と、直線状の方向に隣接する突起部32a および32b 同士
の間に突起部32a および32b 高さより低い高さの凸部33
a 及び33b と)を形成した突起付鋼板12(または18)を
形成し、最後に突起部32a および32b の位置合わせをし
て、図1(b) に示す孔型ロール11と同様な凸部の両面が
平面の孔型ロールを用いて突起部32a および32b を成形
圧延することにより、図2(b) (または図4)に示す突
起付鋼板12(または18)を形成すればよい。
【0024】さらに、上記製造法で製造された図2(b)
(または図4)に示す突起付鋼板12(または18)に対し
て斜めまたは圧延方向と直交する方向から作用する力に
対する滑り止め効果を得ようとする場合は、突起付鋼板
12(または18) の突起16を、図6(a) (または図6(b)
)に示すように、鋼板12(または18) の幅方向に分断
して溝34を形成すればよい。
【0025】上記の本発明にかかる突起付鋼板は、図2
(b) (または図4)に示す突起付鋼板12(または18) を
得た後に、図7に示すロールの円周表面に沿って凹溝37
が加工された孔型ロール36を用いて突起16を鋼板12(ま
たは18) の幅方向に分断して溝34を形成すればよい。
【0026】これらの本発明にかかる突起付鋼板の製造
では、凸部の成形は、例えば図1(a) に示す孔型ロール
11を用いて1回または複数回以上の圧延パスにより簡単
に行うことができる。また、こうして成形した凸部を圧
延方向に分断する成形は、図1(b) に示す形状の孔型ロ
ール15以外にも、例えば図1(c) に示すように幅方向に
連続した凹孔型19をロール胴長方向に複数設けた孔型ロ
ール20を用いて行うこともできる。
【0027】なお、上述の二つの孔型ロール (例えば孔
型ロール11と孔型ロール15) は別個のものを用いるが、
同一圧延機で行う場合にはロールを交換すればよく、複
数スタンドあれば下流側のスタンドに凸部を部分的に圧
下する孔型ロール15を配置するとともに上流側のスタン
ドに凸部を成形する孔型ロール11を配置して、圧延を行
えばよい。
【0028】
【作用】以下、本発明を作用効果とともに詳述する。突
起付鋼板を圧延により製造する場合、前述のように、従
来法によって凹孔型ロールを用いて熱間圧延を行っても
突起高さを4mm以上とすることは極めて難しい。。
【0029】本発明にかかる突起付鋼板は、圧延法によ
り製造された従来の突起付鋼板と同様の構造を備えてい
るが、後述する内容の圧延工程の変更により、圧延法に
より製造された従来の突起付鋼板では製造することがで
きなかった4mm以上の突起高さを有している。したがっ
て、地下鉄新設工事やガス・電気の配管工事等の際に路
面に敷く建設材である覆工板を構成する突起付鋼板、特
に、山間部における仮設道路建設工事の際に滑り止め用
敷板として用いられる突起付鋼板として用いるのに好適
である。本発明にかかる製造法における圧延工程を以下
に詳細に分説する。
【0030】(1) 凸部成形のための圧延 (中間造形圧
延) まず、ロール胴長方向に1個または複数個の溝孔型を有
する孔型ロールを用いて、例えば板幅方向に1列または
複数列の連続した凸部を圧延方向と同一方向に成形し
て、図8(a) に斜視図を、図8(b) に断面図をそれぞれ
示す鋼板51を成形する。このような連続した凸部を鋼板
表面に成形できることは既に公知であり、例えば特公平
2−18161 号公報、同3−56801 号公報、同4−51241
号公報、同4−51242 号公報さらには同62−54502 号公
報等によっても様々な提案がなされている。このような
圧延の特徴として、凹孔型ロールを用いて圧延を行う
方法と比較すると、同一の圧下率であっても凸部高さ
を、圧下量の50〜60%程度と高く確保できる、圧延機
に設けられているサイドガイド機構により幅方向の位置
決めは容易であるため、複数パスのリバース圧延を行う
ことができる、さらに仕上圧延ではないため圧下量を
大きくできるというメリットがある。
【0031】図9は、鋼板の板厚が35〜40mmの時点から
の本発明における凸部の成形のための圧延 (以下、本明
細書においては「中間造形圧延」という)の圧下率
(%) と、製品における突起高さ(mm)との関係を示すグ
ラフであるが、この圧延において20%程度の圧下率の中
間造形圧延を行えば、突起高さ4mm以上を確保できるこ
とがわかる。
【0032】したがって、製造する突起付鋼板の最終板
厚を、例えば従来から製造していた20mmとすると、板寸
法精度確保の観点から問題がない10%の圧下率を仕上圧
延時に確保することができる中間造形圧延終了時の板厚
は20×1.1 =22mmとなる。すなわち、22mmの板厚時の凸
部高さを9mmとするには、図9に示す関係から中間造形
圧延時の圧下率が約35〜40%であればよいことになる。
換言すれば、鋼板の板厚が35〜40mmの時から22mmになる
までの間、前述の溝孔型ロールを用いて圧下率が35〜40
%の中間造形圧延を行えば9mm高さの凸部を成形でき
る。
【0033】なお、このような溝孔型ロールを用いた圧
延は、圧延機動力容量が十分であれば1パスで可能であ
り、圧延機動力容量が小さい場合には複数回のリバース
圧延により行えばよい。複数回のリバース圧延の場合、
孔型ロールと鋼板との位置ずれが一見懸念されるが、前
述のように、通常の熱間圧延機には被圧延材の幅方向位
置を圧延機の所定の位置に導入するための幅方向位置決
め装置(サイドガイド)が設置されており、位置決めは
確実に行うことができる。したがって、リバース圧延時
に既に成形した凸部を圧壊してしまうおそれはない。
【0034】(2) 凸部分断のための圧延 (仕上分断造形
圧延) 本発明では、さらに、図10(a) に圧延方向縦断面図を、
図10(b) に正面図をそれぞれ示す凹孔型ロール71を用い
て、前述の工程により成形された1列または複数列の連
続した凸部を、圧延方向について部分的に鋼板73の面位
置まで圧下して突起72を成形する。このように凸部の圧
延を行うことにより、凸部が分断されて前述の図2(b)
に示す形状の突起付鋼板12が成形される。なお、図10
(a) および図10(b) に示す凹孔型ロール71は、図1(b)
に示す孔型ロール15と同じであるが、前述のように図1
(c) に示す形状の凹孔型ロール20を用いてもよいことは
いうまでもない。
【0035】この突起の成形工程では、凸部の圧下を行
うために圧延方向 (図10(a) における両矢印方向) への
材料のフローが抑制されるとともに凹孔型ロール71と鋼
板73との接触面積の低下により高い面圧を凸部に作用さ
せることができるため、従来よりも突起72の寸法精度を
向上することが可能となる。
【0036】なお、この工程での圧下による突起高さの
減少率は最大でも圧下による材料の延伸分の10%程度で
あるため、中間造形圧延時に9mm突起が存在すれば、9
× (1−0.1)≒8(mm)となり、1mm程度しか突起高さは
低下しないため、本発明によれば最終的に8mm程度の突
起高さを確実に確保することができる。
【0037】本発明において、鋼板の表面に成形する突
起の形状やピッチ等の突起寸法は、中間造形圧延で用い
る溝孔型ロールの孔型形状、寸法や、仕上圧延で用いる
凹孔型ロールの凹部の形状やそのピッチを変更すること
により、制御可能である。
【0038】このように本発明によれば、例えば、板厚
が45mmの厚鋼板に例えば図11(a) に示す形状の溝孔型ロ
ール81を用いて1〜3パスで23mmの圧下量の中間造形圧
延を行って、鋼板82に11mmの高さの凸部82a を圧延方向
と同一方向に成形し、さらに例えば図11(b) に示すよう
な形状の凹孔型ロール83を用いて、形成した凸部82a
をその長手方向に分断するように部分的に圧下すること
により (以下、本明細書においては、「仕上分断造形
圧延」と称する) 、4mm以上の突起高さを有する突起付
鋼板を製造することができる。
【0039】以上のようにして、本発明にかかる突起付
鋼板が提供される。図12には、本発明における中間造形
圧延および仕上分断造形圧延を行うための工程例をそれ
ぞれ示す。図12(a) は2台の圧延機を有し、加熱炉91に
より所定温度に加熱した圧延素材を中間圧延機92を用い
て複数パスのリバース中間造形圧延を行い、仕上圧延機
93を用いて1パスまたは複数パスにより中間造形圧延を
行った後、オフラインを行って再加熱後さらに中間圧延
機もしくは仕上圧延機にて1パスの仕上分断造形圧延を
行う例を、図12(b) は同じく2台の圧延機を有し、中間
圧延機にて複数パスのリバース圧延により中間造形圧延
を行い、さらに仕上圧延機にて仕上分断造形圧延を行う
例を、さらに図12(c) は圧延機1台のみを有し、1台の
圧延機で中間造形圧延および仕上分断造形圧延を3ヒー
トまたは2ヒートで行う例をそれぞれ示す。
【0040】また、前述の図4に示す形状の本発明にか
かる突起付鋼板18は、図2(b) に示す突起付鋼板とは製
造工程を変更すること、具体的には、所定形状の孔型を
有する孔型ロールを用いて1列または複数列の連続した
凸部それぞれを圧延方向について部分的に鋼板の面位置
まで圧下するのではなく、凸部それぞれを、凸部高さを
一部残しながら圧下することにより製造される。
【0041】この突起付鋼板18は、4mm以上の突起16高
さを有しているため前述の用途に好適であるとともに、
凸部17がこの突起付鋼板18の補強材 (リブ) としても作
用するため、例えば滑り止め用敷板として使用した場合
の撓み変形を最小限に抑制することができ、耐久性を向
上することも可能となる。
【0042】上記の圧延法を実施すると圧延条件によっ
ては、図13に示すように、圧延において鋼板40に圧下が
加えられると、鋼板40に先進が生じ、圧延方向上流側よ
りロール41の下端との接触部分の方が鋼板40の速度が速
くなる。従って、ロール41の出側で鋼板40がロール41を
押圧する結果、ロール41の孔型部42の凸部の上流側42a
が鋼板40の押圧力によって割損することがある。
【0043】そこで、上述の凸部を成形する中間造形圧
延に続いて突起部分断圧延と突起部仕上成形加工とを行
う。
【0044】(3) 突起部分断圧延 突起部分断圧延では、図5に示す孔型ロール30を用い
て、凸部成形圧延(中間造形圧延)により形成された凸
部13a および13b それぞれを圧延方向について部分的に
鋼板12(または18)の面位置まで(または部分的に凸部
13a および13b 高さを残しながら)圧下して、図5(b)
(または図5(c) )に示す凸部13a および13b に断続的
に突起部32a および32b (または突起部32a および32b
と、直線状の方向に隣接する突起部32a および32b 同士
の間に突起部32a および32b 高さより低い高さの凸部33
a 及び33b と)を形成した突起付鋼板12(または18)を
形成する。
【0045】この突起部分断圧延に用いる孔型ロール30
の凸部30a は、回転方向上流側が大きくRに加工されて
おり、下流側は平面に加工されている。この結果、圧延
後に鋼板12(または18)が滑らかに逃がされて、孔型ロ
ール30の凸部30a の割損を防止できる。
【0046】(4) 突起部仕上成形加工 突起部分断圧延が終了すると、図14(a) 〜(e) に示す突
起部32a および32b を仕上成形する突起部仕上成形加工
を実施する。ここでは、まず図14(a) に示すように、凸
部45a の両面が平面の孔型ロール45を、凸部45a 間の溝
45b が鉛直下向きになるように位置決めする。次に、図
14(b) に示すように、下ロール46のみを回転させて突起
部32a および32b が形成された鋼板12(または18)を送
り込み、最先端の突起部32a および32b が孔型ロール45
の直下に配置されるように位置決めする。この位置決め
動作は、図14(c) に示すように、例えば、CCD カメラや
レーザ検出器等の位置センサ47をロール45の側部に配置
し、位置センサ47により鋼板12(または18)の側面から
突起部32a または32b を検出した時点で鋼板12(または
18)停止することで実現する。
【0047】次に、図14(d) に示すように、孔型ロール
45を下降させ、突起部32a または32b に溝45b を嵌め込
んで突起部32a および32b を成形加工する。そして、図
14(e) に示すように、孔型ロール45及び下ロール46を回
転させて突起部32a および32b を突起16の形に連続的に
成形する。
【0048】突起部仕上成形加工では、突起部32a およ
び32b の成形加工のみを実施し、板厚変化を伴う圧下を
行わないため、鋼板12 (または18) の先進が生じない。
従って先進に伴う孔型ロール45の突起45a の割損が生じ
にくい。
【0049】さらに、上記製造法で製造された図2(b)
(または図4)に示す突起付鋼板12(または18)は、突
起13a および13b に対して直角方向に力が作用する場合
は、滑り止め効果が十分得られるが、突起13a および13
b に対して斜め方向または平行に作用する力に対しては
十分な滑り止め効果が得られないことがある。したがっ
て、このような場合に十分な滑り止め効果を得るため
に、図2(b) (または図4)に示す突起付鋼板12(また
は18)に対して、以下に示す突起13a および13bを圧延
方向と交差する鋼板12(または18)の幅方向に分断する
突起分断造形圧延を実施すればよい。
【0050】(5) 突起分断造形圧延 仕上分断造形圧延によって図2(b)(または図4)に示す
突起付鋼板12(または18)が得られると、図7に示す凹
孔型部37を有する孔型ロール36を用いて、突起13a およ
び13b を幅方向に部分的に面位置まで(または部分的に
凸部17の一部を残して)圧下することで、図6(a)(また
は図6(b))に示す圧延方向に形成された溝34を有する突
起16付き鋼板12(または18)に成形する。
【0051】なお、図12(d) には、仕上分断造形圧延後
にさらに突起分断造形圧延を行うための工程例を示す。
ここでは、加熱炉91により所定温度に加熱した圧延素材
を中間圧延機92を用いて複数パスのリバース中間造形圧
延を行い、仕上圧延機93を用いて1パス又は複数パスに
より中間造形圧延を行った後、オフラインを行って再加
熱後さらに中間圧延機92もしくは仕上圧延機93にて1パ
スで仕上分断造形圧延を行った後、さらに仕上圧延機93
にて1パスで突起分断造形圧延を行う例を示している。
【0052】このようにして製造した突起付鋼板12(ま
たは18)は、溝34により、突起16に平行または斜めに作
用する力に対する滑り止め効果が得られるので、地下鉄
新設工事やガス、電気の配管工事等の際に路面に敷設す
る建設材料である覆工板を構成する突起付鋼板、特に、
山間部における仮説道路工事野際に滑り止め用敷板とし
て用いる突起付鋼板として用いるのにより好適である。
さらに、本発明を実施例を参照しながら詳述するが、こ
れは本発明の例示でありこれにより本発明が限定される
ものではない。
【0053】
【実施例1】図2(b) に示す構造の本発明にかかる突起
付鋼板 (突起高さ:8mm) を、図12(a) に示す本発明に
かかる製造法により製造した。中間造形圧延に用いた孔
型ロール101 の孔型のロール胴長方向の断面形状を図15
(a) に、仕上分断造形圧延に用いた孔型ロール102 の孔
型のロール円周方向の断面形状を図15(b) にそれぞれ示
す。
【0054】なお、各圧延パスにおける圧延素材寸法
(厚さ、幅および長さ) を表2にまとめて示す。表2に
も記載したように、本実施例では、9パスと10パス目に
中間造形圧延を行って鋼板の表面に凸部を成形し、11パ
ス目で該凸部を分断して突起付鋼板とした。なお、表2
では、1パス目ないし10パス目の幅および長さは、本発
明の効果を理解するうえでは直接関係ない因子であるた
め、その記載を省略した。
【0055】
【表2】
【0056】従来例として、図19に示す凹孔型ロールを
用いて図19(a) に示す従来法により製造した。各圧延パ
スにおける圧延素材寸法 (厚さ、幅および長さ) を表2
にまとめて示す。表2にも記載したように、本実施例で
は、10パス目に3mmの高さの突起の成形を行って鋼板の
表面に凸部を成形し、突起付鋼板とした。
【0057】本発明例として得られた突起付鋼板111 の
形状を図16(a) および図16(b) に、従来例として得られ
た突起付鋼板121 の形状を図17にそれぞれ示す。本発明
により、突起高さが4mm以上の突起付鋼板を圧延により
製造することができた。これに対し、従来例では、突起
高さは3.0mm であった。
【0058】また、図16(b) および図17をそれぞれ比較
することにより、突起部の縦面が鋼板表面となす角度
(図16(b) におけるθ1 、図17におけるθ2 ) は、本発
明による突起付鋼板では60度であったのに対し、従来例
による突起付鋼板では40度であり、特にθ1 を50度以上
確保できることはスベリ止め効果を著しく上げることに
他ならず、突起高さを4mm以上確保することと併せ本発
明の大きな利点であり、また突起部の寸法精度を向上す
ることが可能となった。
【0059】
【実施例2】仕上分断造形圧延段階で鋼板の面位置ま
で、形成した凸部を圧下するのではなく、凸部高さを4
mm残すこと、および表3に示す各パスにおける板厚の二
つの要因以外は前述の実施例1と全く同様にして、圧延
方向断面を図18(a) に、圧延方向と直交する方向の断面
を図18(b) にそれぞれ示す、本発明にかかる突起付鋼板
131 を製造した。
【0060】
【表3】
【0061】この本発明にかかる突起付鋼板は、突起高
さが10mmであって各突起の間の凸部高さが4mmであっ
た。この突起付鋼板と、実施例1で製造した本発明にか
かる突起付鋼板とを、山間部における仮設道路建設工事
の際に滑り止め用敷板として同じ場所に設置して耐久性
を調査した。その結果、本実施例における突起付鋼板は
耐久性に優れ、変形発生のための補修が必要となるまで
の期間を、実施例1で製造した突起付鋼板よりも約 200
%延長することが可能となった。
【0062】
【実施例3】図2(b) に示す構造の本発明にかかる突起
付鋼板( 突起高さ8mm) を、図12(a) および図14に示す
本発明にかかる製造法により製造した。なお、ここでは
表2の11パス目で図5(a) に示す孔型ロール30により突
起部分断圧延を実施して図5(b) に示す突起部32a およ
び32b を成形する。そして、図14に示す工程で、突起部
32a および32b と孔型ロール45とを位置合わせして突起
部仕上成形加工を実施した。
【0063】ここでの実施例1の11パス目の仕上造形圧
延に使用した孔型ロールと、実施例3の11パス目で突起
部分断圧延に使用した孔型ロールとの寿命の比較結果を
表4に示す。
【0064】
【表4】
【0065】実施例1の孔型ロールでは、少量圧延した
後に、割損によるロール替えが必要であり、突起高さが
高い場合には大量生産には向かない。さらにロールの再
使用ができないので、ロール製作コストが上乗せされ、
全体として突起付鋼板の製造費用は膨大になる。
【0066】一方、実施例3の孔型ロールは、大量に圧
延した後もロール割損が生じにくいので、ロール表面を
再研削することで再使用が可能になる。この結果、大幅
な製造コストの削減を図れる。
【0067】なお、図4に示す突起付鋼板18も、突起部
分断圧延により図5(c) に示す突起部32a および32b と
凸部33a および33b を有する鋼板18を製造し、その後、
突起部仕上成形加工を行うことで同様な効果を得ること
ができる。
【0068】
【実施例4】図6(b) に示す構造の本発明にかかる突起
付鋼板18を図12(d) に示す本発明にかかる製造法により
製造した。なお、中間造形圧延および仕上分断造形圧延
に用いた孔型ロールは実施例1及び実施例2と同様であ
る。各圧延パスによる圧延素材寸法(厚さ、幅および長
さ)を表5に示す。表5にも記載したとおり、実施例4
では9パス目と10パス目とに中間造形圧延を行って鋼板
の表面に凸部を成形し、再加熱後に11パス目で、中間圧
延機92によって凸部それぞれを部分的に凸部高さを一部
残しながら圧下することにより、鋼板の表面に断続的に
形成された複数の突起と、隣接する突起同士の間に突起
高さより低い高さの凸部とを形成する仕上分断造形圧延
を行い、12パス目で、仕上圧延機93によって突起分断造
形圧延を行い、幅方向に溝が形成された突起を有する突
起付鋼板とした。なお、比較のために表1に示した本発
明の実施例1を表5に再度示した。
【0069】
【表5】
【0070】本実施例4により、突起高さ4mm以上の高
いレベルを維持しつつ溝により突起を幅方向にさらに分
断することで滑り止め効果がより増加した。なお、同様
な工程により図6(a) に示す突起の間に凸部を有しない
鋼板12も製造できる。また、仕上分断圧延工程に代え
て、実施例3で示した突起部分断圧延工程と突起部仕上
加工工程とにより突起を形成し、最後に突起分断造形工
程で突起を幅方向に溝により分断してもよい。この場合
はロール寿命の向上を図れるとともに、滑り止め性能の
向上を図れる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、突
起高さが4mm以上の突起付鋼板を圧延により製造するこ
とが可能となり、突起付鋼板の製造コストを大幅に低減
することが可能となった。
【0072】また、各突起の間に凸部を残すことによ
り、突起付鋼板の剛性を向上させて突起付鋼板の耐久性
を向上することもできる。さらに、突起の成形を2段階
の圧延 (中間造形圧延、仕上分断造形圧延) としている
ため、突起の寸法精度を向上することもできる。
【0073】さらにまた、孔形部の凸部の側面の一方が
平面であり他方が曲面の孔型ロールを用いて突起部を形
成した後に突起を形成することで、ロール割損を防止で
き、ロールの再使用を可能にし、製造コストの大幅な削
減を図ることができる。
【0074】また、4mm以上の突起を残したまま幅方向
に突起を分断することにより、滑り止め効果をさらに増
大させることができる。さらに、突起の成形を3段階の
圧延(中間造形、仕上分断造形、突起分断造形)として
いるので、突起の寸法精度をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) および図1(b) は、本発明にかかる製
造法の説明図であり、図1(c)は、図1(b) におけるカ
リバーロール15の代替として用いるカリバーロール20の
構造例を示す説明図である。
【図2】図1(a) および図1(b) に示す工程における鋼
板の成形状況の説明図である。
【図3】図1(b) におけるB−B' 断面を示す断面図で
ある。
【図4】他の本発明にかかる突起付鋼板の説明図であ
る。
【図5】図5(a) は、他の本発明の製造法に用いる孔型
ロールの説明図であり、図5(b) および図5(c) はその
突起部分断圧延時の鋼板状態の説明図である。
【図6】図6(a) および図6(b) は、さらに他の発明に
かかる突起付鋼板の説明図である。
【図7】突起分断造形圧延に用いる孔形ロールの説明図
である。
【図8】図8(a) は、本発明における中間造形圧延段階
の鋼板の斜視図であり、図8(b) は断面図である。
【図9】鋼板の板厚が35〜40mmの時点からの本発明にお
ける中間造形圧延の圧下率 (%) と、製品における突起
高さ(mm)との関係を示すグラフである。
【図10】図10(a) は、本発明における仕上分断造形圧
延段階の圧延方向縦断面図を、図10(b) は正面図をそれ
ぞれ示す説明図である。
【図11】図11(a) は、本発明において中間造形圧延で
使用する孔型ロールの胴長方向の断面図であり、図11
(b) は仕上分断造形圧延で使用する凹孔型ロールの胴長
方向の断面図である。
【図12】図12(a) ないし図12(d) は、本発明における
中間造形圧延および仕上分断造形圧延または突起分断造
形圧延を行うための工程例をそれぞれ示す説明図であ
る。
【図13】ロール割損を説明する図である。
【図14】図14(a) ないし図14(e) は、突起部仕上
成形加工工程を説明する図である。
【図15】図15(a) は、本発明の実施例1の中間造形圧
延に用いた孔型ロールの孔型のロール胴長方向の断面形
状を示す説明図であり、図15(b) は、仕上分断造形圧延
に用いた孔型ロールの孔型のロール横断面形状を示す説
明図である。
【図16】図16(a) および図16(b) は、実施例1におい
てそれぞれ本発明例として得られた突起付鋼板の形状を
示す説明図である。
【図17】実施例1において従来例として得られた突起
付鋼板の突起部の断面形状を示す説明図である。
【図18】実施例2により得られた本発明にかかる突起
付鋼板の説明図であり、図18(a)は圧延方向断面を、図1
8(b) は圧延方向と直交する方向の断面をそれぞれ示
す。
【図19】従来の圧延法を行う際に使用する凹孔型ロー
ル141 の説明図であり、図19(a)は側面図であり、図19
(b) は図19(a) のA−A' 断面図である。
【図20】図20(a) および図20(b) は、圧延法の製造工
程例を示す説明図である。
【図21】凹孔型ロールを用いた従来法により製造した
突起付鋼板の突起高さh(mm)と圧下率 (%) との関係を
示すグラフである。
【図22】図21の関係を求めた突起付鋼板の説明図であ
り、図22(a) は全体形状の説明図であり、図22(b) は断
面図である。
【図23】図21の関係を求めた突起付鋼板の突起部と凹
孔型ロールとの係合部の断面形状を示す説明図である。
【図24】従来の突起付鋼板の説明図であり、図24(a)
は鋼板に直径が10mm程度の丸鋼材を、また図24(b) は鋼
板に板厚が10mm程度の平鋼材を、それぞれ板長さ方向に
断続的に溶接した突起付鋼板を示す。
【図25】ダイプレスを用いた圧下による突起の成形実
験の実施要領を示す説明図である。
【図26】ダイプレスを用いた圧下による突起の成形実
験について、圧下度ΔH/40と、孔型充満高さΔh(mm)
および、 (Δh/ΔH) ×100(%) との関係をまとめた
グラフである。
【符号の説明】
11:孔型ロール 11a、11b :溝孔型 12:突起付鋼板 13a、13b :突起 14a 、14b :凹孔型 15 :孔型ロール 16:突起 17 :凸部 18:突起付鋼板 19 :凹孔型 20:孔型ロール 34 :溝 30:孔型ロール 30a:凸部 31a:一方側面 31b:他方側面 32a,32b:突起部 33a,33b:凸部 36:孔型ロール 37:凹溝 45:孔型ロール 51:鋼板 71 :孔型ロール 72:突起 73 :突起付鋼板 81:孔型ロール 82 :鋼板 82a :凸部 83 :孔型ロール 91:加熱炉 92 :中間圧延機 93:仕上圧延機 101、102 :孔型ロール 111、121 、131 :突起
付鋼板 141:凹孔型ロール 142:凹孔型 151:加熱炉 152:中間圧延
機 153:仕上圧延機 171:突起付鋼
板 181:突起付鋼板 182:凹孔型ロ
ール 191:鋼板 192:丸鋼材 193:平鋼材 201:ダイプレス 202:母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−178103(JP,A) 特開 昭61−195701(JP,A) 特公 昭63−32521(JP,B2) 特公 昭60−2925(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/22 B21B 1/08 B21B 27/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1列または複数列の直線状に配列した複
    数の突起を表面に有する鋼板であって、前記突起それぞ
    れは圧延により前記鋼板と一体的に形成されてなるとと
    もに、前記突起の高さが4mm以上であり、かつ前記直
    線状の方向に隣接する突起同士の間には、前記突起の高
    さよりも低い高さの凸部が形成されてなることを特徴と
    する突起付鋼板。
  2. 【請求項2】 前記突起が前記鋼板の幅方向に分断され
    ていることを特徴とする請求項1記載の突起付鋼板。
  3. 【請求項3】 ロール胴長方向に1個または複数個の孔
    型を有する孔型ロールを用いて、鋼板に、所定高さを有
    し、1列または複数列の連続した凸部を圧延方向と同一
    方向に成形し、さらに所定形状の孔型を有する孔型ロー
    ルを用いて1列または複数列の連続した前記凸部それぞ
    れを圧延方向について部分的に、凸部高さを一部残しな
    がら圧下することにより、前記鋼板の表面に断続的に形
    成された複数の突起と、隣接する突起同士の間の前記突
    起の高さより低い高さの凸部とを形成することを特徴と
    する突起付鋼板の製造法。
  4. 【請求項4】 ロール胴長方向に1個または複数個の孔
    型を有する孔型ロールを用いて、鋼板に、所定高さを有
    し、1列または複数列の連続した凸部を圧延方向と同一
    方向に成形した後、孔型部の凸部の側面の一方が平面で
    あり他方が曲面である孔型ロールを用いて1列または複
    数列の連続した前記凸部それぞれを圧延方向について部
    分的に鋼板の面位置まで圧下することにより前記凸部に
    断続的に突起部を形成し、さらに孔型部の凸部の両面が
    平面である孔型ロールを用いて前記突起部を成形圧延す
    ることにより、前記鋼板の表面に複数の突起を断続的に
    形成することを特徴とする突起付鋼板の製造法。
  5. 【請求項5】 ロール胴長方向に1個または複数個の孔
    型を有する孔型ロールを用いて、鋼板に、所定高さを有
    し、1列または複数列の連続した凸部を圧延方向と同一
    方向に成形した後、孔型部の凸部の側面の一方が平面で
    あり他方が曲面である孔型ロールを用いて1列または複
    数列の連続した前記凸部それぞれを圧延方向について部
    分的に、凸部高さを一部残しながら圧下することによ
    り、前記凸部に断続的に突起部を形成し、さらに孔型部
    の凸部の両面が平面である孔型ロールを用いて前記突起
    部を成形圧延することにより、前記鋼板の表面に断続的
    に配置された複数の突起と、隣接する突起同士の間の前
    記突起の高さより低い高さの凸部とを形成することを特
    徴とする突起付鋼板の製造法。
  6. 【請求項6】 前記請求項3ないし請求項5のいずれか
    に記載の突起付鋼板の製造法により得られた前記鋼板の
    突起をさらにロールの円周表面に沿って溝加工されたロ
    ールを用いて前記鋼板の幅方向に分断することを特徴と
    する突起付鋼板の製造法。
  7. 【請求項7】 前記凸部の形成は、1回または複数回以
    上の圧延パスにより行う請求項3ないし請求項6のいず
    れかに記載の突起付鋼板の製造法。
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