JP2777859B2 - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents
車両用自動変速機の制御装置Info
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60W—CONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
- B60W2552/00—Input parameters relating to infrastructure
- B60W2552/15—Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用自動変速機の制
御装置に関し、特に予め定められた変速特性に基づいて
変速段を自動的に切り換える制御装置の改良に関する。
御装置に関し、特に予め定められた変速特性に基づいて
変速段を自動的に切り換える制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機の制御装置としては
例えば、特開平3−74670号公報記載の技術が知ら
れている。これは、複数の変速特性を予め用意しておく
と共に、ファジィ理論を用いてその変速特性ないしはそ
の変速特性を検索するパラメータのいずれかを補正する
様に構成している。また、特開平1−255748号公
報においても同種の技術が提案されている。
例えば、特開平3−74670号公報記載の技術が知ら
れている。これは、複数の変速特性を予め用意しておく
と共に、ファジィ理論を用いてその変速特性ないしはそ
の変速特性を検索するパラメータのいずれかを補正する
様に構成している。また、特開平1−255748号公
報においても同種の技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術は、
登降坂路などを走行するとき、それに適した変速特性を
選択して運転者が違和感を感じない様な変速制御を実現
することを目的としたものであるが、例えば急勾配の登
坂路と平坦路が繰り返される様な走行状態においては変
速特性の変化が大きくなり、その急激な変化にドライバ
が却って違和感を覚える場合がある。その点で、上記し
た従来技術のうち、特開平1−255748号公報記載
のものは、極端な変速特性の変化を防止すべく、車速が
制限値を超えるときは変速特性の補正量に対して制限値
を与える様に構成すると共に、制限値を機関回転数ない
しはトルクコンバータの伝達効率から規定する様にして
いるが、この場合でも制限値は結果的には最大機関回転
数などから一義的に規定されることとなり、同様の不都
合を免れない。
登降坂路などを走行するとき、それに適した変速特性を
選択して運転者が違和感を感じない様な変速制御を実現
することを目的としたものであるが、例えば急勾配の登
坂路と平坦路が繰り返される様な走行状態においては変
速特性の変化が大きくなり、その急激な変化にドライバ
が却って違和感を覚える場合がある。その点で、上記し
た従来技術のうち、特開平1−255748号公報記載
のものは、極端な変速特性の変化を防止すべく、車速が
制限値を超えるときは変速特性の補正量に対して制限値
を与える様に構成すると共に、制限値を機関回転数ない
しはトルクコンバータの伝達効率から規定する様にして
いるが、この場合でも制限値は結果的には最大機関回転
数などから一義的に規定されることとなり、同様の不都
合を免れない。
【0004】更には、特開平2−212655号および
特開平3−121354号においても複数のシフトマッ
プ(シフトパターン)を用意しておき、ファジィ推論を
通じてシフトマップのいずれかを選択して変速制御する
技術が提案されているが、それらとても制御特性はシフ
トマップで予定するものに限られ、あらゆる走行状況に
適した制御を実現しようとすれば、数多くのシフトマッ
プを用意せざるを得ず、その様なことは現実には困難で
ある。
特開平3−121354号においても複数のシフトマッ
プ(シフトパターン)を用意しておき、ファジィ推論を
通じてシフトマップのいずれかを選択して変速制御する
技術が提案されているが、それらとても制御特性はシフ
トマップで予定するものに限られ、あらゆる走行状況に
適した制御を実現しようとすれば、数多くのシフトマッ
プを用意せざるを得ず、その様なことは現実には困難で
ある。
【0005】従って、本発明の目的は上記した欠点を解
消し、変速特性に急激な変化が生じることがなく、また
補正を制限するときもあくまでも走行状態を加味して行
う様にして、種々の走行状態において運転者に違和感を
与えることなく、最適な変速制御を実現する様にした車
両用自動変速機の制御装置を提供することにある。
消し、変速特性に急激な変化が生じることがなく、また
補正を制限するときもあくまでも走行状態を加味して行
う様にして、種々の走行状態において運転者に違和感を
与えることなく、最適な変速制御を実現する様にした車
両用自動変速機の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに本発明は例えば請求項1項に示すように、予め設定
された複数のシフトマップの1つを車両の走行抵抗を示
すパラメータに基づいて選択し、前記選択されたシフト
マップを車速とスロットル開度から検索して目標変速段
を求める目標変速段検索手段と、少なくとも前記車両の
走行抵抗を示すパラメータを含む運転パラメータに基づ
いて予め定められた制御ルールに従いファジィ推論を行
う推論手段と、前記推論手段の推論結果に基づいて前記
車速とスロットル開度の少なくとも一方を補正する補正
手段と、車速とスロットル開度に応じて予め設定された
基準となる基準シフトマップを、前記補正手段により少
なくとも一方が補正された前記車速とスロットル開度か
ら検索して補正変速段を求める補正変速段検索手段と、
および前記目標変速段および補正変速段を比較し、補正
変速段が目標変速段を超えるとき、補正変速段をシフト
すべき変速段と決定する変速段決定手段と、を有する如
く構成した。
めに本発明は例えば請求項1項に示すように、予め設定
された複数のシフトマップの1つを車両の走行抵抗を示
すパラメータに基づいて選択し、前記選択されたシフト
マップを車速とスロットル開度から検索して目標変速段
を求める目標変速段検索手段と、少なくとも前記車両の
走行抵抗を示すパラメータを含む運転パラメータに基づ
いて予め定められた制御ルールに従いファジィ推論を行
う推論手段と、前記推論手段の推論結果に基づいて前記
車速とスロットル開度の少なくとも一方を補正する補正
手段と、車速とスロットル開度に応じて予め設定された
基準となる基準シフトマップを、前記補正手段により少
なくとも一方が補正された前記車速とスロットル開度か
ら検索して補正変速段を求める補正変速段検索手段と、
および前記目標変速段および補正変速段を比較し、補正
変速段が目標変速段を超えるとき、補正変速段をシフト
すべき変速段と決定する変速段決定手段と、を有する如
く構成した。
【0007】
【作用】上記の如く構成したので、変速特性に急激な変
化が生じることがなく、種々の走行状態において運転者
に違和感を与えることがなく、最適な変速制御を実現す
ることができる。
化が生じることがなく、種々の走行状態において運転者
に違和感を与えることがなく、最適な変速制御を実現す
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面に即して本発明の実施例を説
明する。
明する。
【0009】図1は本発明にかかる車両用自動変速機の
制御装置を全体的に示す概略図である。図において、符
号10は内燃機関を示す。内燃機関10が発生する機関
出力はシャフト12を通じて変速機14に送られ、トル
クコンバータ16のポンプインペラ16a、タービンラ
ンナ16bを介してメインシャフト18に伝えられる。
メインシャフト18とカウンタシャフト20との間には
前進4段・後進1段からなる歯車機構22が設けられる
と共に、そのカウンタシャフト20に平行してセカンダ
リシャフト24が配置される。各ギヤ段には油圧クラッ
チC1 〜C4 が配置される。尚、記号CHで示すもの
は、ワンウェイクラッチ26をバイパスするための油圧
クラッチである。ここで変速機出力はファイナルギヤ2
8を通じてディファレンシャル装置30に送られ、ドラ
イブシャフト32を通じて駆動輪34を駆動する。尚、
油圧クラッチC4 は前進と後進において使用され、セレ
クタ36が図において左方に位置するときは前進4速
が、右方に位置するときは図示しないアイドルギヤを介
してリバースギヤRVSが確立される。
制御装置を全体的に示す概略図である。図において、符
号10は内燃機関を示す。内燃機関10が発生する機関
出力はシャフト12を通じて変速機14に送られ、トル
クコンバータ16のポンプインペラ16a、タービンラ
ンナ16bを介してメインシャフト18に伝えられる。
メインシャフト18とカウンタシャフト20との間には
前進4段・後進1段からなる歯車機構22が設けられる
と共に、そのカウンタシャフト20に平行してセカンダ
リシャフト24が配置される。各ギヤ段には油圧クラッ
チC1 〜C4 が配置される。尚、記号CHで示すもの
は、ワンウェイクラッチ26をバイパスするための油圧
クラッチである。ここで変速機出力はファイナルギヤ2
8を通じてディファレンシャル装置30に送られ、ドラ
イブシャフト32を通じて駆動輪34を駆動する。尚、
油圧クラッチC4 は前進と後進において使用され、セレ
クタ36が図において左方に位置するときは前進4速
が、右方に位置するときは図示しないアイドルギヤを介
してリバースギヤRVSが確立される。
【0010】内燃機関10の吸気路(図示せず)に配置
されたスロットル弁(図示せず)の付近にはその開度を
検出するスロットル開度センサ40が設けられる。また
変速機14のカウンタシャフト20の付近にはシャフト
20の回転速度から車速を検出する車速センサ42が設
けられる。更に、ブレーキペダル(図示せず)の付近に
はブレーキ操作の有無を検出するブレーキスイッチ44
が設けられ、また車両運転席床面に装着されたレンジセ
レクタ(図示せず)の付近にはP,R,N,D4,D
3,2,1の7種のレンジの中、運転者が選択したレン
ジ位置を検出するレンジセレクタスイッチ46が設けら
れる。スロットル開度センサ40などの出力は、ECU
(電子制御ユニット)50に送られる。
されたスロットル弁(図示せず)の付近にはその開度を
検出するスロットル開度センサ40が設けられる。また
変速機14のカウンタシャフト20の付近にはシャフト
20の回転速度から車速を検出する車速センサ42が設
けられる。更に、ブレーキペダル(図示せず)の付近に
はブレーキ操作の有無を検出するブレーキスイッチ44
が設けられ、また車両運転席床面に装着されたレンジセ
レクタ(図示せず)の付近にはP,R,N,D4,D
3,2,1の7種のレンジの中、運転者が選択したレン
ジ位置を検出するレンジセレクタスイッチ46が設けら
れる。スロットル開度センサ40などの出力は、ECU
(電子制御ユニット)50に送られる。
【0011】ECU50はCPU50a,ROM50
b,RAM50c、入力回路50d及び出力回路50e
からなるマイクロ・コンピュータから構成され、前記し
たセンサ(スイッチ)出力は、入力回路50dを介して
マイクロ・コンピュータ内に入力される。マイクロ・コ
ンピュータにおいてCPU50aは後で詳細に述べる様
に走行路に応じたシフトマップを選択してシフト位置
(ギヤ段)を決定し、出力回路50eを通じて油圧制御
回路のソレノイドバルブ54,56を励磁・非励磁する
ことによって図示しないシフトバルブを切り替え、所定
ギヤ段の油圧クラッチを解放・締結する。尚、ソレノイ
ドバルブ58,60は、トルクコンバータ16のロック
アップ機構16cのオン・オフ制御用である。
b,RAM50c、入力回路50d及び出力回路50e
からなるマイクロ・コンピュータから構成され、前記し
たセンサ(スイッチ)出力は、入力回路50dを介して
マイクロ・コンピュータ内に入力される。マイクロ・コ
ンピュータにおいてCPU50aは後で詳細に述べる様
に走行路に応じたシフトマップを選択してシフト位置
(ギヤ段)を決定し、出力回路50eを通じて油圧制御
回路のソレノイドバルブ54,56を励磁・非励磁する
ことによって図示しないシフトバルブを切り替え、所定
ギヤ段の油圧クラッチを解放・締結する。尚、ソレノイ
ドバルブ58,60は、トルクコンバータ16のロック
アップ機構16cのオン・オフ制御用である。
【0012】続いて、図2フロー・チャートを参照して
本制御装置の動作を説明するが、その前に図3以下を用
いて本制御装置の特徴を簡単に説明すると、本制御装置
の場合、予想加速度と実加速度を求めてその差を算出
し、算出値に応じて5種のシフトマップ(平坦路用、重
ないし軽登坂用および重ないし軽降坂用)のいずれかを
選択し、選択したマップを実車速と実スロットル弁開度
とから検索してシフト位置を求める。それと共に、ファ
ジィ推論を行って実車速を補正し、補正した車速と実ス
ロットル弁開度とから別途平坦路用のシフトマップを検
索してシフト位置を求め、2種のシフト位置から目標シ
フト位置を最終的に決定する様にした。
本制御装置の動作を説明するが、その前に図3以下を用
いて本制御装置の特徴を簡単に説明すると、本制御装置
の場合、予想加速度と実加速度を求めてその差を算出
し、算出値に応じて5種のシフトマップ(平坦路用、重
ないし軽登坂用および重ないし軽降坂用)のいずれかを
選択し、選択したマップを実車速と実スロットル弁開度
とから検索してシフト位置を求める。それと共に、ファ
ジィ推論を行って実車速を補正し、補正した車速と実ス
ロットル弁開度とから別途平坦路用のシフトマップを検
索してシフト位置を求め、2種のシフト位置から目標シ
フト位置を最終的に決定する様にした。
【0013】以下、詳細に説明するが、シフトマップの
選択についてここで概説しておくと、実車速と実スロッ
トル弁開度に応じて平坦路を走行するとき車両に期待さ
れる予想加速度(3速についてのみ)を予め設定してお
き、他方、車速から車両が実際に発生している実加速度
を求め、係数を乗じて3速相当値に補正する。次いで、
それらの値を比較して差分の平均値PNOAVE,PKUAVE を
求め、それから相応するシフトマップを選択する。予想
加速度はECU50において前記したROM50b内に
格納されたマップをスロットル開度と車速とから検索し
て求める。図4にそのマップの特性を示す。ここで予想
加速度をスロットル開度と車速とから求めるのは、車
速、ギヤ段、路面勾配などが同一な走行状態であれば、
駆動力、即ち機関負荷によって得られる加速度は相違
し、また走行抵抗、特に空気抵抗は車速に比例した値と
なるからである。また図5に平坦路用の、図6に軽登坂
路用のシフトマップの特性(平坦路用に比して3速領域
が拡大される)を示す。尚、簡略化のために省略した
が、図7に示す如く、各マップにはシフトアップ方向と
シフトダウン方向とでヒステリシスが設けられる。
選択についてここで概説しておくと、実車速と実スロッ
トル弁開度に応じて平坦路を走行するとき車両に期待さ
れる予想加速度(3速についてのみ)を予め設定してお
き、他方、車速から車両が実際に発生している実加速度
を求め、係数を乗じて3速相当値に補正する。次いで、
それらの値を比較して差分の平均値PNOAVE,PKUAVE を
求め、それから相応するシフトマップを選択する。予想
加速度はECU50において前記したROM50b内に
格納されたマップをスロットル開度と車速とから検索し
て求める。図4にそのマップの特性を示す。ここで予想
加速度をスロットル開度と車速とから求めるのは、車
速、ギヤ段、路面勾配などが同一な走行状態であれば、
駆動力、即ち機関負荷によって得られる加速度は相違
し、また走行抵抗、特に空気抵抗は車速に比例した値と
なるからである。また図5に平坦路用の、図6に軽登坂
路用のシフトマップの特性(平坦路用に比して3速領域
が拡大される)を示す。尚、簡略化のために省略した
が、図7に示す如く、各マップにはシフトアップ方向と
シフトダウン方向とでヒステリシスが設けられる。
【0014】以下、図2フロー・チャートを参照して説
明する。
明する。
【0015】まずS10で演算に必要なパラメータを求
める。パラメータとしてスロットル開度などはセンサ出
力値をそのまま求め、また車速はセンサ42の出力パル
スを所定時間カウントして算出するが、スロットル開度
についてはこのステップで併せてその変化状態を検出し
ておくので、図8フロー・チャートを参照して以下説明
する。尚、図2フロー・チャートに示すプログラムは、
20ms毎のタイマ割り込みで起動される。
める。パラメータとしてスロットル開度などはセンサ出
力値をそのまま求め、また車速はセンサ42の出力パル
スを所定時間カウントして算出するが、スロットル開度
についてはこのステップで併せてその変化状態を検出し
ておくので、図8フロー・チャートを参照して以下説明
する。尚、図2フロー・チャートに示すプログラムは、
20ms毎のタイマ割り込みで起動される。
【0016】図8フロー・チャートにおいては先ずS1
00で所定時間前に検出したスロットル開度THPTを読み
出し、S102で今回検出したスロットル開度THUSとの
差(絶対値)を求めて所定スロットル開度YDTTH (例え
ば0.5/8×WOT 〔度〕)と比較する。S102で差
が所定値を超える、即ちスロットル開度の変化量が大き
いと判断されるときはS104に進んで、スロットル急
変タイマ(ダウンカウンタ)TMETN に所定の値YTMETNを
セットして時間計測を開始する。尚、S102で差が所
定値未満と判断されるときは、プログラムを直ちに終了
する。
00で所定時間前に検出したスロットル開度THPTを読み
出し、S102で今回検出したスロットル開度THUSとの
差(絶対値)を求めて所定スロットル開度YDTTH (例え
ば0.5/8×WOT 〔度〕)と比較する。S102で差
が所定値を超える、即ちスロットル開度の変化量が大き
いと判断されるときはS104に進んで、スロットル急
変タイマ(ダウンカウンタ)TMETN に所定の値YTMETNを
セットして時間計測を開始する。尚、S102で差が所
定値未満と判断されるときは、プログラムを直ちに終了
する。
【0017】図2フロー・チャートに戻ると、次いでS
12に進んで前記した予想加速度(”GGH”と称す
る)を求める。
12に進んで前記した予想加速度(”GGH”と称す
る)を求める。
【0018】図9はその作業を示すサブルーチン・フロ
ー・チャートであり、同図に従って説明すると、先ずS
200においてスロットル開度(マップ検索に使用する
スロットル開度を”GMAPTH”と称する)と現在の車速V
とから図4にその特性を示したマップを参照して予想加
速度のマップ検索値GGBASEを求める。尚、この値は先に
述べた様に、車両がそのスロットル開度と車速とで平坦
路を3速ギヤを使用して走行しているときに出力すると
予想される走行加速度であって、単位は〔m/s2 〕で
示される。尚、図4に示す値は、理解の便宜のために例
示的に記載したものである。
ー・チャートであり、同図に従って説明すると、先ずS
200においてスロットル開度(マップ検索に使用する
スロットル開度を”GMAPTH”と称する)と現在の車速V
とから図4にその特性を示したマップを参照して予想加
速度のマップ検索値GGBASEを求める。尚、この値は先に
述べた様に、車両がそのスロットル開度と車速とで平坦
路を3速ギヤを使用して走行しているときに出力すると
予想される走行加速度であって、単位は〔m/s2 〕で
示される。尚、図4に示す値は、理解の便宜のために例
示的に記載したものである。
【0019】次いでS202に進み、ダウンカウンタGG
CNT1(後述)の値が零であることを確認した後、S20
4でそのカウンタに所定値YGGCNTをセットしてスタート
させる。このカウンタは続いて述べる様に予想加速度の
前回値と今回検索した値との変化を見て、変化が大きい
ときは徐々に増加(減少)させるナマシ処理間隔を決定
するものである。即ち、先ずS206に進んで今回検索
した値GGBASEに微小値YDG1L,H を加減算した値と前回値
GGHとを比較し、前回値と今回値との間の変化がその
所定の範囲内にあるか否かを判断する。S206で所定
範囲内にあると判断されるときは変化量が少ないので、
S208に進んでマップ検索値(今回値)GGBASEをその
まま今回の予想加速度GGHとする。
CNT1(後述)の値が零であることを確認した後、S20
4でそのカウンタに所定値YGGCNTをセットしてスタート
させる。このカウンタは続いて述べる様に予想加速度の
前回値と今回検索した値との変化を見て、変化が大きい
ときは徐々に増加(減少)させるナマシ処理間隔を決定
するものである。即ち、先ずS206に進んで今回検索
した値GGBASEに微小値YDG1L,H を加減算した値と前回値
GGHとを比較し、前回値と今回値との間の変化がその
所定の範囲内にあるか否かを判断する。S206で所定
範囲内にあると判断されるときは変化量が少ないので、
S208に進んでマップ検索値(今回値)GGBASEをその
まま今回の予想加速度GGHとする。
【0020】S206で変化が所定範囲を超えていると
判断されるときはS210に進み、そこで前回の予想加
速度GGHと今回のマップ検索値GGBASEとを比較し、変
化が増加方向にあると判断されるときはS212に進ん
で前回値GGHに所定単位量YDG2を加算した値を今回の
予想加速度GGHとして一旦プログラムを終了する。そ
して、次回以降のプログラム起動時にS202でカウン
タ値が零に達したと判断されるまでS214でカウンタ
値をデクリメントし、零に達したと判断されるとS20
4で新たにカウンタをスタートさせつつS206,S2
10を経てS212に至り、そこで再び所定単位量YDG2
を加算して増加補正する。即ち、図10に1点鎖線で示
す様に、前回値との変化が大きいときはS206で今回
マップ検索値付近に到達したと判断されるまで、所定時
間(GGCNT1)毎に所定量(YDG2)づつ徐々に増加する。
これによって予想加速度の急変を回避することができ、
瞬間的なアクセルペダルの踏み込みによる制御ハンチン
グを防止することができる。
判断されるときはS210に進み、そこで前回の予想加
速度GGHと今回のマップ検索値GGBASEとを比較し、変
化が増加方向にあると判断されるときはS212に進ん
で前回値GGHに所定単位量YDG2を加算した値を今回の
予想加速度GGHとして一旦プログラムを終了する。そ
して、次回以降のプログラム起動時にS202でカウン
タ値が零に達したと判断されるまでS214でカウンタ
値をデクリメントし、零に達したと判断されるとS20
4で新たにカウンタをスタートさせつつS206,S2
10を経てS212に至り、そこで再び所定単位量YDG2
を加算して増加補正する。即ち、図10に1点鎖線で示
す様に、前回値との変化が大きいときはS206で今回
マップ検索値付近に到達したと判断されるまで、所定時
間(GGCNT1)毎に所定量(YDG2)づつ徐々に増加する。
これによって予想加速度の急変を回避することができ、
瞬間的なアクセルペダルの踏み込みによる制御ハンチン
グを防止することができる。
【0021】この事情はS210で検索した予想加速度
が前回値に対して減少したと判断されるときも同様であ
り、その場合はS216に進んでスロットル開度が全閉
付近の開度CTH 、具体的には(0.5/8)× WOT
〔度〕、以下であるか否か判断し、その比較結果に応じ
てS218,S220で減少単位量YDG3US, YDG3を相違
させつつ、徐々に今回のマップ検索値まで減少補正す
る。ここで単位量を変えたのは、スロットル開度が全閉
位置付近以下にあるときの方がそれ以外の場合に比して
スロットル開度変化に対してトルク変動が早く追随する
ためであり、よって単位量も、YDG3<YDG3USとする。図
11に減少方向の段階補正を示す。
が前回値に対して減少したと判断されるときも同様であ
り、その場合はS216に進んでスロットル開度が全閉
付近の開度CTH 、具体的には(0.5/8)× WOT
〔度〕、以下であるか否か判断し、その比較結果に応じ
てS218,S220で減少単位量YDG3US, YDG3を相違
させつつ、徐々に今回のマップ検索値まで減少補正す
る。ここで単位量を変えたのは、スロットル開度が全閉
位置付近以下にあるときの方がそれ以外の場合に比して
スロットル開度変化に対してトルク変動が早く追随する
ためであり、よって単位量も、YDG3<YDG3USとする。図
11に減少方向の段階補正を示す。
【0022】再び図2フロー・チャートに戻ると、続い
てS14に進んで実加速度HDELVを算出する。図1
2はその作業を示すサブルーチン・フロー・チャートで
ある。先に述べた様に、予想加速度が3速ギヤで走行し
た場合の値であるため実加速度もそれに対応させる必要
があることから、同図フロー・チャートにおいては先ず
S300,S302で現在のギヤ段が2速以下か、3速
か、或いは4速か判断し、その判断結果に応じてS30
4,S306,S308に進んで補正係数を決定する。
補正係数は、図4に示した予想加速度マップと同様に、
スロットル開度と車速とに応じて、比の値を予めマップ
にしたものが1,2速用、3速用、4速用の3種類用意
されており、予想加速度の検索に使用したスロットル開
度GMAPTHと車速Vとから、その比の値を検索して求める
(マップ検索して得た補正係数を”GGFBASE ”と称す
る) 。ここで1速と2速とを区別しないのは、本制御の
目的が本来的に登降坂路における変速特性の改良にあ
り、具体的には登坂路または降坂路と判定するときは平
坦路用のマップから登坂路用または降坂路用のマップに
切り換えるものであるが、登坂路用のものはシフトダウ
ンして駆動力を増し、降坂路用のものはシフトダウンし
てエンジンブレーキ効果を得るためものであり、1速は
最低速段であってダウンシフトさせようがないため、本
制御の便宜上、2速と同一のデータとした。また3速用
の比のマップは、この比を用いて補正する実加速度と比
較される予想加速度が3速走行時のものであるため、デ
ータ上”1.0”となる。
てS14に進んで実加速度HDELVを算出する。図1
2はその作業を示すサブルーチン・フロー・チャートで
ある。先に述べた様に、予想加速度が3速ギヤで走行し
た場合の値であるため実加速度もそれに対応させる必要
があることから、同図フロー・チャートにおいては先ず
S300,S302で現在のギヤ段が2速以下か、3速
か、或いは4速か判断し、その判断結果に応じてS30
4,S306,S308に進んで補正係数を決定する。
補正係数は、図4に示した予想加速度マップと同様に、
スロットル開度と車速とに応じて、比の値を予めマップ
にしたものが1,2速用、3速用、4速用の3種類用意
されており、予想加速度の検索に使用したスロットル開
度GMAPTHと車速Vとから、その比の値を検索して求める
(マップ検索して得た補正係数を”GGFBASE ”と称す
る) 。ここで1速と2速とを区別しないのは、本制御の
目的が本来的に登降坂路における変速特性の改良にあ
り、具体的には登坂路または降坂路と判定するときは平
坦路用のマップから登坂路用または降坂路用のマップに
切り換えるものであるが、登坂路用のものはシフトダウ
ンして駆動力を増し、降坂路用のものはシフトダウンし
てエンジンブレーキ効果を得るためものであり、1速は
最低速段であってダウンシフトさせようがないため、本
制御の便宜上、2速と同一のデータとした。また3速用
の比のマップは、この比を用いて補正する実加速度と比
較される予想加速度が3速走行時のものであるため、デ
ータ上”1.0”となる。
【0023】次いでS310に至り、そこで第2のダウ
ンカウンタGGCNT2の値が零であることを確認した後、S
312に進んでそのカウンタに所定値YGGCNTをセットし
てスタートさせ、S314で検索した補正係数について
前回値と比較して所定の範囲を超えているか否か判断
し、超えていれば補正係数について、先に予想加速度で
行ったのと同様なナマシ処理を行う。即ち、先ずS31
4で今回値±YDF1L,H と前回値とを比較し、その範囲内
であればS316に進んでマップ検索補正係数GGFBASE
をそのまま補正係数GGF とし、S318に進んで検出し
た車速値の1階差分ΔV、即ち所定時間毎の車速変化に
乗じて実加速度HDELVを算出する。S314で範囲
を超えると判断されるときはS320に進み、前回値GG
F と今回値GGFBASE とを比較し、増加方向にあると判断
されるときはS322に進んで前回値GGF に増加単位量
YDF2を加算した値を今回の補正係数とし、減少方向にあ
ると判断されるときはS324に進んで減少単位量YDF3
を減算した値を今回の補正係数とする。そして次回以降
のプログラム起動時にS326でデクリメントするカウ
ンタ値がS310で零に達したと判断される度にこの増
加(減少)補正を繰り返し、S314で前回値付近に達
したと判断されるまで行う。この様に構成したのは、図
9フロー・チャートの予想加速度の説明で述べたと同じ
様に、制御値の急変を防止するためである。尚、ここで
実加速度を車速差分値から算出したが、微分値を求めて
も良く、いずれにしてもこれらは予想加速度と等価な単
位〔m/s2 〕で示される。
ンカウンタGGCNT2の値が零であることを確認した後、S
312に進んでそのカウンタに所定値YGGCNTをセットし
てスタートさせ、S314で検索した補正係数について
前回値と比較して所定の範囲を超えているか否か判断
し、超えていれば補正係数について、先に予想加速度で
行ったのと同様なナマシ処理を行う。即ち、先ずS31
4で今回値±YDF1L,H と前回値とを比較し、その範囲内
であればS316に進んでマップ検索補正係数GGFBASE
をそのまま補正係数GGF とし、S318に進んで検出し
た車速値の1階差分ΔV、即ち所定時間毎の車速変化に
乗じて実加速度HDELVを算出する。S314で範囲
を超えると判断されるときはS320に進み、前回値GG
F と今回値GGFBASE とを比較し、増加方向にあると判断
されるときはS322に進んで前回値GGF に増加単位量
YDF2を加算した値を今回の補正係数とし、減少方向にあ
ると判断されるときはS324に進んで減少単位量YDF3
を減算した値を今回の補正係数とする。そして次回以降
のプログラム起動時にS326でデクリメントするカウ
ンタ値がS310で零に達したと判断される度にこの増
加(減少)補正を繰り返し、S314で前回値付近に達
したと判断されるまで行う。この様に構成したのは、図
9フロー・チャートの予想加速度の説明で述べたと同じ
様に、制御値の急変を防止するためである。尚、ここで
実加速度を車速差分値から算出したが、微分値を求めて
も良く、いずれにしてもこれらは予想加速度と等価な単
位〔m/s2 〕で示される。
【0024】次いで図2フロー・チャートに戻ってS1
6に進み、予想加速度GGHと実加速度HDELVとの
差分、PNO, PKUを算出する。図13はその算出作業を
示すサブルーチン・フロー・チャートである。ここでP
KUは実加速度HDELVから予想加速度GGHを減算し
た降坂方向の差分を、PNOは逆に予想加速度GGHから
実加速度HDELVを減算したもので登坂方向の差分
を、意味する。
6に進み、予想加速度GGHと実加速度HDELVとの
差分、PNO, PKUを算出する。図13はその算出作業を
示すサブルーチン・フロー・チャートである。ここでP
KUは実加速度HDELVから予想加速度GGHを減算し
た降坂方向の差分を、PNOは逆に予想加速度GGHから
実加速度HDELVを減算したもので登坂方向の差分
を、意味する。
【0025】図13フロー・チャートにおいて先ずS4
00で今述べた算出式から降坂方向の差分PKUを計算す
る。尚、差分の減算順序を替えるのは、降坂では(平坦
路での)予想加速度より実加速度が大きくなり、登坂で
はその逆になるためである。またここで登坂時と降坂時
の差分を算出するのは車両が実際に登坂ないしは降坂し
ているか否かとは関係がなく、単に実加速度から予想加
速度を減算したものを降坂方向の差分とし、逆を登坂方
向の差分とするだけである。即ち、後で述べる様にこの
値の平均値からマップを選択することになるので、車両
が実際に例えば降坂していれば降坂方向の差分PKUのみ
が正値となって生ずる筈であり、登坂方向の値は零以下
となる筈であるから、正値のみ使用してマップを選択す
ることによって、結果的に傾斜センサなどを設けること
なく、勾配変化に即応して変速比を最適に決定すること
ができる。
00で今述べた算出式から降坂方向の差分PKUを計算す
る。尚、差分の減算順序を替えるのは、降坂では(平坦
路での)予想加速度より実加速度が大きくなり、登坂で
はその逆になるためである。またここで登坂時と降坂時
の差分を算出するのは車両が実際に登坂ないしは降坂し
ているか否かとは関係がなく、単に実加速度から予想加
速度を減算したものを降坂方向の差分とし、逆を登坂方
向の差分とするだけである。即ち、後で述べる様にこの
値の平均値からマップを選択することになるので、車両
が実際に例えば降坂していれば降坂方向の差分PKUのみ
が正値となって生ずる筈であり、登坂方向の値は零以下
となる筈であるから、正値のみ使用してマップを選択す
ることによって、結果的に傾斜センサなどを設けること
なく、勾配変化に即応して変速比を最適に決定すること
ができる。
【0026】次いでS402に進んでスロットル開度が
全閉付近開度CTH 以下にあるか否か判断し、全閉付近以
下と判断されるときはS404に進んでタイマ(ダウン
カウンタ)TMPAVBの値が零に達したか否か判断する。こ
のタイマはブレーキ操作が行われた時点でセットされ、
ブレーキが解除された時点でスタートする。従って、こ
のステップでの判断は、ブレーキ操作が行われている
か、より正確には一旦ブレーキが踏まれた後、ブレーキ
が戻されてから所定時間が経過したか否かで判断する。
即ち、ブレーキが一旦踏まれた後はブレーキが戻されて
も制動系の応答遅れから直ちに制動力は零にならないた
め所定時間(タイマ値)はブレーキ操作中と判断する様
にした。S404でブレーキタイマ値が零ではない(ブ
レーキ操作中)と判断されるときはS406に進んで所
定量YDADO5を加算して差分PKUを増加補正する。これは
制動力による実加速度の減少分を補償するためである。
次いで、S408に進んで、予想加速度GGHから実加
速度HDELVを減算して登坂方向の差分PNOを算出す
る。
全閉付近開度CTH 以下にあるか否か判断し、全閉付近以
下と判断されるときはS404に進んでタイマ(ダウン
カウンタ)TMPAVBの値が零に達したか否か判断する。こ
のタイマはブレーキ操作が行われた時点でセットされ、
ブレーキが解除された時点でスタートする。従って、こ
のステップでの判断は、ブレーキ操作が行われている
か、より正確には一旦ブレーキが踏まれた後、ブレーキ
が戻されてから所定時間が経過したか否かで判断する。
即ち、ブレーキが一旦踏まれた後はブレーキが戻されて
も制動系の応答遅れから直ちに制動力は零にならないた
め所定時間(タイマ値)はブレーキ操作中と判断する様
にした。S404でブレーキタイマ値が零ではない(ブ
レーキ操作中)と判断されるときはS406に進んで所
定量YDADO5を加算して差分PKUを増加補正する。これは
制動力による実加速度の減少分を補償するためである。
次いで、S408に進んで、予想加速度GGHから実加
速度HDELVを減算して登坂方向の差分PNOを算出す
る。
【0027】図2フロー・チャートに戻ると、次いでS
18に進んで先に求めた登降坂方向の差分PNO, PKUの
平均値PNOAVE,PKUAVE 、より具体的には重みづけ平均
値、を算出する。図14は、その作業を示すサブルーチ
ン・フロー・チャートである。
18に進んで先に求めた登降坂方向の差分PNO, PKUの
平均値PNOAVE,PKUAVE 、より具体的には重みづけ平均
値、を算出する。図14は、その作業を示すサブルーチ
ン・フロー・チャートである。
【0028】同図に従って説明すると、S500で今回
算出した登坂方向差分PNOとそれまでの累積平均値(重
み係数)PNOAVE とを比較して前回までの値に対して増
加方向にあるか減少方向にあるか判断する。減少方向に
あると判断されるときはS502に進んでナマシ係数KP
NOをYKPNODN とした後、S504に進んで図示した式か
ら重みづけ平均値を求める。また増加方向にあると判断
されるときはS506に進んで図8に示したスロットル
急変タイマTMETN の値が零であるか否か、即ちスロット
ル開度が急変していないか否か判断し、急変していない
と判断されるときはS508に進んでナマシ係数をYKPN
OUP とし、次いでS510でブレーキ操作がなされてい
ないことを確認した後、S504に進んで重みづけ平均
値を算出する。尚、S506でスロットル開度急変と判
断されるときはS504をジャンプする。従って、この
場合は前回算出した平均値PNOAVEn-1でマップが決定
(ホールド)されることになる。これによってスロット
ル開度急変時に制御値(マップ選択)が誤るのを防止す
ることができる。尚、S510でブレーキONと判断さ
れるときも同様であり、運転者がブレーキペダルを踏む
力に比例して生ずる制動力の分だけ見掛上機関出力トル
クが減少し、マップ検索スロットル開度に相応する機関
出力が生じていないので、S504をジャンプして前回
算出した平均値を使用する。次いでS512で算出値を
上限値YPNOCUT と比較し、それを超えているときはS5
14で上限値に書き換える。即ち、図15に示す様に、
車両が登坂を終えて平坦路に戻ったときは迅速にマップ
を平坦路用に修正する必要があるため、ここで上限値を
設けておく。
算出した登坂方向差分PNOとそれまでの累積平均値(重
み係数)PNOAVE とを比較して前回までの値に対して増
加方向にあるか減少方向にあるか判断する。減少方向に
あると判断されるときはS502に進んでナマシ係数KP
NOをYKPNODN とした後、S504に進んで図示した式か
ら重みづけ平均値を求める。また増加方向にあると判断
されるときはS506に進んで図8に示したスロットル
急変タイマTMETN の値が零であるか否か、即ちスロット
ル開度が急変していないか否か判断し、急変していない
と判断されるときはS508に進んでナマシ係数をYKPN
OUP とし、次いでS510でブレーキ操作がなされてい
ないことを確認した後、S504に進んで重みづけ平均
値を算出する。尚、S506でスロットル開度急変と判
断されるときはS504をジャンプする。従って、この
場合は前回算出した平均値PNOAVEn-1でマップが決定
(ホールド)されることになる。これによってスロット
ル開度急変時に制御値(マップ選択)が誤るのを防止す
ることができる。尚、S510でブレーキONと判断さ
れるときも同様であり、運転者がブレーキペダルを踏む
力に比例して生ずる制動力の分だけ見掛上機関出力トル
クが減少し、マップ検索スロットル開度に相応する機関
出力が生じていないので、S504をジャンプして前回
算出した平均値を使用する。次いでS512で算出値を
上限値YPNOCUT と比較し、それを超えているときはS5
14で上限値に書き換える。即ち、図15に示す様に、
車両が登坂を終えて平坦路に戻ったときは迅速にマップ
を平坦路用に修正する必要があるため、ここで上限値を
設けておく。
【0029】次いで降坂方向差分値の平均値を算出す
る。即ち、S516で今回算出値PKUを前回までの平均
値PKUAVE と比較し、そこで増加方向にあると判断され
るときは下り坂をなお降坂中であることを意味するの
で、S518で車速Vを所定車速YVOAD1と比較し、次い
でS520,S522でスロットル開度が急変していな
いことを確認した後、比較結果に応じてS524,S5
26に進んでナマシ係数(重み係数)KPKUを選択し、S
528に進んで今回の重みづけ平均値PKUAVE を算出す
る。ここで車速に応じて係数を替えるのは、降坂中にあ
るときは走行抵抗の値がそれほど大きくならないので、
車速から早めにシフトダウンする機会をつくるためであ
る。従って係数の値は、YKPKUUPH>YKPKUUPLに設定して
高車速にあるほど係数値を大きくし、よって平均値に今
回値を大きく反映させる。尚、PNOで述べたのと同様の
理由からS520,S522でスロットル急変時と判断
されるときは、S528をジャンプして前回までの平均
値を使用する。
る。即ち、S516で今回算出値PKUを前回までの平均
値PKUAVE と比較し、そこで増加方向にあると判断され
るときは下り坂をなお降坂中であることを意味するの
で、S518で車速Vを所定車速YVOAD1と比較し、次い
でS520,S522でスロットル開度が急変していな
いことを確認した後、比較結果に応じてS524,S5
26に進んでナマシ係数(重み係数)KPKUを選択し、S
528に進んで今回の重みづけ平均値PKUAVE を算出す
る。ここで車速に応じて係数を替えるのは、降坂中にあ
るときは走行抵抗の値がそれほど大きくならないので、
車速から早めにシフトダウンする機会をつくるためであ
る。従って係数の値は、YKPKUUPH>YKPKUUPLに設定して
高車速にあるほど係数値を大きくし、よって平均値に今
回値を大きく反映させる。尚、PNOで述べたのと同様の
理由からS520,S522でスロットル急変時と判断
されるときは、S528をジャンプして前回までの平均
値を使用する。
【0030】また、S516で今回値が前回までの累積
平均値に対して減少方向にあると判断されるときは降坂
を終えつつあると判断されるので、S530でスロット
ルが全閉付近開度以下であることを確認してS532に
進み、ブレーキ操作中ではないことを確認してS534
に進み、そこで同様に車速に応じていずれかのナマシ係
数を選択して平均値を求める(S536,S538,S
528)。ここでも係数は増加方向と同じ理由から高車
速側を大きく設定する。次いでS540以降で算出値が
上限値を超えているか否か判断し、超えているときはS
542で上限値に制限する。これは図15に示す如く、
登坂時と同様に平坦路に復帰したときの検出遅れを補正
するためである。尚、S532でブレーキ操作中と判断
されるときはS510で述べたと同様に正確な値を求め
難いので、直ちにS540,S542に至り平均値は前
回までの値を使用する。
平均値に対して減少方向にあると判断されるときは降坂
を終えつつあると判断されるので、S530でスロット
ルが全閉付近開度以下であることを確認してS532に
進み、ブレーキ操作中ではないことを確認してS534
に進み、そこで同様に車速に応じていずれかのナマシ係
数を選択して平均値を求める(S536,S538,S
528)。ここでも係数は増加方向と同じ理由から高車
速側を大きく設定する。次いでS540以降で算出値が
上限値を超えているか否か判断し、超えているときはS
542で上限値に制限する。これは図15に示す如く、
登坂時と同様に平坦路に復帰したときの検出遅れを補正
するためである。尚、S532でブレーキ操作中と判断
されるときはS510で述べたと同様に正確な値を求め
難いので、直ちにS540,S542に至り平均値は前
回までの値を使用する。
【0031】図2に戻ると、次いでS20に進んで登降
坂MAPS1,2 の判別作業を行う。ここで”MAPS1,2 の判別
作業”について説明すると、勾配に応じて用意された5
種類のシフトマップに0,1,2,3,4の5つの数を
付与し、今求めた差分平均値から取り得る最大値と最小
値とをそれぞれMAPS1,2 の値とする作業である。その作
業を示す図16サブルーチン・フロー・チャートを参照
して説明すると、図16においてS600〜S606で
登坂方向の平均値PNOAVE をマップ基準値PNOmnとそれ
ぞれ比較し、次いでS608〜S614で降坂方向につ
いて降坂方向の平均値PKUAVE をマップ基準値PKUmnと
比較する。その結果、S616〜S632のいずれかが
選択されて取り得る最小値(”MAPS1 ”) と取り得る最
大値( ”MAPS2 ”) が決定される。図17に差分平均値
に対応して設定されたマップ基準値を示す。
坂MAPS1,2 の判別作業を行う。ここで”MAPS1,2 の判別
作業”について説明すると、勾配に応じて用意された5
種類のシフトマップに0,1,2,3,4の5つの数を
付与し、今求めた差分平均値から取り得る最大値と最小
値とをそれぞれMAPS1,2 の値とする作業である。その作
業を示す図16サブルーチン・フロー・チャートを参照
して説明すると、図16においてS600〜S606で
登坂方向の平均値PNOAVE をマップ基準値PNOmnとそれ
ぞれ比較し、次いでS608〜S614で降坂方向につ
いて降坂方向の平均値PKUAVE をマップ基準値PKUmnと
比較する。その結果、S616〜S632のいずれかが
選択されて取り得る最小値(”MAPS1 ”) と取り得る最
大値( ”MAPS2 ”) が決定される。図17に差分平均値
に対応して設定されたマップ基準値を示す。
【0032】即ち、本制御においては先に述べた様に、
5種のマップを用意し、それらに以下の如く番号を付し
て特定する。 0:重登坂用マップ 1:軽登坂用マップ 2:平坦路用マップ 3:軽降坂用マップ 4:重降坂用マップ ここで図17に示す様に各マップの間にはヒステリシス
エリアが設けられているため、差分平均値がそこに位置
するときは隣接するマップのいずれをも取り得ることと
なる。そこで本作業ではとりあえず取り得る最大値と最
小値(マップ番号に関して)を決定する。図16フロー
・チャートの選択結果を整理すると、図18に示す様に
なる。
5種のマップを用意し、それらに以下の如く番号を付し
て特定する。 0:重登坂用マップ 1:軽登坂用マップ 2:平坦路用マップ 3:軽降坂用マップ 4:重降坂用マップ ここで図17に示す様に各マップの間にはヒステリシス
エリアが設けられているため、差分平均値がそこに位置
するときは隣接するマップのいずれをも取り得ることと
なる。そこで本作業ではとりあえず取り得る最大値と最
小値(マップ番号に関して)を決定する。図16フロー
・チャートの選択結果を整理すると、図18に示す様に
なる。
【0033】次いで図2フロー・チャートに戻り、次の
S22において決定された2種のマップの中から1つの
マップを最終決定する。
S22において決定された2種のマップの中から1つの
マップを最終決定する。
【0034】図19サブルーチン・フロー・チャートを
参照して説明すると、先ずS700で現在選択されてい
るマップ(”MAPS”と称する)とMAPS2 (最大マップ)
を比較する。即ち、論理的には最大マップ≧選択マップ
≧最小マップとなる様に選択すべきマップを決定すれば
良いので、先ず現在のマップが最大マップを超えている
か否か判断し、超えているときは最大マップ値以下とな
る様に選択マップを変更する。
参照して説明すると、先ずS700で現在選択されてい
るマップ(”MAPS”と称する)とMAPS2 (最大マップ)
を比較する。即ち、論理的には最大マップ≧選択マップ
≧最小マップとなる様に選択すべきマップを決定すれば
良いので、先ず現在のマップが最大マップを超えている
か否か判断し、超えているときは最大マップ値以下とな
る様に選択マップを変更する。
【0035】従って、S700で現在のマップが最大マ
ップを超えていると判断されるときは、現在のマップ番
号を最小値0と仮定すればマップ番号”1,2,3,
4”のいずれかになる(”0”を超えることからマップ
番号0はありえない)ので、S702で現在のマップが
番号2(平坦路用マップ)か否か判断する。それを超え
ていると判断されるときはマップ番号は”3,4”と言
うことになり、降坂路用マップと言うことになるので、
S704で現在のマップ番号から”1”を減算したマッ
プに決定する。例えば現在重降坂路用マップが使用され
ているときは軽降坂用マップに切り換える。S702で
現在のマップが平坦路用マップ以下のマップと判断され
るときは”2,1”のいずれかとなり、平坦路用から軽
登坂用または軽登坂用から重登坂用への切り換えとな
る。尚、先に図5,図6に示した如く、本制御で使用す
るマップは3速領域が平坦路用に比して軽登坂路用は、
また軽登坂路用に比して重登坂路用はそれぞれ拡大する
様に設定される。これは降坂側も同様であって平坦路か
ら軽降坂、重降坂となるに従って3速領域が拡大する。
これは登坂にあっては駆動力を増す、降坂にあってはエ
ンジンブレーキを活用するために設定したものである
が、その結果、現在4速にあるときにはマップを切り換
えると直ちに3速へシフトダウンされる恐れがあり、こ
れは運転者が予期しないシフトダウンであって好ましく
ない。それを回避するため、S706で現在のギヤ段が
3速か否か判断し、3速以下と判断される場合のみマッ
プを平坦路用から軽登坂用へ、ないしは軽登坂用から重
登坂路用へと切り換える様にした。従って、4速にある
ときはマップ切り換えは中止される。
ップを超えていると判断されるときは、現在のマップ番
号を最小値0と仮定すればマップ番号”1,2,3,
4”のいずれかになる(”0”を超えることからマップ
番号0はありえない)ので、S702で現在のマップが
番号2(平坦路用マップ)か否か判断する。それを超え
ていると判断されるときはマップ番号は”3,4”と言
うことになり、降坂路用マップと言うことになるので、
S704で現在のマップ番号から”1”を減算したマッ
プに決定する。例えば現在重降坂路用マップが使用され
ているときは軽降坂用マップに切り換える。S702で
現在のマップが平坦路用マップ以下のマップと判断され
るときは”2,1”のいずれかとなり、平坦路用から軽
登坂用または軽登坂用から重登坂用への切り換えとな
る。尚、先に図5,図6に示した如く、本制御で使用す
るマップは3速領域が平坦路用に比して軽登坂路用は、
また軽登坂路用に比して重登坂路用はそれぞれ拡大する
様に設定される。これは降坂側も同様であって平坦路か
ら軽降坂、重降坂となるに従って3速領域が拡大する。
これは登坂にあっては駆動力を増す、降坂にあってはエ
ンジンブレーキを活用するために設定したものである
が、その結果、現在4速にあるときにはマップを切り換
えると直ちに3速へシフトダウンされる恐れがあり、こ
れは運転者が予期しないシフトダウンであって好ましく
ない。それを回避するため、S706で現在のギヤ段が
3速か否か判断し、3速以下と判断される場合のみマッ
プを平坦路用から軽登坂用へ、ないしは軽登坂用から重
登坂路用へと切り換える様にした。従って、4速にある
ときはマップ切り換えは中止される。
【0036】S700で現在のマップが最大マップ以下
と判断されるときは上限側の条件は満足されているの
で、続いて下限側について判定する。即ち、S708で
現在のマップ(番号)がMAPS1 (最小マップ(番号))
以上か否か判断し、最小マップ以上と判断されるときは
前記した論理式を満足しているので、マップを切り換え
ない。
と判断されるときは上限側の条件は満足されているの
で、続いて下限側について判定する。即ち、S708で
現在のマップ(番号)がMAPS1 (最小マップ(番号))
以上か否か判断し、最小マップ以上と判断されるときは
前記した論理式を満足しているので、マップを切り換え
ない。
【0037】S708で現在のマップ(番号)が最小マ
ップ未満と判断されるときは最小マップ以上の値に修正
する必要がある。そこで続いてS710で現在のマップ
と平坦路用マップとを比較する。現在のマップが平坦路
用より小さいと判断される場合、取るべきマップは”
1,2”のいずれかと言うことになるので、S712に
進んで現在のマップに1を加算して増加補正する。従っ
て現在軽登坂用マップを使用していれば平坦路用マップ
に、現在重登坂用マップを使用していれば軽登坂用マッ
プに切り換えることになる。S710で現在のマップが
平坦路用マップ以上と判断されたときは現マップ番号
は”2”か”3”となる(S708で最小マップより小
さいと判断されているので、最小マップを最大値4と仮
定しても”4”はあり得ない)。そして”2”か”3”
からの加算の場合には3速領域の拡大の問題があるの
で、S714に進んで現在3速以下にあるか否か判断
し、現在3速以下であれば予期しないシフトダウンが生
じないので、S712に進んで直ちにマップ切り換えを
行うと共に、4速と判断されるときはS716で現在の
マップ(番号)と平坦路用マップ(番号)とを比較す
る。S716で現在のマップ(番号)が平坦路用マップ
であると判断されるときはS718に進んで車速を所定
値YKUV1 と比較すると共に、現在のマップ(番号)が平
坦路用マップではない、即ち軽降坂用マップであると判
断されるときはS720に進んで車速を別の所定値YKUV
3 と比較し、それらのステップで車速が所定値以上と判
断されるときはS712にジャンプしてマップ切り換え
を行う。これについて図20を参照して説明すると、先
に述べた様に登降坂用マップでは平坦路用マップに比し
て3速領域が拡大しているが、具体的には平坦路用から
軽降坂用への3速から4速への境界車速線は図20に車
速YKUV1 で示す様に設定される。従って、この境界車速
以上にあるときはダウンシフトの恐れがないため、S7
12に進んでマップ切り換えを行う。他方、境界車速未
満と判断されるときはダウンシフトの恐れがあるため、
以下のステップでダウンシフトが発生するか否かを判断
する。図20は平坦路用マップ(番号2)から軽降坂用
マップ(番号3)への切り換えを示すものであるが、軽
降坂用マップ(番号3)から重降坂用マップ(番号4)
へ切り換えるときも同様である。
ップ未満と判断されるときは最小マップ以上の値に修正
する必要がある。そこで続いてS710で現在のマップ
と平坦路用マップとを比較する。現在のマップが平坦路
用より小さいと判断される場合、取るべきマップは”
1,2”のいずれかと言うことになるので、S712に
進んで現在のマップに1を加算して増加補正する。従っ
て現在軽登坂用マップを使用していれば平坦路用マップ
に、現在重登坂用マップを使用していれば軽登坂用マッ
プに切り換えることになる。S710で現在のマップが
平坦路用マップ以上と判断されたときは現マップ番号
は”2”か”3”となる(S708で最小マップより小
さいと判断されているので、最小マップを最大値4と仮
定しても”4”はあり得ない)。そして”2”か”3”
からの加算の場合には3速領域の拡大の問題があるの
で、S714に進んで現在3速以下にあるか否か判断
し、現在3速以下であれば予期しないシフトダウンが生
じないので、S712に進んで直ちにマップ切り換えを
行うと共に、4速と判断されるときはS716で現在の
マップ(番号)と平坦路用マップ(番号)とを比較す
る。S716で現在のマップ(番号)が平坦路用マップ
であると判断されるときはS718に進んで車速を所定
値YKUV1 と比較すると共に、現在のマップ(番号)が平
坦路用マップではない、即ち軽降坂用マップであると判
断されるときはS720に進んで車速を別の所定値YKUV
3 と比較し、それらのステップで車速が所定値以上と判
断されるときはS712にジャンプしてマップ切り換え
を行う。これについて図20を参照して説明すると、先
に述べた様に登降坂用マップでは平坦路用マップに比し
て3速領域が拡大しているが、具体的には平坦路用から
軽降坂用への3速から4速への境界車速線は図20に車
速YKUV1 で示す様に設定される。従って、この境界車速
以上にあるときはダウンシフトの恐れがないため、S7
12に進んでマップ切り換えを行う。他方、境界車速未
満と判断されるときはダウンシフトの恐れがあるため、
以下のステップでダウンシフトが発生するか否かを判断
する。図20は平坦路用マップ(番号2)から軽降坂用
マップ(番号3)への切り換えを示すものであるが、軽
降坂用マップ(番号3)から重降坂用マップ(番号4)
へ切り換えるときも同様である。
【0038】また、S718,S720で現在の車速が
境界車速未満と判断されるときはS722に進んでスロ
ットル開度が全閉付近以下か否か判断する。否定される
ときはアクセルペダルが踏まれていることを意味し、し
かも4速でアクセルペダルを踏んでいることを意味する
ので、ダウンシフトさせるとショックが生じることがあ
り、しかも特殊な運転状態にあると思われ、いずれにし
ても運転者からダウンシフトしてエンジンブレーキを利
用する減速意図は窺えないので、S712をジャンプし
てマップ切り換えを行わない。
境界車速未満と判断されるときはS722に進んでスロ
ットル開度が全閉付近以下か否か判断する。否定される
ときはアクセルペダルが踏まれていることを意味し、し
かも4速でアクセルペダルを踏んでいることを意味する
ので、ダウンシフトさせるとショックが生じることがあ
り、しかも特殊な運転状態にあると思われ、いずれにし
ても運転者からダウンシフトしてエンジンブレーキを利
用する減速意図は窺えないので、S712をジャンプし
てマップ切り換えを行わない。
【0039】S722でスロットル開度が全閉付近以下
と判断されるときはアクセルペダルが踏まれていず、運
転者の減速意図が窺えるので、続いてS724に進んで
再び現在のマップが平坦路用のものか否か確認し、平坦
路用マップであればS712にジャンプしてマップ切り
換えを行うと共に、否定されるときは現マップが軽降坂
路用マップと言うことになるので、S726に進んでブ
レーキ操作が行われているか否か判断して運転者が真に
減速意図を有しているか否か判断する。ブレーキ操作が
行われていないときは運転者が減速意図を有していない
と思われるので、S712はジャンプしてマップ切り換
えを行わない。ブレーキ操作中と判断されるときはS7
28〜S730に進んで現在の車速Vを所定値YVOAD1,2
と比較し、それによってS732,S734,S736
において減速度データ(後述)を選択し、S738で選
択した減速度データと実際の減速度DTV、ブレーキ操
作中の単位時間当たりの車速の減少量、とを比較し、実
際の減速度DTVが大きい場合、急減速であると判断
し、S712に進んでマップ切り換えを行う。これはブ
レーキ操作が行われていて運転者が減速を意図している
場合であってもシフトダウン時の減速度は高車速ほど大
きいので、(シフトダウンによる)急激なエンジンブレ
ーキを防止するため、高車速ほどブレーキによる減速度
が大きくならないと、マップの切り換えを行わない様に
した。従って、比較結果から急減速が意図されていると
判断されるときのみマップ切り換えを行ってダウンシフ
トする様にした。図21にその減速度データの関係を示
す。
と判断されるときはアクセルペダルが踏まれていず、運
転者の減速意図が窺えるので、続いてS724に進んで
再び現在のマップが平坦路用のものか否か確認し、平坦
路用マップであればS712にジャンプしてマップ切り
換えを行うと共に、否定されるときは現マップが軽降坂
路用マップと言うことになるので、S726に進んでブ
レーキ操作が行われているか否か判断して運転者が真に
減速意図を有しているか否か判断する。ブレーキ操作が
行われていないときは運転者が減速意図を有していない
と思われるので、S712はジャンプしてマップ切り換
えを行わない。ブレーキ操作中と判断されるときはS7
28〜S730に進んで現在の車速Vを所定値YVOAD1,2
と比較し、それによってS732,S734,S736
において減速度データ(後述)を選択し、S738で選
択した減速度データと実際の減速度DTV、ブレーキ操
作中の単位時間当たりの車速の減少量、とを比較し、実
際の減速度DTVが大きい場合、急減速であると判断
し、S712に進んでマップ切り換えを行う。これはブ
レーキ操作が行われていて運転者が減速を意図している
場合であってもシフトダウン時の減速度は高車速ほど大
きいので、(シフトダウンによる)急激なエンジンブレ
ーキを防止するため、高車速ほどブレーキによる減速度
が大きくならないと、マップの切り換えを行わない様に
した。従って、比較結果から急減速が意図されていると
判断されるときのみマップ切り換えを行ってダウンシフ
トする様にした。図21にその減速度データの関係を示
す。
【0040】続いて、S740に進んで決定されたマッ
プ(番号)が”4”(重降坂用)か否か判断し、肯定さ
れるときはS742に進んでスロットル開度THが所定値
THREF 、具体的には(2/8)× WOT〔度〕以上か否か
判断し、肯定されるときはS744に進んでマップ(番
号)を強制的に3(軽降坂用)に書き換える様にした。
この点に関して図22を参照して説明すると、重降坂用
マップでは軽降坂用マップに比して3速領域が更に拡大
する様に設定したことから、重降坂用マップが選択され
ると、3速ギヤが多用されることになる。他方、初めに
述べた様に緩やかな降坂路ではエンジンブレーキの必要
性は低く、また低速側のギヤを使用すると機関回転数が
高くなって騒音も大きくなる。そこで、スロットル開度
が所定値THREF 以上踏み込まれたときは、運転者がエン
ジンブレーキの補助を要求していないと判断し、むしろ
加速を望んでいるものとみなしてマップを軽降坂用に切
り換える様にした。その結果、同図に示す如く4速にシ
フトアップされる可能性が高くなって、緩やかな降坂路
を走行するときのドライブフィーリングを向上させるこ
とができる。尚、図22に示す特性は理解の便宜のため
簡略化して示した。
プ(番号)が”4”(重降坂用)か否か判断し、肯定さ
れるときはS742に進んでスロットル開度THが所定値
THREF 、具体的には(2/8)× WOT〔度〕以上か否か
判断し、肯定されるときはS744に進んでマップ(番
号)を強制的に3(軽降坂用)に書き換える様にした。
この点に関して図22を参照して説明すると、重降坂用
マップでは軽降坂用マップに比して3速領域が更に拡大
する様に設定したことから、重降坂用マップが選択され
ると、3速ギヤが多用されることになる。他方、初めに
述べた様に緩やかな降坂路ではエンジンブレーキの必要
性は低く、また低速側のギヤを使用すると機関回転数が
高くなって騒音も大きくなる。そこで、スロットル開度
が所定値THREF 以上踏み込まれたときは、運転者がエン
ジンブレーキの補助を要求していないと判断し、むしろ
加速を望んでいるものとみなしてマップを軽降坂用に切
り換える様にした。その結果、同図に示す如く4速にシ
フトアップされる可能性が高くなって、緩やかな降坂路
を走行するときのドライブフィーリングを向上させるこ
とができる。尚、図22に示す特性は理解の便宜のため
簡略化して示した。
【0041】次いでS746に進み、決定されたマップ
が0(重登坂用)か1(軽登坂用)か否か判断し、肯定
されるときはS748に進んでフラグMFZY のビットを
1にセットすると共に、否定されるときはS750に進
んでそのビットを0にリセットする。これについては後
述する。
が0(重登坂用)か1(軽登坂用)か否か判断し、肯定
されるときはS748に進んでフラグMFZY のビットを
1にセットすると共に、否定されるときはS750に進
んでそのビットを0にリセットする。これについては後
述する。
【0042】再び図2のフロー・チャートに戻ると、次
いでS24に進んで選択(決定)したシフトマップを検
索してシフト位置S1 (選択したシフトマップでとり得
る最小のシフト位置)とシフト位置S2 (選択したシフ
トマップでとり得る最大のシフト位置)とを決定する。
いでS24に進んで選択(決定)したシフトマップを検
索してシフト位置S1 (選択したシフトマップでとり得
る最小のシフト位置)とシフト位置S2 (選択したシフ
トマップでとり得る最大のシフト位置)とを決定する。
【0043】図23フロー・チャートはその作業を示す
サブルーチン・フロー・チャートであり、先ずS800
で実測したスロットル弁開度THを読み出し、S802
に進んで対応するアップシフト境界車速Vmap34 (3速
から4速への)を求める。即ち、図5、図6に示した様
にシフトマップは全てスロットル弁開度と車速とからそ
の特性が設定されていて、スロットル弁開度に対して車
速が変化することから、スロットル弁開度を検出すれば
それに対応する車速を特定することができ、その車速を
以てアップシフト境界値にすることができる(これはダ
ウンシフトについても同様である)。
サブルーチン・フロー・チャートであり、先ずS800
で実測したスロットル弁開度THを読み出し、S802
に進んで対応するアップシフト境界車速Vmap34 (3速
から4速への)を求める。即ち、図5、図6に示した様
にシフトマップは全てスロットル弁開度と車速とからそ
の特性が設定されていて、スロットル弁開度に対して車
速が変化することから、スロットル弁開度を検出すれば
それに対応する車速を特定することができ、その車速を
以てアップシフト境界値にすることができる(これはダ
ウンシフトについても同様である)。
【0044】次いでS804に進んで求めたアップシフ
ト境界車速Vmap34 を実車速Vと比較し、実車速Vがそ
れ以上であれば取り得る最小シフト位置S1 は4速とす
る。またS804で実車速VがVmap34 未満と判断され
るときはS808に進んで先と同様に検出したスロット
ル弁開度から2速から3速へのアップシフト境界車速V
map23 を求め、S810に進んで実車速Vと比較する。
そこで実車速VがVmap23 以上と判断されるときはS8
12に進んで取り得る最小シフト位置S1 は3速とす
る。またS810で実車速VがVmap23 未満と判断され
るときはS814に進んで同様に1速から2速へのアッ
プシフト境界車速Vmap12 を求め、S816からS82
0において取り得る最小シフト位置S1 を決定する。次
いでS822からS840に進んでダウン側についても
検出したスロットル弁開度からダウンシフト境界車速V
map43,32,21 を求め、実車速Vと比較して取り得る最大
シフト位置S2を決定する。ここで、取り得る最小と最
大のシフト位置S1 ,S2 を求めるのは、前述した様に
シフトマップを含めて全てのシフトパターンにはアップ
方向とダウン方向とでヒステリシスが設けられているた
め、アップ方向とダウン方向の境界車速の間に位置する
ときは2つの値を取り得ることから、それを後で最終的
に決定するためである。
ト境界車速Vmap34 を実車速Vと比較し、実車速Vがそ
れ以上であれば取り得る最小シフト位置S1 は4速とす
る。またS804で実車速VがVmap34 未満と判断され
るときはS808に進んで先と同様に検出したスロット
ル弁開度から2速から3速へのアップシフト境界車速V
map23 を求め、S810に進んで実車速Vと比較する。
そこで実車速VがVmap23 以上と判断されるときはS8
12に進んで取り得る最小シフト位置S1 は3速とす
る。またS810で実車速VがVmap23 未満と判断され
るときはS814に進んで同様に1速から2速へのアッ
プシフト境界車速Vmap12 を求め、S816からS82
0において取り得る最小シフト位置S1 を決定する。次
いでS822からS840に進んでダウン側についても
検出したスロットル弁開度からダウンシフト境界車速V
map43,32,21 を求め、実車速Vと比較して取り得る最大
シフト位置S2を決定する。ここで、取り得る最小と最
大のシフト位置S1 ,S2 を求めるのは、前述した様に
シフトマップを含めて全てのシフトパターンにはアップ
方向とダウン方向とでヒステリシスが設けられているた
め、アップ方向とダウン方向の境界車速の間に位置する
ときは2つの値を取り得ることから、それを後で最終的
に決定するためである。
【0045】図2フロー・チャートに戻ると、次いでS
26に進んでファジィ推論によって補正係数FKを求
め、実車速Vに乗算した補正車速VFZY を求める。
26に進んでファジィ推論によって補正係数FKを求
め、実車速Vに乗算した補正車速VFZY を求める。
【0046】図24はその推論に使用するファジィプロ
ダクションルール群を示し、図示の如く、実車速V(0
〜200km/h)と実スロットル開度TH(0/8〜
8/8WOT 〔度〕)と走行抵抗R(m/s2 )とをパラ
メータに用いて補正係数FKを推論する。走行抵抗Rは
特別に求めることなく、前記した登坂方向の差分平均値
PNOAVEで代用する。ルールについて言えば、ルー
ル1はベースルールであり、実車速Vとスロットル開度
THと走行抵抗Rとがどの様な値であっても補正係数F
Kは1.0(補正なし)とする。ルール2からルール3
は個別の運転状態を対象とするものであり、スロットル
開度のみ相違する。
ダクションルール群を示し、図示の如く、実車速V(0
〜200km/h)と実スロットル開度TH(0/8〜
8/8WOT 〔度〕)と走行抵抗R(m/s2 )とをパラ
メータに用いて補正係数FKを推論する。走行抵抗Rは
特別に求めることなく、前記した登坂方向の差分平均値
PNOAVEで代用する。ルールについて言えば、ルー
ル1はベースルールであり、実車速Vとスロットル開度
THと走行抵抗Rとがどの様な値であっても補正係数F
Kは1.0(補正なし)とする。ルール2からルール3
は個別の運転状態を対象とするものであり、スロットル
開度のみ相違する。
【0047】図25フロー・チャートに従ってこのファ
ジィ推論を説明すると、先ずS900において前記した
登坂方向の差分平均値PNOAVE を走行抵抗Rに置き換
え、S902に進んで演算テーブルHIGH,AREA とカウン
タNRULE (ルール数カウンタ)を零にイニシャライズす
る。次いでS904に進んでルール数カウンタNRULE を
インクリメントし、S906に進んでカウンタ値をnと
し、S908に進んでルールn(この場合ルール1)の
前件部の値を算出し、S910に進んで後件部の値を算
出し、S912に進んでルール数カウンタの値を4と比
較し、そこで4に達したと判断されるまで、S904か
らS910をループして全ルールについて同様の値を算
出する。
ジィ推論を説明すると、先ずS900において前記した
登坂方向の差分平均値PNOAVE を走行抵抗Rに置き換
え、S902に進んで演算テーブルHIGH,AREA とカウン
タNRULE (ルール数カウンタ)を零にイニシャライズす
る。次いでS904に進んでルール数カウンタNRULE を
インクリメントし、S906に進んでカウンタ値をnと
し、S908に進んでルールn(この場合ルール1)の
前件部の値を算出し、S910に進んで後件部の値を算
出し、S912に進んでルール数カウンタの値を4と比
較し、そこで4に達したと判断されるまで、S904か
らS910をループして全ルールについて同様の値を算
出する。
【0048】図26を参照して説明すると、これは前件
部の3種のメンバーシップ関数の最小値で後件部のメン
バーシップ関数のグレード(高さHIGH)を求め、次いで
面積AREAを求めることを意味する。そして面積AREAを高
さHIGHで除算して重心を求めることにより、推論値(補
正係数FK)を得ることができる。以上の作業を全ルー
ルについて繰り返し、累積値を求める。
部の3種のメンバーシップ関数の最小値で後件部のメン
バーシップ関数のグレード(高さHIGH)を求め、次いで
面積AREAを求めることを意味する。そして面積AREAを高
さHIGHで除算して重心を求めることにより、推論値(補
正係数FK)を得ることができる。以上の作業を全ルー
ルについて繰り返し、累積値を求める。
【0049】次いでS914に進んで高さHIGHが0であ
るか否か判断し、肯定されるときは零割りを避けるため
S916に進んで補正係数を零とする。S914で否定
されるときはS918に進んで重心位置を算出して補正
係数とし、S920に進んで求めた補正係数を1.0と
比較し、それを超えているときはS922に進んで補正
係数を1.0に制限する。即ち、実車速Vの補正は減少
方向に限って行う。次いでS924に進んで実車速Vに
補正係数FKを乗じて補正車速VFZY を求め、S926
に進んで求めた補正車速を下限値(例えば5km/h)
と比較し、それ未満であるときは車速センサの分解能を
超えていることから、S928に進んで補正車速を下限
値に制限する。
るか否か判断し、肯定されるときは零割りを避けるため
S916に進んで補正係数を零とする。S914で否定
されるときはS918に進んで重心位置を算出して補正
係数とし、S920に進んで求めた補正係数を1.0と
比較し、それを超えているときはS922に進んで補正
係数を1.0に制限する。即ち、実車速Vの補正は減少
方向に限って行う。次いでS924に進んで実車速Vに
補正係数FKを乗じて補正車速VFZY を求め、S926
に進んで求めた補正車速を下限値(例えば5km/h)
と比較し、それ未満であるときは車速センサの分解能を
超えていることから、S928に進んで補正車速を下限
値に制限する。
【0050】図2フロー・チャートに戻り、次いでS2
8に進んで補正車速VFZY と実スロットル開度THとか
ら平坦路用マップを検索してファジィ推論での取り得る
最小シフト位置S1Fを求め、先の最小シフト位置S1 を
書き換える。
8に進んで補正車速VFZY と実スロットル開度THとか
ら平坦路用マップを検索してファジィ推論での取り得る
最小シフト位置S1Fを求め、先の最小シフト位置S1 を
書き換える。
【0051】図27フロー・チャートを参照して説明す
ると、S1000において前記したフラグMFZYのビ
ットが1にセットされているか、即ち、シフトマップは
重登坂用か軽登坂用が選択されているか否か判断し、そ
こで否定されたときは直ちにこのプログラムを終了す
る。即ち、この作業は走行抵抗としてPKUAVE ではなく
PNOAVE が使用されたことから分かる様に登坂路用のマ
ップが選択されているときに限って行うと共に、以下の
説明から明らかになる如くアップシフト方向についての
み行う。
ると、S1000において前記したフラグMFZYのビ
ットが1にセットされているか、即ち、シフトマップは
重登坂用か軽登坂用が選択されているか否か判断し、そ
こで否定されたときは直ちにこのプログラムを終了す
る。即ち、この作業は走行抵抗としてPKUAVE ではなく
PNOAVE が使用されたことから分かる様に登坂路用のマ
ップが選択されているときに限って行うと共に、以下の
説明から明らかになる如くアップシフト方向についての
み行う。
【0052】S1000で肯定されるときはS1002
に進んで実スロットル開度THを再度読み出し、S10
04からS1022に進んで先に図23フロー・チャー
トで説明したと同様に現在のスロットル開度に対応した
アップシフト境界車速Vmap34,23,12を平坦路用マップ
について求め、補正車速VFZY と比較してファジィ推論
での最小シフト位置S1Fを求める。次いでS1024に
進んで求めたファジィ推論での最小シフト位置S1Fを先
に求めた最小シフト位置S1 と比較し、S1FがS1 以上
であればS1026に進んでS1FをS1 に置き換えると
共に、S1024でS1 がS1Fを超えると判断されると
きはS1026をスキップする(従って、この場合はS
1 の書換えは行われない)。
に進んで実スロットル開度THを再度読み出し、S10
04からS1022に進んで先に図23フロー・チャー
トで説明したと同様に現在のスロットル開度に対応した
アップシフト境界車速Vmap34,23,12を平坦路用マップ
について求め、補正車速VFZY と比較してファジィ推論
での最小シフト位置S1Fを求める。次いでS1024に
進んで求めたファジィ推論での最小シフト位置S1Fを先
に求めた最小シフト位置S1 と比較し、S1FがS1 以上
であればS1026に進んでS1FをS1 に置き換えると
共に、S1024でS1 がS1Fを超えると判断されると
きはS1026をスキップする(従って、この場合はS
1 の書換えは行われない)。
【0053】図5を参照してこれを説明すると、実車速
Vを補正し、補正した車速でアップシフト境界車速と比
較してシフト位置を検索することは、裏返して言えば同
図に想像線で示す様に、アップシフト境界車速そのもの
を軽(ないし重)登坂用マップのアップシフト境界車速
に至る範囲内で移動させるのと等価になる。そして、走
行抵抗などのパラメータを用いてファジィ推論を行って
実車速Vを補正し、その値から平坦路用のシフトマップ
を検索することは、その範囲内で走行抵抗などに応じて
変速特性を最適に変化できることを意味する。尚、図2
7フローチャートにおいてS1024でS1 がS1Fを超
えると判断されるときS1026をスキップする、即
ち、図5において移動範囲を軽(重)登坂マップのアッ
プシフト境界車速以下に制限したのは、軽(重)登坂マ
ップの値が登坂路を走行するときの変速特性を基本的に
定めているからである。
Vを補正し、補正した車速でアップシフト境界車速と比
較してシフト位置を検索することは、裏返して言えば同
図に想像線で示す様に、アップシフト境界車速そのもの
を軽(ないし重)登坂用マップのアップシフト境界車速
に至る範囲内で移動させるのと等価になる。そして、走
行抵抗などのパラメータを用いてファジィ推論を行って
実車速Vを補正し、その値から平坦路用のシフトマップ
を検索することは、その範囲内で走行抵抗などに応じて
変速特性を最適に変化できることを意味する。尚、図2
7フローチャートにおいてS1024でS1 がS1Fを超
えると判断されるときS1026をスキップする、即
ち、図5において移動範囲を軽(重)登坂マップのアッ
プシフト境界車速以下に制限したのは、軽(重)登坂マ
ップの値が登坂路を走行するときの変速特性を基本的に
定めているからである。
【0054】図2フロー・チャートに戻ると、次いでS
30に進んで現在シフト位置S0 と取り得る最小、最大
シフト位置S1 ,S2 とから、目標シフト位置Sを最終
決定する。これは概括すれば先の図19のMAPS決定の場
合と同様に、最小シフト位置S1 ≦現在のシフト位置S
0 ≦最大シフト位置S2 、となる様に現在のシフト位置
S0 を決定、即ち、目標シフト位置Sを決定する作業で
ある。
30に進んで現在シフト位置S0 と取り得る最小、最大
シフト位置S1 ,S2 とから、目標シフト位置Sを最終
決定する。これは概括すれば先の図19のMAPS決定の場
合と同様に、最小シフト位置S1 ≦現在のシフト位置S
0 ≦最大シフト位置S2 、となる様に現在のシフト位置
S0 を決定、即ち、目標シフト位置Sを決定する作業で
ある。
【0055】図28フロー・チャートを参照して説明す
ると、S1100において最小シフト位置S1 と最大シ
フト位置S2 が一致しているか否か判断し、一致してい
れば当然ながらS1102に進んで最小シフト位置S1
を目標シフト位置Sとする。S1100で否定されると
きはS1104に進んで現在のシフト位置S0 が最小シ
フト位置S1 以上であるか否か判断し、肯定されるとき
はS1106に進んで現在のシフト位置S0 が最大シフ
ト位置以下であるか否か判断する。そこでも肯定される
ときは現在のシフト位置が最小値と最大値の間にあるこ
とになり、従ってその位置を維持すれば良いことから、
S1108に進んで現在のシフト位置S0 を目標シフト
位置Sとする。また、S1104で現在のシフト位置S
0 が最小シフト位置S1 未満と判断されるときは最小シ
フト位置S1 までアップする必要があるので、S110
2に進んで最小シフト位置S1 を目標シフト位置Sとす
ると共に、S1106で現在のシフト位置S0 が最大シ
フト位置S2 を超えると判断されるときも最大シフト位
置S2 までダウンする必要があるので、S1110に進
んで最大シフト位置S2 を目標シフト位置Sとする。
ると、S1100において最小シフト位置S1 と最大シ
フト位置S2 が一致しているか否か判断し、一致してい
れば当然ながらS1102に進んで最小シフト位置S1
を目標シフト位置Sとする。S1100で否定されると
きはS1104に進んで現在のシフト位置S0 が最小シ
フト位置S1 以上であるか否か判断し、肯定されるとき
はS1106に進んで現在のシフト位置S0 が最大シフ
ト位置以下であるか否か判断する。そこでも肯定される
ときは現在のシフト位置が最小値と最大値の間にあるこ
とになり、従ってその位置を維持すれば良いことから、
S1108に進んで現在のシフト位置S0 を目標シフト
位置Sとする。また、S1104で現在のシフト位置S
0 が最小シフト位置S1 未満と判断されるときは最小シ
フト位置S1 までアップする必要があるので、S110
2に進んで最小シフト位置S1 を目標シフト位置Sとす
ると共に、S1106で現在のシフト位置S0 が最大シ
フト位置S2 を超えると判断されるときも最大シフト位
置S2 までダウンする必要があるので、S1110に進
んで最大シフト位置S2 を目標シフト位置Sとする。
【0056】図2フロー・チャートに戻ると、次いでS
32に進んで決定された目標シフト位置Sとなる様にソ
レノイド54,56に制御値を出力して終わる。
32に進んで決定された目標シフト位置Sとなる様にソ
レノイド54,56に制御値を出力して終わる。
【0057】本実施例は上記の如く、平坦路走行用を含
む複数のシフトマップ(シフトパターン)を予め用意し
ておいて走行抵抗に応じて選択すると共に、その走行抵
抗を含むパラメータからファジィ推論を行って実車速を
補正し、補正車速に基づいて平坦路用のシフトマップを
検索して登坂路用のシフトマップが許容する範囲内でシ
フト位置を決定する如く構成したので、走行状態が許容
する範囲内で変速特性を変化させることとなって、運転
者に違和感を与えることなく、最適な変速制御を実現す
ることができる。
む複数のシフトマップ(シフトパターン)を予め用意し
ておいて走行抵抗に応じて選択すると共に、その走行抵
抗を含むパラメータからファジィ推論を行って実車速を
補正し、補正車速に基づいて平坦路用のシフトマップを
検索して登坂路用のシフトマップが許容する範囲内でシ
フト位置を決定する如く構成したので、走行状態が許容
する範囲内で変速特性を変化させることとなって、運転
者に違和感を与えることなく、最適な変速制御を実現す
ることができる。
【0058】尚、上記において、登坂用のシフトマップ
が選択されているときにのみファジィ推論を通じて変速
特性を補正する様にしたが、降坂用のシフトマップが選
択されているときにも行って良い。そのときは、降坂方
向の差分平均値PKUAVE を走行抵抗に用いれば良い。
が選択されているときにのみファジィ推論を通じて変速
特性を補正する様にしたが、降坂用のシフトマップが選
択されているときにも行って良い。そのときは、降坂方
向の差分平均値PKUAVE を走行抵抗に用いれば良い。
【0059】また、上記においてファジィ推論を通じて
実車速を補正して結果的に変速特性を補正する様にした
が、変速特性を直接的に補正しても良い。
実車速を補正して結果的に変速特性を補正する様にした
が、変速特性を直接的に補正しても良い。
【0060】また走行抵抗を示すパラメータとして加速
度を用いたが、これに限られるものではなく、走行抵
抗、特に勾配抵抗に相当する指標を示すものならば、ど
の様なものを用いても良い。また実加速度を車速から求
めたが、加速度センサを用いて直接検出しても良い。
度を用いたが、これに限られるものではなく、走行抵
抗、特に勾配抵抗に相当する指標を示すものならば、ど
の様なものを用いても良い。また実加速度を車速から求
めたが、加速度センサを用いて直接検出しても良い。
【0061】また機関負荷を示すパラメータとしてスロ
ットル開度を用いたが、アクセルペダル踏み込み量を用
いても良い。
ットル開度を用いたが、アクセルペダル踏み込み量を用
いても良い。
【0062】
【発明の効果】実施例を参照しつつ説明すると、請求項
1項に記載の発明にあっては、予め設定された複数のシ
フトマップMAPSO−4の1つを車両の走行抵抗を示
すパラメータPNOAVE,PKUAVEに基づいて選
択し、前記選択されたシフトマップを車速Vとスロット
ル開度THから検索して目標変速段S1,S2を求める
目標変速段検索手段(図2のS10からS24)と、少
なくとも前記車両の走行抵抗を示すパラメータを含む運
転パラメータに基づいて予め定められた制御ルールに従
いファジィ推論を行う推論手段(図2のS26、図25
のS900からS922)と、前記推論手段の推論結果
に基づいて前記車速Vとスロットル開度THの少なくと
も一方(車速V)を補正(VFZY)する補正手段(図
25のS924からS928)と、車速とスロットル開
度に応じて予め設定された基準となる基準シフトマップ
MAPS2を、前記補正手段により少なくとも一方(車
速VFZY)が補正された前記車速VFZYとスロット
ル開度THから検索して補正変速段S1Fを求める補正
変速段検索手段(図2のS28、図27のS1000か
らS1022)と、および前記目標変速段S1および補
正変速段S1Fを比較し、補正変速段が目標変速段を超
えるとき、補正変速段をシフトすべき変速段と決定する
変速段決定手段(図27のS1024,S1026、図
2のS30)と、を有する如く構成したので、走行状態
が許容する範囲内において変速特性を補正することがで
き、変速特性に急激な変化が生じて運転者に違和感を与
えることがなく、また補正を制限するときもあくまでも
走行状態を加味して行なうようにして、あらゆる走行状
態を通じて最適な変速制御を実現することができる。
1項に記載の発明にあっては、予め設定された複数のシ
フトマップMAPSO−4の1つを車両の走行抵抗を示
すパラメータPNOAVE,PKUAVEに基づいて選
択し、前記選択されたシフトマップを車速Vとスロット
ル開度THから検索して目標変速段S1,S2を求める
目標変速段検索手段(図2のS10からS24)と、少
なくとも前記車両の走行抵抗を示すパラメータを含む運
転パラメータに基づいて予め定められた制御ルールに従
いファジィ推論を行う推論手段(図2のS26、図25
のS900からS922)と、前記推論手段の推論結果
に基づいて前記車速Vとスロットル開度THの少なくと
も一方(車速V)を補正(VFZY)する補正手段(図
25のS924からS928)と、車速とスロットル開
度に応じて予め設定された基準となる基準シフトマップ
MAPS2を、前記補正手段により少なくとも一方(車
速VFZY)が補正された前記車速VFZYとスロット
ル開度THから検索して補正変速段S1Fを求める補正
変速段検索手段(図2のS28、図27のS1000か
らS1022)と、および前記目標変速段S1および補
正変速段S1Fを比較し、補正変速段が目標変速段を超
えるとき、補正変速段をシフトすべき変速段と決定する
変速段決定手段(図27のS1024,S1026、図
2のS30)と、を有する如く構成したので、走行状態
が許容する範囲内において変速特性を補正することがで
き、変速特性に急激な変化が生じて運転者に違和感を与
えることがなく、また補正を制限するときもあくまでも
走行状態を加味して行なうようにして、あらゆる走行状
態を通じて最適な変速制御を実現することができる。
【0063】請求項2項にあっては、予め設定された複
数のシフトマップMAPSO−4の1つを車両の走行抵
抗を示すパラメータPNOAVE,PKUAVEに基づ
いて選択し、前記選択されたシフトマップを車速Vとス
ロットル開度THから検索して目標変速段を求める目標
変速段検索手段(図2のS10からS24)と、少なく
とも前記車両の走行抵抗を示すパラメータPNOAV
E,PKUAVEを含む運転パラメータに基づいて予め
定められた制御ルールに従いファジィ推論を行う推論手
段と、前記推論手段の推論結果に基づいて基準となる車
速とスロットル開度に応じて予め設定された基準シフト
マップを補正する補正手段と、前記補正手段により補正
された基準シフトマップを前記車速Vとスロットル開度
THから検索して補正変速段を求める補正変速段検索手
段と、および前記目標変速段および補正変速段の間でシ
フトすべき変速段を決定する変速段決定手段と、を有す
る如く構成したので、走行状態が許容する範囲内におい
て変速特性を補正することができ、変速特性に急激な変
化が生じて運転者に違和感を与えることがなく、また補
正を制限するときもあくまでも走行状態を加味して行な
うようにして、あらゆる走行状態を通じて最適な変速制
御を実現することができる。
数のシフトマップMAPSO−4の1つを車両の走行抵
抗を示すパラメータPNOAVE,PKUAVEに基づ
いて選択し、前記選択されたシフトマップを車速Vとス
ロットル開度THから検索して目標変速段を求める目標
変速段検索手段(図2のS10からS24)と、少なく
とも前記車両の走行抵抗を示すパラメータPNOAV
E,PKUAVEを含む運転パラメータに基づいて予め
定められた制御ルールに従いファジィ推論を行う推論手
段と、前記推論手段の推論結果に基づいて基準となる車
速とスロットル開度に応じて予め設定された基準シフト
マップを補正する補正手段と、前記補正手段により補正
された基準シフトマップを前記車速Vとスロットル開度
THから検索して補正変速段を求める補正変速段検索手
段と、および前記目標変速段および補正変速段の間でシ
フトすべき変速段を決定する変速段決定手段と、を有す
る如く構成したので、走行状態が許容する範囲内におい
て変速特性を補正することができ、変速特性に急激な変
化が生じて運転者に違和感を与えることがなく、また補
正を制限するときもあくまでも走行状態を加味して行な
うようにして、あらゆる走行状態を通じて最適な変速制
御を実現することができる。
【0064】請求項3項にあっては、前記走行抵抗を示
すパラメータPNOAVE,PKUAVEが車両の予想
加速度GGHと実加速度HDELVの差PNO,PKU
に基づいて求められる如く構成したので、走行状態が許
容する範囲内において変速特性を補正することができ、
走行抵抗の変化に即応して最適な変速制御を実現するこ
とができる。
すパラメータPNOAVE,PKUAVEが車両の予想
加速度GGHと実加速度HDELVの差PNO,PKU
に基づいて求められる如く構成したので、走行状態が許
容する範囲内において変速特性を補正することができ、
走行抵抗の変化に即応して最適な変速制御を実現するこ
とができる。
【0065】請求項4項にあっては、前記複数のシフト
マップMAPSO−4が登坂用または降坂用のシフトマ
ップを含むと共に、前記変速段決定手段は、登坂用また
は降坂用のシフトマップが選択されているとき、前記目
標変速段を補正変速段と比較してシフトすべき変速段を
決定する(図2のS30、図27のS1000,S10
24,S1026)如く構成したので、走行状態が許容
する範囲内において変速特性を補正することができ、特
に登坂時の走行状態に応じて最適な変速制御を実現する
ことができる。
マップMAPSO−4が登坂用または降坂用のシフトマ
ップを含むと共に、前記変速段決定手段は、登坂用また
は降坂用のシフトマップが選択されているとき、前記目
標変速段を補正変速段と比較してシフトすべき変速段を
決定する(図2のS30、図27のS1000,S10
24,S1026)如く構成したので、走行状態が許容
する範囲内において変速特性を補正することができ、特
に登坂時の走行状態に応じて最適な変速制御を実現する
ことができる。
【0066】請求項5項にあっては、前記複数のシフト
マップMAPSO−4が走行抵抗を示すパラメータPN
OAVE,PKUAVEの大きさに応じて設定されたも
のであり、前記基準シフトマップが、前記複数のシフト
マップのうちの平坦路走行用のシフトマップMAPS2
である如く構成したので、走行状態が許容する範囲内に
おいて変速特性を補正することができ、あらゆる走行状
態を通じて最適な変速制御を実現することができる。
マップMAPSO−4が走行抵抗を示すパラメータPN
OAVE,PKUAVEの大きさに応じて設定されたも
のであり、前記基準シフトマップが、前記複数のシフト
マップのうちの平坦路走行用のシフトマップMAPS2
である如く構成したので、走行状態が許容する範囲内に
おいて変速特性を補正することができ、あらゆる走行状
態を通じて最適な変速制御を実現することができる。
【0067】請求項6項にあっては、前記走行抵抗を示
すパラメータPNOAVEは、路面の登り勾配の増加に
つれて増加する値である如く構成したので、走行状態が
許容する範囲内において変速特性を補正することがで
き、あらゆる走行状態、特に登坂時の走行状態を通じて
最適な変速制御を実現することができる。
すパラメータPNOAVEは、路面の登り勾配の増加に
つれて増加する値である如く構成したので、走行状態が
許容する範囲内において変速特性を補正することがで
き、あらゆる走行状態、特に登坂時の走行状態を通じて
最適な変速制御を実現することができる。
【0068】請求項7項にあっては、前記走行抵抗を示
すパラメータPKUAVEは、路面の下り勾配の増加に
つれて増加する値である如く構成したので、走行状態が
許容する範囲内において変速特性を補正することがで
き、あらゆる走行状態、特に降坂時の走行状態を通じて
最適な変速制御を実現することができる。
すパラメータPKUAVEは、路面の下り勾配の増加に
つれて増加する値である如く構成したので、走行状態が
許容する範囲内において変速特性を補正することがで
き、あらゆる走行状態、特に降坂時の走行状態を通じて
最適な変速制御を実現することができる。
【図1】この発明に係る車両用自動変速機の制御装置を
全体的に示す説明図である。
全体的に示す説明図である。
【図2】図1中のECU(電子制御ユニット)の動作を
示すメイン・フロー・チャートである。
示すメイン・フロー・チャートである。
【図3】この制御装置の特徴を機能的に示す説明ブロッ
ク図である。
ク図である。
【図4】図2フロー・チャートで用いる予想加速度の特
性を示す説明図である。
性を示す説明図である。
【図5】図2フロー・チャートで用いる平坦路用マップ
の特性を示す説明図である。
の特性を示す説明図である。
【図6】図2フロー・チャートで用いる軽登坂用マップ
の特性を示す説明図である。
の特性を示す説明図である。
【図7】図2フロー・チャートで用いる平坦路用マップ
などのヒステリシス特性を示す説明図である。
などのヒステリシス特性を示す説明図である。
【図8】図2フロー・チャートの中のスロットル開度変
化量検出作業を示すサブルーチン・フロー・チャートで
ある。
化量検出作業を示すサブルーチン・フロー・チャートで
ある。
【図9】図2フロー・チャートの中の予想加速度算出作
業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図10】図9フロー・チャートの中の予想加速度の変
化が増加方向に大きいときのナマシ処理を示す説明図で
ある。
化が増加方向に大きいときのナマシ処理を示す説明図で
ある。
【図11】図9フロー・チャートの中の予想加速度の変
化が減少方向に大きいときのナマシ処理を示す説明図で
ある。
化が減少方向に大きいときのナマシ処理を示す説明図で
ある。
【図12】図2フロー・チャートの中の実加速度算出作
業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図13】図2フロー・チャートの中の予想加速度と実
加速度との差分算出作業を示すサブルーチン・フロー・
チャートである。
加速度との差分算出作業を示すサブルーチン・フロー・
チャートである。
【図14】図2フロー・チャートの中の差分平均値算出
作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図15】図14フロー・チャートで使用する上限値の
特性を示す説明図である。
特性を示す説明図である。
【図16】図2フロー・チャートの中のマップ判別作業
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図17】図16フロー・チャートの判別作業を示す説
明図である。
明図である。
【図18】図16フロー・チャートの判別結果を示す説
明図である。
明図である。
【図19】図2フロー・チャートのマップ決定作業を示
すサブルーチン・フロー・チャートである。
すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図20】図19フロー・チャートで用いる平坦路用マ
ップから軽登坂路用マップへの境界車速の特性を示す説
明図である。
ップから軽登坂路用マップへの境界車速の特性を示す説
明図である。
【図21】図19フロー・チャートで用いる減速度デー
タの関係を示す説明図である。
タの関係を示す説明図である。
【図22】図19フロー・チャートのマップの強制切り
換えを説明する説明図である。
換えを説明する説明図である。
【図23】決定されたマップから取り得る最小と最大の
シフト位置を決定する作業を示すサブルーチン・フロー
・チャートである。
シフト位置を決定する作業を示すサブルーチン・フロー
・チャートである。
【図24】図2フロー・チャートのファジィ推論で使用
するファジィプロダクションルール群を示す説明図であ
る。
するファジィプロダクションルール群を示す説明図であ
る。
【図25】図2フロー・チャートのファジィ推論作業を
示すサブルーチン・フロー・チャートである。
示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図26】図25のファジィ推論作業の一部を説明する
説明図である。
説明図である。
【図27】図2フロー・チャートの平坦路用マップから
取り得る最小シフト位置S1Fを決定する作業を示すサブ
ルーチン・フロー・チャートである。
取り得る最小シフト位置S1Fを決定する作業を示すサブ
ルーチン・フロー・チャートである。
【図28】図2フロー・チャートの目標シフト位置決定
作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
10 内燃機関 14 変速機 40 スロットル開度センサ 42 車速センサ 50 ECU(電子制御ユニット) 54,56 ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福士 秀雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 山田 公明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/10
Claims (7)
- 【請求項1】 a.予め設定された複数のシフトマップの1つを車両の
走行抵抗を示すパラメータに基づいて選択し、前記選択
されたシフトマップを車速とスロットル開度から検索し
て目標変速段を求める目標変速段検索手段と、 b.少なくとも前記車両の走行抵抗を示すパラメータを
含む運転パラメータに基づいて予め定められた制御ルー
ルに従いファジィ推論を行う推論手段と、 c.前記推論手段の推論結果に基づいて前記車速とスロ
ットル開度の少なくとも一方を補正する補正手段と、 d.車速とスロットル開度に応じて予め設定された基準
となる基準シフトマップを、前記補正手段により少なく
とも一方が補正された前記車速とスロットル 開度から検
索して補正変速段を求める補正変速段検索手段と、 および e.前記目標変速段および補正変速段を比較し、補正変
速段力目標変速段を超えるとき、補正変速段をシフトす
べき変速段と決定する変速段決定手段と、 を有することを特徴とする車両用自動変速機の制御装
置。 - 【請求項2】 a.予め設定された複数のシフトマップの1つを車両の
走行抵抗を示すパラメータに基づいて選択し、前記選択
されたシフトマップを車速とスロットル開度から検索し
て目標変速段を求める目標変速段検索手段と、 b.少なくとも前記車両の走行抵抗を示すパラメータを
含む運転パラメータに基づいて予め定められた制御ルー
ルに従いファジィ推論を行う推論手段と、 c.前記推論手段の推論結果に基づいて基準となる車速
とスロットル開度に応じて予め設定された基準シフトマ
ップを補正する補正手段と、 d.前記補正手段により補正された基準シフトマップを
前記車速とスロットル開 度から検索して補正変速段を求
める補正変速段検索手段と、 および e.前記目標変速段および補正変速段の間でシフトすべ
き変速段を決定する変速段決定手段と、 を有することを特徴とする車両用自動変速機の制御装
置。 - 【請求項3】 前記走行抵抗を示すパラメータが車両の
予想加速度と実加速度の差に基づいて求められることを
特徴とする請求項1項または2項記載の車両用自動変速
機の制御装置。 - 【請求項4】 前記複数のシフトマップが登坂用または
降坂用のシフトマップを含むと共に、前記変速段決定手
段は、登坂用または降坂用のシフトマップが選択されて
いるとき、前記目標変速段を補正変速段と比較してシフ
トすべき変速段を決定することを特徴とする請求項1項
ないし3項のいずれかに記載の車両用自動変速機の制御
装置。 - 【請求項5】 前記複数のシフトマップが走行抵抗を示
すパラメータの大きさに応じて設定されたものであり、
前記基準シフトマップが、前記複数のシフトマップのう
ちの平坦路走行用のシフトマップであることを特徴とす
る請求項1項ないし4項のいずれかに記載の車両用自動
変速機の制御装置。 - 【請求項6】 前記走行抵抗を示すパラメータは、路面
の登り勾配の増加につれて増加する値であることを特徴
とする請求項5項記載の車両用自動変速機の制御装置。 - 【請求項7】 前記走行抵抗を示すパラメータは、路面
の下り勾配の増加につれて増加する値であることを特徴
とする請求項5項または6項に記載の車両用自動変速機
の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4307812A JP2777859B2 (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 車両用自動変速機の制御装置 |
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JP4307812A JP2777859B2 (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 車両用自動変速機の制御装置 |
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JP2777859B2 true JP2777859B2 (ja) | 1998-07-23 |
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- 1992-10-23 JP JP4307812A patent/JP2777859B2/ja not_active Expired - Fee Related
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