JP2776575B2 - 微粉炭燃焼装置 - Google Patents

微粉炭燃焼装置

Info

Publication number
JP2776575B2
JP2776575B2 JP1210044A JP21004489A JP2776575B2 JP 2776575 B2 JP2776575 B2 JP 2776575B2 JP 1210044 A JP1210044 A JP 1210044A JP 21004489 A JP21004489 A JP 21004489A JP 2776575 B2 JP2776575 B2 JP 2776575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulverized coal
pipe
concentration
burner
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1210044A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0375403A (ja
Inventor
彰 馬場
邦夫 沖浦
茂樹 森田
啓信 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP1210044A priority Critical patent/JP2776575B2/ja
Publication of JPH0375403A publication Critical patent/JPH0375403A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2776575B2 publication Critical patent/JP2776575B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、微粉炭焚炉に用いられる微粉炭燃焼装置に
係り、特に難燃性燃料を主燃料に用いるものや、負荷変
化の著しい運用をする微粉炭バーナの安定燃焼に好適な
微粉炭燃焼装置に関するものである。
[従来の技術] 近年、油燃料の価格の不安定性から、微粉炭焚ボイラ
の需要が、急速に増加している。微粉炭焚ボイラの低負
荷時において使用される補助燃料は、着火性の良い軽
油,重油が主流であり、これらの油燃料も、主燃料に油
のみを使用するボイラと比較すると、その使用比率は低
いものの、近年、発電用ボイラは、中間負荷運用が多発
しており、点火,起動の頻度も以前と比較すると高く、
このために補助燃料が主燃料に対する比率も増加してい
る。石炭焚ボイラにおいては、主燃料の微粉炭に加え
て、起動用に重油、点火用に軽油を用いるために3種類
の燃料が一般的に使われている。
以下、第14図および第15図を用いて微粉炭焚ボイラの
起動時における概要について説明する。
第14図及び第15図は微粉炭焚ボイラの概略系統図およ
び従来の微粉炭バーナの拡大断面図を示す。
第14図に示す微粉炭焚ボイラ1をコールドスタートす
る際は、まず第15図に示す微粉炭バーナ7の軽油点火バ
ーナ2により、重油起動バーナ3を点火する。そして、
重油起動バーナ3のみで、ボイラ負荷の25〜35%まで焚
きあげる。その後にボイラ火炉4の火炉内温度が十分に
上つた時点で、第14図のミル5から微粉炭供給管6,微粉
炭バーナ7へ微粉炭燃料を供給して、ボイラ火炉4内へ
送り、微粉炭専燃へと切り換える。
微粉炭の搬送用媒体は、第14図のエアヒータ9によつ
て、ボイラ排ガスと熱交換された後ミル5に送られ、コ
ールバンカ10から供給される石炭に付着した水分の除去
と、ミル5に内蔵した図示していない分級器の分級エア
として、さらには、ミル5で粉砕された微粉炭を微粉炭
バーナ7まで搬送するための搬送用空気として使用され
る。
第15図には従来技術の微粉炭バーナ7を示しているが
この微粉炭バーナ7には、軽油点火バーナ2と重油起動
バーナ3が取り付けられており、微粉炭バーナ7を構成
している。風箱11内の燃焼用空気は、二次エアレジスタ
12と三次エアレジスタ13により、旋回が加えられた後、
ボイラ火炉4内に投入される。一方、微粉炭は微粉炭供
給管6を通り微粉炭バーナ7の微粉炭管8へ送られる
が、その間にベンチユリー14を通過するのみで、ほぼ自
由噴流に近い状態でボイラ火炉4内に吹き込まれる。こ
の微粉炭バーナ7には保炎器がなく、燃焼用空気の旋回
によつて、逆流域が生じ、火災の伝播速度以下の流速域
で、火災が保持されるのみであつた。したがつて微粉炭
粒子の拡散は良いが、一方では火災が不安定になり、微
粉炭バーナ7の空気側の操作条件に極めて左右されやす
い。
なお、第14図の符号15は重油起動バーナ3へ重油を供
給する重油タンク、16は軽油点火バーナ2へ軽油を供給
する軽油タンクである。
一方、第16図には、ミル負荷に対するミル5から微粉
炭バーナ7へ供給される微粉炭(C)と空気(A)の重
量比(以下C/Aという)を示す。
この第16図から、ミル負荷の低下に伴つてC/Aが低く
なることが分かる。これは、微粉炭の搬送、分級のため
に止むを得ないミル特有の現象である。
通常の微粉炭バーナにおいては、ミルから空気輸送さ
れてきた微粉炭を高効率でかつ、低公害で燃焼するため
に、燃焼用空気を複数段に分割して供給したり、着火
性,保炎性の向上を計るために、微粉炭バーナの出口部
に設ける保炎器の形状について最適化が計られるが、微
粉炭の温度即ちC/Aの調整をすることはできない。
第17図には、石炭の着火安定性に関するデータを示
す。第17図中の線は、実機の微粉炭燃焼装置における可
燃限界の実績である。
第17図の横軸は、石炭中の固定炭素と揮発分との重量
比である燃料比(以下FRと称す)を示し、縦軸にC/Aを
示している。ボイラ等に一般的に使用されている石炭の
FRは、0.8〜2.5程度であり、2.5以上の高燃料比炭及
び、4以上の無煙炭のようにFRが高い石炭では、C/Aを
高くしたり、微粉炭の粒度を細かくする必要がある。
しかし、前述の第16図に示す特性を持つミルを使用す
ると、FRの高い石炭及び低負荷燃焼域でC/Aが低い状態
では、着火が不安定になり、微粉炭焚ボイラの安全運転
上問題がある。
これに対処するには、ミルからの低C/A微粉流を、慢
性力等を利用して、高C/A微粉流と低C/A微粉流に分岐
し、高C/A微粉流を微粉炭バーナでの安定燃焼に用いる
必要がある。
[発明が解決しようとする課題] 高C/A微粉流を得るためにサイクロンを用いると、サ
イクロン方式の場合、微粉炭を高濃度にできる反面、低
濃度側の空気の処理が問題となる。また、サイクン入口
流速は負荷に応じて変化するために、サイクロンにおけ
る微粉炭分離効率も変動する。このために、低濃度側に
も、かなりの微粉炭が流入することになり、ボイラ火炉
内に投入した場合、未燃分の増加、ボイラ火炉内での異
常燃焼につながる欠点がある。
本発明はかかる従来の欠点を解消しようとするもの
で、その目的とするところは、高燃料比炭、低負荷燃焼
時であつても微粉炭を安定に燃焼させることができ、し
かも、補助燃料量を節約できる微粉炭燃焼装置を得よう
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は前述の目的を達成するために、 空気を含む微粉炭流を微粉炭供給管から微粉炭管を経
て外周保炎器へ供給し、微粉炭を燃焼させる微粉炭燃焼
装置を対象とするものである。
そして前記微粉炭管が外側微粉炭管と内側微粉炭管と
のほぼ同心円構造になっており、 前記微粉炭供給管が前記外側微粉炭管に接続された外
側微粉炭供給管と、前記内側微粉炭管に接続された内側
微粉炭供給管からなり、 前記外側微粉炭供給管に流す微粉炭流量と内側微粉炭
供給管に流す微粉炭流量を変更する例えばダンパなどの
変更手段を微粉炭供給管の入口近傍に設け、 前記外側微粉炭管に供給される微粉炭流に旋回力を付
与する、例えば微粉炭流を外側微粉炭管へ接線方向に流
入する手段などの旋回力付与手段を設け、 前記外側微粉炭管と内側微粉炭管との間に、外側微粉
炭管内の比較的内側を流れる低濃度微粉炭流の内側微粉
炭管への流入量を調整する、例えば内側微粉炭管の一部
を移動可能に分割した低濃度微粉炭流量調整手段とを設
け、 前記変更手段と低濃度微粉炭流量調整手段により、例
えば負荷などに応じて、外側微粉炭管から噴出される微
粉炭流の(微粉炭C)/(空気A)の比が調整できるよ
うに構成されていることを特徴とするものである。
[作用] ミルの起動時や低負荷燃焼時にはC/Aが低くなるの
で、微粉炭流と1次空気流の混合流から一部を分離して
高C/A化を計つて火災を安定化させ、低濃度微粉炭流は
高濃度微粉炭流からの輻射熱によつて安定着火ができる
ようにした。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る微粉炭燃焼装置の断面
図、第2図および第3図は低負荷燃焼時,高負荷燃焼時
の状態を説明する断面図、第4図は第1図の他の実施例
を示す微粉炭燃焼装置の断面図、第5図は横軸にバーナ
負荷を示し、縦軸にC/Aを示した特性線図、第6図から
第9図は他の実施例を示すもので、第6図は断面図、第
7図および第8図は低負荷燃焼時,高負荷燃焼時の状態
を説明する断面図、第10図は微粉炭バーナの側面図、第
11図はサイクロン部切替ダンパの様子を示す断面図、第
12図は縦軸にC/A、横軸にバーナ負荷を示した特性曲線
図、第13図(a),(b)は縦軸に灰中未燃分、排ガス
中のNOx濃度、横軸に負荷を示した特性曲線図である。
第1図から第4図、第6図から第11図において、符号
3は重油起動バーナ、4はボイラ火炉、6は微粉炭供給
管、7は微粉炭バーナ、8は微粉炭管、12,13は二次,
三次エアレジスタで従来のものと同一のものを示す。
17,18は先細り構造の外側微粉炭管,内側微粉炭管、1
9は内側微粉炭管18,18同志の間に形成された隙間、20は
切替ダンパ、21は流路切り替え装置、22,23は外側微粉
炭供給管および内側微粉炭供給管、24は外側微粉炭管17
と内側微粉炭管18の間に設けた整流板、25は内側微粉炭
管18を可動するレバー、26は外周保炎器、27,28は外側
微粉炭管17と外側微粉炭管18の間、内側微粉炭管18と重
油起動バーナ3の間に形成された高濃度微粉炭流路と低
濃度微粉炭流路、29は高濃度微粉炭流、30は低濃度微粉
炭流、31は微粉炭流、32は中心空気流路、33は中心空気
流量調整ダンパ、34はダンパ駆動装置、35はサイクロン
部流路切替ダンパ、36は逆火防止スロート、37はダンパ
駆動装置である。
このような構造において、図示していないミルから空
気輸送されてきた第1図に示す微粉炭流31は、微粉炭バ
ーナ7の負荷に応じて流路切り替え装置21によつて、切
替ダンパ20を切り替えることによつて外側微粉炭供給管
22,内側微粉炭供給管23へ流れるようにする。高負荷燃
焼時には、切替ダンパ20を第1図の実線で示すように下
向きにし、低負荷燃焼時には、第1図での破線で示す位
置へ切替える。
外側微粉炭供給管22から流入した微粉炭と1次空気
は、外側微粉炭管17へ接線方向に流入し、旋回噴流とな
るが、外周保炎器26の上流側で、旋回を止めるために、
整流板24を設けている。
一方、内側微粉炭供給管23から内側微粉炭管18へ流入
した微粉炭と1次空気は、旋回がかけられず、自由噴流
となり、ボイラ火炉4内に投入される。従つて、切替ダ
ンパ20を第1図の破線の位置に切替えた場合には、外側
微粉炭供給管22から外側微粉炭管17内へ供給された微粉
炭は、複数に分割した内側微粉炭管18の外側を通過する
際に、内側微粉炭管18,18の隙間19から、その一部が低
濃度微粉炭流路28に反転して流入し、微粉炭バーナ7の
中心部からボイラ火炉4内へは低濃度の微粉炭流が投入
され、他方、外側微粉炭管17からは高濃度の微粉炭流が
慣性力により直進して低濃度の微粉炭流を取り巻くよう
にボイラ火炉4内に投入される。
なお、低濃度の微粉炭流と高濃度の微粉炭流の一次空
気流量比率を変えれるように、分割した内側微粉炭管18
の一部をバーナ軸方向に動かすようにレバー25を設けた
構造とし、内側微粉炭供給管18,18の隙間19からの流入
面積を変えれるようにしている。
以下、低負荷燃焼時,高負荷燃焼時の微粉炭流の流れ
について、第2図及び第3図を用いて説明する。
第2図には低負荷燃焼時における微粉炭流31の流れを
示している。微粉炭流31は切替ダンパ20によつて、外側
微粉炭供給管22から外側微粉炭管17へ供給され、微粉炭
流31は外側微粉炭管17の接線方向に流入するために、微
粉炭流31自体に旋回がかけられる。従つて、第2図に示
す低濃度微粉炭流30は複数の内側微粉炭管18の隙間19か
ら微粉炭バーナ7の中心に反転して分離されるために、
高濃度微粉炭流29はそれだけ高C/A化されてボイラ火炉
4内に投入されることになる。この際、整流板24によつ
て旋回力が止められ、外周保炎器26の後流で着火する。
整流板24による旋回抑制効果は、微粉炭が2次空気と3
次空気と急速に混合し、希釈されるのを防ぐためでもあ
る。
第3図には高負荷燃焼時における微粉炭流31の流れを
示している。微粉炭流31は切替ダンパ20を開くことによ
つて、微粉炭は第3図に示すように、外側微粉炭管17と
内側微粉炭管18の間及び内側微粉炭管18の内側の両方へ
流れる。
以上説明したように、ミルの起動時、低負荷燃焼時に
おいては微粉炭流31は低C/Aになるが、内側微粉炭管18,
18同志の隙間19から微粉炭と1次空気の一部が分離され
るので高C/Aになる。
つまり、高濃度微粉炭流路27から低濃度微粉炭流路28
へ微粉炭と1次空気の一部が分離されるので、高濃度微
粉炭流路27のC/Aは益々高濃度化されるのである。
第5図には、本発明の微粉炭燃焼装置によるバーナ負
荷と微粉炭バーナ出口部の微粉炭温度(C/A)について
示した特性線図である。この第5図の横軸はバーナ負
荷、縦軸はバーナ出口部高温度側のC/Aを示している。
バーナ負荷100%から50%までは従来のミルの運転条件
に合わせたC/Aを示した。50%以下で急速にC/Aが下がつ
ているのは、1次空気量を変えないで、微粉炭量を下げ
る操作を行なうためである。これは、内側,外側微粉炭
管17,18、外側,内側微粉炭供給管22,23の配管内部の流
速を逆火速度以上に保ち、石炭の乾燥を行なうための最
低流量確保のためである。そこで、負荷50%以下は、微
粉炭流31を切替ダンパ20で切り替えることによつて、高
濃度微粉炭流29のC/Aを局所的に向上させることができ
る。第5図中ηは、高濃度微粉炭流29と低濃度微粉炭流
30の1次空気流量配分比率を示したものである。流量配
分を固定したままで全負荷帯をカバーすることはできな
い。それは、必要以上に高C/Aになつたり、燃焼限界以
下のC/Aになつたりするからである。したがつて、必要
に応じて第1図に示す内側微粉炭管18をレバー25によつ
てスライドさせ、微粉炭バーナ7の中心部に流入する1
次空気量を変えなければならない。
第5図の直線Aは第1図において内側微粉炭管18をレ
バー25で引き抜いて隙間19を大きくした場合の特性を示
し、直線Bは内側微粉炭管18をレバー25で押し込んで隙
間19を小さくした場合の特性を示す。
ただし、事業用ボイラにおける微粉炭燃焼装置のよう
に、複数の微粉炭バーナから成り立つている場合は、微
粉炭バーナの消火本数を増やして負荷制御するために、
個々の微粉炭バーナの負荷変化範囲は30〜100%で十分
と考えられ、流量配分を変えなくても対応できる。
一方、産業用ボイラのように、微粉炭バーナの設置本
数が少ない場合、本発明における内側微粉炭管18の可動
は有効となる。
第4図は第1図の微粉炭燃焼装置の他の実施例を示す
もので、第1図から第3図のものと異なる点は内側微粉
炭管18を分割する代りにメツシユによつて構成し、微粉
炭管18のほぼ全面に隙間19を設けたもので、他の説明は
第1図から第3図のものと同一である。
なお、微粉炭流31は、外側微粉炭管17と内側微粉炭管
18の間を旋回して流入するために、遠心力により慣性分
離が行なわれ、高濃度微粉炭流29になる。この内側微粉
炭管18を分割することによつて反転流を生じさせ、より
高い分離高濃度効率を得ることもできるが、微粉炭バー
ナに用いる場合、とりわけ高い効率は必要としないため
に、第4図に示すように、メツシユ構造でも十分な性能
を得ることができる。
第6図から第8図のものは他の実施例を示すものであ
る。
第6図において、図示されていないミルから空気輸送
されてきた微粉炭と1次空気は、バーナ負荷に応じて流
路切り替え装置21による切替ダンパ20の切替えによつ
て、高濃度微粉炭流路27もしくは低濃度微粉炭流路28へ
流れるようにする。例えば、高負荷燃焼時には、ダンパ
を第6図の実線で示すように下向きにして高濃度微粉炭
流路27と低濃度微粉炭流路28へ微粉炭と1次空気を供給
し、低負荷燃焼時には切替ダンパ20を第6図の破線で示
すように上向きに位置させて高濃度微粉炭流路27に微粉
炭と1次空気を供給する。
つまり、低負荷燃焼時には外側微粉炭供給管22へ供給
された微粉炭と1次空気は、複数に分割された、内側微
粉炭管18を通過する際に、内側微粉炭管18,18の隙間19
から、内側微粉炭管18の内側へ反転して流入するため
に、高濃度微粉炭流路27の微粉炭濃度は濃くなり、低濃
度微粉炭流路28へ分離された低濃度の微粉炭と1次空気
は微粉炭バーナ7の中心部からボイラ火炉4内に投入す
る。従つて、高濃度微粉炭流路27の高濃度微粉炭流は、
慣性力により、直進して、低濃度微粉炭流路28の低濃度
微粉炭流を取り巻くようにボイラ火炉4内へ投入され
る。
なお、高濃度,低濃度微粉炭流路27,28の1次空気流
量比率が変えられるように、内側微粉炭管18は分割され
ており、内側微粉炭管18の一部を微粉炭バーナ7の軸方
向に移動させるレバー25を設け、このレバー25によつて
内側微粉炭管18内の隙間を変えることによつて、外側微
粉炭管17から内側微粉炭管18への流入面積を変えること
ができる。
一方、高負荷燃焼時には外側微粉炭供給管22へ供給し
た微粉炭と1次空気は、外側微粉炭管17の内側へ接線方
向に流入し、旋回噴流となるが、外周保炎器26の上流側
で、旋回噴流を停止させる整流板24が設けられているの
で直進流となる。
なお、内側微粉炭管18の内側へ流入した微粉炭と1次
空気は、旋回がかけられず、自由噴流となり、ボイラ火
炉4内へ投入される。
なお、約300℃に加熱された2次,3次の燃焼用空気の
大半は第6図の二次,三次エアレジスタ12,13によつて
旋回がかけられてボイラ火炉4内へ投入されるが、この
燃焼用空気の一部を中心空気流路32を経て微粉炭バーナ
7の中心部に導く。
この中心空気流路32には中心空気流量調整ダンパ33を
設け、微粉炭バーナ7の負荷に応じて流量を制御する。
第7図には低負荷燃焼時における微粉炭の流れを示し
た。切替ダンパ20に外側微粉炭供給管22側へ切り替える
ことによつて、微粉炭は外側微粉炭管17と内側微粉炭管
18の間へ流入する。この微粉炭流31は第11図に示すよう
に接線方向に入るために、微粉炭流31には旋回がかけら
れる。従つて、低濃度微粉炭流路28へは低濃度微粉炭流
30のように複数の内側微粉炭管18の隙間19から微粉炭バ
ーナ7の中心に向かつて反転して流入するために、高濃
度微粉炭流路27では、濃厚微粉炭流29となつてボイラ火
炉4内に投入される。この際、整流板24によつて旋回力
が止められ、外周保炎器26の内側やその後流で着火す
る。整流板24による旋回抑制効果は、微粉炭が2次空気
と3次空気と急速に混合し、希釈されるのを防ぐためで
もある。
第8図には高負荷燃焼時における微粉炭の流れを示し
た。切替ダンパ20を開くことによつて、外側微粉炭供給
管22と内側微粉炭供給管23の両方に供給され、微粉炭流
31は第8図に示すように、外側微粉炭管17と内側微粉炭
管18の内側を流れる。なお、高負荷燃焼時においては、
第11図に示すサイクロン部切替ダンパ35が破線の位置と
なり、微粉炭バーナ7に流入する外側微粉炭管17の微粉
炭流31に旋回をかけないようにすると共に、低負荷燃焼
時には第11図のサイクロン切替ダンパ35は実線の位置と
なり、旋回をかける。
なお、第10図は微粉炭バーナの側面を示す。第12図に
は、本発明の実施例に係る微粉炭燃焼装置のバーナ負荷
とバーナ出口部の微粉炭濃度(C/A)について示した。
この第12図の横軸はバーナ負荷、縦軸はバーナ出口部
高濃度側のC/Aを示す。バーナ負荷100%から50%までは
従来のミルの運転条件に合わせたC/Aを示す。
バーナ負荷50%以下で急速にC/Aが下がつているの
は、1次空気量を変えないで、微粉炭量を下げる操作を
行なうためである。これは、微粉炭供給管,微粉炭管な
どの配管内部の流速を逆火速度以上に保ち、石炭の乾燥
を行なうための最低流量確保のためである。そこで、負
荷50%以下では、微粉炭流路を切り替えて、高濃度微粉
炭流路27のC/Aを局所的に向上させる。第12図中ηは、
高濃度微粉炭流路27と低濃度微粉炭流路28の1次空気流
量配分比率を変えた場合の特性を示したものである。流
量配分を固定したままで全負荷帯をカバーすることはで
きない。それは、必要以上に高C/Aになつたり、燃焼限
界以下のC/Aになつたりするからである。したがつて、
必要に応じて第6図から第8図に示す内側微粉炭管18を
スライドさせて微粉炭バーナ7の中心部に流入する1次
空気量を変えなければならない。ただし、事業用微粉炭
焚ボイラのように、複数本の微粉炭バーナの集合体によ
つている場合には微粉炭バーナの運転本数を制限して負
荷制御するために、個々の微粉炭バーナの負荷変化範囲
は30〜100%で十分と考えられ、流量配分を変えなくて
も対応できる。
一方、産業用微粉炭焚ボイラのように、微粉炭バーナ
の本数が少ない場合、本発明の実施例に係る内側微粉炭
管は有効となる。
第9図には、そのほかの実施例として、内側微粉炭管
18の形状を、メツシユ構造にして内側微粉炭管18自体に
開口部を設けたものを示す。微粉炭と1次空気は、内側
微粉炭管18と外側微粉炭管17の間、つまり、高濃度微粉
炭流路27へ旋回して流入するために、この高濃度微粉炭
流路27で遠心力により、慣性分離が行なわれる。なお、
実施例のように内側微粉炭管18を分割して反転流を生じ
させることによつて、より高い、分離高濃度効率を得る
ことができるが、微粉炭バーナに用いる場合、とりわけ
高い効率は必要としないために、第9図に示すメツシユ
構造の内側微粉炭管18でも十分な性能を得ることができ
る。
第13図(a),(b)に燃焼特性のうち火炉出口部に
おける灰中未燃分と排ガス中のNOx濃度について従来の
微粉炭燃焼装置のものは曲線C,E、本発明の実施例に係
る微粉炭燃焼装置のものは曲線D,Fで比較して示した。
これは微粉炭50kg/hのテスト炉で得た実験データである
が、NOx濃度に関しては第13図(b)の曲線E,Fで示すよ
うにほとんど差がないのに対し、灰中未燃分では第13図
(a)の曲線C,Dで示すようにバーナ負荷40%以下で本
発明の実施例に係る微粉炭バーナの灰中未燃分が大きく
減少している。これは低負荷燃焼時においても安定燃焼
が可能になつたことを示している。
このように本発明の実施例に係る微粉炭バーナを実機
に適用すると油,ガス等の補助燃料の使用頻度が低下す
ることから、経費の大幅な節減ができる。
さらに、外部の微粉炭高濃度器等の補機を設置しない
ため省スペース化が計られ、特に既設の微粉炭焚ボイラ
等の微粉炭バーナの改造に適している。
[発明の効果] 本発明によれば、高濃度微粉炭流によつて微粉炭燃焼
装置の負荷が30%以下であつても微粉炭専焼ができ、補
助燃料を大幅に節減できる。
さらに、外部微粉炭高濃度器等の補機を使用しないた
め省スペースであり、特に既設微粉炭焚ボイラ等の微粉
炭燃焼装置のバーナ改造に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る微粉炭燃焼装置の断面
図、第2図,第3図は低負荷時,高負荷時の状態を説明
する断面図、第4図は他の実施例を示す微粉炭燃焼装置
の断面図、第5図は横軸にバーナ負荷、縦軸にC/Aを示
した特性曲線図、第6図から第9図は他の実施例を示す
もので、第6図は断面図、第7図および第8図は低負荷
燃焼時,高負荷燃焼時の状態を説明する断面図、第9図
は他の実施例の断面図、第10図は微粉炭バーナの側面
図、第11図はサイクロン部切替ダンパの様子を示す断面
図、第12図は縦軸にC/A、横軸にバーナ負荷を示した特
性曲線図、第13図(a),(b)は縦軸に灰中未燃分、
排ガス中のNOx濃度、横軸に負荷を示した特性曲線図、
第14図は従来の微粉炭焚ボイラの概略系統図、第15図は
従来の微粉炭燃焼装置の断面図、第16図はミル負荷と1
次空気量の関係を示す特性線図、第17図は燃料比とC/A
の関係を示す特性線図である。 5……ミル、6……微粉炭供給管、8……微粉炭管、17
……外側微粉炭管、18……内側微粉炭管、19……隙間、
26……外周保炎器、27……高濃度微粉炭流路、28……低
濃度微粉炭流路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 啓信 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 実開 平1−74409(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23D 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気を含む微粉炭流を微粉炭供給管から微
    粉炭管を経て外周保炎器へ供給し、微粉炭を燃焼させる
    ものにおいて、 前記微粉炭管が外側微粉炭管と内側微粉炭管とのほぼ同
    心円構造になっており、 前記微粉炭供給管が前記外側微粉炭管に接続された外側
    微粉炭供給管と、前記内側微粉炭管に接続された内側微
    粉炭供給管からなり、 前記外側微粉炭供給管に流す微粉炭流量と内側微粉炭供
    給管に流す微粉炭流量を変更する変更手段を微粉炭供給
    管の入口近傍に設け、 前記外側微粉炭管に供給される微粉炭流に旋回力を付与
    する旋回力付与手段を設け、 前記外側微粉炭管と内側微粉炭管との間に、外側微粉炭
    管内の比較的内側を流れる低濃度微粉炭流の内側微粉炭
    管への流入量を調整する低濃度微粉炭流量調整手段とを
    設け、 前記変更手段と低濃度微粉炭流量調整手段により、外側
    微粉炭管から噴出される微粉炭流の(微粉炭)/(空
    気)の比が調整できるように構成されていることを特徴
    とする微粉炭燃焼装置。
JP1210044A 1989-08-16 1989-08-16 微粉炭燃焼装置 Expired - Fee Related JP2776575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1210044A JP2776575B2 (ja) 1989-08-16 1989-08-16 微粉炭燃焼装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1210044A JP2776575B2 (ja) 1989-08-16 1989-08-16 微粉炭燃焼装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0375403A JPH0375403A (ja) 1991-03-29
JP2776575B2 true JP2776575B2 (ja) 1998-07-16

Family

ID=16582878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1210044A Expired - Fee Related JP2776575B2 (ja) 1989-08-16 1989-08-16 微粉炭燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2776575B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013174370A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd バイオマス専焼バーナ

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101881441B (zh) * 2010-06-18 2013-03-27 王兴道 煤粉气化燃烧水解助燃装置及方法
CN103134050B (zh) * 2013-03-07 2015-04-08 上海锅炉厂有限公司 一种带有间隙风的多煤种低氮煤粉燃烧装置
CN111237796A (zh) * 2020-02-28 2020-06-05 沈阳环境科学研究院 一种低能耗高效煤粉浓缩器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62168463A (ja) * 1986-01-20 1987-07-24 Ricoh Co Ltd 蛍光管

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013174370A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd バイオマス専焼バーナ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0375403A (ja) 1991-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4969015B2 (ja) 固体燃料バーナと固体燃料バーナを用いた燃焼方法
JP2544662B2 (ja) バ―ナ―
KR100515013B1 (ko) 고체연료버너, 이를 이용하는 연소방법, 연소장치 및 연소장치의 작동방법
US4412496A (en) Combustion system and method for a coal-fired furnace utilizing a low load coal burner
CA1230522A (en) Combustion system and method for a coal-fired furnace utilizing a louvered low load separator-nozzle assembly and a separate high load nozzle
JPS5828488B2 (ja) 微粉炭バ−ナ
JP3890497B2 (ja) 固体燃料バーナと固体燃料バーナの燃焼方法
US4570549A (en) Splitter for use with a coal-fired furnace utilizing a low load burner
KR890000326B1 (ko) 미분연료 버너의 노즐팁 및 와류방지판
JP2005291534A (ja) バイオマス燃料の燃焼装置及び方法
JPH09170714A (ja) 微粉炭焚バーナ
JP2776575B2 (ja) 微粉炭燃焼装置
JP3830582B2 (ja) 微粉炭燃焼バーナ
JP2638040B2 (ja) 微粉炭燃焼装置
JP2954628B2 (ja) 微粉炭バーナ
JP2954656B2 (ja) 微粉炭バーナ
JP2002048306A (ja) 燃焼用バーナおよび該バーナを備えた燃焼装置
JP2740201B2 (ja) 微粉炭バーナ
EP0152389A2 (en) Burner for burning pulverulent fuel
EP0155120A2 (en) Method operating a coal burner
US4621582A (en) Coal burner
JP2654386B2 (ja) 燃焼装置
JP3899457B2 (ja) 固体燃料バーナと固体燃料バーナの燃焼方法
JPS63143408A (ja) 高燃料比炭バ−ナ
JP3255651B2 (ja) 微粉炭燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees