JP2774845B2 - 腫瘍転移阻害剤 - Google Patents

腫瘍転移阻害剤

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JP2774845B2 JP1314128A JP31412889A JP2774845B2 JP 2774845 B2 JP2774845 B2 JP 2774845B2 JP 1314128 A JP1314128 A JP 1314128A JP 31412889 A JP31412889 A JP 31412889A JP 2774845 B2 JP2774845 B2 JP 2774845B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、腫瘍転移の抑制に複素環状アミド化合物、
さらに特に、塩基性の、特異的5−リポキシンゲナーゼ
阻害剤である、複素環状アミド化合物を使用することに
関する。
発明の背景 腫瘍細胞の転移は自然変遷および癌拡散における重大
な現象であると、一般的に理解されている。腫瘍拡散の
生起は、しばしば外科的処置が及ばないものであり、そ
の結果として、患者に劇的に悪い予後を与える。現在、
転移は複雑で、多段階プロセスを経るものと考えられて
いる[Fidler,I.J.等によるAdv.Cancer Res.,28:149〜2
50頁(1978年)]。しかしながら、腫瘍細胞が新しい病
巣を形成するプロセスにおいて、基底膜を通過する侵入
は基本的にステップであり、これはかなりの腫瘍細胞に
共通のメカニズムを含んでいる。基底膜(Martin,G.R.
等によるAnn.Rev.Cell Biol.,3:57〜85頁、1987年)は
大部分の上皮組織、神経および筋肉を取り囲んでおり、
そしてまた大部分の血管およびリンパ管の裏打ちとして
存在する細胞外構造体である。基底膜の主要成分はコラ
ーゲンIV、ラミニンおよび大型のヘパランスルフェート
プロテオグリカンである。基底膜は大部分の細胞に対し
て、重要な障壁であるが、悪性腫瘍細胞はこれを透過す
ることができる。この現象には、特異的タンパク質分解
酵素による分解が必要であると信じられている[Liott
a,L.A.,Am.J.Pathology,117:335〜348頁(1986年);Ter
ranova,V.P.等によるJ.Natl.Cancer Inst.,77:311〜316
頁(1986年)]。全ての組織の基底膜は同一組成を有す
るが[Martin,G.R.,等によるAnn.Rev.Cell.Biol.,3:57
〜85頁(1987年)]、多分、基底膜を侵入する際に、0.
77の悪性腫瘍細胞が同様のメカニズムを使用するが、こ
のことは直接には証明されていない。コラーゲンIV網状
構造の分解は不可欠のステップであり[Liotta,L.A.に
よるAm.J.Pathology,117:335〜348頁(1986年);Terran
ova,V.P.等によるJ.Natl.Cancer Inst.,77:31〜316頁
(1986年)]、コラゲナーゼIVはこれを行なうのに必須
であると言うことができる。しかしながら、ゲラチナー
ゼ、ストロメリシンおよびエラスターゼを包含する他の
プロテアーゼはインビトロ条件でコラーゲンIVモノマー
を分解することができるので、これは不確定のことであ
る[Murphy,G.等によるBiochem.Biophys.Acta,831:49〜
58頁(1985年)]。
コラゲナーゼIVは不活性の形で分泌される。この酵素
の活性化はプラスミノーゲンアクチベーターおよびプラ
スミンにより達成される。どちらかの酵素の阻害は悪性
腫瘍細胞の侵入を防止する[Reich,R等によるCancer Re
s.48:3307〜3312頁(1988年)]。プラスミノーゲンア
クチベーターの高分泌は、しばしば悪性細胞とともに見
い出される[Dano等によるAdv.Canc.Res.44:139〜266頁
(1985年)]。
ラミニンおよびヘパランスルフェートプロテオグリカ
ンのタンパク質は種々のタンパク質分解酵素に対し感受
性を有する。ヘパリンスルフェート鎖の分解にはヘパラ
ナーゼが必要であり、この酵素の阻害体は実験的研究で
抗転移性であることが証明されている[Nakaimja,M.等
によるCancer Research,47:4869〜4876頁(1987
年)]。
運動因子および組織走化因子は悪性腫瘍細胞の移動を
刺激することができ、或る種の腫瘍細胞の器官特異的転
移に関係している[Hujanen,E.S.等によるCancer Resea
rch,45:3517〜3521頁(1985年)]。ラミニンなどのマ
トリックスタンパク質は走化性活性とヘプトタクティッ
ク(heptotactic)活性との両方を有し、悪性腫瘍細胞
の移動を促進するものと予想されている[MaCarthy,J.
B.等によるCancer Metastasis Rev.,4:125〜152頁(198
5年)]。腫瘍細胞侵入のインビトロ検定では、しばし
ば、腫瘍細胞の移動を増大するために、化学誘引物質が
使用される[Albini,A等によるCancer Research,47:323
9〜3245頁(1987)]。化学誘引物質は腫瘍細胞転移に
おいて重要な役割を有することができる。
血液による腫瘍転移は血管完全性における変化および
血小板との相互作用によって、部分的に媒介されるもの
と考えられる。アラキドン酸代謝物質、すなわちプロス
タサイクリン、トロンボキサンA2およびロイコトリエン
類は血管完全性、トーン(tone)および血小板凝集の強
力なモジュレーターであり、腫瘍の増殖および転移の発
現に含まれることがある。脳腫瘍周囲のロイコトリエン
C4レベルの組織レベルと血液原性浮腫との間の相互関係
は証明されている[K.C.Black等によるANNALS OF NEURO
LOGY 19(6):592〜595頁(1986年)]。Honn等は、ト
ロンボキサノンシンセターゼの選択的阻害および外因性
プロスタサイクリンによる予備処置が動物モデルにおけ
る血液原性転移を有意に現象させることを証明した[SC
IENCE 212:1270頁(1981年);ADV.PROSTAGLANDIN、THRO
MBOXANE、LEUKOTRIENCE RES.12:313頁(1983年):BIOCH
EM.BIOPHYS.RES.COMMUN.102:1122頁(1981年)]。トロ
ンボキサシンセターゼおよび5−リポキシゲナーゼ代謝
経路の両方を阻害する抗カビ剤である、ケトコナゾール
はマウスにおけるB16−F10ネズミメラノーマ細胞の転移
を有意に減少させる[P.A.Wardone等によるJ.SURG.RES.
44(4):425〜429(1988年)]。転移性前立腺アデノ
カルシノーマに由来するヒトPC−3細胞を、アラキドン
酸代謝(シクロオキシゲナーゼおよびリポキシゲナー
ゼ)のインビトロ阻害剤である。エイコサテトライン酸
とともにインキュベートすると、DNA合成が抑制される
[K.M.Andreson等によるTHE PROSTATE 12:3〜12頁(198
8年)]。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤は非ステロイド系抗炎症
剤(NSAID類)および鎮痛剤として使用されている。ベ
ノキサプロフェなどの混合シクロオキシゲナーゼ/リポ
キシゲナーゲ阻害剤は同一の目的に使用されている。両
群の医薬は人間に使用すると、望ましくない毒性を示す
[たとえば、GoodmanおよびGilmanによるThe Pharmacol
ogical Basis of Therapeutics、第7版(1985年)、29
章、674〜715頁参照]。
Wagner等による米国特許第4,029,812号および関連米
国特許第4.076,841号、ならびに、上記第4,029,812号出
願の分割出願である同第4,078,084号(これらの特許は
全て、The Dow chemical Companyに譲渡されている)に
は、血中脂質低下剤であり、血漿中脂質レベル、特にコ
レステロールレベルおよびトリグリセライドレベルの減
少に有用である、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)チオカルボン酸、エステルおよび
単純アミド化合物が記載されている。
ヨーロッパ特許出願第86101300.1号には、抗炎症剤お
よび抗アレルギー剤として、下記の式で示される、5−
リポキシゲナーゼ阻害性化合物およびその医薬的に受容
しうる塩が記載されている: [式中、R1およびR2は同一または異なり、それぞれ、ハ
ロ、フェニル、置換フェニルおよび式 (式中、q、rおよびtは、個々に1から8までの整数
であり、ただしq+r+tは10もしくはそれ以下であ
る)の基からなる群の一員であり、;Yは、チオ、スルフ
ィニルまたはスルホニルであり; Alkは直鎖または分子鎖のアルキレンであり;そしてR3
は、式 (式中、R4は、水素、低級アルキル、フェニル、置換フ
ェニル、ベンジル、カルボキシルまたはカルボキシル低
級アルキルであり; Xは、N−R4、OおよびCH2からなる群か選択され;mは
2または3であり、;nはXが0またはN−R4のとき、2
または3であり、そしてnはXがCH2のとき、1から3
までであり;pは0から2までである)により示される複
素環アミンである]。
本発明の要旨 本発明は下記の式Iで示される複素環アミド化合物ま
たはその医薬的に受容しうる塩の腫瘍転移抑制有効量
を、腫瘍転移抑制処置を必要とする動物に投与すること
によって、動物における腫瘍転移を抑制する方法に関す
る: [式中、R1およびR2は、同一または異なり、それぞれ、
ハロ、フェニル、置換フェニルおよび次式 (式中、q、rおよびtは、独立して、1〜8の整数で
あるが、但しq+r+tは10であるかまたはそれ以下で
ある)の基よりなる群の一員であり;Yは、チオまたはス
ルフェニルであり: Alkは、直鎖または分子鎖の低級アルキルであり;そし
てR3は式 (式中、R4は、水素、低級アルキル、フェニル、置換プ
ェニル、ベンジルまたは置換ベンジルよりなる群から選
ばれ:pは0〜2である) で示される複素環アミンである]。
これらの化合物は、化学的に塩基性であり、選択的な
5−リポキシゲナーゼ阻害剤である。これらの化合物し
基底膜を通る腫瘍細胞の転移を抑制し、それによって、
腫瘍の難問題を軽減するのに有効であることが予想外に
も見い出された。全ての特異的5−リポキシゲナーゼ阻
害剤が活性であるとはかぎらず、たとえば、酸性の化合
物は腫瘍転移の抑制に活性であるとは見い出されなかっ
た。
代表的は複素環アミンは、ピペラジンに限定されず、
4−(フェニルメチ)ピペラジン、4−メチルピペラジ
ン、2−メチルピペラジンなどを包含する。
本発明はまた、腫瘍転移抑制有効量の、式Iで示され
る化合物を、医薬的に許容される担体とともに含有す
る、単位投薬形態中に含有する医薬組成物に関する。
好適態様の詳細な説明 本発明は腫瘍転移抑制治療有効量の下記式で示される
化合物またはその医薬的に受容しうる塩を、腫瘍転移抑
制処置を必要とする動物に相当することによって、動物
における腫瘍転移を抑制する方法に関する: [式中、R1およびR2は、同一またあ異なり、それぞれ、
ハロ、フェニル、置換フェニルおよび式 (式中、q、rおよびtは、独立して、1〜8の整数で
あるが、但しq+r+tは、10であるか、またはそれ以
下である)の基より異なる群の一員であり;Yはチオまた
はスルフィニルであり; Alkは直鎖または分子鎖の低級アルキレンであり;そし
てR3は式 (式中、R4は、水素、低級アルキル、フェニル、置換フ
ェニル、ベンジルまたは置換ベンジルよりなる群から選
ばれ;pは0〜2である) で示される複素環アミンである]。
動物における腫瘍転移抑制に使用するのに好適な化合
物は下記の式で示される化合物またはその医薬的に受容
しうる塩である: [式中、R1およびR2は、同一または異なり、それぞれ、
(式中、q、rおよびtは、独立して、1〜8の整数で
あるが、但しq+r+tは10であるかまたはそれ以下で
ある)の基よりなる群の一員であり;Yはチオまたはスル
フィニルであり; Alkは直鎖または分子鎖の低級アルキレンであり;そし
てR3は式 (式中、R4は、水素、低級アルキル、フェニル、置換フ
ェニル、ベンジルまたは置換ベンジルよりなる群から選
ばれ;pは0〜2である) で示される複素環アミンである]。
動物における腫瘍転移抑制に使用するのに特に好適な
化合物は次式で示される化合物または、その医薬的に受
容しうる塩である: (式中、Alkは直鎖または分子鎖の低級アルキレンであ
り;そしてR4は水素、低級アルキル、フェニル、置換フ
ェニル、ベンジルまたは置換ペンジルよりなる群から選
ばれる)。
動物における腫瘍転移抑制に使用するのに、特に好適
な化合物は下記の式で示される化合物はまたはその医薬
的に受容しうる塩である: 一般的に言って、本発明で使用する化合物の合成は、
塩基の存在における、チオールによるハロまたはトシル
置換脂肪族アシル複素環アミドに対するハロゲンまたは
トシレートの置換により遂行される。任意のアルケニル
アシル複素環アミドの二重結合に対するチオールの付加
はまた、有用な合成経路である。別法として、チオール
と塩基との反応による置換は、トシルまたはハロ置換脂
肪族カルボン酸またはエステルに対して行うことがで
き、それはついで対応の酸クロラロイドという所望の複
素環アミンとの反応によりアミドに変換される。エステ
ルは、好ましくは、たとえばオキサリクロライドによる
酸クロライドへの変換に先立ち、対応の酸に加水分解さ
せる。スルホンおよびスルホキサイドは、たとえばm−
クロロ安息香酸またはメタ過ヨウ素酸ナトリウムでのス
ルフィドの酸化により、容易に製造される。
ここで使用する“低級アルキル”なる語は、炭素原子
1から6個までを有する直鎖または分子鎖のアルキル
基、即ちメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピ
ル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペ
ンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルブチル、n
−ヘキシル等を示す。
ここで使用する「低級アルキレン」なる語は、炭素原
子1から6個までを有する直鎖または分子鎖の低級アル
キレン基、すなわち、メチレン、エチレン、n−プロピ
レン、イソ−プロピレン、n−ブチレン、sec−ブチレ
ン、tert−ブチレン、3−メチルペンチレン、2−メチ
ルブチレン、1,1−ジメチルエチレンなどを意味する。
ここで使用する“ハロ”なる語は、クロロ、ブロモ、
ヨウドおよぶフルオロを包含する。
“置換フェニル”なる語は、R4についてはアミノ、ハ
ロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルキルアミノア
ルキル、低級ジアルキルアミノアルキル、トリフルオロ
メチル、低級アルコキシ等、そしてR1およびR2について
はハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキ
シから選択される1個もしくはそれ以上の置換を置換基
を有するフェニルを示す。
“低級アルコキシ”なる語は、直鎖または分枝鎖の炭
素原子1から6個までを有するアルコキシ基、即ちメト
キシ、エトキシ、n−プロポキシ、tert−ブトキシ等を
示す。
“置換ベンジル”なる語は、ハロ、ヒドロキシ、低級
アルキルおよび低級アルコキシからなる群から選択され
る1個もしくはそれ以上の置換基を有するベンジル基を
示す。
“医薬的に受容しうる塩”なる語は、本化合物を従来
技術分野においてよく知られている適当な酸で処理する
ことにより製造される本発明のアミドの生理的に受容し
うる酸付加塩を示す。そのような塩は、塩酸塩、臭化塩
素酸塩、硫酸塩、マレエート、ナプシレート、オレエー
ト、サクシネート、パルミテート、ラウレート、フマレ
ート、リン酸塩、アセテート、タートレート、ステアレ
ート、硝酸塩、チトレート、トシレートおよび同様の塩
を包含するが、それらに限定されない。
次式 によって示される好ましい基は、qおよびrが好ましく
1または2である第三級アルキル部分を包含し、そして
最も好ましい基は、q、rおよびtが1である基、即ち
t−ブチルにより示される。Yにより示される基は、好
ましくはチオおよびスルフィニル、そして最も好ましく
はチオである。
本発明の化合物の転移抑制活性は先ず、R.Reich等に
より、「Effects of Inhibitors of Plasmingen Activa
tor、Serine Proteases and Collagenase IV on the In
vasion of Basement Mebrans by Metatastic cells in
Mice and Humans、CANCER RESEARCH 48:3307〜3312頁
(1988年)およびAlbini,A.等により「A rapid in vitr
o assay for quantitating the invasive potential of
tumor cells」、CANCER RESEARCH 47:3239〜3245頁(1
987年)に記載された検定法を使用して測定した。
化学侵入性(Chemoinvasion)および走化性(Chemota
xis)検定 化学侵入性検定は上記Albini等により記載された方法
により行なった。簡単に言えば、8μm孔サイズのポリ
ビニルピロリドンを含有しないポリカーボネートのフィ
ルター(Nucleopore、CA製)を基底膜の正確な材料で被
覆し[マトリゲル(Matrigel)、25μg/フィルター、す
なわち0.5μg/mm2]、改良型Boydenチャンバーに入れ
る。この量のマトリゲルはフィルターの表面上に均一な
コーティングを形成する。この再現された基底膜の超微
細構造は、部分的に、真正の基底膜に似ているものと報
告されている[Kleinman,K.H.等による「Basement memb
rance complexes with biological activity」、BIOCHE
MISTRY 25:312〜318頁(1986年)。被験細胞(2×1
05)は、Dulbeccoの最低必須培地中の0.1%牛胎児血清
アルブミン中に再懸濁したEDTA(1mM)に短時間、さら
すことによって採取し、Bondenチャンバーの上室に入れ
る。下室には、化学誘引物質源として、繊維芽細胞なら
し培地を入れる。走化製検定は、マトゲルの代りに、小
量(5μg/フィルター)のコラーゲンIVを使用すること
を除いて、同様の方法で行なった。37℃で6時間インキ
ュベートした後に、フィルタの下の方の表面上の細胞を
染色し、Oympus CK2顕微鏡に付けた画像アナライザー
(Optomasu IV)で定量する。このデータはフィルター
の底部表面の細胞によって占められている領域として表
わされ、これは、この表面上の細胞の数に比例する。
数種の化合物に係る結果を表1に示す。これらの結果
はマイクロメーター二乗時間10-3として表わされてい
る。
下記の非限定的例は本発明の実施に使用される化合物
の製造を詳細に、さらに説明するものである。下記の製
造方法において、条件および方法に関する既知の変法を
使用できることは当業者に容易に理解され、かつまた認
識されることである。全ての温度は、別段のことわりが
ないかぎり、摂氏度である。融点はThomas−Hoover融点
装置で測定したものであり、未補正である。
以下の実施例で、本発明を更に説明する。
例1 3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−
フェニルチオシアネートの製造 機械撹拌機、ガス導入口、温度計およびガス導入口、
温度計およびガス排出口を付した5容三頚丸底フラス
コに、2,6−tert−ブチルフェノール(474g、2.30モ
ル)、チオシアン酸アンモニウム(76.12g、4.83モル)
およびメタノール(1200ml)を加えた。反応混合物を撹
拌し、そして氷/塩浴中、9℃に冷却した。温度を0か
ら10℃までに維持し、塩素ガスを混合物に約1時間ゆっ
くり吹き込み、その際反応混合物は不均質な黄色であっ
た。アンモニアガスをついで反応混合物に1〜1/2時間
吹き込み、反応混合物は0から10℃までの間の温度を維
持した。反応混合物を0℃において更に1時間撹拌し、
冷蒸留水2に注入し、そして1夜冷蔵した。水性層を
傾斜し、そして固体をメタノールに取り、水から沈澱さ
せ、濾過し、そして五酸化リン上2日間乾燥した。生成
したゴム状黄色固体をペンタンから再結晶し、そして真
空中乾燥して、生成物が白色粉末として生成した、融点
61.5〜63℃。
元素分析値:C15H21NSOとして 理論値:C 68.40 H 8.03 N 5.32 S 12.17 測定値:C 68.85 H 8.05 N 5.29 S 12.12 例2 2.6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メルカプトフ
ェノールの製造 3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ
フェニルチオシアネート(55g、0.209モル)を、アルゴ
ン雰囲気下にアセトン(200ml)中に溶かした。水(7.6
g、0.42モル)を加え、そして反応混合物を0℃に冷却
した。トリエチルホスフィン(24.7g、0.209モル)を1
時間かかって滴下し、ついで反応化合物を撹拌しつつ室
温に加温した。溶液を濃縮し、溶媒を除去し、そして生
成した油をシリカ上クロマトグラフィにより精製した。
チオールを含有する画分を合せ、溶媒を除去して白色粉
末が生成し、それをメタノール/水から再結晶し、そし
て乾燥して、所望生成物43.3gが生成した。NMRは生成物
の同一性を確証した。
例3 1−メチル−4−(1−オキソ−2−プロペニル)ピペ
ラジン エチルエーテル(20ml)中のアクリロイルクライド
(9g、0.10モル)の溶液を、エチルエーテル(150ml)
中のN−メチルピペラジアン(10g、0.10モル)および
トリエチルアミン(30.6ml、0.22モル)の撹拌した冷溶
液に30分間かかって滴下した。エチルエーテル追加75ml
を加え、そして反応混合物を72時間撹拌した。生成した
白色固体を濾過し、そしてエチルエーテルでよく洗滌し
た。エチルエーテルを採取し、濾液と合せ、そして溶媒
を回転蒸発機で蒸発して、生成物9.5gを橙色油として生
成した。NMRは、生成物の構造を確証した。
例4 1−[3−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソプロピル]
−4−メチルピペラジンの製造 2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メルカプト
フェノール(2.15g、0.009モル)および1−メチル−4
−(1−オキソ−2−プロペニル)ピペラジン(1.39
g、0.009モル)をメタノール(75ml)に溶かした。トリ
エチルアミン(1.5ml)を加え、そして反応混合物を室
温で20時間撹拌した。溶媒およびトリエチルアミンを回
転蒸発機で除去して油を得た。生成物をシリカゲル上ク
ロマトグラフィにより精製し、ヘキサン/酢酸エチルで
溶出した。生成物(0.68g)を、真空ピストル中、酢酸
エチル還流下に72時間乾燥した。
元素分析値:C22H36N2O2S(分子量392.6)として 計算値:C 67.30 H 9.24 N 7.14 S 8.17 測定値:C 67.42 H 9.24 N 7.05 S 8.30 例5 1−[3−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル−4−
ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソプロピル]−
4−メチルピペラジンモノ塩酸塩の製造 例4の方法に従い、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチ
ル)−4−エチルチオフェノール(1.19g、0.005モ
ル)、1−メチル−4−(1−オキソ−2−プロペニ
ル)ピペラジンおよびトリエチルアミン(0.5ml)を合
せ、そして12時間反応させた。溶媒を窒素気流下に除去
し、そして反応混合物をシリカ上クロマトグラフィし
た、生成物を採取し、溶媒を窒素気流下に蒸発し、そし
て生成した油をエチルエーテルに取り、そして飽和塩化
水素−イソプロパノール溶液を滴下した。12時間撹拌し
た後、白色固体として塩酸塩を濾取して、生成物1.3gが
生成した。生成物を真空中で乾燥した。融点約201〜203
℃(429.05) 元素分析値:C22H37N2O2SCl(分子量429.06)として 計算値:C 61.59 H 8.69 Cl 8.26 N 6.52 S 7.47 測定値:C 61.83 H 8.56 Cl 8.50 N 6.52 S 7.49 例6 1−(1−オキソ−2−プロペニル)−4−(フェニル
メチル)ピペラジン エチルエーテル25ml中のアクリロイルクロライド(4.
52g、0.05モル)の溶液を、エチルエーテル500ml中の1
−ベンジルピペラジン(8.8g、0.05モル)およびトリエ
チルアミン(30ml、0.20モル)の冷溶液に加えた。白色
沈澱が形成した。反応混合物を1夜撹拌し、濾過し、そ
して沈澱をエチルエーテルでよく洗滌した。溶媒および
トリエチルアミンを除去し、そして生成物をシリカ上ク
ロマトグラフィし、酢酸エチル/ヘキサン[30:70(V/
V)]で溶出して、表題化合物15gが生成した。構造はNM
Rにより確認した。
例7 1−[3−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソプロピル]
−4−(フェニルメチル)ピペラジンの製造 例4の方法に従い、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチ
ル)−4−メルカプトフェノール(1.52g、0.0064モ
ル)、1−(1−オキソ−2−プロペニル)−4−フェ
ニルメチル)ピペラジン(1.47g、0.0064モル)および
トリエチルアミン(0.5ml)をメタノール150mlに溶か
し、そして室温で12時間撹拌した。溶媒を回転蒸発機で
除去し、そして反応混合物をシリカゲル上クロマトグラ
フィした。生成物を酢酸エチルおよびヘキサンから再結
晶した。生成した白色固体を濾過し、そして真空ピスト
ン中、室温で1夜乾燥した。融点約92.5〜95℃。元素分
析値:C28H40N2SO2(分子量468.70)として 計算値:C 71.75 H 8.60 N 5.98 S 6.84 測定値:C 71.67 H 8.69 N 6.04 S 8.87 例8 1−[3−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソプロピル]
−4−(フェニルメチル)−ピペラジンモノ塩酸塩 1−[3−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソプロピル]
−4−(フェニルメチル)ピペラジン(2.0g)を、エチ
ルエーテル700mlに溶かした。イソプロパノール中の塩
化水素の飽和溶液を急速に撹拌しつつ滴下し、そして反
応混合物12時間撹拌した。白色固体として形成した塩酸
塩を濾取し、そして空気乾燥して、生成物2.05gが生成
した、融点約214〜216.5℃。
元素分析値:C28H41N2O2ClS(分子量505.16)として 計算値:C 66.57 H 8.18 Cl 7.02 N 5.55 S 6.35 測定値:C 66.54 H 8.14 Cl 7.39 N 5.50 S 6.50 例9 2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−テルフェニル]−
5′−イルチオシアネートの製造 2,6−ジフェニルフェノール(100.0g、0.406モル)お
よびチオシアン酸アンモニウム(67.99g、0.893モル)
を、磁気撹拌器、温度計およびバブラーを付した三頚丸
底フラスコ中で、メタノール(150ml)に懸濁した。反
応混合物をアセトン/氷浴中で−5℃に冷却し、そして
塩素ガスを溶液に3時間吹き込んだ。温度を10℃以下に
維持し、アンモニアガスを反応混合物に2時間吹き込ん
だ。フラスコの内容をついで氷冷した蒸留水(250ml)
に注入し、そして冷蔵庫中に12時間放置した。濾過の
後、固体を真空中、45℃で12時間乾燥した。表題化合物
をシリカ上のクロマトグラフィにより精製し、そしてヘ
キサンから再結晶した、融点約104〜106.5℃。
元素分析値:C19H13OSN(分子量303.39)として 計算値:C 75.22 H 4.32 N 4.62 S 10.57 測定値:C 75.12 H 4.49 N 4.65 S 10.41 例10 1−[3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−テ
ルフェニル]−5′−イル)チオ]−1−オキソプロピ
ル]−4−(フェニルメチル)ピペラジンの製造 例4の方法に従い、1−(1−オキソ−2−プロペニ
ル−4−フェニルメチル)ピペラジン(例6)(2.30
g、0.01モル)をメタノール(150ml)に溶かし、そして
トリエチルアミン(1ml)を溶液に加えた。溶液をアル
ゴンで数回フラッシュし、5′−メルカプト[1,1′:
3′,1″−テルフェニル]−2′−オール(2.77g、0.01
モル)を加え、そして反応混合物を12時間撹拌した。溶
媒を除去し、そして生成物をクロマトグラフィにより単
離し、真空中乾燥の後、生成物1.5gが生成した。
元素分析値:C32H32N2O2S+0.25C4H8O2として 計算値:C 74.70 H 6.46 N 5.28 S 6.04 測定値:C 74.75 H 6.21 N 5.51 S 6.22 例11 3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニルチオシアネー
トの製造 2,6−ジクロロフェノール(100g、0.613モル)および
チオシアン酸アンモニウム(102.73g、1.350モル)をメ
タノール中で混合し、そして溶液を0℃に冷却した。塩
素ガスを反応混合物に吹き込み、温度は10℃以下に維持
した。溶液は淡黄色に変化した。反応混合物を酸性にな
るまで全部で3時間撹拌し、その時点でアンモニウムガ
スを吹き込み、そして溶液を0から10℃までの間で更に
3時間撹拌した。反応混合物を氷冷した蒸留水に注入
し、そして濾過して、約20gの黄色固体が生成し、それ
を真空中で1夜乾燥した。濾液を酢酸エチルで抽出し、
抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして溶媒を真
空中で除去して約100gの粗生成物が生成した。シリカゲ
ルによる精製に引続いて、物質をトルエン1に取り、
活性炭を加え、濾過し、そしてヘキサンから再結合し
て、生成物55.03gが黄色固体として生成した。融点約9
4.5〜97℃。構造はNMRにより確認した。
例12 2,6−ジクロロ−4−メルカプトフェノールの製造 例2の方法に従い、表題化合物を3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニチルオシアネートから製造した。構
造はNMRにより確認した。
例13 1−[3−[[3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル]チオ]−1−オキソプロピル]−4−(フェニルメ
チル)ピペラジンの製造 1−(1−オキソ−2−プロペニル)−4−フェニル
メチル)ピペラジン(2.53g、0.011モル)および2,6−
ジクロロ−4−メルカプトフェノール(2.15g、0.011モ
ル)を、メタノール(75ml)に溶かした。トリエチルア
ミン(1ml)を加え、そして反応混合物を12時間撹拌し
た。溶媒を除去し、そして生成物をシリカゲル上、酢酸
エチル/ヘキサンで溶出するクロマトグラフィにより精
製した。
元素分析値:C20H22O2N2Cl2Sとして 計算値:C 56.47 H 5.21 N 6.59 Cl 16.67 S 7.54 測定値:C 56.59 H 5.35 N 6.46 Cl 16.71 S 7.33 例14〜17 例4、5、7および8の方法において、2,6−ビス
(1,1−ジメチルエチル)−4−メルカプトフェノール
を2,6−ジクロロ−4−メルカプトフェノールに置換す
ることにより、以下の化合物が得られる: 例14 1−[3−[(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−1−オキソ−プロピル]−4−メチルピペ
ラジン。
例15 1−[3−[(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−1−オキソ−プロピル−4−メチルピペラ
ジンモノ塩酸塩 例16 1−[3−[(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−1−オキソ−プロピル]−4−(フェニル
メチル)ピペラジン 例17 1−[3−[(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−1−オキソ−プロピル]−4−(フェニル
メチル)ピペラジンモノ塩酸塩 例18〜21 例4、5、7および8において、2,6−ビス(1,1−ジメ
チルエチル)−4−メルカプトフェノールを5′−メル
カプト[1,「1′:3′,1″−テルフェニル]−2′−オ
ールに置換することにより、以下の化合物が得られる。
例18 1−[3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′:1″−テ
ルフェニル]−5′−イル)チオ]−1−オキソプロピ
ル]−4−メチルピペラジン 例19 1−[3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−テ
ルフェニル]−5′−イル)チオ]−1−オキソプロピ
ル]−4−メチルピペラジンモノ塩酸塩 例20 1−[3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−テ
ルフェニル]−5′−イル)チオ]−1−オキソプロピ
ル]−4−(フェニルメチル)ピペラジン 例21 1−[3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−テ
ルフェニル]−5′−イル)チオ]−1−オキソプロピ
ル]−4−(フェニルメチル)ピペラジンモノ塩酸塩 例22 4−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ]ブタン酸 水酸化カリウム薄片(2.52g、0.045モル)を、アセト
ン(10ml)中の2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−メルカプトフェノール(3,57g、0.015モル)およびエ
チル4−ブロモブチレート(3.23g、0.0165モル)の澄
明な溶液に加えた。水(20ml)を加え、そして溶液を1.
5時間撹拌し、溶媒を回転蒸発機で除去し、そして水(5
0ml)を加え、そしてエチルエーテル(3×75ml)で抽
出した。水性層を濃塩酸で酸性化し、エチルエーテル
(2×50ml)で抽出し、水(50ml)で洗滌し、硫酸ナト
リウムで乾燥し、濾過し、そして溶媒を除去して油が残
留し、それをシリカゲル上のクロマトグラフィにより精
製し、エチルエーテル/スケリソルブBから再結晶し、
濾過し、そして生成物を真空中、室温において12時間乾
燥した、融点約112〜113.5℃。
元素分析値:C18H28O3S(分子量324.48)として 計算値:C 66.63 H 8.70 S 9.88 測定値:C 66.71 H 8.74 S 9.57 例23 1−[4−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]1−オキソブチル]−4
−(フェニルメチル)ピペラジンの製造 4−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−ヒドロ
キシフェニル]チオ]ブタン酸をベンゼンに溶かし、そ
して溶液を氷浴中約5℃に冷却する。ベンゼン中のオキ
サリルクロライドの溶液を5分間かかって滴下する。氷
浴を取り除き、そして溶液を室温に加温し、そして約5
時間撹拌する。ベンゼンを蒸発し、そして新たなベンゼ
ンを加える。トリエチルアミンおよびN−ベンシルピペ
ラジンを加え、そして溶液を1夜撹拌する。ベンゼンを
回転蒸発機で乾燥し、そして生成物をシリカゲル上のク
ロマトグラフィにより精製する。
例24 2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ]ペンタン酸 表題化合物は、例22の方法に従い、アセトン(100m
l)中の水酸化カリウム薄片(3.36g、0.06モル)、2,6
−ビス((1,1−ジメチルエチル)−4−メルカプトフ
ェノール(4.76g、0.02モル)およびエチル2−ブロモ
バレレート(4.18g、0.02モル)から製造した。構造はN
MRにより確認した。
例25 1−[2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソペンチル]
−4−(フェニルメチル)ピペラジンの製造 例24の表題化合物をその酸クロライドに変換し、そし
て例23の方法によりN−ベンジルピペラジンと反応させ
て表題化合物を得る。
例26 2−クロロ−N−(N−ベンジルピペラジン)アセトア
ミドの製造 メチレンクロライド中のクロロアセチルクロライド
を、氷浴で0℃に冷却する。メチレンクロライド中のN
−ベンジルピペラジンおよびトリエチルアミンの溶液を
1時間かかって滴下し、そして生成した溶液を撹拌し、
そして20時間で室温にする。10%塩酸を加え、そして層
を分離する。有機層を1N塩酸および水で洗滌し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、濾過し、そして溶媒を除去して、
表題化合物を得る。
例27 1−[2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4
−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソエチル]−
4−(フェニルメチル)ピペラジンの製造 例26の生成物および2,6−ビス(1,1−ジメチルエチ
ル)−4−メルカプトフェノールを、アルゴン下にアセ
トニトリルに溶かすことにより、表題化合物を製造す
る。トリエチルアミンを、溶液に、アルゴン下、室温で
撹拌しつつ、約12時間で加える。溶液を、撹拌しつつ、
10%塩酸で酸性化する。それを酢酸エチルで抽出し、抽
出液を合せ、水で洗滌し、そして硫酸ナトリウムで乾燥
する。溶媒を回転蒸発機で除去し、そして生成物をシリ
カ上のクロマトグラフィにより精製する。
本発明の活性薬剤は、ヒトおよび他の哺乳動物を包含
する動物に、純粋な化合物として投与することができ
る。すなわち、動物の用語はその最も広い意味を有す。
しかしながら、1種または2種以上の活性化合物を先ず
1種または2種以上の医薬的に受容しうる担体または希
釈剤と組合せて用量関係に満足な大きさに達しさせ、さ
れによって医薬組成物を得るのが望ましい。
液体または固体の医薬担体が使用できる。固体担体、
たとえばデンプン、糖類、タルク等は、直接投与または
カプセルへの充填に使用しうる粉末を形成するために使
用できる。適当な滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸、そしてまた結合剤および崩壊剤
を包含させて、錠剤を形成しうる。付加的に、嬌味料お
よび甘味料を加えうる。
単位投薬形、たとえば錠剤およびカプセル剤は、任意
の適当な所定の治療的有効量の1種もしくはそれ以上の
活性薬剤、および医薬的に受容しうる担体または希釈剤
を含有しうる。概していえば、本発明の化合物の固体の
経口投薬単位形は、1錠当り医薬1.75から750mgまでを
含有しうる。
本発明の化合物は、経口および非経口の両方の活性を
発揮し、従って経口または非経口投与のいずれかのため
の投薬形に製剤化できる。
固体の経口投薬型は、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末
剤、顆粒剤等を包含する。
経口投与のための液体投薬形は、この技術分野におい
て普通に使用される希釈剤、たとえば水を含有する乳
剤、懸濁剤、溶液剤、シロップ剤等を包含する。不活性
希釈剤の他に、そのような製剤はまた、補助剤、たとえ
ば湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、ならびに甘味料、嬌
味料および香料を包含しうる。
非経口投与のための製剤は、滅菌した水性または非水
性の溶液を包含する。非水性の溶媒または担性の例は、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物
油たとえばオリーブ油、および注射可能有機エステル、
たとえばエチルオレエートである。非経口投与容製剤は
常法により、殺菌する。
本発明の化合物は、局所または経皮適用のために、こ
の技術分野においてよく知られている担体を使用して、
そしてまた鼻内投与のためにエアロゾルまたはスプレー
に製剤化しうる。
投与される活性成分の量は様々でありえ;しかしなが
ら、活性物質の量は適当な投薬がなされるようなもので
あることが必要である。選択される用量は、所望の治療
効果、投与経路および治療期間に依存する。概していえ
ば、1日0.1から200mg/kg体重まで、好ましくは0.5から
50mg/kg体重までの経口用量が、そのような治療の必要
な患者に対して、好ましくは分割された用量、とえば1
日3から4回までで投与される。これらの化合物はま
た、必要に応じて、局所に施用することもできる。
本発明の典型的な錠剤は、次の組成を有しうる: 上記実施例が説明であり、すべてを余すところなく述
べたものでないこと、ならびに本発明の精神および特許
請求の範囲から逸脱することなしに変形をなしうること
は、この技術分野において熟練している者により理解さ
れうるであろう。
フロントページの続き (72)発明者 リューベン レイク アメリカ合衆国メリィーランド州シルバ ー スプリング,ニコラス ドライブ 11008 (56)参考文献 欧州公開363212(EP,A2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 295/00 - 295/22 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効成分として、式 [式中、R1およびR2は同一または異なり、ハロ、フェニ
    ル、置換フェニルおよび式 (式中、q、rおよびtは、独立して、1から8までの
    整数であり、ただしq+r+tは10もしくはそれ以下で
    ある)の基からなる群の一員であり、;Yは、チオまたは
    スルフィニルであり;Alkは、直鎖または分枝鎖の低級ア
    ルキレンであり;R3は式 (式中、R4は、水素、低級アルキル、フェニル、置換フ
    ェニル、ベンジルまたは置換ベンジルからなる群から選
    択され;そしてpは0〜2である)で示される複素環ア
    ミンである] で示される化合物、またはその医薬として受容しうる塩
    を含有する、腫瘍転移を抑制する医薬組成物。
  2. 【請求項2】R1およびR2が、それぞれ基 (式中、q、rおよびtは、独立して、1から8までの
    整数であるが、但しq+r+tは、10またはそれ以下で
    ある) である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】R1およびR2が、それぞれ、1,1−ジメチル
    エチルである、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】化合物が、式 [式中、R1およびR2は、同一または異なり、 基 (式中、q、rおよびtは、独立して、1〜8の整数で
    あるが、但しq+r+tは10またはそれ以下である) であり;Yは、チオまたはスルフィニルであり;Alkは、1
    〜4個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の低級ア
    ルキレンであり;R3は式 (式中、R4は、水素、低級アルキル、フェニル、置換フ
    ェニル、ベンジルまたは置換ベンジルよりなる群から選
    ばれ;pは0〜2である) で示される複素環アミンである] で示される化合物またはその医薬として受容しうる塩で
    ある、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】化合物が、式 (式中、Alkは、直鎖または分枝鎖の低級アルキレンで
    あり、そしてR4は、水素、低級アルキル、フェニル、置
    換フェニル、ベンジルまたは置換ベンジルよりなる群か
    ら選ばれる) で示される化合物またはその医薬として受容しうる塩で
    ある、請求項3に記載の組成物。
  6. 【請求項6】Yがチオである、請求項1に記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】Yがスルフィニルである、請求項1に記載
    の組成物。
  8. 【請求項8】Yがチオである、請求項3に記載の組成
    物。
  9. 【請求項9】化合物が、1−[3−[[3,5−ビス(1,1
    −ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]チオ]
    −1−オキソプロピル]−4−メチルピペラジンまたは
    その医薬として受容しうる塩である、請求項8に記載の
    組成物。
  10. 【請求項10】化合物が、1−[3−[[3,5−ビス
    (1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]
    チオ]−1−オキソプロピル]−4−メチルピペラジン
    モノ塩酸塩である、請求項8に記載の組成物。
  11. 【請求項11】化合物が、1−[3−[[3,5−ビス
    (1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]
    チオ]−1−オキソプロピル]−4−(フェニルメチ
    ル)ピペラジンまたはその医薬として受容しうる塩であ
    る、請求項8に記載の組成物。
  12. 【請求項12】化合物が、1−[3−[[3,5−ビス
    (1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]
    チオ]−1−オキソプロピル]−4−(フェニルメチ
    ル)ピペラジンモノ塩酸塩である、請求項8に記載の組
    成物。
  13. 【請求項13】R1およびR2が、それぞれハロである、請
    求項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】R1およびR2が、それぞれ、クロロであ
    る、請求項13に記載の組成物。
  15. 【請求項15】化合物が、1−[3−[[3,5−ジクロ
    ロ−4−ヒドロキシフェニル]チオ]−1−オキソプロ
    ピル]−4−(フェニルメチル)ピペラジンまたはその
    医薬として受容しうる塩である、請求項14に記載の組成
    物。
  16. 【請求項16】R1およびR2が、それぞれ、フェニルまた
    は置換フェニルである、請求項1に記載の組成物。
  17. 【請求項17】化合物が、1−[3−[2′−ヒドロキ
    シ[1,1′:3′,1″−テルフェニル]−5′−イル)チ
    オ]−1−オキソプロピル]−4−(フェニルメチル)
    ピペラジンまたはその医薬として受容しうる塩である、
    請求項16に記載の組成物。
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