JP2772498B2 - 倍率補正方法 - Google Patents

倍率補正方法

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JP2772498B2
JP2772498B2 JP4027251A JP2725192A JP2772498B2 JP 2772498 B2 JP2772498 B2 JP 2772498B2 JP 4027251 A JP4027251 A JP 4027251A JP 2725192 A JP2725192 A JP 2725192A JP 2772498 B2 JP2772498 B2 JP 2772498B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スキャナなどの画像
読取装置において、原稿画像から記録画像への倍率を、
原稿の厚みに応じて補正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナを用いて原稿を読取る際には、
種々の条件(例えば、読取領域(トリミング領域)、色
補正条件等)を設定する必要がある。原稿を読取るスキ
ャナ、特に製版用スキャナは一般に高価なので、セット
アップ装置を用いてこれらの読取条件を予め設定してお
き、これによってスキャナの稼働率を向上させるように
しているのが普通である。
【0003】スキャナで原稿を読取る際には、セットア
ップ装置で設定された読取条件に従って読取スキャナで
原稿の画像(以下、「原画像」と呼ぶ)が読取られ、記
録スキャナでその画像(以下、「記録画像」と呼ぶ)が
記録される。この際、原画像に対する記録画像の倍率が
オペレータによって予め指定され、この倍率に従って記
録画像が作成される。
【0004】図1は、スキャナにおいて記録画像を作成
する方法を示す説明図である。図1(a)に示すよう
に、このスキャナは、原稿シリンダ11と読取ヘッド1
4とを有する読取部と、記録シリンダ21と記録ヘッド
24とを有する記録部と、画像処理部30とを備えてい
る。原稿シリンダ11と記録シリンダ21には、読取画
素Psと記録画素Prの大きさの例がそれぞれ示されて
いる。
【0005】副走査方向の倍率Msは、次式のように表
わすことができる。 Ms=Ks/Vs …(1) ここで、Ksは定数、Vsは読取ヘッドの走査速度であ
る。
【0006】主走査方向の倍率Mmは、次式のように表
わすことができる。 Mm=(fs ×Rr)/(fr ×Rs) …(2) ここで、fs は読取ヘッド14の読取クロック周波数、
Rsは原稿シリンダ11の半径、fr は記録ヘッド24
の記録クロック周波数、Rrは記録シリンダ21の半径
である。
【0007】例えば図1(b)に示すように読取画素P
sの大きさを図1(a)の1/4にすることを考える。
この時、副走査方向倍率Msおよび主走査方向倍率Mm
はそれぞれ図1(a)の場合の2倍になる。読取画素P
sの大きさを変える場合には(2)式においてRs、R
r、fr が一定なので、(2)式を次のように書き換え
ることができる。 Mm=Km×fs …(2a) ここで、Kmは定数である。上記の式(1)、(2a)
から解るように、倍率Ms、Mmを2倍にするには、読
取ヘッド14の走査速度Vsを1/2にするとともに、
読取クロック周波数fs を2倍にすればよい。そこで、
オペレータが倍率Ms、Mmをスキャナに入力すると、
走査速度Vsと読取クロック周波数fs が(1)式と
(2)式に従って算出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、原稿シリン
ダ11に装着される原稿の厚みを考慮すると、次のよう
な理由によって、主走査方向の実際の倍率Mmが(2)
式で算出した値と異なってしまう。無視できない厚みの
原稿の上で読取ヘッド14の焦点を正確に合わせると、
焦点の位置が原稿シリンダ11の表面から離れた位置に
なり、原稿シリンダ11の実質的な半径Rsが大きくな
る。この結果、実際の倍率Mmが(2)式で得られる値
よりも小さくなり、生成された記録画像が予定よりも小
さくなるという現象が生じる。
【0009】カラー原稿のYMCKのすべての版をスキ
ャナで色分解するときには、各版に対する倍率が同じな
ので、上記のように実際の倍率が予定した値と異なって
いても大きな問題は生じない。しかし、例えばイラスト
を製版する際には、YMCの色版をスキャナで色分解
し、墨版(K版)は製版カメラで色分解する場合があ
る。このような場合には、色版と墨版との倍率が一致せ
ず、印刷時に色ずれが生じてしまう。
【0010】従来は、このような倍率の誤差を打ち消す
ために、作業者が原稿の厚みを考慮しながら、勘に従っ
て少し大きな主走査方向倍率Mmを指定していた。しか
し、正確に適切な倍率Mmを指定するのは困難であり、
高度の熟練を要するという問題があった。
【0011】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、原稿の厚みを考
慮して実際の倍率を正確に調整することのできる倍率補
正方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載した方法では、原稿シリンダを一定
速度で回転させつつ前記原稿シリンダの回転軸と平行な
方向に沿って読取りヘッドを一定速度で移動させること
によって、前記原稿シリンダに装着された原稿の画像を
指定された倍率に基づいて読取る方法において、原稿シ
リンダに装着された原稿画像の焦点合わせを行なうこと
によって、前記原稿シリンダの表面から前記原稿画像の
形成面までの距離を求め、前記距離と前記原稿シリンダ
の半径との和を前記原稿シリンダの実質的半径として設
定するとともに、当該実質的半径及び前記指定された倍
率に基づいて、前記原稿シリンダの回転方向に沿った画
像データの読取クロック周波数を調整する。
【0013】また、請求項2に記載した方法では、原稿
シリンダを一定速度で回転させつつ前記原稿シリンダの
回転軸と平行な方向に沿って読取りヘッドを一定速度で
移動させることによって前記原稿シリンダに装着された
原稿の画像を読取るとともに、記録シリンダに装着され
た記録媒体上に指定された倍率で画像を記録する方法に
おいて、原稿シリンダに装着された原稿画像の焦点合わ
せを行なうことによって、前記原稿シリンダの表面から
前記原稿画像の形成面までの距離を求め、前記距離と前
記原稿シリンダの半径との和を前記原稿シリンダの実質
的半径として設定するとともに、当該実質的半径及び前
記指定された倍率に基づいて、前記原稿シリンダの回転
方向に沿った画像データの読取クロック周波数および前
記記録シリンダの回転方向に沿った画像データの記録ク
ロック周波数の少なくとも一方の周波数を調整する。
【0014】
【作用】請求項1に記載した方法では、原稿シリンダの
半径と、原稿シリンダの表面から原稿画像の形成面まで
の距離との和を原稿シリンダの実質的半径とすることに
よって、原稿の厚みを考慮した原稿シリンダの実質的半
径を求めている。また、この実質的半径及び指定倍率に
基づいて読取クロック周波数を調整するので、原稿の厚
みを考慮して実際の倍率を正確に調整することができ
る。
【0015】また、請求項2に記載した方法のように、
読取クロック周波数および記録クロック周波数の少なく
とも一方の周波数を調整することによっても請求項1と
同様な作用が得られる。
【0016】
【実施例】A.倍率補正の計算式 図2は、原稿シリンダ11上に原稿ORが装着された状
態を示す説明図である。図2に示すように、原稿シリン
ダ11の表面から原稿内の焦点位置(原稿の画像が記録
されている位置。図中破線で示す)までの距離をThと
すると、主走査方向の実際の倍率Mmr(以下、「実質
倍率」と呼ぶ)は次式で表わされる。 Mmr=(fs ×Rr)/{fr ×(Rs+Th)} …(3) 距離Thは、後述するように、スキャナで原稿の合焦点
位置が自動的に求められる際に測定される。なお、以下
では距離Thを「原稿厚」と呼ぶ。
【0017】ここで求めたいのは、指定倍率Mmと原稿
厚Thが与えられたときに、読取クロック周波数fs を
補正する式である。補正後の読取クロック周波数fmsで
与えられる補正後の実質倍率Mmrcは(2)式と同様
な次式で表わされる。 Mmrc=(fms×Rr)/{fr ×(Rs+Th)} …(4) 補正後の実質倍率Mmrcを指定倍率Mmと等しくする
には、(2)式と(4)式の右辺を互いに等しくすれば
よい。この結果、次式が得られる。 fs /Rs=fms/(Rs+Th) …(5) すなわち、補正後の読取クロック周波数fmsは次式で与
えられる。 fms=fs ×(Rs+Th)/Rs …(6) ここで、補正前の読取クロック周波数fs は、指定倍率
Mmに応じて(2)式で与えられる値である。
【0018】スキャナにおける色分解の際には、指定倍
率Mmと原稿厚Thとに基づき、(6)式で与えられる
読取クロック周波数fmsに従って原稿の画像データが読
取られる。
【0019】B.装置の構成 図3は、この発明の一実施例を適用して原稿の読取りと
記録とを行なうスキャナの構成を示す概念図である。こ
のスキャナは、原稿シリンダ11と読取ヘッド14を含
む読取部と、記録シリンダ21と記録ヘッド24を含む
記録部と、読取ヘッド14で読取られた画像信号Smを
処理する画像処理部30と、スキャナ全体の制御を行な
う制御部40とを有している。
【0020】原稿シリンダ11には原稿ORが装着され
ており、記録シリンダ21には感光フィルムPFが装着
されている。読取ヘッド14は原画ORの画像信号Sm
を読取り、記録ヘッド24は画像処理部30で作成され
た網点信号Sdに従って感光フィルムPFを露光する。
【0021】原稿シリンダ11は駆動モータ12によっ
て駆動されて所定の回転数で回転し、この際、駆動モー
タ12と連動するロータリエンコーダ13が主走査方向
の位置信号Sps(パルス信号PG)を発生する。同時
に、読取ヘッド14がボールネジ駆動機構15によって
駆動されて原稿シリンダ11の軸方向(副走査方向)に
平行に一定速度で移動する。
【0022】一方、記録シリンダ21は駆動モータ22
によって駆動されて所定の回転数で回転し、この際、駆
動モータ22と連動するロータリエンコーダ23が主走
査方向の位置信号(図示せず)を発生する。同時に、記
録ヘッド24がボールネジ駆動機構25によって駆動さ
れて記録シリンダ21の軸方向(副走査方向)に平行に
一定速度で移動する。
【0023】図4は、読取部と画像処理部30と制御部
40の要部の詳細を示すブロック図である。読取ヘッド
14は、ピックアップレンズ141と、ピックアップレ
ンズ141を移動させて原稿シリンダ11の表面からピ
ックアップレンズ141までの距離を変化させるフォー
カスモータ(パルスモータ)142と、ピックアップレ
ンズ141を通過した光をGBRの3色の光に分解する
ダイクロイックミラー143と、色分解された光の光量
を電流に変換する光電子増倍管144と、これらの電流
を電圧に変換してBGRのアナログ画像信号を生成する
変換器145とを備えている。
【0024】変換器145で生成されたBGRのアナロ
グ信号は、画像処理部30のA−D変換器31でデジタ
ル画像信号に変換された後、3つのラインメモリ32に
それぞれ記憶される。その後、色演算回路33において
BGRの3色の画像信号がYMCKの4色の画像信号に
変換される。YMCKの画像信号は、インタフェイス3
4を介して画像処理部30内の網点発生回路(図示せ
ず)に与えられ、ここで網点信号Sdが生成される。
【0025】制御部40は、CPU41と、操作スイッ
チ42と、ワークメモリ43と、レジスタ44と、フレ
キシブルディスクドライバ45と、モータコントローラ
46と、タイミング発生回路47とを有している。モー
タコントローラ46は、スキャナ内の各モータを制御す
るコントローラである。モータコントローラ46に備え
られている座標カウンタ461は、焦点合わせの際に、
原稿シリンダ11から読取ヘッド14までの距離の座標
をカウントするための回路である。なお、タイミング発
生回路47の詳細については後述する。
【0026】図5は、ピックアップレンズ141の移動
機構の一例を示す構成図である。ピックアップレンズ1
41は、支持体51により支持されている。支持体51
は、移動ネジ52に螺合されており、移動ネジ52の回
動に従って原稿シリンダ11の円筒面の接面に対し垂直
方向に前後に移動する。この支持体51の移動によっ
て、ピックアップレンズ141を任意の位置に位置決め
することが可能である。移動ネジ52は、歯車列53を
介してフォーカスモータ142と連結されており、フォ
ーカスモータ142の回転に応じて回転駆動される。移
動ネジ52の一端には、カップリング54を介して移動
ネジ52の回転数、すなわちピックアップレンズ141
の位置を測定するためのロータリエンコーダ55が連結
されている。支持体51の周囲からピックアップレンズ
141の光軸に向かって斜めに配設された光ファイバ5
6は、原稿ORが反射原稿の場合に、図示しない光源か
らの光を原稿OR表面に導くためのものである。ツマミ
57は、手動で焦点合わせを行なう場合に用いられる。
【0027】C.倍率補正係数の算出とタイミング発生
回路の構成 タイミング発生回路47は、ロータリエンコーダ13か
らのパルス信号PGを基に、次の信号を発生する。 a)副走査モータ駆動信号fss:ボールネジ駆動機構1
5の駆動モータ151を駆動するパルス信号 b)読取クロック信号fms:A−D変換器31の変換を
実行させるとともに、ラインメモリ32へのデータの書
き込みを行なうパルス信号 c)記録クロック信号fmr:ラインメモリ32からのデ
ータの読出しを行なうパルス信号
【0028】副走査モータ駆動信号fssの周波数は、次
式で決定される。 fss=(25.4/L1)×(PG/EP)×(1/L2)×Ng×Pm ×(100/Ms) …(7) ここで、L1は副走査方向の走査線密度[本/イン
チ]、PGはロータリエンコーダ13の出力パルスの周
波数[Hz]、EPは原稿シリンダ11の1回転当たり
に発生されるロータリエンコーダ13の出力パルスのパ
ルス数[パルス/回転]、L2はボールネジ駆動機構1
5のネジ152のリード[mm]、Ngはモータ151
のギアのギア比の逆数、Pmはパルスモータ151を1
回転させるために要するパルス数[パルス/回転]、M
sは副走査方向倍率である。
【0029】ここで、EP=1000、L2=4、Ng
=30、Pm=1000とすると、(7)式は次のよう
になる。 fss=PG×(254/L1)×(75/Ms) …(7a)
【0030】図6は、(7a)式で与えられる周波数を
有するパルス信号fssを発生するための副走査モータ駆
動信号発生回路471の構成を示すブロック図である。
この回路471は、第1のPLL回路71と、1/25
4分周器72と、1/L1分周器73と、第2のPLL
回路74と、1/75分周器75と、1/M分周器76
とを有する。第1のPLL回路71からは入力されたパ
ルス信号PGの254倍の周波数を有する信号が出力さ
れる。PLL回路71の出力信号は、1/254分周器
72で分周されてPLL回路71の同期信号として入力
され、これによってPLL回路71の出力信号とパルス
信号PGとの同期を確保している。第2のPLL回路7
4と1/75分周器75も、同様に動作する。
【0031】1/M分周器76からの出力信号が副走査
モータ駆動信号fssとなる。1/L1分周器73の分周
比L1は副走査方向の走査線密度であり、1/M分周器
76の分周比Mは副走査方向倍率Msである。これらの
分周比L1およびM(=Ms)はCPU41によって設
定される。例えば、走査線密度L1は150〜800
[本/インチ]の範囲の値に設定され、倍率Msは10
〜3000%の範囲の値に設定される。なお、パルス信
号PGの周波数は20kHz程度の値が採用される。
【0032】図6の回路はタイミング発生回路47内に
2ユニット備えられており、このうちの第1のユニット
は読取ヘッド14の駆動信号fssを発生し、第2のユニ
ットは記録ヘッド24の駆動信号fsrを発生する。第1
のユニットでは1/M分周器76の分周比Mとして副走
査方向の指定倍率Msを入力し、第2のユニットでは1
/M分周器76の分周比Mとして100を入力すると、
副走査方向の実質倍率Msrは次のように与えられる。 Msr=fsr/fss ={PG×(254/L1)×75/100} /{PG×(254/L1)×75/Ms} =Ms/100 …(8) 従って、副走査方向の実質倍率Msrは指定倍率Msと
等しくなる。
【0033】図7は、主走査方向の読取クロック信号f
msと記録クロック信号fmrとを生成するクロック信号生
成回路の構成を示すブロック図である。このクロック信
号生成回路は、ロータリエンコーダ13のパルス信号P
Gのm倍の周波数を有する基準パルス信号fy を発生す
るPLL回路81と、1/m分周器82と、1/n分周
器83と、周波数調整回路84とを有している。1/n
分周器83は、基準パルス信号fy を1/nに分周して
記録クロック信号fmrを出力する。また、周波数調整回
路84は基準パルス信号fy に基づいて読取クロック信
号fmsを生成する。分周比mおよびnは、例えば500
および25に設定される。
【0034】基準パルス信号fy と補正後の読取クロッ
ク信号fmsとの関係は次のように導かれる。まず、読取
画素の一辺の長さLsと記録画素の一辺の長さLrは、
それぞれ補正前の読取クロック信号fs と記録クロック
信号fmrとによって、次のように表わされる。 Ls=2π(Rs+Th)×Nr/fs …(9) Lr=2πRr×Nr/fmr …(10) ここで、Rsは原稿シリンダ11の半径、Thは原稿シ
リンダ11の表面から原稿の合焦点位置までの距離(原
稿厚)、Rrは記録シリンダ21の半径、Nrは原稿シ
リンダ11と記録シリンダ21の回転数である。
【0035】主走査方向の実質倍率Mmr(%)は次の
ように与えられる。 Mmr=100Lr/Ls =100{Rr/(Rs+Th)}×(fs /fmr) …(11) 読取クロック周波数fs を補正してfmsとすることによ
って、実質倍率Mmrを指定倍率Mmと等しくするもの
とすると、(11)式は次のように書き換えられる。 Mm =100{Rr/(Rs+Th)}×(fms/fmr) …(11a)
【0036】この実施例では、記録クロック信号fmrは
基準パルス信号fy を1/nに分周した信号であり、そ
の周波数は一定である。このとき、補正後の読取クロッ
ク信号fmsの周波数は(11a)式を変形した次式で与
えられる。 fms=Mm×{(Rs+Th)/Rr}×(fy /n)/100 …(12) なお、(12)式で与えられる読取クロック信号fmsの
周波数は、(6)式で与えられる周波数と同等である。
【0037】周波数調整回路84は、(12)式で与え
られる周波数を有する読取クロック信号fmsを生成する
回路である。(12)式からも理解できるように、周波
数調整回路84は、基準パルス信号fy のパルスが
{(Rs+Th)/Rr}×(1/100n)個入力さ
れたときに、読取クロック信号fmsのパルスがMm個出
力される回路である。換言すれば、周波数調整回路84
は基準パルス信号fy を[Mm×{(Rs+Th)/R
r}×(1/100n)]分周する回路である。
【0038】周波数調整回路84は、第1の加算器84
1と、第2の加算器842と、スイッチ843と、レジ
スタ844とを有している。第1の加算器841は、C
PU41からの指令により設定された所定の基数P(こ
れについては後述する)と、レジスタ844の出力信号
Sとを加算して出力する。一方、第2の加算器842
は、CPU41からの指令により設定された主走査方向
の指定倍率Mmの負の値(−Mm)と、レジスタ844
の出力信号Sとを加算して出力する。第2の加算器84
2は、さらに符号出力信号FF2をスイッチ843に与
えている。
【0039】符号出力信号FF2は、第2の加算器84
2の出力信号F2の値が正の時にHレベルとなり、ゼロ
または負の時にLレベルとなる信号である。符号出力信
号FF2はスイッチ843を切り換える信号として利用
されており、また、読取クロック信号fmsとしても利用
されている。
【0040】2つの加算器841、842の出力信号F
1、F2は、共にスイッチ843に与えられている。ス
イッチ843は、符号出力信号FF2がLレベルの時に
は第1の加算器841の出力信号F1をレジスタ844
に供給し、一方、符号出力信号FF2がHレベルの時に
は第2の加算器842の出力信号F2をレジスタ844
に供給する。言い換えれば、スイッチ843は、レジス
タ844の出力信号Sが0に近づくように切り換えられ
ている。レジスタ844の出力信号Sは、PLL回路8
1から与えられる基準パルス信号fy に同期して更新さ
れ、2つの加算器841、842にフィードバックされ
る。
【0041】今、基準パルス信号fy のパルスが周波数
調整回路84にz個入力されたときに、スイッチ843
によって第1の加算器841が選択される回数をxと
し、第2の加算器842が選択される回数をyとする。
言い換えれば、基準パルス信号fy がzパルス与えられ
た時に、符号出力信号FF2の値がゼロまたは負になる
のがxパルス分あり、正になるのがyパルス分あるもの
とする。この時、次式が成立する。 x+y=z …(13) 実際には、後述するように、基数Pの値が指定倍率Mm
の数倍の値となるのが普通なので、ほとんどの期間で符
号出力信号FF2の値は正であり、符号出力信号FF2
の値がゼロまたは負になるのは基準パルス信号fy の数
パルスに1パルスの割合である。
【0042】符号出力信号FF2は読取クロック信号f
msとして利用されるので、読取クロック信号fmsの周波
数をLレベルのパルス数でカウントすることにすれば、
その周波数は符号出力信号FF2がLレベルになる回数
xに比例する。また、記録クロック信号fmrは基準パル
ス信号fy を1/nに分周した信号なので、その周波数
は上記z/nに比例する。従って、読取クロック信号f
msと記録クロック信号fmrの周波数はそれぞれ次式のよ
うに表わされる。 fms=x …(14) fmr=z/n …(15)
【0043】ところで、前述したように、この周波数調
整回路84では、第1の加算器841が選択されている
ときには基数Pがレジスタ844の出力信号Sに加算さ
れ、第2の加算器842が選択されているときには指定
倍率Mmが出力信号Sから減算されて、出力信号Sが常
に0に近づくようにスイッチ843が切り換えられてい
る。このとき、z回の中のx回は基数Pが加算され、y
回は指定倍率Mmが減算されて、その結果が0に近づ
く。従って、十分長い期間においては、次の式が近似的
に成立する。 P・x−Mm・y=0 …(16) これを変形すれば次式が得られる。 y=P・x/Mm …(16a)
【0044】(11a)式に(14)式と(15)式を
代入し、(13)式と(16a)式を用いてx,y,z
を消去すれば、次式が得られる。 Mm={(100×Rr×n)/(Rs+Th)}×Mm/(Mm+P) …(17) (17)式が成立するときには、基数Pは次式で与えら
れる。 P={(100×Rr×n)/(Rs+Th)}−Mm …(18) 第1の加算器841には、(18)式に従って求められ
た基数Pが設定される。
【0045】図8は、図7の周波数調整回路84の動作
を示すタイミングチャートである。ここでは関連する値
を次のように仮定している。 基準パルス信号fy の周波数 :10MHz 原稿シリンダ11の半径+原稿厚(Rs+Th):180mm 記録シリンダ21の半径Rr :360mm 指定倍率Mm :700(%) 分周比n :25 基数P((18)式より) :4300
【0046】図8において、レジスタ844に与えられ
るクリア信号CLがHレベルになると、レジスタ844
の出力信号Sがクリアされて0になる。これに応じて、
第1と第2の加算器841、842の出力信号F1、F
2の値がそれぞれ基数P(=4300)および指定倍率
Mm(=700)に等しくなる。
【0047】クリア信号CLがLレベルになると、レジ
スタ844の出力信号Sが基準パルス信号fy に同期し
て更新される。この際、第2の加算器842の出力信号
F2がゼロまたは負の時には第1の加算器841の出力
信号F1(=S+P)がスイッチ843の出力信号F3
としてレジスタ844に与えられる。この結果、レジス
タ844の出力信号Sは、出力信号F3から基準パルス
信号fy の1周期分遅れたタイミングで出力信号F3の
値に等しくなるように更新される。一方、第2の加算器
842の出力信号F2が正の時には第2の加算器841
の出力信号F2(=S−Mm)がスイッチ843の出力
信号F3としてレジスタ844に与えられる。
【0048】第2の加算器842の符号出力信号FF2
は、前述したように読取クロック信号fmsとしても用い
られる。図8に示すように、読取クロック信号fmsは、
第2の加算器842の出力信号F2がゼロまたは負のと
きにLレベルとなり、出力信号F2が正のときにHレベ
ルとなる信号である。図8の例では、読取クロック信号
fmsは、基準パルス信号fy の6周期分の間Hレベルが
続き、その後1周期分だけLレベルとなった後、再びH
レベルに戻っている。基準パルス信号fy の周期は10
0nsなので、読取クロック信号fmsの周期は700n
sである。
【0049】ところで、理想的な読取クロック信号fms
の周波数は、(12)式に従って算出すると1.4MH
zであり、このときの周期は714nsである。図8の
状態では、理想的な読取クロック信号と周波数調整回路
84で生成された読取クロック信号fmsの周期は一致し
ていないが、以下に示すように、十分長い期間でみると
両者は同等である。
【0050】図9は、図8の状態から読取クロック信号
fmsの数周期分経過した時点のタイミングチャートであ
る。図9の後半を見ると理解できるように、第2の加算
器842の出力信号F2が±0になった後に、読取クロ
ック信号fmsが基準パルス信号fy の7周期の間Hレベ
ルに保持された後に、Lレベルになっている。この場合
の読取クロック信号fmsの周期は800nsになってい
る。
【0051】図10は、周波数調整回路84で生成され
る読取クロック信号fmsと、理想的な読取クロック信号
とを、十分長い期間で比較して示すタイミングチャート
である。図10から解るように、周波数調整回路84で
生成される読取クロック信号fmsは、周期が700ns
のパルスが6サイクル続いた後、周期が800nsのパ
ルスが1サイクル発生する。周波数調整回路84で生成
される読取クロック信号fmsと理想的な読取クロック信
号のパルス数(すなわち周波数)は同じであり、従っ
て、平均的な周期も同一である。
【0052】原稿厚Thが異なる場合には(18)式に
おいて(Rs+Th)の値が変わり、基数Pの値が変わ
る。CPU41は(18)式に従って算出した基数Pを
第1の加算器841に設定し、これによって、(12)
式で与えられる周波数を実質的に有する読取クロック信
号fmsが周波数調整回路84によって生成される。従っ
て、原稿厚Thの値を考慮して実質倍率を指定倍率と等
しくすることができる。
【0053】D.原稿読取の動作 図11は、上述のスキャナによって原稿ORの画像を読
取る手順を示すフローチャートである。ステップS1で
は、まず原稿シリンダ11をセットアップ装置(図示せ
ず)に装着し、画像読取りのためのセットアップデータ
を原稿ORに対して設定する。セットアップデータは、
原稿のトリミング領域(読取領域)、トーンカーブ(グ
ラデーションカーブ)、ハイライト点、シャドウ点、フ
ォーカスポイント(スキャナにおいて焦点合わせをする
位置)などのデータを含んでいる。得られたセットアッ
プデータは、フレキシブルディスクに格納される。
【0054】ステップS2では、原稿シリンダ11を読
取部に装着し、また、フレキシブルディスクをスキャナ
のフレキシブルディスク装置に装着する。
【0055】ステップS3では、ピックアップレンズ1
41を原稿シリンダ11の原点の位置に合わせる。原稿
シリンダ11の原点COは、図4に示されるように、原
稿シリンダ11上に描かれた十字形の交点である。オペ
レータは原稿シリンダ11を手動で回転させるとともに
ピックアップレンズ141を手動で移動させることによ
って読取ヘッド14のファインダ(図示せず)の中心位
置に交点COを合わせる。
【0056】ステップS4では、原点COの焦点合わせ
を手動で行なう。これによって、ピックアップレンズ1
41の合焦点位置が原稿シリンダ11の表面に合わせら
れる。なお、焦点合わせは、後述するオートフォーカス
ルーチンに従って行なってもよい。
【0057】ステップS5では、オペレータが操作スイ
ッチ42を操作して、制御部40内のモータコントロー
ラ46が有する座標カウンタ461をゼロにクリアす
る。座標カウンタは、ピックアップレンズ141の原稿
シリンダ11表面からの距離を示す座標(以下、単に
「距離座標」と呼ぶ)をカウントするカウンタである。
ステップS5の操作によって、原稿シリンダ11の表面
がピックアップレンズ141の距離座標の原点となる。
【0058】ステップS6は、オペレータが操作スイッ
チ42のスタートスイッチを押すまで制御部40が待機
するステップである。スタートスイッチが押されると、
ステップS7で駆動モータ12が起動されて原稿シリン
ダ11が回転を始める。
【0059】ステップS8では、フレキシブルディスク
装置に装着されたフレキシブルディスクから制御部40
がセットアップデータを読出す。このとき、フォーカス
ポイント(原稿OR内で焦点合わせを行なう位置)を示
すデータも読出される。
【0060】ステップS9では、タイミング発生回路4
7から出力される副走査モータ駆動信号fssによってボ
ールネジ駆動機構15のモータ151を駆動し、ピック
アップレンズ141をフォーカスポイントに移動させ
る。モータ151としてパルスモータを使用した場合に
は、タイミング発生回路47からモータ151に与えら
れる信号fssのパルス数をフォーカスポイントの副走査
座標に相当する数に設定することによってステップS9
が実行される。モータ151がサーボモータのときに
は、タイミング発生回路47から位置制御信号(図示せ
ず)をモータ151に与えることによって実行される。
【0061】ステップS10では、オートフォーカスル
ーチンが実行され、フォーカスポイントにおいて焦点合
わせが自動的に行なわれる。図12および図13は、オ
ートフォーカスルーチンの詳細手順を示すフローチャー
トである。
【0062】ステップS100では、オペレータがキー
ボードを操作することによって鮮鋭度演算回数Nnを0
に設定するとともに、ピックアップレンズ141の移動
方向をプラス(原稿シリンダ11から離れる方向)に設
定する。
【0063】ステップS110では、鮮鋭度演算ルーチ
ンがCPU41によって実行される。図14は、鮮鋭度
演算ルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。
ステップS111では、原稿シリンダ11を回転させ、
フォーカスポイントから1走査線分(例えば256画素
分)の画像データを読取ってラインメモリ32に格納す
る。
【0064】ステップS112では、ラインメモリ32
に読み込まれた画像データに基づき、CPU41によっ
て鮮鋭度が算出される。鮮鋭度Dsは例えば次の式で表
わされる。 Ds=Σ|Di−Di+1|**k …(19) ここで、Di はフォーカスポイントからi番目の画素の
画像データを示す。Σはiについて0から255までの
累算をとる演算を示し、**はべき乗を示す。また、k は
1以上の任意の整数である。
【0065】なお、原稿ORがカラーフィルムの場合に
は、画像データDi として赤色(R)のデータを用いる
のが好ましい。これは、カラーフィルムは、RGBの3
つの色に対応する3つのハロゲン化乳化剤層を有してお
り、赤色乳化剤層はこの中で中間に位置するので、赤色
の層に焦点を合わせると緑色層と青色層もほぼ焦点を合
わせることができるからである。
【0066】(19)式で求められる鮮鋭度Dsは、合
焦点位置において最大値とをとる。以下に説明する手順
は、鮮鋭度Dsが最大値をとるピックアップレンズ14
1の距離座標を求め、その座標位置にピックアップレン
ズ141を移動させる手順である。なお、鮮鋭度Dsが
合焦点位置において最大値をとることは、例えば特開昭
63−81307号公報に詳述されている。
【0067】ステップS112において鮮鋭度Dsが算
出されると、ステップS113で鮮鋭度演算回数Nnが
1インクリメントされて鮮鋭度演算ルーチンが終了す
る。図12に戻り、ステップS120では鮮鋭度Dsを
求めた際の距離座標値をレジスタ44内のレジスタA1
に格納する。また、ステップS130では鮮鋭度Dsの
値をレジスタB1に格納する。
【0068】ステップS140では、ピックアップレン
ズ141を所定の距離だけ移動させる。これは、モータ
コントローラ46からパルスモータ142に与える信号
を所定のパルス数△pだけ与えることによって実行され
る。この場合、例えば1パルスが1座標単位に相当す
る。ステップS150では図14の鮮鋭度演算ルーチン
が再度実行される。そして、ステップS160では距離
座標の値がレジスタA2に格納され、ステップS170
では鮮鋭度DsがレジスタB2に格納される。
【0069】ステップS180ではレジスタB1とB2
にそれぞれ記憶された鮮鋭度Dsが比較され、レジスタ
B2に記憶された鮮鋭度Ds(距離座標のより大きい位
置の鮮鋭度)がレジスタB1に記憶された鮮鋭度よりも
大きい場合には、ステップS190、S200でレジス
タA2、B2の内容をそれぞれレジスタA1、B1に転
送するとともに、ステップS140に戻り、ステップS
140〜S180の手順を繰り返す。
【0070】ステップS140〜S180の手順におい
ては、ピックアップレンズ141が原稿シリンダ11の
表面から次第に遠ざかるように移動する。原稿ORの合
焦点位置は、原稿シリンダ11の表面よりもピックアッ
プレンズ141に近いところに位置しているので、ステ
ップS140〜S180の繰り返しの初期には、レジス
タB1に記憶された鮮鋭度DsよりもレジスタB2に記
憶された鮮鋭度Dsの方が大きな値となるのが普通であ
る。従って、通常はステップS140〜S200の手順
が何回か繰り返される。
【0071】ステップS180において、レジスタB2
に記憶された鮮鋭度DsがレジスタB1に記憶された鮮
鋭度よりも小さくなると、図13のステップS210に
移行する。ステップS210において鮮鋭度演算回数N
nが2の場合には、ステップS220においてピックア
ップレンズ141の移動方向をマイナス(原稿シリンダ
11に近づく方向)に設定する。これは、Nn=2の段
階でステップS180の条件がイエスになる時には、合
焦点位置がピックアップレンズ141のマイナス方向に
存在すると考えられるからである。ただし、通常はステ
ップS210からステップS230に移行する。
【0072】ステップS230では、レジスタA1に記
憶された距離座標値をフォーカス座標値(合焦点座標
値)としてワークメモリ43に記憶し、また、ステップ
S240では、モータコントローラ46からフォーカス
モータ142に(−△p)のパルス信号を与えることに
よって、ピックアップレンズ141をフォーカス座標に
移動させる。これによってステップS10(図11)に
おけるオートフォーカスルーチンが終了する。
【0073】ステップS11ではCPU41が倍率を補
正するための係数を演算し、この倍率補正係数がタイミ
ング発生回路47に転送されて回路内に設定される。こ
こで言う倍率補正係数は、前述した基数Pである。
【0074】ステップS13では、セットアップデータ
で指定された原稿ORのトリミング領域のスタート点に
読取ヘッド14が移動し、ステップS14では他のセッ
トアップデータが各処理ユニットに設定される。そし
て、ステップS15において原稿シリンダ11が一定速
度で回転して原稿ORの画像データが読取られるととも
に、記録シリンダ21上の感光フィルムPF上に画像が
記録される。
【0075】こうして原稿画像の読取りが終了すると、
ステップS16からステップS17に移行し、原稿シリ
ンダ11上のすべての原稿について画像データの読取り
が終了したか否かが判断される。通常は、原稿シリンダ
11上に複数の原稿が装着されているので、ステップS
8〜S17が複数回繰り返される。すべての原稿の読み
取りが終了すると、ステップS18に移行し、この原稿
シリンダ11の読取り動作を終了する。
【0076】なお、読取られた画像は、直ちに感光フィ
ルムPF上に記録される必要はなく、画像データとして
磁気ディスクや光ディスクなどの記憶装置内に一旦保存
するようにしてもよい。
【0077】E.変形例 なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において
実施することが可能であり、例えば次のような変形も可
能である。
【0078】(1)上記実施例では、図7の回路にも示
したように、記録クロック信号fmrの周波数を一定と
し、読取クロック信号fmsの周波数を指定倍率Mmと原
稿厚Thに基づいて修正している。これとは逆に、読取
クロック信号fmsの周波数を一定とし、記録クロック信
号fmrの周波数を指定倍率Mmと原稿厚Thに基づいて
修正してもよい。この場合には、図7の回路において1
/n分周器83の出力を読取クロック信号fmsとして用
い、周波数調整回路84の出力を記録クロック信号fmr
として用いる。また、基数Pとして次の値を用いる。 P=n×(Rs+Th)/(100×Rr)−Mm …(20) なお、図7の回路の代わりに、(6)式に従って求めた
補正後の読取クロック周波数fmsを有する読取クロック
信号を生成する回路を用いてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た方法によれば、原稿シリンダの半径と、原稿シリンダ
の表面から原稿画像の形成面までの距離との和を原稿シ
リンダの実質的半径とすることによって、原稿の厚みを
考慮した原稿シリンダの実質的半径を求めている。ま
た、この実質的半径及び指定倍率に基づいて読取クロッ
ク周波数を調整するので、原稿の厚みを考慮して実際の
倍率を正確に調整することができるという効果がある。
【0080】また、請求項2に記載した方法のように、
読取クロック周波数および記録クロック周波数の少なく
とも一方の周波数を調整することによっても請求項1と
同様の効果がある。
【0081】
【図面の簡単な説明】
【図1】スキャナにおいて指定された倍率で記録画像を
作成する方法を示す説明図。
【図2】原稿シリンダ上の原稿内の焦点位置を示す説明
図。
【図3】この発明の一実施例を適用して原稿の読取りと
記録を行なうスキャナの構成を示す概念図。
【図4】スキャナの読取部、画像処理部、制御部の詳細
構成を示すブロック図。
【図5】ピックアップレンズの移動機構の一例を示す構
成図。
【図6】副走査モータ駆動信号発生回路の構成を示すブ
ロック図。
【図7】主走査方向の読取クロック信号fmsと記録クロ
ック信号fmrとを生成するクロック信号生成回路の構成
を示すブロック図。
【図8】周波数調整回路の動作を示すタイミングチャー
ト。
【図9】周波数調整回路の動作を示すタイミングチャー
ト。
【図10】周波数調整回路で生成される読取クロック信
号と理想的な読取クロック信号とを比較して示すタイミ
ングチャート。
【図11】スキャナによって原稿ORの画像を読取る手
順を示すフローチャート。
【図12】オートフォーカスルーチンの詳細手順を示す
フローチャート。
【図13】オートフォーカスルーチンの詳細手順を示す
フローチャート。
【図14】鮮鋭度演算ルーチンの詳細手順を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
11 原稿シリンダ 12 駆動モータ 13 ロータリエンコーダ 14 読取ヘッド 15 ボールネジ駆動機構 21 記録シリンダ 22 駆動モータ 23 ロータリエンコーダ 24 記録ヘッド 25 ボールネジ駆動機構 30 画像処理部 31 A−D変換器 32 ラインメモリ 33 色演算回路 34 インタフェイス 40 制御部 41 CPU 42 操作スイッチ 43 ワークメモリ 44 レジスタ 45 フレキシブルディスクドライバ 46 モータコントローラ 47 タイミング発生回路 51 支持体 52 移動ネジ 53 歯車列 54 カップリング 55 ロータリエンコーダ 56 光ファイバ 57 ツマミ 71 PLL回路 72 1/254分周器 73 1/L1分周器 74 PLL回路 75 1/75分周器 76 1/M分周器 81 PLL回路 82 1/m分周器 83 1/n分周器 84 周波数調整回路 141 ピックアップレンズ 142 フォーカスモータ 143 ダイクロイックミラー 144 光電子増倍管 145 変換器 151 パルスモータ 152 ネジ 461 座標カウンタ 471 副走査モータ駆動信号発生回路 841 加算器 842 加算器 843 スイッチ 844 レジスタ A1 レジスタ A2 レジスタ B1 レジスタ B2 レジスタ CL クリア信号 CO 原点 Ds 鮮鋭度 F1 出力信号 F2 出力信号 F3 出力信号 FF2 符号出力信号 L1 走査線密度 Mm 主走査方向指定倍率 Mmr 実質倍率 Mmrc 補正後の実質倍率 Ms 副走査方向指定倍率 Msr 実質倍率 Nn 鮮鋭度演算回数 OR 原稿 P 基数 PF 感光フィルム PG パルス信号 Rs 原稿シリンダ半径 Rr 記録シリンダ半径 S レジスタ844の出力信号 Sd 網点信号 Sm 画像信号 Sps 位置信号 Th 原稿厚

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿シリンダを一定速度で回転させつつ
    前記原稿シリンダの回転軸と平行な方向に沿って読取り
    ヘッドを一定速度で移動させることによって、前記原稿
    シリンダに装着された原稿の画像を指定された倍率に基
    づいて読取る方法において、 原稿シリンダに装着された原稿画像の焦点合わせを行な
    うことによって、前記原稿シリンダの表面から前記原稿
    画像の形成面までの距離を求め、 前記距離と前記原稿シリンダの半径との和を前記原稿シ
    リンダの実質的半径として設定するとともに、当該実質
    的半径及び前記指定された倍率に基づいて、前記原稿シ
    リンダの回転方向に沿った画像データの読取クロック周
    波数を調整することを特徴とする倍率補正方法。
  2. 【請求項2】 原稿シリンダを一定速度で回転させつつ
    前記原稿シリンダの回転軸と平行な方向に沿って読取り
    ヘッドを一定速度で移動させることによって前記原稿シ
    リンダに装着された原稿の画像を読取るとともに、記録
    シリンダに装着された記録媒体上に指定された倍率で画
    像を記録する方法において、 原稿シリンダに装着された原稿画像の焦点合わせを行な
    うことによって、前記原稿シリンダの表面から前記原稿
    画像の形成面までの距離を求め、 前記距離と前記原稿シリンダの半径との和を前記原稿シ
    リンダの実質的半径として設定するとともに、当該実質
    的半径及び前記指定された倍率に基づいて、前記原稿シ
    リンダの回転方向に沿った画像データの読取クロック周
    波数および前記記録シリンダの回転方向に沿った画像デ
    ータの記録クロック周波数の少なくとも一方の周波数を
    調整することを特徴とする倍率補正方法。
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