JP2766324B2 - 光機能素子 - Google Patents

光機能素子

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JP2766324B2
JP2766324B2 JP1190852A JP19085289A JP2766324B2 JP 2766324 B2 JP2766324 B2 JP 2766324B2 JP 1190852 A JP1190852 A JP 1190852A JP 19085289 A JP19085289 A JP 19085289A JP 2766324 B2 JP2766324 B2 JP 2766324B2
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bacteriorhodopsin
light
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hydrogen ions
protein
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孝宏 渡邊
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、バクテリオロドプシンという光機能タンパ
ク質を用いたバイオ素子であって、並列画像処理、人工
視覚などに応用可能な光機能素子に関する。
従来の技術 近年、多数の受光素子を二次元的に配列し、入力画像
に対する受光素子の複数の出力を並列的に処理する並列
画像処理系は、生体の視覚系において実現されている。
一方、このような処理系を工学的応用として実現しよう
とするものも提案されている。
例えば、並列画像処理系におけるエッジ抽出の原理を
第3図及び第4図により説明する。即ち、0〜8なる9
個のフォトダイオード1を二次元マトリックス状に配列
し、0〜8なる各々のフォトダイオード1の出力をI0
I8とした時、中央に位置する0なるフォトダイオード1
とその周囲に位置する1〜8なるフォトダイオード1と
の出力につき、電気回路により、 としてエッジ出力を得るようにしている。つまり、第3
図に示すような3×3のフォトダイオード1の二次元配
列構成内に画像エッジが存在する様子を、第4図では遮
光板3が横切る場合の検出出力により示し(遮光板3の
変位が、遮光の境目の座標を表す)、出力に関与するe
−hの値(相対値)及びE=|e−h|の値(相対値)の変
化を示す。このような出力に基づきエッジ検出が可能と
なる。
しかし、二次元配列のフォトダイオード1の個々から
各々の電気信号を取出すとともに、その差分をとってい
るので、フォトダイオードの数だけ配線数が必要とな
り、電気回路もそれに伴って複雑となり、実現すること
は現状では非常に困難となっている。
このようなことから、このような並列画像処理系にお
けるエッジ検出処理を、配線を複雑にすることなく工学
的に実現し得る光機能素子が要望されている。
この点、従来にあっては、水素イオンを運搬する機能
を有するタンパク質であるバクテリオロドプシンを用い
た光機能素子が提案されている。例えば、特開昭63−23
1424号公報に示されるものがある。これは、たんぱく質
バクテリオロドプシンが光を吸収すると水素イオンを運
搬すると同時にそれ自身の吸収スペクトルが変化すると
いう光機能を持つ点に着目し、これを直接利用すること
により、光スイッチを実現したものである。これは、例
えば日刊工業新聞1989年1月18日付けの「2バイオ素子
を試作」なる記事において、バクテリオロドプシンの水
素イオン運搬機能を利用し、pH変化をpH電極によりモニ
タすることにより光信号を電気信号に変換する受光素子
としても発表されている。このような光スイッチによれ
ば、光源の立上り特性に依存しないとともに、電力系の
制御を要しないものとなる。
発明が解決しようとする課題 ところが、上記公報方式の場合、バクテリオロドプシ
ンの水素イオン運搬機能を利用したものではなく、画像
処理機能、ここではエッジ検出機能を持たせることはで
きないものてある。よって、エッジ抽出等の並列処理は
光電変換素子毎の配線及び差分回路を必要とする電気的
な処理に留まっている。
課題を解決するための手段 光吸収により予め決まった方向に水素イオンを運搬す
る機能を持つバクテリオロドプシンをその運搬する方向
が隣接する領域で互いに逆向きとなるように配向させて
二次元的に配置させたタンパク質膜を設け、このタンパ
ク質膜により二層に区分されて水素イオンを含む溶液を
収納した容器を設けた。
作用 バクテリオロドプシンの水素イオン運搬機能の方向性
を利用し、このようなバクテリオロドプシンによるタン
パク質膜の水素イオン運搬の方向が隣接する領域では互
いに逆向きとなるようにして二次元的に配置されている
ので、光を受けた時にはその光の状態により水素イオン
の運搬量に差が生じ、二層に区分された溶液間にpHの変
化が生ずる。即ち、隣接領域間でpHを通じて差分機能を
持ち、画像処理機能としてエッジ検出機能を一つの素子
で実現できることになる。よって、従来のように光電変
換素子毎の配線や差分回路を要することなく、エッジ検
出の並列処理が可能となる。
実施例 本発明の第一の実施例を第1図に基づいて説明する。
まず、バクテリオロドプシンを平面的にA,B領域に区分
させて二次元的に配列させたタンパク質膜4を境として
上下二層に区分され、各々水素イオン含有溶液5,6を収
納した容器7が設けられている。ここに、タンパク質膜
4をなすバクテリオロドプシンは、光を吸収すると予め
決められた方向に水素イオンH+を運搬させる機能を持つ
ものであるが、例えば中央四角形状のA領域(第3図等
の0なるフォトダイオードに相当)が光吸収により水素
イオンを上層の溶液5側から下層の溶液6側へ運搬させ
るように配向されているのに対し、その周囲のB領域
(第3図等の1〜8なるフォトダイオードに相当)は逆
に光吸収により水素イオンを下層の溶液6側から上層の
溶液5側へ運搬させるように配向されている。この際、
タンパク質膜4に対し上面側から光が一様に照射された
場合に、上下の溶液5,6間での水素イオンの授受が実質
的に±0となるように、A領域とB領域との面積比又は
バクテリオロドプシンの密度等が決定されている。
さらに、下層の溶液6下部にはpH電極8が設けられ、
この溶液6のpHの変化を検出するようにされている。
このような構成によれば、エッジが存在すると、溶液
5,6間での水素イオンの授受の比率が増減し、溶液6中
のpHが変化することにより、pH電極8から得られる電気
信号が、第3図のエッジ出力Eに相当することになりエ
ッジ検出が直接的に可能となる。
このように、本実施例によれば、バクテリオロドプシ
ンの水素運搬機能を直接的に利用しており、バクテリオ
ロドプシンによるタンパク質膜4を水素イオン運搬方向
が隣接領域間で逆向きとなるように配向させているの
で、光を照射した時に各々の領域の光強度に応じた出力
の差分が、二層に区分された溶液5,6のpH変化として検
出でき、エッジ検出が可能となる。よって、第3図等の
電気回路方式による場合のような光電変換素子から差分
回路への配線及び差分回路自体を必要とせずに、簡略構
成にて済むものとなる。
また、本実施例によれば、バクテリオロドプシンによ
るタンパク質膜4につき、水素イオン運搬方向が逆とな
る2つの隣接領域A,Bが、中心部に位置するAとその周
囲全体に位置するBとからなるので、検出し得るエッジ
方向を多方向とすることができる。特に、後述の第2図
に示すように、円形、ドーナツ状なる同心円領域形状と
すれば、エッジ検出に特定なる方向性がなくなり、あら
ゆる方向のエッジ検出が可能となる。
つづいて、本発明の第二の実施例を第2図により説明
する。本実施例は、容器として透明光学セル9を用い、
かつ、水素イオンとともにpHの変化に応じて透過光波長
の変化するpH指示薬などの物質を含んだ溶液10,11をタ
ンパク質層4により二層に区分して設けたものである。
なお、本実施例のタンパク質層4の領域A,Bは同心円状
円形とされている。
このような構成によれば、光を受けて溶液10,11間の
水素イオンの授受が変化し、pHが変化すると、その透過
光の波長もλからλ±Δλに増減変化する。そこで、例
えばpH電極8に代えて、透明光学セル9を通して一方の
溶液11に対して入力光12を照射し、それを反対側の光検
出器13で強度変化を受光するようにすれば、pH変化→波
長変化→透過率変化→透過光変化に基づき、前記実施例
等の場合と同様にエッジ出力相当の出力を得ることがで
き、エッジ検出可能となる。
発明の効果 本発明は、上述したように、バクテリオロドプシンの
水素イオン運搬機能の方向性を利用し、このようなバク
テリオロドプシンによるタンパク質膜の水素イオン運搬
の方向を隣接する領域では互いに逆向きとなるようにし
て二次元的に配置させて、水素イオンを含む溶液を二層
に区分したので、光を受けた時にはその光の状態により
水素イオンの運搬機能に差が生じ、二層に区分された溶
液間にpHの変化を生させ、隣接領域間で差分機能を持
ち、画像処理機能としてエッジ検出機能を一つの素子で
実現させることができ、よって、従来のように光電変換
素子毎の配線や差分回路を要することなく、簡単にして
エッジ検出の並列処理を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例の平面及び断面構成を示
す概略構造図、第2図は本発明の第二の実施例の平面及
び断面構成を示す概略構造図、第3図は従来例の構成を
示すブロック図、第4図はそのエッジ検出動作を示す説
明図である。 4……タンパク質層、5,6……溶液、7……容器、9…
…容器、10,11……溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/00 - 7/00 G01J 1/00 - 1/60 G06K 9/74 G06T 1/00 - 9/40 G03C 1/72 - 1/735 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光吸収により予め決まった方向に水素イオ
    ンを運搬する機能を持つバクテリオロドプシンをその運
    搬する方向が隣接する領域で互いに逆向きとなるように
    配向させて二次元的に配置させたタンパク質膜と、この
    タンパク質膜により二層に区分されて水素イオンを含む
    溶液を収納した容器とからなることを特徴とする光機能
    素子。
JP1190852A 1989-07-24 1989-07-24 光機能素子 Expired - Lifetime JP2766324B2 (ja)

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JP2009135430A (ja) * 2007-10-10 2009-06-18 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法

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