JPH0770598A - 石鹸の製造方法 - Google Patents

石鹸の製造方法

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JPH0770598A
JPH0770598A JP22136193A JP22136193A JPH0770598A JP H0770598 A JPH0770598 A JP H0770598A JP 22136193 A JP22136193 A JP 22136193A JP 22136193 A JP22136193 A JP 22136193A JP H0770598 A JPH0770598 A JP H0770598A
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JP
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soap
weight
spray
neat
particles
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JP22136193A
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English (en)
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Hironori Otani
博宣 大谷
Shinichi Watabe
伸一 渡部
Nozomi Nakanishi
望 中西
Takeshi Hasegawa
武 長谷川
Toru Tanaka
徹 田中
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ざらつきのない石鹸を効率的に製造すること
ができる石鹸の製造方法を提供すること。 【構成】 脂肪酸とアルカリ剤水溶液とを中和反応させ
て、水分17〜40重量%の石鹸ニートを生成させ、つ
いで該石鹸ニートを、粒径0.4mm以上の粒子が粒子全
体の3重量%以下になるように噴霧ノズルから噴霧して
噴霧乾燥させ、水分8〜15重量%の石鹸を得ることを
特徴とする石鹸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ざらつきのない石鹸を
効率的に製造することができる石鹸の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
石鹸の製造に際しての、石鹸ニートの乾燥は下記1又は
2に示す方法で行われている。
【0003】1.バンド乾燥方法 バンド乾燥方法は、中で数段のコンベアーが回っている
乾燥機を用いる方法であって、石鹸ニートを、上段のコ
ンベアーから下段のコンベアーに移送しつつ、該乾燥機
内に送り込まれる40〜50℃の熱風によって乾燥する
方法である。 2.フラッシュ乾燥方法 フラッシュ乾燥方法は、石鹸ニートを減圧(あるいは大
気圧)容器中に噴射する方法であり、バンド乾燥よりも
乾燥設備が小さくなり、なおかつ大量生産に対応できる
方法である。
【0004】しかし、上記バンド乾燥方法ではニート粘
度(水分、温度、原料、中和度等により決定される)の
変化により乾燥に長時間を要し、熱効率的に不利であ
る。また、設備が大がかりとなり巨大な設備が必要とな
る等の問題があった。また、従来のフラッシュ乾燥方法
では、ざらつきのない石鹸を得るためには、その後の工
程で十分な混練を行うことが必要であり多大な労力を要
するという問題があった。
【0005】従って、本発明の目的は、ざらつきのない
石鹸を効率的に製造することができる石鹸の製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、噴霧して乾燥する際の石鹸ニートの粒径
を特定粒径に調節することにより、上記目的を達成しう
ることを知見した。
【0007】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、脂肪酸とアルカリ剤水溶液とを中和反応させて、水
分17〜40重量%の石鹸ニートを生成させ、次いで該
石鹸ニートを、粒径0.4mm以上の粒子が粒子全体の3
重量%以下になるように噴霧ノズルから噴霧して噴霧乾
燥させ、水分8〜15重量%の石鹸を得ることを特徴と
する石鹸の製造方法を提供するものである。
【0008】以下、本発明の石鹸の製造方法をその好ま
しい実施態様について詳細に説明する。本発明において
用いる脂肪酸としては、例えば炭素数8〜24のアルキ
ル基またはアルケニル基を有する、植物油脂、動物油脂
又はこれらの混合油脂から得られる脂肪酸、またはこれ
らの脂肪酸の混合物を使用することができる。
【0009】上記植物油脂としては、パーム油、パーム
核油、パームオレイン、パームステアリン、椰子油、オ
リーブ油、ひまし油、ゴマ油、綿実油、大豆油、キリ
油、落花生油、ナタネ油等が使用でき、上記動物油脂と
しては、牛脂、豚脂、鯨脂などが使用できる。
【0010】本発明において用いるアルカリ剤水溶液に
おけるアルカリ剤の濃度は、20〜60重量%であるの
が好ましい。また、上記アルカリ剤としては、例えば、
水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物またはその塩を1種、あるいは混合して使用する
ことができる。
【0011】また、本発明に用いることができる噴霧ノ
ズルとしては、加圧ノズル、回転円盤及び2流体ノズル
等の公知のノズルが使用できる。
【0012】而して、本発明の石鹸の製造方法を実施す
るには、先ず、上記脂肪酸と上記アルカリ剤水溶液とを
中和反応させて、水分17〜40重量%、更に石鹸の製
造を省エネルギー的に行うために、好ましくは水分17
〜25重量%の石鹸ニートを生成させる。
【0013】上記中和反応の反応条件は、反応温度は好
ましくは70〜160℃、反応時間は好ましくは3〜6
0分である。また、この際の上記脂肪酸と上記アルカリ
剤水溶液との仕込み割合は、脂肪酸とアルカリ剤とが略
等モルになるように調節するのが好ましい。
【0014】次いで、上記石鹸ニートを、粒径0.4mm
以上の粒子が粒子全体の3重量%以下、望ましくは1重
量%以下となるように上記噴霧ノズルから噴霧して噴霧
乾燥させ、水分8〜15重量%の石鹸を得る。
【0015】上記粒径0.4mm以上の粒子が粒子全体の
3重量%以下となるように噴霧する理由は、噴霧乾燥後
の工程で香料その他の添加物を加え、混合・混練・成形
した後のざらつきのない最終製品を得るためであり、粒
径0.4mm以上の粒子が3重量%を超えると、噴霧乾燥
したあと混合・混練・成形を行っても、乾燥された粗大
粒子が残存し、ざらつきを感じることとなる。
【0016】また、石鹸のざらつきをランク分けする
と、下記ランク1〜3に分けることができる。 ランク1・・・ざらつきが全く感じられず感触が非常に
良好 ランク2・・・全体の感触が良好 ランク3・・・全体の感触が不良 そして、噴霧粒径が0.4mm以上の粒子が全体の1重量
%以下の条件で噴霧乾燥を行った石鹸のざらつきはラン
ク1であり、3重量%以下の条件ではランク2であり、
3重量%を超えるとランク3であることがわかった。
尚、噴霧粒径は、噴霧乾燥された石鹸表面の拡大写真を
観察して求めた。また、乾燥水分量は補正した。
【0017】本発明における噴霧条件は、特に限定され
ないが、好ましくは、乾燥機真空度10〜500torr、
噴霧圧力1.0kg/cm2 以上、噴霧温度120〜170
℃、望ましくは130〜160℃である。
【0018】また、噴霧乾燥方法としては、上記噴霧ノ
ズルを噴霧乾燥機内に取り付け、大気圧または減圧下に
おいて上記噴霧条件で石鹸ニートを噴霧することにより
行うことができる。さらに好ましくは、スーパーヒート
(水の沸点以上に過加熱)させた石鹸ニートを減圧下の
雰囲気に噴霧して乾燥させる、いわゆるフラッシュ乾燥
(噴霧乾燥法の一種)により行うことが望ましい。ま
た、噴霧乾燥機の下部内壁に石鹸が付着する場合は、ス
クレーバ等によりかき取ってもよい。更に、上記噴霧ノ
ズルの孔径は、石鹸ニート流量、噴霧圧力、噴霧温度、
乾燥機真空度等により適宜選定すればよいが、5〜40
mmが好ましい。
【0019】上記の製造方法により、水分8〜15重量
%の石鹸を製造する。該石鹸の水分がこの範囲以外であ
ると、石鹸の泡立ち、硬度、ふやけ等の点で問題が生じ
る。
【0020】また、本発明において、上述の如くして得
られる上記の石鹸は、更にミキサーで香料等を混合し、
3本ロール等で混練し、その後、押し出し機においてバ
ー状に押し出し、型打ちする等して最終製品とすること
ができる。
【0021】
【実施例】以下、図面により本発明を更に詳細に説明す
ると共に、実施例により本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】図1は、本発明の石鹸の製造方法を実施す
るための石鹸製造装置を示す概略図である。図1に示す
石鹸製造装置1は、脂肪酸とアルカリ剤水溶液とを中和
反応させる反応槽10と、該反応槽10に移送ポンプ2
0及び移送管30を介して連結された乾燥機40とから
なる。また、該乾燥機40は、その上部に、減圧装置と
接続して乾燥機40の内部を真空状態にする排気口41
が設けられ、またその内部中央部に、上記移送管30と
接続される加圧噴霧ノズル42が設けられ、更にその下
部に、乾燥して得られる石鹸を取り出すモーター43を
備えた真空プロッダー44が設けられている。
【0023】そして、上記石鹸製造装置1を用いて、本
発明の石鹸の製造方法を実施するには、先ず、上記反応
槽10にて、脂肪酸とアルカリ剤水溶液とを中和反応さ
せて、水分17〜40重量%の石鹸ニートを生成させ
る。次いで該石鹸ニートを、移送ポンプ20及び移送管
30を介して、上記乾燥機40に移送し、粒径0.4mm
以上の粒子が粒子全体の3重量%以下になるように上記
加圧噴霧ノズル42から噴霧して噴霧乾燥させ、水分8
〜15重量%の石鹸を得ることにより行う。
【0024】更に、得られた上記石鹸は、図2に示す工
程を経て、最終製品とすることができる。ここで、図2
は、本発明の製造方法により得られる石鹸を最終製品と
するための成形工程を示す概略図であり、該成形工程5
0は、図2に示すように、混合を行うためのバッチ式ブ
レンダー51、混合終了後に混練を行うための3本ロー
ル52、混練終了後に押し出しを行うための押出機5
3、押し出し終了後に型打ちを行うための型打機54に
より構成されている。
【0025】〔実施例1〕図1に示す上記石鹸製造装置
1を用いて下記の如く石鹸を製造した。脂肪酸として蒸
留牛脂脂肪酸80重量%と蒸留ヤシ油脂肪酸20重量%
とを、またアルカリ剤水溶液として水酸化ナトリウムの
45重量%水溶液を使用し、温度140℃にて10分中
和反応を行い、温度140℃、水分22.0重量%の石
鹸ニートを得た。得られた石鹸ニートを、真空度125
Torrに保持された乾燥機の中で、下記噴霧条件で加圧噴
霧ノズルを用いて真空フラッシュ乾燥を行い、水分1
2.0重量%の石鹸を得た。
【0026】(噴霧条件)ニート流量500kg/H、噴
霧圧力3.0kg/cm2 Gで、噴霧粒子径が0.4mm以上
のものが1.0重量%。
【0027】〔実施例2〕噴霧条件を下記の如くした以
外は、実施例1と同様にして、水分12.1重量%の石
鹸を得た。 (噴霧条件)ニート流量1000kg/H、噴霧圧力7.
0kg/cm2 Gで、噴霧粒子径が0.4mm以上のものが
0.8重量%
【0028】〔比較例1〕噴霧条件を下記の如くした以
外は、実施例1と同様にして、水分12.4重量%の石
鹸を得た。 (噴霧条件)ニート流量500kg/H、噴霧圧力0.3
kg/cm2 Gで、噴霧粒子径が0.4mm以上のものが4重
量%
【0029】実施例1、2及び比較例1で得られた石鹸
を〔表1〕に示す石鹸組成物15kgとし、上述した図2
に示す成形工程に従い最終製品を得た。尚、詳細な条件
は、下記のとおりである。3本ロールでは、15kg/hr
でロール回転数を27、49、 87rpmに設定して2
回通しの処理により混練を行った。上記混練の後、直径
80mm×長さ400mmのスクリューと直径110mm×長
さ440mmのスクリューの2本を有する真空2段プロッ
ダーで押し出して、型打械で縦72mm、横52mm、厚さ
35mmに成形し、最終製品を得た。
【0030】
【表1】
【0031】次に、得られた最終製品の石鹸について、
下記に示す手洗いテスト及びひび割れテストにより、手
洗いによる感触及び速泡性、並びにひび割れに関するテ
ストを行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0032】(手洗いテスト)各試料を用いて25±1
℃の水道水で手洗いし、そのときの泡立ち、溶けむら、
ざらつき等を、予め標準として設定した石鹸で手洗いテ
ストしたときの感触と比較した。そして、その結果を以
下の3段階にランク分けした。 ランク1・・・ざらつきが全く感じられず、全体の感触
が非常に良好。 ランク2・・・全体の感触が良好。 ランク3・・・全体の感触が不良。
【0033】(ひび割れテスト)試料の端に長さが約5
cmの釘を刺してそれを直径約0.3mmの針金で吊るし、
25℃の水中に3時間浸した後、水中から取り出して吊
るしたまま室温で24時間放置した。その後、各試料の
ひび割れ状態を目視で観察して、そのひび割れの程度を
次の基準に従って判定した。 ランク1・・・ひび割れなしまたは僅かにひび割れがあ
る。 ランク2・・・ひび割れがある。 ランク3・・・全体にひび割れがある。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明の石鹸の製造方法によれば、ざら
つきの感じない石鹸を効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の石鹸の製造方法を実施するた
めの石鹸製造装置を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の製造方法により得られる石鹸
を最終製品とするための成形工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 石鹸製造装置 10 反応槽 20 移送ポンプ 30 移送管 40 乾燥機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 徹 千葉県船橋市薬円台5−1−5 ラ・フォ レ薬園台

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪酸とアルカリ剤水溶液とを中和反応
    させて、水分17〜40重量%の石鹸ニートを生成さ
    せ、次いで該石鹸ニートを、粒径0.4mm以上の粒子が
    粒子全体の3重量%以下になるように噴霧ノズルから噴
    霧して噴霧乾燥させ、水分8〜15重量%の石鹸を得る
    ことを特徴とする石鹸の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記の粒径0.4mm以上の粒子が粒子全
    体の1重量%以下であることを特徴とする請求項1記載
    の石鹸の製造方法。
JP22136193A 1993-09-06 1993-09-06 石鹸の製造方法 Pending JPH0770598A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1083008C (zh) * 1995-03-31 2002-04-17 花王株式会社 肥皂组合物
KR100453287B1 (ko) * 2002-02-28 2004-10-15 정권재 아트비누 및 그 제조방법

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CN1083008C (zh) * 1995-03-31 2002-04-17 花王株式会社 肥皂组合物
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