JP2763334B2 - 電子ビーム露光装置 - Google Patents
電子ビーム露光装置Info
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- Electron Beam Exposure (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の概要〕 可変矩形、電極配線の一部の形状、などにパターン化
されたビームを用いる電子ビーム露光装置に関し、 ダイオードガンを露光装置に適するように改良して、
均一度が高く、アパーチャ損傷などの問題がない電子銃
を提供することを目的とし、 電子銃から発生する電子ビームを、ビームパターニン
グ用のアパーチャの開口部に当て、該アパーチャの開口
を通過した電子ビームを用いて描画を行なう電子ビーム
露光装置において、該電子銃が、電子発生材料のロッド
とそれを支持し通電加熱するブロックで構成される陰
極、カッティングアパーチャ、およびアノードを備え、
該ロッドの電子放出先端面は平面に、かつ該ブロックの
端面と同一平面に仕上げられ、カッティングアパーチャ
の開口は、該ロッドの先端平面より狭く、そして両者の
中心を合わせて取付けられ、陰極とカッティングアパー
チャ間、カッティングアパーチャとアノード間には、各
々の距離に比例する値の、そして電子を加速する極性の
電圧が加えられるよう構成する。
されたビームを用いる電子ビーム露光装置に関し、 ダイオードガンを露光装置に適するように改良して、
均一度が高く、アパーチャ損傷などの問題がない電子銃
を提供することを目的とし、 電子銃から発生する電子ビームを、ビームパターニン
グ用のアパーチャの開口部に当て、該アパーチャの開口
を通過した電子ビームを用いて描画を行なう電子ビーム
露光装置において、該電子銃が、電子発生材料のロッド
とそれを支持し通電加熱するブロックで構成される陰
極、カッティングアパーチャ、およびアノードを備え、
該ロッドの電子放出先端面は平面に、かつ該ブロックの
端面と同一平面に仕上げられ、カッティングアパーチャ
の開口は、該ロッドの先端平面より狭く、そして両者の
中心を合わせて取付けられ、陰極とカッティングアパー
チャ間、カッティングアパーチャとアノード間には、各
々の距離に比例する値の、そして電子を加速する極性の
電圧が加えられるよう構成する。
本発明は、可変矩形、電極配線の一部の形状、などに
パターン化されたビームを用いる電子ビーム露光装置に
関する。
パターン化されたビームを用いる電子ビーム露光装置に
関する。
半導体集積回路パターンの描画に用いる電子ビーム露
光装置にはポイントビームを用いるもの、可変矩形
成形ビームを用いるもの、ステンシルマスクを通して
そのステンシルの形状にパターン化したビームを用いる
もの、ブランキングアパーチャアレーを通してドット
パターン化したビームを用いるもの、等がある。本発明
は上記〜のパターン化した電子ビームを用いる露光
装置に係るものである。
光装置にはポイントビームを用いるもの、可変矩形
成形ビームを用いるもの、ステンシルマスクを通して
そのステンシルの形状にパターン化したビームを用いる
もの、ブランキングアパーチャアレーを通してドット
パターン化したビームを用いるもの、等がある。本発明
は上記〜のパターン化した電子ビームを用いる露光
装置に係るものである。
ポイントビームを用いる露光装置では、走査型電子顕
微鏡で使用されているタングステン(W)、またはホウ
化ランタン(LaB6)などの、10μm程度の曲率を有する
比較的尖った熱電子放射陰極を用い、その先端から出る
熱電子を、陰極と陽極との間に印加する引出し電圧で引
出しつつ、ウェーネルトに阻止電位を印加して電子レン
ズ作用を持たせることにより陰極付近にクロスオーバを
形成し、このクロスオーバの縮小像を2段から4段の磁
界または電界レンズを用いてウェハ上に形成し、これを
静電または電磁偏向器でラスタまたはベクトル走査して
パターン描画する。クロスオーバ像が点(ポイント)で
あるので、この方法は点(ポイント)描画法と呼ばれ
る。
微鏡で使用されているタングステン(W)、またはホウ
化ランタン(LaB6)などの、10μm程度の曲率を有する
比較的尖った熱電子放射陰極を用い、その先端から出る
熱電子を、陰極と陽極との間に印加する引出し電圧で引
出しつつ、ウェーネルトに阻止電位を印加して電子レン
ズ作用を持たせることにより陰極付近にクロスオーバを
形成し、このクロスオーバの縮小像を2段から4段の磁
界または電界レンズを用いてウェハ上に形成し、これを
静電または電磁偏向器でラスタまたはベクトル走査して
パターン描画する。クロスオーバ像が点(ポイント)で
あるので、この方法は点(ポイント)描画法と呼ばれ
る。
点描画法用の電子銃には、WやLaB6のロッドの先端曲
率を1000Å程度にして尖らせ、こゝに電界を集中させて
107V/cm以上の強電界にし、フィールドエミッションに
よって電子を引出す種類のものがあり、それが使用され
ることがある。
率を1000Å程度にして尖らせ、こゝに電界を集中させて
107V/cm以上の強電界にし、フィールドエミッションに
よって電子を引出す種類のものがあり、それが使用され
ることがある。
しかし、ポイントビーム型の露光でウェハーの高速描
画を行なうことは絶望的である。仮に0.01μmのビーム
で1cm2□を描画すると、1012個の点があるから、レジス
ト感度は微細パターン描画の限度である10μc/cm2、電
流密度はフィールドエミッション型の限度である1000A/
cm2としても、104秒の露光時間がかゝり、このような露
光装置が半導体ICの製造ラインに用いられることは有り
得ない。
画を行なうことは絶望的である。仮に0.01μmのビーム
で1cm2□を描画すると、1012個の点があるから、レジス
ト感度は微細パターン描画の限度である10μc/cm2、電
流密度はフィールドエミッション型の限度である1000A/
cm2としても、104秒の露光時間がかゝり、このような露
光装置が半導体ICの製造ラインに用いられることは有り
得ない。
可変矩形ビーム型では、第1の開口を有するアパーチ
ャにビームを照射し、該アパーチャの開口を通過したビ
ームを電子レンズで第2のアパーチャの開口上に結像さ
せ、偏向(通常は静電偏向)によって該開口上で移動さ
せて、第2のアパーチャの開口を通過するビームの形状
と大きさを変化させる。第1,第2のアパーチャの開口は
矩形であることが多いが、45度の斜線エッジを有する形
状や、更に複雑な形状である場合もある。要は、本方式
は、第1,第2のアパーチャの重なり具合を変化させて可
変サイズの矩形等の成形ビームを得る。
ャにビームを照射し、該アパーチャの開口を通過したビ
ームを電子レンズで第2のアパーチャの開口上に結像さ
せ、偏向(通常は静電偏向)によって該開口上で移動さ
せて、第2のアパーチャの開口を通過するビームの形状
と大きさを変化させる。第1,第2のアパーチャの開口は
矩形であることが多いが、45度の斜線エッジを有する形
状や、更に複雑な形状である場合もある。要は、本方式
は、第1,第2のアパーチャの重なり具合を変化させて可
変サイズの矩形等の成形ビームを得る。
ステンシルマスク使用型では、上記の第2のアパーチ
ャとして、ICの描画に必要な種々パターンの開口を備え
るもの(ステンシルマスク)を用い、これらの開口の任
意のものを選択できるように偏向器の偏向幅を大きく取
る。ICではより繰り返し使用されるパターンがあり、例
えばICメモリでは全く同じ形状のトランジスタやキャパ
シタや配線パターンがチップ上で何10万、何百万となく
繰り返されている。このくり返しの基本単位を形成する
各種パターンを配列して1つのブロックパターンとし、
また高頻度に使用される基本単位パターンを選び出して
これを第2のブロックパターンとし、このようなブロッ
クパターンを、数μm〜数10μmの薄いシリコン結晶板
で作ったアパーチャ板上に配列してステンシルマスクと
し、これを用いてある品種の、ある層のパターンを迅
速、効率的に描画することができる。
ャとして、ICの描画に必要な種々パターンの開口を備え
るもの(ステンシルマスク)を用い、これらの開口の任
意のものを選択できるように偏向器の偏向幅を大きく取
る。ICではより繰り返し使用されるパターンがあり、例
えばICメモリでは全く同じ形状のトランジスタやキャパ
シタや配線パターンがチップ上で何10万、何百万となく
繰り返されている。このくり返しの基本単位を形成する
各種パターンを配列して1つのブロックパターンとし、
また高頻度に使用される基本単位パターンを選び出して
これを第2のブロックパターンとし、このようなブロッ
クパターンを、数μm〜数10μmの薄いシリコン結晶板
で作ったアパーチャ板上に配列してステンシルマスクと
し、これを用いてある品種の、ある層のパターンを迅
速、効率的に描画することができる。
しかしながらステンシルマスクは別の品種のICの製造
には向かない。これは、各品種のICのパターン形状には
共通性が必らずしもないからであり、通常はステンシル
マスクは1品種の1つの層に1枚作られる。
には向かない。これは、各品種のICのパターン形状には
共通性が必らずしもないからであり、通常はステンシル
マスクは1品種の1つの層に1枚作られる。
ブランキングアパーチャアレー型では、前記の第2の
アパーチャの位置に、微細な開口を平面上に多数配列し
たアパーチャ板を用いる。この開口の各々に2枚の電極
があり、電極の一方をアース電位、他を0Vまたは5Vとし
て、該開口を通るビームを直進/偏向させ、直進したビ
ームは通すが偏向されたビームはカットする第3のアパ
ーチャを設けて、ウェハへ投射するビームをオン/オフ
し、パターン化する。ビームのパターン(マスクパター
ン)は各開口の電極へ加える電圧で任意に変更できるか
ら、各品種のICの1つの層に1マスク必要ということは
なく、これに共通に使用できる。
アパーチャの位置に、微細な開口を平面上に多数配列し
たアパーチャ板を用いる。この開口の各々に2枚の電極
があり、電極の一方をアース電位、他を0Vまたは5Vとし
て、該開口を通るビームを直進/偏向させ、直進したビ
ームは通すが偏向されたビームはカットする第3のアパ
ーチャを設けて、ウェハへ投射するビームをオン/オフ
し、パターン化する。ビームのパターン(マスクパター
ン)は各開口の電極へ加える電圧で任意に変更できるか
ら、各品種のICの1つの層に1マスク必要ということは
なく、これに共通に使用できる。
前記〜のパターン化したビームを用いる露光装置
ではポイントビームを用いる露光装置に比べて露光速度
を大幅に向上させ得るが、共通的な問題点は、ビーム断
面上各点のビーム強度が正確に均一である必要がある
が、かゝるビームは得がたい、ことである。
ではポイントビームを用いる露光装置に比べて露光速度
を大幅に向上させ得るが、共通的な問題点は、ビーム断
面上各点のビーム強度が正確に均一である必要がある
が、かゝるビームは得がたい、ことである。
第4図にビーム露光装置の電子銃の従来例を示す。11
はLaB6単結晶のロッドで、先頭は曲率が30μmから200
μmの曲面にされている。12はグラファイトのブロック
でLaB6のロッド11を支持し、かつ通電加熱する。13がそ
の電源である。15はグリッドで、電源16により負電圧を
与えられ、また17はアノードで、グランドに接続され
る。カソードであるブロック12,11は高抵抗14によりグ
リッドに接続され、いわゆるオートバイアスにより負に
保たれる。この電子銃10では、カソード、グリッド間で
は電子ビームを抑制する電界が作用し、グリッド、アノ
ード間では電子ビームを加速する電界が作用し、電源13
によりグラファイトブロック12およびLaB6ロッド11を通
電加熱すると、ロッド先端から電子が放出され、グリッ
ドの開口を通ったものがクロスオーバ21を作ったのち、
アノードの開口を通って図示しないウェハへ向けて投射
される。LaB6のロッド11の端面は、グラファイトブロッ
ク12より突出した平面とするものもある。
はLaB6単結晶のロッドで、先頭は曲率が30μmから200
μmの曲面にされている。12はグラファイトのブロック
でLaB6のロッド11を支持し、かつ通電加熱する。13がそ
の電源である。15はグリッドで、電源16により負電圧を
与えられ、また17はアノードで、グランドに接続され
る。カソードであるブロック12,11は高抵抗14によりグ
リッドに接続され、いわゆるオートバイアスにより負に
保たれる。この電子銃10では、カソード、グリッド間で
は電子ビームを抑制する電界が作用し、グリッド、アノ
ード間では電子ビームを加速する電界が作用し、電源13
によりグラファイトブロック12およびLaB6ロッド11を通
電加熱すると、ロッド先端から電子が放出され、グリッ
ドの開口を通ったものがクロスオーバ21を作ったのち、
アノードの開口を通って図示しないウェハへ向けて投射
される。LaB6のロッド11の端面は、グラファイトブロッ
ク12より突出した平面とするものもある。
この型の電子銃10は、LaB6を用いているので、高電流
かつ長寿命である。高真空にして使用し、その真空を破
ったのち再び高真空にして使用し、という使用態様を繰
り返しても電子放出に支障がなく、従ってビーム露光装
置に適する。ブラウン管などの電子銃に用いられる酸化
バリウム含浸型陰極ではこのような使用方法には耐えら
れず、真空を破ったら再使用は不可能である。
かつ長寿命である。高真空にして使用し、その真空を破
ったのち再び高真空にして使用し、という使用態様を繰
り返しても電子放出に支障がなく、従ってビーム露光装
置に適する。ブラウン管などの電子銃に用いられる酸化
バリウム含浸型陰極ではこのような使用方法には耐えら
れず、真空を破ったら再使用は不可能である。
しかしながらこの電子銃10はビームの強度分布が正確
に均一ではない。電子はロッド11の先端からだけでな
く、根元(ロッド11のグラファイトブロック12側)から
も出ている。根元の方が加熱部に近く、温度が高いの
で、これは理由のないことではない。しかしこの電子は
カソード、グリッド間の抑制電界により抑制され、従っ
てロッド11から放射されるビームの強度分布(特にグリ
ッド15の開口を通る部分で見たそれ)は不均一である。
この電子銃では3極電子銃特有の電界分布により静電レ
ンズができており、電子は中心付近へ収束作用を受けて
クロスオーバ21を形成し、クロスオーバを通過した電子
の照射の角度分布を次式で表わされるガウス型分布をし
ている。
に均一ではない。電子はロッド11の先端からだけでな
く、根元(ロッド11のグラファイトブロック12側)から
も出ている。根元の方が加熱部に近く、温度が高いの
で、これは理由のないことではない。しかしこの電子は
カソード、グリッド間の抑制電界により抑制され、従っ
てロッド11から放射されるビームの強度分布(特にグリ
ッド15の開口を通る部分で見たそれ)は不均一である。
この電子銃では3極電子銃特有の電界分布により静電レ
ンズができており、電子は中心付近へ収束作用を受けて
クロスオーバ21を形成し、クロスオーバを通過した電子
の照射の角度分布を次式で表わされるガウス型分布をし
ている。
f=exp(−θ2/A) こゝでθは角度方向のパラメータ、Aは定数である。
通常、可変矩形ビーム型露光装置では、矩形ビーム内部
で5%以上の均一度が必要であり、このような条件を課
すとビーム(全放出電流)の2%程度しか利用できな
い。今後更に微細なパターンを露光するには5%の均一
度では不満があり、従って更に均一度を上げる必要があ
るから、益々利用範囲が狭くなる。ロッド端面を平面に
すると均一度は若干改善されるが、質的にそれほど大差
はない。
通常、可変矩形ビーム型露光装置では、矩形ビーム内部
で5%以上の均一度が必要であり、このような条件を課
すとビーム(全放出電流)の2%程度しか利用できな
い。今後更に微細なパターンを露光するには5%の均一
度では不満があり、従って更に均一度を上げる必要があ
るから、益々利用範囲が狭くなる。ロッド端面を平面に
すると均一度は若干改善されるが、質的にそれほど大差
はない。
放出電流の僅かな部分しか利用されないということ
は、全放出電流をそれに逆比例的に増大する必要がある
ということであり、電力損失、各部の損耗が問題にな
る。LaB6ロッド先端の消耗、第1の矩形成形用のアパー
チャの溶解、などがそれである。
は、全放出電流をそれに逆比例的に増大する必要がある
ということであり、電力損失、各部の損耗が問題にな
る。LaB6ロッド先端の消耗、第1の矩形成形用のアパー
チャの溶解、などがそれである。
通常、第1の矩形成形用アパーチャはシリコンウェハ
で作られる。シリコンの場合<100>基板に異方性アル
カリエッチングで<111>面を露出させるようにして矩
形開口を精度よく作ることができるが、全放出電流が30
KVで、700μA〜1mAになると溶解の危険性がでてくる。
で作られる。シリコンの場合<100>基板に異方性アル
カリエッチングで<111>面を露出させるようにして矩
形開口を精度よく作ることができるが、全放出電流が30
KVで、700μA〜1mAになると溶解の危険性がでてくる。
タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン
(Mo)等の高融点金属で第2アパーチャを形成すると、
溶解に対しては強くなるが、矩形開口の精度に不満が残
る。
(Mo)等の高融点金属で第2アパーチャを形成すると、
溶解に対しては強くなるが、矩形開口の精度に不満が残
る。
このような損傷、消耗問題の解決には、カソードから
の放出電流を減らすことが必要である。放出電流が矩形
アパーチャ通過電流に比べて大きい場合には、無駄な電
子流がクロスオーバに集まり、こゝで電子が相互に反
発、散乱するので、ビームのエネルギ分布が拡がる。エ
ネルギ分布が広くなると、ウェハ面上での、電子レンズ
による色収差が大になり、シャープなビームが得られな
いので微細パターンの露光ができなくなる。
の放出電流を減らすことが必要である。放出電流が矩形
アパーチャ通過電流に比べて大きい場合には、無駄な電
子流がクロスオーバに集まり、こゝで電子が相互に反
発、散乱するので、ビームのエネルギ分布が拡がる。エ
ネルギ分布が広くなると、ウェハ面上での、電子レンズ
による色収差が大になり、シャープなビームが得られな
いので微細パターンの露光ができなくなる。
LaB6ロッドは温度が1500℃〜1600℃で使用するが、使
用中に表面付近のLaB6が蒸発して行き、結晶面<100>
が露出してくるため形状が変化し、放出電流の強度及び
分布が変化して行く。このために寿命が余り長くない
(1000〜2000時間)。先端を平面にしたLaB6ロッドも事
情は大同小異で、ビーム強度の均一性が充分でなくて、
第2のアパーチャの溶解の危険性が高く、根元も消耗す
るため段々に細くなり、先端面積が小さくなるので、電
子ビーム照射特性が変化して行く。
用中に表面付近のLaB6が蒸発して行き、結晶面<100>
が露出してくるため形状が変化し、放出電流の強度及び
分布が変化して行く。このために寿命が余り長くない
(1000〜2000時間)。先端を平面にしたLaB6ロッドも事
情は大同小異で、ビーム強度の均一性が充分でなくて、
第2のアパーチャの溶解の危険性が高く、根元も消耗す
るため段々に細くなり、先端面積が小さくなるので、電
子ビーム照射特性が変化して行く。
電子銃にはダイオードガンと呼ばれるものがあり、こ
れはテレビジョンの分野では広く使われている。ダイオ
ードガンは第5図に示すようにカソード18、カッティン
グアパーチャ19、アノード17を備え、カソードは0V、ア
パーチャは+20V、アノードは+300Vにするので、いず
れもカソードからの放出熱電子を加速する。ビーム20は
図示の如くなり、クロスオーバは作らず、エネルギ分布
が特別な拡がることはなく、均一度は高い。しかしテレ
ビジョンに使用するダイオードガンでは、カソードは酸
化バリウム含浸型で、アパーチャ、アノード電圧も低
く、電子ビーム露光には使用できない。
れはテレビジョンの分野では広く使われている。ダイオ
ードガンは第5図に示すようにカソード18、カッティン
グアパーチャ19、アノード17を備え、カソードは0V、ア
パーチャは+20V、アノードは+300Vにするので、いず
れもカソードからの放出熱電子を加速する。ビーム20は
図示の如くなり、クロスオーバは作らず、エネルギ分布
が特別な拡がることはなく、均一度は高い。しかしテレ
ビジョンに使用するダイオードガンでは、カソードは酸
化バリウム含浸型で、アパーチャ、アノード電圧も低
く、電子ビーム露光には使用できない。
このように従来のLaB6使用電子銃は、ポイントビーム
型の露光装置には適しているものの、パターン化ビーム
型の露光装置では均一度不充分、カソードやアパーチャ
の消耗、損傷、等の問題がある。また、テレビジョン用
のダイオードガンでは、露光装置には使用できない。
型の露光装置には適しているものの、パターン化ビーム
型の露光装置では均一度不充分、カソードやアパーチャ
の消耗、損傷、等の問題がある。また、テレビジョン用
のダイオードガンでは、露光装置には使用できない。
しかしダイオードガンは均一度が高いという点で、パ
ターン化ビーム型の露光装置の電子銃に注目される。
ターン化ビーム型の露光装置の電子銃に注目される。
ポイントはかゝる点に着目するものであり、ダイオー
ドガンを露光装置に適するように改良して、均一度が高
く、アパーチャ損傷などの問題がない電子銃を提供する
ことを目的とするものである。
ドガンを露光装置に適するように改良して、均一度が高
く、アパーチャ損傷などの問題がない電子銃を提供する
ことを目的とするものである。
第1図に示すように本発明では、LaB6ロッド11とそれ
を支持し通電加熱するグラファイトブロック12で構成さ
れる陰極と、カッティングアパーチャ19と、アノード17
を備える電子銃10とする。
を支持し通電加熱するグラファイトブロック12で構成さ
れる陰極と、カッティングアパーチャ19と、アノード17
を備える電子銃10とする。
ロッド11の先端面は平面(100面)であり、グラファ
イトブロック12の少なくともロッド11の周囲の端面も平
面でかつロッド11の先端平面と同一平面とする。ロッド
11の直径は100μm〜500μmである。カッティングアパ
ーチャ19の開口は、ロッド11の先端平面より狭く、そし
て該先端平面のほヾ中央に位置するように配置する。ま
たアノード17の開口は、ビーム20がアノードと衝突せず
その開口中央部を貫通するように、ビーム断面より広く
しておき、該開口15とビーム中心を合わせてアノードを
設置する。
イトブロック12の少なくともロッド11の周囲の端面も平
面でかつロッド11の先端平面と同一平面とする。ロッド
11の直径は100μm〜500μmである。カッティングアパ
ーチャ19の開口は、ロッド11の先端平面より狭く、そし
て該先端平面のほヾ中央に位置するように配置する。ま
たアノード17の開口は、ビーム20がアノードと衝突せず
その開口中央部を貫通するように、ビーム断面より広く
しておき、該開口15とビーム中心を合わせてアノードを
設置する。
アノード17はグランド電位、カソードは負電位V、例
えば−30KVとし、アパーチャ19の電位V2はV2=V1・L1/L
2とする。これは均一電界の条件であり、これにより電
位線はカソードからアノードまで等間隔で、アノード等
と平行に走り、電界はこれと直角に走り、従ってビーム
20は図示の如き平行ビームになる。
えば−30KVとし、アパーチャ19の電位V2はV2=V1・L1/L
2とする。これは均一電界の条件であり、これにより電
位線はカソードからアノードまで等間隔で、アノード等
と平行に走り、電界はこれと直角に走り、従ってビーム
20は図示の如き平行ビームになる。
アパーチャ19と陰極との間の電圧は10V〜1KVが好まし
く、アパーチャ19に入射する電子流による加熱熱量は10
W以下であるのがよい。またアパーチャ19の開口を通過
するビームの、矩形成形用アパーチャに入射する分は80
%以下とするのが好ましい。
く、アパーチャ19に入射する電子流による加熱熱量は10
W以下であるのがよい。またアパーチャ19の開口を通過
するビームの、矩形成形用アパーチャに入射する分は80
%以下とするのが好ましい。
この構成の電子銃では、電子ビーム20の均一度が高い
(電子ビームの断面各点のビーム強度が均一)。これ
は、LaB6ロッド11の先端面が平面であると、支持加
熱用グラファイトブロック12の端面も平面で、ロッド11
の先端平面と同一平面であるので,エッジ効果がないこ
と、電界が全て加速電界で、平行、均一であること、
等に依る。
(電子ビームの断面各点のビーム強度が均一)。これ
は、LaB6ロッド11の先端面が平面であると、支持加
熱用グラファイトブロック12の端面も平面で、ロッド11
の先端平面と同一平面であるので,エッジ効果がないこ
と、電界が全て加速電界で、平行、均一であること、
等に依る。
電子放出はLaB6ロッド11が行なうので、大電流が得ら
れ、真空を破ったのちの再使用も支障ない。電子を放出
する先端面は平面であり、電界は均一電界であるから、
該先端面が使用で消耗しても電子放出に格別の影響がな
い。
れ、真空を破ったのちの再使用も支障ない。電子を放出
する先端面は平面であり、電界は均一電界であるから、
該先端面が使用で消耗しても電子放出に格別の影響がな
い。
またビーム20は平行ビームで、アパーチャ19により所
要の矩形に成形しておくと、矩形成形用アパーチャ22で
カットする部分が少なくなる(これは零にしたい所であ
るが、露光装置の各エレメントの位置ずれを考えると、
零にするのは困難)ので、該矩形成形用アパーチャ22の
加熱、損傷を軽減できる。23はアパーチャ22におけるビ
ーム20の強度分布を示す。
要の矩形に成形しておくと、矩形成形用アパーチャ22で
カットする部分が少なくなる(これは零にしたい所であ
るが、露光装置の各エレメントの位置ずれを考えると、
零にするのは困難)ので、該矩形成形用アパーチャ22の
加熱、損傷を軽減できる。23はアパーチャ22におけるビ
ーム20の強度分布を示す。
カッティングアパーチャ19はその開口部に対応するロ
ッド11の面から出た電子は該開口を通してアノード側へ
送るが、開口周囲の板部に対応するロッド11の面から出
た電子は該板部に吸引し、この電子流はアパーチャ19を
加熱することになる。この点では、アパーチャ19の開口
はロッド11の端面と同じ大きさにするのがよい(大きく
するとビーム強度や均一性で問題)が、位置ずれを考慮
すると同じ大きさにするのは問題で、若干小さくせざる
を得ない。従ってロッド11からアパーチャ19への電子流
は避けられないが、この間の距離(L1−L2)が小さく、
電界もそれ程強くはないので、電子の衝突エネルギは小
さく、アパーチャ19の過熱問題は深刻ではない。
ッド11の面から出た電子は該開口を通してアノード側へ
送るが、開口周囲の板部に対応するロッド11の面から出
た電子は該板部に吸引し、この電子流はアパーチャ19を
加熱することになる。この点では、アパーチャ19の開口
はロッド11の端面と同じ大きさにするのがよい(大きく
するとビーム強度や均一性で問題)が、位置ずれを考慮
すると同じ大きさにするのは問題で、若干小さくせざる
を得ない。従ってロッド11からアパーチャ19への電子流
は避けられないが、この間の距離(L1−L2)が小さく、
電界もそれ程強くはないので、電子の衝突エネルギは小
さく、アパーチャ19の過熱問題は深刻ではない。
第1図の電子銃でL1=10mm、L1−L2=100μm、V1=
−30KV、従ってV2−V1=+300V、LaB6ロッドの先端面は
<100>面で面積は300μmφとすると、LaB6の電流密度
は10A/cm2、全放出電流は約7mAになる。アパーチャ19へ
与えられるエネルギは2W、アパーチャ19の開口径は100
μmφ、アパーチャ通過電流は700μAである。輝度β
はJ・V1/ΔEで、ΔE=0.3eV、V1=30KVとするとβ=
106A/cm2となる。輝度106A/cm2は、従来の丸い頭のLaB6
電子銃で得られている値20〜30KVで3×105A/cm2に比べ
て可成り大きい。
−30KV、従ってV2−V1=+300V、LaB6ロッドの先端面は
<100>面で面積は300μmφとすると、LaB6の電流密度
は10A/cm2、全放出電流は約7mAになる。アパーチャ19へ
与えられるエネルギは2W、アパーチャ19の開口径は100
μmφ、アパーチャ通過電流は700μAである。輝度β
はJ・V1/ΔEで、ΔE=0.3eV、V1=30KVとするとβ=
106A/cm2となる。輝度106A/cm2は、従来の丸い頭のLaB6
電子銃で得られている値20〜30KVで3×105A/cm2に比べ
て可成り大きい。
LaB6は余り細くすると研磨時に切損事故を起し易く、
このため300μmφ以下のものは製作しにくい。またカ
ソードとアパーチャとの間隔100μmも限界に近く、こ
れ以上接近させるとカソード加熱時に熱膨張で接触、放
電事故を生じ易い。
このため300μmφ以下のものは製作しにくい。またカ
ソードとアパーチャとの間隔100μmも限界に近く、こ
れ以上接近させるとカソード加熱時に熱膨張で接触、放
電事故を生じ易い。
カッティングアパーチャ19の開口をLaB6ロッド11の端
面より相当に小さくすると、ビームの均一度はよくなる
が、アパーチャへ入る電子が多くなって過熱が問題にな
る。例えば上記の300μmφのものに対して1000μmφ
のもの(材料はTa)を作って動作させてみた所、アパー
チャ電流は70mA、終エネルギは21Wに達し、Ta製、50μ
m厚みのアパーチャは溶損してしまった。
面より相当に小さくすると、ビームの均一度はよくなる
が、アパーチャへ入る電子が多くなって過熱が問題にな
る。例えば上記の300μmφのものに対して1000μmφ
のもの(材料はTa)を作って動作させてみた所、アパー
チャ電流は70mA、終エネルギは21Wに達し、Ta製、50μ
m厚みのアパーチャは溶損してしまった。
第2図に本発明の電子銃を具体的な形で示す。全図を
通してそうであるが、同じ部分には同じ符号が付してあ
る。25,26は支持柱で、Mo,Taなどで作り、グラファイト
ブロック12を支持し、これに電流を供給する。27は支持
柱25,26を機械的に連結し支持体で、セラミック(Al
2O3)で作る。(b)は(a)のカソード部の端面図で
ある。19aはアパーチャ19の開口である。
通してそうであるが、同じ部分には同じ符号が付してあ
る。25,26は支持柱で、Mo,Taなどで作り、グラファイト
ブロック12を支持し、これに電流を供給する。27は支持
柱25,26を機械的に連結し支持体で、セラミック(Al
2O3)で作る。(b)は(a)のカソード部の端面図で
ある。19aはアパーチャ19の開口である。
グラファイトブロック12へLaB6ロッド11を取付けるに
は、該ブロック12へ孔をあけ、そこへ同径の該ロッド11
を挿し込み、ロッド11の不要部を切除し、端面をブロッ
ク12の端面と共に研磨して同一平面に仕上げるという方
法をとるが、グラファイトブロック12へあける孔は浅く
ても(この場合埋め込まれるロッド11の長さは短くな
る)、または深く、更には貫通させてもよい。第3図
(a)(b)は後者の例を示す。12aはブロック12へあ
けた貫通孔であり、こゝへ長さ1mm LaB6ロッド11を同図
(b)の如く挿し込む。
は、該ブロック12へ孔をあけ、そこへ同径の該ロッド11
を挿し込み、ロッド11の不要部を切除し、端面をブロッ
ク12の端面と共に研磨して同一平面に仕上げるという方
法をとるが、グラファイトブロック12へあける孔は浅く
ても(この場合埋め込まれるロッド11の長さは短くな
る)、または深く、更には貫通させてもよい。第3図
(a)(b)は後者の例を示す。12aはブロック12へあ
けた貫通孔であり、こゝへ長さ1mm LaB6ロッド11を同図
(b)の如く挿し込む。
グラファイトブロックを2つ割にするのもよい方法で
ある。第3図(c)にこの例を示す。ブロック11に孔を
あけたら、ブロック12を2つ割にし、LaB6ロッド11を該
孔に挟んで保持する。なお孔は2つ割り後に溝の形で形
成してもよい。LaB6ロッド11の加熱は、グラファイトブ
ロック12に通電して加熱し、その熱をLaB6ロッドに伝え
て該ロッド11を加熱する、という経過をとるのが一般的
である。第3図(c)でも同様で、2つ割りブロック1
2,12の接触抵抗が大きいとロッド11を電流が流れるが、
これによるロッド11の加熱効果は殆んどない。
ある。第3図(c)にこの例を示す。ブロック11に孔を
あけたら、ブロック12を2つ割にし、LaB6ロッド11を該
孔に挟んで保持する。なお孔は2つ割り後に溝の形で形
成してもよい。LaB6ロッド11の加熱は、グラファイトブ
ロック12に通電して加熱し、その熱をLaB6ロッドに伝え
て該ロッド11を加熱する、という経過をとるのが一般的
である。第3図(c)でも同様で、2つ割りブロック1
2,12の接触抵抗が大きいとロッド11を電流が流れるが、
これによるロッド11の加熱効果は殆んどない。
LaB6ロッドは1550℃で先端から10A/cm2の電流が流れ
る。カソードから出る全電流は7mAで、先端から10A/cm2
の電流密度で電子が出る。カソードからでる全電流は70
mA以下であり、カッティングアパーチャの消費電力は2.
1Wで、この程度では溶解しない。
る。カソードから出る全電流は7mAで、先端から10A/cm2
の電流密度で電子が出る。カソードからでる全電流は70
mA以下であり、カッティングアパーチャの消費電力は2.
1Wで、この程度では溶解しない。
アパーチャ19の50μmの孔を出るビームは70μAで、
輝度は106A/cm2となり、第1のシリコンの矩形成形溶ア
パーチャに照射する。このビームの均一度は中心から25
μmの部分でも98%以内であってビームの強度分布はほ
ヾ矩形である。従って25μm□のアパーチャ開口をおい
て約30μAの矩形ビームを形成できる。シリコンアパー
チャでカットする分は40μAで、30KVの加速電圧で1.2W
の熱発生であり、これではシリコンが溶解することはな
い。
輝度は106A/cm2となり、第1のシリコンの矩形成形溶ア
パーチャに照射する。このビームの均一度は中心から25
μmの部分でも98%以内であってビームの強度分布はほ
ヾ矩形である。従って25μm□のアパーチャ開口をおい
て約30μAの矩形ビームを形成できる。シリコンアパー
チャでカットする分は40μAで、30KVの加速電圧で1.2W
の熱発生であり、これではシリコンが溶解することはな
い。
アノードまでの空間に磁界レンズを置いて、カッティ
ングアパーチャの4倍像を第1の矩形成形用アパーチャ
上に作れば、100μm□の該シリコンアパーチャが均一
に照射できる。
ングアパーチャの4倍像を第1の矩形成形用アパーチャ
上に作れば、100μm□の該シリコンアパーチャが均一
に照射できる。
本発明の電子銃をブランキングアパーチャアレイ方式
の露光装置に使用すると、100A/cm2の電流密度、0.02μ
mの最小パターンサイズ、10μc/cm2のレジストを使用
して、任意のパターンルールにおいて、1.3秒で1cm2□
の領域が露光できる。従って1GビットDRAM(最小パター
ン0.1μm)8インチウェハが5分以内で露光できる。
の露光装置に使用すると、100A/cm2の電流密度、0.02μ
mの最小パターンサイズ、10μc/cm2のレジストを使用
して、任意のパターンルールにおいて、1.3秒で1cm2□
の領域が露光できる。従って1GビットDRAM(最小パター
ン0.1μm)8インチウェハが5分以内で露光できる。
以上説明したように本発明では、カッティングアパ
ーチャに当たるビットを減らしてなおかつ、均一電界
をかけて電子を引き出してLaB6チップの最高輝度106A/c
m2を達成することができ、比較的少ない電流をドリフ
ト空間の中にとりだすので、電子−電子相互作用による
エネルギ分散を抑え、第1の矩形成形アパーチャの溶
解を押さえて、矩形ビームの均一度とエッジシャープ
ネスをあげ、微細なビームによって超大規模なLSIの露
光が可能となる、効果が得られる。
ーチャに当たるビットを減らしてなおかつ、均一電界
をかけて電子を引き出してLaB6チップの最高輝度106A/c
m2を達成することができ、比較的少ない電流をドリフ
ト空間の中にとりだすので、電子−電子相互作用による
エネルギ分散を抑え、第1の矩形成形アパーチャの溶
解を押さえて、矩形ビームの均一度とエッジシャープ
ネスをあげ、微細なビームによって超大規模なLSIの露
光が可能となる、効果が得られる。
第1図は本発明の原理説明図、 第2図は本発明の実施例の説明図、 第3図はブロック12へのロッド11の取付け方法の説明
図、 第4図および第5図は従来例の説明図である。 第1図で11は電子発生材料のロッド、12は支持通電加熱
ブロック、19はカッティングアパーチャ、17はアノー
ド、22は矩形成形用アパーチャである。
図、 第4図および第5図は従来例の説明図である。 第1図で11は電子発生材料のロッド、12は支持通電加熱
ブロック、19はカッティングアパーチャ、17はアノー
ド、22は矩形成形用アパーチャである。
フロントページの続き (72)発明者 大饗 義久 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−42338(JP,A) 実開 昭52−126760(JP,U) 実開 昭54−91069(JP,U) 特表 平3−503337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 H01J 37/09 H01J 37/305
Claims (1)
- 【請求項1】電子銃から発生する電子ビームを、ビーム
パターニング用のアパーチャの開口部に当て、該アパー
チャの開口を通過した電子ビームを用いて描画を行なう
電子ビーム露光装置において、 該電子銃が、電子発生材料のロッド(11)とそれを支持
し通電加熱するブロック(12)で構成される陰極、カッ
ティングアパーチャ(19)、およびアノード(17)を備
え、 該ロッドの電子放出先端面は平面に、かつ該ブロックの
端面と同一平面に仕上げられ、 カッティングアパーチャの開口は、該ロッドの先端平面
より狭く、そして両者の中心を合わせて取付けられ、 陰極とカッティングアパーチャ間、カッティングアパー
チャとアノード間には、各々の距離(L1−L2,L2)に比
例する値の、そして電子を加速する極性の電圧が加えら
れることを特徴とする電子ビーム露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1128042A JP2763334B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 電子ビーム露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1128042A JP2763334B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 電子ビーム露光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02306614A JPH02306614A (ja) | 1990-12-20 |
JP2763334B2 true JP2763334B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=14975074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1128042A Expired - Lifetime JP2763334B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 電子ビーム露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2763334B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4214616B2 (ja) * | 1999-05-18 | 2009-01-28 | 株式会社ニコン | 電子銃、電子線露光転写装置及び半導体デバイスの製造方法 |
JP2007053128A (ja) * | 2005-08-15 | 2007-03-01 | Nikon Corp | 電子銃及び電子線露光装置 |
US11380511B2 (en) * | 2020-03-24 | 2022-07-05 | Fei Company | Charged particle beam source |
-
1989
- 1989-05-22 JP JP1128042A patent/JP2763334B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02306614A (ja) | 1990-12-20 |
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