JP2772837B2 - カイラルスメクチック液晶素子の製造方法 - Google Patents

カイラルスメクチック液晶素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はカイラルスメクチック液晶素子の製造方法に
関し、詳しくはカイラルスメクチック液晶を用いた強誘
電性液晶素子の配向膜をラビング処理する方法に関する
ものである。
[従来の技術] 従来、液晶分子の屈折率異方性を利用して偏光素子と
の組み合わせにより透過光線を制御する型の表示素子が
クラーク(Clark)及びラガーウォル(Lagerwall)等に
より提案されている(米国特許第4367924号明細書、米
国特許第4639089号明細書等)。この液晶は、一般に特
定の温度域において、カイラルスメクチックC相(Sm
*C)又はH相(Sm*C)を有する強誘電性液晶が用いら
れ、この状態において、加えられる電界に応答して第1
の光学的安定状態と第2の光学的安定状態のいずれかを
取り、且つ電界の印加のないときはその状態を維持する
性質、すなわち双安定性を有し、また電界の変化に対す
る応答も速やかであり、高速ならびに記憶型の表示素子
としての広い利用が期待されている。
前述したカイラルスメクチック液晶素子には、一般的
にPVA(ポリビニルアルコール)やPI(ポリミド)等か
ら成る配向膜が用いられ、それらの配向膜にはラビング
布と称する起毛布で一方向に摩擦して液晶分子の方向を
そろえるラビング配向処理が施されている。一方、従来
のTN(ツイステッド ネマチック)液晶においても同様
の処理が施されており、ラビング配向処理としてはどち
らかというこのTN液晶のラビング処理の延長線上に強誘
電性液晶素子のラビング処理がある。TN液晶でのラビン
グ処理においては配向膜に多少の傷等が発生してもさ程
表示に影響を示さないので、ラビング布の材質に関して
は制約が緩和されていた。これに対して、強誘電性液晶
素子においては、配向膜に生ずる微細な傷はそのまま配
向に顕著に反映され、またラビング布のよれ等は、すじ
ムラ等の配向欠陥となって表示される問題点があった。
[発明が解決しようとする課題] また、従来、TN液晶素子の配向付けと同様に、強誘電
性液晶素子においても、配向膜をラビング処理して液晶
分子を一定の方向へ配向規制するのに使用されているラ
ビング布は、一般には棒状で断面形状が円形の単繊維が
多く用いられ、稀には不定形の棒状を示すものも用いら
れていた。
これらの単繊維で構成されたラビング布を用いてラビ
ング処理して、可能な限り均質で緻密な配向を得るため
に、ラビング布に要求される条件としては、起毛布の単
繊維の繊細さ(単糸のデニールを小さく)と、糸のよれ
等を避けるための剛直性(直立性)が最低限要求され
る。しかしながら、前述の2つの特性は互いに反するも
のであり、両者を同時に満足するのが困難であった。
本発明は、この様な従来技術の欠点を改善するために
なされたものであり、ラビング布の起毛布の単繊維の繊
度(太さ)と断面形状を特定することにより、緻密で均
質な配向を行なうことが可能なカイラルスメクチック液
晶素子の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は、ラビング処理が施された配向膜を有
するカイラルスメクチック液晶素子の製造方法であつ
て、起毛布の単繊維の繊度が0.7〜2.0デニールであり、
且つ該単繊維の断面形状が異形断面であるラビング布を
用いて配向膜をラビング処理する工程を有することを特
徴とするカイラルスメクチック液晶素子の製造方法であ
る。
第1図(a)は、本発明に用いるラビング布を構成す
る起毛布の単繊維の一例を示す斜視図、第1図(b)は
AA′線断面図である。同図において、単繊維1の断面形
状はトリローバルであり、剛直性を有するものである。
本発明において、起毛布の単繊維の断面形状は異形断
面であればよく、例えば、前記のトリローバルの他に、
星形等の各種放射状断面や、丸形でない不定形状断面等
の形状が挙げられる。このように断面形状を異形断面と
することにより、従来の円形のものに比べ、単繊維の剛
直性を増加することができる。
また、起毛布の単繊維の繊度(太さ)は0.7〜2.0デニ
ール、好ましくは1.0〜1.5デニールの範囲が望ましい。
単繊維の繊度が、0.7デニール未満では剛直性が低下す
ると共にパイルの直立性も低下する。また、2.0デニー
ルを越えると高密度,均一配向が困難になるので好まし
くない。
本発明に用いるラビング布の材質としては、特に制限
することはないが、好ましくはナイロン,レーヨン,ア
セテート等が挙げられる。
[作用] 本発明に用いるラビング布によれば、単繊維の断面形
状を異形断面、例えばトリローバルとすることにより、
円形等の断面を有する単糸に比較して約1.6倍の剛直性
を備えることが可能となり、更にその分デニール数を小
さく繊度を0.7〜2.0デニールとすることができ、より緻
密で均質な配向を得ることができるようにしたものであ
る。
[実施例] 以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 2枚の1.1mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラ
ス板上にITOのストライプ状電極を形成した。この基板
にモリブデンで形成したメタル配線を第2図の低抵抗接
続線13のようにITO電極と画素間にまたがって、1000Å
の厚みで形成した。さらに、上下電極のショート防止層
としてSiO2をスパッタ法により500Åの厚みに形成し
た。
その上にアミノシラン0.1%IPA(イソプロピルアルコ
ール)溶液を回転数2000rpmのスピンナーで15秒間塗布
し、150℃で焼成後、ポリイミド形成液SP510(東レ社
製)2%溶液(NMP:n−ブチルセロソルブ=2:1)を回転
数3000rpmのスピンナーで30秒間塗布した。成膜後、約
1時間,300℃の加熱焼成処理を施してポリイミド配向膜
を形成した。この塗膜の膜厚は200Åのポリイミド膜で
あった。
次に、一方のガラス基板(第1の基板)に第3図
(a)に示すRb2の方向に、焼成後のポリイミドの被膜
に対してラビング処理を施した。このときのラビング布
は以下の通りの特性を有するものである。
ラビング布 材質:変性ナイロン 単糸繊度:1.8デニール 断面形状:異形断面トリローバル 起毛糸長:2.0mm 織り:W織り 他方のガラス板(第2の基板)には、第3図(a)に
示すRa2の方向に、焼成後のポリイミド膜に対いてラビ
ング処理を同様のラビング布で施した。
しかる後に、平均粒径約1.5μmのアルミナビーズを
一方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング処
理およびその方向が第3図(a)及び(b)のような平
行ラビングになるように一方と他方のガラス板をはり合
わせてセルを作成した。
このセルのセル厚をベレック位相板(位相差による測
定)によって測定したところ、約1.5μmであった。こ
のセル内にチッソ(株)社製の「CS−1014」(商品名)
を等方相下で真空注入してから、等方相から0.5℃/hで6
0℃まで徐冷することにより配向させることができた。
以後の実験は25℃で行った。
尚、前述した「CS−1014」の相変化は、下記のとおり
であった。
直交ニコル下でこのセルを観察すると、一様で欠陥の
ない非らせん構造のカイラルスメクチックC相を形成し
たモノドメインが得られていた。
又、この液晶素子を60℃に保温し、SmAの配向状態に
し、直交クロスニコルにした偏光顕微鏡観察下、SmAの
状態で液晶分子が層に直角方向に並ぶことを利用して層
の方向を測定した。その結果、ラビング方向に直角であ
ることが確認された。
配向の状態も第4図に示す様に、非常に均質な双安定
状態を示している。
比較例1 以下の様なラビング布を使用して配向処理した以外は
実施例1と同様の方法により液晶素子を得た。この液晶
素子の配向状態は第5図に示すように筋っぽく、かつ欠
陥も非常に多く、劣った画質を示した。
ラビング布 材質:変性ナイロン 単糸繊度:2デニール 断面形状:円形 起毛糸長:2.0mm 織り:W織り 「発明の効果」 以上説明した様に、本発明に用いるラビング布によれ
は、単繊維の断面形状を異形断面とすることにより、剛
直性を備え糸のよれを防止することが可能となり、更に
繊度を0.7〜2.0デニールと小さくすることができ、緻密
で均質な配向を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明に用いるラビング布を構成する起
毛布の単繊維の一例を示す斜視図、第1図(b)はAA′
線断面図、第2図は実施例1における基板の作成方法を
示す説明図、第3図(a)は実施例1における基板上の
配向膜のラビング方法を示す説明図、第3図(b)は実
施例1の液晶セルの作成方法を示す説明図、第4図は実
施例1の液晶素子の配向状態を示す図および第5図は比
較例1の液晶素子の配向状態を示す図である。 1…単繊維 11,11a,11b…基板 12,12a,12b…透明電極 13,13a,13b…低抵抗接続線 14…一方方向に延長した段差部 15…一方方向に延長した段差部の稜線 16…ヘアピン欠陥部 17…ライトニング欠陥部 Ra2,Rb2…一軸配向処理軸 P2…画素

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラビング処理が施された配向膜を有するカ
    イラルスメクチック液晶素子の製造方法であつて、起毛
    布の単繊維の繊度が0.7〜2.0デニールであり、且つ該単
    繊維の断面形状が異形断面であるラビング布を用いて配
    向膜をラビング処理する工程を有することを特徴とする
    カイラルスメクチック液晶素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ラビング布の起毛布の単繊維の繊度が
    1.0〜1.5デニールである請求項1記載のカイラルスメク
    チック液晶素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ラビング布の異形断面がトリローバル
    形状である請求項1記載のカイラルスメクチック液晶素
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記配向膜がポリイミド膜である請求項1
    記載のカイラルスメクチック液晶素子の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ラビング布の材質が、ナイロン、レー
    ヨン、アセテートからなる群より選ばれたものである請
    求項1記載のカイラルスメクチック液晶素子の製造方
    法。
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JPS63291034A (ja) * 1987-05-25 1988-11-28 Seiko Epson Corp 液晶表示装置の製造方法

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