JP2779446B2 - 光誘発性リン光体を用いたx線像の再現法 - Google Patents

光誘発性リン光体を用いたx線像の再現法

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JP2779446B2 JP63201804A JP20180488A JP2779446B2 JP 2779446 B2 JP2779446 B2 JP 2779446B2 JP 63201804 A JP63201804 A JP 63201804A JP 20180488 A JP20180488 A JP 20180488A JP 2779446 B2 JP2779446 B2 JP 2779446B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光誘発性リン光体(photostimulablephospho
r)及びスクリーン又はパネル中に前記リン光体を含有
するバインダー層によつてX線パターンを記録及び再現
する方法に関する。
X線は特有の物質を発光させることは良く知られてい
る。X線の影響の下で発光現象を示す物質はリン光体と
称される。
X線パターンを記録及び再現する古典的な方法によれ
ば、発光した蛍光に対して高度に感光性である写真ハロ
ゲン化銀乳剤材料と組合せた形でラジオグラフを形成す
るためにリン光体が使用されている。
前記スクリーンに使用するリン光体は発光性であるべ
きであるが、X線源を切つた後は認めうる程の長い寿命
の発光を示してはならない。著しく長い寿命の発光を有
するスクリーンを使用すると、X線ビームが停止した後
その像をそれが保有し、それと接触させた新しいフイル
ムがいわゆるゴースト像を得、これは作られる次の像を
妨害する。発光X線変換スクリーンと接触露光すること
によつてラジオグラフを製造するに当つてのこの望まし
からぬ現象は「残光(after−glow)」及び「遅れ(la
g)」という名で知られている。
例えば米国特許第3859527号に記載されていX線パタ
ーンを記録及び再現する別の方法によれば、光誘発性リ
ン光体として知られている特別な種類のリン光体を使用
している、これはパネル中に組入れられ、パターンに従
つて変調された入射X線に露光され、その結果としてそ
の中にX線放射線パターンに含有されたエネルギーを一
時的に貯蔵する。露光後或る時間で、可視光又は赤外線
のビームがパネルを走査して、光として貯蔵された光エ
ネルギーの放出を誘発させ、これが可視像を作るため処
理できる逐次電気信号に検出され変換される。このため
には、リン光体は入射X線エネルギーをできる限り多く
貯蔵すべきであり、走査ビームによつて誘発されるまで
エネルギーをできる限り少しずつ放出すべきである。
米国特許第4239968号に記載されている如く、ユーロ
ピウムをドープしたバリウムフルオロハライドが、He−
Neレーザービーム(633nm)、ルビーレーザービーム(6
94nm)及びYAGレーザービーム(1064nm)の誘発光(sti
mulatinglight)に対するそれらの高感度のため誘発性
リン光体として応用するのに特に有用であり、最適誘発
は500〜700nmの範囲にある。誘発された光と称される誘
発時に発する光は350〜450nmの波長範囲にあり、その主
極大は390nmにある(ザ・ピリオデイカル・ラジオグラ
フイ、1983年9月号、第834頁参照)。
上記ピリオデイカルに記載されている如く、誘発性リ
ン光体を含有する像形成プレートは、それが含有する残
存エネルギーを消すため光でそれをフラツデイングする
ことによつて簡単にX線像を貯蔵するため繰返し使用で
きる。
ドイツ公開特許(DE−OS)第3347207号から知ること
ができるように、ユーロピウムでドープしたバリウムフ
ルオロハライドは化学的に安定でなく、特に経験によれ
ばそれらの蛍光力に影響を与える湿分に対して敏感であ
る。
C.R.(Comptes Rendus)Acad.Sc.Paris,t.290Ser.C V
olume289,第157頁〜第159頁(1980年)に、Alain Garci
a,Claude Fouassier,B.Latourette及びPaul Hagemuller
は、Eu2+でドープしたBa5SiO4Cl6は赤外線励起下青色蛍
光を示すことを報告しており、又前記リン光体の結晶構
造及び格子定数についても述べている。
ザ・ジヤーナル・オブ・ザ・エレクトロケミカル・ソ
サイエテイ1979年10月、126巻第1734頁〜第1736頁に
は、A.Carcia,B.Latourette及びC.Fouassierが、Ba5SiO
4Cl6:Eu,Ba5Si2O6Cl6:Eu及びBa7Si2O7Cl8:Euの光発光特
性及びそれらの製造、結晶構造、格子定数及びそれらの
X線解析スペクトルのd値及び強度について発表してい
る。
C.R.Acad.Sc.Paris,Serie C,第290巻第33頁〜第35頁
(1979年)に、A.Garcia,C.Fouassier,及びP.Hagenmull
erが、Ba5SiO4Br6:Euの結晶構造及び格子定数と共にBa5
SiO4Cl6:Eu及びBa5SiO4Br6:EuのX線励起発光を発表し
ている。
ツアイトシュリフト・ヒユア・アンオルガニツシエ・
ウント・アルゲマイネ・ヘミー第504巻、第89頁〜第94
頁(1983年)にA.Winkler,B.Ziemer及びW.Wiekerが、Ba
5SiO4Cl6:Eu,Ba5Si2O6Cl6:Eu及びBa7Si2O7Cl8:Euについ
てA.Garcia等によつて報告された結晶構造及びその製造
について確認し、発表している。彼等はまた新しいスト
ロンチウムクロロシリケートSr5〔SiO4〕Cl6,Sr5〔Si2O
7〕Cl4及びSr8〔Si4O12〕Cl8も報告し、それらの製造、
結晶構造、格子定数及びそれらのX線解折スペクトルの
d値及び推定強度を発表している。
Eu2+ドープCa3SiO4Cl2リン光体は英国特許第1414381
号に陰極線管に用いるため記載されており、このリン光
体の光発光特性はW.L.Wanmaker及びJ.T.Verrietによつ
てフイリツプス・リサーチ・レポート第28巻、第80頁〜
第83頁(1973年)に記載されている。
ジャーナル・オブ・ルミネセンス第3巻、第467頁〜
第476頁(1971年)にH.L.Barns,K.P.Nicholson及びH.P.
RooksbyがEu2+活性化Sr3Si3O8Cl4及び幾つかのカルシウ
ムハロシリケートの光発光特性を報告した。特開昭55−
147586号にEu2+ドープSr3Si3O8Cl4リン光体が低圧水銀
蒸気ランプで応用するために記載されている。更に最
近、Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao第7巻第559頁〜第
564頁(1986年)に、X.Jing及びZ.HuangがEu2+及びPb2+
活性化Sr3Si3O8Cl4リン光体を報告した、そしてGaodeng
Xuexiao Huaxue Xuebao第7巻第759頁〜第764頁(1986
年)にZ.Huang、X.Jing、及びH.YuがCe3+、Tb3+及びCe
3+−Tb3+イオン対活性化Sr4Si3O8Cl4リン光体の光発光
特性を報告した。
アルカリ土類ハロシリケートに関係する前述した文献
の中には、米国特許第3859527号及び第4239968号に記載
された方法によりX線像の記録及び再現をするため光誘
発性リン光体としてこれらのリン光体を記載したものは
ない。
誘発性リン光体は照射するX線中に含有されたエネル
ギーの幾らかをある時間貯蔵しなければならないという
事実によつて誘発性リン光体は、X線照射の時にできる
限り完全にそしてすばやく発光が進行しなければならな
い古典的X線増感スクリーンに使用するのには適正が劣
る。
本発明の目的は、ハロシリケートリン光体をX線中に
含まれるエネルギーを貯蔵するために使用し、前記エネ
ルギーを、光誘発に使用する光より小さい波長の電子的
に検出しうる光子の形での光誘発によつて再び放出する
ようなX線パターンを記録及び再現するための方法を提
供することにある。
本発明の別の目的は、化学的に非常に安定であり、吸
湿性でない新規なハロシリケートリン光体を提供するこ
とにあり、古典的なX線増感スクリーン又は他の発光に
基づいた用途に使用するため発表された既知のリン光体
に構造及び組成において比較的近似しているが、リン光
体中でのX線エネルギー貯蔵により、そして続いて電気
信号に変換できる光の形で貯蔵されたエネルギーを光誘
発発光させることによつてX線像を記録及び再現するた
めの方法における光誘発性リン光体として特に有用であ
る。
本発明の更に別の目的はバインダー層中に分散させた
前記可光誘発性リン光体を含有するX線スクリーン又は
パネルを提供することにある。
本発明の別の目的及び利点は以下の説明から明らかに
なるであろう。
本発明によればX線像を記録及び再現する方法を提供
する、この方法は、 (1)光誘発性リン光体に像に従つて又はパターンに従
つて変調されたX線を吸収させ、 (2)前記リン光体を可視光及び赤外線から選択した誘
発性電磁放射線で光誘発させて、光誘発に使用した放射
線とは波長特性において異なる電磁放射線を吸収させた
X線に従つてリン光体から放出させ、 (3)光誘発によつて発光した光を検出する 工程を含み、前記リン光体が、ホスト金属としてCa、S
r、Ba、Mg、Cd、Zn及びPbからなる群から選択した少な
くとも1員、ハロゲンとしてCl、Br及びIからなる群か
ら選択した少なくとも1員を含有し、活性剤とも称され
るドーピング剤としてEu2+及び/又はCe3+を含有するハ
ロシリケートであることを特徴としている。
好ましい実施態様によれば、前記ドーピング剤、Eu2+
及び/又はCe3+は前記リン光体中にLa、Y、Sc及びラン
タニド元素とも称されるランタノンからなる群から選択
した少なくとも1員である共ドーピング剤(co−dopan
t)と組合せた形で存在させる。
本発明によれば、ホスト金属としてCa、Sr、Ba、Mg、
Cd、Zn及びPbからなる群から選択した少なくとも1員、
ハロゲンとしてCl、Br及びIからなる群から選択した少
なくとも1員及び活性剤(ドーピング剤)として、共ド
ーピング剤と組合せた形のEu2+を含有するハロシリケー
トであり、共ドーピング剤がEu2+を除いたランタニド元
素、La、Y、Scからなる群から選択した少なくとも1員
であり、或いは前記共ドーピング剤がナトリウム及び/
又はカリウムである光誘発性リン光体を提供する。
更に本発明によれば、ホスト金属としてCa、Sr、Ba、
Mg、Cd、Zn及びPbからなる群から選択した少なくとも1
員、ハロゲンとしてCl、Br及びIからなる群から選択し
た少なくとも1員、及び活性剤(ドーピング剤)として
共ドーピング剤と組合せた形のEu2+を含有するハロシリ
ケートであり、共ドーピング剤がCe3+及びテルビウムを
除いたランタニド元素、La、Y、Scからなる群から選択
した少なくとも1員であり、或いは前記共ドーピング剤
がナトリウム及/又はカリウムである光誘発性リン光体
を提供する。
シリケートなる語はケイ素及び酸素からなるアニオン
を含み異なる化合物に適用する。それらの例にはオルト
シリケート(SiO44-、ピロシリケート(Si2O76-
及びポリシリケートアニオン例えば▲(SiO32n- n▼、
▲(Si4O116n- n▼及び▲(Si2O52n- n▼があり、こ
れらはロンドンのロンドン・グリーン・アンド・カンパ
ニイ1955年発行、E.de Barry Barnett及びC.L.Wilson
著、「インオーガニツク・ケミストリー、ア・テキスト
ブツク・フオア・アドヴアンスト・スチューデンツ」第
292頁〜第294頁に記載されている。
本発明による方法において用いるのに特に有用である
リン光体は、下記実験式又はその多重式の範囲内に入
る: MXM′ZSiyOx+2yX2z:aA′,bA″ 式中M及びM′は同じか又は異なり、Ca、Sr、Ba、M
g、Cd、Zn及びPbからなる群から選択し、XはCl、Br及
びIからなる群から選択した1員であり、或いは前記元
素の少なくも二つの混合物である、A′はEu2+及びCe3+
又はその混合物からなる群から選択した1員を表わし、
A″はLa、Y、Sc及びランタニド元素からなる群から選
択した少なくとも1員であり、或いはナトリウム及びカ
リウムの少なくとも一つを表わす、xは3.5>x>0.5の
範囲にあり、yは3.5>y>0.5の範囲にあり、zは4.5
>z>0.1の範囲にあり、aは対の関係:10-4<a/(x+
z+a+b)<10-1を満足し、bは次の関係:0≦b/(x
+z+a+b)<5×10-2を満足する。
本発明により使用するための好ましい光誘発性ハロシ
リケートリン光体の群において、M及びM′はSr及び/
又はBaに相当し、x=2、y=1、z=3である。
本発明により使用する好ましいリン光体は下記実験式
の一つに相当する: (Sr,Ba)5SiO4Cl6:aA′,bA″; (Sr,Ba)5Si2O6Cl6:aA′,bA″; (Sr,Ba)5SiO4Br6:aA′,bA″; (Sr,Ba)5Si2O7Cl4:aA′,bA″; (Sr,Ba)4Si3O8Cl4:aA′,bA″及び (Sr,Ba)3Si2O7−x/2Clx:aA′,bA″ 式中A′はEu2+及びCe3+からなる群から選択した1員
又はそれらの混合物を表わし、A″はLa、Y、Sc及びラ
ンタニド元素からなる群から選択した少なくとも1員を
表わし、aはA′の原子フラクションであり、10-4〜10
-1の範囲であり、bはA″の原子フラクションであり、
0〜5×10-2の範囲にある。
A′及びA″が異なる元素であり、及び/又は異なる
化学原子価を有するようなドーピング剤A′及びA″の
混合物の存在は、X線照射後強力な光誘発性発光を提供
する。A″ドーピング剤、いわゆる共活性剤はM及び
M′位置に導入され、電子トラツプとして機能し、これ
によつてX線照射したとき(励起したとき)電荷キヤリ
ヤーのトラツピングを増強すると推定される。
本発明により使用する好ましい光誘発性リン光体は
A″に対しガドリニウム、イツトリウム、ランタン、サ
マリウム及びルテチウムの一つ以上を含む。
リン光体−バインダ−層が露光されたX線パターンに
相当する光の像に従つた発光を得るため、前記層は誘発
可視光又は赤外線に露出する、しかし好ましくは発光光
の高ゲインを得るためには480〜560nmの波長範囲での誘
発光で露光する。
一実施態様によれば、X線で像に従つて又はパターン
に従つて露光されたリン光体−バインダ−層の光誘発は
走査光ビーム、好ましくはレーザー光ビームで行う。48
0〜560nmの波長範囲での光による高誘発性度を考慮する
と、514nm線を発光するアルゴンイオンレーザー、532nm
で利用しうる最大光出力を有する周波数ダブラーのNd−
YAGレーザー、及び533.7及び537.8nm発光線を有するHe
−Cdレーザーが特に有用である。しかしこれは633nmで
発光するHe−Neレーザーの使用を排除することを意味す
るものではない。
後で詳述する如く、光誘発によつて発光する光の正し
い検出は、光誘発したとき発光する光に対して高透過率
を有する一つ以上の光学的フイルターによつて誘発光を
殆ど完全に光することによつて得られる。
光誘発によつて発光した光は、光エネルギーを電気エ
ネルギーに変える変換器、例えばデイジタル化し、貯蔵
できる逐次電気信号を与える光電管(光電子増倍管)で
検出するのが好ましい。貯蔵後これらの信号はデイジタ
ル処理を受けることができる。デイジタル処理には例え
ば像コントラスト増強、立体(spatial)周波数増強、
像減法(image subtraction)、像付加及び個々の像部
分の輪郭鮮明(contour definition)を含む。
記録されたX線像の再現のための一実施態様によれ
ば、光学的に処理されたデイジタル信号は、例えば音響
−光学変調器によつて、書き込み(writing)レーザー
ビームを変調するため使用されるアナログ信号に変換さ
れる。次に変調されたレーザービームは写真材料、例え
ばハロゲン化銀乳剤フイルムを走査するために使用し、
その上に所望によつて像処理された状態でX線像が再現
される。前記実施態様及びそれに使用される装置につい
てはザ・ペリオデイカル・ラジオロジー1983年9月号第
833頁〜第938頁を参照され度い。
別の実施態様によれば、光誘発によつて得られた光に
相当する電気信号のアナログ−テイジタル変換から得ら
れるデイジタル信号は、陰極線管上に表示される。表示
前に信号はコンピユーターで処理することができる。通
常の像処理法を、像の信号対ノイズ比を減ずるため、及
びラジオグラフの粗い又は微細な像特長の像品質を増強
するために用いることができる。
本発明により使用するのに好適な光誘発性リン光体
は、700〜1000℃の温度で40時間以下の時間、シリカ及
び水和M′X2と組合せた形で相当する酸化物を熱分解し
たとき生ぜしめるアルカリ土類、Cd、Zn、及び/又はPb
化合物の混合物を焼成して作ることができる。A′及び
A″でのドーピングは、例えばA′ドープ酸化性(oxid
ic)アルカリ土類、Zn、Cd、及び/又はPb化合物をA″
ドープ酸化性アルカリ土類、Zn、Cd及び/又はPb化合物
と混合することによつて;及び/又は酸化性アルカリ土
類、Zn、Cd及び/又はPb化合物をA′及びA″化合物と
混合することによつて達成される。本発明のハロシリケ
ートリン光体の形成を促進するため、過剰のM′X2又は
別のフラツクス、例えば(NH42CO3又はNH4Clを加える
ことができる。
本発明による方法で使用するため、誘発しうるリン光
体は支持されていてもよい又は自己支持性であつてもよ
く、そしてX線像貯蔵パネルと称されるパネル又はスク
リーンを形成するバインダー層中に分散させて使用する
のが好ましい。
分散させた形で前記リン光体を混入するバインダー層
を形成するのに好適なバインダーには、フイルム形成性
有機重合体、例えばセルロースアセテートブチレート、
ポリアルキル(メタ)アクリレート、例えばポリメチル
メタクリレート、例えば米国特許第3043710号に記載さ
れている如きポリビニル−n−ブチラール、コポリ(ビ
ニルアセテート/ビニルクロライド)及びコポリ(アク
リロニトリル/ブタジエン/スチレン)又はコポリ(ビ
ニルクロライド/ビニルアセテート/ビニルアルコー
ル)又はそれらの混合物がある。
高X線エネルギー吸収を得るため最少量のバインダー
を使用するのが好ましい。しかしながら非常に少ない量
のバインダーは脆すぎる層を生ぜしめることがある、従
つて妥協しなければならない。リン光体の被覆率は約30
0〜1500g/m2の範囲であるのが好ましい。
好ましい実施態様によれば、リン光体層は支持体シー
ト上に支持された層として使用する。好適な支持体材料
はフイルム形成性有機樹脂、例えばポリエチレンテレフ
タレートから作る、しかし所望によつてα−オレフイン
系樹脂層の如き樹脂層で被覆された紙支持体及びカード
ボード支持体も特に有用である。更にガラス支持体及び
金属支持体も挙げられる。リン光体層の厚さは0.05〜0.
5mmの範囲にあるのが好ましい。
光誘発性リン光体スクリーンの製造のため、リン光体
粒子はバインダーの溶液中に均質に分散させ、次いで支
持体上に被覆し、乾燥する。本発明のリン光体バインダ
ー層の被覆は任意の通常の方法、例えば噴霧、浸漬被覆
又はドクターブレード被覆によつて行うとよい。被覆
後、被覆混合物の溶媒は蒸発、例えば熱空気流(60℃)
中で乾燥して除去する。
リン光体−バインダー組合せの脱泡を行い、充填密度
を改良するため超音波処理を適用できる。所望によつて
保護被覆を付与する前に、リン光体−バインダー層は圧
延を付与して充填密度(即ち乾燥被覆1cm3についてのリ
ン光体のg数)を改良するとよい。
場合によつては、リン光体含有層とその支持体の間に
光反射層を設け、光誘発によつて発光する光の出力を増
強させる。かかる光反射層はバインダー中に分散させた
白色顔料粒子、例えば二酸化チタン粒子を含有できる、
或いはそれは蒸着金属層例えばアルミニウム層から作つ
てもよい、或いは例えば米国特許第4380702号に記載さ
れている如く、誘発放射線は吸収するが発光された光は
反射する着色顔料層であつてもよい。
解像を改良するため、リン光体層の下に発光された光
を吸収する層例えばカーボンブラツク含有層を設けるこ
とができる、或いは着色支持体、例えば灰色又は黒色フ
イルム支持体を使用することができる。
本発明のリン光体について、それらの光物理的性質を
測定するための測定を行つた。
第一にX線励起下リン光体の発光スペクトルを測定す
る。測定はX線照射による励起を110kVpで操作するX線
源を用いて行うスペクトロフルオリメーターで行う。連
続X線励起中、発光された光は光電子増倍管に組合した
モノクロメーターで走査する。この発光スペクトルは光
誘発時に得られるそれと同じであり、全ての他の測定に
おいてフイルターが使用されるべきであることを決定す
るために使用される。第一フイルターは光誘発で得られ
た発光光を透過するが、誘発光の殆ど全てを別する。
He−Neレーザー誘発(633nm)にとつては、2.5mmHOYA B
410及び2.5mmHOYA B 440フイルターの組合せを使用す
る。それの透過スペクトルは日本、東京のホヤ・コーポ
レーシヨンによつて発光されたホヤ・カラー・フイルタ
ー・グラス・カタログNo.8503Eに記載されている。
アルゴンイオンレーザー誘発(514nm線)にとつて
は、5mmSOHOTT BG 3フイルター又は5mmHOYA B 390フイ
ルターを使用する、その透過スペクトルは、西ドイツ、
マインツのシヨツト・グラスヴエルケによつて発光され
たフアルブ・ウント・フイルテルグラス・カタログNo.3
531/4d及び日本、東京のホヤ・コーポレーシヨンによつ
て発行されたホヤ・カラー・フイルター・ガラス・カタ
ログNo.8503Eにそれぞれ記載されている。
第二の測定においては、一定のX線量に対し露光した
とき貯蔵された全光誘発性エネルギーを測定する。X線
励起する前に、リン光体スクリーン中になお存在する残
存エネルギーは照射によつて除去する。消去中の光励起
を避けるため、光励起カツトオフ波長未満の波長全部を
除去するカツトオフフイルターを使用する。Ba5SiO4B
r6:Eu2+,A″リン光体の場合には、例えば435nm未満の全
波長を除去するカツトオフSCHOTT GC 435フイルター
を、光誘発光を発行するランプとリン光体スクリーンの
間に置く。次にリン光体スクリーンを85kVp及び20mAで
操作するX線源で励起させる。このために西ドイツのジ
ーメンス・アー・ゲーのNONODOR X線源を使用するとよ
い。低エネルギーX線は21mmの厚さのエルミニウム板で
別し、X線スペクトルを硬く(harden)する。X線励
起後、リン光体スクリーンは暗所で測定整備に移す。こ
の整備中、レーザー光をX線照射したリン光体スクリー
ンを光誘発するために使用する。この測定に使用するレ
ーザーは、He−Ne(633nm)、アルゴンイオン(514n
m)、半導体(750及び820nm)及びNd:YAG(1064nm)レ
ーザーである。
レーザー受光器は電子シヤツター、ビームエキスパン
ダー及び二つのフイルターを有する。光電子増倍管(Ha
mamatsu R 1398)は光誘発によつて発光された光を集
め、相当する電流を与える。測定手順はHP6944マルチプ
ログラマーに接続したヒユーレツト・パツカードHP9826
コンピューターによつて制御した。電流−電圧変換器で
増幅後、得られた光電流をTEKTRONIX7D20デイジタルオ
シロスコープが可視化する。電子シヤツターが開いてい
る時、レーザービームはリン光体スクリーンを誘発する
ことを開始し、デイジタルオシロスコープが作動せしめ
られる。スクリーンと接触した状態に置いたピンホール
を用い、僅か1.77mm2の面積を露光する。レーザー力の
半分だけ(5mW)がスクリーン面に達する。この方法で
誘発ビームの強度はより均一になる。レーザーの直ぐ前
に置いた赤色フイルター(3mmSCHOTT OG 590)はレーザ
ー発光中の弱い紫外成分を除去する。光電子増倍管から
の信号振幅は、光誘発光の強度と線状であり、貯蔵され
た光誘発性エネルギーと線状である。信号は指数的に減
少する。信号曲線が入れられたとき、オシロスコープ
は、入力と無関係で一定である誤差の成分として定義さ
れるオフセツトを測定するため第二回の作動をする。こ
のオフセツトを減じた後、信号が最大値の1/eに達した
点を計算する。曲線下の積分は開始からこの1/e点まで
を計算する。関数は算術的にf(t)=A・e−t/τ
表わされる:ここにAは振幅であり、τは時定数であ
り、tは誘発時間であり、eは自然対数の底である。
t=τln2であるとき、1/e点に達し、このとき貯蔵さ
れたエネルギーの半分が放出された。上記結果を得るた
め、コンピューターは積分を系の感度と乗ずる、従つて
光電子増倍管及び増幅器の感度は、光電子増倍管の陽極
−陰極電圧の関数として測定しなければならない、そし
てリン光体の発光スペクトル及び分離フイルターの透過
スペクトルのくりこみ(convolution)を計算しなけれ
ばならない。発光光は全ての方向に散乱するため、発光
された光の一部のみが光電子増倍管で検出される。パネ
ル及び光電子増倍管の位置は、全発光の10%が光電子増
倍管によつて検出されるようにする。これら全部の補正
をした後、変換効率の値がpJ/mm2/mRで得られる。この
値はスクリーンの厚さによつて変化する、従つて比較し
うる測定のためには、それらは一定のリン光体被覆率で
行わなければならない。
光誘発エネルギーは、貯蔵されたエネルギーの半分を
誘発させるのに必要なエネルギーとして定義される。使
用される単位はμJ/mm2である。
第三の測定において、応答時間を測定する。これは短
い光パルスでリン光体スクリーンを誘発させることによ
つて測定する。レーザー光は音響−光学変調器で変調す
る。誘発光の立ち上り時間は15nsである。発光された光
は広いバンド幅(10MHz)を得るため、小さい陽極レジ
スター(150ohm)を有する光電子増倍管(Hamamatsu R
1398)で測定する。測定系自体の立ち上り時間は35nsで
ある。応答時間は発光された光の最高強度の半分に達す
るまでの時間であり、t1/2で表示される。
第四の測定において、誘発スペクトルを測定する。タ
ングステン(石英−沃素)ランプの光をモノクロメータ
ー(西ドイツのBausch and Lomb)に供給し、次いで単
一孔を有する回転ホイールで機械的に細断した。ランプ
は近紫外から可視スペクトルを通り赤外まで拡がる連続
スペクトルを与える。Bausch and Lombからの33−86−0
2格子(grating)は第一オーダーで350nmから800nmまで
の可視範囲をカバーする1350線/nm格子であり、500nmで
輝く。誘発光の波長は、コンピユーターの制御の下モノ
クロメーターに接続した段階モーターによりセツトでき
る。モノクロメーターの第二調和は、リン光体スクリー
ンの前に4mm SCHOTT GG 435フイルターを置くことによ
つて除去される。誘発光の細断によつて〔衝撃係数(du
ty cycle)1/200〕、リン光体に吸収されたエネルギー
の少ないフラクシヨンのみが放出される。例えば光電子
増倍管の暗電流により生ずるオフセツトを除くためAC信
号のみを測定する。幾つかのパルスを平均することによ
つて良好な信号対ノイズ比が得られる。測定が完了した
とき、コンピユーターはタングステンランプの強度波長
依存性に対する曲線を補正する。測定は、誘発スペクト
ルの発生が15時間までの間にわたつて続きうるように繰
返すことができる。
本発明を第1図〜第18図に示した曲線を参照しつつ下
記実施例で説明する。各実施例は何ら限定するためのも
のではない。実施例において百分率及び比は他に特記せ
ぬ限り重量による。原子重量%はM、M′、A′及び
A″の合計g原子に対するA′又はA″のg原子に関す
る。
第1図、第3図、第5図及び第7図ないし第11図、第
13図ないし第15図及び第18図は、相関する実施例におい
て記載したリン光体の既発(prompt)発光スペクトルを
表わす。各図において蛍光発光の相対強度(R.I.E.F
は縦軸であり、nmでの波長範囲は横軸である。
第2図、第4図、第6図、第12図、第16図及び第17図
は相関する実施例に記載したリン光体の誘発スペクトル
を表わす。各図において、極大波長(即発発光スペクト
ル参照)での誘発発光の相対強度(R.I.E.S)が縦軸で
あり、nmでの誘発性光の波長が横軸である。
実施例 1 3.94680gのBaCO3、0.00957gのEu2O3、0.02850gのGd2O
3、0.66559gのシリカ(水12.3%含有)及び9.99612gのB
aBr2・2HOを、遊星型ボールミル中で5mlのエタノールと
共に10分間混合した。混合物を酸化アルミニウムボート
中で、25容量%の水と75容量%の窒素の雰囲気下に800
℃で16時間焼成し、0.1%のEu2+及び0.3%のGd3+でドー
ピングされたBa5SiO4Br6を得た、これはXRD分析で確認
した。
本試料を次にX線励起を受けさせ、即発発光スペクト
ルを測定した。これは第1図に示す如く、約30nmの半値
幅を有し、443nmで単一発光極大を特長として有してい
る。
粉砕した粉末を次いでメチルエチルケトンに溶解した
セルロースアセトブチレートを含有するバインダー溶液
中に分散させた。得られた分散液を厚さ100μmのポリ
エチレンテレフタレートの透明シート上に被覆して500g
/m2の被覆重量を与えた。次にこのスクリーンをリン光
体のエネルギー貯蔵特性を測定するために用いた。紫外
成分を除くため光した白色光で照射して残存貯蔵エネ
ルギーを消去した後、スクリーンを一定のX線量で照射
し、次いで5mm HOYA B 390フイルターを殆ど発光された
光のみの光検出のため用い、He−Neレーザー光(633n
m)で誘発させた。4.2pJ/mm2/mRの変換効率が300μJ/mm
2の誘発エネルギーが得られた。
514nm線を発光するアルゴンイオンレーザーで誘発す
るとき、光検出前の誘発光は、実質的に発光された光を
減衰させることなく、5mm SCHOTT BG 3フイルターによ
つて殆ど完全に除去された。同じ誘発光強度を用い、一
定照射に対して514nm誘発で得られた誘発された光は、H
e−Neレーザー(633nm)誘発で得られたそれの2倍であ
つた。
これはこのリン光体誘発スペクトルに従つて第2図に
示されている。この図からそれぞれ514nm及び633nmでの
誘発に対する誘発された強度の比が約2:1であることを
誘導することができる。
次にこのリン光体スクリーンの応答時間を前述した書
物に記載された如きアルゴンイオンレーザーからの短い
レーザー光パルスで照射スクリーンを誘発させて測定し
た。t1/2で表示し、発光された光の最高エネルギーの半
分に達するまでの時間である反応時間は0.53μsであつ
た。
実施例 2 3.94704gのBaCO3、0.00898gのEu2O3、0.66526gのシリ
カ(水12.3%含有)及び12.00013gのBaBr2・2H2Oを10分
間、遊星型ボールミル中で5mlのエタノールと混合し
た。使用したBaBr2・2H2Oの量は理論量の過剰約20%で
あつた。混合物を25容量%水素及び75容量%窒素の雰囲
気中で300℃で1時間、次いで800℃で30時間酸化アルミ
ニウムボート中で焼成し、0.1%のEuでドーピングされ
たBa5SiO4Br6を生成した、これはXRD分析で確認した。
実施例1に記載した如くしてこのリン光体の即発発光
スペクトルを測定した、それは実施例1のそれに類似し
ていた。He−Neレーザー(633nm)での誘発のための誘
発エネルギー及び変換効率を実施例1に記載した如く測
定し、それぞれ68μJ/mm2及び2.17pJ/mm2/mRであつた。
このリン光体の誘発スペクトルを実施例1に記載した
如く測定し、これも実施例のそれに類似していた。
実施例 3〜7 それぞれ0.1%、0.3%、0.5%、1%及び3%のガド
リニウム共活性剤濃度を用い、リン光体を生成する焼成
前に、適切量の酸化ガドリニウムを加えて、実施例2の
方法と同様の方法を用いて実施例3〜7のリン光体を作
つた。
これらのリン光体の即発発光スペクトルは実施例1の
それに類似していた。実施例1に記載した如くしてこれ
らのリン光体を用いてスクリーンキヤストした。633mm
誘発に対する変換効率及び誘発エネルギーを実施例1の
如く測定した、結果を表1に示す。
実施例 8〜13 実施例3〜13のリン光体は、ユーローピウム濃度を0.
1%の代りにそれぞれ0.002%、0.005%、0.02%、0.05
%、0.1%、2%及び5%使用し、ガドリニウム共活性
剤濃度0.5%を用いリン光体を生成する焼成前に適切な
酸化ガドリニウムの量を加えて実施例2の方法と同様の
方法で作つた。
これらの即発発光スペクトルは実施例1のそれに類似
していた。実施例1に記載した如くこれらのリン光体を
用いてスクリーンをキヤストした。633nm誘発に対する
変換効率及び誘発エネルギーを実施例1に記載した如く
測定した、結果を表2に示す。
実施例 14〜17 実施例14〜17のリン光体は、それぞれ0.5%のイツト
リウム、0.5%のランタン、0.5%のルテチウム及び0.5
%のサマリウムを加えて、実施例2の方法と同様の方法
を用いて作つた。
これらのリン光体の即発発光スペクトルは実施例1の
それに類似していた。実施例1に記載した如くしてこれ
らのリン光体を用いてスクリーンをキヤストした。633n
m誘発に対する変換効率及び誘発エネルギーを実施例1
に記載した如く測定した、結果を表3に示す。
共活性剤における変化は、実施例1に記載した如く測
定したこれらのリン光体の即発発光スペクトルに殆ど効
果を有しなかつた。実施例1に記載した如く測定したこ
れらのリン光体に対する誘発スペクトルは実施例1のそ
れに類似していた。
実施例 18 3.94280gのBaCO3、0.00491gのEu2O3、0.02418gのLa2O
3、0.66435gのシリカ(水12.3%含有)及び12.0gのBaBr
2・2H2Oを遊星型ボールミル中で10分間5mlのエタノール
と混合した。使用したBaBr2・2H2Oの量は理論量の過剰2
0%であつた。混合物を酸化アルミニウムボート中で、2
5容量%NO水素及び75容量%の窒素の雰囲気中で800℃で
32時間焼成し、0.05%のEu+及び0.3%のLa3+でドーピン
グされたBa5SiO4Br6を生成した、これはXRD分析で確認
した。
これのリン光体の即発発光スペクトルは実施例1のそ
れに類似していた。実施例1に記載した如くこのリン光
体を用いてスクリーンをキヤストした。633nm誘発に対
する変換効率及び誘発エネルギーを実施例1に記載した
如く測定し、それぞれ3.8pJ/mm2/mR及び270μJ/mm2であ
つた。
実施例 19 2.95265gのSrCO3、0.00867gのEu2O3、0.04552gのGd2O
3、0.66552gのシリカ(水12.3%含有)及び9.600gのSrC
l2・6H2Oを遊星型ボールミル中で10分間5mlのエタノー
ルと混合した。使用したSrCl2・6H2Oの量は理論量より
約20%過剰であつた。混合物を酸化アルミニウムボート
中で、25容量%水素及び75容量%の窒素の雰囲気中で25
0℃で2時間、次いで800℃で30時間焼成して、0.1%のE
u+及び0.5%のGd3+でドーピングされたSr5SiO4Cl6を生
成した、これはXRD分析で確認した。
このリン光体の即発発光スペクトルを前述した如く測
定した、こを第3図に示す。スペクトルは約37nm半値幅
を有し、約447nmで発光極大を特長として有する。また3
13nmで無視しうるGd3+極大もあつた。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いてスクリ
ーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び
誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それ
ぞれ1.29pJ/mm2/mR及び274μJ/mm2であつた。514nm誘発
に対する誘発エネルギーも実施例1に記載した如く測定
し、130μJ/mm2であつた。
テキストに記載されている如きアルゴンイオンレーザ
ーからの短いレーザー光パルスを用いて照射されたスク
リーンを誘発させることによつてこのリン光体の応答時
間を次いで測定した。このリン光体の発光に対して760
μsのt1/2値が見出された。
最後にこのリン光体の誘発スペクトルを前述した如く
測定した。前記スペクトルを第4図に示す、そして530n
mで極大を示している。約8の514nm対633nmでの誘発に
対する誘発された強度の比が、514nm及び633nmでの誘発
に対する誘発エネルギーにおいて約6のフアクターと一
致している。
実施例 20 3.94743gのBaCO3、0.00874gのEu2O3、0.66596gのシリ
カ(水12.3%含有)、0.04555gの酸化ガドリニウム、3.
802gのBaCl2及び6.010gのBaBr2・2H2Oを遊星型ボールミ
ル中で10分間5mlのエタノールと混合した。使用したハ
ロゲン化バリウムの量は理論量の約20%であつた。混合
物を酸化アルミニウムボート中で、25容量%の水素及び
75容量%の窒素の雰囲気中で300℃で1時間及び800℃で
30時間焼成し、0.1%のEu2+及び0.5%のGd3+でドーピン
グしたBa5SiO4Cl3Br3を生成した、これはXRD分析で確認
した。
実施例1に記載した如くこのリン光体の即発発光を第
5図に示す。これは約32nmの半値幅を有し、発光極大43
8nmを特長として有する。
実施例1に記載した如くして測定したこのリン光体を
用いてスクリーンをキヤストした。633nm誘発に対する
変換効率及び誘発エネルギーを実施例1に記載した如く
測定し、それぞれ0.76pJ/mm2/mR及び240μJ/mm2であつ
た。
実施例1に記載した如くこのリン光体に対する誘発ス
ペクトルを測定した、これを第6図に示す。最後にこの
リン光体の応答時間を実施例1に記載した如く測定し
た。0.43μsのt1/2値が見出された。
実施例 21 3.94748gのBaCO3、0.00898gのEu2O3、0.66684gのシリ
カ(水12.3%含有)及び7.32925gのBaCl2・2H2Oを遊星
型ボールミル中で10分間5mlのエタノールと混合した。B
aCl2・2H2Oの量は理論量であつた。混合物を酸化アルミ
ニウムボート中で、25容量%水素及び75容量%の窒素の
雰囲気中で800℃で32時間焼成し、0.1%のEu2+でドーピ
ングしたBa5SiO4Cl6を生成した、これはXRD分析で確認
した。
実施例1に記載した如くこのリン光体を即発発光スペ
クトルを第7図に示す。これは約33nmの半値幅を有し、
444nmで発光極大を特長として有する。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いてスクリ
ーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び
誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それ
ぞれ0.006pJ/mm2/mR及び461μJ/mm2であつた。
実施例 22 13.16gのBaCO3、0.04gのEuF3、2.00gのシリカ、24.43
gのBaCl2・2H2O及び39.63gの(NH42CO3を大きな乳鉢
中で良く混合し、瓶中で良く振とうした。混合物を次い
で蓋なしの石英坩堝中に入れた。対に石英坩堝をムライ
ト(アルミノ−シリケート)坩堝中に入れた、これはそ
の中に活性炭を有していた。ムライト坩堝に蓋をし、25
0℃のボツクス炉中に入れた。800℃で3時間焼成し、未
だ熱い中に取り出し、冷却させた。次に800℃で炉中に
入れ、同じ条件下800℃で6時間再焼成し、800℃で取り
出し、冷却させた。最後にそれを同じ条件下800℃で炉
中に入れ、4時間800℃で再焼成した、そしてとり出し
た、合計13.5時間800℃で焼成した。かくして0.11%のE
u2+でドーピングされたBa5SiO4Cl6が形成された、これ
はURD分析で確認した。
実施例1に記載した如く測定したこのスペクトルの即
発発光を第7図に示したのと同じであつた。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いてスクリ
ーンをキヤストした。実施例1に記載した如く633nm誘
発に対する変換効率及び誘発エネルギーを測定し、それ
ぞれ0.003pJ/mm2/mR及び90μJ/mm2であつた。
実施例 23 3.94853gのBaCO3、0.00152gのEu2O3、0.024979gのLa2
O3、0.66600gのシリカ(水12.3%含有)及び7.33166gの
BaCl2・2H2Oを、遊星型ボールミル中で10分間5mlのエタ
ノールと混合した。BaCl2・2H2Oの量は理論量であつ
た。混合物を酸化アルミニウムボート中で、25容量%水
素及び75容量%の窒素の雰囲気中で800℃で30時間焼成
し、0.02%のEu2+及び0.3%のLa3+で共ドーピングしたB
a5SiO4Cl6を生成した、これはXRD分析で確認した。
前述した如く測定したこのリン光体の即発発光スペク
トルは実施例23に記載したリン光体に対するそれと類似
していた。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いスクリー
ンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び誘
発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それぞ
れ0.52pJ/mm2/mR及び2000μJ/mm2であつた。
次いでこのリン光体の応答時間を、前述した如きアル
ゴンイオンレーザーからの短いレーザー光パルスで、照
射されたスクリーンを誘発することによつて測定した。
このリン光体に対して1μsのt1/2が見出された。
実施例 24 13.16gのBaCO3、0.04gのEuF3、2.23gのシリカ水和
物、24.43gのBaCl2・2H2O及び39.85gの(NH42CO3を大
きな乳鉢中で混合し、次いで瓶中で良く振とうした。混
合物を次に蓋付きの石英坩堝中に入れ、坩堝を活性炭で
四分の一まで充填した大きなムライト坩堝中に入れた。
ムライト坩堝を蓋で被い、冷い箱型炉に入れ、次いで80
0℃で1時間焼成した。冷却後2.0gのNH4Clを加え、混合
物を再粉砕した。次で混合物を800℃で炉中に再び入
れ、同じ条件下に3時間再焼成し、その温度にある間炉
からとり出した。再粉砕した後、混合物を蓋のしてない
石英坩堝に入れ、これを新しい活性炭の床上にムライト
坩堝中に置いた。坩堝に蓋をし、冷い炉中に入れ、800
℃で4時間焼成し、その未だその温度にある間炉から取
り出した、合計800℃で8時間焼成した。形成されたリ
ン光体は0.1%のEu2+でドーピングされた約60モル%のB
a5Si2O6Cl6及び約40モル%のBa5SiO4Cl6の混合物からな
つていた、これはTRD分析で確認した。
このリン光体の即発発光スペクトルを実施例1に記載
した如く測定し、第8図に示す。これは約105nmの半値
幅を有し、395nmでの発光極大を特長として有してい
る。
このリン光体を用いて実施例1に記載した如くスクリ
ーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び
誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それ
ぞれ0.017pJ/mm2/mR及び1500μJ/mm2であつた。
実施例 25 13.16gのBaCO3、0.04gのEuF3、2.00gのシリカ、24.43
gのBaCl2・2H2O及び39.63gの(NH42CO3を大きな乳鉢
中で混合し、次いで瓶中で良く振とうした。混合物を次
いで蓋付石英坩堝中に入れ、活性炭で四分の一満たした
ムライト坩堝中に置いた。ムライト坩堝に蓋をし、冷い
ボツクス炉中に入れ、次いで1時間800℃で焼成した。
冷却後2.0gのNH4Clを加え、混合物を再粉砕した。次で
混合物を800℃で炉中に再び入れ、同じ条件下に3時間
再焼成し、その温度で炉から取り出した。再粉砕後混合
物を新しい活性炭の床上の蓋をしてない坩堝中に入れ
た。坩堝に蓋をし、冷い炉中に入れ、800℃で4時間焼
成し、炉が温度で炉から取り出した、合計800℃での焼
成は合計8時間であつた。形成されたリン光体は0.1%
のEu2+でドーピングされた約80モル%のBa5Si2O6Cl6
び約20モル%のBa5SiO4Cl6の混合物からなつていた、こ
れはTRD分析で確認した。
このリン光体の即発発光スペクトルを実施例1に記載
した如く測定し、第9図に示す。これは約143nmの半値
幅を有し、409nmに発光極大を特長として有する。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いてスクリ
ーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び
誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それ
ぞれ0.05pJ/mm2/mR及び360μJ/mm2であつた。
実施例1に記載した如く、アルゴンイオンレーザーか
らの短いレーザー光で、照射したスクリーンを誘発させ
てこのリン光体の応答時間を測定した。このリン光体の
発光に対して0.38μsのt1/2が見出された。
実施例 26 21.93gのBaCO3、0.03gのCeO2、3.3gのシリカ、40.71g
のBaCl2・2H2O及び66.0gの(NH42CO3を大きな乳鉢中
で混合し、次いで瓶中で良く振とうした。次に混合物を
アルミナ坩堝中に置き、ムライト坩堝の新しい活性炭の
上に置いた。蓋をしたムライト坩堝を冷い炉中に置き、
800℃で7時間焼成し、その後それを炉から取り出し、
冷却させた。次いで再粉砕し、911℃で炉中に入れ、911
℃で6時間同じ条件で再焼成しその温度で炉より取り出
した。生成物は、0.06%のCe3+でドーピングされた約67
モル%のBa5Si2O6Cl6及び33モル%のBaCl2からなつてい
た、これはTRD分析で確認した。
実施例1に記載した如く測定したこのイン光体の即発
発光スペクトルを第10図に示す。これは約71nmの半値幅
を有し、380nmで発光極大を特長として有する。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いてスクリ
ーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び
誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それ
ぞれ0.06pJ/mm2/mR及び150μJ/mm2であつた。
次にこのリン光体の応答時間を、実施例1に記載した
如く、アルゴンイオンレーザーからの短いレーザー光パ
ルスで、照射したスクリーンを誘発させて測定した。こ
のリン光体の発光に対して、1.7μsのt1/2が見出され
た。
実施例 27 1.477gの共沈殿させたSr0.998Eu0.002CO3、1.9818gの
無水SrCl2、0.3305gのSiO2(9.08%のH2O含有)、及び
1.9mlのエタノールを、15分間最大速度で遊星型ボール
ミル中のめのう粉砕ビーカー中でめのうボールと混合し
た。粉砕した形成されたペーストを約70℃の乾燥オーブ
ン中で約10分間乾燥してエタノールを蒸発させた。次に
混合物をアルミナ坩堝中に入れ、800℃で1時間窒素雰
囲気下に焼成した。混合物を600℃/hrで炉で加熱し、30
0℃/hrで炉で冷却して400℃にし、その後の炉の加熱を
切つた、そして混合物を炉中で自然に冷却させた。生成
物はSr5SiO4Cl6:Eu2+からなつていた、これはXRD分析で
確認した。
実施例1に記載した如く測定した即発発光スペクトル
を第11図に示す。これは約3nmの半値巾を有し、450nmで
発光ピークを特長として有する。
実施例1に記載した如くしてこのリン光体を用いてス
クリーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率
及び誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、
それぞれ19.6pJ/mm2/mR及び2250μJ/mm2であつた。緑色
He−Neレーザーを用いて測定した543nm誘発に対する誘
発エネルギーは僅かに54μJ/mm2にすぎないことが判つ
た。
実施例1に記載した如く測定した即発発光スペクトル
を第11図に示す。これは約43nmの半値幅を有し、450nm
での発光極大を特長として有している。
実施例1に記載した如くしてこのリン光体を用いてス
クリーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率
及び誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、
それぞれ19.6pJ/mm2/mR及び2250μJ/mm2であつた。緑色
He−Neレーザー光を用いて測定し、543nm誘発に対する
誘発エネルギーは僅かに54μJ/mm2にすぎないことが判
つた。
このリン光体の誘発スペクトルを実施例1に記載した
如く測定した、これを第12図に示す。
実施例 28 3.0475gの共沈殿Sr0.998Eu0.002CO3、1.6846gの無水S
rCl2、0.8259gのSiO2(9.08%のH2O含有)及び2.8mlの
エタノールを、15分間最大速度で遊星型ボールミル中の
めのう粉砕ビーカー中でめのうボールと混合した。一回
粉砕し形成されたペーストを、約70℃で乾燥オーブン中
で約10分間乾燥してアルコールを蒸発させた。次に混合
物をアルミナ坩堝中に入れ、1時間925℃で99.8%の窒
素及び0.2%の水素の雰囲気中で焼成した。混合物を600
℃/hrで炉で加熱し、300℃/hrで400℃に炉を冷却し、そ
の後炉の加熱を切つた、そして混合物を炉で自然に冷却
させた。生成物はSr5Si2O7Cl4:Eu2+からなつていた、こ
れはXRD分析で検出した。
実施例1に記載した如く測定した即発発光スペクトル
を第13図に示す。これはSr5SiO4Cl6:Eu2+に相当する約4
50nmでの不純物極大と共にSr5Si2O7Cl4:Eu2+に相当する
約79nmの半値幅と544nmで発光極大を特長として有して
いる。
実施例1に記載した如くこのリン光体を用いてスクリ
ーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び
誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定した、そ
れぞれ0.21pJ/mm2/mR及び270μJ/mm2であつた。
実施例 29 1.8470gの共沈殿Sr0.998Eu0.002CO3、3.3324gのSrCl2
・6H2O、1.2389gのSiO2(9.08%のH2O含有)及び3.2ml
のエタノールを、15分間最大速度で遊星型ボールミル中
のめのう粉砕ビーカー中でめのうボールと混合した。粉
砕し形成されたペーストを約10分間約70℃の乾燥オーブ
ン中で乾燥してエタノールを蒸発させた。次に混合物を
アルミナ坩堝中に入れ、850℃で2時間窒素雰囲気中で
焼成した。混合物を炉で600℃/hrで加熱し、300℃/hrで
400℃に冷却し、その温度で炉の加熱を切り、内容物を
炉で自然に冷却した。生成物はSr4Si3O8Cl4:Eu2+からな
つていた、これはXRD分析で確認した。
実施例1に記載した如く測定した即発発光スペクトル
を第14図に示す。これは約69nmでの半値幅を有し、491n
mで発光極大を特長として有する。
実施例1に記載した如くしてこのリン光体を用いてス
クリーンをキヤストした。633nm誘発に対する変換効率
及び誘発エネルギーを実施例1に記載した如く測定し、
それぞれ0.055pJ/mm2/mR及び88μJ/mm2であつた。
実施例 30 3.6942gの共沈殿Sr0.998Eu0.002CO3、0.9908gの無水S
rCl2、0.8344gのコロイドシリカ(9.08%のH2Oを含有)
及び2.8mlのエタノールを、15分間最大速度で遊星型ボ
ールミル中でめのう粉砕ビーカー中でめのうボールと混
合した。粉砕され形成されたペーストを約70℃で乾燥オ
ーブン中で約10分間乾燥してエタノールを蒸発させた。
混合物を次いでアルミナ坩堝中に入れ、99.8%窒素及び
0.2%の水素の雰囲気中で925℃で1時間焼成した。混合
物を600℃/hrで炉で加熱し、300℃/hrで冷却して400℃
にし、その温度で炉の加熱を切つた。そして内容物を自
然に炉で冷却させた。生成物は幾つかの相:Sr5SiO4Cl6:
Eu及び別の相からなり、これらの相は、XRDスペクトル
の分析によつて示された如く、3.006、2.830及び2.297
Å(オングストローム=0.1nm)でXRD分析において得ら
れた最強極大を有していた、これらの主極大とその相対
強度を下表4に示す、表中dはÅでの回析極大の位置を
表わし、Iは極大強度を表わす。
実施例1に記載した如く測定した即発発光スペクトル
を第15図に示す。これはSr5SiO4Cl6:Eu2+に相当する450
nmでの微小発光極大、及び他の相に相当する約83nmの半
値幅を有し、544nmで主発光極大を特長として有する。
実施例1に記載した如くこのリン光体でスクリーンを
キヤストした。633nm誘発に対する変換効率及び誘発エ
ネルギーを実施例1に記載した如く測定し、それぞれ1.
60pJ/mm2/mR及び150μJ/mm2であつた。823nmレーザーダ
イオード誘発に対しても変換効率及び誘発エネルギーを
測定し、それぞれ0.17pJ/mm2/mR及び315μJ/mm2である
ことが判つた。
このリン光体スクリーンの応答時間を、実施例1に記
載した方法と同様の方法で823nmで短いダイオードレー
ザー光を用い照射したスクリーンを誘発して測定した。
発光した光の最高エネルギーの半分に対する時間である
応答時間でt1/2と表示される値は0.75μsであつた。
最後にこのリン光体の誘発スペクトルを450nm及び544
nm発光の両方に対して測定した、これを第16図及び第17
図に示す。
544nm発光を有する相は実験式:Sr3Si2O7−x/2Clx
有すると考えられる。
実施例 31 4.3433gのBa0.995Eu0.005CO3及び0.7209gのSiO2を15
分間遊星型ボールミル中で8mlのエタノールと混合し
た。乾燥後9.8192gの無水BaBr2を加え、15分間遊星型ボ
ールミル中で乾式混合した。
混合物を5容量%のH2及び95容量%のN2の雰囲気中で
775℃で合計3時間酸化アルミニウム坩堝中で焼成してB
a5SiO4Br6:Eu2+を生成した、これはXRD分析で確認し
た。
He−Neレーザー(633nm)での誘発に対する変換効率
及び誘発エネルギーを測定し、それぞれ6.94pJ/mm2/mR
及び167μJ/mm2であつた。
即発発光は、約29.5nmの半値幅と444nmでの単一発光
極大を特長として有している。
比較例 1 1.8470gの共沈殿させたSr0.998Eu0.002CO3、2.5762g
の無水SrCl2、0.4297gのSiO2(水9.08%含有)及び2.4m
lのエタノールを15分間最大速度で遊星型ボールミル中
のめのう粉砕ビーカー中でめのうボールと混合した。粉
砕し、形成されたペーストを約70℃で乾燥オーブン中で
約10分間乾燥し、エタノールを蒸発させた。混合物を次
いでアルミナ坩堝中に入れ、800℃で1時間窒素雰囲気
中でで焼成した。混合物を600℃/hrで炉で加熱し、炉で
300℃/hrで400℃に冷却し、その後は炉の加熱を切り、
混合物を自然に冷却させた。この生成物は、XRDスペク
トルで今まで知られていなかつたストロンチウムクロロ
シリケートからなり、それらの相対強度とその主極大を
下表5に示す。表中dはÅでの回折極大の位置を表わ
し、Iは極大強度を表わす。
Ba5SiO6Cl6の既知のXRDスペクトルから類推し、成分
比を考慮に入れて、この今までの知られていなかつたス
トロンチウムクロロシリケートはSr5Si2O6Cl6として同
定された。成分比を越えてSrCl2における不足は、実施
例1に記載した如く測定した即発発光スペクトルにおけ
るSrCl2:Eu2+の特性発光(約407nmでの最大発光)によ
つて示される如くリン光体中のSrCl2の量の少ないこと
で説明される。即発発光を第18図に示す。発光スペクト
ルはスペクトルフルオロメーターの最高感度設定で行つ
たけれども、Sr5Si2O6Cl6:Eu2+相からの即発発光は見ら
れない。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図、第5図及び第7図〜第11図、第13図〜
第15図及び第18図は関連実施例に記載したリン光体の即
発発光スペクトルを表わし、第2図、第4図、第6図、
第12図、第16図及び第17図は関連実施例に記載したリン
光体の誘発スペクトルを表わす。
フロントページの続き (72)発明者 アンドリエ・メイエリンク オランダ国3962 エツチテイー、ウイ ク、ビユ、ドルステド、ゾンネウエイ ズ、 22 (72)発明者 ダヴイツド・リチヤード・テレル ベルギー国ベ 2548 ラン、デイエパン デル 4 (72)発明者 リユク・アンドレ・ストリユイエ ベルギー国ベ 2510 モートゼール、テ ル、ヴアラントストラート 133 (56)参考文献 特開 昭61−120884(JP,A) 特開 昭60−22900(JP,A) 特開 昭55−21485(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 11/00 - 11/89 G03B 42/02 G21K 4/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)バインダー層中の光誘発性リン光体
    に像に従って又はパターンに従って変調されたX線を吸
    収せしめ、 (2)可視光及び赤外線から選択した誘発電磁放射線で
    前記リン光体を光誘発して、リン光体から光誘発に使用
    した放射線とは波長特性において異なる電磁放射線を、
    吸収されたX線に従って放出させ、 (3)光誘発によって発光した前記光を検出する 工程からなるX線像を記録及び再現する方法において、 前記リン光体が、下記実験式又はその多重式 MxM′zSiyOx+2yX2z:aA′,bA″ (式中M及びM′は同じか又は異なり、Ca,Sr,Ba,Mg,C
    d,Zn及びPbからなる群から選択し、XはCl,Br及びIか
    らなる群から選択した1員であるか又は前記元素の少な
    くとも二つの混合物であり、A′はEu2+及びCe3+からな
    る群から選択した1員であり、或いはそれらの混合物を
    表わし、A″はLa,Y,Sc及びランタニド元素からなる群
    から選択した少なくとも1員を表わし、或いはナトリウ
    ム及びカリウムの少なくとも一つを表わし、xは3.5>
    x>0.5の範囲であり、yは3.5>y>0.5の範囲であ
    り、zは4.5>z>0.1の範囲であり、aは次の関係:10
    -4<a/(x+z+a+b)<10-1を満足し、bは次の関
    係:0≦b/(x+z+a+b)<5×10-2を満足する)の
    範囲内にあることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】A′及びA″が異なる元素であり、及び/
    又は異なる化学原子価状態を有する請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】リン光体が下記実験式 (Sr,Ba)5SiO4Cl6:aA′,bA″; (Sr,Ba)5Si2O6Cl6:aA′,bA″; (Sr,Ba)5SiO4Br6:aA′,bA″; (Sr,Ba)5Si2O7Cl4:aA′,bA″; (Sr,Ba)4Si3O8Cl4:aA′,bA″及び (Sr,Ba)3Si2O7−x/2Clx:aA′,bA″ (式中A′はEu2+及びCe3+からなる群から選択した1員
    又はその混合物を表わし、A″はLa,Y,Sc及びランタニ
    ド元素からなる群から選択した少なくとも1員を表わ
    し、aはA′の原子フラクションであり、10-4〜10-1
    範囲であり、bはA″の原子フラクションであり、0〜
    5×10-2の範囲である)の一つに相当する請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】リン光体が、M及びM′がSr及び/又はBa
    に相当し、x=2、y=1及びz=3であるハローオル
    トシリケートである請求項1記載の方法。
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