JP2764064B2 - ジフェニルアミン誘導体の製造方法 - Google Patents

ジフェニルアミン誘導体の製造方法

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JP2764064B2 JP1187568A JP18756889A JP2764064B2 JP 2764064 B2 JP2764064 B2 JP 2764064B2 JP 1187568 A JP1187568 A JP 1187568A JP 18756889 A JP18756889 A JP 18756889A JP 2764064 B2 JP2764064 B2 JP 2764064B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ジフェニルアミン誘導体の製造方法に関す
る。より詳細には、 一般式[I] (式中、Rは低級アルキル基を示し、ベンゼン核Aは他
に低級アルキル基または塩素原子を有していてもよい、
ベンゼン核Bは他にその中の少なくとも1ヶがハロゲン
原子で、他がメチル基または低級アルコキシ基である3
ヶ以上の置換基を有する)で表されるジフェニルアミン
誘導体の製造方法に関する。
本発明にかかわるジフェニルアミン誘導体は、感圧ま
たは感熱記録材料用色素として新規なフルオラン化合物
[V] (式中、ベンゼン核Aおよびベンゼン核Bは一般式
[I]の場合と同じ意味である)を製造するための合成
原料として有用な化合物である。。
(従来の技術) 従来、前記の一般式[V]で表されるフルオラン化合
物に関連するものとして、ベンゼン核Bに種々の置換基
を有するものが知られている。しかし、上記に定義した
ような置換基の数が3ヶ以上の化合物は見当らない。特
に異なる基、例えばメチル基と塩素原子、あるいはメト
キシ基とメチル基という組み合わせで3ケ以上の置換基
を有するものは知られていない。
感圧または感熱記録材料に用いる色素に対する市場の
要求は多様化、高性能化し、既存色素ではこのような要
求は充分に満たされていない。
このような市場要求を満たす色素である新規なフルオ
ラン化合物を提供するには、それを製造するための中間
体が必要であり、その中間体として有用なジフェニルア
ミン誘導体の工業的製造方法の開発が望まれている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、各種の化合物の中間体として有用
な、特に上述の新規フルオラン誘導体の中間体として有
用なジフェニルアミン誘導体の製造方法を提供すること
である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し
た。その結果、新規フルオラン化合物の中間体として有
用なジフェニルアミン誘導体を、ブロムフェノールエー
テル誘導体とアシルアニリド誘導体とを、オルトジクロ
ルベンゼンまたはトリクロルベンゼン中で反応させて、
極めて円滑に、好収率でアシルジフェニルアミド誘導体
を生成させ、ついで加水分解して製造する方法を見出
し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、一般式[I] (式中、Rは低級アルキル基を示し、ベンゼン核Aは他
に低級アルキル基または塩素原子を有してもよい、ベン
ゼン核Bは他にその中の少なくとも1ヶがハロゲン原子
で、他がメチル基または低級アルコキシ基である3ヶ以
上の置換基を有する)で表されるジフェニルアミン誘導
体を、一般式[II] (式中、Rは低級アルキル基を示し、ベンゼン核Aは他
に低級アルキル基または塩素原子を有してもよい)で表
されるブロムフェノールエーテル誘導体と一般式[II
I] (式中、R′は水素または低級アルキル基、ベンゼン核
Bは、他にその中の少なくとも1ヶがハロゲン原子で、
他がメチル基または低級アルコキシ基である3ヶ以上の
置換基を有する)で表わされるアシルアニリド誘導体と
をジクロルベンゼンまたはトリクロルベンゼン中で反応
させて、一般式[IV] (式中、ベンゼン核AおよびBは一般式[I]の場合と
同じ意味である)で表されるアシルジフェニルアミド誘
導体を生成させ、ついで加水分解して製造する方法であ
る。
本発明にかかわるジフェニルアミンは、前記の一般式
[I]で表されるもので、具体的な化合物としては、後
述の実施例に示すような化合物が挙げられる。
これらの化合物を製造するのに用いられるブロムフェ
ノールエーテル誘導体は、前記一般式[II]で表される
化合物であり、具体的には、例えば4−ブロムアニソー
ル、4−ブロム−3−メチルアニソール、4−ブロム−
2−メチルアニソール、4−ブロム−3−クロルアニソ
ールまたは4−ブロム−2−クロルアニソール等が挙げ
られる。
又、一方の原料であるアシルアニリド誘導体は一般式
[III]で表される化合物であり、具体的には、例え
ば、2,4,5−トリクロルアセトアニリド、2,4,6−トリク
ロルアセトアニリド、2,3,4−トリクロルアセトアニリ
ド、3,4,5−トリクロルアセトアニリド、2,4−ジクロル
−5−メチルアセトアニリド、2,5−ジクロル−4−メ
チルアセトアニリド、3,4−ジクロル−2−メチルアセ
トアニリド、3,5−ジクロル−4−メチルアセトアニリ
ド、3,4−ジクロル−5−メチルアセトアニリド、2,4−
ジクロル−6−メチルアセトアニリド、4−クロル−2,
5−ジメチルアセトアニリド、4−クロル−3,5−ジメチ
ルアセトアニリド、4−クロル−2,6−ジメチルアセト
アニリド、2−クロル−4,6−ジメチルアセトアニリ
ド、2−クロル−4,5−ジメチルアセトアニリド、4−
クロル−2−メトキシ−5−メチルアセトアニリド、あ
るいはこれらの化合物のアセチル基がホルミル基、プロ
ピオニル基またはブチリル基である対応する化合物が挙
げられる。
上記のブロムフェノールエーテル誘導体とアシルアニ
リド誘導体との反応は、次のように実施する。
これら誘導体の使用量はブロムフェノールエーテル誘
導体をアシルアニリド誘導体に対し1ないし2モル比の
範囲とするのが好ましく、モル比が1未満であれば収率
が低く、一方、2を越えても更なる収率向上は期待でき
ず、原料の回収が困難となるだけである。
反応はオルトジクロルベンゼンまたはトリクロルベン
ゼン等の反応溶媒中で実施する。無溶媒では樹脂状生成
物が多量に生じ、キシレンのような溶剤中では反応が遅
く、かつ好ましくない樹脂状物質の副生が多い。
反応温度は、180℃近辺が好ましく、反応溶剤として
オルトジクロルベンゼンを使用する時は沸点が好適であ
る。
反応液中に、脱臭素剤として炭酸カリを使用し、同時
に触媒として少量の金属銅または銅塩を加えるのも有効
である。
反応時間は6〜12時間の範囲が適当で、これより短時
間では反応不十分であり、長時間でも特に収率は向上し
ない。
以上の反応で、一般式[IV]で表されるアシルジフエ
ニルアミド誘導体が生成する。
反応生成液から反応溶媒および未反応物を、蒸留して
除去し、アシルジフエニルアミド誘導体を得る。
この誘導体を引き続き加水分解する。この加水分解反
応はアシルジフエニルアミド誘導体をエタノールのよう
な水と混和する有機溶剤中または/および水溶剤で苛性
アルカリ、とくに苛性カリを用いて行なう。通常、エタ
ノール中苛性カリと15〜20時間加熱、またはオートクレ
ーブ中、水溶剤で120℃に加熱する方法等により加水分
解が完了する。
以上の方法で得られた本発明の化合物の粗製物は、通
常、蒸溜精製し所望の品質として取得できる。
(効果) 本発明の化合物、即ち、一般式[I]に定義れるよう
なベンゼン核Bが、他に3ヶ以上の置換基を有するジフ
ェニルアミン誘導体を用いて製造されるフルオラン誘導
体、例えば、次式[V]で 表される化合物は、発色物の色相が著しく深くなり、置
換基X3が水素であるときも発色色相が赤味黒色である化
合物が得られる。この化合物により得られる色相は、ベ
ンゼン核Bに他に1ヶ程度の置換基を含む従来の化合物
には見られない色相である。このように、3ケ以上の置
換基を選択した構造の僅か異なるフルオラン系黒発色化
合物で、顕色剤に応じ赤味黒から緑味黒の色相の変化を
もつ黒系の発色を得ることが可能である。このことは、
構造の相当に異なる化合物を配合し、目的の発色効果を
得ようとする従来の色素系で不可避であった問題、例え
ば、フルオラン系とフタリド系色素のような構造の異な
るロイコ色素を配合し、所望の色相を得ようとすると、
色素の特性の相違から発色時の色の変化、退色物の色相
が黒でなく別の色になような褪色時の挙動の差等の以前
から解決すべきものとしてよく知られていた、好ましく
ない問題が生じるのを回避することができる。
すなわち、本発明の方法で製造されるジフェニルアミ
ン誘導体は、感熱または感圧記録材料用色素として有用
な新規のフルオラン系化合物を提供する原料化合物とし
て、極めて重要な化合物である。
(実施例) 以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
なお、文中部とあるのは重量部を意味する。
実施例 1 2,4,5−トリクロル−4′−メトキシジフェニルアミン
の合成 2,4,5−トリクロルアセトアニリド24部、4−ブロム
アニソール24部(約1.3モル比)、炭酸カリ10部および
塩化第二銅0.1部にオルトジクロルベンゼン50部を加え
8時間還流煮沸した。この間水が発生するので、留去し
た。次いで水蒸気蒸溜により、溶媒および未反応物を溜
去し、得られた残留物にエタノール50部および苛性カリ
10部を加え16時間還流煮沸を行った。その後エタノール
を溜去し、残った物質を減圧留去して、238〜250℃/30
〜35mmHgで溜出する部分として13.5部を得た。これはト
リクロルアセトアニリドに対し44.7%の収率に相当す
る。リグロインより再結晶し融点109〜110℃の結晶を得
た。その元素分析値は以下の通りであった。
元素分析値(%) C H N Cl 計算値 51.60 3.33 4.63 35.15 実測値 52.08 3.34 4.61 34.75 比較例 2.4,5−トリクロルアセトアニリド24部、4−ブロモ
アニソール24部、炭酸カリウム10部および塩化第二銅0.
1部の混合物を、200℃で8時間撹拌した。反応混合物
に、エタノール50部および苛性カリ10部を加え、16時間
還流煮沸を行った。その後エタノールを留去し、残渣を
減圧蒸留(238〜250℃/30〜35mmHg)して、3.5gの2,4,5
−トリクロル−4′−メトキシジフェニルアミンを得た
(収率11.6%)。
実施例 2 4−クロル−2,5−ジメチル−4′−メトキシジフェニ
ルアミンの合成 実施例1において2,4,5−トリクロルアセトアニリド
を4−クロル−2,5−ジメチルアセトアニリドにかえて
反応を実施し、225〜237℃/30〜35mmHgで淡色に着色し
た油状物を得た。収量は24.2g(96.8%対アセトアニリ
ドであった。
実施例 3 その他の化合物 実施例1と同様にして以下に示す化合物を合成した。
同体物質についてはその融点、液体物質についてはその
沸点(30〜35mmHg)を示す。
表における構造は、次の構造において、ベンゼン核A
およびベンゼン核Bを種々に変化させたものを示す。
フロントページの続き (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県鎌倉市材木座1―13―24 (56)参考文献 特開 昭58−83660(JP,A) 特開 昭49−35343(JP,A) 特開 昭60−214763(JP,A) 特開 昭61−91259(JP,A) 特開 昭61−74883(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔II〕 (式中、Rは、低級アルキル基を示し、ベンゼン核Aは
    他に低級アルキル基または塩素原子を有してもよい)で
    表されるブロムフェノールエーテル誘導体と一般式〔II
    I〕 (式中、R′は、水素または低級アルキル基、ベンゼン
    核Bは、他にその中の少なくとも1ケがハロゲン原子
    で、他がメチル基または低級アルコキシ基である3ケ以
    上の置換基を有する)で表されるアシルアニリド誘導体
    とをジクロルベンゼンまたはトリクロルベンゼン中で反
    応させて、一般式〔IV〕 (式中、ベンゼン核AおよびBは一般式〔II〕および
    〔III〕の場合と同じ意味である)で表されるアシルジ
    フェニルアミド誘導体を生成させ、ついで加水分解する
    ことを特徴とする一般式〔I〕 (式中、Rは、ベンゼン核AおよびBは、一般式〔II〕
    および〔III〕の場合と同じ意味である)で表されるジ
    フェニルアミン誘導体の製造方法。
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JPS5883660A (ja) * 1981-11-10 1983-05-19 Nippon Kayaku Co Ltd ジフエニルアミン類の製造法
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