JP2776603B2 - パネル用バックライト - Google Patents

パネル用バックライト

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JP2776603B2
JP2776603B2 JP2033813A JP3381390A JP2776603B2 JP 2776603 B2 JP2776603 B2 JP 2776603B2 JP 2033813 A JP2033813 A JP 2033813A JP 3381390 A JP3381390 A JP 3381390A JP 2776603 B2 JP2776603 B2 JP 2776603B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、透過型又は、半透過型パネルを背面より照
射するパネル用バックライトに関する。
[従来の技術] 近時、ラップトップ型又は、ブック型のワードプロセ
ッサーやコンピュータ等の表示装置として、薄型でしか
も見易いバックライト機構を有する液晶表示装置が用い
られている。このようなバックライトには、図1に示す
ように透光性の導光板の一端部に、蛍光管のような線状
光源を併設するエッジライト方式がよく用いられる。
このエッジライト方式の場合、均一な面発光を得よう
とする場合は、通常、蛍光管の口金、電極部の無発光部
を除いた有効発光長を、導光板表示部分に相当する端面
の長さより長くすることが考えられる。しかし、この方
法では、液晶表示面に対して器具全体が大型となるとい
う問題があるばかりでなく、導光板へ入射されない無駄
な光が多くなり、電力−輝度変換効率が悪いという問題
がある。一方、導光板に何等かの方策を施して導光板の
端部長に等しいか、又はそれ以下の蛍光管を用いること
が出来たとしても、蛍光管の電極付近は、点灯経時と共
に黒化する傾向があるため、通電の初期には、均一な面
発光が得られても、導光板上で電極付近により光が誘導
された部分は経時と共に輝度が低下し、面全体の輝度分
布は不均一になるという問題がある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上述の点に鑑み、エッジライト方式のバッ
クライトにおいて線状光源を設置する導光板入光部の端
部長に等しいかそれ以下の長さの線状光源を用い、かつ
用いる線状光源の発光面周囲を、導光板への入射部分に
間隙(スリット)を有する光拡散反射器で、線状光源の
表面から間隙を持たせた状態で覆い、かつ、前記導光板
の広い面の一方の面に該導光板材料よりも屈折率が大な
る光拡散物質をある条件下に部分的に被覆し、その面を
鏡面ないし光拡散反射板で覆い、導光板の他方の面(出
光面)に光拡散板を配したパネル用バックライトに関す
るものである。
即ち本発明は、透光性材料からなる導光板の少なくと
も一側面端部に、少なくとも均一発光部が、前記端部長
さ以下の長さの線状光源を、その線状光源からの光が導
光板側面に入射するための間隙(スリット)を持つ光拡
散反射器で、線状光源の表面とこれに相対する前記反射
器面とに間隙を持つような状態で配置し、かつ、前記導
光板の広い面の一方の面に該導光板材料よりも屈折率が
大なる光拡散物質を、その被覆率(Y)が線状光源側の
被覆地点からの距離(X)に対してY=aXn(n=1.7〜
3)又はY=axの関数関係(aは定数)を満足する部分
を持つように、かつ、導光板面上において、線状光源の
長手方向の中心軸と線状光源のほぼ中央部で垂直に交差
する状態に描かれる線分(A)から、前記線状光源の中
心軸と平行な方向の両端に向かうに従って前記被覆率が
大となる部分を持つようにドット状に被覆し、その面を
鏡面反射板又は光拡散反射板で覆い、導光板の他方の面
(出光面)に光拡散板を配したパネル用バックライトに
関するものである。
次に本発明を図面に基づいて更に詳述する。
図1は、本発明の一実施態様の斜視図であり、図2
は、同断面図である。図中1は導光板であり、光を効率
よく通過させる物質であればよく、石英、ガラス、透光
性の天然又は合成樹脂、例えばアクリル系樹脂等であ
る。2は光拡散板で、導光板面より出光した光を散乱さ
せて通過させるものである。導光板に施す光散乱物質6
は、導光板の材質に比較して高屈折率を持ち、かつ拡散
反射率が大きい顔料を含んだ塗料、印刷インキ等であ
る。これらをスクリーン印刷等の方法で導光板面上に後
述するように一定の条件に従ってドット状に印刷する。
鏡面ないし光拡散反射板3は光散乱物質を被覆した導光
板の面のほぼ全面を覆うように配置する。4は線状光源
で、導光板の端部に光が入光するための間隙(スリッ
ト)を有する光拡散反射器6で、光源面とある幅の間隙
をもたせた状態で光源が覆われており、導光板の少なく
とも一端面部に近接してその中心軸が導光板の端面とほ
ぼ平行となるように設置される。この線状光源は、蛍光
管、タングステン白熱管、オプティカルロッド、LEDを
配列した物等があるが、蛍光管が好ましく、少なくとも
その均一の発光部分の長さは、近接する導光板の端部の
長さと等しいかそれ以内の長さで、導光板の端部の長さ
の3/4程度あれば良い、又、線状光源の全長も、同く導
光板の端部の長さと等しいかそれ以内の長さであること
が好ましい。
本発明の主要部は、このような構成からなり、パネ
ル、特に液晶パネルのバックライトとして使用される
が、この際、本発明では以下に示すような構成とするこ
とが好ましい。
1)本発明で用いる線状光源には、導光板端面に光が入
光するための間隙(スリット)を持つ反射器を設置する
が、線状光源の表面とそれに相対した反射器の面との間
隙幅は、0.5〜5mm程度で良く、好ましくは1〜2mmとす
ることが効率の面から良い。反射器の性能としては、拡
散反射率が大きければ大きいほど良いが、少なくとも85
%以上の反射率を持つことが好ましい。このような反射
器付き線状光源と、後述する光拡散物質のドットパター
ンの相互作用により、線状光源の口金、電極部の無発光
部及び電極付近の経時黒化現象の影響を除去できる。
2)本発明の導光板に施す光拡散物質は、ドット状即ち
点状形成するものであるが、ドットの形状は特に制限さ
れるものでなく、円形、角形、交差線で形成されたいづ
れでもよい。これらは導光板上に仮想される一定の間隔
を持った直交線の交点(グリッド)上に施されるが、直
交線の間隔は0.5mm〜3mm更に好ましくは0.8〜2mmの管で
導光板の厚さに応じて適宜選択される。
更に、前記光拡散物質の被覆状態は、導光板面上で線
状光源部付近で被覆率が1%〜50%、光源から最遠部で
80%〜100%であることが好ましく、導光板面上におい
て、光源からの距離が大となるにつれて、その被覆率が
後述する条件で増加する状態とすることが必須である。
尚、ここで言う被覆率とは、導光板面の単位面積当たり
に施した光散乱物質の被覆面積の割合を言う。
本発明では、前記した光散乱物質の被覆率の増加は、
導光板の線状光源側の被覆地点から各グリッド上の光散
乱物質までの距離(X)に対して、被覆率(Y)が次の
式、即ち、Y=aXn、又は、Y=axを満足する状態で増
加する部分を持つようにすることである。前記した条件
を満足する部分は、導光板の、線状光源の両端部の近傍
以外の部分である。ここでnは1.7〜8、aは定数で、
導光板の厚さ、発光面積の大きさにより異なるが前記被
覆率が光源部近傍で1%〜50%、光源から最遠部で80%
〜100%である関係式の回帰から求められる値である。
3)更に、本発明の好ましい態様は、導光板の発光面上
で、線状光源の長手方向の中心軸と、少なくとも、線状
光源のほぼ中央部で垂直に交差する状態に描かれる線分
(A)(図3においてa,b,dを結ぶ線分)上で上記2)
で述べた光拡散物質の被覆条件を満足し、前記線分
(A)から、前記線状光源の中心軸と平行な方向での任
意の距離(X′)における光拡散物質の被覆率(Y)
が、前記距離(X′)に対してY=a′X′(n=1.
7〜3)又はY=a′x′の関数関係(a′は定数)を
満足する部分を持つように増加されることである。ここ
で、n、a′は前記したと同種の値である。この際、被
覆率(Y′)は、導光板の全ての面において上記した関
係を満足する必要はなく、導光板の線状光源側からある
距離までの範囲の面上で上記した関係を満足する値を採
れば良い。
本発明は、光拡散板の上面に液晶パネルなどの光表示
パネルを設置して使用される。
[発明の効果] 本発明は比較的小型で、輝度分布が均一なバックライ
トとして使用可能である。
[実施例] 次に実施例で本発明を更に詳述する。
図1に示すような厚さ3mmの長方形導光板(250mm×15
0mm)の短手の端部に、その端部長と同じ長さで直径5.8
mmの太さの冷陰極蛍光管(ハリソン電機株式会社製5.8m
mφノーマル管)を配置し、その管の外周を1mmの隙間を
おいて、導光板に接する部分に3mmのスリットを持つ、
特殊樹脂塗料を塗布した筒型アルミ反射器(拡散反射率
85%以上)で覆い、スリットから出光した光が導光板の
端部から導光板に入光するように配置した。一方、導光
板面上に被覆する光拡散物質は、図3に示した円形のド
ットパターンをスクリーン印刷したものであり、スクリ
ーン版下は、CADにより下記の条件で作成して用いた。
光拡散物質の被覆率が、X値の最小の地点(即ち図3a点
付近)で3%、最大の地点(即ち図3d点付近)で70%、
その中間ではこれらの比率がX2に比例した値となるよう
に作図した。
又、線状光源と平行に配置されるX′の方向には、X
が0から導光板長手端面のほぼ中間まで(即ち図中b
点)の間が、X′=0(即ちa〜b間の各点)及びX′
の最大(即ちc〜b′間の各点)の被覆率を基準に、X
値の3乗に比例した変化率で決定される被覆率となるよ
うに作図した。
図3上のc点の被覆率は、導光板の厚さ、大きさ、冷
陰極管の種類により1%〜50%の間で任意に選ばれる値
であり、本実施例では8%とした。
冷陰極管に、インバータより30KHzの交番電圧をかけ
て駆動させたときの面輝度分布を、輝度計(トプコンBM
−8)により測定したグラフ化したものを図4(例1)
に示した。図から、極めて平坦な輝度分布を持つ面光源
であることが判る。
又、冷陰極管の両端約13mmを黒色塗料で遮蔽した以外
は上記例と同一の装置、条件で操作し、輝度分布を測定
した結果を図5(例2)に示した。
上記2例については、差が見られず、冷陰極管の経時
劣化と同条件での駆動による輝度分布の変化は無いこと
が判る。一方比較の為に、筒型アルミ反射器のギャップ
を0.3mmにした以外は上記実施例と同一の装置、条件で
操作し、輝度分布を測定した結果を図6(比較1)に示
した。
冷陰極管に近い部分でX′方向に輝度の差がみられる
ばかりでなく、全体として輝度の絶対値の低下がみられ
る。更に、光拡散物質のドットパターンの塗布時にドッ
ト分布をY′については一様に配置した以外は上記実施
例と同一の装置、条件で操作し、輝度分布を測定した結
果を図7(比較2)に示した。この図から、冷陰極管に
近い部分で暗い縞模様の形成がみられた。尚、これらの
例で用いた輝度分布のグラフは、図8に示した導光板上
の60の測定点での輝度をコンピュータに記憶させ目視的
にグラフ化させたもので、直交する直線で示される交点
が60点の平均値を表すもので、ジグザグ線で結ばれる各
点が平均値よりの偏りを表す。輝度の最大値、最小値、
平均値(Cd/cm2)は次のとうりである。
最大値 最小値 平均値 例1 182.000 175,000 178,075 例2 181,000 174,000 178,150 比較1 178,500 135,000 161,958 比較2 240,000 143,500 171,375
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施態様のバックライトの斜視図、
図2は同じく断面図である。図中1は導光板、2は光拡
散板、3は鏡面反射板、4は蛍光管、5は光拡散反射
器、6は光散乱物質である。図3は、導光板に塗布した
光光散乱物質の分布状態を示す図である。図4〜7は本
発明の実施例、比較例で得た輝度分布を示す図である。
尚、同図面右側が入光部である。図8は輝度の測定点を
示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 福西 工 神奈川県相模原市田名2634―15 (72)発明者 吉田 直喜 神奈川県川崎市多摩区中ノ島1691 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G09F 9/00 F21V 8/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性材料からなる導光板の少なくとも一
    側面端部に、少なくとも均一発光部が、前記端部長さ以
    下の長さの線状光源を、その線状光源からの光が導光板
    側面に入射するための間隙(スリット)を持つ光拡散反
    射器で、線状光源の表面とこれに相対する前記反射器面
    とに間隙を持つような状態で配置し、かつ、前記導光板
    の広い面の一方の面に該導光板材料よりも屈折率が大な
    る光拡散物質を、その被覆率(Y)が線状光源側の被覆
    地点からの距離(X)に対してY=aXn(n=1.7〜3)
    又はY=ax関数関係(aは定数)を満足する部分を持つ
    ように、かつ、導光板面上において、線状光源の長手方
    向の中心軸と線状光源のほぼ中央部で垂直に交差する状
    態に導かれる線分(A)から、前記線状光源の中心軸と
    平行な方向の両端に向かうに従って前記被覆率が大とな
    る部分を持つようにドット状に被覆し、その面を鏡面反
    射板又は光拡散反射板で覆い、導光板の他方の面(出光
    面)に光散乱板を配したパネル用バックライト。
  2. 【請求項2】導光板面上の、少なくとも線状光源の長手
    方向の中心軸と線状光源のほぼ中央部で垂直に交差する
    状態に描かれる線分(A)上において、光拡散物質を、
    被覆率(Y)が線状光源側の被覆地点からの距離(X)
    に対してY=aXn(n=1.7〜3)又はY=axの関数関係
    (aは定数)を満足する部分を持ち、かつ前記線分
    (A)から、前記線状光源の中心軸と平行な方向での任
    意の距離(X′)に対してY=a′X′(n=1.7〜
    3)又はY=a′x′の関数関係(a′は定数)を満足
    する部分を持つようにドット状に被覆した請求項1記載
    のパネル用バックライト。
  3. 【請求項3】光源表面を覆う光拡散反射器面と光源表面
    との間隙が0.5〜5mmである請求項1又は2記載のパネル
    用バックライト。
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