JP2763924B2 - 耐スキッド性を改良したタイヤ - Google Patents
耐スキッド性を改良したタイヤInfo
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- JP2763924B2 JP2763924B2 JP1188661A JP18866189A JP2763924B2 JP 2763924 B2 JP2763924 B2 JP 2763924B2 JP 1188661 A JP1188661 A JP 1188661A JP 18866189 A JP18866189 A JP 18866189A JP 2763924 B2 JP2763924 B2 JP 2763924B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は耐スキッド性を改良したタイヤに関するも
のである。
のである。
[従来の技術] 氷結路で使用するいわゆるスパイクタイヤは、トレッ
ド表面にスパイクを埋設して防滑するため、耐スキッド
性はすぐれているが、通常のアスファルト路面で使用す
ると、路面をスパイクが削り、粉塵公害の原因となり、
また路面が平坦でなくなって、操縦安定性が悪化する。
ド表面にスパイクを埋設して防滑するため、耐スキッド
性はすぐれているが、通常のアスファルト路面で使用す
ると、路面をスパイクが削り、粉塵公害の原因となり、
また路面が平坦でなくなって、操縦安定性が悪化する。
従来、かかる点を改善する見地から、トレッドゴムの
硬度を低くして柔軟性をもたせ、凍結路面との接触面積
を増大させることによってアイス制動性を確保するスノ
ータイヤが提供されている。
硬度を低くして柔軟性をもたせ、凍結路面との接触面積
を増大させることによってアイス制動性を確保するスノ
ータイヤが提供されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしスノータイヤは、アイス制動性の点でスパイク
タイヤに比すればかなり低く、また一般路では剛性に乏
しいことからフラツキ感があって乗り心地は良くなく、
また摩耗性の点で問題であり、さらに走行時、ベルトの
スチールコード端の歪が大きくなるため、ゴムとのセパ
レーションを生じ、タイヤ耐久性の点で難点がある。
タイヤに比すればかなり低く、また一般路では剛性に乏
しいことからフラツキ感があって乗り心地は良くなく、
また摩耗性の点で問題であり、さらに走行時、ベルトの
スチールコード端の歪が大きくなるため、ゴムとのセパ
レーションを生じ、タイヤ耐久性の点で難点がある。
この点特開昭57−172803号は、トレッド部に低温時と
高温時とで硬度が変化する特性をもつ加硫ゴムからなる
スパイクピンを、トレッド表面から突出させて設け、凍
結路表面走行時における摩擦性能の向上と、一般路面走
行時における路面の損傷、および騒音の減少とが併せて
得られるゴムスパイク付きタイヤを提案している。
高温時とで硬度が変化する特性をもつ加硫ゴムからなる
スパイクピンを、トレッド表面から突出させて設け、凍
結路表面走行時における摩擦性能の向上と、一般路面走
行時における路面の損傷、および騒音の減少とが併せて
得られるゴムスパイク付きタイヤを提案している。
しかしながらかかるゴムスパイク付きタイヤでもスパ
イクタイヤに比すれば耐スキッド性の点で未だ良好でな
いのが実情である。
イクタイヤに比すれば耐スキッド性の点で未だ良好でな
いのが実情である。
勿論ゴムスパイクの硬度を高くすれば、スパイクタイ
ヤに近付けることはいうまでもないが、硬度をあまり高
くすると、一般路面走行時における路面の損傷、および
騒音の減少の点で妥当ではない。
ヤに近付けることはいうまでもないが、硬度をあまり高
くすると、一般路面走行時における路面の損傷、および
騒音の減少の点で妥当ではない。
この発明の目的は、氷結路面との摩擦力を一層向上さ
せ、スパイクタイヤに可及的に近いアイス制動性を発揮
することができ、一般路面走行時における路面の損傷を
も防止し、さらに耐摩耗性、耐久力等の特性も良好であ
る耐スキッド性を改良したタイヤを提供する点にある。
せ、スパイクタイヤに可及的に近いアイス制動性を発揮
することができ、一般路面走行時における路面の損傷を
も防止し、さらに耐摩耗性、耐久力等の特性も良好であ
る耐スキッド性を改良したタイヤを提供する点にある。
[課題を解決するための手段] ところで良好なアイス制動を実現するためには、既述
の通り、基本的にはゴムピンによって達成することが可
能であるが、他方トレッドパターンのブロックのゴム硬
度を低くすることが考えられる。
の通り、基本的にはゴムピンによって達成することが可
能であるが、他方トレッドパターンのブロックのゴム硬
度を低くすることが考えられる。
しかし剛性をあまり低くし過ぎると、一般路での走行
を考えた場合、乗り心地(フラツキ感)及びベルトのス
チールコード端の歪が大きくなり、ゴムとのセパレーシ
ョンを促進する。またスノー制動特性実現の点からも好
ましくない。しかしまた高くし過ぎてもこの部分の発熱
によってベルトのスチールコードとゴムとのセパレーシ
ョンを促進する点で自ずと限界かあると考えられる。
を考えた場合、乗り心地(フラツキ感)及びベルトのス
チールコード端の歪が大きくなり、ゴムとのセパレーシ
ョンを促進する。またスノー制動特性実現の点からも好
ましくない。しかしまた高くし過ぎてもこの部分の発熱
によってベルトのスチールコードとゴムとのセパレーシ
ョンを促進する点で自ずと限界かあると考えられる。
さらにトレトッドゴムをある一定の剛性におさえたと
しても、さらにかかるトレッドゴムとの関係において良
好なアイス制動を発揮するゴムピンの硬度をどのように
するかが重要な課題となる。
しても、さらにかかるトレッドゴムとの関係において良
好なアイス制動を発揮するゴムピンの硬度をどのように
するかが重要な課題となる。
この発明はかかる点に鑑み、ゴムピンをトレッド表面
部に突出形成した耐スキッド性タイヤにおいて、トレッ
ドゴムの−5℃におけるJIS硬度HSをB、打ち込むゴム
ピンの−5℃におけるJIS硬度HSをC、23℃におけるト
レッドゴム及びゴムピンのJIS硬度HSをそれぞれB*、C*
として、次式を満足するゴム硬度の高いゴムピンをトレ
ッド表面部に打ち込んだ耐スキッド性タイヤを開発し
た。
部に突出形成した耐スキッド性タイヤにおいて、トレッ
ドゴムの−5℃におけるJIS硬度HSをB、打ち込むゴム
ピンの−5℃におけるJIS硬度HSをC、23℃におけるト
レッドゴム及びゴムピンのJIS硬度HSをそれぞれB*、C*
として、次式を満足するゴム硬度の高いゴムピンをトレ
ッド表面部に打ち込んだ耐スキッド性タイヤを開発し
た。
C−B>15 50<B<70 ΔHSB=B−B*<7 ΔHSC=C−C*>5 [作用] 従って、ゴムピンの−5℃におけるJIS硬度Cと、23
℃におけるゴムピンのJIS硬度C*との硬度差ΔHSCを特に
ΔHSC=C−C*>5としたことにより、凍結路表面走行
時における摩擦性能の向上と、一般路面走行時における
路面の損傷は同時に防止されるとともに、さらに、乗り
心地(フラツキ感)が改善される。ΔHSC<5の場合は
常温及び低温時とでの硬度変化が乏しいため、−5℃で
の硬度を上げると、凍結路表面走行時における摩擦性能
の向上は図られるが、路面の損傷及び乗り心地の点で良
好ではなく、また逆に23℃での硬度C*の方を下げると、
摩擦性能の効果は乏しくなる。なおゴムピンの23℃での
JIS硬度C*は70以上で、アスファルト路面の削りを生じ
ない硬度を上限とすることが望ましい。
℃におけるゴムピンのJIS硬度C*との硬度差ΔHSCを特に
ΔHSC=C−C*>5としたことにより、凍結路表面走行
時における摩擦性能の向上と、一般路面走行時における
路面の損傷は同時に防止されるとともに、さらに、乗り
心地(フラツキ感)が改善される。ΔHSC<5の場合は
常温及び低温時とでの硬度変化が乏しいため、−5℃で
の硬度を上げると、凍結路表面走行時における摩擦性能
の向上は図られるが、路面の損傷及び乗り心地の点で良
好ではなく、また逆に23℃での硬度C*の方を下げると、
摩擦性能の効果は乏しくなる。なおゴムピンの23℃での
JIS硬度C*は70以上で、アスファルト路面の削りを生じ
ない硬度を上限とすることが望ましい。
また本発明は、トレッドゴムの硬度を、50<B<70と
し、しかも−5℃における硬度Bと23℃での硬度B*との
硬度差ΔHSBをΔHSB=B−B*<7とし、かつまたゴムピ
ンとの硬度差をC−B>15としたことにより、氷結路で
の摩擦力を従来のスノータイヤやゴムスパイクタイヤと
比べてより向上させることができ、さらに一般走行路で
走行しても、耐摩耗性の点でも良好であり、また耐久性
も改善される。
し、しかも−5℃における硬度Bと23℃での硬度B*との
硬度差ΔHSBをΔHSB=B−B*<7とし、かつまたゴムピ
ンとの硬度差をC−B>15としたことにより、氷結路で
の摩擦力を従来のスノータイヤやゴムスパイクタイヤと
比べてより向上させることができ、さらに一般走行路で
走行しても、耐摩耗性の点でも良好であり、また耐久性
も改善される。
[実施例] 金属スパイクピンと同一形状のゴムピン成形物を作
り、同一本数をトレッド表面に打ち込んだ第1表に示す
サイズ6,50R16 10PRのタイヤを試作した。次にこの試作
タイヤの特性を評価するため、アイス性能及びスノー性
能、耐摩耗性、ベルト耐久性及び乗り心地について各試
験を行った。その結果を第1表に示す。
り、同一本数をトレッド表面に打ち込んだ第1表に示す
サイズ6,50R16 10PRのタイヤを試作した。次にこの試作
タイヤの特性を評価するため、アイス性能及びスノー性
能、耐摩耗性、ベルト耐久性及び乗り心地について各試
験を行った。その結果を第1表に示す。
比較のため、同表に示した硬度条件を有する同サイズ
のスノータイヤ、金属スパイクタイヤ及びゴムピン付き
タイヤについても試験した。
のスノータイヤ、金属スパイクタイヤ及びゴムピン付き
タイヤについても試験した。
アイス性能及びスノー性能は、−8℃でのアイスバー
ン上と雪上との実車テストによる。いずれの場合も速度
40km/hで走行し、急ブレーキをかけた時の停止距離の逆
数を比較例1のスノータイヤ100として指数表示した。
値が大きいほど良好であることを示す。
ン上と雪上との実車テストによる。いずれの場合も速度
40km/hで走行し、急ブレーキをかけた時の停止距離の逆
数を比較例1のスノータイヤ100として指数表示した。
値が大きいほど良好であることを示す。
耐摩耗性は、テストコースの一般路走行条件で5000km
走行後の残耗より算出した。
走行後の残耗より算出した。
ベルト耐久性は、台上ドラムテストにて故障するまで
タイヤを走行させ、その走行距離を比較例1を100とし
て指数表示した。
タイヤを走行させ、その走行距離を比較例1を100とし
て指数表示した。
乗り心地は、テストコースの一般走行にて、凹凸感、
フラツキ感等のフィーリング評価を、5段階で評価し
た。5は非常に良い、4は良い、3は普通、2は悪い、
1は非常に悪いことを示す。
フラツキ感等のフィーリング評価を、5段階で評価し
た。5は非常に良い、4は良い、3は普通、2は悪い、
1は非常に悪いことを示す。
第1表から理解できる様に、本発明のタイヤはアイス
性能について他のスノータイヤに比して著しい向上が認
められる。しかも一般路上で走行させても、耐摩耗性、
ベルト耐久性、乗り心地も同時に良好であることが認め
られる。
性能について他のスノータイヤに比して著しい向上が認
められる。しかも一般路上で走行させても、耐摩耗性、
ベルト耐久性、乗り心地も同時に良好であることが認め
られる。
[発明の効果] 以上の如くこの発明は、トレッドゴム表面に打ち込ん
だゴムピンによりアイス制動性を改善し、路面の損傷及
び騒音を減少させたばかりでなく、トレッドゴムとの関
係において、剛性を調節しつつ、アイス制動性をさらに
顕著に向上させたものであり、しかも一般路上で走行さ
せても、耐摩耗性、耐久性、乗り心地の点でも良好なバ
ランスのとれた耐スキッド性を改良したタイヤを提供す
ることができた。
だゴムピンによりアイス制動性を改善し、路面の損傷及
び騒音を減少させたばかりでなく、トレッドゴムとの関
係において、剛性を調節しつつ、アイス制動性をさらに
顕著に向上させたものであり、しかも一般路上で走行さ
せても、耐摩耗性、耐久性、乗り心地の点でも良好なバ
ランスのとれた耐スキッド性を改良したタイヤを提供す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 11/16
Claims (1)
- 【請求項1】ゴムピンをトレッド表面部に突出形成した
耐スキッド性タイヤにおいて、トレッドゴムの−5℃に
おけるJIS硬度HSをB、打ち込むゴムピンの−5℃にお
けるJIS硬度HSをC、23℃におけるトレッドゴム及びゴ
ムピンのJIS硬度HSをそれぞれB*、C*として、次式を満
足するゴム硬度の高いゴムピンがトレッド表面部に打ち
込まれたことを特徴とする耐スキッド性を改良したタイ
ヤ。 C−B>15 50<B<70 ΔHSB=B−B*<7 ΔHSC=C−C*>5
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1188661A JP2763924B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 耐スキッド性を改良したタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1188661A JP2763924B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 耐スキッド性を改良したタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0354006A JPH0354006A (ja) | 1991-03-08 |
JP2763924B2 true JP2763924B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=16227637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1188661A Expired - Fee Related JP2763924B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 耐スキッド性を改良したタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2763924B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100325380B1 (ko) * | 1996-10-09 | 2002-06-26 | 고이치 야나가와 | 미끄럼방지구및미끄럼방지구부착타이어 |
JP4738585B2 (ja) * | 2000-10-26 | 2011-08-03 | シチズンホールディングス株式会社 | 加工プログラムのグラフ表示方法及びそのための装置 |
AU2001296016A1 (en) | 2000-10-26 | 2002-05-06 | Citizen Watch Co. Ltd. | Method and device for automatically preparing processing program |
JP5881438B2 (ja) * | 2012-01-30 | 2016-03-09 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
1989
- 1989-07-19 JP JP1188661A patent/JP2763924B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0354006A (ja) | 1991-03-08 |
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Legal Events
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