JP2769975B2 - 励起酸素発生機廃液の再生方法 - Google Patents
励起酸素発生機廃液の再生方法Info
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- JP2769975B2 JP2769975B2 JP6125751A JP12575194A JP2769975B2 JP 2769975 B2 JP2769975 B2 JP 2769975B2 JP 6125751 A JP6125751 A JP 6125751A JP 12575194 A JP12575194 A JP 12575194A JP 2769975 B2 JP2769975 B2 JP 2769975B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ性過酸化水素
水溶液と塩素ガスとの化学反応により励起酸素を発生さ
せる励起酸素発生機から排出される廃液を再生する方法
に関するものである。
水溶液と塩素ガスとの化学反応により励起酸素を発生さ
せる励起酸素発生機から排出される廃液を再生する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、化学励起酸素よう素レーザ(ch
emical oxygen iodine lase
r:COIL)の研究がなされ、1.315μm 波長の
高出力レーザ発振に成功している。このCOILはレー
ザ発振のためのポンピング源として電気エネルギを必要
とせず、化学物質でレーザ発振でき比較的簡単な構造で
あるという利点を有している。
emical oxygen iodine lase
r:COIL)の研究がなされ、1.315μm 波長の
高出力レーザ発振に成功している。このCOILはレー
ザ発振のためのポンピング源として電気エネルギを必要
とせず、化学物質でレーザ発振でき比較的簡単な構造で
あるという利点を有している。
【0003】COILの基本原理は、例えば、Sov.
J.Quantum Electron、21(7)J
uly 1991の第747頁〜第753頁“High
lyefficient jet O2 (1 Δ) ge
nerator”に記載されているように、下記の数式
1によるエネルギ移乗反応である。
J.Quantum Electron、21(7)J
uly 1991の第747頁〜第753頁“High
lyefficient jet O2 (1 Δ) ge
nerator”に記載されているように、下記の数式
1によるエネルギ移乗反応である。
【0004】
【数1】
【0005】数式1で左辺から右辺への反応が速いた
め、効率良くポンピングが行われI*(2 P1/2 )が生
成される。このI* (2 P1/2 )がレーザ媒質となり、
誘導放出により下記の数式2のように、波長1.315
μm のレーザ光を発生する。
め、効率良くポンピングが行われI*(2 P1/2 )が生
成される。このI* (2 P1/2 )がレーザ媒質となり、
誘導放出により下記の数式2のように、波長1.315
μm のレーザ光を発生する。
【0006】
【数2】
【0007】ここで最も重要なことは、ポンピング源で
あるO2 * (1 Δ)をいかに効率よく、かつ高圧で発生
させるかである。現在知られている最も効率のよい方法
は、下記の数式3又は数式4で示す過酸化水素の分解反
応である。
あるO2 * (1 Δ)をいかに効率よく、かつ高圧で発生
させるかである。現在知られている最も効率のよい方法
は、下記の数式3又は数式4で示す過酸化水素の分解反
応である。
【0008】
【数3】
【0009】
【数4】
【0010】高濃度過酸化水素水溶液に水酸化ナトリウ
ム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を加えアルカリ性に
した上で、この混合溶液中に塩素ガスをバブリングする
ことによりO2 * (1 Δ)は容易に発生する。
ム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を加えアルカリ性に
した上で、この混合溶液中に塩素ガスをバブリングする
ことによりO2 * (1 Δ)は容易に発生する。
【0011】従来、アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素
ガスとの化学反応により励起酸素を発生させる際には、
過酸化水素(H2 O2 )やNaOH、KOH等のアルカ
リ成分、及び反応副生成物のNaCl、KClを含む廃
液は、そのまま又は中和処理されて廃棄されるのが一般
的である。
ガスとの化学反応により励起酸素を発生させる際には、
過酸化水素(H2 O2 )やNaOH、KOH等のアルカ
リ成分、及び反応副生成物のNaCl、KClを含む廃
液は、そのまま又は中和処理されて廃棄されるのが一般
的である。
【0012】特開昭63−249388号公報には、ア
ルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガスとの化学反応によ
り励起酸素を発生させる酸素発生方法において、反応生
成物として得られる廃液をそのまま電気分解して塩素ガ
スを再生し、この塩素ガスを循環使用する方法が記載さ
れている。
ルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガスとの化学反応によ
り励起酸素を発生させる酸素発生方法において、反応生
成物として得られる廃液をそのまま電気分解して塩素ガ
スを再生し、この塩素ガスを循環使用する方法が記載さ
れている。
【0013】また、Fusion Technolog
y vol.12、Nov.1987の第496頁〜第
497頁には、アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガス
とを化学反応させる励起酸素発生機からの廃液中の過酸
化水素成分を触媒等を利用して分解した後、残留するN
aCl又はKClを2室電解槽で電気分解して、NaO
H又はKOHと塩素ガスとを生成させ、励起酸素発生原
料として再利用する方法が記載されている。
y vol.12、Nov.1987の第496頁〜第
497頁には、アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガス
とを化学反応させる励起酸素発生機からの廃液中の過酸
化水素成分を触媒等を利用して分解した後、残留するN
aCl又はKClを2室電解槽で電気分解して、NaO
H又はKOHと塩素ガスとを生成させ、励起酸素発生原
料として再利用する方法が記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】励起酸素発生の化学反
応は、前記の(3)式又は(4)式で示される。この反
応は、NaOH又はKOHを含むH2 O2 水溶液中に塩
素ガスを吹き込むことで進行するが、励起酸素O2 * と
ともに生成されるNaCl又はKClが増加し、連続的
に励起酸素を発生させるためには、NaCl又はKCl
を連続的に排出することが必要である。そのため、従来
の方式では、励起酸素を発生した後のアルカリ性過酸化
水素水溶液はその中に未反応のH2 O2 を大量に残して
いるにかかわらず、廃却又は分解し、新たに励起酸素の
発生に必要な、H2 O2 濃度20〜30wt%、NaOH
又はKOH濃度1〜5mol /l を追加していた。この結
果、反応に必要とする5〜15倍程度のH2 O2 、Na
OH又はKOHを必要としていた。
応は、前記の(3)式又は(4)式で示される。この反
応は、NaOH又はKOHを含むH2 O2 水溶液中に塩
素ガスを吹き込むことで進行するが、励起酸素O2 * と
ともに生成されるNaCl又はKClが増加し、連続的
に励起酸素を発生させるためには、NaCl又はKCl
を連続的に排出することが必要である。そのため、従来
の方式では、励起酸素を発生した後のアルカリ性過酸化
水素水溶液はその中に未反応のH2 O2 を大量に残して
いるにかかわらず、廃却又は分解し、新たに励起酸素の
発生に必要な、H2 O2 濃度20〜30wt%、NaOH
又はKOH濃度1〜5mol /l を追加していた。この結
果、反応に必要とする5〜15倍程度のH2 O2 、Na
OH又はKOHを必要としていた。
【0015】NaCl又はKClを含むアルカリ性過酸
化水素水溶液をそのまま電気分解する特開昭63−24
9388号公報に記載されたような方法では、過酸化水
素が電極金属と反応することによってほとんど分解する
ため、これを回収することができなかった。また、廃液
中の過酸化水素成分を触媒等を利用して分解した後、残
留するNaCl又はKClを2室電解槽で電気分解し、
NaOH又はKOHと塩素とを製造し、励起酸素発生原
料として使用するFusion Technology
vol.12、Nov.1987記載の方法でも、電
解に不都合な過酸化水素を予め分解するので、過酸化水
素を回収することはできなかった。
化水素水溶液をそのまま電気分解する特開昭63−24
9388号公報に記載されたような方法では、過酸化水
素が電極金属と反応することによってほとんど分解する
ため、これを回収することができなかった。また、廃液
中の過酸化水素成分を触媒等を利用して分解した後、残
留するNaCl又はKClを2室電解槽で電気分解し、
NaOH又はKOHと塩素とを製造し、励起酸素発生原
料として使用するFusion Technology
vol.12、Nov.1987記載の方法でも、電
解に不都合な過酸化水素を予め分解するので、過酸化水
素を回収することはできなかった。
【0016】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、励起酸素発生機の廃液から反応副
生成物であるNaCl又はKClを分離除去し、H2 O
2 を多量に含む残留溶液を励起酸素発生原料として再利
用するとともに、分離除去したNaCl又はKClを電
気分解してNaOH又はKOHと塩素ガスとを生成さ
せ、これらを励起酸素発生原料として再利用することに
より、原料利用率のきわめて高い再生方法を提供するこ
とにある。
で、本発明の目的は、励起酸素発生機の廃液から反応副
生成物であるNaCl又はKClを分離除去し、H2 O
2 を多量に含む残留溶液を励起酸素発生原料として再利
用するとともに、分離除去したNaCl又はKClを電
気分解してNaOH又はKOHと塩素ガスとを生成さ
せ、これらを励起酸素発生原料として再利用することに
より、原料利用率のきわめて高い再生方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の励起酸素発生機廃液の再生方法
は、図1に示すように、アルカリ性過酸化水素水溶液と
塩素ガスとの化学反応により励起酸素を発生させる励起
酸素発生機10から排出される、アルカリ金属水酸化
物、アルカリ金属塩化物及び過酸化水素を含有する廃液
を、少なくとも3室(図1では3室の場合を示してい
る)で一対を構成するイオン交換膜電解槽12の中間室
16に流入させ、電気透析により廃液中のアルカリ金属
塩化物濃度を低減せしめ、過酸化水素を励起酸素発生原
料として再利用するとともに、電気分解により発生する
アルカリ金属水酸化物及び塩素ガスを励起酸素発生原料
として再利用することを特徴としている。アルカリ金属
としては、ナトリウム及びカリウムの少なくとも一方が
用いられるが、図1はナトリウムを用いる場合を示して
いる。
成するために、本発明の励起酸素発生機廃液の再生方法
は、図1に示すように、アルカリ性過酸化水素水溶液と
塩素ガスとの化学反応により励起酸素を発生させる励起
酸素発生機10から排出される、アルカリ金属水酸化
物、アルカリ金属塩化物及び過酸化水素を含有する廃液
を、少なくとも3室(図1では3室の場合を示してい
る)で一対を構成するイオン交換膜電解槽12の中間室
16に流入させ、電気透析により廃液中のアルカリ金属
塩化物濃度を低減せしめ、過酸化水素を励起酸素発生原
料として再利用するとともに、電気分解により発生する
アルカリ金属水酸化物及び塩素ガスを励起酸素発生原料
として再利用することを特徴としている。アルカリ金属
としては、ナトリウム及びカリウムの少なくとも一方が
用いられるが、図1はナトリウムを用いる場合を示して
いる。
【0018】また、図2に示すように、4室で一対を構
成するイオン交換膜電解槽12aを用いることもある。
この場合は、励起酸素発生機10を出た廃液は電解槽1
2aの陰極室14に隣接する第1中間室16aへ入る。
そして、0〜50℃、好ましくは0〜40℃に温度設定
された電解槽12aの両端に電圧を印加することで、N
a+ イオン又はK+ イオンを陰極室14へ、Clイオン
を第2中間室16bから陽極室18へ移動させて、廃液
中のNaCl濃度又はKCl濃度を低下させる。なお、
第2中間室16bは温度制御のために設けられたもので
あり、図1に示すように特に設けなくてもよい。この第
2中間室16bには電解質を含む水が供給される。図2
はアルカリ金属がナトリウムの場合を示している。
成するイオン交換膜電解槽12aを用いることもある。
この場合は、励起酸素発生機10を出た廃液は電解槽1
2aの陰極室14に隣接する第1中間室16aへ入る。
そして、0〜50℃、好ましくは0〜40℃に温度設定
された電解槽12aの両端に電圧を印加することで、N
a+ イオン又はK+ イオンを陰極室14へ、Clイオン
を第2中間室16bから陽極室18へ移動させて、廃液
中のNaCl濃度又はKCl濃度を低下させる。なお、
第2中間室16bは温度制御のために設けられたもので
あり、図1に示すように特に設けなくてもよい。この第
2中間室16bには電解質を含む水が供給される。図2
はアルカリ金属がナトリウムの場合を示している。
【0019】励起酸素発生機10からの廃液は、アルカ
リ金属水酸化物を0.1〜20wt%、アルカリ金属塩化
物を5〜30wt%及び過酸化水素を10〜30wt%含有
している。本発明の方法では、上記の廃液を3室又は4
室を単一電解槽とするイオン交換膜電解槽12又は12
aの陰極室14の隣室(中間室)16又は16aに導入
し、直流電圧を印加することによってNa+ イオン又は
K+ イオンを陰極室14に、Cl- イオンを陽極室18
又は第2中間室16bに移動させる(以上は電気透
析)、これによって、廃液中のNaCl濃度又はKCl
濃度を低下させ、同時に廃液中の過酸化水素はイオン交
換膜によって仕切られた中間室を通過するため、電極に
接触させないことで、ほとんど分解させることなく回収
することができる。ただし、過酸化水素は電気透析によ
って加熱されたイオン交換膜に接触して多少の分解が起
きるため、電流密度1〜100A /dm2 、温度0〜50
℃の範囲、好ましくは電流密度5〜30A /dm2 、温度
0〜40℃で電気分解することが望ましい。
リ金属水酸化物を0.1〜20wt%、アルカリ金属塩化
物を5〜30wt%及び過酸化水素を10〜30wt%含有
している。本発明の方法では、上記の廃液を3室又は4
室を単一電解槽とするイオン交換膜電解槽12又は12
aの陰極室14の隣室(中間室)16又は16aに導入
し、直流電圧を印加することによってNa+ イオン又は
K+ イオンを陰極室14に、Cl- イオンを陽極室18
又は第2中間室16bに移動させる(以上は電気透
析)、これによって、廃液中のNaCl濃度又はKCl
濃度を低下させ、同時に廃液中の過酸化水素はイオン交
換膜によって仕切られた中間室を通過するため、電極に
接触させないことで、ほとんど分解させることなく回収
することができる。ただし、過酸化水素は電気透析によ
って加熱されたイオン交換膜に接触して多少の分解が起
きるため、電流密度1〜100A /dm2 、温度0〜50
℃の範囲、好ましくは電流密度5〜30A /dm2 、温度
0〜40℃で電気分解することが望ましい。
【0020】陰極室14へ移動したNa+ イオン又はK
+ イオンは、陰極反応によってNaOH又はKOHを生
成し、陽極室18に移動したCl- イオンは陽極反応で
塩素を発生するため、励起酸素発生に要するNaOH又
はKOH、及び塩素も上記の過酸化水素回収と同時に同
一電解槽で回収することが可能となる。上記の電気透析
及び電気分解を行うためには、予め陽極室18、陰極室
14、4室電解の第2中間室16bに電解質を含む水を
入れておく必要があり、これらの水は常時循環されるこ
とが望ましい。
+ イオンは、陰極反応によってNaOH又はKOHを生
成し、陽極室18に移動したCl- イオンは陽極反応で
塩素を発生するため、励起酸素発生に要するNaOH又
はKOH、及び塩素も上記の過酸化水素回収と同時に同
一電解槽で回収することが可能となる。上記の電気透析
及び電気分解を行うためには、予め陽極室18、陰極室
14、4室電解の第2中間室16bに電解質を含む水を
入れておく必要があり、これらの水は常時循環されるこ
とが望ましい。
【0021】電解質としては次のものが用いられる。 (1) 陽極室においては、NaCl、KCl、HCl
の単一物あるいは混合物を5〜30wt%の濃度、好まし
くは10〜30wt%の濃度、特に好ましくは20〜30
wt%の濃度としたものが用いられる。 (2) 陰極室においては、NaCl電解では、NaO
H、NaClの混合物あるいは単一物を0.1〜10wt
%の濃度、好ましくは0.1〜5wt%の濃度、特に好ま
しくは0.1〜2wt%の濃度としたものであり、KCl
電解では、KOH、KClの混合物あるいは単一物を
0.1〜10wt%の濃度、好ましくは0.1〜5wt%の
濃度、特に好ましくは0.1〜2wt%の濃度としたもの
が用いられる。また、電解質の種類も、好ましくは、N
aCl電解ではNaOH、KCl電解ではKOHであ
る。 (3) 4室電解の場合の陽極室隣の第2中間室におい
ては、電解質の種類にかかわらず可能であるが、好まし
くはNaCl電解ではNaCl、KCl電解ではKCl
である。このときの濃度については、0.1〜10wt
%、好ましくは0.1〜5wt%、特に好ましくは0.1
〜2wt%である。 図1及び図2において、20は再生液貯蔵タンク、22
は塩素ガス分離器、24は水素ガス分離器である。
の単一物あるいは混合物を5〜30wt%の濃度、好まし
くは10〜30wt%の濃度、特に好ましくは20〜30
wt%の濃度としたものが用いられる。 (2) 陰極室においては、NaCl電解では、NaO
H、NaClの混合物あるいは単一物を0.1〜10wt
%の濃度、好ましくは0.1〜5wt%の濃度、特に好ま
しくは0.1〜2wt%の濃度としたものであり、KCl
電解では、KOH、KClの混合物あるいは単一物を
0.1〜10wt%の濃度、好ましくは0.1〜5wt%の
濃度、特に好ましくは0.1〜2wt%の濃度としたもの
が用いられる。また、電解質の種類も、好ましくは、N
aCl電解ではNaOH、KCl電解ではKOHであ
る。 (3) 4室電解の場合の陽極室隣の第2中間室におい
ては、電解質の種類にかかわらず可能であるが、好まし
くはNaCl電解ではNaCl、KCl電解ではKCl
である。このときの濃度については、0.1〜10wt
%、好ましくは0.1〜5wt%、特に好ましくは0.1
〜2wt%である。 図1及び図2において、20は再生液貯蔵タンク、22
は塩素ガス分離器、24は水素ガス分離器である。
【0022】また、本発明の方法は、図3及び図4に示
すように、アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガスとの
化学反応により励起酸素を発生させる励起酸素発生機1
0から排出される、反応副生成物としてアルカリ金属塩
化物を含有する廃液にアルカリ金属水酸化物を添加し
て、廃液中のアルカリ金属イオン濃度を高くし、アルカ
リ金属塩化物を沈澱分離することによって、アルカリ性
過酸化水素水溶液を再生し励起酸素発生原料として再利
用し、沈澱したアルカリ金属塩化物を電気分解してアル
カリ金属水酸化物と塩素ガスとに分解し、このアルカリ
金属水酸化物を前記の廃液添加用のアルカリ金属水酸化
物として用い、この塩素ガスを励起酸素発生原料として
再利用することを特徴としている。なお、図3及び図4
ではアルカリ金属水酸化物としてKOHを用いる場合を
示している。この場合、図3に示すように、廃液を濃縮
するとともに水を分離した後、濃縮廃液にアルカリ金属
水酸化物を添加して、廃液中のアルカリ金属イオン濃度
を高くし、アルカリ金属塩化物を沈澱分離することが好
ましい。この場合、分離された水は、電解槽からのKO
H希釈用の水として用いることが好ましい。
すように、アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガスとの
化学反応により励起酸素を発生させる励起酸素発生機1
0から排出される、反応副生成物としてアルカリ金属塩
化物を含有する廃液にアルカリ金属水酸化物を添加し
て、廃液中のアルカリ金属イオン濃度を高くし、アルカ
リ金属塩化物を沈澱分離することによって、アルカリ性
過酸化水素水溶液を再生し励起酸素発生原料として再利
用し、沈澱したアルカリ金属塩化物を電気分解してアル
カリ金属水酸化物と塩素ガスとに分解し、このアルカリ
金属水酸化物を前記の廃液添加用のアルカリ金属水酸化
物として用い、この塩素ガスを励起酸素発生原料として
再利用することを特徴としている。なお、図3及び図4
ではアルカリ金属水酸化物としてKOHを用いる場合を
示している。この場合、図3に示すように、廃液を濃縮
するとともに水を分離した後、濃縮廃液にアルカリ金属
水酸化物を添加して、廃液中のアルカリ金属イオン濃度
を高くし、アルカリ金属塩化物を沈澱分離することが好
ましい。この場合、分離された水は、電解槽からのKO
H希釈用の水として用いることが好ましい。
【0023】励起酸素発生機10からの廃液は、5〜3
0wt%のアルカリ金属塩化物を含有している。図3に示
す方法では、上記の廃液を廃液濃縮装置(例えば減圧蒸
留装置)30に導入して所定の塩濃度、例えば10〜3
0wt%まで濃縮する。その後、KCl分離槽32で高濃
度、例えば10〜60wt%のKOHと混合してKClを
選択的に沈澱分離する。KCl沈澱分離後の廃液は、過
酸化水素とKOHを高濃度で含んでいるため、そのまま
再生液貯蔵タンク20を介して励起酸素発生原料として
再利用する。このように、廃液濃縮装置30とKCl分
離槽32とでH2 O2 回収装置を構成している。一方、
KCl分離槽32のKCl沈澱部に2室電解槽34の陽
極液を流入させてKClを溶解した後、陽極室18に導
入して、電解部にてKOHと塩素を生成させる。ここで
生成するKOHはKCl分離槽32に、また、塩素は励
起酸素発生機10に移送して、それぞれ再利用する。
0wt%のアルカリ金属塩化物を含有している。図3に示
す方法では、上記の廃液を廃液濃縮装置(例えば減圧蒸
留装置)30に導入して所定の塩濃度、例えば10〜3
0wt%まで濃縮する。その後、KCl分離槽32で高濃
度、例えば10〜60wt%のKOHと混合してKClを
選択的に沈澱分離する。KCl沈澱分離後の廃液は、過
酸化水素とKOHを高濃度で含んでいるため、そのまま
再生液貯蔵タンク20を介して励起酸素発生原料として
再利用する。このように、廃液濃縮装置30とKCl分
離槽32とでH2 O2 回収装置を構成している。一方、
KCl分離槽32のKCl沈澱部に2室電解槽34の陽
極液を流入させてKClを溶解した後、陽極室18に導
入して、電解部にてKOHと塩素を生成させる。ここで
生成するKOHはKCl分離槽32に、また、塩素は励
起酸素発生機10に移送して、それぞれ再利用する。
【0024】図3に示す方法では、励起酸素発生機10
から排出される廃液を濃縮して所定の塩濃度とし、この
廃液に高濃度のKOH水溶液又はNaOH水溶液を混合
することによって、選択的にKClの結晶又はNaCl
の結晶を生成せしめ、沈澱を濾過又は遠心分離によって
副生成物の塩を除去する。塩を除去した後の水溶液はH
2 O2 とKOH又はNaOHを高濃度に含んでおり、そ
のまま、あるいはH2 O2 の反応分を追加することによ
って、励起酸素発生用の原料として利用できる。沈澱を
濾過又は遠心分離によって分離したKCl又はNaCl
を陰極室14と陽極室18とからなる2室電解槽34の
陽極液(50〜90℃)によって溶解し、電解槽34に
移送することで廃液に混合するのに必要なKOH又はN
aOHを生成する。同時に励起酸素発生に必要な塩素を
生成する。なお、電解槽を3室以上の室からなる電解槽
とすることも可能である。
から排出される廃液を濃縮して所定の塩濃度とし、この
廃液に高濃度のKOH水溶液又はNaOH水溶液を混合
することによって、選択的にKClの結晶又はNaCl
の結晶を生成せしめ、沈澱を濾過又は遠心分離によって
副生成物の塩を除去する。塩を除去した後の水溶液はH
2 O2 とKOH又はNaOHを高濃度に含んでおり、そ
のまま、あるいはH2 O2 の反応分を追加することによ
って、励起酸素発生用の原料として利用できる。沈澱を
濾過又は遠心分離によって分離したKCl又はNaCl
を陰極室14と陽極室18とからなる2室電解槽34の
陽極液(50〜90℃)によって溶解し、電解槽34に
移送することで廃液に混合するのに必要なKOH又はN
aOHを生成する。同時に励起酸素発生に必要な塩素を
生成する。なお、電解槽を3室以上の室からなる電解槽
とすることも可能である。
【0025】図4は、廃液濃縮装置を設けない場合の方
法を示している。この場合は、廃液濃縮装置による水分
離ができないので、系全体の濃度が低くなる。これを防
ぐために、励起酸素発生機10に高濃度のH2 O2 水溶
液を補給するようにしなければならない。
法を示している。この場合は、廃液濃縮装置による水分
離ができないので、系全体の濃度が低くなる。これを防
ぐために、励起酸素発生機10に高濃度のH2 O2 水溶
液を補給するようにしなければならない。
【0026】図3及び図4に示す方法において、アルカ
リ金属塩化物を沈澱分離するに際し、沈澱生成時に廃液
を冷却して液温を低下させることにより、アルカリ金属
塩化物の溶解度を小さくすることが好ましい。この場
合、冷却温度を−30℃〜+40℃、好ましくは−20
℃〜+30℃、特に好ましくは−10℃〜+20℃とす
る。冷却温度がこれらの範囲未満の場合は、廃液の凍結
の可能性があり、また、冷却のための冷凍電力が高くな
る。一方、これらの範囲を超える場合は、アルカリ金属
塩化物の飽和濃度が非常に高いため、添加するアルカリ
金属水酸化物を多量に要する上、アルカリ金属塩化物を
高効率で除去することができなくなる。また、アルカリ
金属塩化物を沈澱分離するに際し、添加するアルカリ金
属水酸化物を高濃度水溶液とすることが好ましい。この
場合、アルカリ金属水酸化物の高濃度水溶液の濃度を、
10〜60wt%、好ましくは20〜50wt%、特に好ま
しくは30〜45wt%とする。濃度がこれらの範囲未満
の場合は、高効率でアルカリ金属塩化物を分離除去する
ことができず、また、多量のアルカリ金属水酸化物水溶
液を要するため、回収液の過酸化水素濃度が低くなり、
追加する場合の過酸化水素量が多くなる傾向があり、一
方、これらの範囲を超える溶液の場合は、40℃以下の
温度範囲では沈澱を発生するため取扱いができない状態
となる傾向がある。
リ金属塩化物を沈澱分離するに際し、沈澱生成時に廃液
を冷却して液温を低下させることにより、アルカリ金属
塩化物の溶解度を小さくすることが好ましい。この場
合、冷却温度を−30℃〜+40℃、好ましくは−20
℃〜+30℃、特に好ましくは−10℃〜+20℃とす
る。冷却温度がこれらの範囲未満の場合は、廃液の凍結
の可能性があり、また、冷却のための冷凍電力が高くな
る。一方、これらの範囲を超える場合は、アルカリ金属
塩化物の飽和濃度が非常に高いため、添加するアルカリ
金属水酸化物を多量に要する上、アルカリ金属塩化物を
高効率で除去することができなくなる。また、アルカリ
金属塩化物を沈澱分離するに際し、添加するアルカリ金
属水酸化物を高濃度水溶液とすることが好ましい。この
場合、アルカリ金属水酸化物の高濃度水溶液の濃度を、
10〜60wt%、好ましくは20〜50wt%、特に好ま
しくは30〜45wt%とする。濃度がこれらの範囲未満
の場合は、高効率でアルカリ金属塩化物を分離除去する
ことができず、また、多量のアルカリ金属水酸化物水溶
液を要するため、回収液の過酸化水素濃度が低くなり、
追加する場合の過酸化水素量が多くなる傾向があり、一
方、これらの範囲を超える溶液の場合は、40℃以下の
温度範囲では沈澱を発生するため取扱いができない状態
となる傾向がある。
【0027】また、沈澱したアルカリ金属塩化物を分離
した後、50〜100℃の温水に溶解させることによっ
て溶解速度を高めるとともに、高温の状態で複数室電解
の電解槽に導入し、50〜90℃の電解最適温度を維持
することが好ましい。なお、廃液に添加するアルカリ金
属水酸化物として、固体状のものを用いることも可能で
ある。また、添加するアルカリ金属水酸化物を固体KO
Hとし、この固体KOHにNaOHを加える場合もあ
る。この場合は、固体を添加するため、溶液中の水分が
増加されず、H2 O2 濃度が高く維持できる。又は、廃
液濃縮装置の水分離量を少なくすることができるという
利点がある。
した後、50〜100℃の温水に溶解させることによっ
て溶解速度を高めるとともに、高温の状態で複数室電解
の電解槽に導入し、50〜90℃の電解最適温度を維持
することが好ましい。なお、廃液に添加するアルカリ金
属水酸化物として、固体状のものを用いることも可能で
ある。また、添加するアルカリ金属水酸化物を固体KO
Hとし、この固体KOHにNaOHを加える場合もあ
る。この場合は、固体を添加するため、溶液中の水分が
増加されず、H2 O2 濃度が高く維持できる。又は、廃
液濃縮装置の水分離量を少なくすることができるという
利点がある。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、適宜変更して実施することが可能なもので
ある。 実施例1 図1に示すフローに従い、NaOH20wt%、NaCl
19.4wt%、H2 O2 20.5wt%を含む励起酸素発
生機廃液13.00kgを3室電解槽の中間室に導入し、
電気透析により廃液中のNaCl濃度を低減させ、H2
O2 を高濃度に含むH2 O2 水溶液を回収した。同時に
電気分解によりNaOH及びCl2 を生成させた。電解
条件はつぎの通りであった。 電解面積:180cm2 陽極:Ti電極 陰極:Ni電極 陽イオン交換膜:Naffion−117(Dupon
t社製) 陰イオン交換膜:ACLE−5P(徳山曹達社製) 電解電流:30A 廃液温度:20℃ 電解時間:7Hr 結果は、表1に示すように、回収されたH2 O2 量は
2.52kg、NaOH生成量は0.27kg、NaCl除
去量は0.39kg、Cl2 生成量は0.24kgであっ
た。
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、適宜変更して実施することが可能なもので
ある。 実施例1 図1に示すフローに従い、NaOH20wt%、NaCl
19.4wt%、H2 O2 20.5wt%を含む励起酸素発
生機廃液13.00kgを3室電解槽の中間室に導入し、
電気透析により廃液中のNaCl濃度を低減させ、H2
O2 を高濃度に含むH2 O2 水溶液を回収した。同時に
電気分解によりNaOH及びCl2 を生成させた。電解
条件はつぎの通りであった。 電解面積:180cm2 陽極:Ti電極 陰極:Ni電極 陽イオン交換膜:Naffion−117(Dupon
t社製) 陰イオン交換膜:ACLE−5P(徳山曹達社製) 電解電流:30A 廃液温度:20℃ 電解時間:7Hr 結果は、表1に示すように、回収されたH2 O2 量は
2.52kg、NaOH生成量は0.27kg、NaCl除
去量は0.39kg、Cl2 生成量は0.24kgであっ
た。
【0029】
【表1】
【0030】実施例2 図2に示すフローに従い、NaOH2.0wt%、NaC
l20.0wt%、H2O2 20.0wt%を含む励起酸素
発生機廃液25.00kgを4室電解槽の第1中間室(陰
極室に隣接する方の室)に導入し、電気透析により廃液
中のNaCl濃度を低減させ、H2 O2 を高濃度に含む
H2 O2 水溶液を回収した。同時に電気分解によりNa
OH及びCl2 を生成させた。電解条件はつぎの通りで
あった。 電解面積:180cm2 陽極:Ti電極 陰極:Ni電極 陽イオン交換膜:Naffion−450(Dupon
t社製) 陰イオン交換膜:ACLE−5P(徳山曹達社製) 電解電流:25A 廃液温度:20℃ 電解時間:15Hr 結果は、表2に示すように、回収されたH2 O2 量は
4.60kg、NaOH生成量は0.44kg、NaCl除
去量は0.65kg、Cl2 生成量は0.39kgであっ
た。
l20.0wt%、H2O2 20.0wt%を含む励起酸素
発生機廃液25.00kgを4室電解槽の第1中間室(陰
極室に隣接する方の室)に導入し、電気透析により廃液
中のNaCl濃度を低減させ、H2 O2 を高濃度に含む
H2 O2 水溶液を回収した。同時に電気分解によりNa
OH及びCl2 を生成させた。電解条件はつぎの通りで
あった。 電解面積:180cm2 陽極:Ti電極 陰極:Ni電極 陽イオン交換膜:Naffion−450(Dupon
t社製) 陰イオン交換膜:ACLE−5P(徳山曹達社製) 電解電流:25A 廃液温度:20℃ 電解時間:15Hr 結果は、表2に示すように、回収されたH2 O2 量は
4.60kg、NaOH生成量は0.44kg、NaCl除
去量は0.65kg、Cl2 生成量は0.39kgであっ
た。
【0031】
【表2】
【0032】実施例3 図4に示すフローのKCl分離槽32において、H2 O
2 25g 、KCl15g 、KOH10g 、水分50g を
含む励起酸素発生機廃液100g (温度0℃)に濃度4
5wt%のKOHを添加してKClを沈澱分離した。この
場合、KOHの添加量を3g 、7g 、11g と変化させ
て実験した。KClを沈澱分離することにより、H2 O
2 水溶液を再生し、沈澱したKClを2室電解槽で電気
分解してKOHとCl2 とに分解した。結果は表3に示
す通りであった。
2 25g 、KCl15g 、KOH10g 、水分50g を
含む励起酸素発生機廃液100g (温度0℃)に濃度4
5wt%のKOHを添加してKClを沈澱分離した。この
場合、KOHの添加量を3g 、7g 、11g と変化させ
て実験した。KClを沈澱分離することにより、H2 O
2 水溶液を再生し、沈澱したKClを2室電解槽で電気
分解してKOHとCl2 とに分解した。結果は表3に示
す通りであった。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 励起酸素発生機廃液からNaOH又はKOH
と、Cl2 とを回収すると同時に、高価なH2 O2 をも
回収することができるので、原料利用率を向上させるこ
とができ、コストの低減化を図ることができる。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 励起酸素発生機廃液からNaOH又はKOH
と、Cl2 とを回収すると同時に、高価なH2 O2 をも
回収することができるので、原料利用率を向上させるこ
とができ、コストの低減化を図ることができる。
【図1】本発明の励起酸素発生機廃液の再生方法の一実
施例を示すフローシートである。
施例を示すフローシートである。
【図2】本発明の方法の他の実施例を示すフローシート
である。
である。
【図3】本発明の方法の他の実施例を示すフローシート
である。
である。
【図4】本発明の方法のさらに他の実施例を示すフロー
シートである。
シートである。
10 励起酸素発生機 12 3室電解槽 12a 4室電解槽 14 陰極室 16 中間室 16a 第1中間室 16b 第2中間室 18 陽極室 20 再生液貯蔵タンク 22 塩素ガス分離器 24 水素ガス分離器 30 廃液濃縮装置 32 KCl分離槽 34 電解槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−200686(JP,A) 特開 昭63−245979(JP,A) 特開 昭63−245980(JP,A) 特開 昭63−245981(JP,A) 特開 昭63−249388(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/095 H01S 3/22
Claims (13)
- 【請求項1】 アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガス
との化学反応により励起酸素を発生させる励起酸素発生
機から排出される、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金
属塩化物及び過酸化水素を含有する廃液を、少なくとも
3室で一対を構成するイオン交換膜電解槽の中間室に流
入させ、電気透析により廃液中のアルカリ金属塩化物濃
度を低減せしめ、過酸化水素を励起酸素発生原料として
再利用するとともに、電気分解により発生するアルカリ
金属水酸化物及び塩素ガスを励起酸素発生原料として再
利用することを特徴とする励起酸素発生機廃液の再生方
法。 - 【請求項2】 廃液が、アルカリ金属水酸化物を0.1
〜20wt%、アルカリ金属塩化物を5〜30wt%及び過
酸化水素を10〜30wt%含有することを特徴とする請
求項1記載の励起酸素発生機廃液の再生方法。 - 【請求項3】 アルカリ性過酸化水素水溶液と塩素ガス
との化学反応により励起酸素を発生させる励起酸素発生
機から排出される、反応副生成物としてアルカリ金属塩
化物を含有する廃液にアルカリ金属水酸化物を添加し
て、廃液中のアルカリ金属イオン濃度を高くし、アルカ
リ金属塩化物を沈澱分離することによって、アルカリ性
過酸化水素水溶液を再生し励起酸素発生原料として再利
用し、沈澱したアルカリ金属塩化物を電気分解してアル
カリ金属水酸化物と塩素ガスとに分解し、このアルカリ
金属水酸化物を前記の廃液添加用のアルカリ金属水酸化
物として用い、この塩素ガスを励起酸素発生原料として
再利用することを特徴とする励起酸素発生機廃液の再生
方法。 - 【請求項4】 廃液を濃縮するとともに水を分離した
後、濃縮廃液にアルカリ金属水酸化物を添加して、廃液
中のアルカリ金属イオン濃度を高くし、アルカリ金属塩
化物を沈澱分離することを特徴とする請求項3記載の励
起酸素発生機廃液の再生方法。 - 【請求項5】 廃液が、5〜30wt%のアルカリ金属塩
化物を含有することを特徴とする請求項3又は4記載の
励起酸素発生機廃液の再生方法。 - 【請求項6】 アルカリ金属塩化物を沈澱分離するに際
し、沈澱生成時に廃液を冷却して液温を低下させること
により、アルカリ金属塩化物の溶解度を小さくすること
を特徴とする請求項3、4又は5記載の励起酸素発生機
廃液の再生方法。 - 【請求項7】 アルカリ金属塩化物を沈澱分離するに際
し、添加するアルカリ金属水酸化物を高濃度水溶液とす
ることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の励
起酸素発生機廃液の再生方法。 - 【請求項8】 冷却温度が−30℃〜+40℃の範囲で
あることを特徴とする請求項6又は7記載の励起酸素発
生機廃液の再生方法。 - 【請求項9】 アルカリ金属水酸化物の高濃度水溶液の
濃度が、10〜60wt%の範囲であることを特徴とする
請求項7記載の励起酸素発生機廃液の再生方法。 - 【請求項10】 沈澱したアルカリ金属塩化物を分離し
た後、50〜100℃の温水に溶解させることによって
溶解速度を高めるとともに、高温の状態で複数室電解の
電解槽に導入し、50〜90℃の電解最適温度を維持す
ることを特徴とする請求項3〜9のいずれかに記載の励
起酸素発生機廃液の再生方法。 - 【請求項11】 廃液に添加するアルカリ金属水酸化物
として、固体状のものを用いることを特徴とする請求項
3、4、5、6、8又は10記載の励起酸素発生機廃液
の再生方法。 - 【請求項12】 アルカリ金属が、ナトリウム及びカリ
ウムの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1
〜11のいずれかに記載の励起酸素発生機廃液の再生方
法。 - 【請求項13】 添加するアルカリ金属水酸化物を固体
KOHとし、この固体KOHにNaOHを加えることを
特徴とする請求項11記載の励起酸素発生機廃液の再生
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6125751A JP2769975B2 (ja) | 1994-05-16 | 1994-05-16 | 励起酸素発生機廃液の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6125751A JP2769975B2 (ja) | 1994-05-16 | 1994-05-16 | 励起酸素発生機廃液の再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07312451A JPH07312451A (ja) | 1995-11-28 |
JP2769975B2 true JP2769975B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=14917913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6125751A Expired - Lifetime JP2769975B2 (ja) | 1994-05-16 | 1994-05-16 | 励起酸素発生機廃液の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2769975B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006269499A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Miki Pulley Co Ltd | 化学励起酸素‐沃素レーザ装置用励起酸素発生装置 |
KR102579673B1 (ko) * | 2018-08-17 | 2023-09-18 | 오씨아이 주식회사 | 과산화수소의 정제 방법 |
-
1994
- 1994-05-16 JP JP6125751A patent/JP2769975B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07312451A (ja) | 1995-11-28 |
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