JP2780817B2 - 精密ステージ装置 - Google Patents

精密ステージ装置

Info

Publication number
JP2780817B2
JP2780817B2 JP1225057A JP22505789A JP2780817B2 JP 2780817 B2 JP2780817 B2 JP 2780817B2 JP 1225057 A JP1225057 A JP 1225057A JP 22505789 A JP22505789 A JP 22505789A JP 2780817 B2 JP2780817 B2 JP 2780817B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
piezoelectric
piezoelectric element
axis
fixed support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1225057A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0386434A (ja
Inventor
一博 伊藤
佐藤  文昭
良幸 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP1225057A priority Critical patent/JP2780817B2/ja
Publication of JPH0386434A publication Critical patent/JPH0386434A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2780817B2 publication Critical patent/JP2780817B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q1/00Members which are comprised in the general build-up of a form of machine, particularly relatively large fixed members
    • B23Q1/25Movable or adjustable work or tool supports
    • B23Q1/26Movable or adjustable work or tool supports characterised by constructional features relating to the co-operation of relatively movable members; Means for preventing relative movement of such members
    • B23Q1/34Relative movement obtained by use of deformable elements, e.g. piezoelectric, magnetostrictive, elastic or thermally-dilatable elements
    • B23Q1/36Springs

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、対象物を載置して移動させるステージ装置
に関し、特に圧電素子を用いて対象物を微小量精度高く
駆動する精密ステージ装置に関する。
次世代超LSIの露光装置用精密ステージの位置決め精
度は、現在の0.1μmオーダを大きく越えて0.05μm以
下のレベルになることが要求される。このため、圧電素
子等の精密アクチュエータを用いた精密ステージの開発
が望まれる。
[従来の技術] 従来のステッパ型露光装置のXYステージには、主とし
て、DCモータとボールネジを組み合わせたものが用いら
れてきた。その位置決め精度は約0.1μmのオーダであ
った。このDCモータとボールネジを組み合わせた方式に
より、0.01μmあるいはそれ以下の位置決め精度を確保
することは極めて困難であると考えられる。
高精度の位置決めを可能にするアクチュエータとし
て、圧電素子を用いたものが提案されている。しかしな
がら、あるものは自由度が低く、構造が大きくなり、ま
たあるものは応答性が低い。
[発明が解決しようとする課題] 以上説明したように、従来のステージ装置はその精度
が不十分であり、さらに、全体の構成が大きなものとな
りがちであった。
本発明の目的は、構造がコンパクトで高精度の位置決
めを行うことができるステージ装置を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、XYZ直交座標系を仮定した時、固定
支持系に対してX軸方向、Y軸方向、Z軸方向、X軸回
りの回転(θX)方向、Y軸回りの回転(θY)方向、
及びZ軸回りの回転(θZ)方向に精密に対象物を微小
量移動させることのできる精密ステージ装置であって、
固定支持系と、固定支持系に対してXY方向に間隔をおい
て配置された第1Xステージと、固定支持系と第1Xステー
ジとをY方向に結合し、X方向に可撓性を有する複数の
X弾性ヒンジと、固定支持系と第1Xステージとに結合
し、X方向に伸縮して第1XステージをX方向に駆動する
X圧電アクチュエータと、第1XステージからZ方向に移
動した位置で第1Xステージに固定支持された第2Xステー
ジと、第2XステージからXY方向に間隔をおいて配置され
たYステージと、第2XステージとYステージとをX方向
に結合し、Y方向に可撓性を有する複数のY弾性ヒンジ
と、第2XステージとYステージとに結合し、Y方向に伸
縮してYステージをY方向に駆動するY圧電アクチュエ
ータと、XY面内の1点を中心とした環状空隙によってY
ステージから半径方向に間隔をおいて配置されたθZス
テージと、YステージとθZステージとを半径方向に結
合し、円周方向に可撓性を有する複数のθZ弾性ヒンジ
と、中心に対して点対称な位置で、YステージとθZス
テージとに結合し、円周方向に伸縮してθZステージを
円周方向に駆動する複数のθZ圧電アクチュエータと、
θZステージからZ方向に間隔をおいて配置されたZス
テージと、θZステージに保持され、Z方向に伸縮して
ZステージをZ方向に駆動するための3つ以上のZ圧電
アクチュエータであって、各Z圧電アクチュエータが、
θZステージに対してZ方向に案内されるように弾性的
に支持された圧電素子を有し、該圧電素子の一端が、ウ
ェッジ構造体によりθZステージに対するZ方向位置を
調節される3つ以上のZ圧電アクチュエータと、Z圧電
アクチュエータの各々とZステージとを結合し、Z方向
に剛性が高く、XY面内方向に弾性を有する3つ以上のXY
弾性ヒンジとを有する精密ステージ装置が提供される。
[作用] 固定支持系と第1XステージとがX方向に可撓性を有す
るX弾性ヒンジによってY方向に結合されて第1段を構
成し、第1Xステージに第2Xステージが固定支持され、第
2XステージとYステージとがY方向の可撓性を有するY
弾性ヒンジによってX方向に結合され、さらに、Yステ
ージとθZステージが円周方向に可撓性を有するθZ弾
性ヒンジによって結合されて第2段目を構成するので、
コンパクトで高精度なステージ装置が構成される。
各ステージは圧電アクチュエータによって駆動される
ので、駆動精度は高い。
弾性ヒンジが遊びなく2つの部材を結合するので、圧
電アクチュエータの駆動力を直接対象物に伝達すること
ができる。
また各部材間の支持が弾性ヒンジによって行われるの
で、摺動部分がなく発塵源が少い。
[実施例] 第1図(A)〜(D)は本発明の1実施例によるXYθ
Zステージを示す。第1図(A)が概略構造の組立て図
であり、第1図(B)が1段目の平面図、第1図(C)
が2段目の平面図、第1図(D)が全体の側面図を示
す。
まず、第1図(A)に示すように、固定支持系である
ベース1は、ほぼ矩形の形状を有し、1対のX辺および
1対のY辺を有する。ベース1から外側に一定幅の間隙
を介して、第1Xステージ2aが同一レベル上に配置されて
いる。ベース1のX辺と第1Xステージ2aのX辺との間は
2対の板バネからなる弾性ヒンジ7aによって結合されて
いる。弾性ヒンジ7aは、図中、X面内に配置された金属
板であり、ベース1と第1Xステージ2aとを複数対の位置
でY方向に結合する。ベース1の右辺と第1Xステージ2a
の右辺との間には圧電素子8が配置され、第1Xステージ
2aをX方向に駆動する。また、ベース1の左辺と第1Xス
テージ2aの左辺との間には、静電容量センサ9が配置さ
れており、ベース1と第1Xステージ2aとの間の距離を測
定する。すなわち、ベース1の周囲に配置された第1Xス
テージ2aの1対のX辺は、ベース1の1対のX辺と複数
対の弾性ヒンジ7aによって結合され、ベース1の1つの
Y辺と第1Xステージの1つのY辺との間に配置されたX
圧電アクチュエータによってX方向に駆動されて、第1X
ステージ2aはX方向の弾性移動を行う。
第1Xステージ2aの上には第2Xステージ2bが配置され、
第1Xステージ2aに対して、たとえばステンレス製のボル
ト等によって固定支持される。第2Xステージ2bは、たと
えば1対のX辺と1対のY辺とを有する矩形環状の形状
を有し、中央に1対のX辺と1対のY辺とを有する矩形
の開口部を有する。この開口内にYステージ3が配置さ
れる。Yステージ3と第3Xステージ2bとは、Y面内に配
向された2対の板バネで構成される弾性ヒンジ7bによっ
て結合される。この弾性ヒンジ7bはY方向に可撓性を有
するので、Yステージ3は第2Xステージ2bに対してY方
向に弾性移動できる。Yステージ3の図中上方に示す辺
上には、圧電素子10が配置され、Yステージ3を第2Xス
テージ2bに対してY方向に駆動する。また、Yステージ
3の下方の辺には静電容量センサ11が配置され、Yステ
ージ3と第2Xステージ2bとの間隔を測定する。Yステー
ジ3には中央に円形の開口部が設けられており、その内
に半径方向の間隙を介してθZステージ4が配置され
る。θZステージは略円形の形状を有し、図示の場合、
対称的な4つの位置で半径方向に向いた弾性ヒンジ7cに
よってYステージに支持されている。弾性ヒンジ7cは円
周方向に可撓性を有するので、θZステージ4は円周方
向に弾性移動することができる。θZステージ4の中心
対称な2つの位置には1対の受け部材が形成されてお
り、Yステージ3に固定された1対の圧電素子12a、12b
がこの受けを駆動する。このようにしてθZステージは
円周方向に弾性移動を行うことができる。θZステージ
4の上には対象物支持部材であるウェーハチャック6が
配置される。
第1図(B)は同一平面上に配置されたベースと第1X
ステージを含む第1段目のより詳細な平面図である。ベ
ース1、第1Xステージ2a、弾性ヒンジ7aは、たとえば1
枚のアルミニウム板から不要部を炭酸ガスレーザ切断装
置等によって切断除去することによって作成される。図
中、中央部に示される矩形部分が固定されるベース1で
ある。ベース1の1対のX辺上に板バネ状の弾性ヒンジ
7aが結合され、弾性ヒンジ7aの他端は第1Xステージ2aに
結合している。弾性ヒンジ7aはX面を有する板状でX方
向の力に対しては弾性変形をするが、その他の方向の力
に対しては高い剛性を有する。ベース1のY方向のほぼ
中央部分に切り欠きが設けられ、積層した圧電素子8を
含む構造を受入れるように構成されている。ベース1の
圧電素子8と対向する辺上には静電容量センサ9が設け
られており、ベース1と第1Xステージ2aとの間の距離を
モニタする。積層圧電素子8は予め予圧がかけられて遊
びを除去した状態に保持されている。弾性ヒンジ7aの力
を利用して予圧を印加するようにしてもよい。電圧を印
加することによって、圧電素子8がX方向の駆動力を発
生すると、第1Xステージ2aがその力を受け、弾性ヒンジ
7aが変形することによって、第1Xステージ2aはX方向に
変位する。
なお、ベース1の重量を低減するために、その中央部
を破線のように切り欠いてもよい。
第1図(C)は、第1Xステージに固定支持される第2X
ステージおよび同一平面上に配置されるYステージ、θ
Zステージ、およびこれらの間の弾性ヒンジを含む第2
段目のより詳細な平面図である。これらの構成要素も、
たとえば、1枚のアルミニウム板の不要部をレーザで切
削除去することで作成することができる。図中、外側か
ら第2Xステージ2b、Y弾性ヒンジ7b、Yステージ3、θ
Z弾性ヒンジ7c、θZステージ4が配置されている。第
2Xステージ2bはステンレス製ボルト等によって第1Xステ
ージ2aに固定支持される。
第1図(A)においては、第1Xステージと第2Xステー
ジを引き離して図示したが、組立てた状態では、第1図
(D)の側面図に示すように、第1Xステージ2aと第2Xス
テージ2bとは近接配置して支持される。Yステージ3は
一定幅の間隙を介して第2Xステージ2b内の矩形開口の内
部に配置されている。Yステージの1対のY辺上には、
2対の弾性ヒンジ7bが配置されている。弾性ヒンジ7bは
Y面を有する板状で、Y方向に弾性変位するが、他の方
向に対しては高い剛性を有する板バネで形成されてい
る。Yステージ3の上のX辺中央部には、積層圧電素子
10が配置され、Yステージに対してY方向の駆動力を作
用させる。Yステージの下のX辺中央部に対向した静電
容量センサ11が配置され、Yステージと第2Xステージの
Y方向距離をモニタする。Yステージ3はその中央部に
略円形の開口部を有し、その内部にθZステージ4を配
置する。θZステージ4はYステージ3に対して4つの
弾性ヒンジ7cによって弾性支持される。4つの弾性ヒン
ジ7cは円周上90度の角度で配置されている。また、中心
に対して対称な2つの位置に1対の圧電素子12a、12bが
配置される。
円周上の対称的な2つの位置から力を働かせることに
より並進等の摩擦力を生じさせることなく、効率よく回
転力のみを生じさせている。
これらの圧電素子12a、12bはそれぞれ予圧を予めかけ
られた積層型のものであり、Yステージに固定され、θ
Zステージに対して円周方向の力を作用させる。また、
円周上の1点において、θZステージとYステージとが
対向する部分を設け、静電容量センサ13が配置されてい
る。1対の圧電素子12a,12bによってθZステージをθ
Z方向に弾性駆動した時、その回転角が静電容量センサ
13によってモニタされる。
θZステージ上には、第1図(D)に示すように、ウ
ェーハチャック6が載置され、このウェーハチャック上
にウェーハ等が装着される。従って、ウェーハはX、
Y、θZ方向の移動が可能となる。
圧電素子は予圧を与えた状態で伸縮させて使用するの
が通常であるが、本実施例のステージ装置のように弾性
ヒンジ案内と合わせて用いる場合、弾性ヒンジのバネ力
で常に圧電素子に予圧を与えて使用することもできる。
予圧機構を別に構成しなくても圧電素子に予圧を与える
ことができ、構成をよりコンパクトにすることも可能で
ある。
X方向の圧電素子8、Y方向の圧電素子10、θZ方向
の圧電素子12a、12bをそれぞれ所望量電気信号によって
駆動することにより、ウェーハチャック上の対象物を
X、Y、θZの3自由度に関して任意に駆動することが
できる。
以上、X、Y、θZの3自由度で位置決めを行うXYθ
Zステージ装置を説明したが、さらに、Z方向の運動等
も必要な場合がある。
第2図(A)及び(B)にX、Y、Z、θX、θY、
θZの6自由度の移動を行うステージ装置を示す。第2
図(A)は概略構造の組み立て図を示し、第2図(B)
は2段目の平面図を示す。
第2図(A)において、最下段に示す1段目にはベー
ス1、第1Xステージ2aが配置され、その上の第2段面に
第2Xステージ2b、Yステージ3、θZステージ4が配置
されることは、第1図(A)〜(D)に示した実施例と
同様である。
本実施例の場合は、θZステージに直接ウェーハチャ
ック6が装着されるのではなく、θZステージ上にさら
に圧電アクチュエータを介してメインステージ5が配置
される。メインステージ5はθZステージに対してZ方
向、θX回転、θY回転の3自由度の運動を行う。
メインステージ5の1つのX方向辺と1つのY方向辺
上には、L型ミラー14が装着され、メインステージのX
方向位置、Y方向位置をレーザ測距計によってモニタす
る。
第2図(B)に2段目の構成を示す。なお、第1段目
の構成は第1図(B)と同様である。第2図(B)にお
いて、θZステージ4の3ケ所、たとえば中央部の3回
対称(正3角形の頂点)の位置にZ方向の圧電アクチュ
エータ15a、15b、15cが配置される。これらの圧電アク
チュエータはZ方向の駆動力を発生する。
圧電アクチュエータの構造例を第3図に概略的に示
す。
第3図において、ベース構造体21は図中Y方向の1対
の固定腕部21aと1対の柱部材21b、梁部材21cより構成
される。このベース構造体内にZ方向に案内する2対の
弾性部材24aが接続されている。すなわち、固定腕部21
a、柱部材21b、梁部材21cによって1つの剛体としての
略U字形構造が構成される。ベース上にこのU字形構造
のいずれかの部分を固定する。積層圧電素子22はこのU
字形状のベース構造体の1対の柱部材21bの中間に配置
される。圧電素子22を中心として見た時、1対の柱部材
21bが対称的に配置されるのが好ましい。この積層圧電
素子には、歪みゲージ23が取り付けられており、積層圧
電素子22の変位をモニタする。圧電素子22と1対の柱部
材21bとの間は圧電素子22に関して対称の位置に配置さ
れた2対の板バネ部材24aを介して結合されている。図
示の構成においては、圧電素子22の上端が2対の板バネ
部材24aによって柱部材21bの上端に結合され、圧電素子
22の下端が1対の板バネ部材24bによって柱部材21bの下
方に結合されている。積層圧電素子22の下端は、また梁
部材21cとの間に間隙を有し、そこにウェッジ部材26が
挿入、結合されている。すなわち、ウェッジ部材26を図
中左側に駆動すると、ウェッジ部材の厚い部分が積層圧
電素子22と梁部材21cとの間に挿入され、積層圧電素子2
2により大きな予圧を与える。逆に、ウェッジ部材26を
図中右方向に駆動すると、圧電素子の下端と梁部材21c
との間の余裕が大となり、積層圧電素子22に与える予圧
は減少する。このウェッジ部材26は,たとえばネジ部材
28を回転させることによって駆動することができる。す
なわち、ネジ部材28を回転することによって、積層圧電
素子22に与える予圧を調整することができる。以上の構
成において、U字型の剛性部の中に積層圧電素子が予圧
を付与されて配置され、電圧駆動されることによりその
上端が変位する。積層圧電素子22の上端には、第2弾性
ヒンジ部25が結合されている。図示の構成においては、
積層圧電素子22の上端が板バネ部材24aを固定する中間
保持部29と結合され、この中間保持部29に第2弾性ヒン
ジ部25の下面が連結されている。第2弾性ヒンジ部25の
上面はメインステージ等の被駆動体27にたとえばアルミ
ナ入り接着剤で固着される。アルミナは接着剤に剛性を
付与する機能を果たす。
第2弾性ヒンジ部は積層圧電素子の移動方向(図中、
Z方向)に沿って高い剛性を有し、このZ方向と直交す
るXY平面内の力に対しては弱い弾性を示すものである。
図示の構成においては、断面形状が円柱の外周を円弧状
にけずり取られた球面ヒンジによって構成されている。
すなわち、球面ヒンジ部材25はその中央に向かうに従
って小さな径を有する。積層圧電素子22が伸びると、こ
の第2弾性ヒンジ部25がZ方向に駆動され、第2弾性ヒ
ンジ部25の上端に固定された被駆動体27をZ方向に駆動
する。被駆動体27に働く力にアンバランスがあって、そ
の面が傾く場合には被駆動体27から第2弾性ヒンジ部25
にXY平面内方向の力が作用するが、第2弾性ヒンジ部25
はXY面内方向には弱い弾性を有するので、容易にXY面内
方向の力に従って弾性変形する。従って、被駆動体27自
体に過大な歪み応力を発生させることがない。
圧電素子は一般にヒステリシスを有する。圧電素子22
には歪みゲージ23が貼り付けられ、圧電素子22の変位を
フィードバックする。積分補償によるフィードバック系
を形成して、閉ループを構成する。この構成の具体的1
例においては、開ループで約15%あったヒステリシス
が、閉ループによるフィードバックによって約0.1%程
度となった。
第3図に示した、圧電アクチェエータによれば、圧電
素子には所望の予圧が印加され、電気信号に従って所望
の圧電変位を発生する。積層圧電素子22の変位はZ方向
の変位のみを許容する第1弾性ヒンジ部24aによって案
内されてZ方向の変位として第2弾性ヒンジ部25に伝え
られる。第2弾性ヒンジ部はZ方向に対しては高い剛性
を有するので、積層圧電素子22から伝えられたZ方向変
位を被駆動体27に伝達する。逆に、被駆動体27から伝わ
るZ方向以外の変位に対しては、第2弾性ヒンジ部25が
変位を生ずることによってその力を吸収する。
第4図は、第3図に示した圧電アクチュエータを3個
使用してθZステージ上にメインステージを保持する構
成をより詳細に示す斜視図である。
図中、メインステージ5はその上に半導体ウェーハを
載置するウェーハチャック6を有し、端部にX、Y2方向
の位置モニタ用L型ミラー14を有する。L型ミラー14に
は図示しないレーザよりのレーザ光が入射され、干渉に
よってXY面内の位置をモニタする。メインステージ5は
結合部材28a,28b,28cによって第3図に示した構成を持
つ3個の圧電アクチュエータ30a、30b、30cの球面ヒン
ジ25a,25b,25cに固定されている。圧電アクチュエータ
のベース構造体はθZステージ4に固定されている。圧
電アクチュエータ30a、30b、30cはそれぞれ積層圧電素
子22a、22b、22cによって駆動されて、Z方向の駆動力
を発揮する。このZ方向の駆動力は球面ヒンジ部材で示
される第2弾性ヒンジ部25a、25b、25cを介して結合部
材28a、28b、28cに伝えられ、メインステージ5を駆動
する。結合部材28a,28b,28cは、たとえば、アルミナ粉
末を充填した接着剤である。もちろんネジ等の機械的結
合部材を用いることもできる。
3つの積層圧電部材22a、22b、22cを同一量駆動した
場合には、メインステージ5はZ方向に並進運動をす
る。3つの積層圧電素子22a、22b、22cの駆動量を変え
ると、Z方向の並進、X軸回りの回転θX、y軸回りの
回転θYの組み合わせを起すことができる。
3つの圧電アクチュエータ30a、30b、30cの作用点
は、好ましくは正三角形の頂点に選ぶ。作用点が正三角
形になるように選ぶことにより、3つの圧電アクチュエ
ータはそれぞれが均等のものとなる。
3つの圧電アクチュエータ22a、22b、22cの駆動量が
異なる場合には、厳密にはメインステージ5の面の傾き
が変化し、その傾きに応じた力が各圧電アクチュエータ
にかかる。ここで、第2弾性ヒンジ部25a、25b、25cが
それぞれZ方向に垂直なXY平面内においては、弾性を有
するので、このような力は第2弾性ヒンジ部25が変形す
ることによって吸収される。
このように、3つ以上の圧電アクチュエータによって
メインステージ装置を支持することにより、Z方向、θ
X回転、θY回転の3自由度における駆動が高精度に行
える。
第2図(A)に示すステージ装置は、この様に下の2
段構成で3自由度を提供し、3段目のメインステージ段
で3自由度を提供し、全体として6自由度を提供する。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、同一平面上に
2つ以上の部材を配置し、互いに弾性ヒンジによって結
合し、2段構成とすることによってコンパクトな構成
で、精密な駆動を行うことができる3自由度のステージ
装置が提供される。
また、軸方向に高い剛性を有し、それと直交する方向
に弾性変形をすることができる弾性ヒンジを備えた3つ
以上の圧電アクチュエータによってメインステージをθ
Zステージ上に支持することによって、メインステージ
をさらにZ、θX、θYの3自由度に駆動することがで
きる。すなわち、全体で6自由度のステージ装置が提供
される。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(D)は本発明の1実施例によるXYθZ
ステージ装置を示し、第1図(A)は概略構造の組み立
て図、第1図(B)は1段目の平面図、第1図(C)は
2段目の平面図、第1図(D)は全体の側面図、 第2図(A)〜(C)は、本発明の他の実施例によるXY
ZθXθYθZ6自由度ステージ装置を示し、第2図
(A)は概略構成の組み立て図、 第2図(B)は2段目の平面図、第2図(C)は断面
図、 第3図は圧電アクチュエータの概略斜視図、 第4図は第3図の圧電アクチュエータによってメインス
テージをZステージ上に支持した構造の概略斜視図であ
る。 図において、 1……ベース、 2a、2b……Xステージ 3……Yステージ 4……θZステージ 5……メインステージ 6……ウェーハチャック 7a〜7d……弾性ヒンジ 8……圧電素子 9……静電容量センサ 10……圧電素子 11……静電容量センサ 12……圧電素子 13……静電容量センサ 14……L型ミラー 15a〜15c……Z軸圧電ユニット 16……圧電素子 21……ベース構造体 22……積層圧電素子 23……歪みゲージ 24,25……弾性ヒンジ 26……ウェッジ部材 27……被駆動体 28……ネジ部材 30……圧電アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−68691(JP,A) 実開 昭63−105336(JP,U) 実開 平1−107996(JP,U) 米国特許3786332(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 1/00 - 1/76 H01L 21/68 G12B 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】XYZ直交座標系を仮定した時、固定支持系
    に対してX軸方向、Y軸方向、Z軸方向、X軸回りの回
    転(θX)方向、Y軸回りの回転(θY)方向、及びZ
    軸回りの回転(θZ)方向に精密に対象物を微小量移動
    させることのできる精密ステージ装置であって、 固定支持系と、 固定支持系に対してXY方向に間隔をおいて配置された第
    1Xステージと、 固定支持系と第1XステージとをY方向に結合し、X方向
    に可撓性を有する複数のX弾性ヒンジと、 固定支持系と第1Xステージとに結合し、X方向に伸縮し
    て第1XステージをX方向に駆動するX圧電アクチュエー
    タと、 第1XステージからZ方向に移動した位置で第1Xステージ
    に固定支持された第2Xステージと、 第2XステージからXY方向に間隔をおいて配置されたYス
    テージと、 第2XステージとYステージとをX方向に結合し、Y方向
    に可撓性を有する複数のY弾性ヒンジと、 第2XステージとYステージとに結合し、Y方向に伸縮し
    てYステージをY方向に駆動するY圧電アクチュエータ
    と、 XY面内の1点を中心とした環状空隙によってYステージ
    から半径方向に間隔をおいて配置されたθZステージ
    と、 YステージとθZステージとを半径方向に結合し、円周
    方向に可撓性を有する複数のθZ弾性ヒンジと、 中心に対して点対称な位置で、YステージとθZステー
    ジとに結合し、円周方向に伸縮してθZステージを円周
    方向に駆動する複数のθZ圧電アクチュエータと、 θZステージからZ方向に間隔をおいて配置されたZス
    テージと、 θZステージに保持され、Z方向に伸縮してZステージ
    をZ方向に駆動するための3つ以上のZ圧電アクチュエ
    ータであって、各Z圧電アクチュエータが、θZステー
    ジに対してZ方向に案内されるように弾性的に支持され
    た圧電素子を有し、該圧電素子の一端が、ウェッジ構造
    体によりθZステージに対するZ方向位置を調節される
    3つ以上のZ圧電アクチュエータと、 Z圧電アクチュエータの各々とZステージとを結合し、
    Z方向に剛性が高く、XY面内方向に弾性を有する3つ以
    上のXY弾性ヒンジと を有する精密ステージ装置。
  2. 【請求項2】前記固定支持系と第1XステージとX弾性ヒ
    ンジ、及び第2XステージとθZステージとY弾性ヒンジ
    がそれぞれ一体の金属板から不要部を切り抜くことによ
    って形成された請求項1に記載の精密ステージ装置。
JP1225057A 1989-08-31 1989-08-31 精密ステージ装置 Expired - Lifetime JP2780817B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1225057A JP2780817B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 精密ステージ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1225057A JP2780817B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 精密ステージ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0386434A JPH0386434A (ja) 1991-04-11
JP2780817B2 true JP2780817B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=16823366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1225057A Expired - Lifetime JP2780817B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 精密ステージ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2780817B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020041669A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 キヤノン株式会社 支持装置
KR20210022289A (ko) * 2019-08-20 2021-03-03 이노6 주식회사 Zt 스테이지
KR20210027307A (ko) * 2019-08-20 2021-03-10 이노6 주식회사 Zt 스테이지

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE29907533U1 (de) * 1999-04-28 2000-09-21 Jourtchenko Juri F Gerät, insbesondere Arbeitstisch für einen Projektor
JP4489639B2 (ja) * 2005-05-31 2010-06-23 住友重機械工業株式会社 Z軸調整機構及び微動ステージ装置
JP4689423B2 (ja) * 2005-09-28 2011-05-25 住友重機械工業株式会社 ステージ装置
CN108418464B (zh) * 2018-05-14 2024-01-19 西安科技大学 一种精密缩小柔性微动系统

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3786332A (en) 1969-03-19 1974-01-15 Thomson Houston Comp Francaise Micro positioning apparatus

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06795Y2 (ja) * 1987-09-03 1994-01-05 日本電気株式会社 微動回転ステージ
JPS6468691A (en) * 1987-09-10 1989-03-14 Toshiba Corp Positioning apparatus
JPH01107997U (ja) * 1988-01-12 1989-07-20

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3786332A (en) 1969-03-19 1974-01-15 Thomson Houston Comp Francaise Micro positioning apparatus

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020041669A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 キヤノン株式会社 支持装置
KR20200031051A (ko) 2018-09-13 2020-03-23 캐논 가부시끼가이샤 지지 장치
JP7170474B2 (ja) 2018-09-13 2022-11-14 キヤノン株式会社 支持装置
KR20210022289A (ko) * 2019-08-20 2021-03-03 이노6 주식회사 Zt 스테이지
KR20210027307A (ko) * 2019-08-20 2021-03-10 이노6 주식회사 Zt 스테이지
KR102314737B1 (ko) * 2019-08-20 2021-10-19 이노6 주식회사 Zt 스테이지
KR102327036B1 (ko) * 2019-08-20 2021-11-16 이노6 주식회사 Zt 스테이지

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0386434A (ja) 1991-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3226704B2 (ja) 露光装置
JP2974535B2 (ja) 位置決め装置
JP4384664B2 (ja) 試料検査および処理用の高精度動的位置合わせ機構
US8416386B2 (en) Conforming seats for clamps used in mounting an optical element, and optical systems comprising same
JPH07106516B2 (ja) 位置決めステージ
JPS62229853A (ja) 平面状マイクロリソグラフイレチクル用の撓曲マウント
JP3517293B2 (ja) 高性能対物レンズ組立品内のレンズ横方向調整用装置
JP5546842B2 (ja) 座標測定機械
US7243571B2 (en) Ultra-precision positioning system
JP2780817B2 (ja) 精密ステージ装置
JPH0722104B2 (ja) 工作物の位置決め装置
US6860020B2 (en) Ultra-precision feeding apparatus
JPH0373236B2 (ja)
JP4489639B2 (ja) Z軸調整機構及び微動ステージ装置
JPH06120105A (ja) 位置決め装置及びこれに用いられるピエゾアクチュエータ駆動装置
JP2676256B2 (ja) 駆動ステージ装置およびそのためのアクチュエータユニット
JP2690510B2 (ja) あおりステージ
JP2677294B2 (ja) 圧電アクチュエータおよびそれを用いたステージ装置
JPH0240594A (ja) あおりステージ
JP2812785B2 (ja) 試料位置決め装置
JP3086006B2 (ja) 位置決めステージ装置
JPH0527034Y2 (ja)
JPH0557555B2 (ja)
JPS58190080A (ja) 回転微動機構
JPH06795Y2 (ja) 微動回転ステージ

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080515

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080515

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090515

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100515

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100515

Year of fee payment: 12