JP2772797B2 - 硬質ポリ塩化ビニル樹脂系採光材 - Google Patents

硬質ポリ塩化ビニル樹脂系採光材

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JP2772797B2 JP63029919A JP2991988A JP2772797B2 JP 2772797 B2 JP2772797 B2 JP 2772797B2 JP 63029919 A JP63029919 A JP 63029919A JP 2991988 A JP2991988 A JP 2991988A JP 2772797 B2 JP2772797 B2 JP 2772797B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築材料や間仕切り等に使用される硬質塩
化ビニル樹脂系の採光材に関する。
〔従来の技術〕
従来、優れた透光性が要求される採光材には、樹脂中
で最も透明性に優れるメチルメタクリレート樹脂のポリ
マー(MMA)を主体とする板状の押出成形体が用いられ
ている。これは、MMAが透明性のみならず耐候性にも優
れた熱可塑性樹脂であるためである。カーポートやサン
ルーフ等の採光材としてMMA主体の板状成形体を用いる
場合、その厚みは2.0〜3mmに設定されており、また、採
光材を支持する梁材のスパン間隙は670〜800mmの範囲に
設定されている。スパン間隙を上記範囲にしてあるの
は、スパン間隙がこれより狭いと梁材の使用本数が多く
なりすぎ、梁材によって採光性が阻害される一方、スパ
ン間隙がこれより広いと夏期等のように気温が高いとき
に採光材が垂れ下がるからである。
しかしながら、上記厚みを有するMMA主体の板状成形
体は耐衝撃性に劣り、輸送中や特に施工中の冷間曲げ加
工中に割れが発生しやすいという欠点を有している。さ
らにMMAは可燃性であり、建築基準法により定められた
防火材料として認定されないものである。そのため、採
光材として用いる場合に、透明性・耐候性等において満
足できるものではあるけれども近時の建築材料の難燃化
指向にそぐわない。
防火材料の性能判定の試験は、燃焼時における残炎時
間等を測定対象とする燃焼性並びに燃焼時における排気
温度(煙温度)や発煙係数を測定対象とする発煙性等を
主要素として、建築材料を不燃材,準不燃材,難燃材,
準難燃材の各区分に該当する防火材料と上記試験に合格
しない材料(以下、可燃物という。)のいずれかに区別
するものであり、この試験に従えば可燃物を除く区分に
属する建築材料が難燃化指向に適合する。
一方、上記採光材には塩化ビニル樹脂のポリマー(PV
C)を主体とする波形の硬質押出成形品(波板)が使用
されることもある。PVCはそれ自体が難燃性を示し、厚
みが1.4mm以下のPVC主体の硬質板状成形体については上
記防火材料の性能判定の試験で準難燃材と判定される。
従って厚みが1.4mm以下の上記波板は上記難燃化指向に
そぐうものであり、しかもその波形状による保形性によ
りカーポートやサンルーフ等の採光材に要求される剛性
も満足される。しかしながら、そのような波板を用いた
カーポートやサンルーフ等は、上述したMMA主体の成形
体を用いたものに比べて外観のスマートさに欠けるた
め、準難燃材であるにもかかわらず上記MMAポリマー成
形体に代替されるまでには至っていない。
そこで、準難燃材である厚みが1.4mm以下の平坦な硬
質板をPVC主体の組成物により成形し、そのような板状
成形体を採光材として用いることが考えられる。
ところで、従来のPVC主体の硬質板状成形体は周知の
ようにPVCに安定剤や滑剤や補強剤等が配合された組成
物の成形体であり、それらの配合割合は目的とする成形
品に要求される特性に応じて適宜選定される。従来の硬
質板状成形体の場合、安定剤には液状の錫系物質や固状
の鉛系物質が用いられる。固状の鉛系安定剤は成形品の
熱変形温度を余り下げることがないという長所を有する
反面、半透明となるため成形品の採光性を著しく損うと
いう短所を有している。そのため、採光材に用いられる
板状成形体の安定剤には透光性を害さない錫系の安定剤
が用いられている。その一方、錫系の安定剤はほとんど
が液状であり、これを用いると硬質板状成形体の熱変形
温度が低下する。さらに、成形原料の粘性が大きくなり
すぎ、成形加工性が低下し、そのままでは押出成形が不
可能になる。そこで、一般的な可塑剤であるジオクチル
フタレート(DOP)を配合することによって錫系の安定
剤を配合したことによる粘性の増大を抑制し、成形加工
性を改善している。ところが、押出成形可能な程度に成
形加工性を改善するには、DOPを3〜5部配合する必要
があり、その程度のDOPを配合すると、今度は熱変形温
度が60℃程度にまで下がる。そのため、厚みが1.4mmよ
り薄い場合は勿論、それより厚い場合であっても板状成
形体を上述したスパン間隙で配置された梁材に支持させ
た場合、採光材に要求される耐撓み性が不足し、梁材の
スパン間隙において採光材が自重等によって下方へ撓む
といった事態を生じ、実使用に耐え得ない。また、1.5m
m以上の厚みを有するPVC主体の硬質板状成形体について
上記防火材料の性能判定の試験を行うと、残炎時間や発
煙係数等の点で可燃物と判定される。従って上記MMA主
体の板状成形体と同様に近時の建築材料の難燃化指向に
そぐわないものになる。また、可塑剤としてDOPが用い
られている板状成形体は、太陽光線や湿分による劣化を
生じやく、厚みが厚いと屋外使用により早期にブリード
を生じて失透しやすいという難点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のように、従来は、MMA主体の板状成形体やPVC主
体の厚みが、1.5mm以上の平坦な硬質板状成形体を使っ
た場合には建築材料の難燃化指向に反する反面、従来の
PVC主体の硬質平板状成形体を使った場合には厚みが薄
いと上記難燃化指向には合致するものの必要な耐撓み性
が確保されず、また厚みが厚いと難燃化指向にそぐわ
ず、しかも必要な耐撓み性も確保されないという問題が
あった。
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたもので、平坦
な板状成形体であっても、上記防火材料の性能判定の試
験により準難燃材と判定されて近時の建築材料の難燃化
指向に合致し、しかも透光性に優れ、さらに上述したス
パン間隙が670〜800mmの範囲に設定された梁材に支持さ
せても年間を通じて垂れ下がりを生じにくい硬質塩化ビ
ニル樹脂系採光材を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の硬質ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して
錫系の安定剤と、0.5〜6.0重量部のリン系の難燃剤を配
合した組成物の硬質板状成形体であって、その厚さが1.
5〜7.0mmで且つ準難燃性を有すると共に、熱変形温度が
70℃以上であることを特徴とするものである。
〔作用〕
PVCは難燃性や成形性や透明性に優れた熱可塑性樹脂
であり、本発明の硬質塩化ビニル樹脂系採光材は、リン
系難燃剤によって錫系の安定剤を配合することによる粘
性の増大が抑制される。また、熱変形温度が70℃以上で
あるため、上述したスパン間隙が670〜800mmの範囲に設
定された梁材に支持させても年間を通じて垂れ下がりを
生じにくい。さらに、リン系難燃剤をPVC100重量部に対
して0.5〜6.0重量部配合しているので、厚さが1.5〜7.0
mmの板状成形体であっても熱変形温度が70℃以上で且つ
準難燃性を有している。
[実施例] 第1図は本発明の実施例による硬質塩化ビニル樹脂系
成形体1の表面にMMA主体の25〜200μ厚のフィルム2を
積層した採光材Aの部分断面図である。硬質塩化ビニル
樹脂系成形体1はPVCにリン系の難燃剤や、その他の樹
脂原料に通常添加される錫系の安定剤や滑剤や透明補強
剤等を添加した組成物をPVC成形に用いられる公知の押
出成形機を用いて平坦な板に押出成形した透明なもので
あって、MMA主体の成形体に比べてもほぼ同等の透明性
を有していて、採光材に要求される透光性は十分に確保
されている。しかも耐撓み性等の機械的強度も十分に保
たれる熱変形温度を有する。上記透光性は透明乃至半透
明なものも含み、全光線透過率は透明で80〜90%以上を
有している。半透明にするには顔料等公知のものを添加
したり、表面を梨地にしたり、色付フィルム2を積層し
たりする。硬質塩化ビニル樹脂系成形体1の組成物は液
状或いは低融点のリン系難燃剤を含有しているため、熱
変形温度がリン系難燃剤を添加していないものに比べて
低下する傾向にあり、リン系難燃剤の配合割合が多すぎ
ると熱変形温度が70℃以下にまで下がって耐撓み性が不
足するおそれがある。なお、熱変形温度の測定はASTM D
−648、荷重18.6kg/cm2にて行った。従って、リン系難
燃剤の配合割合は熱変形温度が70℃以下に下がらない範
囲に抑える必要がある。このような範囲は、硬質PVC100
重量部に対して6重量部以下である。上記熱変形温度は
リン系難燃材の配合割合だけに影響されるものではな
く、錫系安定剤や補強剤や耐熱向上剤等の他の配合割合
によっても左右されるから、それらの配合割合も勘案す
る必要がある。また、リン系難燃剤の配合割合が少なす
ぎると、その効用が期待できなくなる。効用を期待でき
る範囲は硬質PVC100重量部に対して0.5重量部以上であ
る。
硬質塩化ビニル樹脂系成形体1はPVC主体で、MMA主体
の成形体に比べると耐候性に劣るが、この耐候性はMMA
主体のフィルム2が表面に積層されていることにより改
善されている。フィルム2は第1図のように硬質塩化ビ
ニル樹脂系成形体1の片面のみに積層しても、第2図の
ように両面に積層してもよい。上記フィルム2は透明で
あってもよいか、印刷柄やシボ柄(梨地柄)や色を有す
るフィルム等種々のものが採用されうる。さらに柄付フ
ィルム等の上に透明なフィルム2を積層した2層構造で
もよい。また、第3図(a)及び同図(b)のようにフ
ィルム2にさらに弗素フィルム3を積層してもよい。さ
らに、図示はしていないが上記フィルム2,3の外面又は
内面に透光性を有する制電又は導電層を設けて表面への
ゴミ等の付着を防止してもよい。なお、上記フィルム2
はMMA系フィルムでも耐候性を改良したPVC系フィルムで
もよく、それらのフィルムは必要がなければ省略しても
よい。
硬質塩化ビニル樹脂系成形体1の厚みは1.5〜7.0mmに
してあるので垂れ下がらず成形性等も良好である。1.5m
mより薄いと上記防火材料の性能判定の試験で準難燃材
と判定されるものの、曲げ性に欠け、梁材の間隙から自
重により垂れ下がりやすい。また、厚みを厚くしすぎる
と、透明性や成形加工性やコスト等の点で不利を招く。
最も望ましい厚みの範囲は1.8〜3mmであり、この範囲は
MMA主体の板状成形体を採光材として用いる場合の厚み
と同程度であり、価格等の点でもMMAポリマー成形体と
代替できるものとなる。
上記採光材Aは平坦な板であっても、第4図のように
硬質塩化ビニル樹脂系成形体1に一体に成形された補強
リブ4を有するものであってもよいが平板状である必要
がある。また、採光材Aをカーポートやサンルーフに用
いる場合の取付形状はドーム状であっても平坦形状であ
ってもよい。採光材Aを支える梁材のスパン間隙が広い
場合には、上記補強リブ4を設けたもの、平板状の硬質
塩化ビニル樹脂系成形体を二枚重ねして周囲を結着した
もの、平坦な板状の硬質塩化ビニル樹脂系成形体と補強
リブ4を有する塩化ビニル樹脂系成形体を補強リブ4を
挟む状態で二枚重ねしたもの等のように構造上から機械
的強度を向上させたものを用いてもよい。
PVCは耐水性や難燃性等に優れ、成形、曲げ加工、切
断加工、接合等の二次加工性等に優れるため、従来より
平板や波板などに成形されて建築材料等に汎用されてい
るもので、重合度700〜1200の塩化ビニルストレートポ
リマーやエチレン等の他の樹脂との共重体やアロイ等で
あり、ストレートポリマーの塩素含有率は56.8%程度で
ある。また、鐘化淵化学社製の「テルアロイ」,モンサ
ント社製の「CADON」,呉羽化学社製の「IRD−10」等の
耐熱向上剤を配合することによって高めることも可能で
ある。
難燃剤をリン系に限定したのは、難燃剤の添加による
透明性の低下が他の種類の難燃剤に比べて大幅に抑制さ
れるからである。
リン系難燃剤としては正リン酸エステルやホスホン酸
エステル等の有機リン系のものがあるが、ホスホン酸エ
ステルは一般にポリウレタン樹脂やフェノール樹脂の可
塑剤として添加されることが多く、PVCに対しては正リ
ン酸エステルが適している。正リン酸エステルに属する
リン系難燃剤には例えば(株)大八化学工業所製の商品
名「TCP」,「TOP」,「CLP」,「CRP」,「TPP」,「C
DP」,「XDP」,「#41」,「CR−380」,「CR−50
0」,「CR−509」,「CR−513」,「CR−530」,「CR−
733」,「CR−735」,「UF−807」,「PPX−33」等があ
り、ホスホン酸エステルに属するリン系難燃剤には同社
の商品名「CR−104」,「CR−705」,「CR−706」,「C
R−707」等がある。次に上掲したリン系難燃剤のうちの
代表的なものの化学名、分子量、特性等を列挙する。
TCP:化学名トリクレジルホスヘート,M.W.368,PVCに耐熱
性・電気絶縁性を与え、滑性に優れる。
TOP:トリ−2−エチルヘキシルホスヘート M.W.435,PV
Cに耐寒性・弾性を与える。
CLP:トリス・クロロエチルホスヘート M.W.285,リン及
び塩素の含有率が高く、水に不溶である。
CRP:トリス・ジクロロプロピルホスヘート M.W.431,CL
Pより塩素含有率が高く、耐加水分解性を有する。
TPP:トリフェニルホスヘート M.W.326,耐水性に優れ
る。
CDP:クレジルジフェニルホスヘート M.W.340,PVCへの
ゲル化効果、耐寒性、耐汚染性に優れ、TCPよりも高粘
度である。
XDP:キシレニルジフェニルホスヘート M.W.354,PVCへ
のゲル化効果に優れる。
#41:2−エチルヘキシルジフェニルホスヘート M.W.36
2,PVCに耐光・耐熱・耐寒性を与える。
これらのリン系難燃剤はDOPと併用することで熱安定
性,耐候性,耐寒性を向上させることができる。
またリン系難燃剤同志を組み合わせたり、他の種類の
難燃剤を組み合わせることもでき、特に酸化アニチモン
は微粒子であり液状のリン系難燃剤を減少させることが
出来る分だけ熱変形温度を向上させることができる。
次に、第1表に示す種々の組成物を平坦で厚みの異な
る板に成形してサンプル1〜7を作製し、それらについ
ての透明性や熱変形温度を第2表に、サンプル1〜7に
ついての防火材料の性能判定の試験の結果を第3表に示
す。
第1表よりリン系難燃剤が配合されていないPVC主体
の硬質塩化ビニル樹脂系成形体(サンプル1)は厚みが
1.4mmより薄いと準難燃材と判定されるがそれより厚い
ものは可燃物と判定されるのに対し、リン系の難燃剤が
配合されている本発明の硬質塩化ビニル樹脂系成形体
(サンプル2〜7)は厚みが7mmに達しても準難燃材と
判定されることが判る。このことより、本発明の硬質塩
化ビニル樹脂系成形体は建築材料の難燃化指向にそぐう
ものである。
また、第2表より熱変形温度はリン系難燃剤の配合割
合が増すと下がっていることが判る。また耐熱向上剤を
添加すると熱変形温度が向上し、リン系難燃剤を増加さ
せても70℃をクリアできることがわかる。さらに第2表
より採光材として十分な採光性を有していることが判
る。
第5図は本発明に係る平板状の硬質塩化ビニル樹脂系
成形体(発明品:サンプル5,熱変形温度70℃)とMMA主
体の平板状成形体(比較品1:熱変形温度80℃)と可塑剤
としてDOPが配合されているPVC主体の硬質板状成形体
(比較品2:サンプル1,熱変形温度63℃)とを既設のカー
ポート(梁材のスパン間隙700mm)の採光材に用い、気
温の高い夏期より気温の低い冬季に亘って実使用した場
合の耐撓み性を比較した試験の結果を示す図面代用グラ
フである。縦軸は撓み幅を示し、プラス側は採光材が下
方へ撓んだ(垂れ下がった)場合、マイナス側は採光材
が上方へ撓んだ(膨らんだ)場合を示している。また、
横軸は経過時間である。採光材が凹んだり膨らんだりす
る原因には採光材が蓄熱により軟化し、それ自体の自重
によって撓む場合のほか、熱伸縮による原因が考えられ
る。これらのことを考慮しても、あまり大きな垂れ下が
りのないものが上記スパン間隙での採光材として好適に
使用できるものと考えられる。従って熱変形温度が70℃
以上のものが採光材として適切であることが判る。
〔発明の効果〕
本発明の硬質塩化ビニル樹脂系採光材は、熱変形温度
が70℃以上であるため、スパン間隙が670〜800mm程度で
支持されている従来のMMA主体の板状成形体の代替品と
しても下方へ垂れ下がることがなく、従って耐撓み性の
点でMMA主体の板状成形体よりなる採光材に代わり得る
ものである。また、リン系の難燃剤をPVC100重量部に対
して0.5〜6.0重量部添加した組成物よりなる成形体であ
るから、従来のMMA主体の板状成形体に比べた場合は勿
論、従来のPVC主体の硬質板状成形体に比べた場合であ
っても難燃性に優れ、1.5〜7.0mmといった採光材に要求
される機械的強度を保ち得る厚みの平坦な板状成形体に
しても防火材料の性能判定の試験で準難燃材とし判定さ
れ、従来の上記MMA主体の平坦な板状成形体の代替品と
なり得るものである。
また、本発明の硬質塩化ビニル樹脂系採光材はリン系
の難燃剤を使用しているから難燃剤の添加による透明性
の低下が最小限度に抑えられて十分な採光性を備えると
いう利点があるほか、成形性に優れたPVCを主体として
いるために成形性も良好で割れにくいといった採光材に
要求される諸特性を具備するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による硬質塩化ビニル樹脂系採
光材の断面図、第2図,第3図(a),同図(b),第
4図は上記採光材の変形例を示す断面図、第5図は本発
明の硬質塩化ビニル樹脂系採光材の耐撓み性を示した図
面代用グラフである。 1…硬質塩化ビニル樹脂系成形体。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:57) (56)参考文献 実開 昭56−55427(JP,U) 阿部嘉長 「新版・プラスチックス配 合剤−基礎と応用」 (初版) (昭59 −1−30) 大成社 P.90−94,P. 226−233 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 27/06 C08K 5/49 C08K 5/57

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して錫
    系の安定剤と、0.5〜6.0重量部のリン系の難燃剤を配合
    した組成物の硬質板状成形体であって、その厚さが1.5
    〜7.0mmで且つ準難燃性を有すると共に、熱変形温度が7
    0℃以上であることを特徴とする硬質塩化ビニル樹脂系
    採光材。
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