JP2764404B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、画像形成装置に関するものであり、更に詳
しく言えば、１色の、即ち白黒画像用の画像形成装置、
又は２色或いは３色以上の単色カラー、所謂マルチカラ
ー用画像形成装置に限らずフルカラー用の画像形成装置
にも好適に応用することができる。本明細書で画像形成
装置とは、電子写真方式の白黒の複写装置、カラー複写
装置、コンピューター及びファクシミリ等の出力部を構
成する色刷りプリンター他の種々の印刷装置を包含する
ものとする。

従来の技術 最近、通常の白黒複写のみならず、一般事務の分野で
もカラー複写及び印刷の需要が急速に増大し、専門家の
みならず誰でも使用し得るカラー画像形成装置が希求さ
れている。特に、２色又は３色以上の単色の原稿を、時
にはフルカラーの原稿を所望の色で複写又は印刷するこ
とが要求されることがあり、マルチカラー画像形成装置
を始めフルカラー画像形成装置においてもこれら要望に
応え選択的に２色又は３色以上の単色にて効率よく複写
又は印刷作動可能であることが要求されている。

斯る要求を満足させるために、従来のカラー画像形成
装置は複数の現像器を備え、該各現像器はそれぞれ異な
る色の現像剤を使用している。この場合、現像器の１つ
は、最も使用頻度の高い黒色画像を作る現像器であり、
他は赤、青、緑等のカラー画像を作る現像器であるのが
一般的である。

第５図には従来の例えば黒色、赤色の２色画像を得る
ためのマルチカラー電子写真複写装置が概略断面図にて
示される。

カラー電子写真複写装置の全体構成は、一般には複写
装置の概略中央部に表面に電子写真用感光層が形成され
た感光ドラム１が配置され、該感光ドラム１は周知の態
様で回転中心Ｏを有した回転支持軸（図示せず）に回転
自在に取付けられる。本例で感光ドラム１は、矢印Ｘの
方向、つまり第５図で時計方向に回転するものとする
と、感光ドラム１の概略真上位置に１次帯電器２、感光
ドラム１の、第５図で右側側部に現像器３、４、感光ド
ラム１の概略真下位置に転写帯電器５及び分離帯電器６
並びに感光ドラム１の、第５図で左側側部にクリーニン
グ装置７が配置される。又、電子写真複写装置の上方部
には光学系（図示せず）が配置され、原稿画像を、前記
１次帯電器２と現像器３との間に位置した露光部Ｅにて
感光ドラム１上に投影するように構成される。このよう
な装置の画像形成作動は当業者には周知であるのでこれ
以上の詳しい説明は省略する。

上記構成の２色電子写真複写装置にて現像器３、４の
２個の現像器は、感光ドラム１の回転方向Ｘに対して下
流側に配置された現像器４が上流側に配置された現像器
３に対して重力方向下方に位置して配置される場合がほ
とんどである。

従って、感光ドラム回転方向上流側に位置した現像器
３の現像ローラ3aから飛散した現像剤、つまりトナーＴ
が、感光ドラム１の回転に伴う風と、さらには重力の影
響で下流側の現像器４に達し、その結果として、下流側
の現像器４の現像ローラ4a上にて異種の現像剤が混じり
合うことになり、下流側の現像器４で現像された画像
が、本来の現像剤の色と異なってしまうといった、所
謂、混色といった現象が生じやすいという欠点があつ
た。

又、上記の如き構成とされる複写装置においては、現
像器３及び４には必ずしも異なるトナーが入っている必
要はないが、一般には異なる色（例えば赤及び黒）のト
ナーが設けられ、図示していない操作パネル上の操作に
よって必要に応じて望みの色のトナーの入った現像器が
感光ドラム１に近接して所定の位置に装着され、所望の
色の画像が得られるようになっている。この時他方の現
像器は感光ドラム１から遠ざかり、所定の位置から解除
されるように構成されている。

従って所定の位置に移動する際の振動、衝撃で現像器
よりトナー落下、トナー飛散が生じ混色を発生させると
いう欠点もあった。

又、現像器４の下方には転写紙Ｐの通過部が配置され
ていることが多いため、現像器４、更には現像器３から
飛散し、落下したトナーＴが転写上ガイド８の上にたま
り、最終的には転写紙上へ落下したり、他の部材を汚
し、画像汚れを招くなどといった欠点があった。

本発明者は、上記従来の問題を解決するべく多くの研
究実験を行なった結果、第６図に図示されるように、現
像ローラ3aを備えた現像器３より現像剤（トナー）が飛
散するのは、主として現像ローラ3aが感光ドラム１に最
とも隣接して現像を行なっている現像部Ａ周辺と、矢印
方向に回転している現像ローラー3aが現像器内へと進入
する部分Ｂ周辺とにおいて発生していることを見出し、
斯る認識の下に現像器３と現像器４との間に飛散現像剤
を回収する現像剤受け手段10を設け飛散したトナー等を
回収することを提案した。

現像剤受け手段10は、前記現像ローラ3aが現像器内へ
と進入する部分Ｂを通り、現像ローラ3aが感光ドラム１
に最も隣接して現像を行なっている現像部Ａ周辺へと延
在した第１の現像剤受け部材11と、該第１の現像剤受け
部材11に対し概略直角方向へと延在した第２の現像剤受
け部材12とを有し、概略断面がＬ字形状に形成される。
第１の現像剤受け部材11の先端部分は好ましくは、図示
されるように、柔らかい材質、例えば樹脂シート11aと
することができ、感光ドラム１の装置への着脱時に万一
現像剤受け部材11（11a）の先端部が感光ドラム１に当
たっても、感光ドラムを傷つけることがないように構成
される。

発明が解決しようとする課題 上記現像剤受け手段10を備えた画像形成装置は好適に
飛散現像剤を回収することができるものであるが、本発
明者等の研究実験の結果によると、例えば現像器３の現
像ローラ3aと感光ドラムの如き像担持体１とのギャップ
を現像ローラ3aの非画像領域である両端部に設けた突き
当てコロ部材3b（第２図を参照せよ）を設けることによ
り規定する構成の画像形成装置においては、長期に渡り
飛散した現像剤がこのコロ部材と像担持体１との間に入
り込みコロ部材の押し付け圧で像担持体１に固りとなっ
て付着してしまうことが分かった。

この結果、像担持体１に固りとなって付着した部分で
は飛散した現像剤の固りの厚さ分だけ現像ローラ3aと像
担持体１とのギャップが所定距離より大となり現像器の
位置精度が確保できなくなり、正常な現像が行なわれ
ず、白い筋状の異常画像が発生してしまうという問題が
生じた。

従って、本発明の目的は、上記の如き従来の画像形成
装置が有する諸欠点に鑑みて、現像器より飛散したトナ
ーが他の現像器に混入することを防止し、混色のない本
来の色による画像を有した複写物又は印刷物を得ること
ができると同時に、現像器より飛散したトナーが現像器
の突き当て部材と像担持体との間に入り固りを作ること
により異常画像の発生を招くことを防止し、品質の良好
な画像を得ることのできる画像形成装置を提供すること
である。

課題を解決するための手段 上記諸目的は本発明に係る画像形成装置にて達成され
る。要約すれば本発明は、移動可能な像担持体と、像担
持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、像担持体表面
の非画像部に当接する突き当て部材を有し潜像を現像す
る現像器と、を有する画像形成装置において、 上記現像器の下方に設けられ現像器から飛散した現像
剤を回収するための現像剤受け手段と、現像剤受け手段
に設けられ像担持体の突き当て部材の当接部の付着物を
除去、回収するスクレーパ部材を有することを特徴とす
る画像形成装置である。

実施例 次に、本発明に係る画像形成装置を図面に即して更に
詳しく説明する。

本発明は上記第５図及び第６図に関連して説明した２
色電子写真装置に好適に具現化し得るものであり、特に
第６図に図示される飛散現像剤受け手段10を改良した点
に特徴を有している。

第１図は、ドラム状の電子写真感光体である像担持体
１の回りに帯電器２、画像露光部Ｅ等の潜像形成手段が
設けられた、第５図の装置と同様の構成とされる本発明
の一実施例である２色電子写真装置の要部を示してお
り、特に本発明に従って構成される飛散現像剤を回収す
るための現像剤受け手段10Aが示される。

本発明に従えば、現像器３と現像器４との間に飛散現
像剤を回収する現像剤受け手段10Aが設けられる。

現像剤受け手段10Aは、現像ローラ3aが現像器内へと
進入する部分Ｂを通り、現像ローラ3aが感光ドラム１に
最とも隣接して現像を行なっている現像部Ａ周辺へと延
在した第１の現像剤受け部材11と、該第１の現像剤受け
部材11に対し概略直角方向へと延在した第２の現像剤受
け部材12とを有し、概略断面がＬ字形状に形成される。
第１の現像剤受け部材11の先端部分は、図示されるよう
に、柔らかい材質、例えば樹脂シート11aとすることが
でき、感光ドラム１の装置への着脱時に万一現像剤受け
部材の先端部が感光ドラムに当たっても、感光ドラムを
傷つけることがないように構成するのが好ましい。

斯る構成において、第１現像剤受け部材11（11a）の
先端と感光ドラム１との距離ａ及び第１現像器３の現像
ローラ3aとの距離ｂはできるだけ小さい方が好ましく、
下方への現像剤の飛散を防止する効果が高くなる。しか
しながら、第１現像剤受け部材11（11a）の先端が感光
ドラム１に近づきすぎて感光ドラム１のトナー画像を形
成する現像剤の付着層よりも接近したり、現像ローラ3a
に近づきすぎて現像ローラ3aの現像剤の付着層よりも接
近したりすれば、感光ドラム１上の画像に乱れを生じた
り、飛散量が増大することとなる。

従って、好ましくは、飛散現像剤受け手段10Aは、第
４図に図示されるように、感光ドラム１を保持する部材
20に一体的に取り付けられる。斯る構成により現像剤受
け手段10Aの部材11aの先端と感光ドラム１との間の距離
（ａ）、及び部材11aの先端と現像ローラ3aとの距離
（ｂ）を精度良く保つことが可能となる。

本発明に従えば、第２図をも参照すればより良く理解
されるように、現像剤受け手段10Aの長手方向の両端部
であって、現像ローラ3aの両端部に配置された突き当て
コロ部材3bの位置に対応する非画像領域に、スクレーパ
部材11bが、両面テープ、接着剤等を用いて取付けられ
る。該スクレーパ部材11bの自由先端は感光ドラム１に
当接するように、現像剤受けシート11aに対し所定の角
度傾斜されている。該スクレーパ部材11bは、感光ドラ
ム１を傷つけることがないように現像剤受けシート11a
と同じ柔らかい材質、例えば樹脂シートとすることがで
き、又、前記樹脂シート11aと一体に形成することがで
きる。

このように、現像剤受け手段10Aに像担持体に当接す
るスクレーパ部材11bを設けることにより、感光ドラム
に付着した飛散トナーを感光ドラム表面より除去するこ
とができる。

従って、上記本発明の構成によると、感光ドラムと現
像ローラとのギャップは常に一定に保つことができ、正
常な画像を常時得ることが可能となる。

更に、スクレーパ部材11bは現像剤受け手段10Aに一体
に取付けられているので、回収した付着トナーは現像剤
受け手段10A内に取込まれ、機械内の他の部分を汚すこ
とがないという利点をも有する。

第３図は、本発明の他の実施例を図示するが、本実施
例では第１図及び第２図にて説明した第２（第１）の現
像剤受け部材12（11）及び樹脂シート11a、並びにスク
レーパ部材11bが樹脂等で一体に作製される。

斯る構成により、樹脂シート或いはスクレーパ部材を
別体にして現像剤受け部材11、12に貼付する場合に比
べ、各部材の寸法形状及び位置関係がより正確に作製、
配置されるために、飛散防止にはより大きな効果を得る
ことができる。

本発明は、上記実施例では２色画像形成装置に関連し
て説明したが、１色の、即ち白黒画像用の画像形成装
置、又は３色以上の単色カラー、所謂マルチカラー用画
像形成装置、更に、フルカラー用の画像形成装置にも好
適に応用することができ、更に、現像剤受け手段10Aは
各現像器の下方に配設することも可能である。

発明の効果 以上説明したように、本発明の画像形成装置は、現像
器の下方に設けられ現像器から飛散した現像剤を回収す
るための現像剤受け手段と、現像剤受け手段に設けられ
像担持体の突き当て部材の当接部の付着物を除去、回収
するスクレーパ部材を設けるという簡単な構成により、
現像剤の飛散による機内汚染を防止し、現像器より飛散
したトナーが他の現像器に混入することを防止し、混色
のない本来の色による画像を有した複写物又は印刷物を
得ることができると同時に、像担持体に付着したトナー
を効率よく除去することができ、現像器の突き当て部材
と像担持体との間に形成されたトナーの固りに起因した
現像器の位置精度の低下を防止して異常画像の発生を防
止し、品質の良好な画像を得ることができるという特長
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す
要部断面図である。 第２図は、現像剤受け手段の斜視図である。 第３図は、本発明に係る画像形成装置の他の実施例を示
す要部断面図である。 第４図は、本発明に従った現像剤受け手段の保持態様を
示す斜視図である。 第５図は、本発明が具体化される従来の２色電子写真装
置の概略断面図である。 第６図は、第５図の装置に使用される従来の現像剤受け
手段を示す該装置の要部断面図である。 1:像担持体 ３、4:現像器 3a、4a:現像ローラ 3b:突き当てコロ部材 10A:現像剤受け手段 11、12:現像剤受け部材 11a:樹脂シート 11b:スクレーパ部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03G B/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 21/00 - 21/00 334,550 - 578

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】移動可能な像担持体と、像担持体上に潜像
   を形成する潜像形成手段と、像担持体表面の非画像部に
   当接する突き当て部材を有し潜像を現像する現像器と、
   を有する画像形成装置において、 上記現像器の下方に設けられ現像器から飛散した現像剤
   を回収するための現像剤受け手段と、現像剤受け手段に
   設けられ像担持体の突き当て部材の当接部の付着物を除
   去、回収するスクレーパ部材を有することを特徴とする
   画像形成装置。