JP2005171219A - 米糠油由来化粧品原料組成物 - Google Patents

米糠油由来化粧品原料組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 米糠油由来脂肪酸の優れた性状を活かしつつ、固形維持が可能であって、保存安定性のみならず、使用感及び坑ひび割れ性に優れた固形石鹸や、保存安定性や臭気の問題を解消した、化粧水、トリートメント、洗顔フォーム、シャンプー、乳液、ハンドクリーム、モイスチャークリームなどの新規な米糠由来化粧品原料組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の米糠由来化粧品原料組成物のうち、固形石鹸は、米糠油由来の高級脂肪酸塩と少なくとも1種の米糠由来成分とからなる。固形石鹸を構成する高級脂肪酸成分は、ヨウ素価が50〜92の範囲にあり、かつ全高級脂肪酸に対する炭素数18の不飽和脂肪酸含量が55〜75重量%であり、オレイン酸含量が45〜60重量%である。高級脂肪酸塩は、不飽和脂肪酸成分が還元された水添米糠油単独または米糠油と水添米糠油との混合油脂を鹸化することにより得られる。米糠由来成分としては、γ−オリザノールやトコフェロール等が挙げられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、米糠油由来化粧品原料組成物に関し、即ち、固形石鹸、化粧水、トリートメント、洗顔フォーム、シャンプー、乳液、ハンドクリーム、モイスチャークリームの原料組成物に関する。そして、特に、水添米糠油を含む米糠油に由来する高級脂肪酸塩に少なくとも1種の米糠由来成分が配合された米糠由来固形石鹸原料組成物に関する。
一般に植物性及び動物性油脂由来の高級脂肪酸を化粧品原料あるいは添加物として使用されてきた。米糠油は、牛脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油等と異なって、輸入に頼る必要がないという利点がある。
一方、従来より、顔や身体等の皮膚用洗浄用の化粧品として、高級脂肪酸アルカリ塩である石鹸が主として使用されている。石鹸は、洗浄後にさっぱり感を有するだけでなく、生分解性も良好であり、環境に対して優しい洗浄剤である。中でも、固形石鹸は、最も一般的な皮膚用洗浄剤として現在も広く使用されている。
現在、一般的に製造されている固形石鹸を構成する脂肪酸には、牛脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油に由来する脂肪酸が使用されており、固形石鹸の石鹸分としては従来から牛脂脂肪酸石鹸とヤシ脂肪酸石鹸とを併用したものが主流となっている(例えば、特許文献1参照)。これらの油脂には、不飽和脂肪酸を通常10〜50重量%程度含有している。不飽和脂肪酸は、石鹸の溶解性を保持する上で有効であるものの、石鹸分として存在する場合は、保存安定性が悪く、変色や臭気が生じやすいという問題がある。また、上記固形石鹸は、皮膚洗浄後につっぱりを感じることがあり、使用感が必ずしも満足できるレベルにないだけでなく、乾燥した後にひび割れが生じることがあり、使用中の外観が良くないという問題がある。
米糠油由来の脂肪酸塩についても同様の問題がある。即ち、米糠油由来脂肪酸塩は、低温での溶解性や洗浄力に優れ、皮膚刺激性も穏やかであるため、液体石鹸及び粉石鹸への使用実績は多い(例えば、特許文献2参照)。しかし、不飽和脂肪酸を80重量%程度含んでいるため、固形石鹸として利用する場合、固形維持が難しく、粉石鹸及び液体石鹸のみの用途に限られてしまう。
特開平11−310798号公報 特開2002−332496号公報
このように、米糠油のみを油脂原料とした固形石鹸は、不飽和脂肪酸を多く含むため、固形維持が困難であるという問題を抱えていた。一方、不飽和脂肪酸を多く含む固形石鹸は一般に保存安定性に劣るという問題がある。また、従来の一般的な固形石鹸は、使用感や坑ひび割れ性の点で必ずしも満足できるものではなかった。
そして、このような問題は、特に、保存安定性や臭気の点で、固形石鹸用途のみならず化粧品用途全般に及んでいる。
このうち、臭気の問題に関しては、化粧品原料として米糠油を用いる場合、例えば、クレンジングオイルや洗顔フォームなどの商品に対して米糠油を配合すると、商品中に米糠特有の臭気が残存し、ユーザ側の不快感を免れない、という危惧がある。
そこで、本発明の目的は、上述の従来技術の問題点を解消することにあり、米糠油由来脂肪酸の優れた性状を活かしつつ、固形維持が可能であって、保存安定性のみならず、使用感及び坑ひび割れ性に優れた固形石鹸や、保存安定性や臭気の問題を解消した、化粧水、トリートメント、洗顔フォーム、シャンプー、乳液、ハンドクリーム、モイスチャークリームなどの新規な米糠由来化粧品原料組成物を提供することにある。
本発明者らは、上述の従来技術の問題点を解決すべく、鋭意研究・検討を重ねてきたところ、化粧品原料組成物として、米糠油を水素添加して得られる水添米糠油を含有することにより、上述の目的が達成されることを見い出した。即ち、ヨウ素価、炭素数18の不飽和脂肪酸含量及びオレイン酸含量が特定の範囲にある米糠油を原料とすることにより、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明の固形石鹸用途の米糠由来化粧品原料組成物は、米糠油由来の高級脂肪酸塩と少なくとも1種の米糠由来成分とからなり、米糠油由来の高級脂肪酸成分のヨウ素価が50〜92の範囲にあり、全高級脂肪酸成分に対する炭素数18の不飽和脂肪酸含量が55〜75重量%であり、かつオレイン酸含量が45〜60重量%であることを特徴とする。
また、化粧水、トリートメント、洗顔フォーム、シャンプー、乳液、ハンドクリーム及びモイスチャークリームなどの用途の米糠由来化粧品原料組成物についても、含有高級脂肪酸成分のヨウ素価が50〜92の範囲にあり、全高級脂肪酸成分に対する炭素数18の不飽和脂肪酸含量が55〜75重量%であり、かつオレイン酸含量が45〜60重量%である水添米糠油を、添加物として含有することを特徴とする。
本発明の固形石鹸用途の米糠由来化粧品原料組成物は、高級脂肪酸成分のヨウ素価、炭素数18の不飽和脂肪酸含量及びオレイン酸含量が上記所定の範囲にある米糠油を原料としたことにより、夏場でも固形を維持することが可能になり、坑溶け崩れ性能が良好であると共に、乾燥によるひび割れを生じることもない。しかも、高級脂肪酸成分中に炭素数18の不飽和脂肪酸を55〜75重量%含有しているにもかかわらず、γ−オリザノール、トコフェロール等の米糠由来成分が配合されているため、長期にわたって保存安定性が維持される。
また、水添米糠油を使用することにより、米糠特有の臭気が抑制され、商品に不快臭が生じる懸念が解消される。
この固形石鹸は、更に、皮膚洗浄後のつっぱりがなくて使用者にさっぱり感を抱かせる。高級脂肪酸成分中のオレイン酸含量が45〜60重量%と高い範囲にあるため、洗浄力が高く、皮膚刺激性も穏やかである。このように、この固形石鹸は、米糠油の脂肪酸組成を改質したものであるが、米糠油由来脂肪酸の優れた特性が保持される。また、米糠油原料として、水添米糠油を用いると、オレイン酸含量の自由度が大きい固形石鹸を得ることが可能である。
また、本発明の他用途の米糠由来化粧品原料組成物は、高級脂肪酸成分のヨウ素価、炭素数18の不飽和脂肪酸含量及びオレイン酸含量が上記所定の範囲にある米糠油を原料としたことにより、長期にわたって保存安定性が維持される。そして、この原料組成物を用いて製造した化粧品は、洗浄力が高く、皮膚刺激性も穏やかである。
最初に、本発明の米糠油由来化粧品原料組成物のうち、固形石鹸用途に関し、詳細に説明する。
米糠由来固形石鹸は、米糠油由来の高級脂肪酸塩と少なくとも1種の米糠由来成分とからなる。石鹸分となる高級脂肪酸成分はヨウ素価が50〜92の範囲にあり、全高級脂肪酸成分中のC18−不飽和脂肪酸含量が55〜75重量%及びオレイン酸含量が45〜60重量%の範囲にある。上記高級脂肪酸成分は、通常、水添米糠油単独または米糠油と水添米糠油との混合油脂をベースとして、例えばこれを鹸化することによって得られる。
水添米糠油としては、任意の不飽和脂肪酸成分が還元される非選択水素添加によって、あるいは、高度不飽和脂肪酸成分のリノレン酸及びリノール酸がオレイン酸と比較してより選択的に還元される選択水素添加によって得られる米糠油のいずれであってもよい。
後者の選択水添米糠油は、例えば、ニッケル触媒の存在下に米糠油を還元する公知の方法により製造される。ニッケル触媒としては、珪藻土担体に炭酸ニッケルを沈殿させ、熱分解して酸化ニッケルとした後、水素気流中で高温で還元した還元ニッケルが代表的である。その他、蟻酸ニッケルやラネーニッケル等が用いられる。米糠油の水添は、バッチ式でも連続式でもよく、米糠油に水素ガスを吹き込みながら、一般に、純ニッケル分0.02〜0.5%の存在下に、圧力0〜8kg/cm2・G、温度120〜200℃で行われる。特に、0.1〜0.4%Ni、圧力0.5〜5.0kg/cm2・G、温度130〜170℃の条件下が好ましい。また、前者の非選択水添米糠油は、例えば、上記触媒とは異なった還元触媒を用いるか、圧力及び温度の少なくとも一方を上記選択水添反応より高くした反応条件下に、水素添加することにより製造される。
米糠油は、通常、ヨウ素価が102程度であり、オレイン酸43重量%、リノール酸34重量%及びリノレン酸1.7重量%程度のC18−不飽和脂肪酸成分をグリセライドの形態で含有しており、他の油脂類と比較して高い不飽和高級脂肪酸含量を有する。このような組成の米糠油の水添の程度を調整することより、例えば、リノール酸及びリノレン酸の合計含量を10重量%以下にまで低下させて、オレイン酸含量を50〜60重量%に高め、ヨウ素価が50〜65の範囲にある水添米糠油を本発明における油脂原料として使用することができる。また、米糠油中には、パルミチン酸及びステアリン酸がグリセライドの形態で通常19重量%程度含まれているが、上述の水添によりこれらの合計含量が40重量%前後に高められる。
高級脂肪酸成分のヨウ素価、C18−不飽和脂肪酸含量及びオレイン酸含量が前記範囲内にある米糠由来固形石鹸を調製するには、不飽和脂肪酸成分の全てを飽和脂肪酸成分に還元したいわゆる極硬の添加を妨げるものではないが、一般に上述のような水添米糠油と米糠油との割合を重量比で35〜100:65〜0の範囲内で調整した油脂組成をベースとすることが好ましい。
米糠由来油脂中の上記水添米糠油の組成は、50〜90重量%の範囲にあることが更に好ましい。この場合のヨウ素価は56〜85の範囲にあり、C18−不飽和脂肪酸成分含量は57〜72重量%及びオレイン酸含量は46〜57重量%の範囲にある。特に、水添米糠油の組成は、60〜90重量%の範囲にあることがより好ましい。この場合のヨウ素価は56〜81の範囲にあり、C18−不飽和脂肪酸成分含量は57〜70重量%及びオレイン酸含量は47〜57重量%の範囲にある。
ここで、前記高級脂肪酸成分のヨウ素価が92より高く、C18−不飽和脂肪酸成分含量が75重量%より高くなると、夏場等の高温多湿時での固形石鹸の固形維持が困難になる恐れがある。また、ヨウ素価が50未満で、C18−不飽和脂肪酸成分含量が55重量%未満、かつオレイン酸含量が45重量%未満の場合、洗浄力が低下し、皮膚刺激性を多少感じるようになるので、好ましくない。
以上の高級脂肪酸成分組成からなる米糠由来の油脂は鹸化処理される。鹸化反応は、油脂中の脂肪酸成分に対して0.95〜1.10当量の苛性アルカリ水溶液を上記油脂に添加し、40〜80℃で攪拌することにより行われる。苛性アルカリの濃度は20〜40重量%、その添加割合は0.98〜1.05当量の範囲にあることが好ましい。また、苛性アルカリとしては水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの混合物であってもよく、苛性アルカリ以外の水酸化アルカリ金属を用いることもできる。鹸化反応を非当量の苛性アルカリで行う場合、得られる鹸化物は高級脂肪酸もしくはクエン酸等の多価塩基酸または苛性アルカリで通常中和される。
鹸化反応終了後、鹸化物は石鹸用型に流し込まれ、冷却固化される。鹸化物中には水及びグリセリンが存在するが、水は型中でそのまま蒸散させることができる。この場合、苛性アルカリ水溶液の濃度及び周囲温度に応じて放置日数を調整することより、最終的に鹸化物中の水分含量が調整される。なお、機械練りの場合は、減圧乾燥するかまたは比較的低温で加熱して水の大半または一部を蒸発させてもよい。また、グリセリンは、後述の透明化剤として有用であるので敢えて除去する必要はない。
因みに、固形石鹸の水分含量は、一般に、枠練りの場合20〜28重量%に、機械練りの場合10〜16重量%に、透明石鹸の場合23〜25重量%の範囲に調整される。
固形石鹸を構成する高級脂肪酸塩は、水溶性の塩であればアルカリ金属塩に限られるものではなく、例えば塩基交換により、アンモニウム塩、第一級ないし第四級アンモニウム塩またはこれらの混合塩等に変換してもよい。高級脂肪酸塩が第一級ないし第四級アンモニウム塩の場合、例えばモノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩等の人体に無害の塩であれば、特に限定されるものではない。
この米糠由来固形石鹸には米糠由来成分が配合される。米糠由来成分としては、脱脂米糠、γ−オリザノール、植物性スクワラン(米スクワラン)、米糠スフィンゴ糖脂質、フィトステロール(米由来植物ステロール)、フィチン酸、トコトリエノール、トコフェロール(ビタミンE)等が挙げられる。中でも、γ−オリザノール及びトコフェロールが好適である。これらの米糠由来成分はその1種または2種以上が固形石鹸に配合される。固形石鹸中の米糠由来成分の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.01〜1重量%である。前記米糠油(及び水添米糠油)の精製を完全に行わなければ、通常米糠油中に米糠由来成分が含まれているので、その場合は必ずしも米糠由来成分を配合する必要がない。
また、この固形石鹸は不飽和高級脂肪酸塩を大量に含有するにもかかわらず、米糠由来成分を配合させることによって、固形石鹸の保存安定性が長期にわたって維持される。
また、この固形石鹸は、米糠油由来の高級脂肪酸塩及び米糠由来成分のみから構成することができる。従来から米糠は家畜の飼料や漬物用の糠として用途が限られていたが、本発明によれば、米糠由来物質のみから構成される固形石鹸を実現したものであるから、国内で賄える米糠資源の有効利用の拡大に繋がるものと期待される。
更に、この米糠由来固形石鹸は、前述の米糠由来成分と共に他の添加剤の配合を妨げるものではない。米糠由来成分以外の添加剤としては、例えば、エタノール,ゲラニオール変性アルコール等の加工助剤、プロピレングリコール,グリセリン,蔗糖,ソルビトール等の透明化剤、ヒアルロン酸ナトリウム,スクワラン等の保湿剤、ベントナイト,酸化チタン等の白色化剤、エデト酸,エチドロン酸等の酸化防止剤、植物抽出液等の香料などが挙げられる。これらの添加剤の配合量は、添加剤の種類によって異なるので、一義的に限定することは困難であるが、通常0.01〜3重量%である。一例を挙げると、エタノールを加工助剤として用いる場合は、鹸化工程において前記米糠油由来の油脂に対して12〜25重量%程度添加されるが、その後の乾燥工程でエタノールは除去され、最終的に微量のエタノールが残留する。
次に、固形石鹸以外の用途の米糠油由来化粧品原料組成物の説明に移る。
これらの場合も、固形石鹸用途と同じく、ヨウ素価、炭素数18の不飽和脂肪酸含量及びオレイン酸含量が特定の範囲にある米糠油を原料とするため、その製法については同様である。また、固形石鹸用途の場合と異なり、化粧水、トリートメント、洗顔フォーム、シャンプー、乳液、ハンドクリーム及びモイスチャークリーム用途の処方調製は、鹸化や固形化を伴うものではなく、公知の加熱や撹拌手段により得られるものであるため、詳細な具体例は実施例において示すものとする。
なお、水添米糠油の製法についても、固形石鹸用途の説明において詳述した、非選択水素添加若しくは選択水素添加のいずれを用いても良い。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、以下の「%」は「重量%」を意味する。
[製造例1]
0.2%の前記還元ニッケルを含有する下記の[表1]に示す脂肪酸組成からなるヨウ素価102.3の米糠油1000gを容量2リッターのオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内の空気を窒素ガスでパージした後、米糠油を加熱して150℃に昇温した。次いで、オートクレーブ内に水素ガスを導入し、温度150℃で水素圧を2kg/cm2・Gに保持しながら反応液を1000rpmで攪拌しつつ、還元ニッケルの存在下に選択的水素添加を行った。水素ガスの導入量が47.2リッターに達した時点で水素添加反応を停止し、反応液を室温まで放冷した。
得られた選択水添米糠油をガス・クロマトグラフィ法により組成分析した結果、選択水添米糠油は下記の[表2]に示す脂肪酸組成からなる。また、選択水添米糠油のヨウ素価は53.7であった。
Figure 2005171219
Figure 2005171219
[製造例2]
水素圧を9kg/cm2・Gに変更した以外は、[製造例1]と同様の条件下に[表1]に示す脂肪酸組成からなる米糠油を水素添加した。この反応は非選択的水添であり、水素ガスの導入量が38.3リッターに達した時点で反応を停止した。得られた非選択水添米糠油の脂肪酸組成を下記の[表3]に示す。この非選択水添米糠油のヨウ素価は63.5であった。
Figure 2005171219
[表1]に示す脂肪酸組成からなる米糠油10%及び[表2]に示す脂肪酸組成からなる選択水添米糠油90%の混合油脂69.9重量部に0.1重量部のγ−オリザノールを添加し、γ−オリザノールが配合された混合油脂を三口フラスコに加えて60℃に加温した。この混合液に30%水酸化ナトリウム水溶液30.0重量部を添加し、同温度で攪拌しながら混合油脂を鹸化した。得られた鹸化液を枠に流し込み、冷却・固化した。その後、枠に保持した状態で1ヶ月間鹸化物を乾燥して、固形石鹸を製造した。
この石鹸の水分含量は23.5%であり、グリセリン含量は9.9%であった。なお、固形石鹸(ないしは混合油脂)を構成する高級脂肪酸成分のヨウ素価は58.6であり、C18−不飽和脂肪酸含量は59.6%及びオレイン酸含量は55.8%である。
米糠油と選択水添米糠油の組成比を重量比で20:80に代えた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は63.4であり、C18−不飽和脂肪酸含量は61.8%及びオレイン酸含量は54.4%である。
米糠油と選択水添米糠油の組成比を重量比で40:60に代えた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は73.1であり、C18−不飽和脂肪酸含量は66.1%及びオレイン酸含量は51.6%である。
米糠油と選択水添米糠油の組成比を重量比で50:50に代えた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は78.0であり、C18−不飽和脂肪酸含量は68.3%及びオレイン酸含量は50.2%である。
米糠油と選択水添米糠油の組成比を重量比で60:40に代えた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は82.9であり、C18−不飽和脂肪酸含量は70.5%及びオレイン酸含量は48.8%である。
選択水添米糠油を[表3]に示す脂肪酸組成からなる非選択水添米糠油に代えると共に、γ−オリザノールに代えて同量のトコフェロールを配合した以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は67.4であり、C18−不飽和脂肪酸含量は61.8%及びオレイン酸含量は50.5%である。
選択水添米糠油を[表3]に示す非選択水添米糠油に代えると共に、γ−オリザノールに代えて同量のトコフェロールを配合した以外は、[実施例2]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は71.3であり、C18−不飽和脂肪酸含量は63.8%及びオレイン酸含量は49.7%である。
選択水添米糠油を[表3]に示す非選択水添米糠油に代えると共に、γ−オリザノールに代えて同量のトコフェロールを配合した以外は、[実施例3]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は79.0であり、C18−不飽和脂肪酸含量は67.6%及びオレイン酸含量は48.1%である。
選択水添米糠油を[表3]に示す非選択水添米糠油に代えると共に、γ−オリザノールに代えて同量のトコフェロールを配合した以外は、[実施例4]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は82.9であり、C18−不飽和脂肪酸含量は69.6%及びオレイン酸含量は47.3%である。
選択水添米糠油を[表3]に示す非選択水添米糠油に代えると共に、γ−オリザノールに代えて同量のトコフェロールを配合した以外は、[実施例5]と同様にして固形石鹸を製造した。固形石鹸の高級脂肪酸成分のヨウ素価は86.8であり、C18−不飽和脂肪酸含量は71.5%及びオレイン酸含量は46.4%である。
[対照例]
混合油脂として牛脂80%及びパーム核油20%を用いた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。
[評価試験]
[実施例1〜10]及び対照例で製造された各固形石鹸について、使用感、溶け崩れ及びひび割れ性の評価試験を行った。各固形石鹸の組成と共に、下記の基準に基づいて判定された評価結果を[表4]に示す。
(A)使用感の試験は、固形石鹸で皮膚を洗浄した後のつっぱり感で評価した。
[評価基準]
◎ : つっぱり感が全くない
○ : つっぱり感が殆どない
△ : ややつっぱり感がある
× : つっぱり感がある
(B)溶け崩れ試験は、固形石鹸を浴室で10日間使用した後に溶け崩れの状態を目視で確認した。
[評価基準]
◎ : 溶け崩れがない
○ : 殆ど溶け崩れがない
△ : 石鹸表面の一部に溶け崩れがみられる
× : 石鹸表面の殆どに溶け崩れがみられる
(C)ひび割れ性試験は、直径40mmの円柱状石鹸バーを長さ10cmに切断して、この石鹸バーを紐で吊して30℃の温水に1時間浸漬し、引き上げて2時間乾燥した後、更に30℃の温水に1時間浸漬し、引き上げて1日後に生じる石鹸のひび割れの状態を下記の基準で評価した。
[評価基準]
◎ : 全くひび割れが認められない
○ : 断面のみに浅いひび割れが生じる
△ : 断面に深いひび割れが生じる
× : 断面及び側面共に深いひび割れが生じる
Figure 2005171219
[表4]から明らかなように、この固形石鹸は、皮膚洗浄後のつっぱり感が全くなく、従来の代表的な固形石鹸(対照例)と比較して使用感が特に優れている。また、10日間の使用後の溶け崩れ試験においては、この固形石鹸は、C18−不飽和脂肪酸成分を59.6〜71.5%含有するにもかかわらず、溶け崩れが殆どなく、対照例の固形石鹸に匹敵する坑溶け崩れ性能を有することが判明した。一方、温水中での浸漬−乾燥−温水中での浸漬サイクルによるひび割れ性試験においては、対照例の固形石鹸では断面に深いひび割れが生じたのに対し、この固形石鹸はひび割れが全く生じなかった。なお、米糠由来成分としてγ−オリザノールを配合した[実施例1〜5]とトコフェロールを配合した[実施例6〜10]では、いずれの試験においても同様の結果を示した。
更に、[実施例1〜10]の固形石鹸は、全脂肪酸成分に対して46.4〜55.8%のオレイン酸を含有しており、通常の固形石鹸と比較してオレイン酸含量が高いので、洗浄力が高く、皮膚刺激性も穏やかであった。しかも、上述のように不飽和脂肪酸含量が高いにもかかわらず、固形石鹸に米糠由来成分のγ−オリザノールまたはトコフェロールを配合しているため、保存安定性も良好であった。
固形石鹸の油脂原料として、[表2]に示す脂肪酸組成からなる選択水添米糠油69.9重量部及びトコフェロール0.1重量部を用いた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。
γ−オリザノールに代えて同量のトコフェロールを配合した以外は、[実施例3]と同様にして固形石鹸を製造した。
固形石鹸の油脂原料として、[表3]に示す脂肪酸組成からなる非選択水添米糠油69.9重量部及びγ−オリザノール0.1重量部を用いた以外は、[実施例1]と同様にして固形石鹸を製造した。
トコフェロールに代えて同量のγ−オリザノールを配合した以外は、[実施例8]と同様にして固形石鹸を製造した。
[評価試験]
[実施例11〜14]で製造された各固形石鹸について、使用感、溶け崩れ及びひび割れ性の評価を前記基準に基づいて行った。その結果を[表5]に示す。
Figure 2005171219
[表5]に示すように、固形石鹸の油脂原料として選択水添または非選択水添の米糠油を全量用いても、つっぱり感がなく、坑溶け崩れ性及び抗ひび割れ性に優れていた。また、米糠由来成分としてγ−オリザノールとトコフェロールとを互いに変換しても、両者の添加効果に差異は認められず、同等の結果を示した。
固形石鹸の原料として、下記の[表6]に示す組成の米糠由来成分を含有する米糠油を用いた。この米糠油においても、脂肪酸組成は前記[表1]に示すものと同様である。
Figure 2005171219
[製造例3]
[表6]に示す米糠由来成分含有の米糠油を前記[製造例1]と同じ条件下に選択的水素添加を行った。得られた選択水添米糠油についてガス・クロマトグラフィ法により組成分析を行ったところ、米糠由来成分は極く僅か減少したが組成に殆ど変化がなかった。また、選択水添米糠油の脂肪酸組成も前記[表2]に示すものと同様であった。
[表6]に示す米糠由来成分含有の米糠油20%及び[製造例3]で得られた選択水添米糠油80%の混合油脂を用い、γ−オリザノールを添加しなかった以外は、[実施例1]と同様にして、混合油脂を鹸化し、得られた鹸化液を型に流し込んで固形石鹸を製造した。
米糠由来成分含有の米糠油とその選択水添米糠油の組成比を重量比で40:60に代えた以外は、[実施例15]と同様にして固形石鹸を製造した。
米糠由来成分含有の米糠油とその選択水添米糠油の組成比を重量比で50:50に代えた以外は、[実施例15]と同様にして固形石鹸を製造した。
米糠由来成分含有の米糠油とその選択水添米糠油の組成比を重量比で60:40に代えた以外は、[実施例15]と同様にして固形石鹸を製造した。
[評価試験]
[実施例15〜18]で製造された各固形石鹸について、前記使用感、溶け崩れ及びひび割れ性の評価試験を行ったところ、それぞれ[実施例2〜5]と同様の結果が得られた。
[表1]に示す脂肪酸組成の米糠油25.2重量部及び[表2]に示す脂肪酸組成の選択水添米糠油16.8重量部(米糠油と選択水添米糠油の組成比は60:40)にトコフェロール0.05重量部を添加した混合油脂を三口フラスコに投入し、更にゲラニオール変性エタノール16.0重量部及び水9.95重量部を仕込んで、60℃に加温した。この混合液に30%水酸化ナトリウム水溶液19.0重量部を加えて、同温度で攪拌しながら混合油脂を鹸化した。鹸化終了後、透明化剤として蔗糖13.0重量部を加えて充分に攪拌した。得られた鹸化物を枠に流し込み、室温まで冷却した後、固化した鹸化物を枠から取り出して適当な大きさに切断した。その後、室温で50日間乾燥して透明石鹸を製造した。
トコフェロールの配合量を0.1重量部に代え、水の仕込み量を9.9重量部とした以外は、[実施例19]と同様にして透明石鹸を製造した。
トコフェロールの配合量を0.5重量部に代え、水の仕込み量を9.5重量部とした以外は、[実施例19]と同様にして透明石鹸を製造した。
[評価試験]
(D)[実施例19〜21]で製造された透明石鹸及び前記対照例の固形石鹸について、1ヶ月間40℃の恒温槽に保存したものと5℃の冷蔵庫に保存したものとを比較し、下記の基準に基づいて恒温槽に保存した各石鹸の匂いの変化の官能テストを行った。
その評価結果を各固形石鹸のトコフェロールの配合割合(重量%)と共に[表7]に示す。
[評価基準]
◎ : 変化していない
○ : 殆ど変化していない
△ : 変化している
× : 著しく変化している
Figure 2005171219
[表7]から明らかなように、高温で1ヶ月間保存すると、従来の固形石鹸では匂いが変化するのに対し、この透明石鹸は、不飽和高級脂肪酸塩の含量が高いにもかかわらず、匂いが殆どまたは全く変化しなかった。このように、米糠由来成分のトコフェロールを配合した固形石鹸は、保存安定性に優れていることが分かる。
以上の固形石鹸用途に続き、他用途の実施例の説明に移る。
下記[表8]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜5の混合物を加温溶解したものを撹拌冷却した。次に、原料番号7〜12の混合物を加温溶解し、さらに加温溶解した精製水(原料番号13)に加えて可溶化した。そして、原料番号1〜5及び原料番号7〜12の両混合物をさらに混合して、水添米糠油を添加した化粧水を作製した。
Figure 2005171219
[表8]に示す処方例で得られた化粧水は長期安定性を備えるものであった。
下記[表9]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜7の混合物を加温溶解した。次に、原料番号8〜10の混合物を加温溶解した。そして、原料番号8〜10の混合物に原料番号1〜7の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したトリートメントを作製した。
Figure 2005171219
[表9]に示す処方例で得られたトリートメントは長期安定性を備えるものであった。
下記[表10]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜8の混合物を加温溶解した。次に、原料番号9〜11の混合物を加温溶解した。そして、原料番号9〜11の混合物に原料番号1〜8の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したトリートメントを作製した。
Figure 2005171219
[表10]に示す処方例で得られたトリートメントは長期安定性を備えるものであった。
下記[表11]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜10の混合物を加温溶解した。次に、原料番号11〜15の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜10の混合物に原料番号11〜15の混合物を加え、鹸化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加した洗顔フォームを作製した。
Figure 2005171219
[表11]に示す処方例で得られた洗顔フォームは長期安定性を備えるものであった。
下記[表12]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜8の混合物を加温溶解した。次に、原料番号9〜13の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜8の混合物に原料番号9〜13の混合物を加え、鹸化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加した洗顔フォームを作製した。
Figure 2005171219
[表12]に示す処方例で得られた洗顔フォームは長期安定性を備えるものであった。
下記[表13]に示す処方例に示した原料を加温溶解した後に撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したシャンプーを作製した。
Figure 2005171219
[表13]に示す処方例で得られたシャンプーは長期安定性を備えるものであった。
下記[表14]に示す処方例に示した原料を加温溶解した後に撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したシャンプーを作製した。
Figure 2005171219
[表14]に示す処方例で得られたシャンプーは長期安定性を備えるものであった。
下記[表15]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜8の混合物を加温溶解した。次に、原料番号9〜12の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜8の混合物に原料番号9〜12の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加した乳液を作製した。
Figure 2005171219
[表15]に示す処方例で得られた乳液は長期安定性を備えるものであった。
下記[表16]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜7の混合物を加温溶解した。次に、原料番号8〜10の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜7の混合物に原料番号8〜10の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加した乳液を作製した。
Figure 2005171219
[表16]に示す処方例で得られた乳液は長期安定性を備えるものであった。
下記[表17]に示す処方例に示した原料を加温溶解した後に撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したハンドクリームを作製した。
Figure 2005171219
[表17]に示す処方例で得られたハンドクリームは長期安定性を備えるものであった。
下記[表18]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜10の混合物を加温溶解した。次に、原料番号11〜13の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜10の混合物に原料番号11〜13の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したハンドクリームを作製した。
Figure 2005171219
[表18]に示す処方例で得られたハンドクリームは長期安定性を備えるものであった。
下記[表19]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜8の混合物を加温溶解した。次に、原料番号9〜12の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜8の混合物に原料番号9〜12の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したモイスチャークリームを作製した。
Figure 2005171219
[表19]に示す処方例で得られたモイスチャークリームは長期安定性を備えるものであった。
下記[表20]に示す処方例に示した原料のうち、最初に原料番号1〜6の混合物を加温溶解した。次に、原料番号7〜11の混合物を加温溶解した。そして、原料番号1〜6の混合物に原料番号7〜11の混合物を加え、乳化及び撹拌後冷却して、水添米糠油を添加したモイスチャークリームを作製した。
Figure 2005171219
[表20]に示す処方例で得られたモイスチャークリームは長期安定性を備えるものであった。
本発明の原料組成物から製造される化粧品、例えば、米糠由来固形石鹸は、浴用、洗顔用石鹸として使用することができる。また、グリセリンまたは他の透明化剤を含有させた固形石鹸は、透明性に優れており、枠練り法により透明石鹸が得られる。勿論、機械練り法により製造される半透明の固形石鹸としても利用可能である。



Claims (5)

  1. 米糠油を水素添加して得られる水添米糠油を含有することを特徴とする米糠油由来化粧品原料組成物。
  2. 前記水添米糠油を含む米糠油由来の高級脂肪酸塩と少なくとも1種の米糠由来成分とからなり、前記高級脂肪酸成分のヨウ素価が50〜92の範囲にあり、全高級脂肪酸成分に対する炭素数18の不飽和脂肪酸含量が55〜75重量%であり、かつオレイン酸含量が45〜60重量%である固形石鹸原料組成物から成ることを特徴とする請求項1に記載の米糠油由来化粧品原料組成物。
  3. 前記高級脂肪酸塩が、水添米糠油単独もしくは米糠油と水添米糠油との混合油脂の鹸化物またはその塩基交換塩である固形石鹸原料組成物から成ることを特徴とする請求項2に記載の米糠油由来化粧品原料組成物。
  4. 前記米糠由来成分が、γ−オリザノール及びトコフェロールの1種または2種から選ばれる固形石鹸原料組成物から成ることを特徴とする請求項2又は3に記載の米糠油由来化粧品原料組成物。
  5. 前記水素添加による含有脂肪酸の飽和化の程度を示す指標として、含有高級脂肪酸成分のヨウ素価が50〜92の範囲にあり、全高級脂肪酸成分に対する炭素数18の不飽和脂肪酸含量が55〜75重量%であり、かつオレイン酸含量が45〜60重量%が得られた水添米糠油を、添加物として含有した、化粧水、トリートメント、洗顔フォーム、シャンプー、乳液、ハンドクリーム及びモイスチャークリームのいずれかの原料組成物から成ることを特徴とする請求項1に記載の米糠油由来化粧品原料組成物。

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