JP2778517B2 - 石鹸組成物 - Google Patents
石鹸組成物Info
- Publication number
- JP2778517B2 JP2778517B2 JP7100487A JP10048795A JP2778517B2 JP 2778517 B2 JP2778517 B2 JP 2778517B2 JP 7100487 A JP7100487 A JP 7100487A JP 10048795 A JP10048795 A JP 10048795A JP 2778517 B2 JP2778517 B2 JP 2778517B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fatty acid
- soap
- weight
- palm
- composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Detergent Compositions (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、使用時のふやけや溶け
崩れの程度が小さく、泡立ちが良く、しかも低コストの
材料からなる石鹸組成物に関する。
崩れの程度が小さく、泡立ちが良く、しかも低コストの
材料からなる石鹸組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、石鹸は、牛脂、ヤシ脂、パー
ム油等の油脂を加水分解して得られる脂肪酸を水酸化ナ
トリウム水溶液で中和するか、あるいは加水分解する前
の油脂を直接けん化することにより石鹸素地を調製し、
その素地に香料や顔料などを配合することにより製造さ
れている。
ム油等の油脂を加水分解して得られる脂肪酸を水酸化ナ
トリウム水溶液で中和するか、あるいは加水分解する前
の油脂を直接けん化することにより石鹸素地を調製し、
その素地に香料や顔料などを配合することにより製造さ
れている。
【０００３】一般に、石鹸の原料となる油脂の組成は、
通常、牛脂６０〜８０重量％とヤシ油２０〜４０重量％
とから構成されているが、この原料油脂組成の割合は、
石鹸の性能、使用感、コストに大きく影響する。例え
ば、浴室使用時に溶け崩れの少ない石鹸を製造しようと
する場合には、炭素鎖長の長い脂肪酸を比較的多量に含
有する牛脂の比率を高くすることが望まれるが、炭素鎖
長の長い脂肪酸塩を多く含有する牛脂の比率を高める
と、石鹸の水に対する溶解性が低下し、その起泡性や泡
量も低下する。これを改善するため、短鎖脂肪酸を比較
的多量に含有するヤシ油の比率を高めると、石鹸の水に
対する溶解性が向上するとともに泡立ちも向上するが、
溶け崩れも激しくなり、また、牛脂にくらべ原料価格が
高いために石鹸の製造コストも上昇する。
通常、牛脂６０〜８０重量％とヤシ油２０〜４０重量％
とから構成されているが、この原料油脂組成の割合は、
石鹸の性能、使用感、コストに大きく影響する。例え
ば、浴室使用時に溶け崩れの少ない石鹸を製造しようと
する場合には、炭素鎖長の長い脂肪酸を比較的多量に含
有する牛脂の比率を高くすることが望まれるが、炭素鎖
長の長い脂肪酸塩を多く含有する牛脂の比率を高める
と、石鹸の水に対する溶解性が低下し、その起泡性や泡
量も低下する。これを改善するため、短鎖脂肪酸を比較
的多量に含有するヤシ油の比率を高めると、石鹸の水に
対する溶解性が向上するとともに泡立ちも向上するが、
溶け崩れも激しくなり、また、牛脂にくらべ原料価格が
高いために石鹸の製造コストも上昇する。
【０００４】このため、石鹸の溶け崩れを抑制するため
にヤシ油の比率を過度に高めることなく石鹸の泡立ちを
低コストで向上させる方法として、脂肪酸を中和する際
に、水酸化ナトリウムの当量以上に脂肪酸を使用し、そ
れにより石鹸中に遊離脂肪酸を存在させる方法がある。
しかし、必要以上の遊離脂肪酸を石鹸に配合すると、石
鹸表面の疎水性が高まり、そのため、約１０℃以下の比
較的低温の水に対する石鹸の溶解性が特に低下し、低温
での泡立ちも大きく低下する。従って、石鹸の泡立ちを
向上させるために添加する遊離脂肪酸の量には限界があ
る。
にヤシ油の比率を過度に高めることなく石鹸の泡立ちを
低コストで向上させる方法として、脂肪酸を中和する際
に、水酸化ナトリウムの当量以上に脂肪酸を使用し、そ
れにより石鹸中に遊離脂肪酸を存在させる方法がある。
しかし、必要以上の遊離脂肪酸を石鹸に配合すると、石
鹸表面の疎水性が高まり、そのため、約１０℃以下の比
較的低温の水に対する石鹸の溶解性が特に低下し、低温
での泡立ちも大きく低下する。従って、石鹸の泡立ちを
向上させるために添加する遊離脂肪酸の量には限界があ
る。
【０００５】このように、原料油脂として牛脂とヤシ油
との混合物から調製される石鹸に対し、泡立ち性向上の
ために遊離脂肪酸を含有させたとしても、良好な泡立ち
性と耐溶け崩れ性とを同時に且つ低コストで実現するこ
とは非常に困難であるという問題があった。
との混合物から調製される石鹸に対し、泡立ち性向上の
ために遊離脂肪酸を含有させたとしても、良好な泡立ち
性と耐溶け崩れ性とを同時に且つ低コストで実現するこ
とは非常に困難であるという問題があった。
【０００６】この問題を解決するために、パーム油脂肪
酸塩とヤシ油脂肪酸塩とからなる天然脂肪酸石鹸に、高
級脂肪酸と水とを配合した固形石鹸組成物が提案されて
いる（特開平６−５７２９８号公報）。この固形石鹸組
成物においては、原料油脂としてパーム油とヤシ油とを
使用しており、従来の原料油脂の牛脂の部分をパーム油
に置き換えたものとなっている。
酸塩とヤシ油脂肪酸塩とからなる天然脂肪酸石鹸に、高
級脂肪酸と水とを配合した固形石鹸組成物が提案されて
いる（特開平６−５７２９８号公報）。この固形石鹸組
成物においては、原料油脂としてパーム油とヤシ油とを
使用しており、従来の原料油脂の牛脂の部分をパーム油
に置き換えたものとなっている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
６−５７２９８号公報に記載された固形石鹸組成物の場
合、原料のパーム油のコストが高いため製造コストが高
くなるという問題があった。また、原料のパーム油にオ
レイン酸が多く含まれているので、固形石鹸組成物のふ
やけや溶け崩れを十分に抑制することができないという
問題もあった。本発明は、以上の従来技術の課題を解決
しようとするものであり、泡立ちが良好で、且つ溶け崩
れにくく、しかも安価に製造できる石鹸を提供すること
を目的とする。
６−５７２９８号公報に記載された固形石鹸組成物の場
合、原料のパーム油のコストが高いため製造コストが高
くなるという問題があった。また、原料のパーム油にオ
レイン酸が多く含まれているので、固形石鹸組成物のふ
やけや溶け崩れを十分に抑制することができないという
問題もあった。本発明は、以上の従来技術の課題を解決
しようとするものであり、泡立ちが良好で、且つ溶け崩
れにくく、しかも安価に製造できる石鹸を提供すること
を目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明者は、石鹸原料油
脂としてパーム核油とパームステアリン油とを特定の割
合で使用し、それから調製される脂肪酸石鹸を用いるこ
とにより上述の目的を達成できることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
脂としてパーム核油とパームステアリン油とを特定の割
合で使用し、それから調製される脂肪酸石鹸を用いるこ
とにより上述の目的を達成できることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
【０００９】即ち、本発明は、パーム核脂肪酸塩とパー
ムステアリン脂肪酸塩とを重量比で７：３〜３：７の割
合で含有する脂肪酸石鹸６０〜９２重量％、炭素数８〜
２２の高級脂肪酸３〜２０重量％、及び水５〜２０重量
％を含有することを特徴とする石鹸組成物を提供する。
ムステアリン脂肪酸塩とを重量比で７：３〜３：７の割
合で含有する脂肪酸石鹸６０〜９２重量％、炭素数８〜
２２の高級脂肪酸３〜２０重量％、及び水５〜２０重量
％を含有することを特徴とする石鹸組成物を提供する。
【００１０】以下、本発明を詳細に説明する。
【００１１】本発明の石鹸組成物において使用する脂肪
酸石鹸は、主としてパーム核脂肪酸塩とパームステアリ
ン脂肪酸塩との混合物からなる。
酸石鹸は、主としてパーム核脂肪酸塩とパームステアリ
ン脂肪酸塩との混合物からなる。
【００１２】脂肪酸石鹸を構成する一方の成分であるパ
ーム核脂肪酸塩は、パームやしの種子から圧搾法あるい
は溶剤抽出法により得られるパーム核油をアルカリ金属
水酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物でケン化す
ることにより、あるいはパーム核油から得られるパーム
核脂肪酸をアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類
金属水酸化物で中和することにより得ることができる。
ここで、パーム核油は、石鹸に良好な起泡性を付与する
ラウリン酸を多く含有する。従って、石鹸の原料油脂と
してパ−ム核油を使用することにより、起泡性の良好な
石鹸を低コストで製造することができる。
ーム核脂肪酸塩は、パームやしの種子から圧搾法あるい
は溶剤抽出法により得られるパーム核油をアルカリ金属
水酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物でケン化す
ることにより、あるいはパーム核油から得られるパーム
核脂肪酸をアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類
金属水酸化物で中和することにより得ることができる。
ここで、パーム核油は、石鹸に良好な起泡性を付与する
ラウリン酸を多く含有する。従って、石鹸の原料油脂と
してパ−ム核油を使用することにより、起泡性の良好な
石鹸を低コストで製造することができる。
【００１３】なお、パーム核脂肪酸の好ましい脂肪酸組
成としては、起泡性の点から、ラウリン酸５０〜６０
％、ミリスチン酸１０〜２０重量％及びオレイン酸８〜
１５重量％を含有するものを挙げることができる。
成としては、起泡性の点から、ラウリン酸５０〜６０
％、ミリスチン酸１０〜２０重量％及びオレイン酸８〜
１５重量％を含有するものを挙げることができる。
【００１４】また、脂肪酸石鹸を構成する他方の成分で
あるパームステアリン脂肪酸塩は、パームやしの果肉を
圧搾することにより得られるパーム油を２０℃〜２５℃
で固体脂のパームステアリン油と液体脂のパームオレイ
ン油とに分別し、このパームステアリン油をアルカリ金
属水酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物でケン化
することにより、あるいはパームステアリン油から得ら
れるパームステアリン核脂肪酸をアルカリ金属水酸化物
もしくはアルカリ土類金属水酸化物で中和することによ
り得ることができる。ここで、パームステアリン油は、
食品産業で多く消費されるために価格の高いオレイン酸
を多量に含有するパームオレイン油を、パーム油から分
別した残りであるので、パーム油に比べ入手コストが低
く、また、オレイン酸の含量がパーム油より減少したも
のとなっている。従って、石鹸組成物の原料油脂として
パームステアリン油を使用することにより、ふやけや溶
け崩れが抑制された石鹸を低コストで製造することがで
きる。
あるパームステアリン脂肪酸塩は、パームやしの果肉を
圧搾することにより得られるパーム油を２０℃〜２５℃
で固体脂のパームステアリン油と液体脂のパームオレイ
ン油とに分別し、このパームステアリン油をアルカリ金
属水酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物でケン化
することにより、あるいはパームステアリン油から得ら
れるパームステアリン核脂肪酸をアルカリ金属水酸化物
もしくはアルカリ土類金属水酸化物で中和することによ
り得ることができる。ここで、パームステアリン油は、
食品産業で多く消費されるために価格の高いオレイン酸
を多量に含有するパームオレイン油を、パーム油から分
別した残りであるので、パーム油に比べ入手コストが低
く、また、オレイン酸の含量がパーム油より減少したも
のとなっている。従って、石鹸組成物の原料油脂として
パームステアリン油を使用することにより、ふやけや溶
け崩れが抑制された石鹸を低コストで製造することがで
きる。
【００１５】なお、パームステアリン脂肪酸塩の好まし
い脂肪酸組成としては、溶け崩れの抑制の点から、パル
ミチン酸５０〜７０重量％、ステアリン酸３〜８重量％
及びオレイン酸２５〜３５重量％を含有するものを挙げ
ることができる。
い脂肪酸組成としては、溶け崩れの抑制の点から、パル
ミチン酸５０〜７０重量％、ステアリン酸３〜８重量％
及びオレイン酸２５〜３５重量％を含有するものを挙げ
ることができる。
【００１６】本発明において、パーム核脂肪酸塩とパー
ムステアリン脂肪酸塩との重量比は７：３〜３：７、好
ましくは６：４〜４：６とする。パーム核脂肪酸塩の割
合が増えるほど泡立ちは向上するが、７：３よりパーム
核脂肪酸塩の割合を増やすと石鹸組成物の無視できない
溶け崩れやふやけが生じる。また、３：７よりパームス
テアリン脂肪酸塩の割合を増やすと石鹸組成物の水に対
する溶解性が無視できないほど低下し、泡立ちが低下す
る。
ムステアリン脂肪酸塩との重量比は７：３〜３：７、好
ましくは６：４〜４：６とする。パーム核脂肪酸塩の割
合が増えるほど泡立ちは向上するが、７：３よりパーム
核脂肪酸塩の割合を増やすと石鹸組成物の無視できない
溶け崩れやふやけが生じる。また、３：７よりパームス
テアリン脂肪酸塩の割合を増やすと石鹸組成物の水に対
する溶解性が無視できないほど低下し、泡立ちが低下す
る。
【００１７】また、本発明の石鹸組成物においては、よ
りクリーミーな泡立ちを実現するために炭素数８〜２２
の高級脂肪酸を配合する。その炭素数を８〜２２とした
理由は、８未満であると皮膚に対する刺激性が高く、ま
た臭気が好ましくないものとなり、一方、炭素数が２２
を超えると融点が高くなりすぎ、石鹸の水や温水に対す
る溶解性を低下させるためである。
りクリーミーな泡立ちを実現するために炭素数８〜２２
の高級脂肪酸を配合する。その炭素数を８〜２２とした
理由は、８未満であると皮膚に対する刺激性が高く、ま
た臭気が好ましくないものとなり、一方、炭素数が２２
を超えると融点が高くなりすぎ、石鹸の水や温水に対す
る溶解性を低下させるためである。
【００１８】このような高級脂肪酸としては、直鎖もし
くは分岐の飽和又は不飽和脂肪酸を使用することがで
き、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸等の単一脂肪酸のほか、パーム核脂肪
酸、パームステアリン脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪
酸等の天然脂肪酸を使用することができる。これらは１
種類もしくは２種類以上を組み合わせて用いることがで
きる。中でも、起泡性の点からパーム核脂肪酸を好まし
く使用することができる。
くは分岐の飽和又は不飽和脂肪酸を使用することがで
き、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸等の単一脂肪酸のほか、パーム核脂肪
酸、パームステアリン脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪
酸等の天然脂肪酸を使用することができる。これらは１
種類もしくは２種類以上を組み合わせて用いることがで
きる。中でも、起泡性の点からパーム核脂肪酸を好まし
く使用することができる。
【００１９】本発明の石鹸組成物における高級脂肪酸の
配合量は３〜２０重量％であり、好ましくは５〜１５重
量％である。３重量％未満の配合量では石鹸組成物が十
分な泡立ちの向上を示さず、２０重量％を超えて配合す
ると石鹸組成物の硬度が低下し、型打ち性が低下する。
配合量は３〜２０重量％であり、好ましくは５〜１５重
量％である。３重量％未満の配合量では石鹸組成物が十
分な泡立ちの向上を示さず、２０重量％を超えて配合す
ると石鹸組成物の硬度が低下し、型打ち性が低下する。
【００２０】また、本発明の石鹸組成物には水を配合す
る。水の配合量は、５〜２０重量％、好ましくは８〜１
５重量％である。５重量％未満の配合量では、石鹸組成
物を冷水で使用した際にザラザラとした好ましくない肌
触りが生じ、また、溶解性が低下して泡立ちも低下す
る。２０重量％を超えて配合すると石鹸組成物の硬度が
低下し、型打ち性が低下する。
る。水の配合量は、５〜２０重量％、好ましくは８〜１
５重量％である。５重量％未満の配合量では、石鹸組成
物を冷水で使用した際にザラザラとした好ましくない肌
触りが生じ、また、溶解性が低下して泡立ちも低下す
る。２０重量％を超えて配合すると石鹸組成物の硬度が
低下し、型打ち性が低下する。
【００２１】本発明の石鹸組成物においては、上記成分
に加えて、必要に応じて、通常の皮膚洗浄剤の添加成分
であるプロピレングリコール、グレセリン等の保湿剤、
高級アルコール、脂肪酸エステル、シリコン等の油剤、
香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機酸等のキ
レート剤、殺菌剤、防腐剤などを配合することができ
る。
に加えて、必要に応じて、通常の皮膚洗浄剤の添加成分
であるプロピレングリコール、グレセリン等の保湿剤、
高級アルコール、脂肪酸エステル、シリコン等の油剤、
香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機酸等のキ
レート剤、殺菌剤、防腐剤などを配合することができ
る。
【００２２】本発明の石鹸組成物は、常法により製造す
ることができる。例えば、脂肪酸石鹸と高級脂肪酸と水
と、必要に応じて他の添加成分とを混練することにより
製造することができる。通常は、この混練物（ニートソ
ープ）を型打ちすることによりいわゆる固形石鹸の形状
に加工し、使用に供することができる。
ることができる。例えば、脂肪酸石鹸と高級脂肪酸と水
と、必要に応じて他の添加成分とを混練することにより
製造することができる。通常は、この混練物（ニートソ
ープ）を型打ちすることによりいわゆる固形石鹸の形状
に加工し、使用に供することができる。
【００２３】
【作用】本発明の石鹸組成物においては、原料油脂とし
てパーム核油とパームステアリン油とを特定の割合で使
用し、更に高級脂肪酸を特定の割合で配合する。このた
め、本発明の石鹸組成物は、泡立ちが良好で、且つ溶け
崩れにくく、しかも安価に製造することができる。
てパーム核油とパームステアリン油とを特定の割合で使
用し、更に高級脂肪酸を特定の割合で配合する。このた
め、本発明の石鹸組成物は、泡立ちが良好で、且つ溶け
崩れにくく、しかも安価に製造することができる。
【００２４】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【００２５】実施例１〜６及び比較例１〜６ 表２及び表３に示す配合の各成分を常法により混練し、
型打ちするすることにより固形の石鹸を製造した。な
お、実施例及び比較例において使用したパーム核脂肪酸
ナトリウム塩及びパームステアリン脂肪酸ナトリウム塩
の脂肪酸組成を表１に示す。
型打ちするすることにより固形の石鹸を製造した。な
お、実施例及び比較例において使用したパーム核脂肪酸
ナトリウム塩及びパームステアリン脂肪酸ナトリウム塩
の脂肪酸組成を表１に示す。
【００２６】得られた各石鹸について、以下に説明する
ように「泡立ち」試験と「溶け崩れ」試験とを行い、評
価した。その結果を表２に示す。
ように「泡立ち」試験と「溶け崩れ」試験とを行い、評
価した。その結果を表２に示す。
【００２７】「泡立ち」試験 男女各５名、計１０名のパネラーに、一週間に亘り１日
１回の入浴時に各石鹸を使用して身体を洗浄してもら
い、その時の石鹸の泡立ちの状態を評価基準に従って評
価した。
１回の入浴時に各石鹸を使用して身体を洗浄してもら
い、その時の石鹸の泡立ちの状態を評価基準に従って評
価した。
【００２８】「泡立ち」評価基準 ランク 状態 ◎： 非常に泡立つ場合 ○： 泡立つ場合 △： やや泡立たない場合 ×： 非常に泡立たない場合「溶け崩れ」試験 男女各５名、計１０名のパネラーに、一週間に亘り１日
１回の入浴時に各石鹸を使用して身体を洗浄してもら
い、その時の石鹸の溶け崩れの状態を評価基準に従って
評価した。
１回の入浴時に各石鹸を使用して身体を洗浄してもら
い、その時の石鹸の溶け崩れの状態を評価基準に従って
評価した。
【００２９】「溶け崩れ」評価基準 ランク 状態 ◎： 全く溶け崩れない場合 ○： 溶け崩れない場合 △： やや溶け崩れる場合 ×： 非常に溶け崩れる場合
【００３０】
【表１】
【００３１】
【表２】 （重量％） 実施例 １ ２ ３ ４ ５ ６ （配合） Ａ：ハ゜ーム核脂肪酸Na塩 31.8 39.7 47.6 40.95 37.7 36.2 Ｂ：ハ゜ームステアリン脂肪酸Na塩 47.6 39.7 31.8 40.95 37.7 36.2 （重量比（Ａ：Ｂ） 4:6 5:5 6:4 5:5 5:5 5:5) 水 11 ← ← ← 15 7.5 パーム核脂肪酸 7.5 ← ← − 7.5 18 ラウリン酸 − − − 5 − − 香料 1.2 ← ← ← ← ← 酸化チタン 0.3 ← ← ← ← ←シ゛エチレントリアミン 5酢酸5Na 0.1 ← ← ← ← ←ヒト゛ロキシエタンシ゛ホスホン酸 0.5 ← ← ← ← ← （評価） 「泡立ち」 ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎「溶け崩れ」 ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○
【００３２】
【表３】 （重量％） 比較例 １ ２ ３ ４ ５ ６ （配合） Ａ ハ゜ーム核脂肪酸Na塩 15.9 30.95 30.2 60 41.25 − Ｂ ハ゜ームステアリン脂肪酸Na塩 63.5 30.95 30.2 15 41.25 − （重量比（Ａ：Ｂ） 2:8 5:5 5:5 8:2 5:5) − ヤシ油脂肪酸Na塩 − − − − − 37.5 パーム油脂肪酸Na塩分 − − − − − 37.5 水 11 ← 30 15 ← ← パーム核脂肪酸 7.5 25 7.5 ← − 7.5 ラウリン酸 − − − − − − 香料 1.2 ← ← ← ← ← 酸化チタン 0.3 ← ← ← ← ←シ゛エチレントリアミン 5酢酸5Na 0.1 ← ← ← ← ←ヒト゛ロキシエタンシ゛ホスホン酸 0.5 ← ← ← ← ← （評価） 「泡立ち」 △ ◎ ◎ ◎ △ ◎「溶け崩れ」 ◎ △ △ △ ○ △ 表２に示されているように、実施例１〜６の石鹸は、優
れた泡立ちと溶け崩れ難いという性質を有していた。
れた泡立ちと溶け崩れ難いという性質を有していた。
【００３３】一方、表３に示されているように、パーム
核脂肪酸ナトリウム塩とパームステアリン脂肪酸ナトリ
ウム塩との比が３：７よりもパームステアリン脂肪酸ナ
トリウム塩が多く配合されている比較例１の石鹸は、泡
立ちに問題があった。逆に、７：３よりもパームステア
リン脂肪酸ナトリウム塩が少なく配合されている比較例
４の石鹸は、溶け崩れ易いものであった。また、パーム
核脂肪酸が２０重量％を超えて配合されている比較例２
の石鹸は、溶け崩れ易いものであった。水が２０重量％
を超えて配合されている比較例３の石鹸の場合も、溶け
崩れ易いものであった。また、高級脂肪酸を含有してい
ない比較例５の石鹸は泡立ちに問題があった。 なお、
パーム核脂肪酸塩とパームステアリン脂肪酸塩に代え
て、従来のヤシ油脂肪酸塩とパーム油脂肪酸塩とを使用
する比較例６の石鹸は、溶け崩れ易いものであった。
核脂肪酸ナトリウム塩とパームステアリン脂肪酸ナトリ
ウム塩との比が３：７よりもパームステアリン脂肪酸ナ
トリウム塩が多く配合されている比較例１の石鹸は、泡
立ちに問題があった。逆に、７：３よりもパームステア
リン脂肪酸ナトリウム塩が少なく配合されている比較例
４の石鹸は、溶け崩れ易いものであった。また、パーム
核脂肪酸が２０重量％を超えて配合されている比較例２
の石鹸は、溶け崩れ易いものであった。水が２０重量％
を超えて配合されている比較例３の石鹸の場合も、溶け
崩れ易いものであった。また、高級脂肪酸を含有してい
ない比較例５の石鹸は泡立ちに問題があった。 なお、
パーム核脂肪酸塩とパームステアリン脂肪酸塩に代え
て、従来のヤシ油脂肪酸塩とパーム油脂肪酸塩とを使用
する比較例６の石鹸は、溶け崩れ易いものであった。
【００３４】
【発明の効果】本発明の石鹸組成物は、使用時のふやけ
や溶け崩れの程度が小さく、しかも良好な泡立ちを示
す。また、本発明の石鹸組成物は、低コストの材料から
製造することができる。
や溶け崩れの程度が小さく、しかも良好な泡立ちを示
す。また、本発明の石鹸組成物は、低コストの材料から
製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−116595（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−57298（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−41578（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C11D 9/00 - 9/60
Claims (4)
- 【請求項１】 パーム核脂肪酸塩とパームステアリン脂
肪酸塩とを重量比で７：３〜３：７の割合で含有する脂
肪酸石鹸６０〜９２重量％、炭素数８〜２２の高級脂肪
酸３〜２０重量％、及び水５〜２０重量％を含有するこ
とを特徴とする石鹸組成物。 - 【請求項２】 高級脂肪酸がパーム核脂肪酸である請求
項１記載の石鹸組成物。 - 【請求項３】 パーム核脂肪酸塩の脂肪酸組成は、５０
〜６０重量％のラウリン酸と１０〜２０重量％のミリス
チン酸と８〜１５重量％のオレイン酸とを含む請求項１
又は２記載の石鹸組成物。 - 【請求項４】 パームステアリン脂肪酸塩の脂肪酸組成
は、５０〜７０重量％のパルミチン酸と３〜８重量％の
ステアリン酸と２５〜３５重量％のオレイン酸とを含む
請求項１〜３のいずれかに記載の石鹸組成物。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7100487A JP2778517B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 石鹸組成物 |
| TW84106970A TW295601B (ja) | 1995-03-31 | 1995-07-06 | |
| MYPI9501903 MY119706A (en) | 1995-03-31 | 1995-07-07 | Soap composition |
| CN95115047A CN1083008C (zh) | 1995-03-31 | 1995-07-15 | 肥皂组合物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7100487A JP2778517B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 石鹸組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08269497A JPH08269497A (ja) | 1996-10-15 |
| JP2778517B2 true JP2778517B2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=14275295
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7100487A Expired - Lifetime JP2778517B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 石鹸組成物 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2778517B2 (ja) |
| CN (1) | CN1083008C (ja) |
| MY (1) | MY119706A (ja) |
| TW (1) | TW295601B (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030078377A (ko) * | 2002-03-29 | 2003-10-08 | 주식회사 엘지생활건강 | 기포도와 보습력이 우수한 화장비누 조성물 |
| JP5425412B2 (ja) * | 2008-05-19 | 2014-02-26 | 有限会社Ｂ．ｂｅｅ | 蜂蜜石鹸の製造方法 |
| JP5891073B2 (ja) * | 2012-03-07 | 2016-03-22 | 花王株式会社 | 固形洗浄剤組成物の製造方法 |
| CN108884423B (zh) * | 2016-01-26 | 2021-04-13 | 荷兰联合利华有限公司 | 包含钾皂的由低iv的油料制备的脂肪酸皂条 |
| CN109112020B (zh) * | 2018-10-17 | 2020-12-22 | 广州立白企业集团有限公司 | 一种速溶皂片及其制备方法 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6041598A (ja) * | 1983-08-17 | 1985-03-05 | Hitachi Kiden Kogyo Ltd | コンポスト化プロセスにおける通気量の制御方法 |
| US4767560A (en) * | 1986-10-02 | 1988-08-30 | Colgate-Palmolive Company | Toilet soap bars made from topped, distilled coco fatty acid and processes for manufacture thereof |
| US4861507A (en) * | 1986-10-02 | 1989-08-29 | Colgate-Palmolive Company | Toilet soap bars made from topped, distilled coco fatty acid |
| JPH0657298A (ja) * | 1991-11-15 | 1994-03-01 | Shiseido Co Ltd | 石鹸組成物 |
| JPH0641578A (ja) * | 1992-07-22 | 1994-02-15 | Kao Corp | 脂肪酸エステルの製造方法、並びに該脂肪酸エステルを使用した石鹸の製造方法 |
| JPH06116595A (ja) * | 1992-10-05 | 1994-04-26 | Tamanohada Setsuken Kk | 化粧石鹸 |
| JPH0770598A (ja) * | 1993-09-06 | 1995-03-14 | Kao Corp | 石鹸の製造方法 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP7100487A patent/JP2778517B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1995-07-06 TW TW84106970A patent/TW295601B/zh not_active IP Right Cessation
- 1995-07-07 MY MYPI9501903 patent/MY119706A/en unknown
- 1995-07-15 CN CN95115047A patent/CN1083008C/zh not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN1132240A (zh) | 1996-10-02 |
| MY119706A (en) | 2005-07-29 |
| CN1083008C (zh) | 2002-04-17 |
| JPH08269497A (ja) | 1996-10-15 |
| TW295601B (ja) | 1997-01-11 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CA1067786A (en) | Toilet bars | |
| EP1219701B1 (en) | Transparent bar soap composition | |
| US4198311A (en) | Skin conditioning toilet bar | |
| JPH0623086B2 (ja) | 洗浄剤組成物 | |
| JP4394830B2 (ja) | 棒石鹸 | |
| JP2703826B2 (ja) | 棒状石けんに関する改善 | |
| JP2778517B2 (ja) | 石鹸組成物 | |
| JPH0565499A (ja) | 固形洗浄剤 | |
| JP2000160196A (ja) | 固形せっけん | |
| JPWO2020153216A1 (ja) | 固形石けん | |
| JPH0657298A (ja) | 石鹸組成物 | |
| JPH10183171A (ja) | 固形洗浄剤組成物 | |
| JP2002226359A (ja) | 脂肪酸石鹸系洗顔クリーム | |
| JP2839897B2 (ja) | 皮膚洗浄剤組成物 | |
| JP2005082685A (ja) | 固形石鹸 | |
| US5972858A (en) | Grease cutting composition | |
| JP2005171219A (ja) | 米糠油由来化粧品原料組成物 | |
| JPH0734100A (ja) | 固形洗浄剤組成物 | |
| JPH05156298A (ja) | 固形洗浄剤組成物 | |
| JPH08183730A (ja) | 固形洗浄剤組成物及びその製造方法 | |
| JP7468206B2 (ja) | 枠練り固形石けん | |
| JP2020169129A (ja) | クリーム状洗浄料 | |
| JPH09111297A (ja) | 透明固形洗浄剤組成物 | |
| JP7188320B2 (ja) | 液状洗浄料 | |
| JP2000309800A (ja) | 石 鹸 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100508 Year of fee payment: 12 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110508 Year of fee payment: 13 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110508 Year of fee payment: 13 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120508 Year of fee payment: 14 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130508 Year of fee payment: 15 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140508 Year of fee payment: 16 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |