JP2767232B2 - 加圧水型原子炉装置の圧力容器の組立及び分解方法 - Google Patents

加圧水型原子炉装置の圧力容器の組立及び分解方法

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JP2767232B2
JP2767232B2 JP8084838A JP8483896A JP2767232B2 JP 2767232 B2 JP2767232 B2 JP 2767232B2 JP 8084838 A JP8084838 A JP 8084838A JP 8483896 A JP8483896 A JP 8483896A JP 2767232 B2 JP2767232 B2 JP 2767232B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は選択的にかつ遠隔操
作で作動できる急速継手を有するツーピース或いは二本
組駆動棒集合体を組み込んだ新しい設計の加圧水型原子
炉装置の圧力容器の組立/分解方法に係る。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
ように、従来型加圧水型原子炉は燃料棒集合体と入れ子
関係に軸方向へ並進運動できるようにほぼ軸平行関係に
原子炉容器内に取り付けた複数の制御棒を使用する。制
御棒は中性子を吸収して炉心内の中性子束レベルを低下
させる毒物質と呼ばれる物質を含有する。それぞれ関連
の燃料棒集合体に対して制御棒の位置を調節することに
より原子炉の反応度を、従って、出力レベルを制御し、
調節する。 【0003】制御棒はクラスタを形成するように束ねら
れ、各クラスタに属する棒を連携する共通のスパイダに
取り付けるのが普通である。各スパイダは対応の駆動棒
を介してそれぞれに連携の調節機構に連結されて連携の
棒クラスタを上下させる。 【0004】新しい設計の加圧水型原子炉には、原子炉
制御棒クラスタ又は出力制御棒クラスタ(RCC)及び
水排除棒クラスタ又は減速材調整制御棒クラスタ(WD
RC)の双方を使用するものがある。このような設計の
原子炉では一例としては合計2800本の原子炉制御棒
及び水排除棒を185クラスタに束ねて配列し、それぞ
れの棒クラスタを対応のスパイダに取り付ける。この設
計の加圧水型原子炉の例では、原子炉圧力容器内に下方
から軸方向に上方へ順次、下槽組立体、内槽組立体、及
びカランドリアが設けられ、これらがいずれもほぼ円筒
状で、さらにその上方にドーム状の蓋又はヘッドが配設
される。下槽組立体は従来と同様の構成でよく、その内
部に軸平行関係に複数の燃料棒が取り付けられ、その上
下端が対応の上下炉心板で支持される。内槽組立体内に
は、内槽組立体の断面積のほぼ全域に拡がるマトリック
スを形成するように狭い間隔で配列された多数の棒案内
管が設けられている。棒案内管に第1及び第2のタイプ
があり、それぞれ原子炉制御棒クラスタ(RCC)及び
水排除棒クラスタ(WDRC)を収納する。これらのク
ラスタはそれぞれ連携の案内管内に入れ子式に収納され
た状態で、それぞれと連携する燃料棒集合体とほぼ整列
関係にある。 【0005】本発明の方法の実施に係る新しい加圧水型
原子炉の主な目的の1つは燃料利用効率を高めて総燃料
コストを低減することにある。この目的に合致するよう
に、水排除棒クラスタ(WDRC)は機械的減速材制御
手段として機能市、新しい燃料サイクルの開始に際して
すべてのWDRCを燃料棒集合体と連携するように炉心
に完全挿入する。燃料サイクルは約18カ月が普通であ
り、その期間が経過したら燃料を交換しなければならな
い。過剰反応度レベルが低下するに従って、WDRCを
グループごとに炉心から徐々に引抜くことにより、たと
え燃料棒集合体の反応度レベルの低下が経時的な消散に
起因するとしても原子炉が同じ反応度レベルを維持でき
るようにする。逆に、制御棒クラスタは同じく連携の燃
料棒集合体と入れ子関係に軸方向に並進運動させること
により、従来の原子炉制御作業と同様に、例えば負荷需
要に応じて原子炉の反応度を、従って、出力レベルを連
続的に制御する。 【0006】カランドリアはカランドリア底板及びカラ
ンドリア上板を含む。棒案内管の下端及び上端をそれぞ
れカランドリア上板及びカランドリア底板に固定する。
カランドリア内にはその上下の板の間を延びるように複
数のカランドリア管又は駆動棒案内管をそれぞれ棒案内
管と整列関係に、また軸平行関係に取り付けてある。カ
ランドリア板の残り部分にはカランドリア管の間に位置
するように排出流孔を設け、炉心排出流が内槽組立体の
上向き通路から出る際に前記孔を通過できるようにす
る。炉心排出流又はその大部分は軸流方向から半径方向
に転じて、カランドリアと流体連通関係にある半径方向
外向きの出口ノズルを通過する。 【0007】同様の軸平行及び整列関係で、カランドリ
ア管はヘッド内の所定の高さにまで達する対応のフロー
シュラウドと接続し、前記フローシュラウドはヘッドの
構造壁を貫通し、ヘッドの外側、ヘッドの真上に位置す
る自由端に上述のような対応の調節機構を装着してある
対応のヘッド延長部に接続している。調節機構は対応の
ヘッド延長部、フローシュラウド及びカランドリア管を
貫通する対応の制御軸または駆動棒を有し、この駆動棒
はRCC及びWDRCを取り付ける連携のスパイダに連
結されており、内槽組立体内でのスパイダの高さを、従
って、RCC及びWDRCを下槽組立体へ下降させて該
組立体内の燃料棒集合体と連携させるレベルを調節する
ことにより、炉心内の反応度を制御する。 【0008】新しい設計の加圧水型原子炉の一例では、
2800本以上の棒が185クラスタに分けて取り付け
られ、これらのクラスタが対応する185本の棒案内管
内に収納されている。 【0009】これらのクラスタのうち、88個がWDR
Cタイプであり、それぞれが4クラスタから成る22の
グループに分けられ、各グループを構成するクラスタは
個々のグループ又は複数のグループを引抜くことにより
炉心内に対称的な出力分布が維持されるように選択す
る。各WDRCは重さが約700〜800ポンドである
から、4個のクラスタから成る各グループの総重量は2
800〜3200ポンドとなり、各グループの駆動機構
及びこれと連携する連結機構は大きい強度と堅牢性を有
し、大きい駆動力を提供するものでなければならない。
棒クラスタ及びそれに関連の案内管の配列密度、即ち、
間隔の狭さに鑑み、容器内、及び水排除棒駆動機構(D
RDM)と制御棒駆動機構(CRDM)を含む棒駆動機
構において厳しいスペースの制約がある。重大なスペー
スの制約はWDRCを、従って、DRDMを採用しなか
った在来型の原子炉では経験されなかったものである。
即ち、在来型原子炉では容器のドーム又はヘッドの上方
に必要数のRCC駆動機構を収納できる充分なスペース
が得られた。具体的には、対応のRCCと連携する従来
型の電気機械的CRDMをほぼ軸平行関係に容器のドー
ム又はヘッドの真上に設け、ヘッドを密封関係に貫通さ
せ、適当な駆動棒を介して連携のRCCと連結し、その
制御下に任意のRCCを徐々に上下させることによって
原子炉のエネルギー・レベルを調節したり、或いは停止
を必要とする場合ならばRCCを急激に下降させる。 【0010】ここに考慮する新しい設計の原子炉装置で
は、CRDMとして従来使用されているのと同じ機構で
も機能的にはWDRCを調節する手段として適当である
が、棒クラスタ数(即ち、RCC及びWDRCの総数)
が増大するから、従来のCRDMを採用するとなれば余
りにも大型になるため機械的に不適当である。この問題
を解決すべく従来の機構に代わる種々の機構が研究され
ている。例えば、ローラ・ナット駆動機構が考案された
が、充分な持ち上げ力を得られないことが判明した。そ
こで、対応の駆動棒を介して連携のWDRC群と連結さ
れた液圧ピストンを利用する新しいDRDMが開発さ
れ、この機構によってスペース条件を満たされ、在来型
CRDMと併用して容器のヘッド又はドームの上方に取
り付けることが可能となった。このような液圧式WDR
C駆動機構の一例が本願と同じ出願人に譲渡されたVero
nesiの1984年3月27日付米国特許第4,439,
054号に開示されている。 【0011】このような原子炉の他の重要な設計条件と
して、炉心排出流の炉内構造物通過に伴って発生する可
能性のある炉内構造物の振動を極力軽減しなければなら
ないことがある。この条件を満たすための重要な要因と
して、炉心排出流を内槽組立体全域において軸方向に、
即ち、棒クラスタ及び連携の棒案内管と軸平行関係に維
持しなければならないことがある。これは給排水ノズル
をカランドリア集合体の高さとほぼ対応する高さに、従
って、上述のように棒案内管及び関連の棒クラスタを収
納している内槽組立体よりも上方に配置することである
程度達成される。 【0012】上記新設計の加圧水型原子炉の構成からす
れば、原子炉圧力容器の軸方向の高さ又は長さを従来の
同型原子炉よりも大きくしなければならない。容器高が
高くなれば、これに随伴して駆動棒の長さも従来の原子
炉容器に利用されていた典型的な駆動棒の長さが24イ
ンチであったのに対して約34インチとしなければなら
ない。駆動棒の長さがこのように長くなれば、多くの問
題が発生する。第1に、長さが34インチ以上の駆動棒
を製造するのには多大のコストを要し、このサイズの構
造は製造上の特殊な問題に遭遇するだけでなく、取り扱
い及び出荷、さらにこれに要するコスト増大の問題をも
伴い、全体的なコストの増大につながる。又、複数の比
較的短い要素を溶接するか又は機械的継手で連結するこ
とによってワンピース駆動棒を製造することができる
が、駆動棒に利用される材料、例えば、403型ステン
レススチールを溶接するにはコストのかかる予熱及び後
熱作業が必要であり、機械的継手を利用する場合には、
機械的組立の仕上げとしてロッキングピンをタック溶接
できるようにするために、多大のコストを伴うバタリン
グ作業が必要になる。現場で溶接又は機械的組立作業を
行うことは非現実的であり、このようにしてワンピース
駆動棒を形成する作業を工場で実施し、次いで現場へ輸
送するとしても上述したのと同じ問題に直面する。 【0013】新設計加圧水型原子炉の必要条件を満たす
に充分な長さのワンピース駆動棒の製造、取り扱い及び
輸送に関する基本的な問題のほかにも、多くの問題があ
る。機械的には、このようなワンピース駆動棒はこれを
組み込まれた原子炉の組立てに際しても定期的な保守作
業を行う際にも操作が容易でない。例えば、駆動棒を対
応の棒クラスタと整列させ、組立てる作業は駆動棒が長
くなることで極めて困難になり、上槽組立体内の棒案内
管のような炉内構造物を損傷するおそれがある。棒案内
管のへこみなどの変形による構造的な損傷は許容限界を
超える有害な流動特性及びこれに関連する振動状態を招
くおそれがあるから、たとえ僅かでも許容されない。こ
のような損傷が経時的には故障の原因となることはいう
までもない。さらにまた、棒案内管の歪みは連携するク
ラスタの棒案内管に必要な自由な軸方向運動を妨げ、こ
のような歪みはたとえ僅かでも摩耗速度を高め、歪みが
もっと顕著なら、上述の制御の際に必要な棒案内管及び
連携のクラスタの円滑な軸方向/並進運動を妨げるおそ
れがある。 【0014】ここに考察するような新設計加圧水型原子
炉において必要とされる長すぎる駆動棒に伴う機械的な
問題及びコスト増大要因のほかにも深刻な問題がある。
例えば、一部消費された或いは使用済みの燃料棒の再配
列及び/又は交換をも含めて、部品の点検/又は交換の
ため定期保守作業を行うためには容器を分解しなければ
ならない。典型的には、先ずヘッド組立体を取り外し、
次いで駆動棒を取り外し、これに続いて容器内の種々の
構成要素を、多くの場合、段階を追って抜き取ることに
より、棒クラスタに、最終的には燃料棒集合体に接近す
る。システムによっては、燃料交換中、棒クラスタを燃
料棒集合体に挿入したままにしておかねばならない。 【0015】新設計原子炉容器では長い駆動棒が必要と
なるため、この必要な長さを備えた在来のワンピース構
成の駆動棒を採用し、しかも従来の方法を採用すると保
守作業に別の問題が伴う。駆動棒は原子炉冷却流体に浸
漬されるから、容器内で放射能を浴びる。従って、容器
の分解、特に以後の再組立てを可能にするため抜き取っ
た後、駆動棒が硼素含有水の水面上方に存在する雰囲気
中に露出するから、保守要員に許容レベル以上の放射能
を浴びせる深刻な、許容できない危険をもたらす。長す
ぎる駆動棒を始終浸漬状態に維持できるように硼素含有
水の水位を高めるため格納容器を拡大するという代案も
あるが、この代案では長い駆動棒を浸漬状態に維持する
のに必要なレベルまで充填するために硼素含有水の容積
を著しく増大させる必要があるから、この代案は格納容
器構造及び保守作業のコストを許容限度以上に増大させ
る。硼素含有水の深さを充分にすることに伴うコストが
許容できるものとしても、対応の棒クラスタとの再連結
又は再結合のため、長すぎる駆動棒をこれよりもさらに
深い水中で整列制御しなければならないから、水深を増
すことで再組立て作業の困難が増大する。 【0016】以上に述べたように、ここに考察する新し
い設計の加圧水型原子炉に必要とされる圧力容器の従来
よりも大きい垂直高又は長手方向サイズは特に駆動棒構
造に関連して在来型原子炉システムでは直面したことの
ない問題を惹起する。従って、本発明が目的とする複雑
な問題の解決を従来型の原子炉から得ることは不可能で
ある。 【0017】本発明は、圧力容器の垂直高又は垂直サイ
ズの著しい増大を必要とする新しい設計の加圧水型原子
炉であって、特にこのような容器に使用するための、選
択的にかつ遠隔操作で着脱可能なワンピース駆動棒組立
体が設けられた新設計原子炉の圧力容器の組立及び分解
方法に係る。ここで考察する新設計の加圧水型原子炉は
多くの場合原子炉制御棒クラスタ(RCC)と呼ばれる
形状に配列される多数の出力制御棒のほかに、水排除棒
クラスタ(WDRC)の形状に配列される多数の水排除
棒を使用し、185組のクラスタから成る配列体は原子
炉圧力容器内に軸平行関係に取り付けた合計2800本
の棒(即ち、出力制御棒及び水排除棒の合計)を含む。
各クラスタの棒を、その上端で対応のスパイダに連結
し、対応のベーン集合体を介してスパイダの制御ハブに
連結された支持マウントで固定する。スパイダに取付け
たクラスタを対応の棒案内管へ入れ子式に挿入する。各
スパイダのハブを、駆動棒を介して対応の調節機構に連
結し、この調節機構により、棒クラスタを連携の燃料棒
集合体群に対して選択的に上下させる。 【0018】各スパイダ及びこれと連携するベーン集合
体はかなりの構造強度及び重量を備えるものでなければ
ならない。典型的な水排除棒クラスタ(WDRC)は合
計8個のベーン集合体のそれぞれ対応のものに2本から
成る群と4本から成る棒を交互に取り付けた最大限合計
24本の水排除棒で構成され、4本の棒を取り付けた各
集合体は半径方向の1つのベーン要素と1対の横断方向
のベーン要素を含み、横断方向ベーン要素の外端には円
筒形の支持マウントを装着してある。すでに述べた通
り、このようにして構成された各水排除棒クラスタの総
重量は約700〜800ポンドである。スパイダはそれ
ぞれ対応の棒クラスタの死重を支持するだけでなく、ス
パイダ上を通過する比較的高速で移動する炉心排出流及
び棒高調節動作に伴ってスパイダに作用する力を吸収し
なければならない。 【0019】棒クラスタ調節機構を圧力容器のヘッド集
合体またはドームに、ほぼ軸平行関係に取り付ける。制
御棒クラスタ駆動機構(CRDM)は電気機械的に操作
されてRCCを選択的に上下させることによって炉心内
の放射能を所要レベルに設定し、緊急停止が必要な場合
に制御棒を迅速に降下させる機構から成る従来型のCR
DMでよい。 【0020】多くの場合、RCCは上記した従来型のC
RDMによって個々のクラスタごとに操作されるが、新
設計の圧力容器ではWDRCがそれぞれ4クラスタから
成る22群に分けられ、各群のWDRCは所与の単数又
は複数のWDRC群を引抜くことで炉心内に対称的な出
力分布が維持されるように選択される。水排除棒クラス
タ(WDRC)の駆動機構(DRDM)としては、前記
米国特許第4,439,054号に開示されている、液
圧駆動され、かつDRDM棒をその行程上端付近の定位
置に機械的にラッチするラッチ機構を含む駆動機構を採
用することができる。前記特許の液圧機構はその物理的
サイズにおいてDRDMに適合するから、容器ヘッド組
立体上方のスペース内に収納できる。逃し系及び好まし
いWDRM駆動方法は発明者も出願人も本願と共通であ
る同日出願である特願昭61−294624号DISPLACE
R ROD DRIVE MECHANISM OF PRESSURIZED WATER REACTOR
AND METHOD OF OPERATIN(発明の名称は、加圧水型原子
炉装置)に開示されている。 【0021】本発明の方法、及び新設計の圧力容器に組
み込まれて本発明の方法の実施を可能にするツーピース
駆動棒組立体は従来型設計の構造、材料及び取り扱い上
の深刻な問題を克服するだけでなく、保守要員が被爆す
る危険や、燃料取り扱いに伴う諸問題を極力軽減すると
いう利点をもたらす。具体的には、RCC及びWDRC
を対応のDRDM及びCRDMに連結する駆動棒組立体
はそれぞれ上下2つの部分又は構成要素から形成されて
いる。下部、即ち、ハブ延長部は半恒久的なジョイント
を介して棒クラスタ・スパイダのハブと連結し、上部、
即ち、駆動棒部分は選択的に、かつ遠隔操作で作動でき
る、従来型継手と同様の構成でよい急速継手を介してハ
ブ延長部と連結する。ツーピース駆動棒組立体の個々の
要素はそれぞれ既存のワンピース又は一体的駆動棒より
も小さく形成できる。従って、かかる駆動棒組立体の選
択的に着脱自在な要素は上述したような取扱い困難なサ
イズのワンピース駆動棒を使用した場合に生ずる深刻な
問題を回避する。 【0022】重要な点は互いに対応するWDRC及びD
RDM駆動棒組立体の選択的にかつ遠隔操作で作動でき
る急速継手の係合又は嵌合構成要素はその構造及び操作
において互いに適合可能であるが、交換不能な互いに異
なる形状を有するから、互いに取り違えて結合されるお
それはない。このことはもし組立て作業に際して結合を
誤ると構造的な損傷を招くだけでなく、さらに深刻な運
転上の障害を惹起するだけに重要な点である。 【0023】ここで考察するような新しい設計の原子炉
容器の重要な構成要件に配慮してそれぞれのCRDM及
びDRDMを着脱できる駆動棒組立体の要素を正しく調
和させ、本発明の方法を採用することにより、極めて能
率的な組立/分解作業を行うことができる。これらの組
立/分解作業としては、新しい容器への各種構成要素の
据え付けをはじめ、もっと典型的な例として、定期的な
燃料交換、保守及び点検作業があり、このような作業
中、種々の容器要素及び連携の駆動棒組立体を容器から
別々に取り外し、運搬し、一時的に貯蔵しなければなら
ず、その後これらの容器要素を再び組立てることにな
る。例えば、新しい設計の原子炉では、下槽組立体又は
炉心内に制御棒または水排除棒を存在させない状態で燃
料交換作業を行うことができる。本発明の方法は容器の
このような設計上の特徴を選択的着脱可能な駆動棒組立
体と併用することにより、容器の上部炉内構造物を一体
的な組立体として取り外して貯蔵スタンドへ搬送し、容
器内に残り、この時点では露出している下槽組立体で行
わなければならない燃料交換作業と並行して貯蔵スタン
ドでの作業を行うことができる。また、それぞれの燃料
棒集合体の継手要素を遠隔操作で選択的に作動させるこ
とにより、ハブ部分から分離したカランドリア及び連携
の駆動棒部分を別々にまとめて第2貯蔵スタンドへ搬送
する一方で、ハブ延長部を内槽組立体内に保持し、この
内槽組立体と一緒に前記上部炉内構造物が配置された貯
蔵スタンドに残す。 【0024】以上に述べた分解作業は所定レベルまで硼
素含有水を満たした格納容器構造内で行われる。各駆動
棒組立体のハブ部分から駆動棒部分を選択的に分離する
ことができるから、硼素含有水が著しく深くなくても構
成要素を浸漬状態に維持できる。着脱自在な駆動棒組立
体を採用することで、対応の構成要素を内槽組立体内の
スパイダ・ハブに取り付けたままのハブ延長部で支持さ
れるから、再組立て作業中この成分への接近が容易にな
るという利点も得られる。即ち、本発明の方法では、カ
ランドリアを駆動棒部分と一緒に内槽組立体の上方位置
へ戻すことができ、駆動棒部分を対応のハブ延長部と再
連結するのはさらに容易であり、しかもこの作業を駆動
棒部分を硼素含有水に浸漬したままで行うことができ
る。このことは取り扱い工具の設計を簡単にするだけで
なく、作業員は駆動棒部分に触れたり、なんらかの形で
駆動棒部分に身体をさらすことなく、常に取り扱い工具
を手で実際に握って制御することを可能にする。これに
反して、一体的またはワンピース型の場合に必要とされ
る長さの駆動棒ならば、組立作業の大部分の時間にわた
って水面よりもはるか上方に突出するため、空気汚染や
作業員が駆動棒と接触する問題を惹起するだけでなく、
再連結のため駆動棒を対応のクラスタと整列させる時に
作業員が駆動棒に直接触れざるを得なくなる。駆動棒下
端を棒クラスタ、具体的には水面下端48インチの深さ
に位置する連携のスパイダのハブと係合させるため取り
扱い工具を棒案内管の全長に沿って移動させねばならな
いワンピース型駆動棒を採用する従来の設計とは異な
り、新設計の構造では、急速継手を装着してあるハブ延
長部上端を棒案内管頂部とこれと隣接するカランドリア
底板の間に位置させながらハブ延長部をスパイダ・ハブ
と結合したまま維持することができる。従って、取り扱
い工具を棒案内管域に挿入する必要は全くなく、各ハブ
延長部上端の急速継手の位置は水面下約35インチの深
さまでしかないから、係合作業も取り扱い工具の設計も
極めて簡単である。 【0025】 【課題を解決するための手段】本発明は、軸平行関係に
配列された複数の燃料棒組立体を収納する下槽組立体、
棒クラスタに対応する複数の取り付け手段を有し、これ
に複数の棒クラスタの上端を取り付けて、棒クラスタを
選択的な制御下に燃料棒と入れ子関係に軸方向に、下槽
組立体内への完全挿入位置と内槽組立体への完全引抜き
位置との間を移動できるように構成されていて、複数の
棒クラスタを軸方向に移動できるように棒クラスタを挿
通する複数の通孔を有する支持板を下部に配設した内槽
組立体、内槽組立体の上方に配置され、内槽組立体の上
部を画定するカランドリア底板及びカランドリア底板と
平行に取り付けられたカランドリア上板を有し、カラン
ドリア上板及び底板が複数の棒クラスタに対応し、それ
らに整列する孔をそれぞれ具備するカランドリア集合
体、及び、カランドリア集合体、下槽組立体及び内槽組
立体と密封連通関係にあって圧力容器内に加圧水型原子
炉の冷却流体を収容するヘッド組立体が、順次下方から
上方へ配設されている圧力容器と、ヘッド組立体を密封
関係に貫通し、かつカランドリア上板及び底板の孔と整
列するように軸平行関係に配置され、複数の棒クラスタ
とそれぞれ連携する複数の駆動手段とを含む加圧水型原
子炉の圧力容器を、水位が圧力容器よりも上方に位置す
る硼素含有水を収容している格納容器構造内で組み立て
る方法において、複数の棒クラスタに対応し、それぞれ
が下方の細長いハブ部分、上方の細長い駆動棒部分、及
びそれぞれのハブ部分及び駆動棒部分の端部付近に取り
付けられた第1及び第2の継手部分から成っていて、ハ
ブ部分と駆動棒部分を一体的な駆動棒組立体として選択
的に結合する選択的に着脱自在な継手を含む複数の駆動
棒組立体を準備し、複数の駆動棒組立体のハブ部分を対
応の棒クラスタの各取り付け手段と連結し、各取り付け
手段を支持板に配置し、棒クラスタを支持板の対応孔に
支持板に対する完全挿入位置まで挿入して対応の駆動棒
組立体のハブ延長部を内槽組立体内に軸平行関係に支持
することによって内槽組立体を支持し、複数の駆動棒組
立体の駆動棒部分をカランドリア上板及び底板に形成し
た対応の孔に挿入し、各駆動棒部分を連携の駆動棒組立
体の対応ハブ部分と整列させてカランドリア集合体を該
集合体中に支持されている駆動棒部分と共に内槽組立体
上の定位置に位置決めし、複数の駆動棒組立体のそれぞ
れについて駆動棒部分をこれと対応するハブ部分と順次
選択的に連結する段階から成ることを特徴とする方法を
提供する。 【0026】以下、添付図面を参照して本発明の実施例
を詳細に説明する。 【0027】 【発明の実施の形態】図1及び図2は上方のドーム又は
ヘッド組立体12a,円筒形側壁12b,及び加圧水型
原子炉10の基部を形成する閉じた底部12cを含む容
器12を有する前記加圧水型原子炉10を、一部を断面
で示す立面図である。側壁12bの上部環状端面12d
の付近に(図1及び図2にそれぞれ1つだけ示す)複数
の半径方向入口ノズル11及び出口ノズル13を形成す
る。円筒形側壁12bは溶接などで閉じた底部12cと
一体的に接合すればよいが、ヘッド組立体12aは側壁
12bの上部環状端面12dに取り外し自在に嵌着す
る。側壁12bは後述するような種々の炉内構造物を支
持するほぼ環状の内側取り付け突縁12eを画定する。
閉じた底部12c内には図面に略示するようにいわゆる
底部計装14を設ける。 【0028】下槽組立体16は略示するように取り付け
支持手段18bに取り付けた下部炉心板18に下端を固
定したほぼ円筒形の側壁17を含む。この円筒形側壁1
7は容器12の軸長のほぼ全体にわたって延び、その上
端に取り付け環17aを含み、この取り付け環17aを
環状取り付け突縁12eに嵌着することによって組立体
16を容器12内に支持する。詳しくは後述するよう
に、側壁17は入口ノズル11の付近においては中実で
あるが、出口ノズル13を整列し、これに取り外し自在
に固定されたノズルリング17cを有する孔17bを含
む。上部炉心板19は円筒形側壁17の内面に、その軸
方向高さのほぼ中間位置において固定されている取り付
け手段17dで支持される。燃料棒集合体20は下部炉
心板18に装着した底部マウント22及び上部炉心板1
9に装着されてこれを貫通するピン状マウント23によ
って下槽組立体16内にほぼ垂直に、かつ軸平行関係に
配設される。下部及び上部炉心板18,19のほぼ全域
にわたって所定のパターンで(図面には2つづつを示
す)流通孔18a,19aを設け、流通孔18aを通っ
て原子炉冷却流体が炉心を構成する燃料棒集合体20と
熱交換関係で下槽組立体16に流入でき、流通孔19a
を通って炉心排出流が内槽組立体24に流入できる。円
筒形側壁17の内側に公知の態様で中性子反射体及び遮
蔽手段21を設ける。 【0029】内槽組立体24は下縁を上部炉心板19に
一体的に接合された円筒形側壁26を含む。側壁26の
開口上端には取り付け環17aが固定されており、側壁
26は環状固定ばね27に嵌着され、取り付け環17a
に沿って取り付け突縁12eで支持される。側壁26は
孔17b及び出口ノズル13と整列する孔26bを含
む。内槽組立体24、具体的には円筒形側壁26内には
複数の棒案内管が狭い間隔で、かつ軸平行関係に配置さ
れている。略示のため、図面にはこのような棒案内管を
2本だけ、即ち、出力制御棒クラスタ30(RCC)を
収納する棒案内管28と水排除棒クラスタ(WDRC)
を収納する棒案内管32だけを図示した。棒案内管28
の上下端にはそれぞれ取り付け手段36,37を設け、
同様に棒案内管32の上下端にはそれぞれ取り付け手段
38,39を設け、下端取り付け手段37,39によっ
て対応の棒案内管28,32を上部炉心板19に取り付
け、上端取り付け手段36,38によって対応の棒案内
管28,32をカランドリア集合体50、特にカランド
リア底板52に取り付ける。 【0030】カランドリア集合体50はカランドリア底
板52のほかに、カランドリア上板54及び軸方向に平
行に並んだ複数のカランドリア管56,57を含み、カ
ランドリア管56,57はその両端が取り付けられてい
る底板及び上板52,54に形成した対応の孔と整列す
るように配置される。具体的には、カランドリア底板5
2に形成した対応の孔をカランドリア延長部58,59
が貫通して前記カランドリア底板52に固定され、対応
のカランドリア管56,57が延長部58,59にそれ
ぞれ固定される。同様の構造がカランドリア管56,5
7の上端をカランドリア上板54に連結する。 【0031】それぞれのカランドリア延長部58,59
を図示のように構成した場合には、カランドリア延長部
58だけがカランドリア底板52から下方に突出し、R
CC棒案内管28の上端又は頂部のための対応の取り付
け手段36と連結する。WDRC棒案内管32と連携す
る上端取り付け手段38は本願と同じ出願人に譲渡され
たGillett 等の出願である特願昭61−272746号
(発明の名称は、加圧水型原子炉における案内管の弾性
支持機構)に開示されているように可撓リンケージを介
してRCC棒案内管28の取り付け手段36と連結すれ
ばよい。或いはまた、本願と同じ出願人に譲渡されたGi
llett 等の出願である特願昭61−272745号(発
明の名称は、加圧水型原子炉における棒案内管の上端支
持機構)に開示されている上端支持構造によって独自に
カランドリア底板52に連結してもよい。後者の場合、
カランドリア延長部59も延長部58と同様に底板52
から下方に突出してWDRC取り付け手段38と係合
し、これを側方から支持する。 【0032】カランドリア上板54よりもさらに上方
に、即ち、容器12のヘッド組立体12a内に達するよ
うに、複数のカランドリア管56,57とそれぞれ整列
し、連結する複数のフローシュラウド60,61を設け
る。この複数のフローシュラウド60,61にこれと同
数のヘッド延長部62,63をそれぞれ整列させ、それ
ぞれの下端62a,63aを鐘形にフレアさせることに
より、組立作業を容易にし、特に、図9及び図10に関
連して後述するように、ヘッド組立体12aをこれと係
合する容器側壁12bの環状端面まで下降させながら
(図及び図2には図示しないが)駆動棒をヘッド延長部
62,63内へ案内しやすくする。フレア端62a,6
3bには、図1及び図2に示すように、組立完了の状態
でフローシュラウド60,61の対応上端60a,61
aが嵌入する。ヘッド延長部62,63はヘッド組立体
12aの頂壁部分を密封関係で貫通する。制御棒クラス
タ(RCC)変位機構64及び水排除棒クラスタ(WD
RC)変位機構66を対応のヘッド延長部62,63、
フローシュラウド60,61及びカランドリア管56,
57と連携させ、これらの要素をそれぞれ対応の出力制
御棒クラスタ30及び水排除棒クラスタ34と連携させ
る。RCC変位機構64としては、従来の原子炉容器と
併用されている従来型のものを使用すればよい。また、
本発明の方法で用いられる水排除棒クラスタ(WDR
C)34の変位機構(DRDM)66としては、先に述
べたVeronesiの米国特許第4,439,054号に開示
されているものを使用すればよい。 【0033】図面をことさら複雑にするのを避けるた
め、当然容器12に組み込まれる選択的着脱自在な駆動
棒組立体も、これに関連する本発明の原子炉圧力容器の
組立/分解方法も図1及び図2には図示しなかった。た
だし、CRDM64及びDRDM66と連携するそれぞ
れの駆動棒は構造的にも機能的にもそれぞれのCRDM
64及びDRDM66から対応の出力制御棒クラスタ
(RCC)30及び水排除棒(WDRC)34に至る細
長い非可撓棒と等価である。即ち、DRDM64及びD
RDM66は対応の駆動棒を介してRCC30及びWD
RC34のそれぞれの垂直位置を制御し、特に上部炉心
板19に形成した(図示しない)孔を通してRCC30
及びWDRC34をそれぞれと連携の燃料棒集合体20
に対してこれを入れ子式に囲む関係で選択的に下降及び
/又は上昇させる。 【0034】これに関連して、下槽組立体16の内高D
1は約178インチ、燃料棒集合体20の作用長D2は
約153インチである。内槽組立体の軸方向高さは約1
76インチ、棒クラスタ30,34の移動範囲D4は約
149インチである。対応のCRDM及びDRDM駆動
棒の移動範囲も約149インチである。 【0035】具体的な制御機能は本発明の範囲外である
が、炉心内での反応に対する特定の制御がそれぞれの棒
クラスタ30,34を選択的に位置決めすることによっ
て行われる以上、当業者には明らかなように、反応の減
速又は制御は炉心に対する制御クラスタ30の挿入又は
引抜きの程度と、水排除棒クラスタ34の選択的位置決
めによって達成される有効排水量とによって行われる。
ただし、原子炉の出力を必要レベルに制御するためには
RCC30をWDRC34よりは頻繁に調節しなければ
ならない。これに反してWDRC34は各燃料サイクル
の開始時に下槽組立体16へ完全に降下させる、即ち、
挿入する。次いでその燃料サイクル中、(図1及び図2
には図示しないが)対応の駆動棒及びDRDM66によ
り、過剰反応度の減少に応じてWDRC32を選択的に
引抜く。そのためには燃料棒集合体20と連携させて4
組のWDRC34から成るクラスタ群を完全挿入位置か
ら連続的にかつ制御下に、対応のWDRC案内管32内
へ、即ち、内槽組立体24内の完全上昇位置へ移動させ
るのが普通である。具体的には、所与の群の4組のWD
RC34を、この群を引抜く時炉心内に対称的な出力バ
ランスが維持されるように選択する。典型的には、約1
8カ月の燃料サイクルの約60〜70%にわたり、全て
のWDRC34が燃料棒集合体20に完全挿入されたま
まとなる。次いで過剰反応度が低下するに従ってクラス
タ群を選択的に順次完全引抜き位置へ移動させることに
より、可変調節可能なRCC30の制御下に所要の出力
レベルを維持できる所要の公称反応度レベルを維持す
る。上記関連発明の通気系は上述したようにWDRCの
上昇及び降下機能の選択的な制御に対応してDRDM6
6に油圧作動流体を供給刷る。 【0036】原子炉冷却流体又は冷却水は図1及び図2
にその1つを図示した複数の入口ノズル11から容器1
2の円筒形側壁12bの内面によって画定されるほぼ円
筒形の外面と下槽組立体16の円筒形側壁17によって
画定されるほぼ円筒形の内面との間の環状チェンバを下
向きに流れて容器12内を通過する。次いで冷却水流は
その向きを反転し、軸方向に上向きに下部炉心板18の
流通孔18aを通って下槽組立体16へ流入し、上部炉
心板19に形成した複数の流通孔19aから内槽組立体
24へ流入し、引き続き軸方向に流れ、最終的にはカラ
ンドリア底板52の流通孔52aを通って上方に排出さ
れる。こうして下槽組立体16においても、内槽組立体
24においても互いに並行な軸方向流動状態が維持され
る。カランドリア50内で流れがほぼ90°向きを変
え、(図1及び図2にその1つを示す)複数の出口ノズ
ル13から半径方向に排出される。原子炉冷却材はカラ
ンドリア上板54へのカランドリア管56,57の取り
付け及びヘッド延長部62,63とフローシュラウド6
0,61の連結に関連するいくつかの迂回通路(図1及
び図2には図示せず)を通ってヘッド組立体12aによ
って画定されるチェンバにも流入する。ただし、本発明
では、対応ヘッド延長部62,63のフレア端62a,
63aはヘッド組立体12aを組立てる過程で対応のフ
ローシュラウド60,61を側壁12bと整列させるよ
うに案内して図1及び図2に示す組立てを可能にする。 【0037】容器12内の循環水又は原子炉冷却材の圧
力は約2,250psi程度が普通であり、詳しくは後
述するように上記目的のためにDRDM駆動棒を完全挿
入位置から完全引抜き位置、即ち、上限位置へ上昇させ
るのに必要なエネルギー源又は流体圧をDRDM66に
提供する。 【0038】図3は図1及び図2の位置、即ち、RCC
及びWDRC棒案内管28,32の取り付け手段36,
38とカランドリア底板52との中間位置におけるカラ
ンドリア底板52の断面図であり、ここでは内槽組立体
24内における複数の制御棒及び水排除棒クラスタ3
0,34の密集した配列体を図解するため、カランドリ
ア50の内部構造の4分円を1つだけ拡大して示してい
る。円「D」はそれぞれ対応のWDRCクラスタ34と
連携する対応のDRDM駆動棒を挿入するためカランド
リア底板52に形成した孔であり、同様に円「C」は対
応RCCクラスタ30と連携する対応のCRDM駆動棒
を挿入するためカランドリア底板52に形成した孔であ
る。これらの孔C,Dは対応のRCC及びWDRCカラ
ンドリア管56と連通し、特に、シュラウド61及びヘ
ッド延長部63を介してDRDM66に冷却材圧力を連
通させる。図3中のカランドリア底板52に図示した符
号のない円は原子炉冷却材流を内槽組立体24からカラ
ンドリア50へ連通させるための、図1及び図2の孔5
2aに相当する。 【0039】要素74は交互に直交するパターンで配列
されたRCC連携孔「C」の直径とほぼ整列する互いに
反対向きの対としてカランドリア底板52にボルト76
で取り付けられた板ばねである。ばね74の自由端は隣
接孔「C」のRCC取付け手段36の頂面と下向きに当
接して前記手段の横ずれを阻止する摩擦力を提供する一
方、棒案内管の軸方向位置にある程度の可撓性を与え
る。上記特願昭61−272746号ではばね74を利
用することがRCC案内管取り付け手段として構造的に
好ましいが、これに代わる取り付け手段を使用してもよ
い。 【0040】図3は図1及び図2に示した複数の入口及
び出口ノズル11,13の相対位置を示し、図3に平面
図で示す容器の4分円を図示の90°軸線を中心に鏡像
として反射させ、こうして得られた半円を0°/180
°軸線を中心に反射させれば容器12の完全な(360
°)断面構成が得られる。即ち、合計4個の入口ノズル
11が設けられており、その2個は90°及び270°
位置のそれぞれ両側等角度距離に位置し、また出口ノズ
ル13も合計4個であり、その2個は0°及び180°
位置のそれぞれ両側等角度距離に位置する。図1、図2
及び図3を比較すると共に図4〜図7を参照すれば明ら
かなように、RCCクラスタ及びWDRCクラスタは内
槽組立体24のほぼ全断面積にわたって間隔の詰まった
互いに入り組んだ配列体として配置されている。RCC
及びWDRC棒クラスタ30,34は図4〜図7に示す
ような対応のスパイダ100,120によって支持さ
れ、これらのスパイダは対応の駆動棒を介してCRDM
64及びDRDM66と連結しており、DRDM66の
一例は図7に示してあり、これについては後述する。図
4及び図5はRCCスパイダ100のそれぞれ平面図及
び立面図であり、図4は簡略図、図5は図4の4−4線
における、一部切り欠いた断面図である。RCCスパイ
ダ100は(図示しない)駆動棒と連結するための、内
側に螺条のある上端103を有するほぼ円筒形の中心ハ
ブ102を含み、駆動棒はすでに述べたように上方のR
CC調節機構64に延びており、この調節機構64によ
り、スパイダ100及びこれと連携の制御棒30(図1
及び図2)を、図1及び図2のRCC棒案内管28、従
って燃料棒集合体20内でこれに対して垂直方向に位置
調節できる。ベーン集合体106はその内縁においてハ
ブ102に固定され、このハブを起点として半径方向へ
互いに直交するように延びている。各ベーン集合体10
6は1対の円筒形棒支持マウント108を含み、それぞ
れのマウントは内側螺条部分110を含む孔109を有
し、対応の螺条を有する(図示しない)制御棒上端を前
記内側螺条部分110に螺合することにより制御棒をベ
ーン集合体106及びこれと対応のハブ102によって
支持する。 【0041】図6及び図7はWDRCスパイダ120を
示し、図6は簡略化された平面図、図7は一部を図6の
6−6線における断面で示す立面図である。RCCスパ
イダ100と同様に、WDRCスパイダ120もほぼ円
筒形の中心ハブ122を含み、その上端123の内側に
は駆動棒を螺着するための螺条を切ってあり、駆動棒は
図1及び図2に関連して述べたように、対応のWDRC
制御機構66と連結している。第1、第2タイプのベー
ン集合体126,127が交互に、等角度間隔でハブ1
22と連結し、このハブから半径方向に延びている。図
4及び図5から明らかなように、ベーン集合体126は
RCCベーン集合体106とほぼ同様であり、半径方向
に位置をずらした1対のWDRC棒支持マウント128
を含む。特に図6に明らかなように、ベーン集合体12
6はハブ122から半径方向に互いに直交するように延
び、それぞれのベーン集合体は隣接する直交関係のベー
ン集合体106の間に上述のように交互に介在する。ベ
ーン集合体127は一体的な半径方向ベーンセグメント
123´,124´から互いに整列して反対方向に張出
した第1対125A及び第2対125Bより成る一体的
な横断方向ベーン125を含み、前記第1、第2対の端
部にはWDRC棒支持マウント128を装着してある。
WDRC棒支持マウント128のそれぞれはその下端
に、対応のWDRC棒の上端を螺着するための螺条孔1
29を含む。 【0042】ベーン集合体106,126はそれぞれ対
応の第1、第2扁平ベーン素子部分112,114及び
123,124を含み、それぞれの扁平ベーン素子部分
は連携のベーン集合体106,126を対応のRCCス
パイダ・ハブ102及びWDRCスパイダ・ハブ122
に連結するための長手方向フランジを具備する。この構
造をRCCスパイダ100に関しては図5にハブ102
に形成したスロット111及びこれに嵌着されるフラン
ジ115で示し、WDRCスパイダ120に関しては図
7に、ハブ122に形成したスロット121及びこれに
嵌着される、第1扁平ベーン素子123と連携のフラン
ジ131で示した。 【0043】WDRCスパイダ120の第2タイプのベ
ーン集合体127は図7から明らかなように、ハブ12
2と一体に形成されて半径方向に突出する第1、第2扁
平ベーン素子部分123´,124´を含み、第1素子
部分123´がこれと対応するハブ122のスロット1
21´に嵌着される長手方向フランジ131´を有する
という点で第1ベーン集合体126とほぼ同様である。
集合体127は第1、第2の一体的なベーン素子部分1
23´,124´と一体に形成され、かつ横断方向に突
出する第3扁平ベーン素子125の第1、第2対125
a,125bをも含み、第1対125aは部分123
´,124´の中間に形成され、第2対125bは第2
ベーン素子部分124´の長手方向外縁に形成されてい
る。素子125のそれぞれには、長手方向外縁に棒支持
マウント128が装着されている。第3の、即ち、横断
方向の扁平ベーン素子125が長手方向外縁に、対応の
棒支持マウント128を取付けるための同様の構造を含
むことができることはいうまでもない。 【0044】それぞれのRCC及びWDRCスパイダ1
02,120を組立てる際には、連携ハブ102,12
0のスロット111,121,121´に対応のフラン
ジ115,131,131´を挿入して最も内側の扁平
ベーン素子112,123,123´を位置決めし、次
いで溶接ビードで示すように上下端にスポット溶接する
のが好ましい。次いで全長に沿ってジョイントをろう接
する。 【0045】図7(A)に示すように、WDRCスパイ
ダ120に連結している駆動棒132を水排除棒駆動機
構(DRDM)66に嵌着する。DRDM66の詳細に
ついては上記米国特許第4,439,054号に開示さ
れている。要約すると、DRDM66はドームまたはヘ
ッド12aを貫通するヘッド延長部62に溶接されるほ
ぼ円筒形の金属筐体136を含む。筐体136はその頂
部にキャップ138が取り付けてあり、図7(A)に示
すように導管80と接続する流路140が前記キャップ
を貫通している。筐体136の内部は原子炉容器12の
内部に露出しているから、原子炉冷却材は筐体136内
の空隙を満たし、ここから流路140及び導管80を通
って、後述するように制御された状態下に流出する。筐
体136内に着脱自在に軸受筐体146を配置してあ
り、この軸受筐体はその下端に近く外側に複数の第1ピ
ストンリング148を取り付け、筐体136の内側と接
触して軸受筐体146を筐体136内に整列させる一
方、軸受筐体146の取り外しを妨げないようにする。
駆動棒132は原子炉冷却材の圧力の作用下に軸受筐体
146及び筐体136に対して軸方向に移動できるよう
に軸受筐体146内に摺動自在に配置する。例えばイン
コネルを材料とする複数の第2ピストンリング150を
駆動棒132と接触できるように軸受筐体146内に着
脱自在に配置する。第2ピストンリング150は駆動棒
132の軸受筐体146内摺動を許す一方で、逃し系が
流体の導管80通過を可能にする場合、軸受筐体146
及び筐体136を通過する原子炉冷却材の流れを制限す
るから、駆動棒132の移動が逃し系によって制御され
ることになる。第2ピストンリング150は軸受筐体1
46を筐体136から取り外す際に交換できるように構
成されている。 【0046】図7から明らかなように、複数のころ軸受
152を、その外面が駆動棒132の外面と接触しなが
ら回転できるように同数の軸154上に配置する。図7
(B)に示すように、駆動棒132の移動を助けながら
軸受筐体146内に駆動棒132を整列させるように4
個のころ軸受152を使用すればよい。ころ軸受152
と同数のねじ156を利用して保持部材158を軸受筐
体146に取り付けることにより、ころ軸受152を軸
受筐体146内に保持すると共に、ねじ156及び保持
部材158を取り外すことによって交換できるようにす
る。同様に、軸受筐体146の他端に第2組のころ軸受
160を設けて駆動棒132を整列させる。 【0047】再び図7(A)において、駆動棒132の
上端には例えばインコネルを材料とする可撓棒162を
取り付けてあり、その上端には槍形部材164が取り付
けられている。キャップ138の下端には、流路140
と整列させて中空円筒形ディバイダ166を取り付けて
ある。ディバイダ166はキャップ138の下端に、そ
れぞれが槍形部材164を収容できるサイズのチェンバ
168,169,170を画定する。槍形部材164は
詳しくは米国特許第4,439,054号に開示されて
いるように枢動ラッチ機構172と協働する。ラッチ1
72は常態において図7(A)に示す傾斜位置にばね偏
倚されており、右側が筐体136の壁の内側と係合する
時針方向へ枢動できるように取り付けられている。駆動
棒132が上昇している間、槍形部材は破線で示すよう
にラッチ機構172の傾斜面に沿って上昇し、最終的に
はラッチ機構172の上縁を超えて上昇し、第1チェン
バ168に嵌入し、ラッチ機構172はこの移動に伴っ
て時針方向に枢動して槍形部材164が移動するための
間隙を提供し、ばね偏倚力の作用下に再び初期位置に戻
る。キャップ138の下端は部材164が、従って、駆
動棒132がそれ以上上昇するのを制止する制止手段と
して作用する。DRDM66内の圧力が平衡状態に達し
て駆動棒を上昇させる圧力差が解消されると、後述する
態様で、駆動棒132及びこれに連結しているWDRC
クラスタが重量作用下に降下し、槍形部材164がラッ
チ172の第1孔178に嵌入し、突縁182で支持さ
れて降下を止め、この作用でラッチ172が垂直整列位
置へ枢動して駆動棒132をその上方位置にロックす
る。即ち、ラッチ172と係合し、これによってロック
されるためには、駆動棒132は行き過ぎ移動しなけれ
ばならない。 【0048】駆動棒132をロックされた上方位置から
解放するには、再び駆動棒132を行き過ぎ移動させね
ばならない。そこで、通気系が駆動棒132に作用する
圧力差をDRDM66内に発生させて駆動棒132を孔
176に沿って中央チェンバ170内へ上昇させ、この
上昇は素子164に対して制止手段として作用するキャ
ップ168の下面によって制止される。次いで逃し系を
適当に制御することによって圧力差をなくしてDRDM
66の圧力平衡を回復することにより、駆動棒132及
び連携WDRC34を重力作用下に降下させ、第2孔1
80に沿って部材164を引っ張ってラッチ機構172
を時針方向に枢動させる。孔180は軸方向にラッチ機
構172を貫通しているから、部材164は自由にこれ
を通過して駆動棒132及び連携WDRC34をその全
移動範囲にわたって徐々に降下させ、WDRC34を下
槽組立体16に完全挿入して燃料棒集合体20と連携さ
せることができる。米国特許第4,439,054号に
詳述されているように、ラッチ機構172はほぼ垂直な
側壁に適当なスロットを有し、このスロットを可撓棒1
62が通過することによってラッチ機構172の孔17
8,180を画定する側壁を横断移動することができ
る。上述のように孔178,180を通って移動する槍
形部材164よりもスロットの方が小さいことはいうま
でもない。 【0049】図9及び図10は図1及び図2に示した原
子炉容器12の炉内構造物を一部切り欠いて略示する立
面図であり、図1及び図2の圧力容器要部に対するRC
C及びWDRCクラスタ28,32の関係を示し、対応
するRCC及びWDRCクラスタ28,32を図9及び
図10に完全挿入(「FI」)、完全引抜き(「F
W」)及び燃料交換(「REF」)位置でそれぞれ示し
てある。図9及び図10における完全挿入位置(「F
I」)において、対応するRCCスパイダ100及びW
DRCスパイダ120は上部炉心板19で支持された対
応の棒案内管28,32の底部に位置し、連携の棒が燃
料棒集合体20と入れ子式完全挿入関係にある。これに
反して完全引抜き位置ではスパイダ100,120がカ
ランドリア底板52と近接した位置にあり、対応棒の下
端は燃料棒集合体20の上端の直ぐ上に位置する。燃料
交換作業に際しては、即ち、それぞれの燃料交換位置、
図9のRCC:REF及び図10のWDRC:REFで
は、対応の取り付け手段36,38と同様にヘッド組立
体12a及び連携のシュラウド60,61及びヘッド延
長部62,63を取り外す。また、それぞれのスパイダ
100,120をカランドリア底板52の真下の位置ま
でさらに上昇させる。 【0050】図9及び図10の燃料交換位置「REF」
は選択的に着脱自在なCRDM駆動棒組立体200及び
DRDM駆動棒組立体201を理解しやすく図示してい
る。CRDM及びDRDM駆動棒組立体の要素を互いに
連結する継手はそれぞれの構成要素が誤って連結される
のを防止するため互いに異なる係合構成の継手部分を有
するので、DRDM駆動棒組立体200内ではDRDM
要素だけで連結され、DRDM駆動棒組立体201内で
はDRDM要素だけが連結されるが、基本的構成はほと
んど同じである。従って、以下の説明において、図9及
び図10の場合と同様に、偶数及び奇数の参照番号はそ
れぞれ図9のDRDM駆動棒組立体200の構成要素及
び図10のDRDM駆動棒組立体201の構成要素に関
連する。CRDM及びDRDM駆動棒組立体200,2
01はそれぞれ半恒久継手またはジョイント204,2
05を介してRCCスパイダ100及びWDRCスパイ
ダ120のハブ102,122と連結するハブ延長部2
02,203と、遠隔操作で選択的に作動できる急速継
手208,209を介して対応のハブ延長部202,2
03と連結する駆動棒部分206,207とを含む。 【0051】図9及び図10に共通の寸法符号D4は完
全引抜き及び完全挿入位置間での駆動棒集合体200,
201の移動通路を前記それぞれの位置における急速継
手208,209の対応位置に基づいて示す。棒クラス
タの位置制御に伴う重要な機械的制御作業を明らかにす
ると共に、図9及び図10の簡略な図解を図1及び図2
の容器12の詳細図と相関させやすくするため、図9及
び図10の共通距離D4を、容器12の一実施例では約
149インチである図1及び図2における距離D4と対
応させた。内槽組立体24の総高は約176インチに設
定すればよい。下槽組立体16の内側高さD1は約17
8インチ、燃料棒集合体20の有効燃料長D2は約15
3インチ、燃料棒集合体の下端は下部炉心板18の頂面
から約7インチずれた位置にある。即ち、それぞれの棒
クラスタ30,34を燃料棒集合体20に入れ子式に挿
入することにより、RCC及びWDRC棒30,34を
ほぼその軸方向有効長にわたって燃料棒集合体20で囲
むことができる。 【0052】図11は、図12のDRDM駆動棒組立体
201の駆動棒部分207と同様にCRDM駆動棒組立
体200の駆動棒部分206を示す長手方向断面図であ
る。図11及び図12を同時に参照し、上記偶奇数符号
の相関関係に基づいて説明すると、駆動棒部分206,
207は後述するような目的の環状凹部または頚部21
2,213がある細長いほぼ円筒形の中空筐体210,
211を含む。嵌脱棒214,215は筐体210,2
11をその全長にわたって貫通して下端から突出し、こ
の突出部分には縮径軸部218,219に続く肩部21
6,217を含み、肩部216,217に環状位置決め
ナット220,221を嵌着し、ロックピン222,2
23によって固定する。中空のほぼ円筒形を呈し、空条
のある可撓係合端226,227を有する継手224,
225を駆動棒214,215に被せ、その上端22
8,229を筐体210,211の螺条付端部210
a,211aと螺合させ、ピン230,231によって
固定する。可撓端部226,227は図9及び図10に
示す急速継手208,209の係合部のある雄継手部分
を含む。縮径軸部218,219に嵌着される環状ボタ
ン232,233は可撓端部226,227のほぼ円錐
形の内面226a,227aと合致する外側係合面を具
備する。嵌脱棒214,215にばね234,235を
嵌着し、ボタン232,233の下端と、筐体210,
211の孔に挿入されて環状保持突縁238,239と
当接する保持手段236,237の間に圧縮することに
より、それぞれのボタン232,233を図示の伸張位
置にむかって押し付け、円錐内面226a,227aと
係合させる。それぞれの継手224,225にほぼ円筒
形の保護スリーブ240,241を被せて螺着し、対応
のロックピン242,243によって固定する。 【0053】筐体210,211の上端に比較的直径の
大きいばね筐体244,245を組み込んで対応の肩部
を画定し、それぞれの嵌脱棒214,215の拡径部分
246,247に保持つば248,249を固定し、そ
れぞれの前記嵌脱棒214,215を筐体244,24
5内に収容する。対応のばね保持手段250,251を
筐体244,245の上部に固定する。嵌脱棒214,
215を囲むばね252,253はばね保持手段25
0,251と保持つば248,249の間に圧縮されて
対応の駆動棒214,215を軸方向に下方へ可撓端部
226,227に向かって強制し、位置決めナット22
0,221を、可撓端部226,227の開口端面とほ
ぼ同高の図示位置に維持する。 【0054】CRDM及びDRDM駆動棒集合体20
0,201の上端はやや異なるから、別々に説明する。
即ち、図11のDRDM駆動棒組立体200について
は、中空のほぼ円筒形を呈し、縮径環状凹部または頚部
254aを有する嵌脱ボタン253を嵌脱棒214の上
端に被せ、ピン256によって固定する。筐体210の
上端に設けた環状に凹んだばね座258aにばね258
を嵌着する。嵌脱ボタン254の下方円筒部分254b
は大きい直径を有し肩部254cを画定し、この肩部と
係合するばね258はボタン254を筐体201内から
押出そうとするボタン254の垂直に上向きの移動(即
ち、図11左方への移動)を弾性的に阻止し、前記肩部
はボタン254を筐体内に同軸関係に心立てする。ボタ
ン254の下端254dはボタン254の移動の下限を
形成する筐体210内の対応肩部260と係合する。 【0055】図12のDRDM組立体201に関して
は、縮径環状凹部または頚部255aを嵌脱棒215の
上端に被せ、ロックピン257によって固定する。又、
ピン261によって嵌脱棒215に固定された固定用つ
ば259に嵌脱ボタン255を被せる。図11のCRD
M組立体200との重要な相違点として、図12のDR
DM集合体では、嵌脱ボタン255を筐体211の上方
内部263に挿入するが、前記部分263の内側には螺
条263aが切ってある。ボタン255の頚部255a
には、後述のような目的で、スロット265を通して筐
体211の外部から接近することができる。他の重要な
相違点として、DRDM組立体201は下方の螺条付軸
部271aを螺条付内部263aに螺入してピン273
によって固定されるピストン271を含む。ピストン2
71の表面にピストンリング275を埋め込む。図7か
ら明らかなように、図12に示すようにピストン271
にピストンリング275を設けるのは筐体146の内部
に対応のピストンリングを設け図7の構成とは構造的に
異なるが機能的には等価である。図7と同様に、ピスト
ン271には、図7に対応の、ただしダッシュのない参
照番号で示した素子と同じ機能を行う可撓軸162´及
び槍形部材164´を装着する。 【0056】嵌脱作用はCRDM及びDRDM駆動棒組
立体200,201共ほぼ同様に行われるが、両者の構
造差を反映する相違点である。図11に示すCRDM駆
動棒部分206の場合、筐体210の上端に工具を配置
して筐体210の縮径頚部212及び嵌脱ボタン254
の頚部254aと係合させ、嵌脱ボタン254を軸方向
に外方へ駆動することにより嵌脱棒214及び連携の位
置決めナット220及びばねボタン232を可撓端22
6の内部から引抜いて前記可撓端226を屈伏可能にす
る。図12に示すDRDM駆動棒部分207の場合、同
様の工具を筐体211の上端付近に配置して筐体211
の縮径頚部213及びボタン255の縮径頚部255a
と係合させ、後者とはスロット265を介して係合させ
る。同様に、工具を作動させてボタン255をDRDM
筐体211の上端に位置する開口内部263へ挿入する
ことにより、連携の嵌脱棒215及び対応の位置決めナ
ット221及びボタン233を、(ボタン233を可撓
端227の係合内面227aに圧接固定する)ばね23
5の弾性偏倚作用に抗して引抜き、両者のばね235,
253を圧縮する。その結果、各部は図13に示す状態
となる。即ち、位置決めナット221及びボタン233
が係合し、可撓端227は屈伏自在となる。従って、図
13は図11に示したCRDM組立体200の駆動棒部
分206の可撓端226が係合を解かれた状態と対応す
る。 【0057】図14及び図15はそれぞれCRDM及び
DRDM駆動棒組立体200,201のハブ延長部20
2,203を示す長手方向断面図である。従って図1
4、図15を同時に参照し、先に述べるような偶奇数参
照番号の相関関係に基づいて説明すると、ハブ延長部2
02,203はCRDM及びDRDM駆動棒部分の雄可
撓端226,227の外側係合面と嵌合する係合内面2
80a,281aを有する雄継手部分280,281を
含み、協働により、図9及び図10に示すようなそれぞ
れの組立体200,201の急速継手208,209を
構成する。継手部分280,281は対応のハブ延長部
202,203の螺条付上端部分と係合する内側螺条付
端部280b,281bを含む。 【0058】半恒久ジョイント204,205(図9及
び図10)の構成要素である半恒久ジョイント雄部分2
90,291はほぼ円筒形を呈し、対応のハブ延長部2
02,203の螺条付下部と螺合し、ピン292,29
3で固定される内側螺条付端部290a,291aを含
む。雄ジョイント部分290,291はスタッブ部分2
94,295を含み、スタッブ部分294はスタッブ部
分295よりも直径が大きく、軸長が短く、それぞれが
螺条付面294a,295aを含む。部分290,29
1の拡径中央部分にロックスリーブ296,297を嵌
着し、欠刻部298,299によって固定する。 【0059】図9及び図10にそれぞれ示すCRDM及
びDRDM駆動棒組立体200,201の選択的に遠隔
操作可能な急速継手208,209は以上の説明から明
らかなように、雄部分として図11のCRDM可撓端2
66及び図12のDRDM可撓端227を、又、これに
対応する雌部分として図14に示すCRDM継手部分2
80及び図15に示すDRDM雌継手部分281を含
む。 【0060】添付図面から明らかなように、各急速継手
208,209のこれらの構成要素は大体において同様
の構成を備えてはいるが、CRDM及びDRDM継手の
構成要素同志が誤って結合されないように寸法及び形状
に取違えが起こり得ないような相違を与えてある。即
ち、可撓端226(図11)を含むCRDM継手雄部分
は可撓端227(図12)を含むDRDM継手雄部分よ
りも軸長が短いから、もしCRDMの雄可撓端226を
誤ってDRDMの雌継手部分281に挿入すると、それ
ぞれの係合面226a,281aが係合する前に前者の
ロックスリーブ296がDRDM継手素子281の端部
と衝合するだけでなく、各係合面226a,281aの
輪郭が軸方向に互いにずれているから、取り違えは起こ
り得ない。他方、可撓端227を含むDRDM雄継手部
分はCRDM雌継手部分280よりも軸長が長く、各係
合面227a,280aは軸方向に互いにずれているか
ら、誤って前者を後者に挿入してもDRDM雄可撓端2
26とDRDM雌継手部分280の係合内面とは係合ま
たは整列しない。このように偶発的な部分挿入が行われ
る2つの場合を想定すると、いずれの場合にも、嵌脱ボ
タンを解除することによって位置決めナット220,2
21が係合状態に戻り、対応の可撓端226,227を
誤った雄継手部分に結合する結果とはならない。 【0061】同様に、半恒久CRDMジョイント204
及びDRDMジョイント205(図9及び図10)は同
様の形状を備えるが交換不能であり、従って、誤って結
合されることはない。具体的には、RCCスパイダ10
0のハブ102の内側に螺条のある部分103はCRD
Mハブ延長部202の螺条付雄スタッブ294と螺合す
る半恒久ジョイント204の雌部分を含み、これらの成
分は対応のDRDM雄スタッブ295(図15)及びW
DRCハブ122(図7)の内側螺条付雌部123より
も直径は大きいが軸長は短い。従って急速継手208,
209に関して上述したのと同様に、半恒久ジョイント
204,205の各成分も交換不能であるから、CRD
Mハブ延長部202及びDRDMハブ延長部203を対
応のスパイダ100,120と組立てる際に誤って結合
されることはあり得ない。 【0062】従って、半恒久雄ジョイント部分290,
291を対応のRCC及びWDRCスパイダ100,1
20のハブ部分102,122に螺入すると、ロック・
スリーブ282,283がハブ102,122に同軸関
係に被さり、(図4、図6にそれぞれ示す)ハブ10
2,122の凹部102a,122aがジョイント20
4,205をロックするための対応の欠刻部をロックス
リーブ282,283に形成することを可能にし、偶発
的な分解を防止する。それぞれのジョイント204,2
05は、ハブ102,120をハブ延長部202,20
3から離脱させ、雄ジョイント部分290,291また
はハブ102,120のいずれか一方から前記凹部を解
放してハブ延長部202,203を対応スパイダ10
0,120から解放するには充分な回転トルクを加えね
ばならないという点で半恒久的であるのが特徴である。 【0063】遠隔操作により着脱可能な、構成に差異の
ある、即ち、交換不可能なCRDM及びDRDM駆動棒
組立体の駆動棒及びハブ延長部によって可能となる本発
明の方法を図16〜図22に沿って以下に説明する。こ
れらの図のいずれにおいても、容器12をその容器内構
造物に関して簡単に図示したが、実際には図1及び図2
に示す詳細な説明に対応するものと理解されたい。即
ち、図16ではヘッド組立体12aが容器12から取り
外され、カランドリア50、内槽組立体24及び下槽組
立体16がそのまま残っている。容器12との関連で、
典型的な原子炉設備の格納容器構造1の標準的構成要
素、例えば第1の上部炉内構造物貯蔵スタンド2及び第
2の下部炉内構造物貯蔵スタンド3が略示されており、
構造1は図16に示すように、所要レベルの硼素含有水
内に維持することができる。水位は約98フィートの高
さにするのが普通である。床6は図16から明らかなよ
うに、水面より数フィートの高さにする。CRDM及び
DRDM駆動棒組立体200,201はこの状態におい
て容器12の突縁12dよりも上方に突出している。 【0064】支持ケーブル8により炉内構造物吊り金具
5をデリックなどのような適当な装置で支持して、容器
12の上方位置へ持ち上げ、スプレッダ組立体7を吊り
金具5で支持し、降下させて図17に示すように公知の
態様で駆動棒組立体200,201の上部自由端と係合
させる。 【0065】次に図18に示すように、スプレッダ組立
体7を上昇させて、図9及び図10に関連して述べたよ
うに駆動棒組立体200,201を燃料交換位置「RE
F」まで引き上げる。円筒形側壁17内に収容され、上
部炉心板18を含むカランドリア50及び内槽組立体2
4から成る上部炉内構造物を容器12の突縁12dから
離れるまで一体的に上昇させ、スプレッダ組立体7によ
って駆動棒組立体200,201を燃料交換位置に保持
する。従って、図18では、駆動棒組立体200,20
1は(半恒久ジョイントにおける)結合部からカランド
リア50の直ぐ下のスパイダまでの約34フィートの全
長を有し、従って、水面の数フィート上方にまで達す
る。この作業は終始遠隔操作で行われ、駆動棒200,
201が水面よりも上方に露出していても問題はないこ
とが重要である。具体的には、駆動棒が濡れたままであ
って表面汚染物質が存在したとしてもこれが放出される
おそれはなく、一体的な組立体を一括して迅速に移動さ
せることができるから、汚染物質が空気中に放出される
懸念はほとんどない。 【0066】図19から図20への過程で、吊り金具5
が上昇した上部炉内構造物を容器12の上部突縁12d
の上を越えて上部炉内構造物貯蔵スタンド2の上方位置
まで搬送する。吊り金具5は組立体全体をスタンド2に
降ろし、次いでスプレッタ組立体7を下降させて(1個
づつのRCCクラスタ30及びWDRCクラスタ34で
略示する)棒クラスタを完全挿入位置まで降下させる。
この時点で上部炉心板18は水面下約48フィートの高
さにあって格納容器構造1の底まで約50フィートを残
しており、この約50フィートの深さにRCC及びWD
RC棒案内管30,34が収まる。(図20に示さない
が、図9及び図10に示した)対応のスパイダ100,
120が上部炉心板18上に載置されてRCC及びWD
RC棒クラスタを対応の棒案内管30,34内に保持す
る。カランドリア底板52は水面下約35フィートに、
容器12の突縁12dは水面下約27フィートにそれぞ
れ位置する。駆動棒組立体200,201の上端、及び
スプレッタ組立体7は水面下約15フィートに位置す
る。従って、嵌脱ボタンを作動させて駆動棒部分20
6,207を(共に図9及び図10の完全挿入位置に相
当するカランドリア底板52の直ぐ下、即ち約35フィ
ートの高さに位置する)対応の急速継手208,209
のところで解放するためには、適当な取り扱い工具で容
易に駆動棒組立体200,201に接近できる。 【0067】図21の段階では、吊り金具5がスプレッ
ダ組立体7を上昇させながらカランドリア50を垂直
に、カランドリア底板52が容器12の突縁12dより
も約1フィート上方に来るまで上昇させて下部炉内構造
物貯蔵スタンド3まで搬送し、図22に示すように、カ
ランドリア50及び駆動棒部分206,207の組立体
を貯蔵スタンドに降ろす。図22に略示するように、点
検、修理などのために、或いは燃料集合体20の場合な
ら炉心内での位置を換えたり、通常の燃料交換作業を行
うために燃料集合体20及び棒クラスタ30,34を個
別に引き抜くことができる。 【0068】駆動棒部分206,207は制止手段によ
ってカランドリア50内を落下するのを防止するか、或
いは格納容器構造の底へ落下できる状態にしながら、カ
ランドリア50によって側方から保持してもよい。又、
カランドリア50をスタンド3上に配置したままで点検
及び/又は交換のため駆動棒組立体を引抜くこともでき
る。 【0069】原子炉容器の炉内構造物を再組立てするに
は以上の段階をそのまま逆の順序で行う。本発明の方法
の要点は図22の段階から図20の直前の段階までにあ
る。なぜなら、遠隔操作可能な急速継手208,209
を採用したから、長さが約21フィートしかない駆動棒
部分206,207は図20に示すような組立を完了す
るために駆動棒部分206,207を対応ハブ延長部2
02,203に再結合又は再連結する過程でほとんど水
面下に浸漬されたままであるからである。対応の着脱自
在継手208,209を水面下僅か約30フィートの高
さに設けて結合作業を極めて容易にしながら、しかも再
組立て作業に従事する作業員を充分に保護できるように
した点も重要である。継手208,209の要素を互い
に取違えが起こり得ないように異なった構成とすること
で、DRDM及びDRDM駆動棒部分を偶発的にハブ延
長部に結合することは有り得ず、適正なCRDM及びD
RDMハブ延長部202,203にそれぞれ結合せざる
を得なくなる。 【0070】公知の構造及び方法に対する駆動棒組立体
200,201を取り扱う際の作業人員の保護、コスト
及び作業の単純化に関する著しい改良は、本発明の実施
で用いられる駆動棒の代わりに従来のワンピース駆動棒
を採用した場合に図16から図22までに示した作業を
行うのに必要な装置の形状及び寸法と比較すれば容易に
理解できるであろう。例えば34フィートの長さを必要
とするワンピース又は一体的駆動棒を採用すると、当然
のことながら図20及び図21の組立作業において水面
から突出して、大気汚染の深刻な問題を惹起し、再組立
作業に従事する作業員に危険を及ぼすおそれがある。3
4フィートもの長さの駆動棒の取り扱いが極めて困難で
あることに加えて、その長さと耐えがたい重さだけを考
えても、組立作業に際しては、対応のカランドリア管を
通してカランドリア集合体50内へ、さらに対応棒案内
管の全長を通して内槽組立体24内へ駆動棒を降下さ
せ、対応スパイダのハブと最終的な結合を、水面下約4
8フィートの深さにおいて炉心板18上で安定した状態
で行わねばならない。このような条件を機械的に満たす
ことが困難であるだけでなく、カランドリア50及び連
携の棒案内管に損傷を与えるかもしれない重大な危険性
を伴う。又、棒クラスタが密に配列される以上、駆動棒
も狭い間隔で配列され、このワンピース駆動棒の長さは
48フィートにもなるから、整列ミスが起こり易く、そ
の結果、駆動棒をカランドリア内の詰まった孔に挿入し
てとりかえしのつかない機械的損傷を招くおそれがあ
る。従って、本発明のように遠隔操作による着脱可能な
ツーピース駆動棒を利用して圧力容器の組立/分解及び
保守を行えば新規設計の圧力容器のメンテナンスや、こ
れに関連する組立、分解などの作業に伴うおそれのある
深刻な問題を解決できることは明白であると考えられ
る。 【0071】本発明の種々の変更実施態様は当業者なら
容易に想到できるであろうが、本願の特許請求の範囲は
本発明の趣旨及び範囲に該当するこのような変更実施態
様をすべて包括するものである。 【0072】
【図面の簡単な説明】 【図1】選択的に遠隔操作可能な急速継手を備えたツー
ピース駆動棒組立体が組み込まれ、本発明の組立/分解
方法の実施を可能にする新設計加圧水型原子炉を一部断
面で示す立面図である。 【図2】選択的に遠隔操作可能な急速継手を備えたツー
ピース駆動棒組立体が組み込まれ、本発明の組立/分解
方法の実施を可能にする新設計加圧水型原子炉を一部断
面で示す立面図である。 【図3】図1の原子炉容器の内槽組立体に比較的密に配
列された水排除棒クラスタ及び制御棒クラスタを略示す
る断面図である。 【図4】RCCスパイダの平面図である。 【図5】図4の4−4線におけるRCCスパイダの部分
断面立面図である。 【図6】WDRCスパイダの平面図である。 【図7】図6の6−6線におけるWDRCスパイダの部
分断面立面図である。 【図8】(A)は水排除棒駆動機構(DRDM)の立面
図、(B)は8−8線における断面図である。 【図9】完全挿入(「FI」)、完全引抜き(「F
W」)及び燃料交換(「REF」)位置でCRDM駆動
棒組立体を一部切り欠いて略示する長手方向断面図であ
る。 【図10】完全挿入(「FI」)、完全引抜き(「F
W」)及び燃料交換(「REF」)位置でDRDM駆動
棒組立体を一部切り欠いて略示する長手方向断面図であ
る。 【図11】CRDM駆動棒の長手方向断面図である。 【図12】常態における駆動棒可撓端の係合状態と、組
立/分解作業中に使用される嵌脱ボタン操作によって達
成される前記可撓端の係合解除状態とをそれぞれ示すD
RDM駆動棒の長手方向断面図である。 【図13】常態における駆動棒可撓端の係合状態と、組
立/分解作業中に使用される嵌脱ボタン操作によって達
成される前記可撓端の係合解除状態とをそれぞれ示すD
RDM駆動棒の長手方向断面図である。 【図14】正しく、対応するWDRC及びRCC駆動棒
部分が結合され、かつ正しく、対応するWDRC及びR
CCスパイダ・ハブが結合されるように相互の形状に相
違を与えて上下端に設けたそれぞれの半恒久急速継手部
分を比較して示すDRDMハブ延長部及びCRDMハブ
延長部の長手方向断面図である。 【図15】正しく、対応するWDRC及びRCC駆動棒
部分が結合され、かつ正しく、対応するWDRC及びR
CCスパイダ・ハブが結合されるように相互の形状に相
違を与えて上下端に設けたそれぞれの半恒久急速継手部
分を比較して示すDRDMハブ延長部及びCRDMハブ
延長部の長手方向断面図である。 【図16】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【図17】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【図18】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【図19】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【図20】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【図21】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【図22】本発明による原子炉圧力容器の組立及び分解
方法の手順及び長所を説明するため、各分解段階におけ
る加圧水型原子炉容器及びその主要構成要素を、連携の
貯蔵スタンド及び任意の構成要素を容器内から吊上げて
搬送し、それぞれの貯蔵スタンドに配置する「炉内構造
物」吊り金具を含む収納構造と共に略示する立断面図で
ある。 【符号の説明】 30 制御棒クラスタ 28,32 棒案内管 34 水排除棒クラスタ 50 カランドリア 56 カランドリア管 60 フローシュラウド 100 スパイダ 102 ハブ 106 べーン集合体 200 駆動棒組立体 202,203 ハブ延長部 204 半恒久ジョイント 206 駆動棒部分 208,209 急速継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 000180368 四国電力株式会社 香川県高松市丸の内2番5号 (73)特許権者 000164438 九州電力株式会社 福岡県福岡市中央区渡辺通2丁目1番82 号 (73)特許権者 000230940 日本原子力発電株式会社 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 (72)発明者 デニス・ジェームス・アルトマン アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 ジ ャネッティー スカイビュー・ドライブ 111 (72)発明者 セオ・ヴァン・デ・ベン アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 マ リスビル ラウンド・トップ・ロード 4040 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 13/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.軸平行関係に配列された複数の燃料棒組立体を収納
    する下槽組立体、棒クラスタに対応する複数の取り付け
    手段を有し、これに複数の棒クラスタの上端を取り付け
    て、棒クラスタを選択的な制御下に燃料棒と入れ子関係
    に軸方向に、下槽組立体内への完全挿入位置と内槽組立
    体への完全引抜き位置との間を移動できるように構成
    れていて、複数の棒クラスタを軸方向に移動できるよう
    に棒クラスタを挿通する複数の通孔を有する支持板を下
    部に配設した内槽組立体、内槽組立体の上方に配置さ
    れ、内槽組立体の上部を画定するカランドリア底板及び
    カランドリア底板と平行に取り付けられたカランドリア
    上板を有し、カランドリア上板及び底板が複数の棒クラ
    スタに対応し、それらに整列する孔をそれぞれ具備する
    カランドリア集合体、及び、カランドリア集合体、下槽
    組立体及び内槽組立体と密封連通関係にあって圧力容器
    内に加圧水型原子炉の冷却流体を収容するヘッド組立体
    が、順次下方から上方へ配設されている圧力容器と、ヘ
    ッド組立体を密封関係に貫通し、かつカランドリア上板
    及び底板の孔と整列するように軸平行関係に配置され、
    複数の棒クラスタとそれぞれ連携する複数の駆動手段と
    を含む加圧水型原子炉の圧力容器を、水位が圧力容器よ
    りも上方に位置する硼素含有水を収容している格納容器
    構造内で組み立てる方法において、複数の棒クラスタに
    対応し、それぞれが下方の細長いハブ部分、上方の細長
    い駆動棒部分、及びそれぞれのハブ部分及び駆動棒部分
    の端部付近に取り付けられた第1及び第2の継手部分か
    ら成っていて、ハブ部分と駆動棒部分を一体的な駆動棒
    組立体として選択的に結合する選択的に着脱自在な継手
    を含む複数の駆動棒組立体を準備し、複数の駆動棒組立
    体のハブ部分を対応の棒クラスタの各取り付け手段と連
    結し、各取り付け手段を支持板に配置し、棒クラスタを
    支持板の対応孔に支持板に対する完全挿入位置まで挿入
    して対応の駆動棒組立体のハブ延長部を内槽組立体内に
    軸平行関係に支持することによって内槽組立体を支持
    し、複数の駆動棒組立体の駆動棒部分をカランドリア上
    板及び底板に形成した対応の孔に挿入し、各駆動棒部分
    を連携の駆動棒組立体の対応ハブ部分と整列させてカラ
    ンドリア集合体を該集合体中に支持されている駆動棒部
    分と共に内槽組立体上の定位置に位置決めし、複数の駆
    動棒組立体のそれぞれについて駆動棒部分をこれと対応
    するハブ部分と順次選択的に連結する段階から成ること
    を特徴とする方法。 2.支持、挿入及び選択的連結の各段階の実施過程で、
    駆動棒部分及び関連の組立体部分を硼素含有水の水面下
    に維持した状態で支持、挿入及び選択的連結の各段階を
    実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.複数の駆動棒組立体を駆動棒部分の上端付近で係合
    させ、これをほぼ同時に持ち上げて連携の棒クラスタを
    完全引抜き位置まで移動させ、内槽組立体をカランドリ
    ア集合体と組み合わせた状態で、駆動棒を持ち上げたま
    まの位置でかつ、これに対応して対応の棒クラスタを完
    全引抜き位置のままで搬送して容器上に整列させ、棒ク
    ラスタが対応の燃料棒組立体と入れ子関係となる所定の
    整列位置において内槽組立体をカランドリア集合体と組
    み合わせた状態で容器内へ下降させると同時に駆動棒を
    下降させることにより、対応の棒クラスタを移動通路に
    従って完全挿入位置へ移動させる段階を含むことを特徴
    とする請求項2記載の方法。 4.複数の駆動棒組立体の駆動棒部分を対応する複数の
    駆動手段により係合されるようにそれと整列させる作業
    を含めて、ヘッド組立体をすでに組立てられて容器内に
    配置されているカランドリア集合体及び内槽組立体に組
    み込む段階を含むことを特徴とする請求項3記載の方
    法。
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