JP2769132B2 - 開口スパナ - Google Patents

開口スパナ

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JP2769132B2
JP2769132B2 JP7252242A JP25224295A JP2769132B2 JP 2769132 B2 JP2769132 B2 JP 2769132B2 JP 7252242 A JP7252242 A JP 7252242A JP 25224295 A JP25224295 A JP 25224295A JP 2769132 B2 JP2769132 B2 JP 2769132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナット(あるいはボル
ト頭)から抜き取ることなく、嵌め込んだままで連続的
に当該ナットを締め付け、あるいは緩めることのできる
固定の下顎部と可動の上顎部とでナットの対向辺を挟さ
開口スパナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナット(あるいはボルト頭)を締め付け
る(あるいは緩める)ために使用する工具として、ナッ
トの側方から当該ナットに嵌め込み可能とすべく開口部
を形成した開口スパナや、いわゆるメガネレンチの如
く、開口部を有さずナットの上方からのみ当該ナットに
嵌め込み可能な閉口スパナがある。又、この閉口スパナ
の一つして、ナットに嵌め込んだまま連続的にそのナ
ットを回転させることのできる、いわゆるラチェットレ
ンチがある。
【0003】このラチェットレンチは、ナットから抜き
取ることなく嵌め込んだままの状態で連続的にそのナッ
トを回転させることができるので作業性に優れるという
利点を有する反面、開口スパナのような開口部を持たな
いので、ナットへの嵌め込みはその上方から行う必要が
あり、側方から行うことはできない。ナットの締結箇所
に広い空間がある場合は、このラチェットレンチやメガ
ネレンチのような閉口スパナで容易に締結作業を行うこ
とができるが、逆に締結箇所が極めて狭い場合には、こ
れらの閉口スパナをナットにその上方から嵌め込むこと
は容易ではなく(時には不可能であり)、円滑な締結作
業を行うことができない。又,広い空間がある場合で
も,開口スパナのほうが,閉口スパナより,ナットへの
嵌め込みが容易である。
【0004】従来,こうした点に鑑み、ナットから抜き
取ることなく逆方向に空転させ得て再び好適位置で当該
ナットを回すことのできる開口スパナが創案されてい
る。例えば、特開昭64−71669号公報や実開昭6
0−157175号公報に開示の発明・考案がそれであ
る。この従来技術は、共に、開口スパナの可動側の上顎
部を先の曲がった鉤状部とし、その基端を軸ピンで回動
自在に軸支すると共に弾材によって常時押圧するもので
ある。
【0005】そして、使用に際しては、当該開口スパナ
の開口部をナットの側方に押し当てることによって、そ
の開口部を弾材の弾力に反して押し広げて、上顎部と下
顎部(固定側)との間にナットに嵌め込む。嵌め込みが
完了すると、押し広げられた開口部は、弾力の作用によ
って原形に復帰して、上顎部の鉤状部がナットの角部に
引っ掛かる。この状態でこの開口スパナを回すと、鉤状
部がナットの角部に引っ掛かっているのでナットが回転
する。又、開口スパナを逆方向に回すと、下顎部には
の曲った鉤状部が形成されていないので、ナットの角部
に引っ掛からず、上顎部は先端鉤状部の弯曲面がナット
の角部を乗り越える。よってナットを回すことなく開口
スパナのみが、その開口部を弾材に反して押し広げて
方向に空転する仕組みとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
においては、開口スパナをナットに嵌め込み難いという
問題点がある。すなわち、この従来技術における開口ス
パナは、上顎部の先端を鉤状として、その鉤状部分をナ
ットの角部に引っ掛けて回転力を与える構造であるた
め、必然的に、六角ナットの場合、その六面の内、五面
を上顎部と下顎部とで囲む構成となり、よって開口部が
ナットの最小径より小さくなってしまう。弾材に抗して
上顎部が広らき装着可能とされるが、弾材は一方でナッ
ト角部への引っ掛かりを確保すると言う相反する役割を
負い、その設定は押し広らきのみを目的になされている
訳ではない。従って、この開口スパナをナットにその側
方から嵌め込む場合、開口部を押し広げる必要が生じ
る。
【0007】充分な作業空間があれば、この作業は困難
ではないかもしれないが、作業員の手も充分に入らない
ような狭い空間で手探りで作業を行わなければならない
場合等、この開口スパナの開口部をナットに押し当てる
ことによって押し広げるという作業は決して容易ではな
い。こうした状況で沢山のナットを締め付ける必要があ
る場合はなおさらである。
【0008】又、この従来技術にあっては、さらにその
構造を簡素化して低コストにすべきであるという要求が
ある。具体的には、錆や埃が原因で容易に故障し易い弾
材の使用を避けることが望ましいし、又、弾材が故障し
た場合でも開口スパナの本質的な機能が失われないもの
が望ましい。この点、従来技術の開口スパナは、共に、
弾材が必須構成要件の一つであり、この弾材がなければ
その機能を発揮しないものである。
【0009】本発明はこうした点に鑑み創案されたもの
で、その目的は使用し易く、かつ簡易な構造で低コスト
の開口スパナを提供することにある
【0010】
【課題を解決するための手段】目的を達成するために、
本発明の開口スパナは、本体部(1) の先端に自由端に先
の曲った鉤状部を有しない可動の上顎部(2) と下顎部
(3) とを有し、ナット(4) を側方から嵌め込むべく開口
部(5) を有する開口スパナにおいて、 前記上顎部(2) と
下顎部(3) との距離を前記ナット(4) の最大径(D) より
やや大きく設定すると共に上顎部(2) の当接基端面(7)
と本体部(1) の当接先端面(10)との間に上顎部(2) の揺
動を許容する離反間隙を所定代確保したうえで、 上顎部
(2) の下端部で本体部(1) からの持ち出し部の所定位置
に回動軸(6) で軸支(6) して上顎部(2) を所定角範囲揺
動可能に、かつ、 前記ナット(4) の中心部(O)を中心と
して、上顎部(2) の下端部でナット(4)に回転力を与え
る作用点(A) と前記回動軸(6) とでなす位相角( θ)
が、時計回り方向において、前記回動軸(6) が前記作用
点(A) より後れる位置関係で成り立つものとしたもので
ある。
【0011】
【作用】本発明に係る開口スパナでナット4(あるいは
ボルト頭)を締め付けるには,まず,その開口部5から
ナット4を上顎部2と下顎部3との間に嵌め込み、本体
部1を把持して時計回り方向に回転させる。その動作図
を図3に示す。この場合,開口スパナを時計回り方向に
回転させるので,必然的に,上顎部2の内面下端部が最
初にナット4を押圧することになる。これにより,上顎
2は,その内面下端部に作用する反力によって,回動
軸6を中心として反時計回り方向に回動する。ナット4
の中心部Oを中心として、上顎部2の下端部で前記ナッ
ト4に回転力を与える作用点Aと回動軸6とでなす位相
角θが、時計回り方向において、回動軸6が作用点Aよ
り後れる位置関係で成り立つものとしているからであ
る。
【0012】これによって,上顎部2の内面全体がナッ
ト4の側面に対してほぼ均一な押圧力を作用させた状態
でナット4を回転させることになる。すなわち,上顎部
2の回動軸6が受けた反力の総力を,いわゆる自律的に
ナット4の側面(ナット4の作用点Aとその側面の上端
Bとの間)に力のモーメント(図4参照)を配分するこ
とによって,当該ナット4をロックし,ナット4を回転
させるものである。
【0013】ナット4をある一定角度時計回り方向に回
転させた後さらに回転させるべく,開口スパナをナット
4に嵌め込んだまま逆方向(反時計回り方向)に回転さ
せると,図5に示すように,必然的にナット4の角部が
上顎部2の上部(少なくとも回動軸6より上方部分)に
反力を作用させるので,その反力によって上顎部2は回
動軸6を中心として時計回り方向に回動する。これによ
って上顎部2と下顎部3との間隔がナット4の最大径D
より大きくなるので,開口スパナを反時計回り方向に
転さすことができる。
【0014】開口スパナを反時計回り方向へ一定角度
転させた後,再び,時計回り方向へ回転させると,前述
したと同様,上顎部2は回動軸6を中心として反時計回
り方向に回動し,下顎部3と協働してナット4を時計回
り方向へ回転させる。こうした動作を繰り返すことによ
って,開口スパナをナット4に嵌め込んだままの状態で
締め付けることができる。
【0015】なお,上顎部2の当接基端面7の内側端が
本体部1の当接先端面10に当接するところの最挾開口
を常にナット4の最小径dより大きいものに維持する
と,当該開口部5からナット4を容易に嵌め込むことが
できるので操作性が高まる。この場合,上顎部2の回動
軸6より外側下端部と本体部1との間に押上げスプリン
グ8を設けると,上顎部2の姿勢を不動に保つことがで
きるので,さらに操作性が向上する。すなわち,押上げ
スプリング8で上顎部2の当接基端面7の回動軸6の外
を上方に押圧することによって,上顎部2は回動軸6
を中心として反時計回り方向へ揺動し,当接基端面7の
内側端が本体部1の当接先端面10の内側端部に当接し
た状態で静止することになる。この状態における開口部
5の幅はナット4の最小径dより大きいものであるた
め,開口スパナを容易にナット4に嵌め込ますことがで
きるわけである。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を、図1および図2に示
す。これは通常の開口スパナの上顎部2を回動ブロック
とし、当該上顎部2を,本体部1に凹溝を形成すべく立
設した持ち出しのブラケット9に回動軸6で回動自在に
軸支したものである。
【0017】上顎部2は,その最内部下端面に当接基端
7を有し,この当接基端面7をブラケット9によって
形成される凹溝の底面である当接先端面10に当接させ
ることによって,上顎部2の反時計回りの回動を制限
し,開口部5の幅を,常時,ナット4の最小径dよりや
や大きいものに維持している。これによって,ナット4
をその側方あるいは上方から嵌め込む際,上顎部2(あ
るいは下顎部3)の先端部が邪魔になるのを防止してい
る。なお,この当接先端面10は外方に向かって下降す
る傾斜面とすることによって,上顎部2の時計回り方向
への回動を可能としている。
【0018】なお,本発明に係る開口スパナは,通常の
開口スパナ同様,ナット4の大きさに対応して複数本を
セットとして使用するものであるが,ナット4を嵌め込
んだままの状態で逆方向(反時計回り方向)へ転可能
とする構成上,通常の開口スパナより上顎部2と下顎部
3との間隔をやや広くするのが好ましく,その結果,イ
ンチ単位のナット4とそれに近似するミリ単位のナット
4を,一つの開口スパナで締結することができる。
【0019】例えば,1/2インチのナット4を13ミ
リのナット4は,同一の開口スパナで締め付けることが
できる。従来の通常の開口スパナにおいては,インチ単
位とミリ単位の二種類のスパナセットを取り揃える必要
があったが,本発明に係る開口スパナは一種類で対処す
ることができる。なお,本発明に係る開口スパナは,そ
の形状から,六角ナットのみでなく四角ナット等にも対
応できる。又,右螺子用のナットのみならず,左螺子用
にも,向きを逆にするのみで容易に対応できるものであ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明の開口スパナは,ナットに嵌め込
んだままの状態で時計回り方向のみならず反時計回り方
向へも回転させることができるので,ラチェットレンチ
のように連続的に回転させながらナットを締結する(あ
るいは緩める)ことができ,よって使用し易く作業性が
向上する。
【0021】又,その構造は,上顎部に相当する部分を
回動軸で回動する回動ブロックとするのみで極めて簡単
であり,よって低コストとすることができる。又,一種
類でインチ単位とミリ単位のナットに対応できるので,
経済性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す部分正面図。
【図2】図1に示す実施例の右側面図。
【図3】図1に示した実施例において,上顎部を露出示
して開口スパナを時計回り方向へ回転させた際の動作を
説明する正面図。
【図4】図3に示す動作図においてナットの側面に作用
する力のモーメントを示す作用図。
【図5】図1に示した実施例において,上顎部を露出示
して開口スパナを反時計回り方向へ回転させた際の動作
を説明する正面図。
【符号の説明】
1 : 本体部 2 : 上顎部 3 : 下顎部 4 : ナット 5 : 開口部 6 : 回動軸 7 : 当接基端面 9 : ブラケット 10 : 当接先端面 D : 最大径 d : 最小径 O : ナット中心部 θ : 位相角 A : 作用点 B : ナット側面上端

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部(1) の先端に自由端に先の曲った
    鉤状部を有しない可動の上顎部(2) と下顎部(3) とを有
    し、ナット(4) を側方から嵌め込むべく開口部(5) を有
    する開口スパナにおいて、 前記上顎部(2) と下顎部(3) との距離を前記ナット(4)
    の最大径(D) よりやや大きく設定すると共に上顎部(2)
    の当接基端面(7) と本体部(1) の当接先端面(10)との間
    に上顎部(2) の揺動を許容する離反間隙を所定代確保し
    たうえで、 上顎部(2) の下端部で本体部(1) からの持ち出し部の所
    定位置に回動軸(6) で軸支(6) して上顎部(2) を所定角
    範囲揺動可能に、かつ、 前記ナット(4) の中心部(O)を中心として、上顎部(2)
    の下端部でナット(4)に回転力を与える作用点(A) と前
    記回動軸(6) とでなす位相角( θ) が、時計回り方向に
    おいて、前記回動軸(6) が前記作用点(A) より後れる位
    置関係で成り立つものとした開口スパナ。
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