JP2774571B2 - 電気ケーブル接続部絶縁体 - Google Patents

電気ケーブル接続部絶縁体

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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、ポリエチレン電力ケーブル、架橋ポリエ
チレン電力ケーブルなどの絶縁層がポリエチレンまたは
架橋ポリエチレンからなる電気ケーブルの接続部を絶縁
するために用いられる電気ケーブル接続部絶縁体に関す
る。 〔従来の技術〕 従来より、ポリエチレン電力ケーブル、架橋ポリエチ
レン電力ケーブルなどの接続部を絶縁するための方法と
して、押出モールド方式によって接続部絶縁体を形成す
るものがある。この方法は、ケーブルの導体接続部を金
型で囲み、この金型のキャビティ内に押出機から溶融状
態のホリエチレンやこれに架橋剤を添加した樹脂組成物
を充填し、さらに加熱、加圧してケーブルと一体化した
絶縁体を形成するもので、比較的信頼性が高いものとさ
れている。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、このようにして形成された絶縁体にあ
っては、水トリーが発生しやすいと言う不都合がある。
これは、ケーブル接続部の絶縁体の形成がケーブルの敷
設現場で行われることからどうしても異物等が混入しや
すく、また半導電層が部分的に突起状に変形するなどし
て、水トリーの発生核が多く形成されることや架橋剤の
分解による水分の生成によっても水トリーの発生が促進
されることなどによるものである。 〔課題を解決するための手段〕 この発明では、押出モールド方式によって形成される
絶縁体として、マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体および/またはマレイン酸グラフトエチレン
−エチルアクリレート共重合体とポリエチレンとの混合
物から構成することをその解決手段として、かかる課題
を解決するようにしたものである。 〔作用〕 マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体
(以下、マレイン酸グラフトEVA樹脂と略称する。)お
よびマレイン酸グラフトエチレン−エチルアクリレート
共重合体(以下、マレイン酸グラフトEEA樹脂と略称す
る。)はいずれも分子内に酸性基を有し親水性のポリマ
ーであり、このようなポリマーあるいはこれをブレンド
したブレンドポリマーによって絶縁体を形成することに
より、局部的異常電界部に水分が集中することが抑制さ
れ、水トリーの発生が防止される。 以下、この発明を詳しく説明する。 この発明の接続部絶縁体をなす樹脂組成物には、マレ
イン酸グラフトEVA樹脂および/またはマレイン酸グラ
フトEEA樹脂とポリエチレンとの混合物が用いられ、な
かでも親水性の大きな二塩基酸のマレイン酸をグラフト
重合したマレイン酸グラフトEVA樹脂およびマレイン酸
グラフトEEA樹脂が水トリー防止能が大きく好適であ
る。これらのマレイン酸グラフトポリマーにおけるマレ
イン酸のグラフト率(重量%)は0.05〜5%とされ、0.
05%未満ではマレイン酸グラフトの効果が表われず、5
%を越えると吸水性が大きくなり、樹脂組成物の誘電特
性等が低下して好ましくない。 そして、絶縁体をなす樹脂組成物中の酢酸ビニル量、
エチルアクリレート量のいずれか一方もしくは両方の総
量が0.5〜10重量%の範囲とされ、0.5重量%未満では水
トリー抑制の効果が得られず、10重量%を越えると水ト
リー抑制効果が飽和するばかりではなく、絶縁体の誘電
特性を悪化させて不都合となる。また、ここで使用され
るポリエチレンとしては低密度ポリエチレンが通常用い
られるが、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを
用いることができ、これらの混合物を用いてもよい。 この樹脂組成物には、必要に応じてジクミルパーオキ
サイド、t−ブチルクミルパーオキサイドなどの有機過
酸化物を架橋剤として配合でき、また4,4′−チオビス
−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)などの老
化防止剤などの種々の配合剤を適量添加することもでき
る。 このような樹脂組成物は、電気ケーブルの接続部に設
けられた金型のキャビティ内に押出機を用いて押出充填
されたのち、不活性ガス雰囲気中で加熱、加圧されて架
橋せしめられ、ケーブルと一体化し、ケーブルの絶縁層
とほぼ同形状の絶縁体とされる。なお、ケーブルの絶縁
層が非架橋のポリエチレンからなるものでは、この絶縁
体はかならずしも架橋されたものに限られることはな
い。 〔実施例〕 (実施例1) 導体断面積800mm2、絶縁層9mmの架橋ポリエチレン電
力ケーブルの接続部に、押出モールド方式によって絶縁
体を形成した。押出後、金型中で圧力6Kg/cm2の窒素ガ
ス雰囲気下、200℃で7時間加熱して架橋を行った。 絶縁体としては、架橋剤としてジクミルパーオキサイ
ド2重量部、老化防止剤として4,4′−チオビス−(6
−t−ブチル−3−メチルフェノール)0.2重量部を含
有する以下の組成物を用いた。 A:低密度ポリエチレン(比較例) B:マレイン酸グラフトEVA樹脂 +低密度ポリエチレン C:マレイン酸グラフトEEA樹脂 +低密度ポリエチレン BおよびCの組成物中のエチルアクリレート量および
酢酸ビニル量はいずれも2重量%とした。 これらの各絶縁体に対して水中にて交流300kvを10時
間課電したのち、絶縁体中の単位体積当りの水トリー
(ボウタイトリー)の発生数を顕微鏡で観察し、20μm
以上の大きさのボウタイトリーの発生数を比較例(A)
を100とした相対値で表わすと、組成物Bでは10、組成
物Cでは14であった。 この結果から、本発明の絶縁体では水トリーの発生率
が格段に減少していることがわかる。
【発明の効果】
この発明の電気ケーブル接続部の絶縁体は、マレイン
酸グラフトEVA樹脂および/またはマレイン酸グラフトE
EA樹脂とポリエチレンとの混合物からなる樹脂組成物を
押出モールド方式で形成するものであるので、絶縁体に
おける水トリーの発生が大幅に減少し、課電による絶縁
性能の低下を防ぐことができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層にポリエチレンまたは架橋ポリエチ
    レンを用いた電気ケーブルの接続部に対して押出モール
    ド方式によって形成された接続部絶縁体が、 マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体およ
    び/またはマレイン酸グラフトエチレン−エチルアクリ
    レート共重合体とポリエチレンとの混合物であって、そ
    の混合物中の酢酸ビニル量、エチルアクリレート量のい
    ずれか一方もしくは両方の総量が0.5〜10重量%である
    樹脂組成物からなることを特徴とする電気ケーブル接続
    部絶縁体。
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